みんなのシネマレビュー

ウエスト・サイド・ストーリー(2021)

West Side Story
2021年【米】 上映時間:156分
ドラマラブストーリーミュージカル青春ものリメイクロマンス戯曲(舞台劇)の映画化
[ウエストサイドストーリー]
新規登録(2021-10-24)【にゃお♪】さん
タイトル情報更新(2023-11-07)【イニシャルK】さん
公開開始日(2022-02-11)
公開終了日(2022-05-18)


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監督スティーヴン・スピルバーグ
キャストアンセル・エルゴート(男優)トニー
レイチェル・ゼグラー(女優)マリア
アリアナ・デボーズ(女優)アニータ
コリー・ストール(男優)シュランク警部補
リタ・モレノ〔1931年生〕(女優)ヴァレンティナ
宮野真守トニー(日本語吹き替え版)
藤原夏海マリア(日本語吹き替え版)
田村睦心アニータ(日本語吹き替え版)
諏訪部順一ベルナルド(日本語吹き替え版)
小野賢章リフ(日本語吹き替え版)
塩田朋子ヴァレンティナ(日本語吹き替え版)
原作アーサー・ローレンツ
脚本トニー・クシュナー
音楽レナード・バーンスタイン
ジョン・ウィリアムズ[音楽・1932年生](音楽コンサルタント)
デヴィッド・ニューマン〔音楽〕(音楽プロデューサー)
作詞スティーヴン・ソンドハイム
編曲アーウィン・コスタル(オリジナル編曲)
レナード・バーンスタイン(オリジナル編曲)
デヴィッド・ニューマン〔音楽〕
撮影ヤヌス・カミンスキー
製作スティーヴン・スピルバーグ
製作総指揮リタ・モレノ〔1931年生〕
ダニエル・ルピ
トニー・クシュナー
配給ウォルト・ディズニー・ジャパン
特撮デジタル・ドメイン社(視覚効果)
ムービング・ピクチャー・カンパニー(視覚効果)
美術アダム・ストックハウゼン(プロダクション・デザイン)
振付ジェローム・ロビンス(オリジナル振付)
編集マイケル・カーン
録音ゲイリー・ライドストロム
その他ダニエル・ルピ(ユニット・プロダクション・マネージャー)
ジェローム・ロビンス(サンクス)
アーサー・ローレンツ(サンクス)
レナード・バーンスタイン(サンクス)
スティーヴン・ソンドハイム(サンクス)
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【クチコミ・感想】

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17.音楽が懐かしくて、上手くリメイクされて、とてもカッコ良くて感動したので、これを見た次の日に、旧作を見てみました。旧作を見なかったら7点くらいは付けてたと思います。60年も前の作品なので、出来栄えはもっと差があるかと思ったけど、旧作が良すぎましたね。新しいのも悪くはないけど、オーラが無いって言うか、単に上手にマネできましたってだけに感じてしまいました。厳しいだろうけど、この年月の差でだから。 ♯34さん [インターネット(字幕)] 5点(2024-03-10 20:35:03)

16.アニータ役のアリアナ・デボーズさんが素晴らしかった。
姉御的オーラの大きさ、ダンスの迫力と見応え。
そして完璧なプロポーション。
もし生まれ変われるならアリアナさんみたいになりたいと、本気で思いました。

それから作品ですが、配信だったのでサラッと観る雰囲気で。
劇場で良い音質で鑑賞するべきだったと少し後悔しています。 たんぽぽさん [インターネット(字幕)] 7点(2024-02-01 15:06:41)

15.旧作未見だったのであまりに救いの無いラストに衝撃を受けましたが…素晴らしかったです。
何よりも絵が美しく見飽きることがありませんでしたし、色んな意味で遠心力を感じました。
アクション、SF、サスペンス、ヒューマンドラマに今度はミュージカルデビューを果たしたスピルバーグ監督。凄過ぎます。 Kの紅茶さん [インターネット(字幕)] 8点(2023-03-05 22:17:39)

14.《ネタバレ》 旧作大好きです♪
でも箱庭的だった旧作を、スピルバーグが今風に翻訳してくれて、
この作品の面白さがさらに分かりました!

