みんなのシネマレビュー

二十四の瞳(1954)

(二十四の瞳 デジタルリマスター2007)
1954年【日】 上映時間:155分
ドラマ戦争ものモノクロ映画学園もの小説の映画化
[ニジュウシノヒトミ]
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2019-01-09)【イニシャルK】さん


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監督木下恵介
助監督川頭義郎
松山善三
キャスト高峰秀子(女優)大石先生(大石久子)
田村高廣(男優)岡田磯吉(成人)
月丘夢路(女優)香川マスノ(成人)
井川邦子(女優)川本松江(成人)
小林トシ子(女優)山石早苗(成人)
三浦礼(男優)竹下竹一(成人)
天本英世(男優)大石先生の夫
夏川静江(女優)大石先生の母
笠智衆(男優)男先生
浦辺粂子(女優)男先生の妻
明石潮(男優)校長先生
小林十九二(男優)松江の父
草香田鶴子(女優)松江の母
高原駿雄(男優)小ツルの父
浪花千栄子(女優)飯屋の女将
清川虹子(女優)よろずや
原作壺井栄「二十四の瞳」
脚本木下恵介(脚色)
音楽木下忠司
撮影楠田浩之
製作桑田良太郎
配給松竹
美術中村公彦
編集杉原よ志
録音大野久男
西崎英雄(録音助手)
照明豊島良三
その他木下忠司(デジタル・リマスター版監修)
楠田浩之(デジタル・リマスター版監修)
橋口亮輔(Blu-rayオリジナル予告編監督)
あらすじ
壺井栄の同名児童文学の映画化。昭和三年、小豆島の岬の分教場に新しいおなご(女)先生、大石久子(高峰秀子)が、颯爽と自転車に乗って赴任する。久子は初めて担当する1年生12人の、自分を真っ直ぐにみつめて輝く『二十四の瞳』を決して濁らせてなるものかと強く思う。やがて不穏な時代の大きな波がこの小さな島にも訪れ、彼らを呑み込んでいく・・・。大石先生と子供たちは戦中戦後、この時代をどのように生きたのか。1953年度キネマ旬報ベストテン第1位。失われた昭和の日本の風景を丹念に描いた、叙情派木下恵介監督の真骨頂。

放浪紳士チャーリー】さん(2010-12-19)
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【クチコミ・感想】

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78.単にノスタルジックな名作を期待していると結構えぐい描写があって驚く映画ですね。冒頭から子どもたちが前任の女の先生を泣かしたことを語り合う、自転車に乗り洋服を着ているというだけで奇異の目で見られてしまう、子どものしたこととはいえ落とし穴でアキレス腱を断裂させてしまうのは微笑ましいいたずらでは済まないちょっとシャレにならない展開です。確かに小豆島の風景は美しく撮影されているのですが、島民はよそものに対して冷たい人間として描かれており小豆島はこの映画を島の広報に使ってイメージ的に大丈夫なのかとすら思ってしまいますね(笑)。現代の視点から見直すとテーマとしては単純に貧困というよりも女性が働くこと・学ぶことの困難が描かれているという点に注目するのが重要ではないでしょうか。そういう観点で見ると物語が戦時中に突入すると高峰秀子は働く女性ではなく家庭の母親としての立場が強調されすぎており、反戦メッセージは大事なことではあるのですが枠にはまったつまらない描写になってしまっていると言えなくもないです。原作小説を確認してみると印象的なシーンや台詞はほぼ原作にもあるものばかりで木下恵介は脚本ではなく脚色とクレジットされているのは納得です。そのため原作者壺井栄の功績が大きな割合を占めるのは間違いないですが、木下恵介は間違いなく最高の映画化に成功しています。全編に渡って既成楽曲とそのアレンジが使用されているのは現代映画では珍しいことでもないのですが、当時においては世界的にもあまり見られない例ではないでしょうか。確かに流される童謡や軍歌はあくまで時代を象徴する古臭いものですが、この映画の音楽の使い方は時代を先取りした演出だと思います。1954年の日本映画としてはゴジラや七人の侍の陰に隠れてしまっているのはオリジナル脚本ではないという点もあるのでしょうが、意外と現代的なテーマも含まれていますので忘却されてしまうのは惜しい作品です。 Сакурай Тосиоさん [インターネット(吹替)] 8点(2023-05-24 23:49:23)

