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プロフィール
コメント数 2526
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ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

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【製作国 : アメリカ 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順12
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1.  ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー 《ネタバレ》  予告編の印象から、もっとバカっぽい映画かと思ってたらとても熱く燃える映画でした。  まるで統一感のない魑魅魍魎状態のキャラ達が支離滅裂、ドタバタなところから銀河を守るって共通の目的でぐわーっとまとまってゆく、その熱さ。  アライグマとか木人間とか、ネタにしか思えないじゃないですか。だけどこれがちゃんと熱いの、感動させるの。  主人公にしても、冒頭の母に対する想いがちゃんとクライマックスからラストで回収されて、カセットテープに収録された全編を彩る懐メロの意味にも感動して。  VFXを駆使した燃えるシチュエーションの戦闘シーンもたっぷり、飽きさせるようなヘタな脇道もなく、混ざり物だらけのように見えながらとても純度の高い娯楽映画なのでした。  こういう、作ってる人間が「こういうのがやりたいんだ!」っていうのがハッキリ見えてくる映画はいいなあ。 【追記】4DX版見てきました。やっぱりドッグファイトとの馴染みは最高です。画面に合わせて前後左右にガンガン揺さぶられる状態は臨場感抜群で突入シーンでの盛り上がりがこれ以上無いってくらいな高揚感。一方で格闘シーンなんかは微妙かも。三人称視点のもの1つ1つに衝撃を与えてる状態ってワリと不自然。水や風はそこそこ、光や煙の演出は蛇足っぽく、シャボン玉は上手く画面に合って。でも、何と言っても「泣かせる揺らし」があるのがこの映画での4DXの最大の特徴かも。『スター・ツアーズ』にだって「泣かせる揺らし」ありませんものね。[映画館(吹替)] 10点(2014-09-14 19:46:45)(良:1票) 《改行有》

2.  カサブランカ 映画には積極的に真剣に向き合わなければいけないと、常日頃思うのですよ。最近のなんでもかんでも説明してくれる判りやすい映画は、なーんにも考えなくてもラストまで運んでくれたりするので、それに慣れてしまうと古い映画はどうも全くアタマの中に上手く流れ込んでこなかったりします。でも、映画って私にとっちゃ、やっぱり1本1本が送り手との勝負ですよ。で、「カサブランカ」。見始めて『これ、積極的な姿勢で見ないと一発コメディ化しちゃうな』と思いました。くっさいセリフを吐くワリにやたら女々しいボギー、通常目モードと涙目モードの2モードだけで押し通す都合のいい女バーグマン。笑うぞ、笑っちゃうぞ、と思いながら向き合っておりました。で・・・結局クライマックスで泣いちゃった。今の時代、あの大戦がどういう結末を辿ったのか、私達は知っています。でも、この映画は戦時下に作られたもの。ヨーロッパが燃えているさなかに送り出された映画です。背景にある悲劇は歴史の1ページではなく、リアルタイムに存在していたもの。当時の人々の心に思いを馳せる時、この映画がいかに深く感動を与えただろう、切なさの中にある希望を与えただろうか、と。映画は時代を写す鏡、時代の証人なのです。それを思った時、時代と向き合った真摯なドラマが浮かび上がってくるのでした。って事で、この映画との勝負は私の負け(8点以上の映画は私の負けなのダ)。[DVD(字幕)] 9点(2005-12-10 00:04:14)(良:1票)

3.  がんばれ!ベアーズ 子供には子供なりの世界があって、大人の事情や都合で壊していいワケじゃないですし、子供なりの悲しさ、ツラさもあります。でも、大人にだって、子供と同じように悲しさツラさがあるものです。そう、子供が思うほど、大人は大人じゃない、って事が。別の生き物のように見える子供と大人が、ホントは同じ生き物だ、ってお互いを認められた時、お互いにちょっぴり成長できる、私はこの映画に、そんな事を感じました。でも、やっぱり、この映画は子供達の勝ち。ベアーズの面々の愛すべきダメっぷり、アマンダとケリーの、大人へと歩み出そうとする姿は、今でも色褪せない記憶となって甦ります。[映画館(字幕)] 9点(2003-11-30 23:58:50)

