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コメント数 2526
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ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

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【製作国 : アメリカ 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順12
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1.  ヒックとドラゴン 《ネタバレ》 卑怯だわぁ。あのドラゴン、まるでネコじゃん。ネコ好きのハートをがっちりキャッチ!みたいな。ヒロインはツンデレだし、クライマックスは怪獣映画だし、ビジュアルは良いし、3Dの効果とあいまって鳥肌が立つような飛翔感だし。色々と卑怯過ぎて降参。お話はオーソドックスな少年とモンスターとの出会いパターンですが、盛り上げ方が大変に上手いです。ドラゴンと共に大空に舞い上がる瞬間、ヒロインの心が転じる瞬間、そして絶体絶命の危機から反撃に転じる瞬間。待ってました!とばかりにバーッと盛り上がるキモチ良さ。その、魅せるCGっぷりは、ピクサー作品をも凌駕する至福の美しさに満ちております。一方で、主人公が最初にドラゴンを傷付けた、その報いのように同じ状態になって物語が閉じるのは、戦う事の痛みを描いていて、ちょっとビターな切ない余韻も残します。情感を持たせながら無駄なく組み上げられた見せ場の数々、一級のエンターテイメントを送り出してきたハリウッド産だからこそ到達できた、至高の娯楽アニメーションでした。【追記】この映画の虜になって回を重ねて結局57回。公開日にこのレビューを書いた時には、自分の中でここまで大きな存在になるとは思ってもいませんでした。映画オタク歴35年半にしてベストワン更新しました。[映画館(吹替)] 10点(2010-08-07 14:20:05)(笑:1票) (良:3票)

2.  美女と野獣(2017) 《ネタバレ》  見始めてしばしは「アニメーション版の単なるベタ移植なら、実写映画にする必要は無いんじゃないかなぁ」と思ってました。ストーリー的に変わったところも無いし、曲も一緒だし、って。  それにエマ・ワトソンはベルのイメージとは違う気がしましたし(エマは永遠の少女みたいな印象で、それなりに成熟した感のあるベルに比べると幼いんじゃないかと)、野獣の顔がハンパに優しさを醸してる、野獣としてのシャープな凶暴さが足らないんじゃないかとも。  でも、映画が進むうちにどんどん惹き込まれていって。キャラクターやエピソードがそれぞれアニメーション版に忠実でありつつ、もっと踏み込んでいる、もっと深いところを探っている印象なんですよね。展開もアニメーション版に忠実であるがゆえの唐突さ、あっけなさがあったりはするのですが(ベル、あっさり野獣に心を開き過ぎ)、1つ1つの事柄にひと手間かけて奥行を与えている、丁寧な仕事してます、という感じで、それが更なる深い感動を生んで。  特に野獣とお城に住まう存在に対して更なる愛情を注いでいるように思え、それぞれのキャラクターが描くドラマが面白く、クライマックスの城に侵攻してきた村人達への反撃シーンの盛り上がりも更にエキサイティングで。  野獣はアニメーション版では正直なところ、ラストで人間に戻った時に「誰だよお前」って思ってしまったのですが、今回は目が一緒なので、ああ、野獣が人間に戻ったんだな、って流れを感じられました。そういうところは実写の強みですねぇ。  エマは、どうしてもハーマイオニーのイメージは拭う事ができませんが、色々な表情を見せて彼女ならではの魅力的なベルを創造していました。  そしてガストンは更にクズっぷりが増して。  美術は2014年のフランス版の退廃美も印象的で魅力的でしたが、こちらは王道の美しさといった風情。画面に溢れる色彩の情報量に目が眩みます。全体的に映像が暗めなのが少々残念。  観終わってみれば、オリジナルのアニメーション版の総てをバージョンアップしてみせました、という印象。これぞ『美女と野獣』なナンバーの晩餐会のシーンやダンスシーンはアニメーション版を超えたとは言い切れないものの、新しいナンバーの追加も含めて全体的に手を加えて厚みと奥行きが生まれています。クラシックとなりつつあるアニメーション版とは別に、今のテクノロジーで更新された実写版を心の底から楽しみました。これが今のディズニーの力なのだなぁ、って実感できる映画でした。[映画館(字幕)] 9点(2017-04-21 20:55:03)(良:3票) 《改行有》

3.  ピクセル(2015) 《ネタバレ》  超限定的な名作。  『シュガーラッシュ』『スコット・ピルグリム』同様、ゲーマーでないと本当の面白さが判らないという点では同じですが、ハリウッドメジャーな娯楽映画でありながら、その間口は更に狭く。  新風営法施行前のゲーセンで夜を明かしたようなゲーマーにとっては夢のような映画で、そしてそれ以外の人には理解し難い領域を描いているのですよね。だからそこには単なるノスタルジーではなく今に続くモノが込められている、なんて事だって当時からリアルタイムにゲームの進化を見続けている人間以外にはなかなか理解できないでしょうし、あくまで夢物語でちっとも教訓としてオチてない点からして、ちゃんと映画として見て欲しいなんて思ってもいないのだろうなぁ、と。    8ビットのレトロゲーを(あくまで個性を損なわずに)現代の映像テクノロジーでこの世界に出現させる、その素晴らしき世界を誰が否定できるでしょう? メインタイトルとエンドロールを飾るうっとりするようなフォントの美しさ、ラストのQバートの選択だって、あれはゲーマー的にとっても正しいのです。あくまであっち側はあっち側でしかないのですよ、なんて当たり前の退屈な描き方は望んじゃいないわけです(その点、ちょっと残念だったのは字幕がちゃんとゲームに詳しい人の監修を受けていないっぽかった点。「創世記の香りがする」って訳、その「ジェネシス」はアメリカ版メガドライブの事を指してるんじゃありません?)。  で、んなこたぁフツー理解できないでしょ? ある種の断絶を生む映画ではあるわけです。  結局、映画を映画のみで語る事には限界があるのでしょうね。私にとってテレビドラマ映画やテレビアニメ映画の殆どが理解できないシロモノであるのと同様に。だからこれ、映画として云々でなくて(もはやコレを映画として語る事に意味があるとすら思えません)、当時のゲーマー、当時からのゲーマー限定でお薦め。  ちなみに、でも私はこれらのゲーム、ヘタクソでした。『ゼビウス』ならカンストまで行けたんですけどね。[映画館(字幕)] 9点(2015-09-16 21:48:14)(良:2票) 《改行有》

4.  ヒューゴの不思議な発明 物語やエピソードは必ずしもちゃんとした流れが作られておらず、例えば公安官から逃げて窓の外にぶら下がるシーンではハロルド・ロイドへのオマージュ以外の、物語的に次に繋がる有機的な展開を与えるような事がなかったりして、話としての弱さを感じたりもするのですが、この映画全体こそが仕掛けられた装置なのでは、と思います。これは「ハードウェアとしての映画」についての映画。人の手によって動かされ、与えられた役割を果たすオモチャや人形のゼンマイ、時計の歯車、汽車の車輪、そしてカメラと映写機のクランク。回転する装置よって紡ぎ出されてゆく世界。あの人形に象徴されるように、物体が人の想いを得る事で心を持つ。映画がただ作品=ソフトウェアとしてのみで完結している視点からは決して生まれ得ない、ちょっとフェティッシュな作品であると思います。この映画がプロの人々が選ぶアカデミー賞で作品賞にノミネートされた理由が判る気がします。観客は与えられたソフトウェアとしての作品に触れているのですが、撮影現場ではハードウェアに生命を吹き込んで初めて映画が動き出すのですから。アタマだけ、感覚や理屈や理論だけで映画が撮れる訳じゃないですもんね。物理的作用の賜物。特殊音響装置であるセンサラウンドがきっかけで映画を好きになった私なので、3DやCGというメリエスの精神の延長線上に存在しているギミックを駆使し、見世物装置としての視点から映画を捉えたこの作品には、とても心躍り、動かされるものがありました。[映画館(字幕)] 9点(2012-04-08 14:20:13)(良:1票)