77.子供たちの歌声と、瀬戸内海の美しい戦前日本の景色をバックに紡がれる物語は、誰もが決して忘れてはならない、この国のひとつの「時代」そのものである。これは、全国民が観るべき映画だと思っている。 Yuki2Invyさん [DVD(邦画)] 10点(2019-11-17 00:19:51)

76.《ネタバレ》 子供たちはよく歌うし、よく走る。観ていて童心に帰るような、浄化されるようなシーンが多数あります。大石先生は、明るく優しいだけじゃなく、信念を持っている高潔な人。波乱万丈な人生は、観ていて辛いものがありました。前半と後半で、印象ががらっと変わる映画です。 VNTSさん [インターネット(邦画)] 9点(2018-07-24 13:38:59)(良:2票)

75.《ネタバレ》 小豆島という懐かしい日本の風景。素朴な子どもたち。仰げば尊し。高峰秀子や笠智衆といった、日本映画の良心のような役者たち。その全てが、画面から溢れんばかりの優しさで、僕の涙腺を刺激します。本作の舞台は小豆島。実は少し前に一度訪れたことがあります。島にある「二十四の瞳映画村」には、撮影で使用された学校が今も残っていて、そこには確かに大石先生が教鞭をふるった教室があり、窓からは今も変わらず海のにおいを感じます。すっくと教壇に立つと、あの時先生が見据えた12人の生徒たち、その純粋無垢な瞳が心に蘇るのです。思えば、本作はまるで12人の生徒全員が主役であるように、その表情(瞳)のクローズアップがとても印象的でした。原作の"瀬戸内海べりの村"という曖昧な舞台を、木下監督があえて"小豆島"という小さな島に選んだのは、さて一体なぜだろう?と考えました。きっと監督の思いでは、この国の子供たち全員が日本の宝であり、全員が本作の主役なのでしょう。でも数万の瞳を描くことが無理ならば、それができないならばせめて、せめて二十四の瞳で。監督の心には、小豆島という舞台は、"日本という島国の縮図"として存在したように思えてなりません。最近の"この世界の片隅に"でも強く感じたことなのだが、日本人は戦争を題材にしながらも、どうもアメリカを悪く描かない。それどころか、戦争という怪物ですら、もう起きてしまったことだからと誰のせいにするでもなく受け止めて、ただただ未来に向けてひたむきに生きようとしています。これは語り継がれるべき反戦映画、でも伝えようとする人たちなくしては、それは到底伝えていくことはできません。二十四の瞳の奥に、何を感じたのか。終戦後、もう70年以上が経ちます。8月のこの時期を迎えるたびに、今という時代があることを、あの時代の人たちに感謝します。そしてこの平和がいつまでも続くことを心から願います。 タケノコさん [DVD(邦画)] 10点(2017-08-15 00:05:33)(良:1票)

74.《ネタバレ》 印象に残るシーンがたくさんある素晴らしい映画だと思います。みんなが先生に会いに行く途中でさびしくなって泣いてしまうシーン。修学旅行でのまっちゃんとのシーン。琴絵ちゃんへのお見舞いのシーン。同窓会での磯吉君の写真のシーン。...おまけで男先生の歌のシーン。 yanasanさん [地上波(邦画)] 10点(2015-10-18 00:56:55)(良:1票)

73.《ネタバレ》 「大アンケートによる日本映画ベスト150」で名作と知り、ビデオレンタルで初めて観たのは大学4回生の時。画像が良くなくて台詞が聞き取りにくいというのが第一印象で、正直、内容や良さはよく分からなかった。それでも格調の高さは感じられたので、一応ダビングして保存▼二年前、そのビデオを当時小学3年の息子に観せたが、半ばでギブアップされる。曰く「面白くない」▼その頃にブルーレイが発売され、何となく購入。そして昨晩ようやく1人で鑑賞。この年になってようやく分かる。「確かにこれは名作だ」▼程良い広さと美しいロケーションを持つ小豆島。島の風景と、そこで描かれる村民の生活が素晴らしい。まずは風景を観るだけでも心が和む▼顔やしゃべりかた、立ち振る舞いで、それぞれの個性がよく出ている島の子供。その表情を丁寧にとらえたカメラワークも素晴らしく、容易に見分けられるそれぞれの子供に感情移入が出来、後に描かれる貧困や戦争による悲劇が一層胸にしみる▼その子供を誠実に受けとめる大石先生。高峰秀子の年齢に応じた演じ分けは本当に見事▼ただこの作品、何の予備知識も無いまま観ても面白くないのも確かだろう。映画内で語られる、ほんの90年ほど前に当たり前だった生活環境――例えば産後のひだちで母親が亡くなり、間も無く赤ん坊も母乳をもらえないまま亡くなる状況――は今ではほとんど見られない。こんな状況は、僕でさえ咄嗟には信じられない。ましてや今の子供が観たら想像さえ出来ないはずだ ▼ある程度の人生経験と予備知識が無いと感動を味わえなくなってしまった名作。そして、それが時代を誠実に反映して撮られたゆえのこの現状。歴史とは皮肉なものだ。 はあさん [ブルーレイ(邦画)] 10点(2015-04-05 00:35:24)(良:2票)

