みんなのシネマレビュー |
|
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
| スポンサーリンク
ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
★13.《ネタバレ》 これから書くのは私の妄想的解釈です。すでに考察サイトや監督インタビュー等で真相は周知されており「そんなの知ってるよ」あるいは「全然違う的外れ」な見方かもしれませんが、映画の受け取り方は十人十色と言う事でご容赦いただければと思います。では以下ネタバレ含みますのでご注意ください。 タイムパトロール隊員=未来人ヒサメの態度に違和感あり。彼女はタイムマシンが動作不良に陥り、タイムパラドックスを防ぐため「2分ループ」が発動していると説明します。でも、それにしては落ち着き過ぎていませんか。もっと慌てていい。またトラブル解消法も実にあっさり。それでいいならもっと早く(早いループターンで)復旧できたでしょうに。彼女の言動には、どうにも裏がありそうで・・・。 ここで本事件で影響をうけた人物を考えてみます。明らかに得をした人、人生の決断をした人。都合2人です。前者は作家さん。ループ事象からインスピレーションを受け、作品のプロットが完成しました。彼の子孫が悩める作家を助けに未来からやって来てループを仕組んだなんて仮説はどうでしょう。悪くない気がします。が却下です。浪漫、いやロマンスに欠けます。タイムマシンの動力源をみれば分かるように本作はかの名作『バック・トゥ・ザ・フューチャー』をオマージュしているのは明らか。ならばマーティが両親の仲を取り持ったように、本作もロマンス寄りで解釈したいです。 ループ現象で影響を受けた2人のうち、後者は旅館の仲居さん、ミコトでした。「料理修行3年だといいな」「それは無理でしょ」フランスへ旅立つ板前との恋愛関係に彼女はケジメを付けた様子。これこそが未来人ヒサメが過去に来た目的ではなかったか。本騒動は"子孫がご先祖様の人生の決断を促しにやってきた"が真相と考えます。ちなみに縁結びのお守りは"新たな恋の始まり"を暗示しているのでは。タイムパトロールも、タイムマシーン故障も方便であったと。これならヒサメの落ち着き払った態度も、不必要に繰り返されたループの謎も説明がつく気がします。 最後に「雪」について。時間がループしているなら気象もループして当たり前。なのに何故気象は変化しているのでしょうか。しかもこれ、基準点(セーブポイント)より前から変化が見られます。いわゆる「マルチバース理論」ですか?劇中でも「この世界線」なんて台詞が出て来ますし。もちろんその解釈で差し支えありませんが、別解もありかと。例えば"誰かが気象を変化させた"。そんな芸当が出来る人間は一人だけです。理由はその方が「ロマンチック」だから。ご先祖様の決断を後押しするため、彼女は精一杯シチュエーションを整えたのかもしれません。 20代未婚女性にとって時間の重さは計り知れません。「3年なら待てる」でかなりの譲歩です。それを男が蹴るのであれば、もう縁は無かったと思って間違いないでしょう。本件では子孫が「その恋は諦めな。次行こう次」とお世話を焼いてくれましたが、実際はそんなこと起こりません。流れる川は誰も止められない。だからこそ、一瞬一瞬を大切に生きなければ。勉学にせよ結婚にせよ人生の「適齢期」を疎かにしてはいけません。 エンドクレジットに「こども家庭庁」があればこの仮説で確定!と言いたいところですが、ありませんでした。ということであくまで妄想解釈でお願いします。それにしても上田誠氏のこの手の脚本のクオリティの高さは異常ですね。『サマータイムマシン・ブルース』に『ペンギン・ハイウェイ』、『ドロステのはてで僕ら』どれも文句なく素晴らしい。難しい理論をさも単純に見せるあたり本当に「手練れ」だと思います。 【目隠シスト】さん [インターネット(邦画)] 8点(2025-06-18 00:25:35)(良:2票) 12.