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【製作国 : アメリカ 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
1. クレアモントホテル どうも、あまり印象に残らない話。ミセス・パルフリーは、娘から自立した生活をしたいと言いつつ、孫からの電話を心待ちにしたりして、本当に独立したいのかよくわかりません。周囲のお年寄りたちの方が、魅力的で面白い人に思えました。あとは、グェンドリン役のゾーイ・タッパーがなかなかかわいい。しかし全体として印象が薄いのは、毒気がなくて平穏すぎるせいでしょうか。[CS・衛星(字幕)] 6点(2015-05-20 19:29:15) 2. 軍用列車 《ネタバレ》 すいません、列車に乗っている人物がほとんど把握できませんでした。途中で「牧師がいない」となっても、「え、牧師が乗ってたの?」という感じ。人物描写も通り一遍でした。おかげで前半ミステリー風の展開になっても、犯人捜しをしようという気にもならず、楽しめませんでした。まあ、そちらの方はあまり期待していませんでしたが。 しかも後半ネタがわかってしまうと、グルになった連中が部外者であるディーキンを放置しているというのは、いかにもおかしい。関係ない奴が乗っているんだから、もっと監視の目を光らせるのが普通でしょう。このあたりも、かなり不満。 最後のアクションも、ダイナマイトをどこに仕掛けたのかよくわからなかったし、どうも都合よく爆発しているという感じで、やはりよろしくない。それなりに見せるところはありますが、最初から最後までいまいちだらけでした。[CS・衛星(字幕)] 5点(2015-01-05 19:35:45)《改行有》 3. 暗くなるまで待って 《ネタバレ》 なにしろ原作が『ダイヤルMを廻せ!』のフレデリック・ノットだから、つまらないわけがない。冒頭で主犯が犯罪者を事件に巻き込む点や、被害に合うのが女性であることが共通しています。ただ、『ダイヤルMを廻せ!』が最後まで探偵小説的興味で引っ張っていったのに比べると、こちらはかなりサスペンス/スリラー度が高く、個人的にはそこがややマイナス。また、人形の行方に関して誰もグロリアに言及しないので、彼女が勝手に持っていったのだと見当がついてしまいます。とはいえ、それを差し引いてもすばらしく楽しめる傑作。特に、電話のベルが2回鳴っただけでシチュエーションがガラリと変わってしまう展開は、こうした作品の醍醐味を存分に味わわせてくれます。3人組はスージーが盲目であることも利用してワナに掛けようとするのですが、逆にスージーが盲人特有の感覚でそれに気づいていくというのも面白い。小道具の使い方も巧みです。[CS・衛星(字幕)] 9点(2014-12-17 20:15:31) 4. クレイマー、クレイマー 《ネタバレ》 原題はクレイマー対クレイマーですが、この勝負はフェアではありません。明らかに妻の方にハンデがある。夫が仕事にかまけて家庭を顧みず、その結果家を出たということですが、その頃の状況は話に出るだけで描写されず、具体性に欠ける。妻の悩みも見ているこちらにはほとんど届きません。その一方、出て行かれた夫は慣れない子育てに苦労したり、子供と心を通わせたりということが山ほど描かれている。これを見れば夫に肩入れしたくなるのが普通でしょう。こんないびつな話では、とても感動などできません。製作者(原作者?)は、「自立しようとする女性」を皮肉ろうとしているのでしょうか。肝心なところで夫がクビを言い渡されるのもあざとい。「夫も子育てなど家事を負担すべき」と主張したいのであれば、かなり失敗していると思います。[CS・衛星(字幕)] 6点(2013-12-30 22:34:33) 5. グラディエーター 《ネタバレ》 映像には見るべきところが多かったですが、序盤でスローモーションを多用していたのにはうへっとなりました。ストーリーは特にどうということもないのですが、仇役のコモドゥスに魅力がない。悪には悪なりの哲学や美学がある方が望ましいのですが、単に権力を手に入れた勘違い野郎でしかなく、主人公が命をかけてまで倒さなければならない相手とは思えません。逆にそれが狙いなのかもしれませんが。[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-09-21 22:16:07) 6. グレートレース 《ネタバレ》 ナルホド、『チキチキマシン猛レース』ですか。たしかに教授とマックスは、ブラック魔王とケンケンみたいですね。ミス・デュボアが出発するときの衣装はミルクちゃんそのものですし。するとレスリーがキザトト君? さすがにオネエ言葉では喋っていないと思いますが。 ドタバタコメディとしては楽しいのですが、少々長い。あと、ミス・デュボアにあまり魅力が感じられません。特に出発前編集長に売り込むあたりは、かなりイライラしました。