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Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 1317
性別 男性
ホームページ http://minrou.seesaa.net/
年齢 36歳
メールアドレス baker221b@live.jp
自己紹介 全体的に甘めの評価になりがちです。
当然映画のジャンルによって評価にバラつきがあります。以下参考までに……。

評価が高くなりやすいジャンル:ミュージカル、B級アクション、ロマコメ、バカコメディ
評価が低くなりやすいジャンル:ミステリー、サスペンス、ラブロマンス

基本的に過激な映画が好きです。暴力的な意味でも、性描写的にも、人間性の描き方でも
どれだけ感動的な映画であっても尖った所が無い映画より、過激な表現がある映画の方を評価しています。

13.4.27(追記)……TOHOシネマズが6月1日から高校生料金を1,000円にするとのこと。
今は若い方が映画館に少ない状態なので大変素晴らしいと思います。
(日本の料金はそもそも海外に比べて高すぎる。価格も一律で決められているから劇場間の競合も生まれにくい)
でももうちょっとシネコン自体が上映する映画のラインナップを改めた方が良いのでは。
客が集まる邦画をバンバンかけるのは経営としては正しいけれど、いつか必ずしっぺ返しが来るのは判り切っていることなのに。

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101.  くもりときどきミートボール2 フード・アニマル誕生の秘密 《ネタバレ》 前作がかなり従来の子ども向けアニメから脱却した作品だったので、今回も期待して鑑賞。その子ども向けと大人向けのギャグが混在したセンスは健在だったので、その点に関しては楽しめました。フード・アニマルが可愛いとか劇中では言われてますけど、やっぱり食べ物が動物化して食材を貪り食うシーンはかなり異様の雰囲気を漂わせている。 あとは至るところの構図・演出が完全に『ジュラシック・パーク』そのもので、同作のファンとしては嬉しいことでもあるのですが、それが作品に上手く活きていたかと問われると疑問ではありました。 あと非常に残念だったのが、前作ではハッキリ軸としてあった物語のテーマが一貫していないことでしょうか。「友人を信じ抜くこと」と「動物乱獲・動物実験」という二つの話に主人公が葛藤する。その二つのテーマが絡み合って解決されるという展開なら兎も角、別々に適当に解決されてしまうので、全体に話が上手く纏まっていない気がしました。 それから日本吹き替え訳のセンスが余り宜しくなかった点も勿体がない。この手の訳は難しいのは分かりますが、フード・アニマルの名前はもう少し工夫して欲しかった。言葉遊びでも、例えば「Cut The Cheese(チーズを切る):オナラをする」と言ったギャグも特に何の工夫もなく訳しては子どもにはギャグの意味が絶対に通じないのでは?配給会社はこのシリーズが大人向けのブラックなギャグ満載の映画であることを理解して配給して欲しいです。[映画館(吹替)] 6点(2014-01-14 13:15:47)《改行有》

102.  なんちゃって家族 《ネタバレ》 近年のアメリカンコメディ王道らしく「下ネタ」「エロ」「悪い言葉(Bad Language)」を詰め込み、加えて「近親相姦ネタ」「(オチの)葉っぱネタ」等もあり、大変教育上良くない仕上がりになっています。 映画の肝心の出来は、一言で言っちゃうと"くっだらない"映画。しかしこれは褒め言葉です。観ながら「くっだらね~!」と腹を抱えながら気持ち良く笑える映画なのです。この感覚を得るには話運びのスピード感が絶対不可欠。この映画はそこのテンポが抜群に良いと思います。オープニングから主要4人の人柄を描きつつストーリーを展開させ、サッサと飛行機→国境→メキシコ→国境と舞台が転換し各シーンを間延びさせない。最後にはアメリカ映画の伝統らしく主人公の成長もチッキリ(やや義務的ではありますが)描く。実に正しいアメリカのバカ映画の形です。 その上、各所でつるべ打ちでギャグを重ねているのですから、本当に脚本や編集、細かい演出が上手いのだと思います。下手なコメディ映画だったらギャグの場面は物語が止まってしまうことが往々にありますからね。 特に笑わせてもらった場面は、ジェスチャーゲームでのジェニファー・アニストンのチ○コ連呼、ウィル・ポールターの晴れ上がったタ○キン、期せずして始まるスワッピング(但し嫁×嫁)、姉と母にキスの手ほどきを受けさせられるウィル・ポールター、等等です。 ホントにくっだらねー映画。でも好きです。[DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2014-01-06 21:27:22)(良:1票) 《改行有》