72.古臭い映画、という印象はどうしても拭えません。たびたび流れる唱歌が、余計にそう感じさせます。今の小学生には、ほとんど馴染みのない曲ばかりなのではないでしょうか。教科書的な印象も受け、それらを欠点として、5点以下の低評価を下している人が少なからずいるのもうなずけます。それでも、この映画は紛れもなく名作だと思います。例え古臭く、教科書的な内容であってもです。この映画が描く頃の日本は、今とは比較にならないほど厳しい時代でした。小学生の修学旅行に、自分で稼いだ金を出して行くなんて、今の子供たちに想像できるでしょうか。若い時に見てピンと来なくても、ある程度年齢を重ねてこの映画を見れば、今の時代の素晴らしさが必ず分かると思います。尺は2時間半と長めですが、山場(泣き所)が全体に散りばめられていたのも好印象です。単に他人に見て欲しいというレベルを超えて、後世に残すべき映画だと強く確信したことから、10点とさせていただくことにしました。 川本知佳さん [DVD(邦画)] 10点(2015-03-15 21:14:27)(良:2票)


71.《ネタバレ》 時代背景となっている昭和初期から戦後にかけての貧しさや理不尽に対する人々の苦悩がしみじみと伝わってくる映画でした。この作品に対する反戦映画的論調には違和感を覚えますが、率直に共感できるいい映画でした。 ProPaceさん [CS・衛星(邦画)] 7点(2014-08-29 21:38:22)

70.○映画による日本童謡・唱歌集。 ○日本人に共通する記憶があるとしたら、それは童謡と唱歌にしか残っていない。その歌詞とメロディは、自然の美しさ、人間の優しさを謳いあげるが、死への憧憬(コノ美シイ景色ノ中デ死ニタイ)という一面も持っている。この映画では、出征兵士を見送る場面の軍歌4曲以外は、切ない切ない童謡・唱歌が連綿と流れ続ける。木下(弟)の恐るべき演出である。 ○私がこの映画をはじめて観たのは化石時代、小学生のときだ。炭住(炭鉱住宅)の講堂に、アッパッパの女たちと子どもたちが座布団持参で集まった(鉱夫たちはアクション映画しか観ないので敬遠)。大石先生の分教場勤務時代まで、女たちはアハハハとアケスケに笑っていたが、それから後はラストまで嗚咽の大合唱。中にはヒイヒイ声を出して泣く女もいた。「深く泣ける人でなければ本当の笑いを笑うことができない」とは五木寛之の言葉だ。泣いて泣いて大泣きして、それでスッキリするのである。 ○後年、名画座で再鑑賞したとき、やはり、観客を泣かせることを目的として作った映画だと確信した。いわゆるお涙頂戴映画である。しかし、お涙頂戴イコール低級とは限らない。低級にさせない2つの凄みがこの映画にはある。1つは高峰秀子の恐るべき演技。もう1つは木下(兄)の恐るべき演出である。 ○私の邦画オールタイムベスト10の1本。 火蛾さん [映画館(邦画)] 10点(2014-08-16 16:08:01)(良:3票)

69.名作なんですよね…でも、僕はどうにも正直受け付けられませんでした。生徒たちの歌とBGMが引っ切り無しで煩くて煩くて仕方なかったんです。「七つの子(カラスなぜなくの)」の挿入とか、もう、くどくてくどくて、こんなしつこくてダサい音楽の使われ方、生まれてはじめて体験しました。ほとんど拷問でした。セリフが聞き取りづらい上に蝉の声が無駄に煩いシーンもありました。「二十四の瞳」という物語そのものに対しての評ではないです。この映画の出来が僕には「良い」とはとても思えませんでした。耳が疲れ「七つの子」の歌が嫌になりそうな映画でした。 だみおさん [DVD(邦画)] 2点(2014-08-08 11:54:07)