やはり作家は最後はシェイクスピアに挑みたいんじゃないかなぁ・・
スピルバーグのセンスに合うのが、
ロミオとジュリエットの現代劇ウエストサイドだったために、
今回の映画化になったんじゃないかなぁ?

もう一回、改めてロバートワイズのウエストサイドを観直したいと
思いました。 トントさん [DVD(字幕)] 8点(2022-06-10 01:27:52)

13.《ネタバレ》 【前書き】
実は旧作に関しては殆ど記憶が無い。
鑑賞したのはたった1回のみ、それも数十年前のTV放送・日本語吹き替え版。
やたら長く感じたのと、マリアの声を担当していたのが確か大竹しのぶで、
子供心に「ずいぶん棒読みな声優さんだなぁ」と漠然と思った位しか記憶していない。
翻って本作、鑑賞の理由は大きく2つ有り、一つはスピルバーグ監督作だからと言うもの。
今この時代にスピルバーグが本作を自らリメイクする事を決めたのは、
企画立案当時のトランプ政権がもたらしたあらゆる事の分断を主に、
スピルバーグなりの何らかの主張がしたかったからでは?と考えた事と、
某音楽配信サービスで偶然耳にした曲「Maria」「Tonight」の歌詞がベタな内容ながら
その美しい旋律も有りやたらと印象に残り、劇場の大スクリーンで体験すべきだと思ったから。
劇場公開も終盤となり、近隣の映画館では1回/日の上映まで回数が減らされていたが
お客さんの入りは約8割、リアルタイムで旧作を楽しんだと思われる年配の皆様も多かった。

【本題】
TVで観た旧作の全てを仔細に覚えている訳ではないのだが、かなり忠実に旧作に倣った作品に纏めている印象を受けた。
序盤のダンスホールでの群舞シーンは劇場鑑賞で無ければ迫力の半分も伝わらないのかと思う。
内容的には私が歳を取った(齢54)のが一番の影響だと思うが、終始刹那的に行動する若者達に対し、
共感と言うよりは保護者の一人になった様な不思議な感情・感覚を覚えた。
そして、教科書的な感想になってしまうが本作が絶望的な迄に悲劇に徹している事を通じて、
「争い」は誰も幸せにはしない事を改めて思い知らされた。
それが例え若気の至りが招いた悲しい殺人事件だとしても、一人の狂った独裁者が独善的に自らの砂上の楼閣を世界に誇示せんが為の戦争だとしても。
人間は生物だ。なので同類が増えすぎると自らの生存本能の一環で野生動物と同様に「数を減らす」行動に出るらしく、
始末の悪い事に食物連鎖の頂点にいる為、口減らしの為に愚かにも戦争をするのだと言う文献をだいぶ前に読んだ事が有る。
本作のラストは文字通り登場人物の全員を不幸のどん底に叩き込んでいる。
愛する婚約者を失う、兄と恋人を一度に失う、将来を楽しみにしていた若者を目の前で失う、将来有望な理系の学生が殺人の罪を犯すことで将来を棒に振る...
リメイクするならば登場人物の再生の一端を描く様な事も出来たと思う。
でも敢えてそうしなかったのは、旧作に対するスピルバーグの尊敬の表れと、上記述べた様な人間の愚かさを敢えて前面に押し出し、
過去の名作リメイクの形を借りて鑑賞した皆に色々と考えさせたいとスピルバーグが考えたからではないだろうか。
劇場から自宅に向かうバスの中、スマホで「Maria」を聞きながらいろいろな考えが渦巻いて私は叫びだしそうになってしまい焦った。
鑑賞前はまさかこんな気持ちになるとは思ってもいなかった。
これも映画の醍醐味の一つなのだろう。
戦争反対。ウクライナに平和を。

