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プロフィール
コメント数 2526
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ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

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【製作国 : アメリカ 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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1.  マダガスカル3 《ネタバレ》 「アニメとは運動する絵である」。そんな当たり前の事が、このところのアニメからすっぽりと抜け落ちていたような気がします。絵が世界を説明し物語を運ぶための手段としてばかり機能していて、ピクサーやアート系作家の作品ですら物語の前で絵は道具としての役割以上のものを担っていないような、それだけアニメの表現法に停滞感が漂っているような。そんな中で目からウロコ、まさかの『マダガスカル3』。「運動する絵」の生み出す純粋な楽しさ美しさに溢れ、ドタバタカートゥーンから3DCGアートまでを駆け抜けてみせます。基本中の基本な追いかけっこの楽しさ、反復される飛翔と落下、推進力と重力の生み出す気持ち良さ、そしてサーカスシーンでのCGが生み出す動く絵の美。一本のアニメ映画にアニメが本来持つ魅力が網羅されているような状態。更には3Dが効果的である以上に3Dの視覚効果をアートとして成立させる見事なテクニック。ドリームワークスアニメーションの3Dは常に他より先を行っているのですが、遂にここまで来たか、という感じ。ファミリー向け娯楽アニメがアートでアート作品を圧倒し、先進性でアニメ先進国のアニメを圧倒してゆく、ハリウッドだの巨大資本だのと文句をタレる前にとにかくこの圧倒感を味わって頂きたいです。[映画館(吹替)] 9点(2012-08-09 15:58:07)(良:2票)

2.  魔法にかけられて 《ネタバレ》 ディズニーの自虐的なお笑いで、本来ならばドリームワークスあたりが出してきそうな毒っ気のあるパロディ映画・・・のつもりで見ているハズが、終わってみれば「これがディズニーだ!」みたいなノスタルジックな感動に浸ってたりして。もしディズニーアニメのキャラが現実世界に現れたら、という大前提がワリと早くに崩れて、現実世界の側がディズニーワールドに寄ってゆくカタチなので、期待していたのとはちょっと違う、って感じではありますが、ディズニー映画やアニメ映画や全ての映画が過去に置いてきてしまったものを取り戻そうとしている健気な作品でもあって、でも単なるノスタルジーではなくて技術面ではきっちり進化させてて。手描きアニメであのグラデーション表現は、実はかなり凄かったりするんですよね。手描き、ロトスコープ、CGと新旧の技術を駆使した、手の込んだ作品であったりもします。おとぎ話と現実との対比が、映画から失われてゆくものに重なって、歳食ったおっちゃんには甘酸っぱくも切ないねぇ、って感じがしました。[映画館(字幕)] 9点(2008-03-08 20:41:25)

3.  マッドマックス:フュリオサ 《ネタバレ》  ジャパンプレミアにて鑑賞。  最初に書いておくべきなのは、できればやっぱりこれを見る前でも見た後でもいいので前作『怒りのデスロード』は見るべきってことね。『怒りのデスロード』の前日譚なこの映画は当然だけど話が繋がっているので。これだけでも楽しめる作りではあるのだけどね。  さて、公開前につきなるべくネタバレ無しで書きたいのだけど構成とかちょっとした設定とかでもネタバレ!って思う人はもう読まない方がいいわ。  始まってしばし(結構長く)フュリオサの少女時代が描かれて、でも物語はむしろイモータン・ジョーとディメンタス将軍の対立と確執を追う感じでフュリオサはずっと受動的な状態、フュリオサは狂言回し?みたいに思っちゃったわ。でも大人(アニャ)になってから映画はどんどん能動的に加速していって、パワフルでテンションの高いあの世界へと突入してゆくのね。息つく暇もない、退屈とは無縁な世界。  ちょっと気になったのは前作同様、地理的な位置関係がよく判らない点と、連なるエピソードの起承転結の結がいちいちすっぽり抜けてる点。どんどん先に進んでちょっとアレはどうなったの?っていうのが判らなかったり後でセリフで語られたりみたいな。それは必ずしも重要なポイントではない、って事?みたいな。  その取捨選択はフュリオサってキャラに視点を寄せるための省略なのかもしれないわ。戦いに身を投じてゆくフュリオサの意志が研ぎ澄まされてゆくように。  アニャは全編マトモなアニャの顔をしている事が殆ど無いのだけれど(汚れてるか塗ってるかのどちらかよ)それでもいつもの魅力的なアニャね。ジョージ・ミラーの世界に溶け込んで凶暴なまでのテンションの高さを見せてもアニャはステキ。  神話的な物語だけれどやっぱりカーアクションこそがキモとばかりにコッテリと魅せてくれて、そこだけでも元取れる、ってカンジ(IMAX GTテクノロジー版をタダで見せて貰えたのだけど)。  あと、シネスコ固定なのでIMAXでなきゃ!って状態ではないのでお好みのスクリーンでどうぞ、ってカンジね。  『怒りのデスロード』とのリンクは色々とあるので、お楽しみに。  そんなところ。[試写会(字幕)] 8点(2024-05-29 15:15:09)《改行有》

