みんなのシネマレビュー
あにやん‍🌈さんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 2526
性別
ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

投稿関連 表示切替メニュー
レビュー表示レビュー表示(評価分)
その他レビュー表示作品用コメント関連表示人物用コメント関連表示あらすじ関連表示
コメントなし】/【コメント有り】
統計メニュー
製作国別レビュー統計年代別レビュー統計
要望関連 表示切替メニュー
作品新規登録 / 変更 要望表示人物新規登録 / 変更 要望表示
要望済関連 表示切替メニュー
作品新規登録 要望済表示人物新規登録 要望済表示
予約関連 表示切替メニュー
予約データ 表示

【製作国 : アメリカ 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順123
投稿日付順123
変更日付順123

1.  キャロル(2015) 《ネタバレ》  車の窓越しのルーニー・マーラの表情から始まるこの映画、全編象徴的に世界を隔てるものが登場します。窓、車、家、部屋、扉、そしてカメラのファインダー。その内側の繊細で壊れ易い女達の世界と、外側から無神経に境界を踏み荒らし侵害する男という性と。  我がケイト・ブランシェット姐さま、瞳の演技だけで堂々の存在感。だけど視線の演技はルーニー・マーラも負けておりません。二人の揺らぐ視線がその儚げな愛を切なく綴ってゆきます。  ラスト、窓の奥の世界から飛び出したルーニーは男達に囲まれた世界で何も通さず真っ直ぐケイトを見つめます。真っ直ぐ見つめ返すケイト。そこにあるのは全てのフィルターを取り払った真実の愛なのかもしれません。[映画館(字幕)] 9点(2016-04-08 20:05:56)《改行有》

2.  キング・コング(1933) 遠い昔に見た記憶があって、2つのリメイク映画のベースである、今更語るべき事もないような古典映画だよなぁ、と思ってましたが、あらら、これはウカツ。凄い凄い。リメイク2作それぞれのファンの方には申し訳ないのですが、一体この映画のどこをどう見てああいうリメイクをしたのさ?って訊いてみたくなるような世界。フェイ・レイがね、全編ずーっと光ってるんですよ。白黒映画だけども、そこだけ煌びやかな色彩を与えられてるが如く。彼女こそがこの世界の中心で、男という性をぶら下げた生き物総てを魅了し、遂には化け物すらも滅ぼしてしまう魔性の輝きなのですよ。サクサクっと船員と原住民と野性と文明をひっかきまわしてしまった彼女、きっとあの後は世界を支配してみせた事でしょう。ラストの有名なセリフだって、だからこそ活きてるのですしね。化け物に共感してイチャついてる程度の存在じゃないのよ、と。それにしてもカッコいい映画だこと! 特撮に確固たる表現スタイルがあって、ほれぼれするようなカッコ良さ。むかしむかしの技術だけれども、そこにクリエイターの魂が「どうだ!」とばかりに炸裂してるんですよね。最近の主流であるCGはCGで別にいいんだけど、技術よりもクリエイターの意地、こだわりの表現こそを見せて頂きたいものですね。技術は進化したけれど、表現力、映像のパワーは進化してるのかいなぁ?とこの映画を見てつくづく思ってしまいました。[DVD(字幕)] 9点(2006-02-21 01:40:55)(良:3票)