103.  REDリターンズ 《ネタバレ》 大スターが大挙して出演している事を除けば、とても見れたもんじゃない作品であることは間違いないかと思います。でもこういうオールスターキャスト映画にありがちなように、ブルース・ウィリスのあからさまに適当な演技、ヘレン・ミレンのキャリアを自虐したギャグ、ジョン・マルコビッチの楽しそうな顔、(ファン以外には)不必要なイ・ビョンホンの全裸、「そんな退場の仕方ならそんな仕事断れよ!」と言いたくなるキャサリン・ゼタ=ジョーンズ、熟女に目覚めそうになるくらい可愛いメアリー=ルイーズ・パーカー、怖い演技をしたらキッチリ怖いアンソニー・ホプキンス、彼等を観ていると下らない内容も許せてしまうからズルいです。 敢えて特に酷かった点を言うならば、前作もそうでしたが、引退した凄腕エージェントがメチャ強いんではなくて、単に追っ手が弱すぎると思えることでしょうか。足元のプリングルスに気づかない突入部隊ってどーよ。ブルース・ウィリスに殺される前に転職を考えるべきだったな。[映画館(字幕)] 4点(2013-12-30 19:30:27)《改行有》

104.  ラストスタンド 《ネタバレ》 不満点は山ほどあります。B級映画のお約束通りプロの殺し屋にしては余りに杜撰な行動、ラスボスのインパクトの弱さ、生きようが死のうがどうでもよくなってしまう程の魅力的でないキャラクター達、時速300km超を叩き出す化け物自動車に田舎市長の車で追いついてしまう、……等々例を挙げるとキリがありません。 但しシュワちゃんのアイドル映画としてはかなり高水準な映画なのではないでしょうか。昔から出来不出来関わらず彼のアクション映画をテレビで観ていた身としては、オープニングタイトルの後に彼が主役として姿を見せた画だけで、つい嬉しくなってしまう。なんだかんだでラストバトルは殴り合いという展開にも「それそれ!待ってました!」と言いたくなる。しかも絶妙にアクションのキレが無くなってしまっている様が可愛かったです(とても見れないレベルではない)。 ただやっぱり映画としては凡庸、もしくはそれ以下の代物であることは間違いないと思いますし、韓国映画界でも数々のヒットメーカーであるキム・ジウンもハリウッドに行くとこういう出来の映画に成り下がってしまうのかと、ハリウッドの怖さを感じました。因みにキム・ジウンは『グッド・バッド・ウィアード』『悪魔を見た』等の監督で、本来はアクション、残酷シーンの演出が大変素晴らしい方です。[DVD(吹替)] 5点(2013-12-22 06:15:40)《改行有》

105.  デストラップ/死の罠 《ネタバレ》 物語の中心はタイトル通り"デストラップ(死の罠)"。この劇中劇がこの映画の中で演じられているのを私達は観る、という虚実皮膜が何重かに張り巡らされた何とも凝った作りなのですが、オチに意外性が乏しく(単に魅せ方が悪いということもあるかと)、全編に渡って軽妙な雰囲気であるので、それほど面白くなかったというのが正直なところです。[DVD(字幕)] 5点(2013-12-20 13:25:43)

