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プロフィール
コメント数 2526
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ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

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561.  ノウイング 《ネタバレ》 【※ネタバレキツいので未見の人はご注意を!※】ツッコミどころ満載。宇宙人が未来を予知できる、いや、既に確定した未来を知っているという理屈も判らなければ、何故、わざわざ他所の星にちょっかい出してアダムとイヴを連れてノアの箱舟に乗せようって気になるのかも判りません。911や阪神大震災を娯楽映画のネタに使うなよ、とも思いますし、何人の犠牲者が予知ラインなのよ?とか(挙げられた50年の間の事件・事故はそんなに大量ではなさそうで)、真相に迫ったと思ったら宇宙人が直接連れていっちゃった時点で予知の意味なかったじゃん!とか。細かいトコ言うと、ウサギはいいけどニコラス・ケイジはダメって、ニコラス、ウサギ未満かい。シャマラン監督モノみたいな映画ですが、この映画はシャマラン監督みたいなヒネリは一切なく、ただツッコミ入れやすい展開がオチまで流れてゆくだけ。結局のところ、キリスト教的視点から組み立てられている、ナローな映画なんですよね。だけどワリと好きだぁ。結局は事態を受け入れるしかないって無力さ、ガーン!とやられておしまいってカンジ、パニック映画から映画好きになった自分にとっては、その無情さがたまらんわぁ、って(あくまで映画だから、なのでご勘弁を)。「それ、元ネタ『ディープ・インパクト』やろ!」って親との確執も、その悲愴感漂うオチがあればこそ(重ねて言いますがあくまで映画だから・・・略)。こんな汚れた人間、ガーン!とリセットしちゃってキレイな人間として再生した方がいいんだ、って中学生みたいな(エヴァみたいな)ネタをアメリカの大作映画として(『トワイライト』と同じ会社やん、またハリウッド製って勘違い)マジメにやっちゃうところが大変面白く感じました。ラストシーンのハッピーな脳天気さ加減も含めて、いっそ清々しい人類終末バカ映画という感じでした。[映画館(字幕)] 7点(2009-07-25 22:18:04)

562.  ハリー・ポッターと謎のプリンス もうここまで来ると完全に一見さんお断り、これまでの映画を全部見ていてナンボ。1作目から5作目までリンクしているエピソードだらけ、1つ1つの物事にどんな意味があるのかなんて説明なし、知っていて当然状態。なので映画としてはメチャクチャです。これ一作で何かを得ようとしても、なーんにも得られません。しかし、個人的には今回は大変楽しめました。あの余分な贅肉がブヨブヨしてる原作のうち、学園ラブコメディ部分はきっちり残し、冗長なだけで無駄に多過ぎたエピソードはさっくり簡潔に端折ってしまって。欠点だらけになってしまった原作を前作に続いて上手く料理したな、って感じです。それに、1~5作目からの多数のリンクゆえ、過去の色々なシーンが見ている間にどんどん呼び起こされて、1本の映画を見ていると言うよりも1つの歴史を眺めているような風情。1作目からみんな同じ役者が演じ続けているという(ダンブルドア校長を除いて)事でリアルな時間の流れが生み出す重さ、深さが出来不出来とは別に表れていて大変に感慨深いです。なので評価は個人的な価値というところ。1~5作目を未見な人はまずそちらを見る事が必須、既に見た人もできれば復習してから見る事をお勧めします。[映画館(字幕)] 8点(2009-07-18 17:20:31)(良:1票)