3.  キル・ビル Vol.2 《ネタバレ》 【注!:一応ネタバレなしの方向で行きますが、ニュアンスはどうしても文章に出てしまうと思いますので、一切情報なしで見たい!という人は読まない方がいいです】この一本だけでは、どうしたって語る事ができない、というよりも、前作をしっかり見てる事が前提、みたいな映画でした。元は一本の映画だったのですから、まあ、仕方ないとしか言い様がないです。最初は「んん?なんか前作のテンションから繋がってこない・・・」って感じだったんですけど、途中から「ああ、やっぱり『キル・ビル』だぁ!」とひと安心。最後まで納得のゆく展開ではありました。ただ、その納得はあくまで前作からいっぺんに見た上でのもの。単体だと起と承の部分がないワケで、物語の配分的にやや不恰好な映画としての印象が残ります。なので、この評価は「キル・ビル」という1つの世界に対する総合評価、という感じですね。ともあれ、「バカ」をいい年した大人が真面目にやってみせるという姿勢に、私はがっつん!と共感をしてしまうのでした。いろんな映画の記憶を刺激して引き出してくれるパッチワーク。多分、もう二度とこんな映画が世に出てくる事はないでしょうから(少なくとも大予算、拡大公開という形では)、良識派の人達もどうかここはひとつ、大目に見てあげて下さい。 【追記】2度目を見てきました。あらためてインパクトを感じたのは4パートにも分かれたエンディング。「1」からの出演者ご紹介、ブライドがクルマを走らせるかっこいいモノクロ映像、「怨み節」パート、テクノ調サウンドのスタッフロール。ここだけ見ても1本の映画を連想するのは非常に難しいです。特に、ヨーロッパ映画風のモダンな画面構成に、中国人名が並び、「怨み節」が流れるパートは、一体どんな映画よ?感が強くって、ああ、これこそが「キル・ビル」って映画の本質をよーく表してるなぁ、と。タラちゃんの「オレの映画の総て」。映画オタクな人間として、「未知との遭遇」のエンディングで絢爛たるマザーシップの上に名前をバーン!と出したスピルバーグと並び、羨ましさすら感じるエンディングではありました。[試写会(字幕)] 9点(2004-04-17 06:31:29)

4.  ギャラクシー・クエスト 「僕ももう目が覚めました、あんなの所詮ウソっぱちの作り物だって」「いや、本当だったんだ」「やっぱり!」泣けますねぇ。オトナ帝国の逆襲状態ではありますが、ボンクラの夢を実現しちゃう物語に、笑いと感動の嵐。ダメな人々がカッコいい映画、っていうのは、なんでこんなに心に響くんでしょう?(そーれーはー、あなたがー、ダメな人間だからーよー) ん? それはそうと、この映画、ちっこいスクリーンでしか上映されなかったので、大スクリーンで見てみたいものです。あと、あのプログラム1000円は高過ぎでしたねぇ。[映画館(字幕)] 9点(2003-12-01 13:40:49)(笑:1票)

5.  キル・ビル Vol.1(日本版) 一体、この映画はナンなんだろう?という不思議な感覚は、やがて記憶の奥底を刺激し、ノスタルジーを誘うものになりました。昔、土日の午後のテレビで見ていた、どこの誰が作ったのかも定かでない、映画史などとは無縁のB級の映画達。本来、忘れ去られてゆく筈のものに対して愛情を向けたこの映画、「笑えた」という意見が多いなか、私は妙に泣けてきてしまって、仕方なかったのでした。映画を見る眼を研ぎ澄ましてきた人にはダメ映画として映りそうですが、どんな映画でも、どうしても切り捨てる事ができないまま生きてきた人には最高の映画なんじゃないでしょうか。【追記】再度スクリーンで見たところ、初見の時よりも更に印象アップしました。実は意匠が非常にしっかりしていたんですね。特にクライマックスでのブライドとオーレンの対決シーン。ブライドが映る画面は障子から洩れるオレンジの光が、オーレンの映る画面は雪が散りばめられた空のブルーが常に背景にあって、熱さと冷たさが対比されています。怒りに燃えたぎるブライドの温度と、冷たく情を捨てて生きてきたオーレンの温度。単なる日本映画のエッセンスを置いてみました、というのではなくて、その映像に「日本映画の血」を確実に見たのでした。[映画館(字幕)] 9点(2003-11-21 11:30:24)(良:1票)