4.  マンチェスター・バイ・ザ・シー 《ネタバレ》  映画が始まった時点で主人公は既に終わってるんですよね。もうロクでもない状態でしかなくて。この映画が描くのは、主人公が何故終わってしまったのか、であって、これは救済の物語でも再生の物語でもありません。  短い映像とバラバラな時間軸がモザイク状に散りばめてあって、徐々に主人公の世界が明確になってゆく、そのドラマは辛く、切なく、そして、でも、決して彼が癒されたり救済されたりが許されたりする訳でもない事もまたハッキリとしてゆきます。失われた者に対するその責任はあまりに重く、生易しい赦しなど存在しようがないのですから。  彼は兄の遺志によって甥との関係を通して人間性を取り戻しそうにも見えますし、元妻の言葉によって救済されたようにも見えます。ですが映画の最後に至っても結局は映画の冒頭と同じように酒場で他人に殴りかかるような生き方しかできない、彼がもう終わっている事がハッキリしただけのこと。何処にも彼の居場所なんて、ありはしません。彼の辛い思い出の地であるマンチェスターは、そしてその地の人は、その気候と同様に彼に冷たい存在でしかありません。  エンドロールの美しい風景の、だけど主人公を拒む限りない淋しさが染みる映画でした。[映画館(字幕)] 8点(2017-06-27 19:55:15)《改行有》

5.  マイケル・ジャクソン/THIS IS IT 映画用に撮られた映像ではないのですが、ちゃんと見られるものになっていたのは、頭から足元まできっちりフレームの中に収める映像をいっぱい撮ってあったからですね(一部ギリギリで切れてたりしたのはHDビデオとビスタサイズの比率差ゆえでしょう)。下手な映画よりよっぽどマトモな画が撮れてます。SD撮りなものはさすがに見づらい事になってますが。まだ出来たての頃の東京ドームでマイケルのステージを見ました。曲のイントロでいちいちドームが空気ごとドーン!って揺れるの。数万の人々が歓声と共に飛び上がるから。この映画のマイケルは、あの時の感覚を甦らせてくれますし、それよりももっと高いところに行っているようでもありますし。マイケルはこのステージの創造を通して無類の才能をどんどんどんどん広げていって、人を超えた何かになろうとしているような、そんな感じに映りました。彼自身が作品で、アートで、そして、神ではないけれど、それに似た何かになりたいと願って、そして届かなかった・・・。覚悟してましたが、やっぱり映画を見て感じたのは、切なさ淋しさ。死んで伝説になったとは思いたくないです。生きていれば、もっと大きな伝説になれたんじゃないかな。もちろん、永遠に神にはなれなかったでしょうけれど、それに挑んでみせた男の気概を感じたのでした。[映画館(字幕)] 8点(2009-10-29 17:27:51)

6.  街の灯(1931) 《ネタバレ》 笑いの弾け方は、ちょっと物足らない気もしますが、もちろん名作です。サイレントならではの仕草、視線で語る、その美しさ。ひたすら体を動かす、その楽しさ。映像で伝える五感を、チャップリンがいかに大切にしていたかが伺えます(ラストの手の感触まで含めて)。ただし、あの有名なラストシーンは私にとっては感動的というより、複雑で切なかったですね。[映画館(字幕)] 8点(2004-01-07 13:58:25)(良:1票)