4.  カーズ クロスロード 《ネタバレ》  マックイーンは最後に何故トレードマークの赤い色を捨てたのでしょうか?  若くて未来ある、だけども性格の悪いストームのボディは青い部分もある、けれど黒いです。まだ若いけれど挫折して夢を諦めた状態のクルーズのボディは黄色いです。もう若くはなく、レーサーとしての寿命を認識せざるを得ないマックイーンの色は赤いです。つまり、今回の作品に関してはそのボディカラーが信号の色を示してたりしない?って。1作目の段階で赤いマックイーンですから、今作に対してしか通用しない考え方ですが。  もう少し細かく見ると、クルーズは黄色一色が、途中で黄色に黒のペイント、次に黄色にオレンジ~赤のペイントとなり、そして最後には黄色にブルーのロゴ。マックイーンは赤いボディに黄色のロゴが、一度は剥がされ剥き出しの素の色になり、元に戻ってハデになって泥を被って元に戻って、最後はブルーのボディにブルーのロゴ。その塗装の変化が立場や心情、意識の変化を示しているようにも思えます。ブルーは未来を予感させる色、黄色は惑いの色、そして赤は限界を感じる色、そんな感じなのかな?みたいな。  そんな今作はある程度歳を重ねた人、挫折を経験した人、人生に迷った人に染みるようなお話で、だから日本でのシリアスな大人向けっぽいCMも、あながち間違いでもないのかな、と。これまでの『カーズ』はあまり好きになれなかったのですが(マックイーンもメーターもウザくて)、今回はシンパシーを感じる部分が多く楽しめました。ああいうシンプルなデザインのキャラがドラマを演じる事の無理がある感は1作目同様にあったと思います。もっとテンポアップした方がいいんじゃないかって。でも、情感溢れるシーンはキャラとのバランスに違和感を抱きつつも味わいを感じて。  ピクサーの子供向け枠の限界にぶち当たってる状態はここに極まれり、って感じではありますが。  あと、松岡茉優は蒼井優に匹敵する声優殺しでした。[映画館(吹替)] 8点(2017-07-25 22:05:35)《改行有》

5.  怪盗グルーのミニオン危機一発 《ネタバレ》  前作に比べてヌルいです。前作もヌルかったかもしれませんが、今作はそれに輪をかけてヌルいです。何しろ前作で「幸せになりました」ってところから、今回は「もっと幸せになります」ってだけの映画ですから。  グルーはすっかり丸く優しいパパに、3人の女の子達はそれぞれに暮らしを謳歌し、ミニオン達は相変わらず楽しそうで、この幸せそうな世界に、あと足らないものは、と言ったら?  という事で、この映画は新登場の一人の女性、エージェントのルーシーの視点で描かれてゆく感じです。この世界に仲間入りをしてゆく、この世界に受け入れて貰える女性の話というのが本体のように思えるのですよね。  そのために陰謀だの戦いだのはほんのエッセンス程度。前作では一応核として存在した敵役との攻防も今回は隅に追いやられ、物語は主にグルーとルーシーがその関係を築いてゆく事に費やされます。  グルーを一方的に倒し誘拐するという冷徹な登場の仕方をするルーシーは、仕事仲間となり、協力して信頼関係を築き、私生活に触れ、恋をして、と。そのルーシーの変化は単なるアニメキャラを越えて、一人の人間の移ろいゆく心を見る感じで魅力的です。  特にグルーのお見合いデートに遭遇したルーシーの、彼の名誉を守るための可笑しくも健気でカッコいい一連の行動には「なんていいオンナなんでしょ」って。  血の繋がりの無い者同士が集まって家族を形成してゆく『グルー』の世界が、今回、嫁として、母として迎えられる存在のための映画となったのは必然的な流れだったのかもしれません。見事な愛すべき世界への補完でした。[映画館(吹替)] 8点(2014-12-16 23:05:45)(良:1票) 《改行有》