6.  キングダム/見えざる敵 《ネタバレ》 どんな内容かもよく判らないままで見ましたが、切ない映画でした。娯楽アクション映画としてのケレン味を持ちつつ、石油で繋がったサウジアラビアとアメリカの微妙な関係が描かれ、そしてテロリスト殲滅のために政府や国の思惑を無視して動き出したFBIの動機が最後に語られ、それはテロリストと同次元での行動でしかなかったという虚しいオチ。劇中ではたったひと言だけ何気なく日本について語られていますが、それは我々もこの負の連鎖の中に既に組み込まれている事を重たく認識させます。ここに出てくるアメリカ人達は主役でありながら、不敬で、無遠慮な「人の畑を踏み荒らす」存在として描かれ、テロとの戦いを、正義と悪の二元論で片付けていいの?と疑問を投げかけてきます。メインタイトルで911をはっきりと描いた上で、なおそういう姿勢で映画を作る勇気。ただ、最近流行りのカメラ動かしまくりは、シネスコではあんまりやらないで欲しいです。大スクリーンじゃ目が回ります。アクションシーンでカメラ動き過ぎるとディティール判らなくなりますし。それにしても、出てくるなりセクシーポーズを決めまくり、ラップや音真似で暴走し、見終わった後の切ない余韻をブチ壊しまくったジェイミーの舞台挨拶は、だけど笑いました。[映画館(字幕)] 8点(2007-10-13 14:26:01)(良:1票)

7.  キャリー(1976) 《ネタバレ》 どっすん!と場内全体が数センチ飛び上がって、一拍置いて爆発するどよめきと笑い。当時、それまで静かだった1300人ほぼ満席の劇場内がラストシーンで大騒ぎ状態に陥ったのを、今も鮮明に覚えています。さて、この映画、キング作品の映画化の中では原作を越えている数少ない作品だと思います。原作は、ちょっと構成に凝り過ぎて、登場人物に感情移入できるような形になっておらず、物語として弱かったのですが、映画はストレートにキャリーの悲しい生涯を追い、デ・パルマの凝りまくり映像が、文章では到底敵わない情感を描出しています。陰惨な展開とは裏腹な美しい映像に魅了され、キャリーの悲劇に胸を締めつけられ、そして最後に椅子から垂直上昇、と。デ・パルマ侮り難し、と思った最初の映画でした。[映画館(字幕)] 8点(2003-12-01 14:14:04)(良:1票)

8.  キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン 良くも悪くもがっつりぐいぐいと映像を押し付けてくるコッテリ風味なスピルバーグが、珍しくもサラリ軽く描いていて楽しめました。いつもはタイトルバックに凝る事をしない(『魔宮の伝説』を除いては)彼が、とても魅力的なタイトルバックを見せ、ここのところ薄ぼやけた音を鳴らしていたジョン・ウィリアムズが面白い音を聴かせるこの映画、スピルバーグ組のベテラン達が、若いモンには負けない、みたいな感じで(いや、かつての若手スピルバーグがもうそんな世代、と考えると愕然とするワケですが)スタイリッシュな仕事をしているのが頼もしくも微笑ましいです。ディカプリオにしろ、トム・ハンクスにしろ、大仕事の後の息抜き、みたいな演技でありながら、それがかえって当の大仕事の時より魅力的だったりするのは、ちょっと皮肉な感じですけどね。[映画館(字幕)] 8点(2003-12-01 12:39:25)

9.  キングコング: 髑髏島の巨神 《ネタバレ》  映画が始まってわりと早期にヘリ軍団を壊滅させるコングは、複葉機の機銃で殺されたRKO版コングやヘリのガトリング銃で殺されたラウレンティス版コングとは違う生物、つまり怪獣なんですよ、って宣言しています。通常兵器では殺せないのが怪獣ですから。つまりこれは怪獣映画としての『キングコング』。  演出が単調な気がします。アクションパートもドラマパートも同じリズムで刻まれてゆく、一本調子な感じ。肝心のここが見せ場ってところまで。そこはもう少しタメてバーン!って見せようよ、とか思ったり。  だけどドラマパートが極端に退屈だったレジェンダリー版『ゴジラ』に比べれば、ヘンにドラマに重きを置かずにどんどんすっ飛ばしてゆく分、潔いと思います。誰が死んだの?ってくらいに顔も覚えないうちにどんどん殺されまくっちゃいますけど。  物語に目新しい部分はありませんが、そもそも怪獣と人間ドラマは水と油なので、怪獣がドタバタ暴れてる間、人間はただ逃げるのが正しい訳で、その点、ちゃんとしてます。  そこかしこに怪獣映画のニオイを漂わせている中でも(『地獄の黙示録』な一方で、高島忠夫と藤木悠が出てきてもおかしくない世界観)、私が特に東宝特撮モノを思い出したのは東洋人がメイクしてますって状態の原住民。「ワザとだよね」みたいな。あと、意外とラウレンティス版の2作に対するオマージュ入ってませんかねぇ。『キングコング2』なんかにオマージュ捧げる映画ってあんまり無さそうですが。  あと、せっかくなら中国人のおねえさんも色んな事情でただ出てるだけ、じゃなくてちゃんと見せ場を作ってあげて欲しかったもので。ハリウッド映画に中国資本が入って、その分、中国の方を向いてるってのはもう慣れましたしね。  あっちの世界観に合流して更に続きますよ、っていうのがエンドロール後に宣言されますが、どうかヘンに気取らずにレジェンダリーチャンピオンまつりとして、頭の悪い映画で喜ばせて頂きたいものです。[映画館(字幕)] 7点(2017-03-26 22:37:47)(良:1票) 《改行有》

