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プロフィール
コメント数 75
性別 男性
年齢 44歳
自己紹介 昭和55年・生誕。

平成24年・レビュワー登録。

雑感を適当に投稿しつつ現在に至る。

今更ながらFacebookの利用を開始。
更新が忙しいのでしばらく休みます。
映画の感想も当面はそちらに書きます。
…が、気が向いたらたまに転載するかもしれません。

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【製作国 : アメリカ 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順12
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21.  3時10分、決断のとき 《ネタバレ》 1957年の西部劇『決断の3時10分』のリメイク作品。強盗団のボス(ラッセル・クロウ)と、その護送を引き受ける事になった牧場主(クリスチャン・ベール)との間に芽生えた友情を描いた映画。アクションシーンはなかなか迫力があるのだが、ストーリーやその他の部分で気になった点が多いので箇条書きで挙げていく。①.直前に腹を撃たれているのに囚人護送に乗り出す賞金稼ぎのジジイがアクティブすぎる。②.①のジジイのためにわざわざ医者(しかも獣医)が同行。③.酒場の女に欲情してる間に手下に置いていかれて一人だけ捕まるボスがドジっ子すぎる。④.序盤でボスに伏線ぽく意味ありげに殺されなかった賞金稼ぎのジジイが中盤で割と脈絡なくあっさりと殺される。⑤.④でジジイが死んでお役御免になったのにその後もなぜか付いて来てあえなく殺される医者(獣医)。⑥.命懸けでボスを助けに来たのに最近知り会ったばかりの奴(主人公)のために皆殺しにされる手下。⑦.クリスチャン・ベールの顔立ちが端正なので主人公があんまりダメ親父に見えない。⑧.強盗団の2番手の人のガンアクションが中二病っぽい。以上ここまでを要約すると、①②⑤から「ジジイと医者(獣医)が無理しすぎ」、③④⑥から「強盗団のボスが行き当たりばったりで自分勝手(手下が可哀想)」、⑦⑧から「ベールは男前で2番手は中二病」という結論になる。総評5点。で、何でこれ傑作とか言われてんの?[CS・衛星(字幕)] 5点(2013-04-30 21:45:04)

22.  ゴールデンボーイ(1998) 《ネタバレ》 アメリカで遁世している元ナチスの高官である老人と頭脳明晰な男子高校生との交流と駆け引きを描いた「裏グラン・トリノ」的なサスペンス映画。老人を通じてホロコーストの真実を探ろうとする主人公がその狂気を呼び覚ましてしまい、やがて自らもその狂気に染まっていくという話はそこそこスリリングではあるのだが、ナチスやホロコーストをある意味オカルト的事物として扱っている姿勢に若干の違和感を感じた。そもそも収容所の昔話やSSのコスプレをした程度で芽生えてしまう狂気に、『ひっとらぁ伯父サン』並のデフォルメ感を覚えてしまったのは自分だけだろうか。その片鱗に触れただけで気が狂ってしまう様な禍々しい呪物としてホロコーストを描きたいのは分かるが、別にナチスは特別に頭のおかしな人達だけが集まって出来た組織ではないはずである。おそらくナチスの末端でユダヤ人狩りをしていた人間の多くは、命令に従っただけの小心な役人に過ぎなかったに違いない。つまりそれは、誰だって条件さえ揃えばホロコーストの当事者になり得る可能性があるという事である。現に戦後の日本でも小規模なホロコーストと思わしき事象はいくつも発生している。連合赤軍山岳ベース事件・女子高生コンクリート詰め殺人事件・一連のオウム事件、まだ記憶に新しい尼崎の連続変死事件だってそうだ。ホロコーストはオカルト現象ではなく現実に起こった出来事だし、これからもいくらでも起こり得る可能性のある事象である。この映画の様にホロコーストを記号化・特別視して忌諱の対象にしてしまうのは、否定はしないが個人的には余り感心しない。むしろ、もし身近に横暴な独裁者がいるなら、その価値観を徹底的に相対化させて鼻で笑ってやるべきだろう。[CS・衛星(字幕)] 6点(2013-04-09 19:04:12)(良:1票)