106.  キューティ・ブロンド 《ネタバレ》 リース・ウィザースプーンは本作で発揮している通り稀有な資質の持ち主だと思います。ちゃきちゃきのブロンドお馬鹿女にピッタリの外見をしながらも、表情に強い意志と聡明さを感じさせる。『カラー・オブ・ハート』や『ハイスクール白書/優等生ギャルに気をつけろ!』でも嵌り役でしたが、本作も前述した作品と同じくそんな彼女にピッタリな役柄でした。 ワーナーの彼女役として実質的な悪役を演じるセルマ・ブレアの魅力も忘れ難い。意地の悪い女を見事に演じ切っておきながら、主人公と和解した後では思いやりや優しさを感じられる表情を見せてくれる。主人公がワーナーと4時間風呂に入っていたエピソードをバラした時、ヤキモチを焼いている表情もたいへん可愛く、『ヘルボーイ』の役柄といいそういう演技で映える方なのでしょうね。 それだけ役者陣が魅力的でありながら監督・脚本の手腕不足かかなりの部分が適当な作りだったのは残念でした。ティーン向け映画ならではの適当さと言うか、あらゆるところで「まあこんな緩い感じでいんんじゃね?」という作り手の志の低さを感じます。 例えば、主人公とヴィヴィアンの和解なんか物語の核として重要なこと。もっと丁寧に描いたほうが終盤の展開でも活きた筈です。レズビアンのクラスメイトや、ムカつく女教授もいつの間にか彼女に好意を持ってしまっていて、明らかに尺が足りていない。それからオープニングの酷さもどうかと思います。「お前らそこにカメラがあるって知ってるだろ!」とつい思ってしまうほど不自然などんちゃん騒ぎ。役者を撮りたいから全員をカメラの方向に向かせるって……、もっと自然に寮生活を描けんのか。 中盤のネイルサロンでの意味不明なダンスと、心底しょうもない理屈で進む裁判シーンは、あそこまで巫山戯てやってくれれば文句ないかな。 最後に、こういうティーンの女の子向け映画(露骨なセックス描写やリースの露出が極端に少ないことから)で、「お馬鹿セレブより賢い弁護士、金持ちバカ男より聡明な彼氏!」という結論に至る映画が作られ大ヒットするアメリカはやっぱり偉いなと思いました。[DVD(字幕)] 5点(2013-12-16 09:48:11)《改行有》

107.  キャプテン・フィリップス 《ネタバレ》 ポーン・グリーングラス監督らしいブレるカメラ、無線機や電話等の小道具を舐めるように捉えるカット、それに伴う緊張感を堪能できるアクション映画です。ただ、前々作の『ボーン・アルティメイタム』、前作の『グリーン・ゾーン』と比較すると画面の揺れの度合いは控えめになっているし、カットの数もかなり少なくなっているように感じました。一部の人々には同監督の作品は「目が疲れるから嫌い!」と言われていますけど、この作品はそういう人たちにも薦められるのではないかと思います。 ソマリアの海賊から助かった勇気ある船長という話でありながら、単なるアメリカ万歳映画では無く、ソマリア海賊側の言い分や現状も描かれているのがフェアだと思います。最後にはあのフィリップスを気遣っていた男の子まで無残に射殺されてしまったのには仕方が無いとは言え呆然となってしまいました。[映画館(字幕)] 7点(2013-12-15 06:55:58)《改行有》

108.  ゼロ・グラビティ 《ネタバレ》 驚異の映像体験だったと言わざるを得ません。観客は宇宙空間に放り出されたライアンと完全に一体となって宇宙で漂流する恐怖を疑似体験する。冒頭の船外作業からスペースデブリの襲来、ライアンの一人称視点による漂流に至るまでは本当に息が出来ないような臨場感でした。しかも特殊効果を用いて上手く繋いでいるとは言え、ここまでをロングテイクで撮ってしまうとは恐れ入ります。また編集の技術もとんでもない。ライアンが完全に一人で宇宙空間に放り出されるシーンでは一人称視点と三人称視点が入り混じったりする。画面構成もすごい。普通の映画では当然シーン毎に写したい対象は決まっており、それはこの映画でも同じなのですが、例えばスペースデブリがシャトルに衝突するシーン等では画面全体で明らかに観客が一回の観賞では処理できない情報量が描き込まれている。多分、何度観ても画面で色々な発見ができる作品だと思います。 では映像の凄さだけなのかと思っていたら全然そんなことは無くストーリーも素晴らしい。中盤のライアンがソユーズの中で死を受け入れようとした辺りから次第に人生の意味を問いかける様な展開を見せていく。マットの「宇宙空間は静かで孤独だ。しかしならばどこに生きる意味がある?生きて地球に還るんだ!」という台詞はあらゆる人の励みになる言葉だと思います。だからラストシーンでライアンが土を掴み、大地を踏みしめる姿は大変感動的でした。無重力・水中を経て彼女は陸への帰還を果たす。これは進化であり、再生であり、誕生の物語なのでしょう。 アルフォンソ・キュアロン監督は『トゥモロー・ワールド』に引き続き映像・ストーリー共に類い稀な傑作を撮ってしまった。彼の作品をリアルタイムで劇場の大画面で観られることを本当に幸運に思います。[映画館(字幕)] 9点(2013-12-13 14:57:18)(良:5票) 《改行有》

109.  キャリー(2013) 《ネタバレ》 名作やカルト作品のリメイクは本当に難しいモンだと思います。原形を残してないとファンが怒るし、リスクを恐れて冒険をしないと凡庸な作品に成り下がってしまう。本作は完全に後者だと思います。 個人的に心配だったクロエ・グレース・モレッツは頑張っていたと思います。そもそもオリジナルのシシー・スペイセクが奇跡のバランスで成り立っていた配役だったのでそれを越えられないのは仕方が無い。しかし彼女のパフォーマンスが100%の力を発揮していたとはどうしても思えませんでした。それは周りの役者もそうで、モレッツの本来の演技が100ならば本作では良いトコ70程度しか発揮できていなかったと感じたし、周りの役者はそれに倣うと50が20程度だったと思う。 それはやっぱり監督の力量不足というか役者のコントロールが出来ていないのだと強く感じました。今時、あからさまに"目を泳がせ"たり、"顔を背け"たりする演技ってどうなんでしょう。また監督が今回『キャリー』をリメイクするに際し「何をしたかったか」が全く見えません。プロムナイトに代表されるデ・パルマの映像美は消えて貧乏臭い画になっているし、忠実に作ることを考えすぎてオリジナルの良さは消え、監督のオリジナリティは消えてしまっていると思います。 それでもキャリーがプロムナイトで暴れだした後は結構楽しかった。やっぱりモレッツはちょっとイっちゃってるキャラが似合うのでしょう、燃え上がる炎をバックに超能力を爆発させる場面は見ごたえがありました。クリスのフロントガラスへロケット頭突きにも大いに笑わせてもらいました。 そこまでの時点では「5点くらいの映画かなー」と思っていたのですが、センス0点のラストカットと底抜けに明るい調子のエンディング曲でマイナス1点。[映画館(字幕)] 4点(2013-12-02 06:49:29)(良:1票) 《改行有》

110.  ライフ・オブ・デビッド・ゲイル 《ネタバレ》 いやー、良い意味で裏切られました。舞台は政治的に保守的なカラーが根強いとされるテキサス。中盤まではカウボーイ風の男が記者二人を付け狙い、死刑制度反対派のゲイルは制度賛成派の右翼団体に嵌められた可能性を示唆する。この中盤まで「また豪く一方的に偏った内容だなぁ」と思ってました。いかにもゲイルが何らかの陰謀に巻き込まれた様にミスディレクションしていますからね。 しかし最後に明らかになるのは全く別方向の真相でした。この映画は死刑制度について「こっちが正しい!こっちは間違ってる!」と結論づけてはいない。ただ"冤罪の人間が死刑になる可能性もありうる"という当たり前の事実を示しているだけです。但し、観客への問題提起にもキチンとなっている。そういうバランス感覚も魅力の一つかと思います。 因みに私は最後までしっかり騙されました。観客の心情はともかくゲイル自身は納得してあの最期を受け入れた訳で、個人的には爽快感のある良いラストだと思いました。[DVD(字幕)] 8点(2013-11-23 14:14:52)(良:1票) 《改行有》