5.  ヒア アフター 《ネタバレ》 【必ず鑑賞後にお読み下さい】 実はただの恋愛映画じゃないかと。最後に男と女が結ばれるまでを描いているだけ。そして、だからこそとても大切な話で。一人の人間が繋がっていた人。その繋がりが永遠に絶たれた時に心にいっぱいの感情の波が押し寄せて、それを抱えて、その重さを抱えきれずにそれでも生きていて。じゃあ、この世界でひとりひとり、そんな重さを他人と共有できるのだろうか? 自分の重さと他人の重さとを分かちあって生きてゆけるのだろうか? 新たな繋がりを構築できるだろうか?って。そして、その受け止め分かち合って繋がる事が結婚というものなんじゃない?みたいな。主人公が料理教室へ通ったのはあまりに唐突にも思えますが、そこで彼は家庭を築く事を願ったのではないでしょうか。そしてペアを組んだ彼女とは、だけどその重さを共有し、分かち合う事はできなかった、まだあまりに未熟だった、と。人が生きる中で背負った思いの重さ、それをしっかり理解し、受け止めた上で繋がってゆく覚悟を描いた話かな、って。最初はスピルバーグ的お気楽ファンタジーか、「信じる者は救われる」的宗教観の映画かと思いましたが、やはりイーストウッドがそんなに安直なものを撮る訳はありませんでした。死後の世界や死者との対話は、人の心を映すための素材。死んだ人を語る事で生きている人の存在を浮かび上がらせるためのもの。「イーストウッドでオカルト映画?」なんて思ってしまって読みが浅かったですわ。サンフランシスコ、パリ、ロンドンを独自のタッチで描き分けるようなゆとりも見せる(『トラフィック』みたいに露骨なのじゃなくて)イーストウッドですが、最近のシンプルにして深みを見せる老練ぶりは、やはり刮目しない訳にはいきません。しみじみと映画を堪能させて頂きました。[映画館(字幕)] 9点(2011-02-20 16:35:28)(良:3票) 《改行有》

6.  ビッグ・アイズ 《ネタバレ》  カラフルな映像の中からやがて浮かび上がってくるのは2つの色。青と赤。  青は冷たく赤は熱い、というイメージですが、ここでは青は孤独の象徴であり、だけど一方でヒロインの創作の源となるヒロインの世界の色。赤は陽性ではあるけれど、その青の世界に浸食してくる、ヒロインの世界を様々な形で乱す色。  画面の中の青と赤の置かれ方がとても気になる映画です。  サラリサラリとした軽い語り口の中に織り込まれたヒロインの芸術に対する思い、繊細さ、弱さ。芸術の価値を辱めてゆく無遠慮な俗物。ティム・バートンがシンパシーを抱くのも当然という感じで、心が色彩という形に表現されて映画に昇華されているのがとても沁みてきます。  白塗りジョニー・デップもヘンなテンションのヘレナ・ボナム=カーターも出てこない、久々にその世界を堪能できるティム・バートン作品でした。[映画館(字幕)] 8点(2015-01-25 19:21:07)《改行有》

7.  陽のあたる教室 リチャード・ドレイファスが老けまくっちゃった!という衝撃が強い映画ですが、それはともかく、文句を挟む余地もないなぁ、って感じで感動的でした。教師として夫として父として成長してゆくホランド先生の30年、時代時代を映してゆく生徒達の姿を素直に見られて。脚本の分配に多少バランスの悪さが感じられる部分もありましたが、全体的には満足です。ホランド先生、最初に夢見た生活とはかけ離れていたけれど、とても幸せな人生でしたね。[映画館(字幕)] 8点(2003-12-20 15:50:05)

8.  ビッグ 家からたたき出されて、なんとか宿を見つけて迎えた最初の夜のシーンが好きです。不安で孤独で銃声や悲鳴まで聞こえてきて、たまらずに泣き出すって。うわー、トム・ハンクス上手い!って感じ。友達の男の子もやたらに上手かったんですけど、彼と同レベルの子供を演じられる、という事で。内面が子供のトムのリアクションは、最初のうちこそはづかしー、って感じなんですけど(白にキラキラなタキシードとか、ヤングコーンかりかりとか、キャビアおえええとか)、そのうち、ヒロインと同じように、彼が他の大人よりも魅力的な人間に見えてきます。大人になって捨てたり忘れたり見失ったりするものの中に、実は大切なものがあるのかもしれませんね。ラストの寒くて淋しい色彩が印象に残ります。[映画館(字幕)] 8点(2003-12-20 14:51:38)(良:1票)