追伸
街の陰影を強調したエンドロール、素晴らしいです。 たくわんさん [映画館(字幕)] 7点(2022-03-21 10:32:49)

12.《ネタバレ》 モト作品が観る度に好きになっていく映画だったので、アカデミー作品賞候補の本作にも期待しての鑑賞。
スッキリとした映像、カメラワーク、広がりのある音響に60年の技術的な進化が伝わってくる。
再開発(破壊)されていく街並み。一箇所に集められたバスタブのあまりのリアルさから『この世界観からミュージカルって不自然にならないかな?』なんて心配してしまったけど、歌が始まってしまえば盛り上がる。

体育館の“マンボ”の迫力。左右に分かれてクッキリとするの寒色(青系)のジェッツと暖色(赤系)のシャークスの両陣営の統一感。白いドレスのマリア。コッソリ背伸びして引いたルージュと、アニータに借りた赤いベルトのワンポイント。黒いジャケットのトニーは青いストライプのネクタイ。黄色いドレスのアニータ。彼女の『赤』を使う場所が情熱的なアニータらしく、また映えるんだわ。
“トゥナイト”の美しさ。吹き替え問題が尾を引いてしまった'61年版に対し、レイチェル・ゼグラーの歌唱力は伸びやかで美しい。
日中のメインストリートで繰り広げられる“アメリカ”はよりゴージャスに。きっとどこかで聞いたことのある名曲の数々に、ミュージカル映画が初めての人も、魅了されるんじゃないでしょうか?
古いというだけで観ないのはもったいない作品なので、良いタイミングでリメイクされたと思う。


まだ公開中の映画は極力ネタバレ無しに、簡素に書くよう心掛けたいところだけど、以下はちょっとギリギリのライン。
“クインテッド”で最高潮に盛り上がり、残された少年たちの『どうしよう?俺たちこれから、どうなってしまうんだ?』って不穏な空気を“クール”で鎮める流れが脳内に染み込んでるんだけど、本作は舞台版に近づけたのかな?
“アイ・フィール・プリティ”の入るところも、ここで入るのか…って感じで違ってた。この曲は'61年版ではインターミッション後の一曲目なので、重めな映画後半戦の中でも清涼剤的に楽しい一曲なんだけど、本作はインターミッションが無いから、決闘から先のドラマが割と長めに感じられた。後半の流れは'61年版のほうが勢いがあって、個人的に好きかな? K&Kさん [映画館(字幕)] 7点(2022-03-20 10:17:02)