10.  君が生きた証 《ネタバレ》  息子を亡くしてなかなか立ち直れなかった父が、息子の遺した歌を通して人と触れあい、人間性を取り戻してゆく、そんな感動的なお話しだと思っていたら。  途中でこれ見よがしではなく、さりげなく入ってくる1カットで、それまでの思い込みが根底からひっくり返されます。それまでに心の中にイメージした、死んだ息子や遺された父母のそこに至る経緯、背景、心境に大幅な修正が必要になる、頭の中にそれまで刻んだこの映画の姿を1から書き換えてゆかなければならなくなる、上下動の激しいジェットコースター人間ドラマ。  その構造はその事実に触れた登場人物達の心境にもシンクロします。  人生を狂わされるとはどういうものなのか、そして自分の人生を生きるとはどういうものなのか。他者の影響と自我と。  真実に翻弄される登場人物同様、見ている側も人の生について向き合う事になる、そんな仕掛けを持った作品。  ウィリアム・H・メイシーはこの素材を時にユーモラスに、時にシリアスに、でも決して大仰に盛り上げるような事はせずに誠実に描いていて、ゆえに後半からラストはじわじわと切なく染みてきます。  感動しました、であっさりと終わらせる事のできない、後に様々な思いを残す、一筋縄ではいかない映画でした。[映画館(字幕)] 7点(2015-04-06 22:56:57)《改行有》

11.  キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー 《ネタバレ》  「いい加減アメコミ映画見るのやめちゃえよ!」ってくらいに毎回見に行っちゃ文句タレてばかりなのですが(いや、昔から娯楽大作好きで公開されるものは必ず押さえるって感じなんですが、最近のハリウッド映画の娯楽大作がアメコミものばっかりなモンで)、今回のコレは結構楽しめました。  アベンジャーズメンバーの中でもかなり地味~な存在のキャプテンですが、今回はそれが逆にプラスに転じている感じ。  超人的なパワーがあってそれに見合う敵を設定しなくちゃならないためにどんどん荒唐無稽なあり得ないファンタジーワールドに突入してっちゃうって感じのアメコミものですが、彼はその地味な能力ゆえ、話も敵もそんなには荒唐無稽にならず、カーチェイスや肉弾戦、銃撃戦が主体のアクションを繰り広げてゆく、孤軍奮闘でなくチームプレイとなる事で人間中心のドラマになる、って感じで。  また、キャプテンは正義ってモンに対して一本筋が通ってますからヘンな迷いとかないですからね。そこからぐなぐなと苦悩したりとかってヘンな脇道に入っていかないの。  それになんと言ってもスカヨハのブラック・ウィドウの出番いっぱいですしね。  クライマックスではSHIELD内の大規模な戦いになってゆくのですが、正しい事をしようとする側の人々の描写が結局は殆どおざなりになっちゃうのが残念。もっとみんなが頑張りました、って描写が欲しかったですし、あのデカいヘリにどれだけの人が乗っていたのかもスルーされちゃって。3つとも落ちて大惨事状態になっていた筈ですが。  つーか、仲間いるのに砲撃したとかしてない? ちゃんと降りてた?  前作や『アベンジャーズ』を見ていないと話にならないっていう点では大いに難がありますし、ラストの二度に渡る「まだまだ続きがありますよ」って毎度のパターンにはいい加減ウンザリさせられますが(冒頭に「エンディング後も映像があるので最後まで見てね」ってテロップ出るけど大半が一度目を見て帰っちゃいますな)、主人公の性格を反映してまっすぐな物語でまっすぐな娯楽映画だったのは良かったと思います。  にしてもレッドフォード老けましたねぇ・・・[映画館(字幕)] 7点(2014-04-24 21:36:48)(良:1票) 《改行有》