6.  崖っぷちの男 《ネタバレ》 画面から片時も目が離せないって感じでとっても面白かったです。何も判らない状態から1つ1つ映像を重ねて1つ1つ謎が明らかになっていって。その薄皮を剥いでゆくようなエピソードの積み重ねに惹き付けられます。そして事実が(ほぼ、大体)明らかになってからは上手く行くのかどうかのサスペンスにハラハラして。ツッコミどころは多めですしクライマックスが結局は力技と運による解決っていうフツーな状態になってしまっていたのは残念でしたが(せっかくあそこまで作戦練ったのだから、あくまでその作戦の枠の中でスッキリ終わらせて欲しかったな)、オチの「そう来たか!」ってところまで含めて単純に「ああ、楽しかったわぁ」って。サム・ワーシントンってちっとも顔が覚えられないくらいにジミな感じがしないでもないのですが、こういう題材にはむしろ合ってるかも。一見弱々しい自殺志願者って。個人的には『ショーシャンクの空に』や『ダイ・ハード2』で個性的なカオを見せてたウィリアム・サドラーが今回もまた個性的なカオで印象に残りました。主役が一つ所からほぼ動かないサスペンス映画としては『裏窓』の系譜に分類されるのでしょうか。こちらはずっと窓の外側でしたけどね。[映画館(字幕)] 8点(2012-07-08 13:07:03)(良:1票)

7.  カンバセーションズ 《ネタバレ》 結婚式で再会した、かつて愛し合っていた男女の一夜の物語。中年にさしかかった同じ歳の二人、男は浮き名を流し、女は医者と結婚し家庭を築いています。そんな二人が会話の駆け引きをしつつやがて燃え上がり・・・とってもジミで小さい題材なんですが、全編シネスコサイズを左右2画面に分けたままで展開する状態の実験的ワールドでは、俄然面白く映画が弾みます。左右が単に男女を隔てているのではなくて、片方が回想になったり、過去とシンクロしたり、空想画面になったり、時間が前後してたり、パラレルな進行でミスリード誘ったり。これ、どんどんと関係が明らかになってくる進行も含めて、本当は3回見るのが正しい見方かもしれませんね。1度見て全体を俯瞰したら、今度は右画面オンリー、そして左画面オンリーって。最後の最後、2つのフレームがいつの間にやら1つに合わさった瞬間をどう見たらいいのか、あれこれ考えるのも楽しいかも。タイトにまとまった84分ですが、2画面は1画面の数倍雄弁だったりする事に気付かされたのでした。[映画館(字幕)] 8点(2007-05-26 22:11:16)

8.  華氏911 最初に書いておかねばなりますまい。私はブッシュが嫌いです。さて、私にはこの映画、世間での「良くも悪くもブッシュをひたすらコキ下ろしたシロモノ」という評価とはちょっと違うように感じました。ムーアの著書もそうなのですが、看板と中身に実は差がある感じ。メディア戦略によって操作されて伝えられる情報、その情報にコントロールされてしまう民衆、その危うさを、ムーアは自らこの映画で具象化してみせたのでは?と。編集や音楽によって意図的に操作されまくっている映画なのですが、実のところ政治の場もこういう事でしょ?って。タイトル部分で本番前の準備をしている政治家達の姿が映し出されていますが、それは政治もまた国民に伝えられるのは真実とは別の、加工されたモノなのですよ、と認識させようとしているのではないかと思います。メディアは物事を非常に短絡的に、二元論化して判りやすくコントロールしているのではないでしょうか。白でなければ黒、善でなければ悪。真理は決してその極にはない、そんなに単純なモノではないのに。共和党と民主党の二大政党状態が、端的に二元論化でコントロールされている状態を表しているような気がしてなりません。もっとも、その傾向はアメリカだけに言える事ではありません。民衆の中に敵を作り出し、議員が特定の市民を「反日的分子」と言い放ってしまうどっかの国もまた、安易な二元論へ堕している傾向が顕著です。某巨大掲示板に見られる、信者でなければアンチ、右翼でなければ左翼、という極論に走ってしまう原因って、一体どこにあるのでしょうね? そうそう、その国の総理も、平然と犯罪者でもない市民を非難したりしてましたけど、ひとつ言いたいのは、芸術を愛するフリするならば、見てもいない映画をケナすのはイカンのではないの? 最後に、あの無惨な被害者や死体の映像にまで真実がない、なんて言う事はできないですよね。そして、あれは、明日の自分の姿なのかも・・・。[映画館(字幕)] 8点(2004-09-01 21:14:55)(良:5票)