11.《ネタバレ》 ★バーンスタインの音楽が大好きなので、それが聴きたくて新作も鑑賞しました。 ★ワイズ監督の旧作と比べると当たり前だが映像や音響は段違いに良い。特に音楽は旧作だと所々ぷつっと切れたりしてるので。「アメリカ」は新作の昼間の方が明るい曲調に合ってる。「クール」は決闘にハヤるジェッツの仲間を諫める歌だから、旧作の方が、もっと言えばオリジナルのミュージカルのがいい。トニーとマリアの出会いは旧作の方が普通にオシャレかな(新作でいきなり舞台裏(?)に連れ込むって・・・)。喧嘩のシーンは新作の方が「ガチ」。 ★そのほかいろいろあるが、新作の方は「普通の映画」として観れるように作ってある、歌やダンスの入り方もなるべく唐突にならない、お話から浮かないように配慮してある感じがしました。 ★この映画について、マスコミではこぞって今はやりの多様性だSDG'sだLGBTだとポリコレ姦しい文面でリメイクの意義を紹介していますが、スピルバーグ監督の腕をもってしても、お話の古さを払拭するには至らずと感じました。 ★そもそも男女の恋愛や、人種・国家以下様々なコミュニティ間の諍いなんてそれこそ元ネタの「ロミオとジュリエット」はもちろん、ミュージカルの前身であるオペラ、果ては紀元前のギリシャ劇の頃から定番のネタだし、それを現代の人にどのように共感を抱かせるようアレンジするかがミソ。新作では移民問題や都市再開発とかいろんな説明を加えてたり、トニーの働く店が女店主とか、ジェッツにまとわりつくボーイッシュな女の子がLGBTっぽく描かれてたりとか現代に通じる要素を加味してる様子はある。 ★けどやっぱりトニーとマリアの、何の前触れもなく(「予感」だけはするんだけど)「一目会ったその日から恋の花咲く」状態から果ては命を懸けた逃避行(未遂)に発展してしまう急展開や、自分たちの立場を分かっていながら後先考えず争うだけの不良グループとか、自分にはとても共感できるものではなく、登場人物皆~トニーもマリアもリフもベルナルドも~アホばっかりだなと。 ★まあ一目ぼれに野暮言っても仕方ないし、元々アメリカは移民の国で要は陣取り合戦であり、基本平和ボケ&外国人問題も他人事な自分なんぞには分からない複雑な事情や感情があるのだろう、とは思いますが(それこそ旧作、ミュージカルではその辺の説明なんか全くない。『言わなくても分かるだろうが?』ってか)。 ★ストーリー上の改変はほとんどなく、旧作ファンでも楽しめると思いますが、ミュージカル映画初めての人にお勧めできるかは微妙。前述の通り映像と音響だけなら十二分。舞台とか小物とかお金かかってるだろうな~と。そういえば、プエルトリカンの面々がアメリカの暮らしに文句言いながら、住んでるアパートとかなんかすごい広くて快適そうな・・・日本のウサギ小屋とか見たらびっくりするんじゃないかしらん・・・ wagasiさん [映画館(字幕)] 7点(2022-02-27 21:45:09)

10.《ネタバレ》 もちろん旧作は観ていまして、それほど好きってわけではありません。だいたいこれのストーリーって、ミュージカルでなければ、なんじゃそりゃー!って言いたくなるレベルのものだし、ここのレビューを読んでも、今作も筋はそのまんま、ということだったので、ぎりぎりまで観るか観ないか決めかねていたのですが、スピルバーグだしね、一応アカデミー作品賞にノミネートされてもいるしね、ってことで鑑賞。
意外なことに、始まってみると結構面白く観れてしまいました。音楽のパワーってすごいです。 Northwoodさん [映画館(字幕)] 7点(2022-02-26 17:23:07)

9.《ネタバレ》 ワイズ版は遥か前に観た霧なのでどこがどう変わっているかとかそういうのはいいとして、キレのいいダンスや楽曲群、ハッピーエンドではないのになぜかあまり嫌な気分にならないストーリーなど、観ていてとても楽しかったです。
ただ、ダンスシーンは、あまりカットを割らずに見せて欲しいなあと思ったり。
あとはストーリーについてというか、まあ前から思っていたことですけど、さんざん移民移民とか言ってますけどあんたら白人だって元々移民じゃん?というのが気になって気になって。まあそこは気にしたら負けなのですが(笑) クリムゾン・キングさん [映画館(字幕)] 7点(2022-02-24 05:34:39)

8.《ネタバレ》 楽しめました。旧作との一番の違いは、空間の拡がりです。歌とダンスが街中で繰り広げられ、スクリーンいっぱいに溢れるカメラワークに圧倒されました。曲や構成は旧作と同じながら、新たな感動を得られました。今作は、男性よりも女性が主役という仕上がりになっているのも時代の変化でしょうか。リタ・モレノ、アリアナ・デボーズ、レイチェル・ゼグラーの3人の登場人物が、3世代のつながりのような関係になっているのも良かったです。 カワウソの聞耳さん [映画館(字幕)] 8点(2022-02-23 20:33:38)

