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プロフィール
コメント数 2524
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ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

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【製作国 : アメリカ 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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1.  コララインとボタンの魔女 ああ、もう本当に素晴らしいです。1つ1つのデザインがうっとりするほどに美しく、あるいは醜く、それはまるで「甘美なる悪夢」。扉が1つ開くごとに、幕が1つ開くごとに広がる摩訶不思議な世界にワクワクしっ放し。コマ撮りアニメの作り出す小さく閉ざされた世界は光と闇と色の奥行きを得て、記憶の底に眠る暗いけれども心地良い何かが呼び起こされるような感覚を味わいました。孤独な少女コララインの心象を映す3D世界はあまりに芸術的で、だけどキチンと娯楽映画な一編、文句なしの10点です。[映画館(吹替)] 10点(2010-02-19 14:41:43)

2.  ゴーストバスターズ(2016) 《ネタバレ》  大変に気持ち良く見られた映画で。    女性が「女性らしい役割」を求められていない映画であり、だから(観客を含めた)男のために着飾ったキャラもいなければ、優雅さ優美さを求めてもおらず、カッコいいも面白いもお下品も、性差のボーダーを取り払った表現になっていて。  一方で徹底的に男を無能でダメな存在としておちょくっておりますが(旧作のメイン役者達ですらも!)、さんざん「そういう役割」を求められ続けた者の復讐の映画としての気持ち良さがあって。クリヘムはアレですね、昔の映画やドラマで向井真理子さんが吹替えを担当していたタイプのキャラの男版。その徹底した姿勢は旧作のビル・マーレーの役に対する贖罪というか価値観の変化の表明のようにも思えます。  これは単なる変種ではなく時代の要求であると思うのですよ。  旧作のリメイクとして様々な引用をしつつ、今の技術によっていっぱい(それこそ画面からハミ出すほどの)ゴーストを出して、その進化を楽しめるのもポイントでした。美術やVFXなんか旧作の色彩にちゃんと則ってましたしね。リチャード・エドランド風味。  あと、吹替え版と字幕版、両方見ましたが、吹替え版も悪くありません。メイン2人は喋れる芸人ですし、それをプロの声優が固めてる感じで。静ちゃんと鬼奴はアレですがちょいとしか出てきませんし。  今から32年前の3G対決のうち、期せずして『ゴジラ』と『ゴーストバスターズ』が再び対決する事になった訳ですが(『グレムリン』はどうした)、『ゴジラ』は実のところ32年前のアレとさして印象は変わらず、それに比べて『ゴーストバスターズ』はかなり成長したように感じるのは、単に当時期待してた旧作にガッカリしたせいで元々ハードルが低かったから、だけではないと思うんですよね。[映画館(吹替)] 9点(2016-09-13 21:49:35)《改行有》

3.  ゴジラ FINAL WARS 《ネタバレ》 【とってもネタバレ】「父ちゃん、もうやめて。帰ろう」。まさかこんなラストシーンを迎えるとは・・・。私の記憶にある最古の「映画館で見た映画」は、『ゴジラの息子』か『ガメラ対ギャオス』か『大巨獣ガッパ』。それぞれに少しずつ記憶があって、どれが先なのかは判りませんが「1967年」が原初なようです。さて、今回の映画、一体どんな映画なのやら、ネット上では賛否渦巻いていて、私自身は不安&懐疑9割:期待1割くらいの心持ちで、これがダメな映画なのか、それとも『ファイナル』を飾るに相応しい映画なのかを冷静に見極めようとしていました。でも、ミニラが登場した途端、何故かいろんな記憶や思いが凄い勢いでわーっと心の中に湧き出してきて、涙だだ漏れ。何故よりにもよって”ミニラ”で、なのかは自分でも理解し難い状態ではありましたが。ここにあったのは、東宝が子供達のために送り出してきた東宝特撮映画の総まとめ。ワクワクしたりときめいたり、バカバカしかったりガックリしたり。その全てがここにあります。安っぽい展開も、哀愁を誘う怪獣の媚びも含めて。そして、東宝特撮の血が遺伝子の中に染みついた人間に「その血を受けたお前が、ここから先どう生きるのか」を問うてくる映画なのでした。ここで描かれたのは、私にとって『東宝チャンピオン祭り』の完全なる幕引き。”お前はもう子供じゃない。お前が子供として生きた時代は過ぎた。時代は変わった。”どういう理由からかは判りませんが、ミニラをキーとなる存在に据えた事で、私には強烈に心に突き刺さる映画になったのでした。ラストのミニラの姿は、東宝特撮に育てられ生きてきた「ゴジラの息子たち」の姿の象徴なのかもしれません。あまりに自身の体験に対しての影響が強くて、客観的な評価不可能です。ごめんなさい。[映画館(邦画)] 9点(2004-12-06 22:20:38)(笑:1票) (良:1票)

