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嫌われ松子の一生

MEMORIES OF MATSUKO
2006年【日】 上映時間:130分
ドラマコメディファンタジーミュージカルロマンス小説の映画化
[キラワレマツコノイッショウ]
新規登録(2005-11-03)【ボビー】さん
タイトル情報更新(2024-02-27)【イニシャルK】さん
公開開始日(2006-05-27)


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監督中島哲也
助監督武正晴
滝本憲吾
演出山田一善(アクションコーディネーター)
キャスト中谷美紀(女優)川尻松子
瑛太(男優)松子の甥・川尻笙
伊勢谷友介(男優)龍洋一
黒沢あすか(女優)沢村めぐみ(水沢葵)
香川照之(男優)松子の弟・川尻紀夫
市川実日子(女優)松子の妹・川尻久美
柄本明(男優)松子の父・川尻恒造
キムラ緑子(女優)松子の母・川尻多恵
柴咲コウ(女優)明日香
片平なぎさ(女優)片平なぎさ本人役
ゴリ(男優)大倉修二
竹山隆範(男優)教頭
谷原章介(男優)佐伯俊二
宮藤官九郎(男優)八女川徹也
劇団ひとり(男優)岡野健夫
武田真治(男優)小野寺
荒川良々(男優)島津賢治
BONNIE PINK(女優)綾乃
谷中敦(男優)「白夜」マネージャー・赤木
AI(女優)女囚A:唄
山下容莉枝(女優)女囚B:家族
土屋アンナ(女優)女囚C:プライド
山田花子〔女優〕(女優)女囚D:思い出
本田博太郎(男優)『女弁護士篇』の犯人
榊英雄(男優)めぐみのボディガード・リーダー
マギー(男優)(男優)刑事(松子殺害事件の捜査員)
甲本雅裕(男優)修学旅行先の売店の男
木村カエラ(女優)超人気シンガー
角野卓造(男優)校長
大久保佳代子(女優)岡野の妻
木野花(女優)婦警
濱田マリ(女優)紀夫の妻
渡辺哲(男優)刑事A(小野寺殺害事件の捜査員)
山本浩司(俳優)(男優)刑事B(小野寺殺害事件の捜査員)
蒼井そら(女優)スカウトされた女の子
あき竹城(女優)係官
嶋田久作(男優)牧師
木下ほうか(男優)ひかり荘一階の住人
奥ノ矢佳奈(女優)子供時代の松子
江口のりこ(女優)
土平ドンペイ(男優)
浅野麻衣子(女優)
田中要次(男優)サスペンスドラマの刑事
阿井莉沙(女優)アイドル歌手
笠菜月(女優)子供時代の久美
今井悠貴(男優)子供
舟山弘一(男優)
田村泰二郎(男優)
出演ユリ・ゲラー(劇中テレビ映像【ノンクレジット】)
長嶋茂雄(劇中テレビ映像【ノンクレジット】)
光GENJI(劇中テレビ映像【ノンクレジット】)
原作山田宗樹「嫌われ松子の一生」(幻冬舎文庫刊)
脚本中島哲也
音楽ガブリエル・ロベルト
渋谷毅
作詞BONNIE PINK『LOVE IS BUBBLE』
中山千夏『あなたのこころに』
AI『What Is A Life』
五輪真弓『恋人よ』
作曲BONNIE PINK『LOVE IS BUBBLE』
馬飼野康二『古い日記』
都倉俊一『あなたのこころに』
五輪真弓『恋人よ』
木森敏之「火曜サスペンス劇場フラッシュバックテーマ」
編曲佐藤準『パラダイス銀河』
木森敏之「火曜サスペンス劇場フラッシュバックテーマ」
主題歌BONNIE PINK『LOVE IS BUBBLE』
挿入曲和田アキ子『古い日記』
中山千夏『あなたのこころに』
中谷美紀『Happy Wednesday』/『まげてのばして』/『恋人よ』/『水色の恋』
AI『What Is A Life』
阿井莉沙『USO』
光GENJI『パラダイス銀河』
撮影阿藤正一
製作島谷能成(製作総括)
細野義朗(製作総括)
近藤邦勝(製作総括)
東宝(「嫌われ松子の一生」製作委員会)
TBS(「嫌われ松子の一生」製作委員会)
ホリプロ(「嫌われ松子の一生」製作委員会)
S・D・P(スターダストピクチャーズ)(「嫌われ松子の一生」製作委員会)
博報堂DYメディアパートナーズ(「嫌われ松子の一生」製作委員会)
パルコ(「嫌われ松子の一生」製作委員会)
配給東宝
特殊メイク原口智生(特殊メイクコーディネート)
美術桑島十和子
編集小池義幸
録音志満順一
照明木村太朗
その他TBS(映像提供)
日本テレビ(映像提供)
NHK(映像提供)
あらすじ
子供のころ病弱な妹に父親の愛情が偏りすぎて、あまり愛情を受けずに育った川尻松子はそれでも美しく育ち、やがて教師になるが、ちょっとしたことがきっかけで辞職させられる。ここから松子の転落人生がはじまる。 愛情を受けずに育ったがゆえに強く愛情を求め、どうしようもない男たちばかりにひっかかり、傷つき、ついに53歳になってしまった松子は・・・。原作小説の松子の一生を、哀しくも明るいミュージカル風に仕上げた異色作。

花守湖】さん(2007-04-18)
全てのをあらすじ参照する

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【クチコミ・感想】

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187.《ネタバレ》 中島監督の2006年作品。目下の最新作である『告白』が意外にも良かったので本作を再度観直してみたが、やはりお家芸であるデコレーション仕様の過剰演出がやや鼻につくものの、大胆ながらも丁寧に作り込まれたシーンが多い事に改めて気付かされた。ただし、全体的な作風はミュージカル調とかゴア描写とかの演出も含めて、ティム・バートンの手法をサンプリングして和風にアレンジしてみました、という感じ。ちなみにこの路線の作風は次作の『パコと魔法の絵本』にも引き継がれているが、あちらはそういった小賢しい作為性がほとんど空回りしている失敗作だと思うので、それに比べれば本作は純粋にエンターテイメントとしてかなり成功していると思える。しかし、私のいごっそうなバイアスを通してこの話を要約すると、父親に愛されたい一心から男の顔色ばかり窺う性格になってしまった主人公が、結局色んな男に振り回されて都合の良い女扱いされ続けた挙句、最後は「愛などいらぬ」と開き直って独りでボロボロになって死んでいく、という話である。そんな不幸にまみれた女の悲惨な一生を砂糖細工みたいにゴテゴテに飾り立てて、「最後までとことん不器用でとことん不幸せだったこの人は神様」って、そんな深イイ話方向の結論に持っていっていいのかと思ってしまった。要は「男にとって都合の良い女って神様だよね」と男の原作者と男の監督が言っている訳である。フェミニストの人とかもっと怒らなくていいんですかね? オルタナ野郎さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2013-01-20 17:20:00)(良:1票)

186.なんか制作者のパワーをもの凄く強く感じる作品だった。救われない話だけど、間違いなく名作。 Fukkyさん [DVD(邦画)] 9点(2012-06-30 02:08:12)


185.《ネタバレ》 原作も、小説の神様が降臨してしまったかのような傑作だったけど、この映画もそれにまったく見劣りすることない傑作だった。そもそも山田宗樹の原作って、「夫も子供たちも送り出して掃除も洗濯も済ませた昼下がり、安心安全な私の家のリビングで美味しいお紅茶でも飲みながら、ロクでもない男に騙されてひたすら堕ちていく女の人生を追体験してみたいわぁ」という、多くの日本の主婦たちの願望を叶えるために書き始めたのだろうお話。けど、狙ったのか筆がどんどん滑ってしまったのか、あまりにもその堕ち方が凄まじくて、そんな主婦たちの健全な願望を返り討ちにした挙句、多くの人の心をとらえて離さない傑作に仕上がっていた。中島哲也監督はそんな原作の持ち味をものの見事に捉えて、ファンキーでトリッキーで猥雑でしかもとてつもなくエネルギッシュな映像で原作に負けず劣らず凄い作品に仕上げてしまった。素晴らしい。こんな狂った世界で、ちっぽけで愚かかもしれないけれど、松子は必死に足掻きながら幸せになろうとした。そんな彼女の強さも弱さもすべてひっくるめた圧倒的な情熱が深く胸を打つ。 かたゆきさん [DVD(字幕)] 10点(2012-05-17 02:14:11)

184.既に何度か観てしまっています。私にとっては魅力的な作品なのでしょう。愛を求め続けた松子…全部裏目に出てしまいます…せつない…。監督作品の中では一番好きですね。 movie海馬さん [地上波(邦画)] 8点(2012-05-15 01:05:09)(良:1票)

183.ドラマも面白かったけど、こっちの方が面白いかな。切ない。 afoijwさん [DVD(邦画)] 7点(2012-01-04 02:51:06)

182.《ネタバレ》 妻投稿■嫌われ松子の一生、不幸な女の一生。これをどう楽しく肯定するかが作品の味噌なんだろうけど…。よーく見たら、この松子という人、不幸な女という以前に他人を不幸にしまくっている(挙句に殺しちゃったりしている)。それも「自分が愛されたい」が為にだ。これって単なる「依存」だよね。私は依存自体は悪いことではないと思うけど、愛というものは「依存」だけでは続かないわけでありまして(-_-;)。■私の中にも当然松子的なあるわけで、多分女なら誰だってもっていて、それとうまく付き合い制御し、悩むのが人生だというのはわかるんだけど、そのダメな部分を肯定すること=人生を肯定することっていうのはちと監督違うんじゃないかと私は思う。■この映画、松子を主人公にしていると思うけど、こういう誰でも持っている、どう制御するか悩む部分をグロテスク(だと私は思う)な色彩で面白おかしく描くのなら、別に私も松子(デラックスの方)も麻原彰晃も、とにかく誰でも主人公に出来るわけで、でもそれって世間から前衛的と評価される事なのかという疑問は生じます。「ダメなところを肯定する」だけで一人の人間を描く最近の傾向には、その人をモルモットみたいに見ているような、冷たい感じがして嫌です。 はち-ご=さん [DVD(邦画)] 5点(2011-09-17 01:20:44)

181.ある歌の一節が頭の中で鳴り出して止まらずに困ってしまうことがあります。
劇中で繰り返される「曲げてーー伸ばしてーー」の歌が頭にこびりついてはたまらんと思い,必死に違うことを考えて耐えておりました。
本当に申し訳ないのですが,私,主演の中谷さんとは以前から折り合いが悪く,楽しめないまま映画が終わってしまいました。
まきげんさん [映画館(邦画)] 4点(2011-08-19 13:51:30)

180.一人の女の波瀾万丈な人生を描いた作品。
自ら不幸を背負ってしまう何だか訳のわからないヒロインだけど、
こういう女性って実際に存在するし、コメディー・タッチのストーリーなので、
あまり気にはならない。CGを多用しているのが特徴で、内容とは正反対に映像は華やか。
一応バランスは取れているんだろうけど、エピソードと演出に出来不出来があって、
やっぱり新感覚の映画といった印象が強かった。 MAHITOさん [地上波(邦画)] 4点(2011-08-05 07:09:07)

179.《ネタバレ》 途中までは「松子、なぜそっちへ行くんだ・・・」と、もどかしさも感じましたが、愛されたかったんですねぇ・・・。観終わったあと「こんなに素晴らしい映画を作ってくれてありがとう!」と言いたいくらい感動しました。特に、電車の中で、松子がどういう気持ちで川を見たのか、それがわかった瞬間、涙が止まりませんでした。中谷美紀、素晴らしい演技です!それに音楽も最高で、DVDはもちろん、CDも買いました!文句なしの満点です! ramoさん [CS・衛星(邦画)] 10点(2011-07-05 00:09:18)(良:2票)

178.傑作。これがゼロ年代の鬼才。このストーリーでここまでのポップさとフラッシュバックのようにシーンを繰り返すなどの手法の斬新さ、そして映画らしさを失わない映像感覚、天才だと思う。一人の女性の一代記というある意味単純なストーリーだが、絶妙に時間軸をクロスさせ、最後まであきさせない。脚本のうまさが光る。時間軸だけではなく、伏線がしっかり張ってあるところも見所。中谷美紀の熱演は勿論最高だった。ただ最後の太った松子だが、中谷美紀の顔は太っていないのでどうしても違和感が残った。エンターテイメントに徹しているかと思えばラストのグライダー滑空のようなカメラワーク(どうやって撮ったのだろう)で川や土手を映し、家、階段まで持っていくあの美しさ、芸術性も見逃してはいけない。 Balrogさん [DVD(邦画)] 9点(2011-05-10 01:18:06)

177.下妻物語の時はきらきらした感じがよかった。これはきらきら度が限度を超えていて、あまり楽しめませんでした。あと、ミュージカル風なところも好みじゃない。 紫電さん [DVD(邦画)] 6点(2011-03-07 15:32:41)

176.《ネタバレ》 何度も何度も見た、奇跡とも言えるくらい出来がよすぎる映画。映像・演出のテンポ、見せ方がうまく、のめりこむように松子の人生に引き込まれる。しかしそれ以上に、愛されたいと願い続けた松子の一生に、ラストでは号泣せざるを得ない。 ブラック武藤さん [DVD(邦画)] 10点(2011-01-09 12:56:23)(良:1票)

175.《ネタバレ》 松子の人生は壮絶で普通に描いたら、とてつもなく暗い映画になりそうなところを、笑いを散りばめたミュージカル風にして見せたのは良かったと思います。

結構、良かれと思ってやったことが裏目に出る人って実社会にもいるから、こんな風にミュージカル仕立てにでもしないと逆に観れないというのもある。

それでも一言、切ない・・・

何はともあれ、中谷美紀は大熱演です。アッパレ!!
ぐうたらパパさん [DVD(邦画)] 7点(2011-01-08 13:47:56)

174.これほど不幸な話をこれほどポップでカラフルな映画にする発想に驚きです。音楽も素晴らしく心に残ります。 akilaさん [DVD(邦画)] 10点(2010-12-16 03:15:20)

173.使われている音楽も素晴らしいし中谷美紀さんの演技も文句なし。
松子という女性の一生をコミカルにも切なく表現した良作だと思いました。 なこちんさん [DVD(邦画)] 9点(2010-12-14 06:33:17)

172.《ネタバレ》 独特の雰囲気がたまらんです。邦画はいい。そう思える作品。中谷美紀は素晴らしい。どん底って何なんだろう。全てを受け入れる松子ってすさまじい人だったんだろうな。 トメ吉さん [DVD(邦画)] 8点(2010-09-22 11:22:53)(良:1票)

171.《ネタバレ》 「下妻物語」があまりにも予想外に面白い映画だっただけにどうかなあとあまり期待を持たずに見た。運命に翻弄される女性の波乱に満ちた53年間の生涯を描いた作品で「下妻物語」のようなバカバカしさや軽さといったものは若干抑えられてる感じがするものの、不幸のどん底にたたき込まれた主人公 川尻松子(中谷美紀)の物語をことさらに悲劇性を強調するでなく、逆に明るいエンタテイメントとして描ききるというのが斬新。普通に考えれば失敗してもおかしくないのだが、この映画はそれでいて一代記ものドラマとしての見ごたえもじゅうぶんあるという只者ではない映画になっていて、まだ見るのは2本目ながら中島哲也監督のうまさを改めて感じられる。ストーリーのほうはもう松子が父親(柄本明)から愛されたい一心で変な顔をするという序盤からもう切なくなり、松子にこの時点でかなり感情移入してしまった。その後もとにかく必死で愛を求める松子の姿が切なくてたまらないのだ。そんな彼女の最期はとてもあっけないものだった(でも、元教師らしい最期だ。)が、ラストの階段を昇り切った彼女が、出迎えた妹(市川実日子)の「おかえり」という言葉に対して「ただいま」と返す。この瞬間、不覚にも泣いてしまった。下の方も書かれているが、これが松子にとって本当の幸福を手に入れた瞬間だろう。これをハッピーエンドというのかは人によると思うが、個人的にはハッピーエンドだと思いたい。ミュージカルのようにたくさんの楽曲が使われているが、中でも「まげてのばして」が冒頭から効果的に使われており、特に印象的。このラストシーンで松子がこの歌を歌いながら階段を昇っていくシーンも泣けて仕方がなかった。松子を演じる中谷美紀も素晴らしく、撮影中は中島監督との対立が激しかったようだが、その要求によく応えて名演技をしていて、まさにこの女優だからこそこの松子といういかにも不幸で魅力にもちょっと乏しいようなキャラクターをここまで魅力的に表現できるのではないかと思う。本当に見てよかったと思える映画だった。本作は人によっては好き嫌いははっきりと分かれるかもしれないが、邦画新時代の新しい女性映画の傑作として高く評価したい映画である。 イニシャルKさん [DVD(邦画)] 8点(2010-08-17 15:58:52)(良:3票)

170.嫌われたって生きてていい
 
笑って泣いて
一生を生きてクソみたいな死に方でもいーさー
 
おでんの卵さん [DVD(邦画)] 8点(2010-08-08 23:37:02)(良:1票)

169.中島監督の「下妻物語」本作「嫌われ松子の一生」は
映画にCM的な手法を取り入れるというそういった次元ではなく、
CM的な表現法の積み重ねで映画をつくろうとします。

そういった中島流演出法の極地が本作だと私は思います。


何故なら誰かの不幸を、これほどまでに楽しく描ききってみせたのだから。
それが出来る人は中島監督をおいて他にはいないでしょう。

それは不幸のどん底で半ば廃人になっている松子。

本作はこのどうしようもない主人公を2時間かけて売り込むという
正にCM、コマーシャルだと思うからです。

ここからは例え話
不謹慎ではありますが
本作の登場人物

中谷美紀演じる川尻松子を売り込みたい「商品」
瑛太演じる川尻笙を「客」

と仮定します。
まずこの松子という欠陥商品。
売り込む為にはどうしたら良いでしょうか?



①商品(松子)の魅力に客観性を持たせる

世間では物を売りたいとき、時に体験者談が大きな意味を持つことがあります。
それは社内の人物ではない利害関係のない他人の発言だからこそ信頼できるものであります。

本作序盤から終盤まで決して松子は人生の殆どを客観的に観ると「不幸」な生活を送ります。
嘘、人殺し、廃人・・・ただそんな松子が魅力的に写るのは上の考えと同じ事がいえます。

物語上に登場する龍洋一、沢村めぐみが正に本作での客観視点での体験者で、
とにかくこの2人が松子の魅力を語りまくる事で、客(笙と観客)は最終的には松子の魅力に気付かさるのです。



②セリフにキャッチコピーを持たせる+α

物を売るCMには必ずといっていい程気の利いたキャッチコピーが設けられます。
本作の会話劇、物語の展開を観てみた時に不思議なことに気付かされます。

本作の物語進行は大筋

①松子の人生談の解説→②客観視点での体験者の気の利いた一言→③笙のドライな発言orギャグ

という流れでループしているようにも感じるのです。

つまりここでは松子のキャッチコピーを体験者が言い、
それに対して直ぐには信用しない観客の心情を
瑛太演じる笙が代弁しているのです。

なので本作を拝見していると変な登場人物ばかりの中、
笙だけが話が分かりそうな奴に思えてしまう事こそ本作の狙いなのでしょう。

笙が松子の魅力を感じる頃、
同時に観客も松子を好きにならずにはいられないのです。 吉祥寺駅54号さん [DVD(邦画)] 8点(2010-07-28 21:44:01)(良:1票)

168.《ネタバレ》 「逆ビッグフィッシュ」のような映画。主人公の物語は本当にあったことであり、彼女が現実ではない夢を見るのはラストのみです。どんなに不器用ながらにも生きて、現実をきらびやかに描いても、実際に松子が望んでいたのはこのラストシーンのことだけだったと考えると涙が止まりません。
現実とはかくもつらいものだけど、彼女はその現実をずっと見つめていました。だからでこそ、やっとラストの台詞が言えた松子に「おめでとう」と言いたくなるのです。

ヒナタカさん [DVD(字幕)] 10点(2010-07-16 20:05:16)(良:1票)

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【点数情報】

Review人数 207人
平均点数 7.02点
000.00% line
141.93% line
273.38% line
331.45% line
4125.80% line
52210.63% line
6167.73% line
74119.81% line
85325.60% line
92914.01% line
10209.66% line

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 7.72点 Review25人
2 ストーリー評価 7.37点 Review35人
3 鑑賞後の後味 6.59点 Review37人
4 音楽評価 7.83点 Review42人
5 感泣評価 6.93点 Review33人

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