12.  キートンの蒸気船 《ネタバレ》 ドタバタコントの有名な元ネタ映画ですね。映画的な物語の繋がりが弱いとか、転ぶ引っかかる落ちるっていうのを延々と繰り返すコテコテした笑いはキートンにしろチャップリンにしろ、あんまり好きじゃないとかあるんですけど、嵐が来てからの怒涛の展開は、見世物としての原初的な映画の運動が連続していて無駄な理屈など不要な凄さを見せています。純粋に観客を楽しませるために体張って命かけて動いて大がかりなセットを組み上げて壊して沈めて。彼らの努力が世界中の多くの人を惹き付けたからこそ、今の映画がある、そう考えると敬意を表さない訳にはいきません。もっともいちばん可笑しかったのは、ハデなアクションもスペクタクルもない、主人公の「晴れ姿」を見た船員が父親に黙って銃を渡すシーンですが。[DVD(字幕)] 7点(2009-04-13 01:38:10)(良:1票)

13.  キングダム・オブ・ヘブン 《ネタバレ》 最初の方は波乱万丈、怒涛の展開でホンマかいな?って状態なんですけど、中盤以降は良くも悪くも、それなりのポジションに落ち着いてきます。んー、正直に言っちゃうとリアルで良くできた「ロード・オブ・ザ・リング」。「ロード・オブ・ザ・リング」にはまだ『CGです』『ミニチュアです』っていうのがモロに出てしまっている映像があって、それが風景を狭く感じさせてしまっていたりしたのですが、これはもうどこまでがロケでどこからがCGなのか、ちっとも判別できない状態。雄大な風景の中で展開する活劇はさすがのダイナミズム。一方で美しい映像も沢山あって、落ち着きのないカメラワークとさっさと切り替わるカット割りが残念。でも、この映画最大の問題は、ファンの方には申し訳ないのですが、オーランドに主役を張るだけの魅力が欠けてる気がする、って事ですね。これを、もっと強いオーラを放つ人が演じたならば、脇までも輝かせたと思うんです。リーアム・ニーソンにしろ、ジェレミー・アイアンズにしろ、主人公との繋がりに強いイメージが湧いてこないんですよね。ヒロインもなんだか影の薄い感じですし(時々ミニー・ドライバーやジャニーン・ガラファロみたいに見えたり)。リドリーの映像美とダイナミズムを描く力によって、「史劇ぃ?ラブロマンスぅ?」という私をあんまり刺激しない題材が、とても見応えあるものに昇華されていましたが、いかんせん、主役がねぇ・・・。つーか、あの厚みのあるカブリモノみたいな髪型だけでもどーにかならなかったのかなぁ。そうそう、自作のパロディをワザとやってるでしょ?みたいな映像満載だったのですが、流石に「エイリアン」や「ブレードランナー」はないよなぁ、と思ったら・・・笑いました。[試写会(字幕)] 7点(2005-04-14 00:06:52)

14.  キューティ・ブロンド ロースクール世界でも司法世界でも、真摯になりながらも、どピンクワールドをあくまで曲げずに貫くリースが好き。価値観が変わって成長、って物語じゃなく、自分の価値観でぐいぐいと切り込んでゆく姿に快感を覚えます。でも、ホントはいじわるセルマが大好き。どピンクなリースに当時のiBookのカラーが微妙に合ってなかったのが残念。アップルはこの映画用に、どピンクのiBOOK作ってあげれば良かったのにね。[映画館(字幕)] 7点(2003-12-01 14:42:03)