9.  関心領域 《ネタバレ》  知識を求められる映画で、映像を見て音声を聴いて、そこで何が起きているのか、何故そうなっているのかが知識無しでは何も伝わってこない、それ単体では意味不明な映画ではあるの。ドキュメンタリーのようにただ事象を淡々と描いているばかりで、一部タッチの全く異なった不思議な映像が挿入される部分以外はそれが何を言っているのか説明するように描いてはいないのね。  でも私たちはそれが何か知ってる。その塀の向こうで何が行われていたのか、その会話の中の発明がなんのためか、その会議で語られる数字がなんの事を語っているのか、その毛皮のコートが、歯が、沢山の靴が・・・そして恐怖するの。  その一家の日常は凄まじい異常の中に成立していて、だけどそれを異常だと感じていない、正常だと信じてるのね。それは自分たちとはほぼ無関係なことだから。その日常にちらりちらりと入り込んでくる影をヒステリックに否定し自分の理想から決して外れない妻のかたくなな姿勢は恐ろしく見えながら、でも今の人々の写し鏡でもあって。  現在進行形のイスラエルのパレスチナに対するジェノサイドはナチスの再現のようだしイスラエルに与するアメリカはバイデンを選ぶも地獄、トランプを選ぶも地獄、その二択のみの地獄。裏金をため込む自民党の犯罪者集団を罰せず知らんぷりをし、日本政府も東京都知事も弱者を切り捨て、ネトウヨは差別を是とし、それでもとりあえず日常は続く、のかな?って。  あの一家のほんの数年後は果たしてどうなったのかしら?  この映画とか『デデデデ』とか、朝日新聞に寄せられた相談に対する野沢直子氏のクソみたいな回答とかそれを持ち上げるクソみたいな朝日新聞の記者とか(ここら辺いちいち説明する余裕はないので調べてね)、次期都知事候補の小池都知事を持ち上げ蓮舫氏をサゲて偏向しまくるマスコミとか近々に符号する事象がぐるぐるしちゃってもうクラクラしちゃってるわ。  じゃあアタシは何ができるの?ってとりあえずこうしてネット上に文章を残すこと、それはできるのよね。  この映画はスクリーンの向こう側だけで完結してはいないの。[映画館(字幕)] 7点(2024-05-29 16:58:11)《改行有》

10.  怪盗グルーのミニオン大脱走 《ネタバレ》  前作でルーシーが登場した事で愛すべきシリーズへと昇華された感があって、今回は見ている間、とても幸せな気分に浸れた、のですが、でも作品的には前作の方が好きだったなぁ、と。  前作には血の繋がりの無い者同士が家族を形作るという大きな流れが貫かれていましたが、今作は最終的には「家族っていいね」ってところに到達するものの、散漫でまとまりに欠けています。  悪党バルタザールとの戦いと反悪党同盟をクビになるグルーとルーシー。突如現れたグルーの双子の兄弟ドルー。母親として認められるために奮闘するルーシー。ユニコーンを探すアグネス。グルーに反抗し家を飛び出し騒動を起こし投獄されるミニオンズ。それぞれが密接に絡み合って1つの映画を高めてゆく、っていう訳にはいかず、バラバラ。  邦題にある「ミニオン大脱走」は本筋に全く絡まないエピソードで、ミニオン達の大活躍が見たければ『ミニオンズ』の続編に期待しましょう、って状態。明らかにキャラを広げ過ぎたようで。それを自覚してでしょう、ネファリオ博士なんか作劇上ジャマだとばかりに退場状態にしてしまいますが、ほったらかしなまま映画が終わってしまって唖然。  ドルーは本当はもっと重要なポジションだった筈でしょうに、立ち位置も性格もハンパ。もっと振り切れたキャラで良かったんじゃないかと思いました。  それでもグルーと三姉妹(孤児院出身なので本当は血の繋がりは無いと思いますが)とルーシーとミニオンズ、その世界の更なる続きが見られる事は幸せですし、オモチャ箱みたいなガチャガチャした感覚は健在。  それに今回は80年代のヒット曲満載で世代的にツボでした。  次が楽しみなシリーズ、ですが、これまで3~4年に1作ペース、次は一体いつになるんでしょうねぇ・・・[映画館(吹替)] 7点(2017-07-23 18:45:13)(良:1票) 《改行有》