9.  ピートと秘密の友達 《ネタバレ》  ディズニーらしいシチュエーション、王道のファンタジー。ただ、このジャンルはもう無数に作品が存在していますから(『E.T.』『スプラッシュ』『ショートサーキット』『ハリーとヘンダスン一家』『マイティ・ジョー』『アイアン・ジャイアント』『ミラクル7号』etc...)、それらに比べてこの映画ならではの優位点、個性があるかというと、ちょっと弱い気がします。個性としてはカントリーミュージックくらい?  少年ピートとドラゴンのエリオットの関係は短い時間ながら濃密に描かれ、ゆえに森を離れてからのエピソードの数々が涙を誘います。ですが、楽しい時間が少なくて、物語の行く末に不安を抱かせる時間が長いので、最終的にはそこから解放されるものの、もう少し楽しい描写をいっぱい入れてあった方が良かったんじゃないかな、と思いました。  また、ピートとエリオットに絡んでくる事になる人間側のドラマはとても薄くて、設定を全然ドラマに昇華していないのが残念な感じ。父子家庭、不仲な兄弟、現実主義的なヒロインとかつてドラゴンを見た父。そういう設定が置いてあるばかりでキャラに魅力がある訳でもそれぞれが有機的結合をしている訳でもないという。ブライス・ダラス・ハワードなど『ジュラシック・ワールド』と同じキャラと言われても納得してしまえるような人物造形。  それでもちゃんとファミリー向けの心温まるファンタジーとして成立しているので、印象は悪くありません。人が侵してはいけない領域があるというメッセージもはっきりしていますし、ラストカットなどは「そうあって欲しい、いや、そうでなければおかしい」と思い続けた映像をきっちりと見せてくれますし。  公開3日目、冬休み期間中の日曜朝の日劇で観客数30人ほどっていうのはディズニー作品としてかなり淋しい状態。こういう王道ファンタジーにお客さんが入らないのは淋しいな・・・[映画館(字幕)] 7点(2016-12-25 19:59:03)《改行有》

10.  ビッグ・バグズ・パニック 《ネタバレ》 意外とマトモ。しっかりとモンスターパニックものとして楽しめるレベルに仕上がっております。主人公がサエない上にウザい男で、最初は映画一本分、このダメ男に付き合わなきゃならないのか?ってウンザリしますが、ちゃんとダメなりに頑張る、ダメなりのドラマを見せる、って感じで。虫が巨大化した理由とか、そこからどうやって逃げ出すか、あるいはどうやって戦うかとか、誰が生き延びて誰が死ぬかとか、基本的にはどうでもいい感じでさっさと先へ進んでゆきますけど、観客置いてけぼりとか、感情移入とかいう以前に、こんな映画ならこの程度で十分でしょ?っていう送り手側と受け手側の意思の疎通が上手く出来ているような感じで。いっそ、もう少しダメとか、もう少しアクが強くてヘンな事になってるとかいう不恰好さがあっても良かったんでない?と思うのは贅沢ですか。もっとも、東銀座の、焼き魚臭と地下鉄サラウンドな映画館にきっちりお似合いなレベルの映画ではあったので、劇場と一緒にそのB級な風情を存分に堪能させて頂きました。最新鋭のシネコンじゃこの味わいは出せませんもんねぇ。[映画館(字幕)] 7点(2009-12-01 19:26:27)(良:1票)