7.  マンマ・ミーア!/ヒア・ウィー・ゴー 《ネタバレ》  前作の良くも悪くもユルいノリ、今回もアレを予想してたら冒頭からショッキングな展開で、そのショックが最後までずーっと続いて切ない、切ないわぁ。  その切ない物語のためか、前作と違ってキッチリ作られてる印象。過去と現在とを頻繁に行ったり来たりするけど混乱する事のない構成や、ポイントポイントに印象的な映像を挟み込むキレイなカメラ。  笑いも散りばめられてはいるけど、でもかなりマジメに母から娘へと継がれてゆく物語が紡がれてゆくのね。まあ、3人のうちの誰が父親か判らない、ってところを映像化するにあたっては、それなりに無理のある展開であった気もしないではないけれど。  リリー・ジェームズとアマンダ・サイフリッド、それぞれの魅力がキラキラしていて、でも一方でベテラン俳優達の重ねた年齢が表れていて、映画のテーマにシンクロする感じで時の重さをずっしりと感じてしまって、あー、シンドいシンドい、って。  シェールはちと余分だったかな。初登場でクライマックスをさらってゆくだけの意味は感じられなくて。  前作がABBAの歌にのせてリゾート気分をエンジョイする映画ならば、今回はABBAの歌にのせて時の流れと人の生を顧みるシリアスな映画だったわ。[映画館(字幕)] 7点(2018-09-05 21:44:33)(良:1票) 《改行有》

8.  マリアンヌ 《ネタバレ》  とても上手い映画、なのだけれどもイコール面白い映画とはいかないのがなんとも。  カメラがお上手です。シネスコの横長フレームでの構図をキッチリとお手本のように作り、フレームを左右に分断する事で対比し、時としてダイナミックな画を1カットで見せ(空から飛来し、着陸した飛行機のコクピットにブラッド・ピットの顔を見せるとか、通過してゆく装甲車に榴弾を投げ、炸裂し、兵士が零れ落ちる様を見せるとか)。冒頭の砂漠のシーンなどはCGらしさがモロに出てしまっていて、かなり残念な事になっておりましたが、それはごく一部の事。  ブラッド・ピットとマリオン・コティヤールの表情も印象的。スパイとして作られた表情と人としてのホンネの表情とを行き来する、その揺らぎの中に垣間見える感情の動きが謎とサスペンスを作り出して。  あと、ゼメキス作品お馴染みのアラン・シルヴェストリの音楽が今回は、そんなには「らしくない」点も良くて。毎度の音が鳴ると、それだけで現実に引き戻されてしまうわけで、日頃シルヴェストリにはそれがわりと顕著に見られる傾向があるので。  で、問題なのは物語。読めるんですよね。意外性のようなものはなくて、当たり前のように流れてゆくものを当たり前のように受け入れてゆく状態。見ていて沢山の既成作へのリンクがのんびりと頭の中に展開してゆく始末。映画では物語の創造っていうのも大切な要素な訳ですから、そこに更なるクリエイティビティが欲しかったのですが。  クラシカルな作りの中に異質なモノ(異物、かな)があるのもちょっと気になって(ブラピのおケツも異物ですな)、オーソドックスならばもっと徹底的にやってくれちゃえば、それはそれで楽しみ方があるのだけれど、と思ったのでした。[映画館(字幕)] 7点(2017-02-14 21:55:32)《改行有》