7.《ネタバレ》 今回の鑑賞については、前作にある程度の思い入れがある事、スピルバーグ監督が好きな事、
その二点から必ず観ようとは意識していた。
当然、リメイク作品については鑑賞前の不安が付いて回る訳だが、スピルバーグ監督流の解釈には
期待しかない。
さて、鑑賞。
冒頭の笛の音、前作に向けてのリスペクトを一瞬で感じ取る事が出来る素晴らしい立ち上がり。
前作でのダイナミックなカメラワークに加え、今回は更に積極的な移動撮影と俯瞰を伴う演出とか、
空の青さや、鮮やかな衣装の色など、印象的なカラーリングが施されていたりとか、
あくまでベースを大事にしながらも嬉しい仕掛けが盛りだくさんとなっている。
ストーリーや、曲順等は適宜改変されており、ここは受け入れ側の好き嫌いはあると思うが、滞りなく進行する。
音楽に大きなアレンジなどは加えず、元の音源から忠実に、ただクォリティだけは抜群に高めてコピーした感じ。
「アメリカ」のシーンは前作の夜から、今作は明るい早朝に変更、躍動感とスケール感の溢れる展開に
思わず涙が出てきてしまった。
物語に関しては、相変わらず愚かな若者達が狭義での正義を貫き通す為に、悲劇に向かっていく
お馴染みのロミオとジュリエットストーリー。
でも何だか今観ると、トランプ前大統領のメキシコ国境封鎖や人種差別発言、中国の新疆ウイグル自治区問題、
そしてウクライナの情勢等と、事の大小はあれど被って見えてしまう。
何故この作品が今この時期にリメイクされているのか、大いに合点する。
あと、前作のロバートワイズ監督とスピルバーグ監督の何というか、職人気質、或いは(良い意味で)節操無く
「何でも作ってやらぁ」的な仕事振りにも共通点を感じてしまった。
リタ・モレノさんのあの役柄での登場は、矢張り嬉しいサプライズ。
前作へのリスペクトと、現在への警鐘を鳴らすという見事な作品であった。
(追加)パンフレット、「パンフレット」としてみると価格が高い。しかし、一冊の資料本として考えれば価値も高い。 こたさん [映画館(字幕)] 9点(2022-02-20 06:36:53)(良:1票)


6.《ネタバレ》 61年版も見ています。ストーリーは大きくは変えていませんでした。そこは意外でした。映画の中で語られるテーマと言いますか、問題点の焦点が少し違っています。そこが新たに作り直したかったところではないでしょうか。私は61年版のラストシーンが大好きなのですが、本作と見比べると、ナタリー・ウッドの偉大さが改めて感じられます。また、予算の関係なんでしょうか、ラストシーンを含め全体的にシンプルになってしまっています。映画では儲けられない時代になってしまった証拠ですかね。寂しい限りです。 shoukanさん [映画館(字幕)] 6点(2022-02-18 20:23:56)

5.《ネタバレ》 前作の熱狂的マニアというわけでもないので、今作は十分満足した。
トニーはタッパではかなり上回ってるとは言え、プロボクサー設定のベルナルドをボコボコにするのはちょっと強すぎるんじゃね?
ベルナルドはチャキリスのような長身ではなかったところが、リアルなヒスパニックらしくて良かったかな。
マリアの歌は迫真力はあったものの、声質はあまり好みでは無かった。
それにしても、マリアは知念里奈の顔が、トニーはMattのスッピン顔(見たことないけど)が頭をよぎってしまいました。 ハリーハウゼンさん [映画館(字幕)] 9点(2022-02-15 19:30:07)(良:1票)

4. 前回の映画はそんなに好きじゃなくて、今回もそんなにだったのだけれども、「そんなに」の感覚そのものは昔とは別だったわ。昔は物語に引っかかったのだけど、何しろ40年以上前に見たっきりだし。で、じゃあ何が今回そんなになのかな?ってしばし考え込んで。

 一つには舞台のミュージカルをいっぱい観るようになって(ヅカオタだし)、生の歌と踊りと演技に触れる事で自分なりにミュージカル映画の在り様を考えるようになって。
 古のミュージカル映画はアステアやジーン・ケリーのダンスをそれこそコッテリと見せてくれたわ。きっちり全身の動きを捉えて。だけど前回の『ウエスト・サイド物語』も含めて、以後ミュージカル映画ってカット割り過ぎになった感じがするのね。MTV時代を経て尚更細切れになって。テンポ良く繋ぐジョン・ランディスの『スリラー』の感覚、アレね。でもアレはリズムのキモチ良さを伝える手法ではあっても演者の実力はあんまり伝わらない。
 ソロのヴォーカルならばアップでも細かくカット割ってもいいけれど、ダンスのソロやデュエットは足元をしっかり、全身を捉えて、群舞は俯瞰で、しっかと長く撮ってこそ。でもみんな細かく切っちゃう。それってリズム的にはキモチ良くてもダンスを魅せるという点についてはとっても物足らない。ミュージカル映画は演者の実力をあまり信用してないジャンルなんじゃないかしら?って思ってしまうのよね。実際の実力もそうなのかもしれないけれど。この映画もどうにもダンスを見る気持ち良さには繋がりきってゆかなかったわ。もっとステップを見せて、もっと全体を見せて、って。

 そしてもう一つ。あたしアレだわ、やっぱりヤヌス・カミンスキーの撮影があんまり好きじゃないんだわ。スピルバーグ大好き!だけど昔の方がカメラは良かったわよねぇ、って。光と影の使い方が特徴的っていうのはスピルバーグ的には昔からだし、ならばバトラーやジグモンドやダビューの方がステキだったわ、って。スローカムはそんなでも、だけど。
 今回の映画なんか冒頭にティーガーIのフリしたT34/85がキュルキュル出てきても、トライポッドがヴォーン!って言いながら出てきてもおかしくないような画でしょ。コレが今のスピルバーグ印だ、って言われても、それでいいのかしら?って思ってしまうのね。まあスピルバーグがカミンスキーに絶対の信頼を置いてるようなので仕方ない、こちらが合わないだけのハナシなのだけれども。
 でもね、ミュージカルはカチッとした、被写体をしっかと捉える画で見たいのね。スティディカム使いながらなおガタガタするような画はあんまり見たくないのよね。

 結局は好みの問題なのでしょうけれど、目とアタマで舞台を切り取ってゆくっていう行為が日常的になってからはミュージカル映画の見方も変わってきたわ。 あにやん‍🌈さん [映画館(字幕)] 6点(2022-02-15 15:47:56)(良:2票)

3.《ネタバレ》 リメイクですが、一番肝心な音楽(楽曲)や展開運びは結構「まんま」なので、逆に凡作には為り得ない、というヤツかも知れませんね。ただ、知らずに観に来ると実はハッピーエンドではない…というトコロにはある種面喰らうのかも知れないと思います。言われてみれば確かにミュージカルでNonハッピーエンドてのも実は結構珍しいかな~と思ったりもします(翻ってオペラはバッドエンドだらけなのですケド)。

しかし、各要素の「アップデート」ぶりは率直にどれも素晴らしく、特に映像面は流石のスピルバーグという上々の出来だったかと思います。緻密なカット割り&凝ったカメラワークがダンスシーンの臨場感や画的な面白さを倍増させると同時に、その他の場面でも監督一流の優れたテンポを生み出していて長尺ですが実にリズミカルに観てゆくことが出来ました。正直、リメイクでアカデミー作品賞はかなり厳しいかと思うのですが、監督賞あるいは撮影賞は大穴で来るかも知れませんね(対抗が弱くないのでどーかな…とも思いますが)。

