みんなのシネマレビュー

11.25 自決の日 三島由紀夫と若者たち

2011年【日】 上映時間:119分
ドラマ犯罪もの実話もの伝記もの
[ジュウイッテンニーゴージケツノヒミシマユキオトワカモノタチ]
新規登録(2012-06-16)【onomichi】さん
タイトル情報更新(2018-07-31)【イニシャルK】さん


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監督若松孝二
キャスト井浦新(男優)三島由紀夫
満島真之介(男優)森田必勝(楯の会2代目学生長)
岩間天嗣(男優)古賀浩靖(楯の会隊員)
永岡佑(男優)小賀正義(楯の会隊員)
鈴之助(男優)小川正洋(楯の会隊員)
渋川清彦(男優)持丸博(楯の会初代学生長)
中泉英雄(男優)田中健一(楯の会隊員)
大西信満(男優)倉持清(楯の会隊員)
水上竜士(男優)山本舜勝(陸上自衛隊調査学校情報教育課長)
増田俊樹(男優)幕僚A
タモト清嵐(男優)山口二矢(浅沼社会党委員長を刺殺した少年)
小倉一郎(男優)田中の父
寺島しのぶ(女優)平岡瑤子(三島の妻)
韓英恵(女優)
地曵豪(男優)福岡喬
脚本若松孝二
製作若松孝二
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【クチコミ・感想】

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11.しっかりとした美しい画と達者な演技陣は評価できるが、映画として何を言いたいのかさっぱりわからない。 ブッキングパパさん [インターネット(邦画)] 5点(2020-05-05 20:37:47)

10.興味深く観た。この映画だけで当時の日本を理解するのは無理だけど、今では考えられない熱いものがあったのがよくわかる。 nojiさん [インターネット(邦画)] 6点(2020-04-16 21:45:57)


9.映画というよりテレビの特番における再現シーンをそのまま二時間やったというだけの感じ。映画としてはかなりチャチで、これ一本で映画館で千いくらのお金とったら怒っちゃうレベル。最後の演説シーンも、集められた自衛隊員たちは当時のフィルムを使っているだけで、エキストラはゼロ。ヘリも飛んでおらず、ただ俳優が演説しているだけ。特番における再現シーンの域を出ていないという所以だが、これは演出についても同様で、再現シーンお決まりの型どおりの演出だけが行われている。三島に対する独自の視点もなく、映画にしたいポイントがどこにあるかも分からないところもそう。エンドロールで三島の全小説のタイトルが出るのも意味不明だが、少なくともこの作り手がそれらをほとんど読んでないのはよっく分かる。これだけ予算がなく閉鎖的に見えてしまうなら、それを逆手にとって、三島の、他人排除の自己陶酔性を軸に撮るとか、三島を映画にしたいくらいの思い込みがあるのならそれくらいの発想は出そうな気がするのだが。評価できるところが何もないということで0点を献上させていただきます。 シンさん [CS・衛星(邦画)] 0点(2016-04-26 07:48:03)

8.楯の会や三島事件など晩年から三島由紀夫を知るきっかけにはなる。三島事件はこの映画だけ見ると若者に推されて否応なくという感があるが真偽は? すたーちゃいるどさん [DVD(邦画)] 7点(2013-09-15 17:53:10)

7.《ネタバレ》  三島由紀夫の自決前の姿を、当時の左翼運動とリンクさせながら描いていて非常に興味深い作品でした。何というか、世の為人の為を考えた行動というよりは自分の思い・美学を貫こうという幼いともいえる姿勢から来る行動という面が強いように感じて、「日本文学史に名を残す文豪」というイメージがやや崩れましたね。

 国の運営に理想や目標は必要かもしれませんが、そこに美学を持ち込むことの危うさを感じましたね。
TMさん [DVD(邦画)] 7点(2013-08-17 01:20:35)

6.ひと言でいえば、学生運動として見た三島事件。以前に観た同じ監督による『実録・連合赤軍事件』と似たような雰囲気で、その続編といっていいのだろう。しかしそれに比べると、明らかに薄っぺらで、迫力もなく、これはつまり、若松孝二という映画作家には学生運動はよくわかっても、三島由紀夫はよく理解できていなかった、ということだと思う。 goroさん [DVD(邦画)] 4点(2013-05-04 16:07:44)(良:2票)

5.《ネタバレ》 滅茶苦茶低予算と思えるシーンが多かったですが、まずキャスティングがいい。シナリオがいい。エンディングロールに流された膨大な量の参考資料。
当時の映像を交えながら、役者たちの熱意が映画を生き生きとさせる。
三島由紀夫を語る上で若い人にも理解できるように丁寧に仕上げた監督の力量に脱帽。
でも最後の5年後は必要だったか?
それに加えて、エンディングロールで突然流れたダサい歌。あれにはガッカリ…。 クロエさん [CS・衛星(邦画)] 9点(2013-05-01 03:27:29)

4.《ネタバレ》 三島さんの自決については自分自身、どう解釈すれば良いのか図りかねるところがあったのだが、本作を見てその疑問がある程度晴れてきたかなと思う。この作品を見る限りでは、三島さんが楯の会を結成するも、その会のメンバー、特に森田君に背中押されるような感じで行動に移してるような、そういう印象でしたね。彼らの若さにひっぱられた、みたいな。そして、自衛隊が動くのを4年間待っていたのに結局は警察が彼らにとって代わり、憲法改正のチャンスも過ぎ去ってしまった。それに対する抗議の自決、という流れ。そういう経緯が淡々と描かれていて、興味深かったのですが、下の方も書かれているように、文学者としての彼の一面は全く描かれていない。あくまでも活動家に絞ってるわけですね。だから、自決の真相として、彼自身のナルシシズムだとか、自死への憧れみたいなものとか、そういうような面のアプローチは全然ないわけです。あくまでも活動家としての彼にクローズアップしたのだということを、最初から認識してみるべきなのかもしれません。東大生との論争や、防衛庁での演説シーン、そして自決シーンなど、なかなか力のある映像に仕上がっていたと思います。低予算だからか、現代っぽい背景がちらちら見えたりするのですが、まぁそれは仕方ないかなと。井浦新は彼なりに熱演してたと思うが、三島さんの独特なオーラを出すほどには至ってない。意外に良かったのは森田君役を演じてた人。彼はなかなかの熱演だった。 あろえりーなさん [DVD(邦画)] 6点(2013-03-27 23:38:04)

