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プロフィール
コメント数 270
性別 男性
年齢 57歳
自己紹介 歳をとるごとに趣味と呼べるものがだんだん少なくなり、今では多忙ななか映画を鑑賞することがひとときの楽しみとなっています。
無数の作品の中から良作を探し出すツールとして、本サイトのお世話になっています。

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【製作国 : アメリカ 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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41.  ジョニーは戦場へ行った 《ネタバレ》 タイトルは第一次大戦当時の「ジョニーよ銃をとれ」との志願兵募集のプロパガンダに対する痛烈な皮肉だという。事故や病気と違い、戦争は国家が起こす。国家が国民を守ってあげるかわりに、国民も命をかけて国家を守らなければならない、という論理が普通に説得力を持った時代にあって、忠誠を尽くしたその国家から想像を絶する苦痛を与えられた若者の悲劇である。DVDが安価で再販されたこともあり、本サイトのレビューに刺激され鑑賞に至ったが、こちらのレビューの印象が強烈だったためか、本編からの衝撃は予想したほどではなかった。それは顔や手足を失った主人公の姿そのものの描写が想像したより控えめだったからかもしれない。これは直接的な残酷描写をあえて控えることで、より本質的な残酷さを際立たせようとの意図だろうか。いずれにせよ、本作の主人公と比べれば、この地球上に存在するいかなる人間もまだ幸福といえるかもしれない。「死ねないのであれば、見せものにしてほしい」とは、悲しい人間の本質だと思う。なぜならどんな形であれ、他者に貢献することで人間は幸福を感じる生き物だから。戦争とは?国家とは?人権とは?人間の尊厳とは?様々に考えさせられる映画だった。[DVD(吹替)] 8点(2012-10-29 15:13:07)

42.  ダークナイト ライジング 《ネタバレ》 ノーラン版バットマン三部作の最終章。この「ライジング」は内容的に「ビギンズ」「ダークナイト」と深く関連しており、「伏線回収篇」ともいえる位置づけのため、前二作の内容を頭に入れて鑑賞した方がより深く楽しめる。前作では「正義」とは「悪」とは、がひとつのテーマだったが、今回は「ヒーローとは」という問いかけが印象に残る。それゆえに、バッドマンが最後にゴードン本部長に語りかけるシーンは感動した。ただ、今回の敵であるベインのすごみが尻すぼみだったのと、ブルースが閉じ込められた地下牢をもっと闇と絶望を象徴する描写にすればなお良かったと思う。しかし、アクション映像の素晴らしさと最終章としてのまとめ方の上手さ、後味のきれいさなど、さすがはノーラン監督と思った作品ではあった。[映画館(字幕)] 8点(2012-08-06 15:14:35)

43.  リアル・スティール 《ネタバレ》 いわゆる「父子ボクシングもの」であり、ラストのカタルシスへの持って行き方も最初からある程度予想できるわけだが、「近未来」「ロボット格闘技」そして「ATOMのシャドー機能」という設定により、予想以上に面白い作品になっている。特筆すべきは「トランス・フォーマー」「アイアン・マン」を経てモーション・キャプチャ技術が進歩したこととCG技術が相まって、ロボットの描写がほぼ実写と区別がつかないレベルまで達していること。日本なら「鉄腕アトム」や「ドラえもん」ひいては数あるロボットアニメなんかも、ハイクォリティで実写化できる時代になったということか。いずれにしてもSF映画の可能性がぐんと広がっていることを実感させる映像だった。さらに印象的なのはマックスを演じるダコタ・ゴヨの名演技だ。マックスはロボット好きがきっかけで最初は父の「興行」に同行するわけだが、かつての父の栄光と挫折を知ってからは、ロボット格闘を通して父が立ち直ることを望むようになる。ラストファイトで闘志を蘇らせた父を見て涙を流すシーンは、マックスの視点がいつのまにかロボットから父に変わっていたことを自然に表現した良いシーンだ。最後、この親子がどうなったかを見たい気もしたが、そのあたりを小気味よく切り落としたことも返って良かったと思う。 [ブルーレイ(字幕)] 8点(2012-06-18 12:20:01)(良:1票) 《改行有》

44.  インビクタス/負けざる者たち 《ネタバレ》 まずは、ネルソン・マンデラという誰もが知っている実在の人物を見事に演じきったモーガン・フリーマンの演技を評価したい。南アでのアパルトヘイトは教科書で誰でも学んだ歴史だが、制度自体が廃止されても、人々の心は簡単に変えられるものではない。でも、誰もが予想しなかった、白人社会を象徴するナショナルチームをあえて残すという選択。それだけでなく応援する。そして勝つことで国民の心が一つになりうる。そのことを誰よりも冷静に知っていたのがマンデラだったのだろう。ここにこの偉人の非凡さがある。自らを27年間も牢獄に入れた相手(白人)を赦すなんていうことは、己の感情を超越しないとできないことだ。まさにインビクタス「負けざる魂」を持った者のみが、運命の悲哀を乗り越え、人々を結びつけることができるということを描いた作品である。マット・デイモン演じるチームのキャプテンが、マンデラと1回会っただけで、変わり始める。その一人の変化がやがて全体チームに、最後には全国民に波及していく。それを最初から頭に描いていたマンデラはやはり非凡としかいいようがない。マットも見事にラガーマンの体づくりを見せている。さらに本作の面目躍如はラグビーシーンのリアリティーさにもある。満員のスタジアムをCGではなく、膨大な人数のエキストラで再現している。これは本当にすごいことだ。観た後で、イーストウッド監督作品と知って驚いた。題材性も含め本当に素晴らしい監督だと改めて認識した。[ブルーレイ(字幕)] 8点(2011-12-15 13:26:10)(良:1票)

45.  トップガン 二十数年前、公開当時に映画館で鑑賞。そりゃ大変な話題作だった記憶がある。劇場では戦闘機の重低音がリアルに鳴り響き、迫力ある戦闘シーンと、さわやかなトム・クルーズが躍動する当時としては上出来なアメリカ青春映画だったと思う。特に米海軍が全面協力した、リアルなオープニングは最高に格好良かった記憶がある(こうしたシーンを格好良く感じるかどうかでも本作の評価は分かれるだろう)。最近でもスバルのCMでこのシーンを再現したものがある位、インパクトがあった。現実の海軍パイロットの実情とは相当かけ離れたストーリーではあろうが、(当時としては)リアルな戦闘機バトルと、魅力あふれるヒーローの挫折と再起、友情が描かれ、サントラも大ヒットしたした本作は時代が変わっても記憶に残り続ける良作と思う。[映画館(字幕)] 8点(2011-04-13 10:03:59)

46.  マイケル・ジャクソン/THIS IS IT 《ネタバレ》 期間限定に弱い小市民として鑑賞。冒頭、マイケルへの思いを語るダンサー候補?達の感極まる表情は、改めてマイケル・ジャクソンこそ現代最高峰のスーパースターだということを思い起こすに十分なオープニングだった。本作はリハーサルとステージ映像を中心に構成した映画であるため、共演者やスタッフとマイケルの信頼関係や、マイケルの愛情あふれる接し方などを垣間見ることができた。リハーサルとはいえ、歌や演奏、ダンスに手抜きはなく、十分見応えがある。50を過ぎたとは思えぬマイケルの健在ぶりには理屈抜きで感動する。現代最高峰のエンターティナーで今はもう伝説となったマイケルが10年ぶりにどんなステージを観客にみせようと考えていたか、それを知るだけでも観る価値は十分にある作品だ。[映画館(字幕)] 8点(2009-11-07 18:36:19)

47.  007/カジノ・ロワイヤル(2006) 《ネタバレ》 「007ビギニング」といってもよい内容。それだけにこれまでの「お約束」に縛られることなく作られた感がある。ここ数年の「007」シリーズの路線には正直飽きていたところだっただけに、新鮮で良かった。スパイ映画らしい出だしには「00」が殺しのライセンスであることを思い出させる効果があったし、それに続くオープニングタイトルと音楽もセンスが良く、新しい「007」への期待感を高めている。無骨な顔のダニエル・クレイグはこれまでのニヤついたボンド像を打ち壊し、「英国諜報部にはこんな奴いそう」と思わせるリアリティーを醸し出した点で評価できる。とにかく良く走るスパイという意味では「Mi3」のトム・クルーズばりではある(笑)。アクションは(スタントを多用しているのだろうが)全編通して見ごたえ十分。ボンドとヴェスパーの愛情劇も、それに絡むドンデン返しも良く練られているが、少し説明不足の感が否めない。もう一度見返せば良いのかも知れないが…。いずれにせよ、本作は長さを感じさせず、映画の魅力てんこ盛りの力作であることは間違いない。 [DVD(字幕)] 8点(2007-08-10 10:50:27)《改行有》

48.  ブラッド・ダイヤモンド 社会派の話題作とは聞いていたが、予想以上に社会問題とエンターテイメント性を高次元でバランスさせた佳作だった。本来はマスコミがもっと取り上げるべきテーマを、あえて高いコストをかけて映画にするというリスクを選択した製作者に敬意を表したい。前の方が言っていたようにレオのような人気俳優が主演でなければ、観客動員は期待できなかったかもしれない。そのレオの演技も光っている。展開が早く、冒頭から作品世界に一気に引き込まれる。そして何よりもこのエンターテイメント性に埋もれることなく、(たとえ作品がフィクションであっても)この作品が訴えようとしている「真実」はしっかりと伝わってくる。象牙であれ、金であれ、ダイヤモンドであれ、我々が目にするそれには目には見えない血がベットリと着いている(かもしれない)という真実。耳を澄ませばそこから罪なき家族の悲鳴が聞こえてくるという真実。いつの頃からか人間が命以上のものを欲しがるようになって以来この悲劇が繰り返されてきたという真実。私は妻に贈って以来ほとんどフタを開けたこともない(これからも恐らくほとんど開けることのない)いわゆる給料の3ケ月分の婚約指輪がわが家にあることを、こんなに恥ずかしく思ったことはない。私たちは現代社会に生きるものの努めとして(過去の無数の血と悲鳴の歴史の果てに生きるものの努めとして)この映画が訴えようとしていることは知らなければならないと思った。[映画館(字幕)] 8点(2007-05-01 18:29:37)(良:2票)

49.  父親たちの星条旗 《ネタバレ》 巷で話題の「硫黄島二部作」。まず、敵味方という正反対の視点からひとつの「戦争」を語るという構想は評価に値する。当時あの島で戦った人たちは、よもや後年このように映画化されるとは想像する余地すらなかっただろう。全編をとおし「戦争」という異常な状況におかれた人間の苦悩(戦場の外でのそれも含めて)をあくまでも冷静な目でとらえている。エンドクレジットで当時の実際の写真が映し出されても、大きな違和感を感じなかったことからも、その冷静な画づくりが成功していると言える。結局本作の主題は、ラストシーンに集約されるであろう。“ドク”の息子は、父の死後、英雄として祭り上げられることを受け止めて生きてきた父、そして戦友を決して見捨てない素晴らしい衛生下士官だった父のことを初めて知る。その父が実は“イギー”ら戦友をずっと心に抱えてきたこと。そしてそのことを息子に赦しを乞う場面。そしてそんな父を「誇りに思う」と抱きしめる息子。これらのシーンの圧倒的な重さに心を動かされずにはいられない。彼が人生最後に心に浮かんだのは、50年以上も前の、消えそうな命を忘れるかのように海辺ではしゃぐ戦友達だったというのは、決して虚構ではないような気がする。[映画館(字幕)] 8点(2006-12-05 12:14:23)

50.  ユナイテッド93 《ネタバレ》 言うまでもなく、あの「9.11」にユナイテッド93便で何が起こったかが描かれた作品であるが、正直序盤から心拍数が上がりっぱなしであった。観客は既にこの便の運命を知っているため、もはや取り戻せない時間を犯人・乗客・そして混乱する管制スタッフと追体験することになる。この映画に有名な俳優は当然必要ない。犯人グループの緊張感、ショックのあまり目の血走った乗客、涙ながらに大切な人に電話する乗客、シロウトのようにうろたえる客室乗務員、すべてが演技とは思わせない迫力で迫ってくる。犯人がいつ決行するのか、政府関係者は何もできなかったのか、そしてどのように最後を迎えるのか・・、観客の緊張は緩むことなく最後まで進んでいく。ここに搭乗する人物(犯人を除いて)は、私達と何も違わない。私たちにもいつ訪れるかもしれない危機を観客に突きつける作品である。「危機管理」という言葉を考えさせる作品である。決して面白い映画ではないが、多くの人が見ておくことをお薦めする。[映画館(字幕)] 8点(2006-08-15 09:41:07)

51.  フォエバー・フレンズ ベット・ミドラーの歌声が要所に織り交ぜられながら、飾り気のない友情が描かれている。ドラマに非現実的に大きな起伏がない分、等身大の女性の友情が伝わってきて、いつまでも余韻が残る佳作である。色々なことがあっても、大事なときに側にいてくれる親友のありがたさは男性も同じであるが、ふとそんなベタな友情の大切さを考えさせてくれるおすすめの作品。[ビデオ(字幕)] 8点(2005-06-07 11:00:12)

52.  ブラックホーク・ダウン ソマリア内戦への米国(国連)の介入、という比較的新しい戦争の実話を題材にしていることもあり、リアルな戦争描写が印象的。何らかの政治的意図をもって製作されたというよりも、ひたすらリアルで凄惨な戦争の現場を観客に見せることに撤した感がある。そういった意味では「プラトーン」や「プライベート・ライアン」よりもストレートだ。 強いて言えばジョシュ演じる理想主義的傾向をもつマットが戦闘で部下を失う中で「本当にここで戦うことがソマリアの民衆のためになるのか」という心の葛藤を底流に感じた。この心情は近年のアフガンやイラク戦争にも通じ、他国への干渉(ましてや戦争行為)が、いかに大義を掲げようが、その実現には困難を極めるというテーマにもつながっていくだろうが、この作品はそういった難しいことではなく、その「戦争」にいかなる大義があろうと、そこに身をおく兵士にとっては「自分が生き残るため」そしてある種異常な時間を共有する生死を超えた「仲間のため」に、敵を殺すしかない、という凄惨な現実を、「良い」「悪い」の善悪論をはるかに超越した次元で観客に提示することが主題であったと思う。その意味で私には決して「おもしろい」などという感情は湧かなかった。だけど点数は低くしたくない作品。 観終わった後、ちょうど静岡県警のヘリ墜落!のニュースが飛び込んできて、なんだか作品とオーバーラップしてしまった。 [DVD(字幕)] 8点(2005-05-03 19:10:57)(良:3票) 《改行有》

53.  オールド 《ネタバレ》 皆さんおっしゃるとおり、アイデア一発勝負のシチュエーションサスペンスミステリーとして、シャマラン監督らしい作品に仕上がっている。 登場人物たちが「特別なプライベートビーチ」に案内された後は、奇々怪々な老化(あるいは成長あるいは風化)現象が発生したり、突然取り乱す人が出てきたりするなか、何故かこのビーチからは出られないことが分かって以降、カメラは徹底してビーチ視点から離れることなくストーリーが進む。 このため、観客もこの得体の知れない場所に閉じ込められた心理になり、物語に没入しやすくしているのは、脱出ものお決まりの手法とはいえ、効果的だった。 また終盤には、医薬品メーカーの関わりが分かるわけだが、その意図が単純な悪ではなく、一定の説得力が見いだせる余地があるところにも、設定のユニークさが光る。 例えば、人間の寿命を延ばす薬を研究するとして、その治験には途方もない時間がかかることを想像すると、この製薬会社のような発想が出てきても不思議ではない。(もちろん実行してはいけないが) また、子供達が急速に成長するのはいいとして、体の体積がみるみる増えていくのは物理学的に?とは思ってしまう。 本作はこうした設定上の細かい矛盾点をツッコんで楽しむのもいいし、それを忘れて非日常のミステリーに身を委ねるのもよしという、良質なサスペンス映画としてオススメできる。[インターネット(字幕)] 7点(2022-06-26 11:42:26)《改行有》

54.  アンビュランス(2022) 《ネタバレ》 IMAXシアターにて鑑賞。 極力CGを使わない、とのマイケル・ベイ監督の意向どおり、久しぶりにリアルでド迫力なカーアクションを楽しむことができた。 銀行強盗犯を親にもった白人と黒人の義兄弟と、その逃亡に巻き込まれる女性救命士が主役のノンストップ逃走アクションだが、本作は単なる逃亡劇ではなく、兄弟の信頼と確執、そしてトラウマをかかえる救命士の再起といった人間ドラマもしっかりと描かれており、脳ミソ筋肉映画のイメージが強かったマイケル・ベイ監督の先入観をいい意味で覆してくれた。 とはいえ、ドローンを使ったカメラワークは観たことのない画角を捉えており、こちらも見応え抜群だった、 絶望的な逃亡劇の中で、救命士の心に変化が生じるといったストックホルム症候群的展開は決して新鮮とはいえないものの、ラストにいたる展開には一捻り入っており、グッとくるラストには見応えもあった。 有名俳優も出演していないためか、あまり注目されていない本作だが、意外に拾いものの佳作アクションドラマとしてオススメできる作品。[映画館(字幕)] 7点(2022-04-13 11:23:31)《改行有》

55.  ドント・ルック・アップ 《ネタバレ》 とにかく、超豪華なキャスティングに驚く本作。 出演料だけでもどれほどかかったのかと、下世話な想像をしてしまうほど… ブラックコメディとされる本作だが、扱うテーマが彗星衝突による地球滅亡なだけに、コメディ要素よりも相当ブラック色が強いことを覚悟して鑑賞するべき作品。 彗星が地球に衝突するというプロット自体は使い古されたものだが、本作ではよくあるヒーローや、地球を救うために立ち向かう人々はほとんど描かれず、現実をまともに見ようとしない大統領や、視聴率しか考えないテレビ番組、自社の利益誘導しか考えない巨大IT企業のCEOとか、真実を訴えようとする科学者を揶揄するSNSとか、「今」の世界(というかアメリカ)を風刺しまくる内容に、笑いよりも恐ろしさしか感じない。その点では冴えまくった感性を感じる映画だ。 最後、冷凍保存技術で地球を脱出して、生存可能な惑星に降り立った有力者たちが、皆中高年というところも、バカバカしくて全く笑えない。 決してハッピーエンドではないし、胸くそ悪い気分で観終わるため、評価が分かれるところだが、地球の危機は決してSFの世界とはいえない今、世界の指導者やマスコミ、巨大企業の経営者にはお願いだから一度鑑賞していただきたいと思った。[インターネット(字幕)] 7点(2022-01-20 16:35:29)《改行有》

56.  アーミー・オブ・ザ・デッド 《ネタバレ》 名作「ドーン・オブ・ザ・デッド」のリメイクでゾンビ映画の新境地を開いたザック・スナイダー監督が オリジナルのゾンビ映画を作ったと知り、期待して鑑賞。 今回はNetflix単独配信ということで、認知度が低いのが残念だが、ロードショー上映にも耐えうる期待どおりの面白さだった。 ゾンビ映画のアイデアはこれまでに出尽くされた感もあり、本作において全く新しい着想はなかったものの、ゾンビアポカリプスのラスベガスを舞台に、一攫千金を狙うグループと、そこに対峙するゼウスを中心とした統率の取れた「ゾンビアーミー」という、アクション映画王道のストーリーを、最新のVFXを駆使して映像化するわけだから、期待は高まろうというもの。 特にゾンビタイガーのリアルな描写は特筆すべきだろう(実際ラスベガスにはホワイトタイガーが売りのホテルがある) ネット配信を意識してか、主要キャストにはあえて有名な俳優を起用せず、その分視覚効果等に予算をかけたのは正解だったと思う。 物語は主人公の父とその娘の家族関係を軸に進んでいくわけだが、ラストも安易な予定調和に終わらせないところもザック・スナイダーらしい。 いずれにせよ、ゾンビ映画好きを楽しませる要素いっぱいの本作は、ゾンビ映画ファンにこそ観てほしい作品だ。[インターネット(字幕)] 7点(2021-06-23 13:06:02)《改行有》

57.  TENET テネット ノーラン監督らしく、どの作品も既視感のない、つまり新しい映画体験をさせてくれるという意味では、 本作も期待どおり(以上)だった。 普通に考えたら、1回観てもよくわからないような難解な映画は興行的には成功しづらいところだが、 本作はコロナによる自粛明けということもあり、新作の娯楽大作に飢えている私たちのニーズにマッチしていたし、 ノーラン印がついているし、眼前に展開されるアクションはスリリングで楽しいわけだから、難解とはいえ苦痛ではない、 ということも相まって、日本ではヒットしているようだ。 かくいう私も脳みそをフル稼働しながら観ていたが、終始「わかったような、わからなかったような」感じで、 致命的だったのは、ラスト近くでついにお手洗いを我慢できず席を立ってしまい、戻ってきたらエンドロールになっていたという、 全く笑えない失態を犯してしまったため、最後の5分間の出来事を連れに聞くしかなかったという体たらく(汗) 仕方ないので、もう一度、せっかくなのでIMAXで鑑賞しようと思います。[映画館(字幕)] 7点(2020-10-12 15:38:22)《改行有》

58.  ワイルド・スピード/SKY MISSION 《ネタバレ》 シリーズ第7作は文字通り、空中でのミッションてんこ盛り。 冒頭のドゥエインとステイサムという2大ハゲらっちょによる肉弾戦にはテンションが上がった。 その後のストーリーはあってないようなもの。どうぞツッコんでくださいと言わんばかりの展開だ。 前作の「戦車チェイス」やレティの「空中キャッチ」を観た後では、もはやどんな無茶も受入可能になっている不思議な映画。 むしろ、そのハチャメチャをポップコーンを頬張りながら楽しむのが本作を観る作法のように思える。 とにかく普通の映画のクライマックスを3つ位放り込んで、これでどうだ!と言わんばかりの超絶アクションを理屈抜きで楽しめたのは事実。 劇中ドミニクが「俺たちはドライバーであって、殺人者ではない」と言っているとおり、どんな無茶なアクションでも、車から離れていないところが本作の矜持といえる。 弟の復讐に燃え、超人的な破壊力でドム達を追跡するステイサムだが、結局復讐を果たせたのはハンだけで(しかも第3作で既に終了している)、あとのメンバーは皆被害なしなのが面白い。 本作が遺作となったポール・ウォーカーだが、ラスト近くの浜辺のシーンはあきらかに代役だし、ラストの併走シーンはモロ違和感のあるCGだったのはすぐにわかった。 もしポールが生きていたら、どんなラストシーンだったのか……とも思った。[インターネット(字幕)] 7点(2020-07-01 15:23:15)《改行有》

59.  ワイルド・スピード/EURO MISSION 《ネタバレ》 1作目から順に鑑賞。 ドミニクファミリーとしては前作のまま終わっていたらメデタシなところ、ホブスが捜査協力を依頼するには「レティが生きていた?」くらいの動機付けは必要なわけで、そこはすんなり入れたし、最後まで観れば、やっぱり彼らもホームに帰りたかった、というのも理解できる。 そういう意味では、1作目から観ていないとイマイチ入り込めないストーリーかもしれない。(最後は3作目TOKYO DRIFTにもつながるし) それにしても、前作「MEGA MAX」から普通のハリウッドアクション娯楽大作になっちゃった感じの本シリーズだが、本作に至ってはほとんど「ミッションインポッシブル」なみのミッションとアクションが展開され、そもそもこの人たち単なる車好きの強盗集団だったよな……、なんて考えながら、国際犯罪組織のプロを相手にした格闘や銃撃戦を観ていると、そんなことどうでも良くなったし、ヴィン・ディーゼルがブルース・ウィリスに見えてきたのもご愛敬。 とはいえ、F1みたいな装甲車でどんどん車を跳ね上げたり、クライマックスではいよいよ戦車も登場してのカーアクションは新しい発想で見応えがあった。 また、ストリートレースというお約束も忘れずに挿入されている。 ラストには3人目のハゲも登場し、次回作への期待も高まった。 ここまで来たらハゲ3人による三つどもえが観たい。(さらにブルース・ウィリスが加わればパーフェクトだ) 気がつけば、シリーズのファンになっている自分に気づき、まんまとやられた感じがする作品だった。[CS・衛星(字幕)] 7点(2020-06-17 11:20:21)《改行有》

60.  エンド・オブ・ステイツ 《ネタバレ》 ジェラルド・バトラーが腕利きのシークレットサービスを演じる「エンド・オブ~」3作目。 ジャンルとしてこういう「大統領を守る!」的な映画が好きなこともあり、どうしても観てしまう。 ストーリー自体はよくあるパターンを踏襲しており、鑑賞中に展開が読めてしまう点や、お決まりの「家族を取り戻す」的な展開も挿入される訳だが、それらを許容した上で、何度も窮地に陥りつつひたむきにターゲットを守り抜く主人公の凄腕さを楽しむ、というのが本作を観る正しい作法だろう。 その中でも、今回大統領を襲う「ドローン兵器」の威力は凄まじく、こうした最新テクノロジーの破壊描写は一見に値するし、トレーラーでのカーチェイスにも工夫が見られ、終盤のビルにおける攻防戦でも、カメラの位置やカット割りの効果で緊迫感と見応えのあるクライマックスになっている。 そして三作目ということもあり、大統領とバニングとの信頼関係も本作の見所となっている。 本作は「ダイハード」の続編のように、敵が代わるだけで、安定の味わいを提供してくれる作品と割り切って観ることをオススメしたい。[インターネット(字幕)] 7点(2020-04-24 11:37:26)《改行有》

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