11.  カンフー・パンダ2 《ネタバレ》 前作は擬人化された動物達が、なんだか妙にマジメにカンフー映画してみましたって感じがどうもしっくり来なかったのですが、今回はアクションシーンに高低差やスピード感を駆使した様々なパターンを盛り込んで全く飽きさせません。前作が『酔拳』のアニメ版ならば、今回は『プロジェクトA』のアニメ版みたいな感じで、スケールも大きくなって。ただ、主人公を苛ませる過去の暗い記憶は、映画全体のトーンを重くしてしまっている感じがしますし、そういうドラマを堪能するほどにはキャラクターに魅力があるとは思えないのですよね。それは前作でも感じた事なのですが、今回、前作で既に作られたイメージがあるためか、パンダ以外にキャラクターをもう少し掘り下げてくれるという事は殆どしてくれてなくて。タイガーの過去が思わせぶりに暗示されはしても、それはまた続編で?みたいな状態ですし。元々ジャック・ブラックって人があまり好きではないがゆえに、その人に寄ったキャラクター造形であるって時点で上手く馴染めないのかもしれませんが。一方で映像表現に関してはもはや言う事のないレベルではあります。影絵タッチのオープニングとエンドクレジットの雰囲気もいいですし、本編の描き込まれたCG世界を3Dで駆け抜ける感じも見事。ドリームワークスアニメーションの3Dは効果的な見せ方を判っている感じで常に他より一歩先んじているように思えます。競いあって成長してゆくアメリカのCG業界は凄いなぁ。[映画館(吹替)] 7点(2011-08-21 14:35:18)(良:1票)

12.  カーズ 《ネタバレ》 うーん、複雑な気分です。これまでのピクサー作品よりも、素晴らしさとガッカリの落差が激しい感じ。美術センスは最高ですし、物語もベタだけどいい。キャラクターもいろんなパターンがあって魅力的。でもね、このキャラに普通の映画のようなドラマを維持させようとする事が無謀だと思うんです。CGアニメの限界点を弁えきれてないように思え、だから全体的に間延びした印象を受けちゃう。手描きアニメにしろCGアニメにしろ、役者としては大根なんですよ。表情や仕草で人の機微までも表現できるほどの表現力はないワケで、だからまんま映画みたいな文法を当てはめる行為が適切とは言い難いのですよね。もう少し彼等に相応しい舞台というのがあった筈です。あとは、動きが軽すぎるせいなのか、モデリングに問題があるのか、サイズ感覚にバラつきが感じられました。一応、実車と同じサイズ、って考えていいんですよね? だけど小さなオモチャにしか見えないカット多数。ボディに対して大き過ぎな目がいけないのかな? ベッタベタなアメリカンのノリは、これはこれでいいでしょう。世界の子供達の目にどう映るのかは判りませんが。個人的には双子のミーハーっ子が昔の私の愛車と同じ車種だったのが嬉しかったですね。[映画館(字幕)] 7点(2006-07-16 23:49:03)