3.《ネタバレ》 鬼才、魂の賛歌。井浦新、怪演。命を賭けた行動、狂人と表せばそれまでですが只ならぬ愛国心を感じました。「その瞬間」は痛々しく直視に耐えがたいものでした。 獅子-平常心さん [映画館(邦画)] 8点(2012-06-22 00:33:28)

2.この日は私が生まれた日である。親から聞いた話によるとこの日の午後に私は生まれた。
誰もが生まれた日に何かがあって、それを自分の人生と関連付けるのは無意味なことなのであるが、この事件に関しては、こういうわけで心にひっかかっていたし、本やネットで事件を調べたりもしていた。
この日に生まれ、普通の家庭に育った自分にとっては、右左のどちらが正しいという情報は「どちらも正しい」としか思えず、その極端な行動に関しては「どちらも間違っている」としか考えられなかった。
自分は若松孝二監督に感謝している。
「連合赤軍」と対極にある立場の「三島由紀夫」。
右左の論争はどんな情報を見ても、限りなく深く混乱させられるばかりであったが、この2つの映画で描かれているのは、当事者たちが何を考え、どう行動したかを思い入れを持ちながらも客観的にも描いている。
自分が二十になる頃には、自分が生まれた時代の空気に対する憧れが確かにあって、世間はバブルだと言われながらも自分の世代は言いたいことを言えない閉塞感に打ちのめされていたし、この時代の若者はエネルギーがあると言うより、波に乗って言いたいことを好きなだけ言えたんだという恨めしさもある。
しかし、この70年頃の空気に対する憧れと、事実は別のものであり、「何があったか」という点で若松孝二監督は最もわかりやすく、この日に生まれた自分の疑問に答えてくれた。
三島に関して深く研究している方にはこの映画に対する反発もあろう。
映画としてはこの俳優では若すぎるという違和感もある。
しかし臆することなく、この事件を語ってくれた監督に感謝します。


どっぐすさん [映画館(邦画)] 7点(2012-06-18 02:47:18)

1.《ネタバレ》 三島の人物造型について、楯の会と11.25の自決事件に関する史実を中心に描くと、本作のように一面的な描写に終始してしまうのだろう。小説、例えば、『金閣寺』や『春の雪』で描かれる彼の文学性と自決事件での行動が現実の中でうまく整合しない。故に三島の文学性が如何に彼の行動にリンクしていたのかがいつも切り捨てられてしまう。三島自身が楯の会や自衛隊の体験入隊等の行動の中で、彼自身の文学性を自ら否定してみせるので、それも致し方ないのかもしれないが。三島文学や三島事件について、これまで多くの言説が弄されてきたが、彼の文学と事件が融合して語られない、文学者は事件に触れず、事件記者は文学に触れない。それこそが三島の特異な二面性として、事件から40年以上経った今でも、三島由紀夫という人物の本質を未だに捉えきれない要因なのだと思う。

三島の作品の中で、『憂國』や『英霊の聲』にこそ、彼の美意識の極点として、美しき日本の文化を象徴する幻想としての天皇主義の萌芽があった。その思想は彼の遺作ともなる『豊饒の海』によって完成することになる。1965年から自決の前夜まで。楯の会の行動と並行して著された『豊饒の海』にこそ、彼の行動と思想の全てがあるのだと僕は思う。その分析を抜きにして、三島事件を語ることはできない。『春の雪』の究極の禁忌としての恋愛があり、『奔馬』におけるテロルと自死への強烈な憧憬がある。『暁の寺』で唯識と煩悩の狭間で迷界を通過し、そして、『天人五衰』のラストに至る。三島も小説の本多と同様に、最後に月修寺の寂漠を極めた庭に佇み、門跡と対話して、無の境地としての豊饒の寂漠に辿りついたのだ。

映画の三島はヤサオトコ過ぎて、また、彼の文学的な側面がストーリーからすっぽりと抜け落ちている為、実際の三島から発散される(覆い隠すことができない)自意識の匂いが全くしない。彼の実際の姿を今やyoutube等で簡単に観ることができる。彼の強さと弱さが同居したような肉体と言葉には、押し出しの強さと共に躊躇いと抗いが常に見え隠れしている。

本作は、若松孝二が60-70年代の若者達を捉えた学生運動や思想がどのように先鋭化し、追い詰められ、最終的に「事件」に行きついたのかを総括した作品だといえる。前作同様、実録として、心理劇としての見応えはあるけれど、その文学的/観念的な側面を含めた事件の本質を描き切るまでには至っていない。 onomichiさん [映画館(邦画)] 7点(2012-06-17 00:06:01)

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【点数情報】

Review人数 11人
平均点数 6.00点
019.09% line
100.00% line
200.00% line
300.00% line
419.09% line
519.09% line
6218.18% line
7436.36% line
819.09% line
919.09% line
1000.00% line

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 9.00点 Review1人
2 ストーリー評価 8.50点 Review2人
3 鑑賞後の後味 8.50点 Review2人
4 音楽評価 4.50点 Review2人
5 感泣評価 6.00点 Review1人

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