劇中で男女同権を叫ぶ割に、彼女自身の劇中での役割は、「主人公に対するヒロイン」の範疇を出ていないと思います。何度も助け出されていますし。だからもしかすると、これは女性運動に対する皮肉か揶揄なのかもしれません。そういうこともあって、どうも彼女の存在が邪魔。普通にドタバタ・レース合戦だった方がより楽しめたかと思います。 それにしても、フェイト教授の笑い声が、『マイ・フェア・レディ』のヒギンズ教授を思い出させてなりませんでした。[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-09-19 19:33:06)《改行有》 7. グレン・ミラー物語 《ネタバレ》 基本的にジャズは聞きませんが、ビッグバンドは別。というか私にとっては、この2つは異なるジャンルの音楽です。ということで興味深く見たのですが、内容的には典型的な「アメリカン・ドリーム」のお話で、その点安定感があります。しかし、ジェームズ・スチュワートはあまり音楽家というタイプではありませんね。途中からメガネをかけて、ようやくそれらしくなりました。トロンボーンを吹く前に口をモグモグさせたりと、細かい芝居はうまいと思います。本作ではむしろ、妻役のジューン・アリソンがたいへんな好演でした。かんじんのミラー氏は、序盤での無意味に自信過剰で、ヘレンにかまわず勝手にことを運ぶあたりで好感が持てず、どうしても夫人に肩入れしてしまいます。終盤の展開も含め、彼女が実質的な主人公と言えるのではないでしょうか。そう考えると、夫に好感が持てなくても評価を高くしてあげたくなります。[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-05-27 19:40:22) 8. グラン・プリ(1966) カーレースが延々続くと飽きてきそうですが、カメラワークの工夫もあってそうは感じませんでした。大画面で見たら、かなりの迫力でしょうね。レーサー視線の映像は酔いそうですが……。画面分割は、成功したかどうか疑問。「喜」と「悲」を切り替えるシーンがいくつかありましたが、これは効果的でした。 物語としては、レーサーというのはレース以外に女のことしか考えていないのかと思いそうです(笑)。死と隣り合わせのレースに賭ける生き様を描いていてそれなりに見られました。おかげで長時間も気になりませんでした。女優さんではエヴァ・マリー・セイントよりもジェシカ・ウォルターの美しさが印象的。三船敏郎の口元を見る限り、ちゃんと英語をしゃべっていたようですが、英語の声は明らかに本人とは違っていましたね。[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-11-04 11:13:57)(良:1票) 《改行有》 9. クレオパトラ(1963) 《ネタバレ》 これはたしかに、「金はかけたが中身はそれに見合っていない」映画ですね。話が地味すぎる。大半が政治的な駆け引きか、あるいはクレオパトラとシーザー/アントニーとのロマンス。どちらも盛り上がりに欠ける内容です。相対的にアクションが少ない。クレオパトラのローマ入場場面は盛り上がりますが、演出としてはやはり単調。それでも前半はまだ見られます。ただ、シーザー役は完全にミスキャストでしょう。レックス・ハリスンといえば『マイ・フェア・レディ』に代表されるように、学者系・文化系が似合っています。どこをどう見ても歴史に名を残すような大将軍とは思えません。これが致命的。後半は、クレオパトラが誇り高く気品にあふれていることはわかりますが、プライドが高すぎてワガママという気もしてきます。それにひきかえアントニーが情けなさすぎ。前半はどちらかというとシーザーが主人公でクレオパトラは助演という役回りだったのが、後半はクレオパトラが中心になって、よかったのかどうか難しいところです。確実にすばらしかったのは最後の自決場面で、ここではクレオパトラの誇り高き美しさがきわだっていました。しかし、そこまで行くのがあまりにも長すぎました。[CS・衛星(字幕)] 6点(2012-07-19 21:00:53) 10. グランド・ホテル 《ネタバレ》 「グランド・ホテル形式」の元祖として有名なので、ストーリーが追えるか心配だったのですが、見れば全く心配なし。前半は人物紹介でややつまらないものの、それぞれのドラマが用意されているていいです。後半への伏線にもなっていますし。次第に主要人物が重なってくるので、全体として大きな流れとなってきます。最終的には「男爵」を軸に5人をまとめたシナリオで、なかなかうまく作っていると思いました。必ずしもハッピーエンドでないのも現実的です。意外性もあって堪能しました。[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-06-09 20:48:10)
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