《ネタバレ》 京都・貴船の老舗旅館「貴船ふじや」と言えばけっこう有名な宿ですけど、そこを舞台にして貸し切り状態で撮影とはなんと贅沢なことか!驚くことにヒロインを務める藤谷理子は「貴船ふじや」が実家なんだそうで、そりゃあのびのびとした演技が出来たんじゃないかな。数えちゃいないけど2分間のループが三十回はあったと思いますが、とくに前半は1ループを基本ワンカットで撮っているので、狭い旅館内で動線を確保するのも大変だったろうと思います。 最近邦画でも一ジャンルを形成しているいわゆるタイム・ループものですが、その中でも本作は貴船が舞台なだけあってかなりファンタジー色が強めで、自分としては満足できる良作だったと思います。いわゆる“起承転結”の“承”にあたる、ループ状態にあることに気づいた客や従業員が状況を受け入れてゆき諦めの境地になってゆくパートは、なかなかセンスの良い脚本だなとおもいます。そりゃあ熱燗がいつまで経っても出来上がらず、延々と閉めの雑炊を食べなきゃいけないとなれば、そりゃ参りますよね(笑)。中盤の“二分間ループ・デート”あたりのミコトとタクのやり取りは胸キュンもので、いちばんファンタジー味が感じられるところでした。 冒頭から「あれ、このひと乃木坂の久保史緒里じゃね?」というキャラが登場して途中から全然ストーリーに絡まなくなったと思ったら、なんとまさかのタイム・パトロール(?)、しかも乗ってきたタイム・マシン(?)がまるで屋外用家庭サウナとしか見えない代物で燃料がビールでもOK、そういや『BTF』のデロリアンも飲みさしのジュースや生ごみで動いていたし、まあこれもアリかな(笑)。タイム・ループものは所詮は荒唐無稽なんだから、下手に理屈っぽくならないほうが愉しめるというものですよ。 【S&S】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2025-05-21 22:32:57)(良:1票) 11.《ネタバレ》 山口監督とヨーロッパ企画によるタイプリープもの第2弾ですが、味わいは大分異なりますね。SFドタバタコメディというジャンル感と作品全体から漂うテーマ感は共有しつつ、タイムリープやパラドクスについては扱いが大きく異なると言うか、大いに似て非なる作品でした。 結論から言えば、少々雑ですがこれはこれで面白い。ラブコメ要素があったりヒューマンストーリー要素があったりと、中身も濃いいです。ただ、なにせタイムリープのスパンが短か過ぎますから頻度高っ。2分というのは短いようでいて長くもある微妙な時間。流石に繰り返しが多過ぎかも。その間の天候(降雪)の差異については作り手の計算もあるのかも知れませんが、個人的には当事者の意識だけは変化していっても環境部分は据え置くと言うのが正しいように思えて仕方ないです。 また、どう考えてもキーパーソンの冒頭に登場する謎の女性ですが、トラブルに対しての焦りや絶望感がまるでないのはコメディだから良しとしても、やっぱしタイムパトロールなんだから過去の人物や時間にそんなに関与しちゃいかんでしょと思えてしまう。SFコメディとして最低限の理屈は持って欲しいところでした。 それとあとひとつ、この場であまり他作に踏み込むべきではないと承知しつつも、前年に公開された「THE MONNDAYS…」との類似性が少なからず気になってしまったと言うか、一番気になったと言うか、決して批判的な意味ではなく同じ邦画タイムリープコメディとして比較しつつ楽しむのも良いかな、などと思った次第です。 ちなみにタイトルは秀逸。このセンスは好きです。 【タコ太(ぺいぺい)】さん [インターネット(邦画)] 7点(2025-01-19 12:19:52)(良:1票) 10.《ネタバレ》 「続きが気になる」「結末が知りたい」と観客に感じさせるのは、良い映画の条件の一つだと思います。 その点に関して、本作は文句無しの出来栄えでしたね。 ただ、面白かったかというと……ちょっと微妙です。 「続きが気になる」って感情と「面白い」って感情とは、本来別種の代物なんだなって、この映画に教えてもらったような気分。 