13.  カラー・オブ・ハート 《ネタバレ》 赤狩り時代のアメリカや、ファシズム、カラー=有色人種といった、色々な象徴を内包しつつ、変化してゆく事、変化を受け入れてゆく事で世界が広がるという、ファンタジーっぽいけれど、実は深いテーマが刻まれてる映画です。私としては、この世界の純朴さの象徴であるカフェのオーナー、ジェフ・ダニエルズが印象に残りました。ただ、気になったのは、この世界、変化してゆくことで、プレザントヴィルの外側の世界ってどうなっていったんでしょ?という事。そこは具体的に描かれてませんでしたが。パラレルワールドとして現実と同じような世界が存在しています、って事なのかなぁ。[映画館(字幕)] 7点(2003-11-30 13:53:08)(良:1票)

14.  カプリコン・1 「面白くなかったら入場料をお返しします」っていうのがウリでした。って言っても、そんなの申告する勇気なんてないよなぁと思ったのですが、見終わってなるほど、そりゃ自信もあるでしょうよと納得しました。「逃亡しつつ、陰謀を暴く」というパターンの映画は数ありますが、それを爽快感タップリなアクションの連続で描いてワクワク楽しませてくれたのは、これと『ブルーサンダー』くらいしか記憶にありません(他は、隠れる、走って逃げる、みたいなパターンばかりで)。でも、無粋ではありましょうが、できれば、あのラストシーンから先の展開を見てみたいですねぇ。[映画館(字幕)] 7点(2003-11-30 13:23:32)

15.  風とライオン ゴールドスミスの「だん、だだだん!」ってメリハリある&中東の匂いタップリな音楽が素晴らしく、70ミリ・シネラマの大きな画面に広がる広大な大地の映像に魅了され、そしてショーン・コネリーの男らしさにほれぼれ、と。磁気式6チャンネルのクリアな音響も、今でもハッキリ思い出せるほどに鮮烈な印象を与えていました。最高級なフォーマットの上にガン!と叩きつけられた骨太な映画。ただ、これ見た当時は、一体いつの、どこの、どういうお話?って感じで、ワケ判ってなかったのがもったいないです。まだ青臭い小僧だった私は、単純にアクション映画としての面白さを堪能してた、という感じでした。[映画館(字幕)] 7点(2003-11-29 16:25:40)

16.  ガンパウダー・ミルクシェイク 《ネタバレ》  カレン・ギランさま好き。『GOTG』や『アベンジャーズ』での真っ青でいつもキレ気味な彼女はちょっとあんまり・・・だけど『ジュマンジ』シリーズのルビーは本当にステキだわ。  そんな彼女が主役の映画なのでワクワクして見に行ったのだけれど、ちょっと微妙だったわね。悪くはないのだけれど、でも、みたいな。  凄腕の殺し屋のお嬢さんが依頼に反するコトをしたために組織に追われるコトになる、って最近邦画でもそんなの見たけどこちらの方が公開は先ね。こちらの方がシリアスなのだけれど、でもシリアスとコミカルとのバランスはそんなに好みじゃないのね。もっと弾けちゃってる方が好きだわ。  彼女を殺そうとやってくる二人組なんか明らかにお莫迦なお笑い系なのにワリとシリアスに殺されちゃうし出番も意外に短いわ。ここではむしろ両腕が麻痺して使えなくなっちゃったヒロインが少女を守り、かつ利用しながらいかに難局を乗り越えるかにウエイトが置かれていて、それはそれでハラハラする見せ場として成立してるのだけど、ならばあの二人組はコミカルである必要はないのよね。シリアスな方がサスペンスは引き立つんじゃない? その前にボウリング場のダサいスカジャンに着替えるのもネタとしてわざとハズしてるんでしょうけど、それも必要だったかしら?  カーチェイスもあるけどとても限定的な舞台で、最初から最後までそんなには舞台に広がりがある感じじゃなくて、狭い世界で殺し合ってる印象。  お母さんが彼女を置いて去ってしまったことに何か大きな秘密があるのかと思えば予想の範囲内だしお母さんと図書館のおねえさま方との不和なんかはテンポを悪くしてる感じがあるし、おねえさま方がカッコ良く敵を圧倒するかと思えばかなりの苦戦状態だし、なんていうか全体的に『ジョン・ウィック』的な、爽快とはいかない闇の世界のシンドさみたいなので支配されてる感じね。でもクライマックスの独り死地に赴くヒロイン、からの盛り上がりは良かったわ。  ヒロインと少女とおねえさま方の物語、出てくる男はみんなお莫迦、『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒』の類似作でもあるかしら。どちらも『グロリア』の亜種だけど。キレはあまりよくないわ。  オシャレな画作りは良かったのでもっとクサいくらいにカッコつけた映画の方が良かったわね。でもこの映画の場合、ひたすらアタシの好みのモンダイってカンジ。[映画館(字幕)] 6点(2022-09-16 20:58:48)《改行有》