キャストでゆーと、期待のアンセル・エルゴートはスラっと長身な体躯+ソレを活かしたダンスやアクションも素晴らしかったです、が、歌はたぶんプロではないのでココはごく普通という感じでしたかね。他のキャストも歌はソコまで巧くもねーな…と思ってしまったのが正直なトコロなのですが、ひとりマリア役のレイチェル・ゼグラーちゃんはもう場違いにウマい!とゆーか凄まじかったです。聞いたトコロ、歌ではYouTubeで既に大バズリしてた人だとのコトで、中々キョウビの売れ方ポイなあ…と思いました。まだ若い(20歳)しルックスもキュートだし、今後に期待ですね。 Yuki2Invyさん [映画館(字幕)] 8点(2022-02-13 18:28:23)

2.《ネタバレ》 約1年ぶり2度目観賞。名作ミュージカルをスティーブン・スピルバーグ監督がリメイク。米移民街、人種が異なる青年たちの抗争の中で、人種を越えた愛が燃える。禁断の愛の結末はすれ違い、あまりにも無情。60年前のオリジナル版でアニタ役を熱演されたレジェンドが、酒場の女将にして青年たちの親代わり役として出演。流れる名曲の数々。高い完成度を改めて体感。良作に格上げ。 獅子-平常心さん [映画館(字幕)] 7点(2022-02-13 01:55:57)

1.《ネタバレ》 封切初日に鑑賞。
旧作との違いを脳内で比べながらの鑑賞になりました。

今回は配役をメインテーマ通り人種で統一、ラテン系役者を起用してます。ジョージ・チャキリスやナタリー・ウッドみたいなのも出て来ませんがそういう意味でリアルです。

もう一点リアルといえば、旧作でボーイッシュな女の子が今回は性同一性障害っぽく置き換えられていたり(ジェッツの中では比較的重用な役回りとなってます)、タイミング的に現在の社会、とりわけアメリカが抱えるここ数年の人種的な分断をスピルバーグはいま提起しておきかったのかなと。これは勝手な想像ですが。

ミュージカルとして歌と踊りは文句なしに素晴らしい。大画面で観る往年のナンバーは圧巻。ストーリーや曲構成は旧作に割合忠実なので安心して観ることが出来ます。今回は序盤のトニーが何故更生してるのかとか、細かい理由付けがはっきりしていて入り易い。にしても旧作が完璧に素晴らしいからこその新作のクオリティですね。見比べるのも一興かと。ドラッグストアのあのお婆さんは・・・!今回製作にも関わっているそうです。

私個人としては前作の雰囲気を壊さずに楽しめる良い作品でした。おそらく何度も観るでしょう。

※どうでもいいのですが、最近は不良がテーマの映画でさえ禁煙なんですね。
※パンフレットが分厚くて無駄に高価
そのくせ役者プロフィール等欲しい情報が無い
そういうのは減点(笑) 大治郎さん [映画館(字幕)] 8点(2022-02-11 18:29:03)(良:1票)

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【点数情報】

Review人数 17人
平均点数 7.29点
000.00% line
100.00% line
200.00% line
300.00% line
400.00% line
515.88% line
6211.76% line
7741.18% line
8529.41% line
9211.76% line
1000.00% line

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 Review0人
2 ストーリー評価 6.25点 Review4人
3 鑑賞後の後味 7.50点 Review4人
4 音楽評価 9.00点 Review4人
5 感泣評価 7.50点 Review2人

【アカデミー賞 情報】

2021年 94回
作品賞 候補(ノミネート) 
助演女優賞アリアナ・デボーズ受賞 
監督賞スティーヴン・スピルバーグ候補(ノミネート) 
撮影賞ヤヌス・カミンスキー候補(ノミネート) 
音響賞ゲイリー・ライドストロム候補(ノミネート) 
美術賞アダム・ストックハウゼン候補(ノミネート) 
衣装デザイン賞 候補(ノミネート) 

【ゴールデングローブ賞 情報】

2021年 79回
作品賞(ミュージカル・コメディ部門) 受賞 
主演女優賞(ミュージカル・コメディ部門)レイチェル・ゼグラー受賞 
助演女優賞アリアナ・デボーズ受賞 
監督賞スティーヴン・スピルバーグ候補(ノミネート) 

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