9.  マグニフィセント・セブン 《ネタバレ》  西部劇のお約束で固めたような、「面白いトコだけ集めました」みたいな作品で、この作品独自の個性には欠ける気もしましたが、それでも存分に楽しめました。寄せ集め軍団の人種バリエーションが豊富過ぎな部分も含めて、考証的にどうなのよ?みたいなハナシではあるのですが、細かいコトにツッコミ入れるのは野暮って感じの、思いきりエンターテイメント方向に振った西部劇。その豊富な人種バリエーションのお陰で個々のキャラが立っていたのも事実ですしね。ビョン様カッコいいわぁ。  音楽はずっと『荒野の7人』のテーマ曲の冒頭リズムを様々な形で刻みつつ、最後の最後に盛大にあのメロディに結実して「来た~!!」ってカンジで。  ただ、最後になってデンゼル・ワシントンが人を集めた理由が実は私怨によるものでした、っていうのはどうなのよ?と。それ、もう最初の方に語ってくれていれば良かったのですが。それでもついてゆきまっせ、っていうのならばともかく、そこを明かされないまま仲間となり、そして犠牲になっていったメンバーの事を思うと、ねぇ。その上、敵ボスとのケリの付け方までお約束になってましたが、それは今時さすがに気を抜き過ぎててマヌケだ、みたいな。  肝心のクライマックスで「むむ・・・」ってなってしまったので、そこで減点状態になってしまいました。  でもシネスコ画面に荒野がバーンって広がってる気持ち良さ、早撃ちとか曲乗りとか酒場での撃ち合いとか、「ハリウッド娯楽大作と言えばアメコミ映画」な時代に痛快娯楽西部劇が見られるのって、それだけでも嬉しいです。[映画館(字幕)] 7点(2017-02-13 21:26:54)《改行有》

10.  マッドマックス 怒りのデス・ロード 《ネタバレ》  個人的には「ツイッターのTLに溢れてる“映画史に残る大傑作”って程の映画じゃあねえよなあ」とは思いましたが、でも面白かったです。  映画のルール的にはどうなんだろ?って思う部分もありました。イマジナリーラインをガン無視していて、それはそれでスタイルとしてアリなんですけど、その無視し過ぎっぷりが爆走のベクトルを曖昧にしちゃってるんですね。みんなして迷走状態なの。どっち目指してるのか、逃げてるのか立ち向かってるのか、映像的に決まった方向性が無いので、もう乾いた大地をひたすらグルグルしてるだけです、って感じになって。  だからノンストップ猪突猛進映画を期待していたら、意外と足が鈍ってるところがあるぞ、みたいな。そこで今ひとつノリきれなかったかなぁ。  映画自体は西部劇の超最新作、あるいはヒャッハーの世界のチルチルとミチルみたいな、古典的な要素が礎にあって、それが独自性の強い世界観で語られるのが良かったと思います。暴力的ですが、抑制が効いていて激しい生理的嫌悪感を与えるような映像はありません。むしろそこには特有の美しさがあって。  ヒャッハーの祖がデジタルの時代の毒々しい色彩を用いてヒャッハーの美学、ヒャッハーの美を徹底的に描出してみせる、その映像と音響の陶酔感は他では得難いもの。大スクリーンに大音響という環境にこそ相応しい、イベントムービーでした。[映画館(字幕)] 7点(2015-06-30 21:06:02)《改行有》

11.  マジック・イン・ムーンライト 《ネタバレ》  毎度の懐古主義的ウディ・アレン作品ですが、あの時代の南仏なんて、それは確かに魅力的なわけで。あの風景、あの陽光の中に置かれて輝くエマ・ストーンの美しさ、もうそれだけで勝ったも同然、みたいな作品で。  だけど今回はさすがにちょっとひっかかってしまいました。  当然のように今回もまた主人公はウディ・アレンを色濃く反映した存在です。厭世的で毒舌で皮肉屋でエセインテリ(ここでは上流階級)嫌い。手品師と映画監督というのも同じような存在。いかにして人を上手く騙すか。だけど、ウディとは似ても似つかないコリン・ファースを以ってしても「そんな男に最終的に惚れるか?」と。  身勝手で嫌なヤツなワケですよ。友達なんていなくて、一切人を立てる事をせず、攻撃的な言葉で周囲の人間を不愉快にさせて得意気になる性格の悪さ。でも金持ちのボンボンなんかよりこっちの方がよっぽど魅力的だろ?とばかりにぐいぐいと押し付けてくる状態で、最後はハッピーエンド。  コレ、結局はウディが若返って見た目だけカッコ良くなって演じるラブストーリーなワケですよね。  「エマ・ストーン、スゲーいいよね! 彼女をモノにしちゃうボクを実現しちゃうもんね!」  そんなホンネがダダ漏れな映画。いつまで経ってもウディは若くてキレイなお嬢さんが大好きなのね、って半ば呆れ気味で映画を見終えたのでした。[映画館(字幕)] 7点(2015-04-27 21:44:05)《改行有》

