みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
★4.《ネタバレ》 本作を理解(解釈)する上での重要シーンは「クソデカこおろぎ」と考えます。警察から逃亡中の父親が見た幻。ここから次の2点が導かれます。①父親は幻覚を観るほど心身が摩耗していたこと。おそらくは統合失調症。リアリティゼロの「高速道路生活」に父親は精神疾患を患っていたという理由が加われば、少しは腑に落ちるというもの。②明らかな幻覚は「目にしたものを信じるな」の意。これは当然ながら結末にも当てはまります。「本当に母親は助かったのか?」「赤ちゃんは無事産まれたのか?」残念ながら答えはNOです。あの状況で母親が無事な訳ありませんし、超未熟児と言われていたお腹の子がふくよかなはずもありません。現実は泣き叫ぶ姉弟が再び映し出されるラストカットの示すとおり。父も母も焼け死んでいるでしょう。 興味を引く設定にインパクトある結末。前述した「クソデカこおろぎ」は見事な伏線であります。テクニカルな映画で間違いありません。ただ好きかと問われるならNOです。いや、ハッキリ言いましょう。大嫌いだと。これは後味の悪さに文句を言っている訳ではありません。何でしょう「理念の無さ」に対する反感でしょうか。例えば鬱映画として知られる『ミスト』。後味の悪さなら本作以上です。でもかの作品には結末に至る必然性がありました。さらには教訓も。だから最悪な気分なのに、何処か清々しいのです。その一方、本作は刺激を求めただけに思えます。そもそも設定が荒唐無稽が過ぎますもの。せっかく社会問題を提起したのに真摯に向き合うことなく、燃やして終わりなんて手抜きもいいところでは。これもある種の「爆発オチ」であり、シリアスドラマで用いて良い手法ではありません。 【目隠シスト】さん [インターネット(字幕)] 5点(2025-06-05 23:19:59)(良:1票) 3.《ネタバレ》 良い映画だと思います。本作で一番グッとくるシーンはやっぱり嫁さんが手を合わせながら別れを告げるシーンですね。 どうしようもない状況、やるせなさ、そういうのがすごく伝わってきました。 ただその後のスーパーで自暴自棄になって色々食いまくるシーンは少々演出過剰な気もしました。 全編を通して父親はほんとどうしようもない人なんだけど、精神を病んじゃってるとわかるシーンがあります。 そして後半で彼は投資詐欺に引っかかって無一文になり家族でこういう生活してるんだと明かされる。 母親も、自分の子供時代の境遇があって子供たちを学校に通わせてないと語ってました。 不幸が不幸を呼んで抜け出せないシチュエーションというのがよく絵がれたと思います。 終盤の家具屋が火事になる展開は少々ご都合さを感じたしラストは人によって好き嫌いあるかもですね。 【あろえりーな】さん [インターネット(字幕)] 7点(2025-03-16 14:47:28) 2.この家族の父親の方に同情することは多くの人にとって難しい。物語としてはストレートでわかりやすい。 そして結末は、いくつか解釈しようがある、ということだと理解した。 【simple】さん [インターネット(字幕)] 6点(2024-04-27 21:07:31) 1.《ネタバレ》 公式サイトでは「パラサイティック・スリラー」とありますが、恐怖映画的な要素はありません。これがスリラーだったら、この間観た「八甲田山」の方がよっぽどだ。それはさておき。■ワタシは、本作は「万引き家族」や「パラサイト 半地下の家族」のアンチとして作られたものだと思っています。これらの作品同様、本作でも社会の隙間に入り込んだ風変わりな家族が、重篤な事件を起こします。しかし、「万引き〜」、「パラサイト〜」では、大変な家族だとは思いつつも、そのしたたかな力強さや、歪だからこそ生まれる情愛に感心(?)したりもしていましたが、本作の家族は、本当にただ単に大変。だから、父親のどうしょうもなさはリアルガチ。こんな父親でも慕う子供の姿は、健気と言うより浅はか。で、切ない。わかるよ。オラもどうしようもなくって、浅はかだから。ある種、振り切ったものを観たような気がしています。だから、「万引き〜」らと同じの8点にします。 【なたね】さん [DVD(字幕)] 8点(2023-10-28 20:36:43)
【点数情報】
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