563.  モンスターVSエイリアン 私のこれまでの人生、いろんなものを諦めて、いろんなものを捨ててきて、残っているものなんて思い出ばっかりで。そしてその思い出の中にたっぷり詰まってるのがオタクなモノで。テレビで土日の昼間に見ていたいろんなB級映画。東京12チャンネルの『キッドボックス』や『まんがのくに』で見た海外アニメ。東宝や大映の、いっぱいの怪獣映画。SF海外ドラマ。たくさんの国産アニメ。ハリウッドの娯楽映画。そして、大好きなスピルバーグ。今はみんなに感謝したい気持ちでいっぱいです。そして、まるで私のたっぷりの思い出で彩ったような、懐かしさと楽しさとワクワクしたキモチでたっぷり溢れた、この映画を世に送り出してくれた人々に。ありがとう、ありがとう。ありがとう。[映画館(吹替)] 10点(2009-07-12 17:37:52)(良:1票)

564.  ウィッチマウンテン/地図から消された山 《ネタバレ》 おやおや、この夏の思わぬ拾い物はこれかいな? タイトルを見て魔女モノのスリラーホラーかと思いつつ、タッチストーンじゃなくディズニーだからねぇ、なんだろうねぇ?と、その程度の認識で見たのですが(ポイントでタダ見だし)、ディズニーブランドらしいジュブナイルSFサスペンスの秀作という感じで。特殊な力を持った兄妹を助けようとするタクシードライバーの話。話はベタだし、VFXは今時かなりチャチ、演出だって特筆すべきところはまるでない映画ですが、不器用だけど頼もしいって役を演じたら天下一品なザ・ロック様とキラキラ透明感少女アナソフィアと、その他二人と一匹(おざなり)が、それぞれに孤立した状態から力を合わせて困難に立ち向かって擬似的な家族を形成してゆく物語、見終わってなんだか「ほかほかするの」みたいな充足感。ロボット殺し合い映画よりもよっぽど家族揃って安心満足ってカンジですが(一方マニアな人向けに『スター・ウォーズ』や『トロン』ネタが仕込んであったりもしますが)、まータイトルは意味判んないし宣伝してないし劇場展開ショボいし、色々と作品の外側がザンネンなコトになってますね・・・。[映画館(字幕)] 8点(2009-07-04 17:21:51)(良:2票)

565.  トランスフォーマー/リベンジ 《ネタバレ》 前作を散々貶したんだから見るなよ、って意見もございましょうが、IMAXデジタルってのを体験しておきたかったもので。アナログな70ミリ15パーフォレーションのかつての新宿・品川に比べて川崎はあまりにショボ過ぎてガッカリ。他のデジタル方式と同じ、ギラついた、明色暗色の極のコントラストに弱い、エッジの浮いた着色写真風な映像の毎度のアレ。アレが六本木7番よりふたまわりほど小さいトコに映ってるだけという。この程度なら私としては35mmフィルムのデカいスクリーンで見た方がマシ。さて本編ですが、映画オタク心をなーんにも刺激しないという。CGで過去の映画の寄せ集めやってるだけ。『グレムリン』とか『エイリアン』とか『インディ・ジョーンズ』とか、臆面もなくそのまんまで出してきて。単純でヒネリがなさ過ぎる物語を、ゴテゴテとした映像と余分な登場人物と、その連中が生み出す意味のないエピソードと、そして神経を逆撫でするような騒々しいバカリアクションで飾り立てた、毎度のマイケル・ベイ製カラッポ映画。必要なカットが抜けてて、要らないカットがいっぱい入ってるのも毎度おなじみ。ほんの数キロ先に辿り着くだけ、っていうのをクライマックスに据えて延々引っ張って、バカじゃなかろか?って。こんな映画をわざわざ見てる自分っていうのが情けなくて惨めで笑えてきました。まあ、それでも未来の映画小僧を生み出すには必要な存在だとは思います。個人的には「必要悪」だと思ってますけどね・・・。[映画館(字幕)] 1点(2009-06-28 22:01:13)(良:2票)