12.  マレフィセント 《ネタバレ》  予告では『眠れる森の美女』の映像を使って売り込んでましたが、むしろあの映画の事は一切忘れた方がいいような内容で。まるで別物になっております。  っていうか、今年大ヒットした、一大ブームを巻き起こしたディズニーのアレと物語ほぼ一緒。あー、実写組とアニメ組とで内容カブっちゃったねー、みたいな。  マレフィセントの人間臭さ(妖精ですが)に焦点を当てた映画、ゆえに彼女の魅力はよく出ていると思います。そして、その分、物語は起伏に乏しく、カサがあまり無い感じで。中盤はひたすらオーロラ姫を陰から見守るマレフィセントのいじらしさ(ツンデレっぷり)が描かれるので「あら、マレ様ったら素直じゃないんだからぁ」ってトコロを楽しめる人ならば吉、でもそればっかりで物語はさして転がらないので物足りない人もいるんじゃないでしょうかねぇ。  最終的に最近のディズニー作品『魔法にかけられて』『プリンセスと魔法のキス』そして前記の例のアレと同じく定番の展開をワザと外す事で女性の自立を謳い上げているあたり、逆にちょっとパターン化されている感じもあります。  でも、ディズニーのこういう幻想的な感じ、伝統に裏打ちされた美しさ、そこに抗い難い魅力があるのは確かで、そこにアンジーが見事にハマっていて私にとってはもうそれだけでご馳走のような映画。『アリス・イン・ワンダーランド』や『オズ はじまりの戦い』よりも毒気が薄い分、嫌な臭味も感じませんし。  問題は、これまでなんとなく自社の過去作を揶揄してきた最近のディズニー、今回は具体的な作品をモロに否定に近い形で描いた事。天国のウォルトに怒られちゃわないかな?[映画館(字幕)] 7点(2014-07-12 14:52:55)(良:1票) 《改行有》

13.  マネーボール 《ネタバレ》 古臭くて疲弊した世界ってのは日本のプロ野球界にも通じるところがあって、今、世間を騒がせている読売ジャイアンツの内紛なんかも当事者以外から見れば野球の娯楽から遠く離れた、とてもみっともない事だったりして、でも、この映画は実のところ、データに基づいた理論的な野球こそが時代に相応しいのである、って言ってるのではないんですよね。野球の本質的な魅力、楽しさって一体何処にあるんだろ?って考えた時に、ブラピ演じるGMの勝利のための徹底した理論的合理的割り切りこそにあるという訳ではないというのは、あの大切な試合で放たれたホームランで判ります。本来彼に与えられた使命は四球で塁に出る事であって、あの一発は理論の中に組み込まれていた訳ではなく、そしてあそここそが長嶋終身名誉監督言うところの「メイクドラマ」であったりするワケです。その言動こそ尖っていて過激にも思えるGMの、実は輪の中に馴染めず、小心者で神経質という姿(ロングの画の中に一人だけというショットの多さは彼の孤独を物語り、ラジオやテレビの電源のオンオフを繰り返す姿は彼の心の弱さを物語り)を通して、本当の野球の愉しみに目覚めてゆく過程を見せてゆくのは、一見地味なドラマに見えつつエンターテイメントの王道という感じ。それゆえ、意外に判り易くて深みは足らないな、って思うのは贅沢ですか。GMというちょっとジミな立場から見た、だけど王道な野球映画という感じでした。でも、ちなみに私はアンチジャイアンツで西武ライオンズファンで、「あにやん」という名前は松沼(兄)から来ていて、だけどこの十数年、野球から全く興味が無くなった状態だったりして、今の日本プロ野球界には色々と幻滅状態。[映画館(字幕)] 7点(2011-11-24 20:52:07)(良:2票)