23.  靴をなくした天使 《ネタバレ》 墜落した飛行機から乗客を「魔がさして」助けてしまった盗人の話。多くの乗客の命を救いながらもセコい小悪党であり続ける主人公をダスティン・ホフマンが、ヒーローを偽って名乗り出るも良心の呵責に苛まれるホームレスをアンディ・ガルシアがそれぞれ好演。2人を対比させながら物事の多面性を理解し得ないメディアや世論への皮肉と諦観が描かれていく。『靴をなくした天使』という恥ずかしい邦題を除けば、ここでの高評価に違わず非常に良い映画だと思う。最後まで真実が公にならない部分をあげつらって低評価を付けている人達がおられるが、実社会でも評価されるべき事象が時流の趨勢やメディアの黙殺によって埋もれてしまう事は多々あるはず。ラストシーンで鼓笛隊の演奏に掻き消される主人公の胡散臭い自慢話の様に、真実は時として嘘なんかよりもずっとか弱いものであったりするのだろう。コミュ能力やらプレゼン能力やらといった皮相的な処世術が持て囃される昨今、無口で不器用な真実はどんどん見過ごされて虚栄の中に埋没していってしまうに違いない。「世の中はウソだらけなんだ。だからお前は好きなウソを選んでそれを信じればいい。」息子にそう語りかける主人公のニヒルな台詞がやけに悲しかった。[CS・衛星(字幕)] 8点(2013-03-20 20:38:47)(良:1票)

24.  ウォーク・ザ・ライン/君につづく道 《ネタバレ》 アメリカのカントリー歌手であるジョニー・キャッシュの半生を描いた伝記映画。2番目の妻であるジューン・カーターとの恋愛話を軸に描かれており、2人が結婚するあたりで映画本編も終わってしまうので、これだけでは単なるヤク中の不倫男にしか見えない(それはそれで事実だが)のが残念。その一方で、一応フォルサム刑務所での慰問ライブのシーンは最後の方で付け足した様に出てくるのだが、犯罪者・貧困層・マイノリティの代弁者でありアメリカの暗部を歌い続けた男という側面が余り強調されていない点は輪をかけて残念。だもんで、これを観るくらいなら亡くなる前年に撮られたという『Hurt』(ナイン・インチ・ネイルズのカバー)のPVを観ましょう。本作が2時間以上かけて描き切れなかった彼の生涯をたったの4分弱で追体験できてしまいます。[CS・衛星(字幕)] 6点(2013-03-20 00:16:42)

25.  マイノリティ・リポート 《ネタバレ》 細かい部分を考察していけば色々と粗が見えてきそうだが、近未来文明の丁寧な描写は流石スピルバーグといった感じで、思わず見入ってしまった。トントン拍子で解決してしまう取って付けた様なハッピーエンドが逆に不気味。これってもしかして『未来世紀ブラジル』的なバッドエンドじゃないの?だとしたらスピルバーグの暗黒面が垣間見える貴重な作品かもしれません。[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-03-03 17:35:12)

26.  主人公は僕だった 《ネタバレ》 12年間同じルーティンの生活を繰り返してきた男が、ある日聞こえてきたナレーションの声から自分が悲劇の小説の主人公だという事に気付き、自身の死の運命を回避する為に奔走するというコメディ映画。ここでの評価は余り高くない様だが良い映画だと思う。なんか普通に感動してしまった。何と言っても結末で主人公が死ねば傑作となっていた小説を、主人公を生かす為に駄作に書きかえる部分がミソだと思う。深刻ぶった創作の悲劇なんかより何気ない現実の日常の方がずっと尊い、そんな当たり前の事に気付かせてくれる映画である。ともすれば悲壮的な物語の中に逃げ込んで、酔いしれてしまいがちな人達(私も含めてだが)へのアンチテーゼ…と言うほど大袈裟なものではないが、チクリと気の利いた皮肉で上手くやり込められた様な憎めない爽やかな余韻の残る良作である。[CS・衛星(字幕)] 8点(2013-02-22 00:16:45)