15.  ギャング・オブ・ニューヨーク ニューヨークの土に流される血。その民族と宗教の戦いの歴史は、過去のものへと流れてゆくものじゃなくて、今も形を変えながら、繰り返されている・・・皮肉な事に、9.11が、この映画に重たい意味を与えてしまった感じです。ラストショットを見て、何も感じない人は、まずいないでしょうし、それが映画の内容に符合してしまっていて、憂鬱な気分になります。常に勝利を命題に掲げた人々の虚しい世界の映画、ですね・・・。[映画館(字幕)] 7点(2003-12-01 14:29:03)(良:1票)

16.  キルミー・レイター セルマ・ブレアが主演でなければ、せいぜい5点ってところですねぇ。そのくらい、彼女の魅力に支えられている映画。あの、愛想なさそーな、恨めしそーな三白眼、その「媚び」とは正反対を感じさせる部分こそが彼女の最大の魅力。冷たい融資係役なんてピッタリ。映画は色々なコトしてる実験的な映像や音楽がアングラ、オフビートの世界を感じさせながら(それに見たのがかの有名な銀座シネパトスだし)、映画全体の姿がハッキリと見えてくると実は古めかしい「いつか王子様が」物語だったりするので、ちょっと気持ちが萎えてしまいますけど(そうなってしまうと単に音痴で笑えないラブコメ映画)、普段、名脇役状態のセルマがずっと見られる貴重な映画ではあります。[映画館(字幕)] 7点(2003-11-21 20:52:33)

17.  キック・アス ジャスティス・フォーエバー 《ネタバレ》  前作に比べるとヌルくてフツー。  だけど神格化された存在である前作の、流行りの血みどろバイオレンス描写とメタヒーローもの状態(メタだらけになったらそっちが主流になってしまうという矛盾を生むのよね・・・)がちっとも好きでない私にとってはむしろ今回の方がまだマシ、って感じで。  キックアスよりもヒットガールの方が扱いが大きいんじゃない?って感じは、前作で評判だった部分を拡大しちゃう続編モノ、っていう安易な流れを踏襲してたりしますが、ヒットガール好き的にはそれはそれでいいんじゃない?って。バンでの逆襲シーンは単純に燃えますしね。  今回はヒットガールと普通の女子高生との間の揺らぎが存在していて、前作の「まるで嗜虐的に悪人をどんどん殺しているように見えてドン引き」って部分が抑え気味になってますし。  一方のキックアスに関しては凡人と言うより常識人化していて、言動も、与えられたドラマもフツーで(『バットマン』か?『スパイダーマン』か?)つまんないキャラに磨きをかけているようで、キックアスという看板はそろそろ終了かなぁ、って感じがしないでもなく。  だけど「個人的には前作よりはマシ」なだけで、今回は傑作!とかいう訳ではなく(ゲロゲリ棒なんて小学生並みのネタを見て喜べる訳もなく)、クライマックスの乱闘の凡庸な感じも含めて(あれ、もっと犠牲者が出ないと全体の流れから言って不自然)、決して好きではないです。  まあ、「美しい映画」が見たいと思ったらそもそもこれは選ばないでしょうけど。美しい『キック・アス』が見たい、なんて言うのは絶対にあり得ないわがままなのかな。世の中には美しい血みどろ映画もあったりするんですが。[映画館(字幕)] 6点(2014-02-23 21:23:53)《改行有》