14.  マチェーテ 《ネタバレ》 ロドリゲスのセンスってどうにもこうにも好きになれないですし(ごく一部だけシュミがガッチリと合うところがありはしますケド・・・)、「まだ『グラインドハウス』ノリを引っ張るワケ?」とは思ったのですが、ちゃんと娯楽映画になっていて楽しめました。ワザとB級なノリを出して馬鹿馬鹿しさをメインにしていたり、毎度の常連さんを出して内輪ウケを狙ったりはしているものの、キチンとその馬鹿馬鹿しさを楽しめ、そしてこれまでに色々見ていれば見ている分だけ更に楽しいと。デニーロが狙撃される政治家を演じ、だけどクライマックスにはタクシー運転しちゃう、みたいなネタを楽しめるのならば、美味しいご馳走に溢れた映画と言えます。なんだかすっかり『二十世紀少年』の石ちゃんみたいな風貌になっちゃったセガールの省エネバトルもネタと思えばまた楽し。あくまで負けたりしないですしね。無敵のセガールが「殺されて終わり」であるハズがありませんもんね。もっとも、やっぱり個人的には「セクシー姐さんカッコいいウハー!」ってところにこの映画の価値の大部分があったりするワケで(そこだけは毎回ロドリゲス最高ですわな)、だからクライマックスの馬鹿馬鹿しいほどの姐さん達の活躍っぷりに、「マチェーテ、肝心のクライマックスにパッとしない」って欠点も些細な事にしか感じなかったりするのでした。[映画館(字幕)] 7点(2010-11-16 11:05:15)(良:2票)

15.  マンマ・ミーア! なんだか酷く雑な映画だなぁ、って。半分観光気分のロケでだらーって撮りました、って感じでメイクとかヘアメイクとか衣装とかカメラワークとかめちゃくちゃテキトーだし、振り付けって言えるだけのレベルのモノも映ってないし、みんなテキトーな演技しかしてないし(ブロスナンなんか、それでいいんかい?ってレベルだ)、そもそも中身なんてなーんにもない、ミュージカルって言っちゃいけない、ミュージカルごっこしてるだけってレベルの映画で。全ての歌がABBAのオリジナル楽曲に比べたらシロートのカラオケ大会レベルでしかなくって。でも、途中で気付きました。ほぼ自分がソラで歌える「ダンシングクイーン」のところで。これって映画と観客とがABBAを共有するモノなんだって。だから、本当は観客も歌ってナンボなんでないの?みたいな(歌詞字幕付き上映っていうのが存在するのも、多分そのためでしょう)。だから、他愛もない映画だけれども、ABBA心があれば楽しめるし、それがなければキツい、って。世代的にど真ん中な私は、以降は画面の登場人物達と共に歌う事を楽しみました。もちろん、500人以上は入ってるシネコン、周り誰も歌ってやしませんから、心の中で、ですが。一体化して楽しむって点じゃ舞台にゃ敵わないでしょう。とても受動的なメディアの映画じゃ客席の温度だって一定にゃならないでしょう。そういう点で、これを映画化した事はどうなんだろ?とは思うのですが、参加型映画なんてものが今の時代に成立しそうにない気がしないではないのですが、でもそういう「歌声映画」があってもいいんでないの?[映画館(字幕)] 7点(2009-02-07 19:31:09)(良:1票)

16.  マイ・フェア・レディ ヒギンズ教授の、自分の専門分野に関しては自信に満ちているけれど、その自信が他の事には必ずしも通用するワケじゃない、そしてそれが判ってない不器用さが面白かったです。感情ですら理論で割り切れるモノだとばっかり思ってたのでしょうねぇ。あのトシなのに、いざとなるとお母さんに頼ってしまうあたり、かなりのおぼっちゃま。イライザを支配しているつもりで、きっとあの後、自覚もないままに支配されてゆくのだろうなぁ、と考えると、なんだか微笑ましく感じるのでした。あと、オードリーの声はとってもキュートで好きなので、下手でも全編彼女の声で見たかったなぁ。それにしてもスーパーパナビジョン70、テクニカラーで撮られたこの作品、当時のままのフォーマットで劇場の大きなスクリーンで見られたら、どんなにかきらびやかな世界が体験できたことか。公開当時リアルタイムに見られた人が羨ましいです。[DVD(字幕)] 7点(2005-12-03 12:29:37)