11.  ビューティフル・マインド 自分の内面との折り合いをつけるような映画だと感じました。何が現実で何が幻なのか、実のところ判らない世の中。自分自身では判ってるつもりでも、テレビやネットワークなんて、虚像の中の曖昧な情報でしかなくって、それに頼って生きているっていう現実がある訳で、だから精神分裂病という特殊な人間の生涯を描いた映画です、というのではなくって、映画の虚構性を上手く利用して、人の自我を描いた映画かな、って。ナッシュが決意して自分の中の幻影に別れを告げるシーンなんか、切なくて泣けました。ただ、ラッセル・クロウの演技はクサいし、ロン・ハワードはそこそこ大名だし、ジェームズ・ホーナーは毎度の音しか鳴らさないしで、ジェニファー・コネリーが映画の芯として機能しているために救われている感がありました。映画の方法論としても危ういギリギリの線。虚実入り混じった状態では、映画の中の真実を見失って、一体どこまでがホントのことなのよ?ってことになって、そもそも映画ってモノそのものが全て演技だの演出だので出来てるニセモノだ、ってマイナスの思考されたらお終い。映画の虚構性を精神の曖昧さに重ね合わせるプラス思考ができればいいんですけれど、映画製作者に、この方法論が何度でも通用するって思われてしまうと非常に危険。そういう意味では反則な映画です。[映画館(字幕)] 7点(2003-12-21 15:03:33)

12.  美女と野獣(1991) アイマックス版で初めて見たのですが、ここでいいのかな? 450平方メートルのスクリーンにベルの超どアップがどどーん!とゆーのはどうなんでしょー?という感じではありましたが、映画は本当に魅力的。ベルは淑やかさよりもアクティブさを前面に押し出していて素敵なキャラクターですし、脇の道具キャラクター達がいい味を出してます。ただ、ガストンってちっとも魅力的ではないので、彼のミュージカルナンバーは余分かな、って感じはしました。絵のクオリティは後の作品に一歩譲る感じですけれど、綺麗で夢があって、ディズニーアニメの魅力を十分伝える作品でした。[映画館(字幕)] 7点(2003-12-20 14:16:13)

13.  ヒート どっしりたっぷり、あー映画見た~!って満足させてくれました。やっぱりデ・ニーロとパチーノってだけでも十分見応えありなんですけれど、長い上映時間の中にドラマが散りばめてあって、決して飽きさせる事がありません。悪人側の方がじっくり、ドラマティックに描かれていて、パチーノ側が不利な感じはありましたけれど。ちょっと気になった点は、デ・ニーロとパチーノの二人だけの会話シーン。二人して視線がきょろきょろ。あのー、プロンプター読んでるのがモロバレなんですけど~、って。でも、実は似た者、孤独な男同士の対決の物語、堪能させて貰いました。ただ、この映画を見た渋谷の映画館は音響が過剰で、銃撃音が大砲状態、飛行機の着陸音が実物レベル状態だったのには参りました。音の自己主張が強すぎると気が散るとゆー事を実感した映画でもありました。[映画館(字幕)] 7点(2003-12-20 13:54:06)

14.  ピースメーカー 私はこれを「アメリカ・西欧諸国の欺瞞によって国際問題が起きてるんだよ!」っていう、反省しろ型映画だと思いました。デューサンを襲った悲劇がテロへと駆り立てる事になるのですが、無神経な平和主義の題目の下、他国の内政に干渉する結果が生み出す悲劇の物語、という視点で見ていた私としては、ワリと硬派な映画だなぁ、って。その分、痛快な娯楽アクションという訳にはいかず、大義の前で任務に徹するしかないケリーとデヴォーの限界を感じさせ、見終わった後も重苦しい気分が残る映画でしたけれど。[映画館(字幕)] 7点(2003-12-20 13:35:55)

15.  ヒンデンブルグ ヒンデンブルグ号を襲った歴史的大惨事を中心に、フィクションとしてサスペンスたっぷりに描いたスペクタクル。最初から結末は判っている状態なので、そこに至るまでの物語がキモになるワケですが、当時の雰囲気が再現されていて、そこに描かれる、陰謀に迫るジョージ・C・スコットの渋い存在感が映画を骨太な印象にしています。空をゆくヒンデンブルグも美しく描かれておりました。クライマックスで白黒になるのは当時の事故を捉えた記録フィルムと合わせるためでしょうけれど、パンフレットに載っていたカラースチールは生々し過ぎな感じがしたので、程よい効果を生んでいた気がします。でも、当初予定されていたセンサラウンドヴァージョンで見たかったなぁ。家にいると、タマにぎょんぎょん、と独特な音がして「お、これは!」と空をゆく飛行船を見に出たりするのですが、もちろん、その行動に駆り立てるのは、この映画の存在ゆえ。高層ビルを眺めるのが好きなのは『タワーリング・インフェルノ』のせいですし、私って行動が映画的原理に基づいている気がします(もちろん、大惨事を期待してるワケじゃないですよ)。[映画館(字幕)] 7点(2003-11-23 14:24:06)