4.  コンタクト 《ネタバレ》 地球外生命体との接触という題材を通して、個人と宇宙とを1つの次元で語った素晴らしい映画でした。クライマックスで「ずでー」ってコケちゃった人も多いでしょうけど。壮大な規模の宇宙描写が少女の瞳の中に集束するオープニングが、この映画の全てを語っていると思うのですが、外に向っているように見えながら、実は人の内なる宇宙を見つめる映画だと思います。愛、夢、後悔、神、信仰、そしてコンタクト=他者との繋がり。エリーは実のところ、他者とのコンタクトが下手くそな人間で、それはエリーの心の中に刻み込んでいる孤独のせい。最愛の父を亡くした事、それは自分の選択によっては防げたかもしれないという後悔。エリーが辿る事になる旅は、心の中への旅でした。そこで最大のトラウマだった、父の姿をした「意志」に諭されるワケです。「お前さんはひとりで育ったワケでもなきゃ、ひとりぼっちでもないよ」って。広大な宇宙に意志が溢れているように、内なる宇宙、心の中にも他の人の意志っていうのが溢れてるんだよ、と。つまりこの映画、宇宙的規模でひとりの女性の心を描きました、という映画だと思うんです。宇宙人話だと思えば女一人の半生記、「見事!やられた~」って感じでした。[映画館(字幕)] 9点(2003-12-04 00:39:03)

5.  ゴジラvsコング 《ネタバレ》  最近の国産ゴジラ、『シン・ゴジラ』といい『アニゴジ』といい『ゴジラSP』といい、なーんかピンと来ないのよね。どれもゴジラ(怪獣)をダシにして描きたい事(押し並べてスノッブなナカミ)を披露するばかり、みたいな。ゴジラ(怪獣)を他のモノに置き換えたって全然構わない程度の扱い。  大体、これまでレビューで何度も何度も何度も書いてきてるけれど、怪獣と人間ドラマは水と油の関係、どっちも両立させようなんてのは無理なのよね。人間ドラマ描いてる間は怪獣をどっかにただ置いておくしかないし(海の中とか怪我して休んでますとかのんびり移動してまーす、みたいな)、怪獣が暴れてる間は人間は為す術なく右往左往して逃げ回るしかなくて。そしてそれでも無理して両立させようとすると超能力で怪獣と繋がってますとか、科学者や兵隊さんなのでいちいち怪獣の前に出ちゃいますとか、こじつけるような設定、展開をさせるしかないのよね。  で、前置きが長くなったけれど今回の映画はかなり割り切ってるのね。あくまで怪獣が主役。人間はドラマなんて抱えてなくて、ただ怪獣を動かすお膳立てをするためだけに登場するの。  もう人間達、かなりいい加減だわ。なんでも判ってるかのような科学者が何人も登場してはしたり顔で解説してくれたりして(あの陰謀論者はだからそこら辺を皮肉ってもいる存在ね)。昭和ゴジラや昭和ガメラの科学者みたいなモノよ。悪役は悪い事してます、って判り易さだしね。毎回悲壮感漂わせてる父ちゃんは今回ただ出てくるだけ。観客から「お前何してん?」ってツッコまれるだけの役。  その上トンデモ科学みたいなのも色々登場して。轟天やスーパーXなみに「それ、どう見ても飛ばないわよ?」みたいなスーパーメカ出てくるし、アレはVSキングギドラと機龍のハイブリッドみたいだし。  更になんかメカの中に入ったら動き出しちゃって悪の秘密基地に到着しちゃうとか、システム止めるにはコレがいちばんとか、あんた達、昭和ガメラのお坊っちゃん達なの? 悪の組織、セキュリティガバガバ?  一方でゴジラとコングはココロ持ってて感情剥き出しで、ふきだしポワンと出して「やっつけろ」「りょうかい」とか会話しだしてもおかしくないくらいだわ。  だからね、今回の映画は昭和、平成、ミレニアムのゴジラにぐーっと寄ってるカンジなのね。前作から続くレジェンダリーチャンピオンまつり感は更に強まったの。とにかく怪獣がどつきあいしてナンボ。でっかい生き物が大スクリーンいっぱいに暴れて壊してみせればそれで十分、それ以外に何が必要?みたいな。アタシの中にある怪獣映画って、そういうモノだし。  街並が怪獣の足で破壊されて、カメラがぐーっと上を向くとビルの間に巨大な怪獣の姿があるって、もう「コレコレ!コレが見たかったの!!」って。斜に構えた映像じゃなくて、日本から絶えて久しい、真正面から怪獣を捉えた怪獣の映画。2021年の技術で表現された昔ながらの怪獣映画。  「バカで結構」こそが『ゴジラVSコング』の矜持、誇りなんじゃないかしら?[映画館(字幕)] 8点(2021-07-03 17:48:36)(良:4票) 《改行有》