17.  マイ・ライフ(1978) 《ネタバレ》 母子家庭のママが、ダイエットのためにジョギングを始めて、いつの間にやらフルマラソンにまで出ちゃう、という映画です。最初はタクシーで戻ってくるとゆーベタな笑いもあったりして(だけど、この映画が元祖かも)、二人の娘の協力を得るにもゴタゴタ、暴漢に襲われそうになったり、でも、そのうちにどんどんと強くなっていって・・・。だけど、クライマックスはいわゆる勝利の物語ではなくって、苦難の末の、彼女なりのゴール。『マイウェイ』って映画のクライマックスでは、お父ちゃんがボロボロになっておりましたが、これはそのお母ちゃんヴァージョンでございます。ママ役の、ポール・ニューマンの奥さん、ジョアン・ウッドワードって『新・動く標的』ではミステリアスな美女というイメージがありましたが、この映画では見事なおばさん役でびっくり。むくむくとしたおばさん太りをリアルに体現しております。印象的なエピソードは、グレてタバコを吸いだした姉に、妹が「喫煙者とのキスは灰皿とキスをするのと同じ事だって」と警告するシーン。壊れ始めた家庭をチビが意識してサラリと立て直してみせようとするあたり、面白くも切実でした。主題歌も当時は結構有名になったと思うのですが、今となっては忘れられた存在。小さな映画ではありますが、大感動ではないけれど爽やかな後味を与えてくれる映画なので、機会があれば見て欲しいです。[映画館(字幕)] 7点(2004-06-21 00:49:17)

18.  マイ・ソング 当時、ラジオのDJが「オケをバックに同録なんかするか!別録りするに決まってんだろ!」とツッコミを入れておりましたが、判らないんでしょうかねぇ、そういう贅沢さ、ドラマ的な高揚感が。今となってはアカデミー歌曲賞受賞の主題歌の旋律だけが世に残ってる、みたいな感じがしないでもないですが、身勝手な主人公の生き方がそんなに気にならず、見終わって爽やかな気持ちになるのはちょっと不思議でした。普通は途中での彼女の行動と選択、総スカン、って感じになりそーですけどね。[映画館(字幕)] 7点(2004-04-09 12:00:05)

19.  マトリックス 「今の自分は本当の自分じゃないんだ」っていう現実逃避を裏返してみました、って感じ。ホントは黒コートきてガンアクションをバリバリとキメたいだけ、みたいなボンクラな心意気が微笑ましく、でも映像表現に対する模索は評価してます。カメラが被写体をどう捉えるのか、カットをどう繋いでゆくのか、そこに新しい道を見つけてゆこうとする姿勢は好きです。技法、技術がどんづまっちゃうよりは、新しい表現法が生まれた方がいいかな、なんて。ただ、雰囲気ばかりで実はあんまり見せ場たっぷりな映画じゃなかったりするんで、ちょっと肩すかしを食らった感じはありました。CG、オモチャっぽかったですしね。[映画館(字幕)] 7点(2004-01-10 13:07:06)

20.  マイ・フレンド・メモリー 人間の価値は外見で決まるのではない、誇りを持って行動することで価値が生まれる、そんな、純粋だけれども普通は口に出すことには抵抗のある言葉も、ケビンの口から発せられると、説得力と共感を得ることができます。ケビンの閉ざされた運命、それを受け入れ、しかしそこに甘んじることなく夢を広げてゆく姿は、私みたいなモノにとっちゃ、反省ばっかりさせられます。私は、そして多くの人は、マックスに共通するものがあるんじゃないかと思います。今は、世の中全体が自閉した感じですからね。そして中には、他人を平気で踏みにじって何も感じないタイプ、この映画に出て来る不良グループみたいなタイプの人も結構いたりしますが、そういう人々のことを理解する必要なんてない、とまでこの映画は語ってみせます。気高く、誇り高く、騎士道を貫け、体の自由が効かず、精神面ばかりが発達したケビンの発言は、理想ばかりで現実的ではないのかもしれませんが、不満を抱きながら現実に甘んじた生き方が正しいはずは、ないですもんね。真摯な姿勢で自己発見を描いた映画、好感が持てます。それにしてもキーラン、いい役者ですね。家庭環境が大変な状態らしいですけど、頑張って欲しいものです。[映画館(字幕)] 7点(2004-01-07 12:53:36)

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