16.  ヒックとドラゴン 聖地への冒険 《ネタバレ》  既に東京国際映画祭で見ていたのだけれど、レビューは公開を待って吹替版を見てから、ということで。  スクリーンで59回見た(東京国際映画祭で1回増えた)ほどの私の最も好きな映画な1作目に対して、日本では公開されなかった2作目は私的には「無かったコトにしてちょうだい」って状態だったのだけれども、この作品を見たことで2作目はアレで完結した話ではなくて『帝国の逆襲』な『リローデッド』な位置の作品だと自分に納得させるコトができたわ。  前作ではドラゴンがまるで間違った思想に扇動される人々の象徴のように思えてアメリカ的プロパガンダ臭を感じてしまったのだけれど、今回、ドラゴンはあくまで人間とは違うドラゴンという生物ですよ、という視点から物語が作られていて最終的には納得がいったわ。  でも、じゃあ手放しに褒められるかというと難しいわねぇ・・・  とにかく全編ガチャガチャとしていてキレイに流れてない、まとまりに欠ける状態なのよね。ハナシそのものは大したカサがあるワケじゃなくて、隙間をキャラの混乱劇で埋めてる感じ。タフとかスノットとかのウザいエピソードなんか、それ必要?って状態なのよね。それぞれのキャラを大切にしました、ってコトなんでしょうけど、キャラに馴染みがあってこそ、っていうか馴染みあってもウザかったわ。ラフのウザさは良かったけど。  絵もそれに合わせるようにガチャガチャしてるわ。この監督、前作でも感じたけれど作品をキレイにまとめる力に欠けるのかしら。1作目が名作だったのは共同監督だったクリス・サンダース監督のお陰?  それに最終的にどんな結末になるのかなんてポスター見ただけで全部読めちゃったわよ。それはとてもありがちな終わり方だから。最近、アレもアレもアレもアレもこのオチ(他作品のネタバレ回避)。一体どうしちゃったの?ってくらいに横並びでこのオチ。ハリウッドの子供向けジャンル、マンネリ化してるわ。世界中の子供向けコンテンツ作ってる人達、今ならつけこめるわよ。ってフランス・デンマークの『ロング・ウェイ・ノース』や中国の『羅小黒戦記』、台湾の『幸福路のチー』なんか見てると既に始まってるわね。同じところをグルグルしてる日本は現状シンドいかしらね。  一応、完結の感動はあるのだけど、でももっともっと高みに登れたんじゃない?って、そんな気がして仕方ないのよね。[映画館(吹替)] 6点(2019-12-20 21:42:58)《改行有》

17.  127時間 《ネタバレ》 予告編から予測される内容から外れる事はなく、更なる広がりや奥行がある訳ではなかったので、ちょっと肩すかし。何が起きてどうなる、っていうのは最初から判っているので、あとは「大自然に対する畏怖」「孤立する事で認識する人との繋がり」「貪欲な生の渇望と自己との闘い」あたりをどう料理するのか?というところに興味があったのですが、主人公がポジティブでストレートな性格なせいか、映画もとてもストレートで判り易く、もう少し過去からその時に至るまでの摩擦や葛藤や闘いによる揺らぎ、歪みがあってもいいのになぁ、と思いながら見ていました。あのコマーシャルフィルム状態な渇き描写なんて、通俗的に過ぎて「これこそが欲望に直結するストレートな映像だ!」と言っているとしても、そんなんでいいのぉ?って思ってしまいます。事象の克明な描写と、回想、願望、幻覚、幻聴の描写、これらが渾然一体となって映画を形成している状態そのものはいいと思うのですが、そのバランス感覚には疑問が生じて。とりあえず、音楽うるさ過ぎ。静かに自分と対峙するような状況が大半を占める映画の中で、彼が実際に聴いているのでも、彼の記憶の中にあるのでも、幻聴でもなくガンガン鳴り出す音楽に関しては全く要らなかったんじゃないかな?と。腕を切り離す描写はG指定という事で油断しちゃってましたし(どう見てもR-15レベル)、ラスト、救助されて以降は蛇足のようにも思え。この、ごくパーソナルなエピソードを一本の映画として仕上げてみせた腕は確かです。だけど、色々な映像、心情を見せながらも、そのポジティブっぷりがアダとなって、見終わって物理的事象に対する闘争から勝利の帰還、って印象ばかりが強くて。生理的にはとっても痛そうに見えたけど、内面的には痛みのあまり感じられない映画でした。それで正解なのかな?[映画館(字幕)] 6点(2011-06-26 17:06:00)