やっぱり、タイムループの期間が二分っていうのが短過ぎて、主人公が階段を登る姿なんかを何度も何度も見せられるもんだから、流石に(もう良いよ……)って気持ちになっちゃうんですよね。 一つのループ期間を、一回の長回しで見せるって手法も、アイディアとしては面白いんだけど、実際に観た限りでは「手ブレで酔う」「アングルがワンパターンで退屈」っていう、デメリットの方が際立っていた気がします。 劇中の人物達もタイムループで気が狂いそうになってたけど、観客まで同じ気持ちにさせられるっていうのは、正直辛いです。 冒頭に出てきた白服の女性が全然出てこない(途中で出てくるけど、タイムループに巻き込まれているのに、妙に冷静だったりする)のが気になっていたら、それが伏線だったとか、タイムループ中のはずなのに雪が降り出して(いや、駄目だろ。ロケやり直せよ)と思っていたら、それに対しても台詞上のフォローが有ったりとか、丁寧に作られているので、映画としての完成度は高いんですけどね。 「面白い映画」っていうよりは「良く出来た映画」っていう、そんな誉め言葉が似合いそうな感じ。 「ループするのが二分間だなんて短過ぎる」って点を逆手に取ったような「たった二分間のデートでも、色んな事が出来る」って示す終盤の展開も、独特な魅力が有って良かったです。 個人的には、タイムマシンを直す件よりも、あそこのデート場面の方が、本作のクライマックスと呼べるんじゃないかなって気がしました。 そんなデート場面での、雪化粧した旅館や山の景色が、本当に美しくて…… あれって、最初から計算尽くで「この場面には、雪が必要だから」と、天気を狙い定めた上で撮影したのか、それとも偶然雪が降ってしまっただけなのかと、気になっちゃいますね。 もし前者だとしたら、作り手の拘りに「粋」を感じて嬉しくなるし、後者だとしたら、まるで映画の神様からの贈り物のような「素敵な偶然」だよなって、そんな風に思えました。 【ゆき】さん [インターネット(邦画)] 6点(2024-11-28 11:56:58)(良:2票) 9.《ネタバレ》 タイムリープには珍しいドタバタコメディですね。 繰り返しに飽き始めてくるギリギリの長さです。 【東京ロッキー】さん [インターネット(邦画)] 6点(2024-11-25 13:18:38) スポンサーリンク
劇団の舞台ネタとか演劇系が好みの方向けかな。 それ自体はいいけど、テーマが分散しているように感じました。 作品に何を求めるか次第ですが、緊張感とか ミステリーを提供する作品ではないです。 じゃあ恋愛コメディとしてどうかというと 個性的なシチュエーションではあるけど 情緒で人の心の機微を動かすならもっとそこにフォーカスしないと 中途半端にな印象を抱きました。 【Donatello】さん [インターネット(邦画)] 3点(2024-11-21 05:22:18) 7.斬新な設定。とてもおもしろいと感じる。 ただし自分の場合は途中で飽きるかも、と思ったらやはりその傾向は出てきた。おそらく多くの人にとっては好感が持てる映画ではあろうと。 【simple】さん [インターネット(邦画)] 5点(2024-11-04 12:01:06) 6.《ネタバレ》 ループものは今までいくつか観てきましたが、大体サスペンス系ですよね。 舞台は旅館で、なんでもない日常の2分間が延々ループされるという、 それでこんなほのぼのコメディに仕上げるなんて素晴らしいなと思いました。 どのネタもきちんと笑えるし、京都の貴船ってのがまたいいね。SF要素との掛け合わせの妙という感じ。 ループしてる時は常に長回し一本だけど、時間動き出したらカットを割り始めるのも粋だなと思った。 終わってみれば甘酸っぱい恋愛ものでほっこりしました。 【あろえりーな】さん [インターネット(邦画)] 7点(2024-11-03 17:32:35) 5.《ネタバレ》 タイムループものは数々あれど、田舎の小さな旅館を中心に限られた中でのループていうのが面白い。そのループをみんなが共有し記憶も引きずっているのも良かった。故に何が起きるのか?を本当に自然な感じで見せてくれる。特に主役である中居のミコトとその想い人とのやり取りはなんていうかもう青春!で、微笑ましくなる。逃避行ごっこも楽しそうでなにより。 それにしても長回しや日にちを変えての撮影と、本当によくまあやったもんだと感心しちゃいました。 煮詰まった作家がどうせ時間が戻るならと1度死んでみるあのシーン、たしかにそういう発想をするていう発想はなかなかのアイデアだった。 最後に登場したタイムマシーンのデザインが秀逸すぎる~・・・(*⌒―⌒*) 舞台になった旅館、京都の貴船「ふじや」はいつか訪ねてみたいですね。もちろんお守り買って川にお願い事も・・・(o^^o) 【Dream kerokero】さん [インターネット(邦画)] 6点(2024-10-10 18:15:47)(良:1票) 4.口コミで話題になって上映館拡大、、っていう映画はハズレがないなー。期待通り面白かった。低予算かつ86分と短めの映画ではあるが、2分間を1カットで撮るため総テイク数は200に及んだという力作でもある。舞台となった貴船は、とくに雪化粧した姿が美しく、映画に品の良さをプラスしてくれた。機会があれば「ドロステのはてで僕ら」も観てみよう。 【リーム555】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2024-04-09 22:32:43) 3.この映画を観ながら思ったことは、映画ってほんとはこんな風に楽しむものなのじゃないかと。 最初から最後まで、終始劇場内の笑い声が絶えることはなく、その空気と時間を楽しむ心の余裕が心地よかった。 一人で家で観ても、きっと映画の面白さが損なわれることはない。 でも、劇場で見知らぬ人たちと、映画を楽しみ、心から笑う。 そんな稀有な経験を久しぶりに得ることができた。 もちろん映画としての面白さは、さすがヨーロッパ企画。 いや、いい映画だったな。劇場で観たい映画。 【roadster316】さん [映画館(邦画)] 9点(2023-08-18 10:22:44)(良:1票) 2.《ネタバレ》 ループ物のSF系映画には良作が多数ありますが、本作は劇場内で終始笑いの絶えない上映で、けらけら笑いながら観られました。とても楽しい映画で良かったです。 貴船を舞台にしてるので、だいたい場所の配置が行ったことあるのでわかってる中で、2分という時間制限があって、そこを場面を全く切らずに1ショットでずーっと回していく臨場感がありつつ、記憶は視聴者と同じく巻き戻らず連続してるので時間がループして大変なことになってるにもかかわらず「今ちょっと災害が起こってますが状況がわかるまで落ち着いて問題解消するまでお待ちください」みたいな、ループ物にあるまじき和やかさで、昔の辛口ショートショートにあるようなユーモアあふれるコミカルな展開でした。 話の主旨としてはタイムトラベルの仕掛けよりも、現実のせせこましい時間に追われる気の休まらないところから、ホッと一息ついて、時間の大切さとか、人と人とが触れ合うちょっとした時間の積み重ねが上で大切だみたいなところがにじみ出してきていて、ハッとするような、ほろっとするような部分もありつつ、最後の結末ではみんなの意思が一つに揃って、問題解決するっていう、実に気持ちいいさわやかな映画で素晴らしかったです。 【sim】さん [映画館(邦画)] 8点(2023-07-28 20:20:36)(良:3票) 1.「ドロステ」の方が面白かったけど、本作は本作で味のある良作でした。 田舎ののどかな旅館で起きる2分間のタイムループですが、2分間ではほぼ何もできる訳もなくひたすら時が巻き戻る世界でのみんなの悪戦苦闘を描いてました。 と言っても苦闘と言うほど苦しんでる訳でもなく、これまでで最も平和なタイムループ物と言って良いです。 肩凝らず楽しめる作品でした。 【ぴのづか】さん [映画館(邦画)] 7点(2023-06-30 21:45:14)(良:1票)
【点数情報】
【その他点数情報】
|