6.  コーラスライン オーディションに集う人々を描いた、ほんの数時間の物語ですが、その中にいろんな人達のいろんなドラマが詰まっていて、ひとりひとりに頑張れや~、と声援を贈りたくなるような映画でした(お前が頑張れ、っってか?)。ミュージカル映画慣れしてるつもりなのに、最初に突然ひとりひとりが気持ちを歌い始めた時には「ぎゃ!」って思いましたけど(ロケによる導入部がフツーの映画風、ですからねぇ)。でも、ほんの数時間の物語だけど、実際の撮影は当然何週間も行ってたワケで、毎日毎日同じ髪型を維持するのは大変だろうなぁ、とか、あの衣裳のレオタード、ちゃんと洗濯してるのかなぁ、とか要らん心配までしてしまう私なのでした。[映画館(字幕)] 8点(2003-12-03 14:24:20)

7.  恋におちたシェイクスピア 《ネタバレ》 シェイクスピアをネタにしたコメディ、という印象でした。いかにして彼の作品が生み出されていったかを、結構テキトーな解釈で面白おかしく描き、一方でみんなが困難を乗り越えながら、一つの舞台を作ってゆく群像劇でもあり、よく出来たファンタジーだなぁ、って。黄門様のような、貫禄たっぷりの女王ジュディ・デンチの登場でケリが付くまで、たっぷり映画の面白さを堪能できました。新しい地をぐんぐん進んでゆくグウィネスの姿を見ながら「ああ、創作とはかくも雄弁にして豊潤なり」と満足(大ゲサ)。でも、ちょっと三谷幸喜臭を感じたのは私だけかなぁ。[映画館(邦画)] 8点(2003-12-03 13:43:35)(良:1票)

8.  ゴジラ キング・オブ・モンスターズ 《ネタバレ》  ベースが明らかに『三大怪獣 地球最大の決戦』と『怪獣大戦争』でチャンピオンまつり世代歓喜ワールド、だけど初代原理主義もしくはシン・ゴジラ原理主義の人には向いてなさそうよね、コレ。アタシは怪獣映画なんてテーマだのメッセージだのメタファーだのなんてさして重要じゃなくて、怪獣が出てきてドタバタ暴れてナンボだと思ってるんで、まあまあ面白かったわ。  ただ、人間側のドラマは前作に引き続き退屈。怪獣と人間のドラマは水と油、って何度も書いてきてるけれど、今回も混ぜようと無理してて、でも全然なのよね。いちいち怪獣に近づき過ぎだっての。潰されても仕方ないわよ?みたいな状態になってんの、っていうか実際にそうなっちゃうあの人はアレで良かったのかしら? それなりに名前のある役者さんのあの退場っぷり、『ディープブルー』のサミュエル思い出しちゃったわよ。  悪役の中二病全開な怪獣復活テロの理由とか、核の扱い雑過ぎで被曝しまくりでしょ!って状態とか、怪獣による被害描かれなさ過ぎとか、まあ、ツッコミどころだらけで、だけど良くも悪くもそういういい加減さもまた怪獣映画らしい、っちゃらしいのよね。  地球の守護神的な描き方は平成ガメラみたいだし、傷付いて海の底で休んでるところに潜水艇で助けに行っちゃうあたりは昭和ガメラの世界だしで、ガメラファンも満足?  でもやっぱり今の技術で巨大な怪獣がスクリーンいっぱいに暴れてる姿を見るのは気持ちいいのよね。巨大感を意識し過ぎて見辛くなっちゃってはいるのだけど(っていうか一体何が映ってるのかわかんないカットが結構あったわ)、人の力では到底太刀打ちできない畏怖すべき怪獣って存在を迫力いっぱいで見せてくれるのは単純に嬉しいわ。  モスラの美しさ、その役割なんか、よーく判っていらっしゃる、って描き方で(予告編時点ではバトラみたいになっちゃったよー、って嘆いたケド)、それぞれの怪獣のイメージをきっちり守ってみせたレジェンダリーチャンピオンまつりだったわ。  アタシ的にはもっとくだけちゃっても良かったんじゃない?とは思ったけどね。[映画館(字幕)] 7点(2019-06-03 21:19:39)《改行有》

9.  ゴーン・ガール 《ネタバレ》  フィンチャーらしく、少々ダラけたところがある感じで、もう少しタイトにできたんじゃないかと思います。  エピローグ部分なんて「まだ続くの?」って感じがして。その続いてゆく中に何か新たな展開があるのかと思いましたが、エピローグはあくまでエピローグの役割を果たすばかりで。1~2シーンでスパッと切ってしまった方がもっと色々な余韻を残せたんじゃないかなぁ。あの効果的なラストカットはあれこれと事後の説明をせずにさっと出した方がより効果的だった気がします(それだとただでさえツッコミが必要な細部のアラに加えて更にツッコミ箇所を増やす事になりますが)。  さて、エイミーは結局、母の描いた『完璧なエイミー』を嫌悪しつつ、一方ではそうあらねばならないという強迫観念に囚われていたのだろうな、と思います。常に理想像があって、その理想像に自分をピッタリとハメ込なければならない、そのためには手段をいとわない。理想像からかけ離れる事の恐怖に比べれば、他は大した問題ではないと。そんなエイミーを作り出したのは本と現実という二面性を創造した母親。  そしてもう1つ、大衆が求める理想像。理想的な夫婦の形、理想的な人間の生活。そこからはみ出すものを徹底的に叩く事で自尊心(と思い込んでいるもの)を維持している人々、それを煽るマスコミ。テレビやネットに触れている人々もまた、常識的、良識的な理想像に縛られて強迫観念から攻撃性を持つという点ではエイミーと同じな訳ですね。口では良識を説きつつ現実はその口とは必ずしも一致していない、でしょ?  つまりこれは、ごくごく当たり前な今の人間、理想的な人間を必死に演じている人々に対するシニカルなお話し。  エイミーみたいな存在が身近にいる可能性の話ではなくて、誰の心の中にも少なからず存在するエイミーの話。  他人の問題じゃなくて自分の問題なんですよ?って、まー、そこに思い至らないといつまで経ったって円満な夫婦関係なんて築けやしないんじゃないんスか? 一生独身であろう私が言うのもナンなんですが。[映画館(字幕)] 7点(2014-12-14 15:07:25)(良:5票) 《改行有》

10.  50歳の恋愛白書 《ネタバレ》 またこの配給会社。タイトルが内容とまるっきり一致していません。本当、ダメダメ。さて、映画の中身は「あー、これは判るわぁ」と。人生の半ばをとうに過ぎ、枯れた環境で老いた夫と過ごす日々に自らもそのまま朽ちて終わってゆくような感覚、立場は大きく違えどワリと似たような状況にいた自分には痛いくらいに伝わってきました。主人公を精神的に束縛する自分の母親の人生、夫の前妻の呪縛、見失った未来。結局のところ、状況の変化が彼女を解放に導く訳で、彼女自身の積極的な行動によって抜け出す訳ではないのですが、まだ、終わりじゃない、っていう解放の物語に、少し前向きな気分にさせて貰いました。ただ、ウィノナ・ライダー、モニカ・ベルッチ、ジュリアン・ムーアが揃ってしょーもない役柄だったのが難点と言うかお笑いどころと言うか・・・。[映画館(字幕)] 7点(2010-02-16 17:03:07)(良:1票)

11.  (500)日のサマー 《ネタバレ》 一人の男が一人の女に出会い、別れ、そして・・・。時系列を崩し、様々な映像表現を散らしてコラージュされた、シンプルな恋愛の心象の世界。1つの表現スタイルに囚われず、あえて散らかす事で多様化され、厚みを得た世界がとても刺激的です。主人公の心理に必ずしも同調はできなかった、いや、むしろイヤな奴に見えてしまう事が多かったので、見ていてやや不快な時間があったのが残念ではあるのですが、自分の経験との差異を思い起こす切欠になった点は良かったのかもしれませんね。『卒業』や『スター・ウォーズ』など、直接映像を引用している映画もあれば、表現面で引用されているかな?って映画も色々と思い起こされて、映画ファン的にも楽しみどころがいっぱい。キレイに決まったオチまで含めて、なかなかに面白い映画を見た、って感じでした。前述の通り、キャラを愛せない点でイマイチ褒めきれないのですが。主人公が若き日の貧相なラッセル・クロウって感じ。そして、私はあんまりラッセル・クロウが好きでないんですよね・・・[映画館(字幕)] 7点(2010-01-12 21:10:32)(良:1票)

12.  殺しのドレス 《ネタバレ》 デ・パルマのフェティズムが程よく映像センスに変換されて、見応えのある映画になっています。もちろん、ぎりぎりの線上、このバランスがちょっとでも崩れると、「あーあー、やっちゃったよ」状態に突入するのが、この人のパターンではありますが。『サイコ』の露骨な引用、強引なストーリー展開、『キャリー』の繰り返しのラストシーン等、まあ、この映画も冷静に見ればやっちゃった感がなきにしもあらずですが、このウットリするようなカメラワーク、構図、カット割りは、やっぱりデ・パルマならではの世界。カメラに命を吹き込む事にかけては、天才と言わざるを得ません。[映画館(字幕)] 7点(2003-12-03 23:46:34)

13.  殺したいほど愛されて 《ネタバレ》 「完璧な殺人計画のはずだった。しかし、運命は彼に厳しい試練を与えるのだった・・・」とゆー映画ですが、かなりおバカです。ダドリー・ムーアが小さな体で嫉妬に駆られた男をどたばたがたがたと演じてみせます。そりゃ、この映画のナスターシャ・キンスキーみたいな美しい奥さんじゃ、気が気じゃないでしょうねぇ。判る判る。だけど、彼の記憶力、ってのはどーなっちゃってんでしょうねぇ。あそこまで計画と食い違っちゃってるとねぇ・・・。映画後半のダドリーの暴走具合には大笑いでした。音楽家でありながら、個性的な役者として笑わせてくれたダドリー、この世を去るのは少し早過ぎでした。[映画館(字幕)] 7点(2003-12-03 23:27:33)

14.  ゴジラ×コング 新たなる帝国 《ネタバレ》 「地球が大変なんだよ、手伝ってくれよ」 「うっせーぞ!○すぞ!この野郎!!」 「いい加減にしな!」 「姐さんっ・・・うう、仕方ねえ」  という怪獣さんたちの会話がフキダシ無しでもしっかと見えてくる楽しい映画ね。前作から続いての昭和ゴジラ東宝チャンピオンまつり感。怪獣と通じる少女ってのは平成ゴジラ、平成ガメラの世界だけど。  ただ今回はお猿さん部分のウエイトが大き過ぎてねぇ。地下世界で画面に出てくるのがお猿さんたちばっかりで比較対象になるモノがない状態でではサイズ感が消失して怪獣映画じゃなくなっちゃうのよ。ただの『お猿の惑星』だわよ。異世界が主舞台でキャラのサイズの意味が無くなってるって点で『アントマン&ワスプ:クアントマニア』思い出しちゃったわね。  一作目から比べると随分スリムになってガシガシ走っちゃうゴジラは助っ人レベルなポジションなのが残念ね。なんだか猫っぽくなってるし(きっと誰かがローマのコロッセオって猫ベッドみたいじゃね?って思ったのね)。  余計な人間ドラマが極小なのは良かったけれど、お猿じゃなくてもっと怪獣見せてよね。元々『キンゴジ』の昔からコングさんを怪獣って呼ぶのは微妙だし。その点、シーモちゃんは魅力的だったけど。鎖に繋がれた氷のクイーン、そう、彼女ったら『アナ雪』のエルサだわね。ヒロインはシーモちゃんだったわ。シーモちゃん主演の続編希望。[映画館(字幕)] 6点(2024-05-30 14:09:39)《改行有》