68.《ネタバレ》 紛れもなく日本映画史の中でも傑作の一つであり『東京物語』と同じく、日本人なら是非とも観て欲しい。
小石先生とその生徒たちが瀬戸内海の小さな島で色々なこと学び経験し、そして時代に翻弄されながらも一人一人が自分なりに生きている姿に感銘を受けました。
当時は戦時中で、最も時代や環境に個人が翻弄され、それでも生きなければならない時だったでしょう。健気に自分自身の信念を曲げずに生きようとする者、生きたくても病で生きられない者、はたまた真直ぐな心で国に忠誠を誓い、命を捧げる者と多くの人間ドラマがあります。
多少、戦後リベラル的な要素が表現されているかも知れませんが、それを抜きにしても素晴らしくそれでいて面白い。また、時折挿入されている唱歌が本当に素敵で哀愁を誘います。懐かしくもあり、哀しく、それでいて観終わった後に不思議と前向きになれそうな作品だと思います。 功聖良さん [DVD(邦画)] 10点(2014-04-04 23:01:24)(良:1票)

67.《ネタバレ》 木下恵介監督の代表作にして紛れもない傑作。
小石先生が決して濁すまいと誓った二十四の瞳、彼等彼女等をあそこまで愛おしくキャメラに収めた時点でこの映画は勝ちだと思います。成長していくに従い、ある者は貧しさ故に将来の道を絶たれ、ある者は戦争に命を刈り取られる。少年少女時代の愛くるしい姿を見てきた者として、その無慈悲な結末には落涙せずにはいられません。極度の貧困や戦争がない時代に生まれた人達が如何に恵まれているか、再確認できる作品でもあるでしょう。木下恵介監督は数々の作品で、戦争に引き裂かれた家族・恋人を描きましたが、壺井栄さんの原作『二十四の瞳』は正に彼にとって望んできた作品だったのではないでしょうか。これ程、原作者と監督の資質がピタリと重なり合った映画化作品も珍しい。
一つの街や村を舞台に数十年を描くのは木下恵介監督の得意とする手法ですが、本作の主演である高峰秀子の演技はとりわけ素晴らしいと思いました。約20年の歳月を経て、新米教師から母親になり老教師となる姿を、全身を使って演じ分けていました。 民朗さん [DVD(邦画)] 9点(2013-12-27 23:21:31)(良:2票)

66.何回も見て小さいころはそれなりに感動した覚えがあるが、記憶にちっとも残らない映画。こうしたタイプの貧困がなくなったことは良いことだが、戦争のことを被害者の立場からばかりみるように押し付ける朝日新聞的感じが好きでない。 みんな嫌いさん [DVD(字幕)] 5点(2013-11-04 22:39:58)

65.《ネタバレ》 初めて観たのは小学生の頃で、「感動して泣く」ということが自分的に恥ずかしいと感じる年頃だったにも関わらず、号泣でした。数年後にももう一度観ましたが、初めて観た時の感動をそのまま持っていたいので、もうそれ以来観ていません。この作品を子供の頃に観たのは運が良かったと思います。もしいま初めて観たとしたら、しょーもない映画論や大人的な理屈を持ち出したり、素直に感動する心がなくなっていて、10点はつけられなかったかもしれません。 ramoさん [地上波(邦画)] 10点(2013-10-28 21:15:34)(良:1票)

64.清く正しく美しい、いかにも文部省推薦的つまらない映画。 la_spagnaさん [DVD(邦画)] 5点(2013-09-22 00:26:39)

63.《ネタバレ》 確かに古い映画だし、音声もかなり聴きとりにくいし映像も荒い。しかし輝いた美しい二十四の瞳は純粋で無垢だ。間違いなくこの時代にしか撮れない美しさがこのモノクロフィルムに記録されていますね。もう皆様が言い尽してしまっているが、小石(大石)先生をお見舞いに行くといって泣きながら歩いていく姿に涙してしまった・・・・これに泣かない人っているんだろうかね(苦笑)。子どもたちの成長後の姿がそっくりで、何年後かに撮ったのか(んなことはないと思いつつ)とか思って観てたが、顔の似ている子供を探してきたという事を知りビックリ。昭和初期から終戦後までの激動の日本と重なる二十四の瞳とうつくしい高峰秀子。もぅ先生は後半泣きっぱなしだけど、いやぁそりゃぁ泣くよ。ちょいと長いかなぁとは思いつつも、とても印象深い映画でゴザイマシタ Kanameさん [DVD(邦画)] 9点(2013-09-09 15:44:26)(良:1票)

62.オハナシだけに注目しちゃうとどうもピンと来ない。幼き日における学童と先生の交流があって、歳とともにだんだん皆離れ離れになって、と、そこまではいいとしても、この後、反戦丸出しになってしまうのがいただけない。かつての学童たちも戦争にとられて幾人もが命を失い、ああ悲しい、と。戦争によって奪われた過去。って、戦争さえなければ「過去」は失われない、ってな訳でもないでしょうに。誰にだって決して取り戻すことのできない「過去」がある、実際このオハナシも中盤まではそういう物語だったハズでしょ。どうしてその微妙なアヤを、「戦争」=「大勢の死」=「悲惨(なにしろ大勢だから)」という大味な方向にもっていっちゃうんでしょうか……。と、戦後の道徳教育(いわゆる「先の大戦」について、悲惨さ以外の観点で語ることを許さない流れ)にいささかウンザリさせられた世代としては、正直、こういうオハナシは苦手なんです。で、苦手なのに、映画ではちゃんと感動させられるんだから、参っちゃう(笑)。「歌」を交えることで場面場面をゆったり描くこと、それが(私の本来なら苦手な)あの戦後の同窓会のシーンに繋がってくる。取り戻すことのできぬ失われた「過去」とは、目の見えぬ者が「見る」あの写真であり、また流れてくる歌声であり。この場面を経由した後、ラストで雨の中自転車を走らせ、日常へと帰っていく大石先生の姿がたまらなくいとおしい。あと、この作品は『となりのトトロ』の原点だと思っています。大石先生が骨折し、大人を呼びに行く子供たちの走る姿、最後に画面の向こうに走り去っていく子供たちの姿は、とうもろこしを持って走っていくメイや、メイを探して走るサツキにそのまま受け継がれてます。さらには、母ならぬ大石先生を求めて迷子になってしまう子供たち、そして、そこにやって来るバス……。 鱗歌さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2013-06-01 13:25:26)

61.あれだけ二十四の瞳を輝かせたんだ、キネ旬で「七人の侍」を上回ったのも理解できないこともない。自分にとっては最大級の賛辞のつもり。また、個人的には成瀬の高峰秀子より木下のそれの方が好み。 monteprinceさん [DVD(邦画)] 9点(2013-03-25 01:10:30)

60.《ネタバレ》 この映画を見ると、唱歌というものの美しさを、しみじみ感じる。
そして、浜辺の歌の歌詞がなんと物語に合っているかと驚いたものだが、今回調べてみて知ったのだが、この歌には3番目の歌詞があって、それがまた実に物語のラストに沿っている(*)。このみごとさは、童謡『赤とんぼ』のイントネーションと音階がちゃんと合っている凄さ、という話を思い出させる。
 そして、映像的にも、美しい風景はモノクロでもちゃんと美しいんだなあ、とアタリマエのことだが思う。電車ごっこのシーンの桜の美しさは、後のカラー映画を含む、邦画の中でも屈指だろう。
*:(自分解釈)
Tolbieさん [DVD(邦画)] 8点(2012-08-04 04:32:52)(良:1票)

59.すばらしい小説がすばらしい脚本と演出によって、すばらしい映画に生まれ変わった。「二十四の瞳」は日本の映画史に永遠に残る名作だろうと思う。
名誉の戦死が尊ばれていた時代に、死なないでと言うことが非国民だアカだと言われていた時代、一人の女教師と12人の教え子たちの心のつながりを暖かく静かに描いた映画だ。数々の名場面が心に残る。
小説を初めて読んだ時の感動と映画を初めて見たときの感動がまったく同じものだった。
ESPERANZAさん [映画館(邦画)] 10点(2012-06-27 22:55:42)(良:2票)

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【点数情報】

Review人数 78人
平均点数 8.01点
000.00% line
111.28% line
211.28% line
311.28% line
411.28% line
578.97% line
645.13% line
71114.10% line
81417.95% line
91316.67% line
102532.05% line

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 10.00点 Review4人
2 ストーリー評価 8.11点 Review9人
3 鑑賞後の後味 8.25点 Review8人
4 音楽評価 8.00点 Review9人
5 感泣評価 8.75点 Review8人

【ゴールデングローブ賞 情報】

1954年 12回
外国語映画賞 受賞 

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