27.  ダウト ~あるカトリック学校で~ 《ネタバレ》 あるカトリック学校で一人の黒人生徒に関わる“疑い”を巡って、厳格な女校長(メリル・ストリープ)と寛大な神父(フィリップ・シーモア・ホフマンの西田敏行感は異常)が対立するというお話。昔、古畑任三郎で似た様な話があった(確か沢口靖子が犯人の回)のを思い出したが、結論から言うと非常に見応えのある素晴らしい映画である。演技派の2人による罵り合いや嫌がらせ合戦を観ているだけでも十分に面白いので、個人的にはこの泥仕合を延々3時間くらい続けてくれても飽きずに観ていられる自信がある。まず2人の確執を通して表立ったテーマとして語られるのは、信仰における美徳(規則や戒律)と寛容(博愛や慈悲)の間にある葛藤である訳だが、1964年(JFK暗殺の翌年)という時代設定も相俟ってここにイデオロギーや人種・ジェンダーといった、この時代に顕在化していった様々な対立軸も巧みに織り込まれているあたりも実に憎らしい。最終的にこの映画は色々と不明瞭なまま様々な含意と余韻とを残して終わるのだが、何としても神父の“疑い”を暴こうとする校長に対して黒人生徒の母親が、「理由はどうでもいい。息子を気にかけてくれるなら。」と涙ながらに訴えるシーンがとても印象的である。そもそもこの映画において神父と黒人生徒との“疑い”の真相や、神父と校長の論争の勝敗なんて大した問題ではないのだろう。むしろ、周囲の人間からの孤立を招いてまで“疑い”を確信へと変える必要はあるのか、あえて“疑い”を“疑い”のままにしておく方が人心を救う事にもつながり得るのではないか、という問いかけこそがこの映画の本当のテーマである様に思える。神父が学校を去った後の校庭のラストシーンで、校長は堰を切った様にシスターに告解を始める。“疑い”を持ってしまった事。そして、その“疑い”を確信に変えたいがために嘘までついてしまった事。おそらくここで彼女が吐露した“疑い”とは、自身の信仰や生き方に対して抱いてきた“疑い”でもあるのだろう。泣き崩れる彼女の胸中には冒頭における説教を締めくくった神父の言葉があったのではないだろうか。「“疑い”は、確信と同じくらい強力な絆になり得る。道に迷った時、あなたは独りではない。」[CS・衛星(字幕)] 9点(2013-01-10 21:19:27)(良:1票)

28.  8 Mile アメリカを代表する白人ラッパー・エミネム主演の半自伝的映画。エミネム人気が飛ぶ鳥を落とす勢いだった頃の作品で、公開当時はそれを揶揄する向きもあったようだが、中身の方は極めて真摯につくられているので、ヤンチャに見えて実は生真面目な人だという事がよく分かる。自動車産業の急速な発展と衰退によって荒廃したデトロイトを舞台に、工場で働きながらラッパーとしての下積み生活を送る主人公が描かれるが、その姿を通してちゃんとヒップホップがどういう音楽なのかを説明するつくりになっていて、ヒップホップを知らない人でもかなり分かりやすい内容になっている(訳詞も相当がんばっている)と思う。ちなみに冒頭のMCバトルで主人公を叩きのめすのが、エミネムも所属するD12のプルーフ(2006年に銃撃を受け死去。享年32歳。合掌。)というラッパーで、映画に出てくるフューチャーのモデルとなった人物であり、実際に駆け出しのエミネムを最初にフックアップした人物でもあるので感慨深い。他にはヒロインがクソビッチである点が多少気になったが、そのあたりを除けば非常に完成度の高い映画である事は間違いない。あと個人的には、スクリブル・ジャム’97でのドーズ・ワンとのMCバトルが再現されるのではないか、という気がしていたが別にそんな事はなかったぜ(ドクター・ドレすら出てきません)。[地上波(字幕)] 8点(2013-01-09 02:08:57)