15.  ゴーストバスターズ/アフターライフ 《ネタバレ》  『ゴーストバスターズ』は全部リアルタイムで見てきてるのだけれど、好きなのは黒歴史扱いされてそうな2016年版だけなのよね。1作目は笑えないコメディとちょぼちょぼなスペクタクルって印象しかないわ。  でも今回の映画はとってもワクワクしたし感動したのね。1作目のことを大切にして、1作目への愛に溢れていて。1作目から37年を経た時の重さがリアルに伝わってきて、自分が生きた年月と重なって実感を伴って感慨深くて。  1作目のあのクルマ、あのガジェットの数々、懐かしい日々、還らない人・・・。音楽もエルマー・バーンスタインが創造した世界にきっちりとオマージュを捧げていて。深い深いノスタルジーと感傷の世界へと誘われていったわ。  でもちょっと待った。この映画自体、なんか新しいコトしてる?  出てくるモノは1作目で創造されたモノばっかり。登場人物たちは1作目のガジェットを使うだけだし、敵は1作目のゴーザ、門の神、鍵の神、緑の大食いのアイツとマシュマロマン。1作目のネタばかりで構成されちゃってるのよね。  オリジナルなのはドラマ部分くらいなのだけれど、それも1作目のキャラクターから発展させたものだし、1作目のオマージュばかりに忙しくてこの映画独自の魅力はなんだかとても頼りないモノになっちゃってるのね。せっかく主人公の女の子は魅力的なのに、彼女と彼女をめぐる人々のドラマはスカスカ、お母さんもお兄ちゃんも先生も仲間もあまりちゃんと活躍できてはいなくて、クライマックスの肝心なところはやっぱり大々的ノスタルジー!って状態。  これ、1作目が存在しなければ一切何も成立しない映画なの。せめて次世代へのバトンタッチをきっちりちゃんとしておくべきなのだけどラストシーンもあんなでしょ? 懐かしさに感動した、感傷的になった、でもそれだけでいいのかしら?  映画もアンタも共にトシ取ったし、みんなで一緒に棺桶にGO!みたいな感覚になっちゃったわよ。[映画館(字幕)] 6点(2022-03-17 15:05:52)《改行有》

16.  高慢と偏見とゾンビ 《ネタバレ》  私はよく「もしも小津作品にゾンビが出たら」とか夢想したりするんですが、コレはそういうノリを本当に形にしちゃった小説を更に映画にしちゃったような作品で。  ジェーン・オースティン作品と言えば19世紀の貴族階級の人々が惚れたハレたする、キラキラした恋愛模様を描いたオトメな世界、そこにゾンビを置いたらどんな面白さになっちゃうんだろう、って感じですが、どうもハンパに妥協しちゃった映画という感じで、もうひと捻り足らない状態のように思いました。  ジェーン・オースティンの映画化作品としては『いつか晴れた日に』『Emma』『プライドと偏見』がありますが、それらにあったオトメな色合い、イギリスの陽光、緑、田園風景、空、人々の優美さ、そういう成分が足らないんですよね。代わりにB級映画の安いノリがジワジワと侵蝕しちゃっているような風味で、それはガッカリだなぁ、と。一方でゾンビものとしてはごくごく控えめな描写で。あの美しい風景の中に恐ろしくおぞましいゾンビが置かれたとしたら、そのコントラストはどれだけ異様でステキな事でしょう、と期待したんですけどねぇ。  ヒロイン姉妹が中国で修業した武術の達人であるという設定も、あまり面白い画にできていない感じ。そこはジェーン・オースティン風味とハッキリ区切った武侠映画ノリで見せて欲しかったのですが、作っている人々にあーんまりそういう部分での拘りが無いらしく、ジェーン・オースティン、ゾンビ、中国武術、ついでに日本の剣術がコントラストを描く事なく雑多に置かれている状態でした。ジェーン・オースティン好きでホラー好きでアクション好きな人材なんていうのを求めるっていうのは贅沢なハナシなんでしょうかねぇ。  役者は良かったと思います。リリー・ジェームズとサム・ライリーの整った顔立ちはジェーン・オースティンワールドに相応しく、でも、だからこそそれを活かしきれていない脚本や演出が残念でした。  それでもジェーン・オースティン世界がどういうモノなのかを知っていればこそ楽しめるノリは随所にありはしましたが。パロディ映画としての域から出ておらず、そのもう一段上を目指す視点が欠けていたんじゃないか、そんな気がしてなりませんでした。[映画館(字幕)] 6点(2016-09-30 20:24:26)《改行有》