566.  愛を読むひと 《ネタバレ》 ブンガク的な映画を見にきたつもりが、ケイト・ウィンスレットが『青い体験』のラウラ・アントネッリや『課外授業』のキャロル・ベイカーや『プライベイト・レッスン』のシルビア・クリステルと肩を並べちゃってるようなノリのエッチな映画だったりして、ぎゃあああ、そういう映画だったの?ってカンジ。でもそれは前半だけで終わったので良かった良かった(むしろ残念?)。読むこと、文章に触れることを通して描かれるヒロインの哀しさが響いてくる映画でしたけれど、一方であまりのケイト・ウィンスレットの好演のせいか、私がホロコーストに対する認識が浅いせいか、はたまた脚本がキチンとその罪悪を描かず既存のイメージに頼ってしまっているせいか、彼女をそこまで忌避しなければならない、そこまで弾劾されなければならない理由というのがハッキリ見えてこないんですよ。主人公がヒロインを避けなければならなかった、最後に今更ながらにやっと真実を明かす気になった流れが、どうもピンと来ず、ダメな男にしか見えませんでした。悲恋物語としてはともかく、戦争という大きな渦の中にある個人の罪を問うには力不足な映画と言わざるを得ません。主人公の曖昧さがそのまま映画の曖昧さに繋がってしまったような映画でした。[映画館(字幕)] 6点(2009-06-20 19:47:24)(良:1票)

567.  スター・トレック(2009) 《ネタバレ》 ちと不快に感じる人もいるでしょうが本音書きます。『スター・トレック』が日本ではいまいちメジャーになれないでいるのは70年代終わりから80年代にかけて発生した、ギョーカイ人を中心とした日本のトレッキーの排他的選民意識に原因があったんじゃないでしょうかねぇ。マニア間で一見さんお断りワールドを形成しててね、アメリカみたいなオープンさが皆無だった感じで、だから今もってみんな濃い連中の「目」を気にして『スター・トレック』に対する自分のこれまでのスタンスを表明してから語らにゃならないとゆー狭っ苦しい状況が続いてるよーな気がしてならんのですよ。そんな大層なモンか?コレ。ギャー!おもしれー!でいいじゃん。さて、この映画、前日譚だとばっかり思ってたら実は完全に新作だったという事にめちゃくちゃ驚きました。若い日のカークやスポックの話じゃ、みーんな死なないのが判ってる世界でサスペンスもへったくれもないじゃん、と思っていたら、そうではないと。何も確定しない新しい世界の物語、ワクワクしました。クライマックスに颯爽と現れるエンタープライズ号の勇姿なんざ、思わず声が出そうになりました。『スター・トレック』にきっちり敬意を払いつつ、新しい次元の『スター・トレック』を構築してみせる意気込み、その娯楽映画魂に感服。ただ、『スター・トレック』のベタなお約束、転送による危機回避とか宇宙人がみんなアメリカ人とか、そういうノリは昔からそう好きではないのでこの点数がせいぜい。って、『スター・トレック』のアイディンティティそのものを批判しちゃ元も子もないですか。[映画館(字幕)] 8点(2009-06-13 19:48:16)(良:1票)

568.  お買いもの中毒な私! 《ネタバレ》 私は映画会社の策略に見事にハマってしまうタイプの人間です。白バックにピンクや赤のヒロインが立ってるポスターの映画に目がなくて(『キューティー・ブロンド』とか『デンジャラス・ビューティー』とか『メリーに首ったけ』とか『クリスティーナの好きなコト』とか・・・)、このテの映画は好きだ!って刷り込まれてしまってるワケで。あれって卑怯だわ・・・。さて、きっちり白バックにピンクなヒロインのポスターな『お買いもの中毒な私!』。抑えきれない物欲の世界を描いていますが、それに対して物語の解決はあまりに綺麗事で説得力がありません。モノよりココロなんて安易な結論を語られたって、そのキモチの核心に少しもカスりゃしません。もっとも、そんなトコが重要な映画じゃない、ってのは最初から判ってるワケで、ここはヒロインのバカで、だけど憎めない、むしろ共感する部分たっぷりな生き様を笑って見て過ごすのが吉、ってカンジです。このテの映画が好きな人間に対して約束された面白さをキッチリ提供しまっせ、という。家族や友人との接点を大切にするあたりで、ちょっとだけイギリス映画っぽいノリを感じさせたりもしました。キッチリ友人として負債に向き合ってゆくルームメイトの存在が良かったなぁ。つーか、ヒロインよりも彼女の方が魅力的だったりしましたが。あと、ジョン・リスゴーを見たの、久しぶり。[映画館(字幕)] 7点(2009-06-06 20:21:14)

569.  ターミネーター4 《ネタバレ》 『T2』はなかったことにしてちょうだい派としては、これが正解と言うか、これこそが1作目の続編、あるいは『T2』の後半部分であるべきだったと思うのです。審判の日を経て、廃墟と化した世界で繰り広げられる人間とマシンとの戦い、ジョンとカイルの出会い。絶望の中の仄かな希望を描いたペシミスティックな物語として成立していた1作目の先にあるのは、当然こういう世界でしょう、と。でも、ここに辿り着くまでが長かったですねぇ。語られるだけの世界ではなく、実際にデジタル技術を駆使して視覚化された、圧倒的スケールの生身の人間とメカとの戦闘、やっと本当に見たい『ターミネーター』の続きが見られたという感じがしました。だけど、そもそも元々円環の次元を描いていた世界なのに、『T2』の、いきなり別レール敷いてみました、って状態から生じた幾つもの矛盾、疑問、それを修復するのに『T3』という存在を噛まさなければならなかったという混迷した展開は、今更ながら、1作目だけで良かったんじゃない?という気持ちも一方で捨てきれなくもないですが。更にこれから先、まだ描くべき事があるの?という感じもありますしねぇ。まだカイルを送り出して以降の完全な未知の未来、戦いの結末がありますか。[映画館(字幕)] 9点(2009-06-06 20:19:29)(良:1票)

570.  スラムドッグ$ミリオネア 《ネタバレ》 前半1時間とエンドクレジット部分は10点ってカンジですが、後半1時間は「なんじゃこりゃ」ってレベルで。あれじゃ安っぽいB級ギャング映画だわさ。金を選んだ兄と愛を選んだ弟の安直な対比、随分とまあチープなモンを見せられたなぁ、と。兄さんの死に様なんぞ、彼の俗物さ加減をわざわざ強調しているようで(金そのものではなくて、金の風呂というワザとらしい安っぽいあり得なさ加減で)、あれは何らかの悪意ある描写なのか?って深読みしちゃったりして。『ミリオネア』の出題一問一問に呼応して過去のエピソードが描かれてゆくという構造そのものはあり得ないながらも面白いのですが、その構造に誤魔化され、隠されているかのようなクサいドラマは、なんともかんとも・・・。予定された不幸と幸福のレールをなぞるだけの映画のようで、どんどん先細りになってゆく展開に、なんかこのところのアカデミー賞、個人的に不作!と映画が終了する前から心の中でツッコんでいました。あ、カメラと編集は良かったです。[映画館(字幕)] 6点(2009-05-16 18:31:01)

571.  グラン・トリノ 《ネタバレ》 私事ですが、障害を抱えた偏屈じじぃである父の介護を24時間しています(だから映画に出かけるのは週1回、妹が来てくれる時なのですね。そのペースから外れてる時は、父が入院してる時)。その私には、この映画のウォルトの家族があまりに無責任に映り、腹立たしい存在であると同時に、しかしまた人の言葉を聞き入れない偏屈な状態に付き合ってゆかねばならないという現実も理解できます。さて、隣り合わせで生と死の集いから始まるこの映画、そこに描かれるのは、自分の生と死とに、どうケリを付けるかというもの。多民族国家である現代アメリカを舞台にして、西部劇フォーマットで描かれる映画ですが、そこにあるのは民族や血よりも、人との繋がりの大切さ。「遠い親戚より近くの他人」、本当に自分にとって大切なものを守るためにこそ、その命の価値があると判りやすく、そして感動的に伝えてくれます。死にゆくものの悲哀があるのは確かですが、それより彼が命を賭して守った生、そこに大きな意味があるのだと思います。冒頭から迫る死の影とこれからの生とがきっちり対比されていたワケですから、その結末は予め必然として提示されていた訳ですし。介護という、目標の見えない日常を過ごす私ですが、ハリウッドの偏屈じじぃからのメッセージ、私なりにきっちり受け止めさせて頂きました。[映画館(字幕)] 8点(2009-05-02 20:23:55)(良:2票)

572.  ショウほど素敵な商売はない 《ネタバレ》 『これがシネマスコープだ!』みたいな、前年に世にお披露目となったシネマスコープのサンプルみたいな映画。見事なまでに全編がシネマスコープのフレームのための画面構成になっていて、「ちょっとポーズとか人物配置とか無理してない?」みたいな微笑ましい状態も散見されます。最近のとりあえずシネスコサイズなだけって映画を作ってる人達は、こういう、きっちりフレームを使った映画を見てもう少し勉強して欲しいところ(最近は上下に映像があってもおかしくないシネスコが多いのよね)。さて、耳馴染みの深い曲達に彩られたミュージカル、モンローが主役かと思ったら違うんですね。一家族の歴史を描いた物語に、むしろジャマな存在? 女優的にはむしろミッチー・ゲイナーの方が魅力的でしたし(中学時代に母と映画館で見た『南太平洋』の彼女だって、見終わってから気付きました)。絆が断ち切られて壊れてゆく家族の姿から一転、ありえないような怒涛のハッピーエンドですが、素直に感動しました。ショウビジネスの世界の華やかさを通して、その中に生き続けた家族を魅力的に描いた一編でした。[DVD(字幕)] 9点(2009-04-30 00:01:54)

573.  シンデレラ(1950) シンデレラのキャラクターデザインがいかにもこの時代の美人の基準って感じだったり、王子様のキャラが全く見えないので、本当にそれが幸せな選択なのか疑問だったり、ネズミのガスがアメリカンなお笑い系キャラでひたすらウザかったりしましたが、主題歌とドレスの変身シーンだけでもう十分、ウットリ満足。ディズニーというブランドのアイディンティティみたいな映画なワケで、それを大前提として見れば、見事なバランスの上に立った映画というところ。子供が、そして子供に戻った大人が楽しめてこそのディズニーワールド。ひとときの夢の世界。ただ、デジタルで大々的に修復された映像はペカペカにデジタライズされ過ぎちゃって、本来持っていたであろうハンドメイドな質感を激しくスポイルしちゃっているので、その点は今のディズニーも、もう少し考えて欲しいですね。あれじゃ、今のデジタル撮りテレビアニメと同じフィールドに存在する映像だわ・・・。[DVD(字幕)] 7点(2009-04-29 00:40:42)

574.  アニー・ホール テクニックは大変に面白く、だけどアレンのキャラがもうウザくて生理的に気持ち悪いとしか言い様がなく。理屈っぽく、小うるさく、極端に神経質で、自己主張ばかりしていて、物事をシニカルに眺めていて、ニューヨーカーって生き物に特別な意識を持っていて、っていうのは本人そのものを表していて、そしてそれを自分で笑ってみせてる映画なんでしょうけれど、笑えねーよ、というのが正直なところで。映画のウンチクをタレる男にゲンナリするアレン、こちらはアレンからあれを映画一本分やられてるワケですからタチ悪いです。「自分の人生にとって最大の幸運、それは近くにウディ・アレンが存在していない事である。」byあにやん[DVD(字幕)] 3点(2009-04-27 23:26:44)(良:1票)

575.  イージー・ライダー 《ネタバレ》 真の自由とは何ぞや?という問いかけを、そこに遙かに届かないまま足掻いている状態を通して描いている感じですね。反社会的に見えて意外にも底に流れる精神は良識的。ヒッピーになって社会と断絶したコミュニティに属したり、クスリでラリってる状態に自由なんてモノの本質があるワケもないよね、って。最初の方でバイクのパンク修理と馬の蹄鉄を打つ作業とをシンクロさせて、バイクを馬に見立ててみせるワケですが、そこにフロンティアスピリッツが象徴されていて、それに対して保守的、閉鎖的に澱んだ思想がアメリカをダメにしている、と。ただ、ちょっと不快に感じたのは、映画全体が諦めの視点で支配されている事。批判精神はあっても、登場人物も映画も自己完結の道を進んでいないか?と。実はどこにも自由の行き場なんてありません、って。何故かどんどん思想的に不自由になっている澱んだ今の時代には合いそうな映画ですが、ここに共感はあっても、答えを指し示す訳ではなく諦めの袋小路があるばかりですからねぇ・・・。[DVD(字幕)] 5点(2009-04-27 01:31:19)

576.  メリー・ポピンズ 《ネタバレ》 「私の役は色情狂の女・・・もちろん現実は違うわ。メリー・ポピンズでもないけど」。私が映画好きになるきっかけとなった映画『大地震』でのジェヌビエーブ・ブジョルドのセリフ。34年経って、今更ながらその意味を考える私でした。以前、家に『メリー・ポピンズ』のサントラのLPがあって数々の歌には馴染んでいましたが(「スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス」だってちゃんと言えるんだから)、映画そのものにちゃんと触れるのは今になって初めて。見終わって、子供の時と大人になってからと、できれば二度は見ておきたかった映画だと思いました。絵の中の世界の楽しさ美しさや、煙突掃除のダイナミックなダンスなど、ワクワクしてくる、とても楽しい映画でしたが、一方で2ペンスに込められた重さ、その意味がとても重要な映画なのだなぁと。そういう見方になってしまうのは、やはり大人の目ゆえなのでしょう。父親が凧を修理するために使った2ペンス。親子の絆を取り戻すための2ペンス。そのヒントを与えたメリー・ポピンズ自身はあくまで自分の感情を最後まで抑えこんでいます。自分の役割を通す彼女の孤独に思いを巡らせると、ちょっぴり悲しい映画であったりもしました。ちなみに『大地震』でのジェヌビエーブは、しがない女優で、妻がいる男と不倫中の子持ちの未亡人なのでした。[DVD(字幕)] 9点(2009-04-24 00:24:49)

577.  駅馬車(1939) 幾つものドラマを乗せて走る馬車。そのドラマの多くを語り過ぎていない点が良いですね。なんでもかんでも説明しちゃうとキャラクターは逆にどんどん薄くなっていってしまいますから。過去に何があったのか、どういう生き方をしてそこに至るのか。それをクドクド説明せず行動や表情、登場人物同士の絡みで匂わせてゆく、つまり簡潔にして深いワケです。クライマックスの広大な乾燥湖でのチェイスシーンのカメラワーク、アクションは今の時代でも十分にそのスピード感を堪能できます。そもそも背景が広々していて、しかもモノクロって、本来とても視覚的にスピード感を出しづらい状況なワケで(背景が激しくスクロールしたりしないし、地面は真っ白なので流れがあまり見えないでしょ?)、実際にスピードが出てるからこそなんですよね。人種や男女の価値観など、どうしても時代を考慮に入れて見なければならない部分もありますが、古典として触れる価値は十分にある映画だと言えます。[DVD(字幕)] 8点(2009-04-23 00:13:58)