29.  愛のメモリー デ・パルマ先生の1976年作品。そんなに長い映画じゃないのに、諸々の既視感に悩まされて集中して観る事が出来なかった一本。私の様な思いをしたくない人は、『めまい』(アルフレッド・ヒッチコック/1958年)→本作→『オールド・ボーイ』(パク・チャヌク/2003年)の順番で観る事をお勧めします。[CS・衛星(字幕)] 6点(2013-01-07 00:11:51)

30.  アメリカン・サイコ 《ネタバレ》 快楽殺人を夢想するヤッピーの姿を通して、バブル的な物質主義を皮肉った映画。ラストが妄想オチという事で世間の評判は芳しくないようだが、個人的には無駄に筋肉質なクリスチャン・ベールが全裸にチェーンソーで女を追いかける姿に爆笑できただけでお腹いっぱい。他にも名刺のクオリティ勝負に敗れて打ち震えるベールや、ヒューイ・ルイスのアルバム解説をしながら斧で頭を叩き割るベール、3Pしている自分の姿を鏡に写してポーズを決めるベールなどなど素敵なシーンが満載。しれっと出てくる刑事役のウィレム・デフォーも良い味を出している。サスペンスというよりコメディとして観た方が楽しめる一本。[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-12-30 17:06:34)

31.  プレステージ(2006) 《ネタバレ》 ヒュー・ジャックマン(ウルヴァリンの中の人)とクリスチャン・ベール(バットマンの中の人)、ライバル関係にある2人のマジシャンが過去の遺恨から角逐をエスカレートさせていく姿を描いた映画。相手のステージに上がってまでの妨害行為をお互いにやり合う所とか、双方の手記を通して過去と現在を交互に描いていく所とか、途中まですごく良く出来てると思いながら観てたのに、タネの探り合いの果てにガチの複製装置が出てくる所で全部が台無しに。あんなのでクローン人間が出来てしまうとか明らかに飛躍しすぎだろ。キテレツ大百科じゃねえんだから。それで結局、「タネが無いマジックなんて無粋だよね」的な結論?俺のワクワクを返せ!一方の双子のトリックとか悪くなかったのにすべてが後の祭り。まあ、原作に沿った内容らしいので仕方ない部分もあるのだろうが、あくまでマジック対マジックで最後まで勝負して欲しかった。でもノーラン映画のこういうお利口さんに見えて馬鹿っぽい所とか実は嫌いじゃなかったりする。ノーランかわいいよノーラン。[CS・衛星(字幕)] 6点(2012-12-29 02:59:59)

32.  摩天楼を夢みて 《ネタバレ》 ある不動産投資会社の営業所の一日の出来事を描いた作品。アル・パチーノ、ジャック・レモン、エド・ハリス、ケヴィン・スペイシーといった豪華出演陣の割には地味な内容である。しかし、テレアポ用の優良顧客リストの争奪戦があったり、顧客の解約を阻止する為に同僚と一芝居うったり、勧奨してはいけないブラック顧客がいたり等々、営業マンあるあるが満載の映画なので個人的にはすごく楽しめた。金融関係の営業職に就いた事がある人なら、誰もが頷きながら観てしまうと思う。ただし、あえてひとつ不満点を述べると、ラストが若干尻すぼみに感じてしまった点。途中まですごく面白かったのに、最後は結構唐突にネタばらししてそのまま終わってしまうので拍子抜けした。もうちょっと引っ張ってくれれば良いバランスになったと思うのだが。[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-12-25 00:51:05)

33.  銀河ヒッチハイク・ガイド(2005) かなりぶっ飛んだ内容の変態スペース・オペラ。モンティ・パイソンぽいギャグが多いので調べてみたら、原作者がモンティ・パイソンと関わりのある人みたいで納得。とにかくシュールかつ馬鹿馬鹿しい話が、無駄に高度なクオリティで展開される。中でもマルコヴィッチ先生の登場シーンは白眉。神々しいまでのシュールさで、宇宙の真理に触れた気分になれる。[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-12-19 19:03:54)