17.  ゴースト・エージェント/R.I.P.D. 《ネタバレ》  「その2つの作品が混じったような映画」という前イメージから期待する(あるいはあまり期待しない)作品、そのままなので、納得して劇場を後にするという。  物語的にも登場人物の魅力も、予告編から予想される以上のモノはあまり見せてもらえない感じです。  っていうかライアン・レイノルズはパッとしないかな。もう少しハジケちゃってていいと思うのですが、ジェフ・ブリッジスとケヴィン・ベーコンの前では霞んでも仕方ないってところですかねぇ。  そのベテランとてジェフはまだコメディ演技を見せていて面白いのですが(帽子や女性の足首、そしてコヨーテに対するこだわりっぷりが笑わせてくれます)、ケヴィンは最近のお馴染み悪役ケヴィンまんまですし。  キャラ的に面白かったのは有無を言わさぬ姿勢でこの映画の最上位に君臨する上司役メアリー=ルイーズ・パーカーですか。あらゆる点でそこそこなこの映画の中にあってビジュアルといい演技といい、その個性が際立っておりました。  それから映画自体はコメディなのですが、愛妻を残して逝ってしまったというところが物語の重さを生む原因になっていて、それが最終的に完全に救済されるところまでいっていないのがちょっとひっかかりました。  ゴーストはモトは人間なのでそーんなにバリエーションがあるわけではなく、敵役としては今一つ魅力に欠けました。バトルシーンそのものは面白いのですが。  良かったのはクライマックスのVFXですね。襲い掛かる渦巻、どんどんと崩れてゆくビル群、その間を縫って爆走する車。結構ハデなスペクタクル映像。  何か物足らない、もう少し色々と見せて欲しいところでサックリ終わるファーストフードみたいな映画、多くを望まず、ただその時間だけそこそこ楽しめればそれでいい、心にそんな余裕がある人向けっていう映画でした。3D料金まで含めてフルプライス2000円以上を払うだけの価値があるか?っていうと、それはさすがに・・・なのですが。[映画館(字幕)] 6点(2013-11-05 22:27:42)(良:1票) 《改行有》

18.  コン・エアー ニコラス・ケイジが寡黙過ぎて、ドラマを感じるもなにも、ちっとも何にも伝わってこないんですけど、と思いました。あと、このテの映画のパターンで、警察側があまりにマヌケ。だけど、細かいコトはどーでもいーや、って感じのアクション映画ですから、ただなーんにも考えずにあはは~、って見ていれば、ワリと楽しめます。そうそう、だんまりケイジが唯一、まだ見ぬ娘のために買ったぬいぐるみにこだわるあたりは好きです。まあ、新しい娯楽アクションの世界に出会って感動!ってな事は全然ない映画ですけど。6点(2003-12-03 23:57:26)

19.  ゴッドファーザー PART Ⅱ 私のこれからの課題映画の1つですね。映画好きになりたての頃、劇場で見て、交錯する内容に何が何やら意味不明(そりゃ前作も見てなきゃ当然ですが)。つーか、ビデオでもナンでもいいから見直せよ、おいら。名画と言われる映画を見てなかったり、遠い昔に見たっきり、というパターンが多いのがなんとも・・・。ひたすら陰鬱で、アル・パチーノとダイアン・キートンの落ち窪んだ目ばかりが印象に残る映画でした。哀しみに支配された映画、という記憶があるんですけど、どうでしょう? んんー、良かった、のか?という当時の思いを点数にしてみました。6点(2003-12-03 21:18:04)

20.  交渉人(1998) 当時の評判ほどには楽しめませんでした。主役二人の駆け引き、対決は面白いんですけれど、途中の銃撃シーンなんか、ダレ防止用でしょ?なんて意地悪な事考えたりして。それに、背景に存在する陰謀が言葉だけで語られるので具体的な悪の姿がちっとも見えてこず、クライマックスは唐突な感じ。もっとも、作劇上、そこをしっかり描く、って訳にはいかないのですが、やり様はあったんじゃないかなぁ?と思います。結構長尺なワリには、一切退屈しないで見られる映画ではありますが。6点(2003-12-03 14:15:06)

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