578.  チャップリンの殺人狂時代 《ネタバレ》 うーん。よく判らないなぁ。ラストの有名なセリフがまるで生きていない物語のような気がして。人の命を奪うって事、それを批判するための物語として殺人者を演じてみせたのは皮肉な意味を持つとして、殺人をゲームのように描いていて、殺された人間にはほぼキャラクターが存在せず、殺人に失敗した人間に対してのみキャラクターが与えられている状態は何故なんだろう?と。まさか「殺していい人間の価値」の取捨選択をした上で無差別に殺す戦争はアカンと言ってるワケでもないでしょうしねぇ。ごく一部の登場人物を除いて、ちっとも人間が見えて来ないあたりに、やたら違和感を抱いてしまう訳で、私はこの映画、非常に気持ちの悪い映画という感じがしてしまいます。その言葉にしろ描写にしろ妙に軽いようにも見え、その実、物凄い悪をめちゃくちゃオブラートで包んで提供しているようにも思える訳で。しかし、何れにしろだから戦争がどう関係あるの?って思ってしまい。個人的にはあの不死身のうるさいオバサンが最高でした。本音を言っちゃえば全編セリフばっかりな状態より、彼女に対して延々失敗し続けるコメディが良かったかな。映画ファンになるもっと前、小学生の頃、有楽座で連続上映された『ビバ!チャップリン』10作のうち初期上映4作(『モダン・タイムズ』『街の灯』『独裁者』『ライムライト』)にハマった人間としては、もし当時の自分がこれを見ていたらどう思ったのか、知りたいところです。[DVD(字幕)] 5点(2009-04-17 00:20:31)

579.  エデンの東(1955) 《ネタバレ》 むう。延々とぐなぐなうらうら軟体動物みたいな動きでラリってんの?みたいなジミーはともかく(今あの動きに近いのはショーン・ペンか香川照之じゃない?)、人の内なる善と悪との葛藤ってのは判るんですよ。何を以って善とするか悪とするか。その価値観や表現の仕方の違いが生み出す摩擦。だけど聖書背負った映画なモンで、大前提に絶対的良識があって、内に悪魔が棲んでたり罰が与えられたりするように感じてしまうのが自分的に引っかかりました。始めにテーマありきで生まれてきたようなキャラクターばかりで、言動が神にコントロールされているみたい(レタス前とレタス中とでジミーの態度がコロリと変わるのもよー判らん)。あと、結局ジミーのキャラが表現しようとしていたモノは、あのヒロインが自分を語ったコトで全部済んじゃってるんじゃない?と。あのヒロインの物語にすればそれで完結してしまうんでないの?みたいな。やっぱりジミーのキャラにシンパシー感じないとキツいですかねぇ。映像的にはシネマスコープにキレイにハマった画がステキざんした。ついでに、有名なテーマ曲が一般的なイメージよりも実際はアップテンポなのね。いつの間にやらスローにしちゃったのは誰やの?[DVD(字幕)] 5点(2009-04-16 01:28:34)

580.  市民ケーン 《ネタバレ》 「バラのつぼみ」を誰かさんが入手したとかなんとかいうニュースのお陰で、最初からその正体を知ってしまっていて、でもまあ、それでつまらなくなるという訳でもなく。映画を見ていていかに「あー、アレの元ネタはこれかぁ」っていうのが出てくることか。スピルバーグやらゼメキスやら『タイタニック』やら『嫌われ松子』やら、いちばん最近では『ウォッチメン』。どれだけ後の世界のクリエイターに影響を与えたかがよく判ります。物語は最初にケーンの人生をさっさと説明した上で関係者の証言という形で辿ってゆく訳ですが、この時代によくもまああれだけ多彩なテクニックを駆使できたもんだって感じで。語られるケーンの物語そのものは今となってはそんなに面白いモンでもないのですが、それを見せるテクニックが凄いのでぐいぐいと引っ張られてしまいます。未完成な劇場、未完成な城、モザイクな装飾の城の中、妻のパズル。映画そのものがパズルのようになっていて、その中に入れ子細工のように象徴的なアイテムが組み込まれ、人の人生を象徴してゆきます。断片の中の、一番若いケーンと共に登場する「バラのつぼみ」。それが示唆する事に思いを巡らせた時、1つのパズルが出来上がってケーンという一人の人間の生を見るのですね。[DVD(字幕)] 8点(2009-04-15 00:08:58)(良:1票)

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