17.  カリフォルニア・ダウン 《ネタバレ》  娯楽エンターテインメントってヤツです。だからここから何か教訓を得ようとか、メッセージ性が云々とか、そういうのを求めても無駄っていう。不謹慎とかなんとかっていうのも的外れ。  昔ながらのパニック映画。映像的には最先端ですが、お話的にはクラシカルな要素の寄せ集め。科学者や専門家の健闘虚しく大災害が起こって、そこから生き延びようとする人々の苦難が描かれる、それだけ。見終わって何かが残るってほどのモノでもなく。  脚本的にはツッコミどころ満載。ドウェインがレスキュー隊の隊長なのに大地震後は行動が自分の家族を助ける事だけに終始するとか、それどころか津波後のボート大暴走は「それ確実に何人か轢いてるだろ!」とか。あの社長はそこまで悪いヤツか? 知り合った兄弟だって最後には水没する彼女を見捨てたじゃん、とか。留守電に入れたメッセージが結局なんの意味もなかったですし。大地震起きても地下鉄運行してるし。  ロスから娘のいるサンフランシスコに向かうロードムービー的展開に「このパターン、アメリカの安い製作費のチャチなビデオスルーのパニック映画によくある」ってイヤな予感。それでもB級に堕ちずになんとか留まっていたのはやはり映像テクノロジーのお陰ですか。  74年の『大地震』のリメイク的な面があって、崩れるビルや高速道路、落下する人、落下する瓦礫、ダム決壊、降り注ぐガラスなど、映像的に共通する要素が沢山。それが今のテクノロジーで圧倒的な迫力をもって描かれます。映画の中の出来事なればこその、破壊の快感に満ちていて。  でも大地震映画ならセンサラウンドが欲しかったところ。今の映画館の通常の音響設備ではセンサラウンドは再現不可能で(サブウーファー何基入れたってデジタルのブルンブルンした音じゃねぇ)、その点ではむしろ退化。  それにしても『モンスターVSエイリアン』『ゴジラ』コレと最近ゴールデンゲートブリッジはよく落ちます。『猿の惑星:新世紀』『ベイマックス』(アレは鳥居型ですが)『インサイド・ヘッド』にも出てきますし『アントマン』にも出てくるっぽいですし、金門橋、流行り?[映画館(字幕)] 6点(2015-09-16 22:59:46)《改行有》

18.  華麗なるギャツビー(2013) 《ネタバレ》  この映画のオリジナルな良さ、という点においてなんか微妙な感じがして。  秀逸なのは街の人々の生と死を見おろす眼科医の看板の目なのですが、あれは原作から存在しているものなので(ちゃんと宝塚版にも存在してますし)、忠実な映像化以上のモノではない気がしますし。  バズ・ラーマンのチカチカするような賑やかな画、あの紛い物みたいなインチキくさい作りが好きではあるんですが、それが今回は必ずしもいい方向に転んでいるとは思えないんですよね。  今回はむしろちゃんとした時代設定の元で、忠実にアール・ヌーヴォーからアール・デコへ至る美術で飾られた世界が見たかったです。  ガチャガチャと賑やかなせいで、妙に全体がペラペラな印象で、ギャツビーがやたら幼稚な人間に思えてしまいました。  金や地位に群がる連中の空疎なから騒ぎは(過剰なくらいに)描けていても、その間に吹く虚しいすきま風や本心から求めていたものに関する描写は通り一遍な感じが無きにしもあらず。  ギャツビーが手を伸ばし掴もうとしていた緑色の光、あれがもうちょっとだけギャツビーと観客を誘う役割を担っていたら良かったように思います。  それにしても最近のディカプリオはどうもジャック・ニコルソン化してきているような気がして仕方ないです。[映画館(字幕)] 6点(2014-02-14 21:15:06)《改行有》