18.  昼下りの情事 《ネタバレ》 エロジジィですわ。オードリーが繊細な演技を見せるワケですよ、自分が書いた手紙を燃やすシーンとか、冷蔵庫の中でしおれた花を椅子の上にそっと置くシーンとか。でも、その繊細さがエロジジィに向けられていると思うとねぇ、どうもねぇ。つーか、エロジジィもせめて若いイイ男だったらまだいいんですが、下手したらお爺ちゃんと孫くらいの差に見えるワケで、ただの金持ちゆえにモテてるエロジジィにしか映らんワケです。映画は後半、物語がいきなりオードリーからエロジジィ側にシフトして、エロジジィ、妙に純なところを見せたりしますが、つーかお前ずっとエロジジィだったじゃん、ってツッコミ入れたくなるばかりで。オードリーはステキだし、お父さんやバンドの4人、寝取られ男のキャラもいいですが、それらの背後に常にエロジジィ。もうこれぞ名画!って感じのステキなラストシーンも行き着く先はエロジジィ。あの名曲も実はエロジジィが女を落とすための曲。あの曲のタイトルは私の中で今後「エロジジィ」に固定されますな。くるくると服装と髪型が変わってゆくオードリーがとってもステキな、だけど結局はエロジジィの映画でしたな。[映画館(字幕)] 6点(2010-03-15 13:19:23)(笑:1票)

19.  ビッグ・フィッシュ 《ネタバレ》 昨日見たジュネの「ロング・エンゲージメント」同様、コテコテの映像派監督が贈り出した、いつもに比べてトーンの希薄な作品。こちらもまた原作が足枷になっている気がして仕方ありません。原作の中の、大切にしなければいけないこと、切り捨てるべきこと、それが脚本化にあたっても曖昧な状態にあったんではないかなぁ、と思うんですね。放り出されたまま収束しないエピソードが羅列されていて、それがラストシーンに完全に一つに結実するのかと思いきや、どうも半端に纏まってしまったような印象で、モヤモヤが残ります。完全なファンタジーではなくて、リアルの中にフラリフラリと姿を見せるファンタジーという形になっていますが、それが父親の人生を彩るステキな要素として昇華しきれていないように思えます。もっと大仰な振幅があっても構わないんじゃないかなぁ、と思いました。まあ、現実の私が、この主人公ほど人間が出来ていない、現在はまだとてもじゃないけれど父親という存在を何もかも肯定できるような状態にないという、映画を自分に重ね合わせて否定的になっている部分もあったりはするのですが。ティム・バートンの従来の作品にある、威圧的で恐怖の対象のように描かれる父親像、あるいはスピルバーグのように父親の父親たる部分が全く欠落してしまっているような父親像の方がよっぽど自分という人間にはしっくり来たりするんですね。[DVD(字幕)] 6点(2006-06-28 01:33:23)

20.  評決のとき 単眼的に差別をやめましょう、って主張を押し付けてくるのではなくて、人の心の中にある差別意識を見つめさせる内容で、その志は高い映画なのですが、役者や演出、脚本は、力足らずって感じがしました。娯楽映画ゆえの守りや逃げの姿勢が出てしまっていて、最終的に情でケリつけてしまうのはどうもちょっと。音楽を過剰に鳴らし過ぎていて、ドラマを安っぽいものにしてしまった感があるのも気になりました。6点(2003-12-21 15:28:10)

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