18.  キス&キル 《ネタバレ》 ご近所さんや会社の同僚が実は軒並み殺し屋だった、みたいなコメディ部分は面白いものの、肝心のスパイ部分はユルユル過ぎてしまって。もう少しちゃんとプロのエージェントらしい行動や戦いっぷりを見せて頂きたいものなのですが、全体のコメディノリを重視し過ぎているせいか「それはないわぁ」って冷めてしまう部分が多くて。激しい銃撃を受けた家にみすみす戻ってしまう、しかも町はその事件そのものがなかったような日常っぷり、ってそこには何の説得力もなくって、いくらコメディでもそういうところはちゃんとしておこうよ、って。大体、主役のお兄ちゃん、ペロペロキャンディみたいな甘い甘~い甘過ぎなマスクなんで「スパイです」って言われても全くそうは見えて来なくて。いや、実際のスパイがみんなショーン・コネリーやピアース・ブロスナンやトム・クルーズみたいなカオしてるとは言わないですけどもさ、映画的な説得力ってのがあるでしょ。死体を前に家族会議みたいなシュールな笑いのシーンも、ハードさが絶対的に足らないので不発状態ですし。でも、もう一人の主役のちょっとトロいヒロインが段々と状況に慣れていくあたりは良かったですし、夫婦の危機や相手方の親との不和っていう、よくある家庭ネタを殺し屋が溢れる極端な世界で描くっていう発想そのものはいいカンジだったと思います。期待せずお気楽に見るのが吉なコメディという感じでした。[映画館(字幕)] 6点(2010-12-05 21:34:20)(良:1票)

19.  きみがぼくを見つけた日 《ネタバレ》 カメラがもうね、うっとりするくらいキレイなんですよ。年に1~2本あるかないかってレベルの美しく撮られたシネスコ。で、内容の方は、発想は面白いけれど、映画としては面白くなりきれなかったかな。ワリと早期に物語の構造が明確になっていって、全体の流れが見えて、そして当たり前のようにそれをなぞって終わりになっちゃう。設定がSFなんだからもう少しヒネってくれよ、意外なオチを見せてくれよ、って思ってしまうんですよね。時間の流れを細切れに、ランダムに生きてゆく男の姿を通して、人生という時の流れを語る、にしてはあまりにこれってSFなんですよ。観客にSF的なカラクリを意識させ過ぎてしまって、本来見せたかったのであろう、肝心な人生のドラマ部分が弱くなっちゃってます。映画が始まってしばらくは、どれだけイイお話を見せてくれるんだろう?って期待させてくれたのですが、この設定世界では時は円環構造であり、パラドックスは生じない!って大々的に主張しちゃっちゃあねぇ・・・。娘が起こす奇跡を期待したんだけどな。ところでイヴの時、部屋に貼ってあった日本語の「クリスマス商戦」、なんなんだろ? ポスター? タペストリー? 何故に「クリスマス商戦」?[映画館(字幕)] 6点(2009-10-27 17:26:38)

20.  奇跡のシンフォニー 《ネタバレ》 予告から受ける印象だと、ごくごく無難な感動系って感じですが、実際はかなりぶっ飛びまくっておりまして、なんてモノを見せるの?って。骨格はリアリティのない児童文学風。だけど、パパとママは出会ってから別れまでが半日足らず、その間に主人公を作ってたり。施設で育った主人公は電波受信しまくりで、導かれて父母探しの旅に出ると、パパとママもそれぞれに電波に突き動かされてく、みたいな。途中でいつの時代を舞台にした物語よ?という孤児奴隷系アドベンチャーになったかと思うと、何やら宗教じみてきたりもして、後半は何故かいちいちスピルバーグ作品風カメラワークがガンガン炸裂。その上、カットごとに時間が前後したり、手持ちカメラでドキュメンタリータッチが続出したりと(これがあくまでカット単位)、ナニがやりたいのか、演出とカメラマン暴走気味で、映画の中に流れる音楽のゴッタ煮状態同様、カオスな映画。それでもそれなりに楽しめたり感動したりできちゃうんで困ったモンだ。ただ、いくら天才でも譜面の元となる旋律を聴いてないのに音符、休符の規則性をすぐに理解しちゃうのはさすがにないわぁ。見終わった後、感動とも失望とも違う、なんだか不思議な映画を見せられたなぁ、ってヘンな感情が湧き上がってくるのでした。この映画の世界じゃ妖精や魔法使いが出てきたって驚きゃしないね。[映画館(字幕)] 6点(2008-06-26 17:31:43)

全部

Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS