みんなのシネマレビュー

バスルーム 裸の2日間

MADRID, 1987
2011年【スペイン】 上映時間:101分
ドラマエロティック
[バスルームハダカノフツカカン]
新規登録(2013-07-07)【飛鳥】さん

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キャストマリア・バルベルデ(女優)
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【クチコミ・感想】

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4.《ネタバレ》 GYAOの無料動画で視聴。予想以上に面白かったです。ほとんどのシーンを狭い浴室の中の全裸の男女の会話だけで撮るという非凡かつ実験的な試み。
フランコの死去から約10年後、軍事クーデターの失敗から約5年後の1987年。ようやく民主化を果たして当時のECに加盟したばかりのスペイン。かつてのファシストの娘である女子大生が、尊敬する反ファシストの老文筆家のもとへ取材に訪れるも、老人は彼女の美しい肉体にしか興味を示さない。二人はアクシデントによって全裸のまま浴室に閉じ込められるけれど、女性が体を許すまで老人はひたすら口説き続けるだけ。おそらくは、これこそが「民主的な方法」ということなのでしょう。
ファシストだった女子大生の父には8人の子供がいるとのことですが、それが若さと肉体の魅力によって女性を勝ち得た結果なのか、それともファシズム時代の暴力によって女性を支配した結果なのかは分からない。老人は男根のことを「ゴリラ」と表現しますが、たとえばブラジルにおいて軍事独裁期の支配者のことを「ゴリラ」と揶揄したように、それは暴力性の象徴でもあります。
しかし、反ファシストの老人は、若さや肉体の魅力でも暴力によってでもなく、言葉の力だけで最終的にファシストの娘の美しい肉体を得ます。これはいわば「民主主義の勝利」ということかもしれないし、あるいは民主的な手続きの「面倒臭さ」や民主主義における「権力の弱さ」でもあるかもしれない。
情事の後は、自殺した女ともだちの話。そして、フランスで鬱病から回復して両親から旅立つ息子についての架空の映画。ラストは、閉ざされた密室を出て、過去の重荷を捨てて「明日」を生きよというエンディング曲のメッセージ。女子大生が老人から学んだことがあるとすれば、それは「過去を捨てろ」ということだったのでしょうか?
会話の中身の半分は下半身の話ですが、この作品自体はほぼ「上半身の映画」であり、画面に下半身が映りこむことはほとんどありません。作品の原題は『MADRID,1987』であり、『バスルーム裸の2日間』という邦題は、この映画の位置づけをまったく別のものにしています。もし、この監督が別の作品で高い評価を得れば、本作の邦題も変わってしまうかもしれません。 まいかさん [インターネット(字幕)] 7点(2022-11-03 03:42:07)

3.《ネタバレ》 これは実に楽しい作品でした。初老のコラムニストと女子大生が全裸でバスルームに閉じ込められ、さあどうなる、という初期設定。さぞやポルノまがいの展開が、と思いきや、二人とも(主としてオッサンの方が)延々と喋り続けます。半分くらいはまあ真面目そうな、残りの半分はどうでもいい話です。その間ずっと全裸です。それがかえってエロチックさを強めていますし、「肝心な場面」の価値を高めています。あと、その閉じ込められるに至るまでの前フリも、オッサンのエロジジイぶりがあまりにも真剣に堂々としていて、もしかしてこのオッサンは正しいことを言っているのではないかという錯覚にとらわれそうです。導入として十分です。また、すべてが終わった後の数分間も、日常に戻った「はっとした感じ」に満ちていて、それまでのぶっ飛び空間を美しく回想させる(!)パワーがあります。まさかこんなに筋の通った作品とは予想しませんでした。 Oliasさん [DVD(字幕)] 7点(2022-02-26 00:56:25)

2.《ネタバレ》 注意: 確かに綺麗なお姉さんの裸体はじっくり拝めます。
ちゃんとピンクの突起物や真っ白なお尻だってじっくり眺めていることは可能です。
ちょろちょろオシッコしてるところだって眺めていることは可能です。
しかしですよ、それと同時に汚いオッサンの裸体も長時間に渡り見ていなきゃなりませんのでそこのところはご注意を。
出来れば見たくありませんよねぇ よぼよぼでたるみきったオッサンの腹や背中や汚らしく映る胸毛とか背な毛とかさですね (××)
それに彼にだってちゃんとオシッコ放尿シーンがございますんです。(←見たかないけど) 
だから やってる事やらせてる事が女優と老優でかなり平等、なぜか平等、であったという不思議な現象であってですねえ そのですね・・・
でも、そんな思いであったのに、また時間が経って見てみたくなってしまって2度目であってもフルに見てしまいましたもん 
ってことはさ、つまりやっぱり あの綺麗なお姉さんのあの奇麗な裸体に再び惹きつけられてしまってたんですよねええ

2016年12月CS放送されていたものを鑑賞/2017年1月8日 CS録画したものにて2度目の鑑賞。 3737さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2017-01-09 16:33:59)

1.《ネタバレ》 ライター志望の女学生は老コラムニストから学ぼうとアフローチするが、相手は女学生の体にしか関心がない。
マリア・バルベルデの相手役の老人がずーっとしゃべっててウザいことこの上ない。
下心まるだしの鼻持ちならない人間で、たるみきった皮膚にも嫌悪感。
知識人ぶった持論をもって文学や政治を理屈っぽく語り続けるが、それと並行して終始セックスさせろと言葉を変えながら口説いている。
哲学的なことを語っているかと思えば、それはいつの間にかおまえは俺とセックスするべきだという結論にこじつけられる。
これがあまりにしつこくあけすけで、必死すぎるその姿にだんだん笑えてくる。
恥も外聞もなく老醜そのものだが、そこまで開き直ることのできる強さと鈍さが女の心を揺り動かす。
そんなにヤリたいならヤラせてあげると根負けしたか。
バカな女が屁理屈説教ジジイとセックスしちゃった話といえば身もふたもないけれど。

老人は相手にされない自分をとことん蔑み卑下することで、女学生の罪悪感と同情を引き出したように見える。
女学生は老獪な企みにまんまとはまった感じ。
同年代の男より老人との新しい体験に興味を持ったのかもしれないが、ここは最後まで老人を惨めに落としてほしかった。

老いた男と若い女の価値観がまったく違っていて、そのギャップから生まれる葛藤が見どころ。
二人の会話だけで成り立っていて、しかも女と寝たいがための老人の口説きが大半を占めるという特異な作品。
動きがほとんどなく会話に頼っているため、どうしても単調になってしまうのが難点で、さすがに途中でダレる。
年輩者のやたら長くて興味のない話を無理やり聞かされている時に感じる、あの居心地の悪さとイライラ感と退屈感。
それでもちょっと邦画にはないおもしろいテイストはある。
制作費はめちゃくちゃ安そうだったけど、エロティックVシネマのようなチープなB級感ではない。 飛鳥さん [DVD(字幕)] 5点(2013-07-08 22:18:06)(良:1票)

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【点数情報】

Review人数 4人
平均点数 6.50点
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7375.00% line
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