19.  ガリバー旅行記(2010) 《ネタバレ》 散りばめられた映画パロディとか様々な固有名詞の羅列によってアメリカンナイズされてゆく世界とか、笑えはするのだけれども、本当に見たいのはこういうモノとは違うよね・・・って感じで。現代アメリカを基準に翻訳された物語は、視野がアメリカのライフスタイルに限定されるがゆえにあまりに表現の幅が狭く、その上ジャック・ブラックという俺様的個性の強い存在が更にそれを狭めているようで、普遍性などとは無縁の一発芸映画。ここまで矮小化されて一過性の作品として送り出されてしまうと、もう少しちゃんと作ろうよ、って思ってしまいます。ファンタジーですからサイズの違いによる質感の差なんてところまで拘ってケチ付けるつもりはありませんが、CGのレベルがやたらに低い(お姫様を救って掌に乗せるシーンやロボットに吊り下げられるシーンでの不自然な合成っぷりは前世紀レベル)あたりも「ちゃんとしてない映画」って感じを醸してしまって。それに短すぎな上映時間はキャラクター造形もドラマも世界の背景も全てが申し訳程度にしか描かれず、映画全体が目の前をササッと通り過ぎていったようで。ガリバーが触れる驚異の世界を、最新技術できっちりがっつりと見せてくれる「ちゃんとした映画化」が良かったんだけどなぁ。それでも退屈はしなかったのでこの点数で。[映画館(字幕)] 6点(2011-04-21 20:59:28)

20.  カンフー・パンダ 《ネタバレ》 豪華な声優陣、かなり丁寧にカンフー世界の設定をしているなど(虎拳、猿拳、蟷螂拳、蛇拳、鶴拳と)、見所いっぱいありそうに思えつつ、あまりにストレートにカンフー映画リスペクトしてしまい、意外に楽しみどころが少ないとゆー。物語はアニメ的な誇張とギャグを除けばあまりにオーソドックス。そしてキャラに今一つ魅力がないのですよね。動物キャラものって、アメリカ産CGアニメの定番ではありますが、ただ擬人化されただけという感じで、動物だからこそ面白いという訳ではなく、あれが人間のキャラで描かれていたとしても大差はなさそうで。せめてキャラ同士がもっと絡んでいれば面白味が出たのでしょうが、パンダと5人の弟子の交流はあまりに薄く。アクションの面白さなどは、逆にアニメである事でスポイルされてしまっているようにも思えましたし。アニメならば描けて当たり前な極端に誇張されたアクションよりも、動きの流れを細かく追った方がむしろ凄く思えるんじゃないかなぁ。パンダがあんなにも強かった5人の弟子達よりも更に強くなった理由というのが曖昧な描写でハッキリしなかったのが残念でした。あれって結局は訓練の賜物と言うよりは、ぶよぶよしているがゆえに相手の力を殺し弾き返せる、それに気付いただけ、って事ですよねぇ。一方、作品の主題に積極的に東洋的な思想を盛り込むあたりは面白かったです。老師が必ずしも教えに対し真っ直ぐではなく、自らも疑問を抱きながら弟子と歩む事になるあたり、西洋的な視点から見る東洋の理解、みたいな感じになっていて。まあ、それゆえに二組描かれた父子のドラマ、そのケリの付け方がドライ過ぎなのがひっかかりましたが。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2010-11-03 21:07:29)

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