34.  [リミット] 賛否分かれるでしょうが、「アイデア一発勝負」といった感じで自分は好きです。[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-12-15 19:05:34)

35.  グレイスランド 《ネタバレ》 不慮の事故で妻を亡くした若い男と、エルビス・プレスリーを名乗る胡散臭いおっさんが、プレスリーの自宅であるグレイスランドを目指して一緒に旅をする事になるというロードムービー。途中までカイテル演じるニセ(?)エルビスの余りのデタラメさにヘラヘラ笑いながら油断して観ていたが、終盤に2人して死んだ妻の墓前へとやって来るシーンで不覚にも号泣してしまった。「いつまでも悲劇の世界に閉じこもるな」、絶望に打ちひしがれているすべての人に観て欲しい映画です。[CS・衛星(字幕)] 9点(2012-12-15 01:14:10)

36.  アバウト・シュミット 《ネタバレ》 ラスト数十秒のジャック・ニコルソンの泣き笑いの表情にすべてを語らせる映画。そこまで観てやっと、今までの約2時間がそのシーンに至るための壮大な前フリだった事に気付く。内容は一応コメディなのだが、引退したサラリーマンの悲哀がこれでもかと無様に描かれるので、微妙に暗かったり痛々しかったりして笑えない場面の方が多い。しかし、少々退屈に感じたとしても、最後まで投げ出さずに観るべきである。晩年に差し掛かっても何者にもなれず、何事も成し遂げられなかった平凡な男に訪れる、ほんのささやかな救いを。「自分の人生に意味などあるのか?」、一度でもそんな自問をした事がある人なら、人生観を変えてくれる1本にもなり得るはず。ただし、終盤に出てくるキャシー・ベイツの裸体には人生観を狂わされるくらいのインパクトがあるので要注意。[CS・衛星(字幕)] 8点(2012-12-15 00:46:06)

37.  カリフォルニア(1993) 《ネタバレ》 凶悪殺人についての本を書こうとしているルポライターの男(Xファイルの人)とその恋人の写真家が計画した取材旅行に、欲望の赴くままに生きている粗暴な男(ブラピ)と彼に盲目的に付き従う恋人が同行する事になるという、4人の道中を描いたロードムービー。理不尽な暴力シーンばかりで何が言いたいのか分からないという意見が多いが、結構露骨なくらいにポリティカルなメッセージ性を帯びた映画だと思う。要は自分達を先鋭的だと考えているリベラル派のインテリカップルが、信奉している「暴力とセックス」の権化の様な男と一緒に旅をする事になり、その道中で酷い目に遭わされるというブラックコメディなのだろう。まず序盤でXファイルの人がバーで友人達と議論する場面があり、そこでのXファイルの人の弁(凶悪犯罪の中に勝手な意味や理由を見出して理解を示す態度)は、そのまま死刑廃止論者の人権派弁護士の主張の様にも聞こえる。ところがこの旅の顛末により、Xファイルの人は始めはブラピの粗暴さに心酔するものの、やがて本物の犯罪や暴力を目の当たりにし、最後にはその信条を無意識の内に覆し、ブラピの「人権」を無視して彼を「死刑」にしてしまう。また、Xファイルの人の恋人も終盤に「性の開放」を謳った写真をコケにされた上にレイプ(未遂か?)され、「性の開放」がどういうものかを身をもって味わってしまう。この意地の悪いラストには余りに皮肉が効いていて思わず笑ってしまった。獣の様な男をノリノリで演じているブラピも良いが、やはり皆さんもおっしゃるように従順な恋人役のジュリエット・ルイスの演技が妙にリアルで素晴らしい(ポロリもあるよ!)。天真爛漫だがちょっとバカで、男に振り回されながらも依存してしまう。現実にも居るんじゃないですかね、こーゆー人。[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-12-08 21:48:41)(良:1票)

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