111.  くもりときどきミートボール 《ネタバレ》 発想が独創的で面白い!子ども向けの要素に多分にブラックな要素をぶちまけた様な作品でした。子どもが好きなものと言ったら食べ物!空から食べ物が降ってきたら子どもは嬉しい!でもその風景は大人から見ると主人公の父親が言う様に明らかに異様だし、子どもは不健康になり、市長は超絶メタボになる。そんな食べ物の醜悪な部分もしっかりと描いているところが、肥満大国アメリカならではのセンスだと思います。 そして終盤の食べ物が襲いかかってくる場面は普通に恐ろしい。隕石の様に巨大な食べ物が落ちてくるミスマッチ感と、巨大な質量の物体が襲いかかってくる恐怖が混在している。主人公が食べ物の竜巻に乗り込んだ場面は普通に恐怖映画さながら。主人公たちに襲いかかるのが食べ物なので、人間的ではないが無機質でもない、ハッキリ言うと化物が迫ってくるような恐ろしさがあります。感覚的には『ベルセルク』の蝕やクリフォトの様に無数の怪物が取り囲んでくる様な怖さでした。 そのビジュアルに対して残念だったのがドラマ部分。世間的にはダメ人間の主人公が発明家として大成し、主人公の父親が息子を理解し誇りに思う展開は大変良いし感動的なのですが、如何せんヒロインの扱いが微妙に思います。「見た目はカワイイけど中身はナード(オタク)で主人公にも理解がある」って何と言うかオタク男にトコトン都合の良いヒロイン像という気がします。また街の人々に魅力が余りなかったのも残念。いくらか肉付けされているアルとブレントに関しても、特にブレントはキャラの掘り下げ不足になっていると思え、彼らが改心したことに納得しづらかった。どうでもいいネタですけどアルの息子の名前が"カル"だったり(スーパーマンの本名)、胸毛で危険を感じ取ったり(多分スパイダーマンのスパイダーセンスのパロディですよね)、アルに関して矢鱈とアメコミネタが含まれていたことに何か意味はあるのでしょうか。あまり必要性は感じられなかったな。[DVD(字幕)] 6点(2013-11-20 20:19:49)《改行有》

112.  ハウエルズ家のちょっとおかしなお葬式 《ネタバレ》 名バイプレイヤーを集めて作られた感じの悲喜劇。特にアラン・テュディックの芸達者振りは見事で、ヤクでキメキメ状態になった演技には大いに笑わせて頂きました。アメリカの良くあるお下劣コメディと異なり、劇中では誰ひとり死なず、態々見せる必要のない下品なシーンも見せない点に好感が持てます。昨今のアメリカのコメディなら件の写真なぞ間違いなく大写しにしてしまうでしょう。一応葬儀という舞台にあった上品(?)な作りでした。 但し、登場人物が多く一人一人の葛藤などは特に掘り下げられないので、「主人公が挫折から立ち直り成長する」そういうアメリカの伝統的な物語を求めている人にはややモヤっとくる話かも知れませんが。[DVD(字幕)] 7点(2013-11-16 16:13:08)《改行有》

113.  ラビット・ホール 《ネタバレ》 印象を一言で表すと"繊細"な映画。交通事故で幼い子を亡くした夫婦同士、また夫婦を取り巻く周囲の人々との交流の描写が本当に繊細です。例えば妻のベッカは映画の冒頭で隣人の奥さんが知らずに庭の植物を踏んでしまったことに気づきちょっと眉を(ホントにちょっとだけ)顰める。ここでベッカは(少なくとも子どもの死以降)神経質な人間と解る。ベッカには妹がおり、妹は姉に妊娠を告げる。妹の彼氏は経済的に不安定なミュージシャンだった。また妹はかつて死んだ兄についてベッカから見れば早々に自分の中で決着を付けたらしい。 だから中々自分の子どもの死に決着というか踏ん切りを付けられないベッカは妹のタフさにコンプレックスを抱いていることが様々なシーンでチラリと描写される。またそれらの感情の機微が画面の構図やライティングと絶妙に対応している。この様な繊細な描写が凄く多いのでとても見応えがありました。 ストーリーもとても素晴らしく、どんなに忘れようとしても死んだ我が子の事を記憶から抹消できない事を冷酷に描いている。そんな中でベッカの母親の「重さが変わってくる。最初は重かった岩が段々ポケットの中の小石に思えてくる。でもポケットの中に手を入れた時に思い出さされる。それは無くならないけど我が子が居た証だと思えば辛くない」という言葉は主人公夫婦にとって福音だったでしょう。 我が子を亡くした夫婦という重い役柄を演じたニコール・キッドマンとアーロン・エッカートは流石の演技力。自制が効かず周囲に当たってしまうベッカと、携帯電話に残った我が子が生きていた頃の動画を愛おしそうに見つめるハウイーの姿には胸が締め付けられる思いだった。[DVD(字幕)] 8点(2013-11-10 20:20:44)(良:2票) 《改行有》

114.  2ガンズ 《ネタバレ》 気楽に見れるスパイアクション。ヒロインが途中退場したり、矢鱈と残酷シーンがあったり、それなりにシリアスな描写はあるものの基本的にはお気楽に明るいバディ物となってます。 とは言ってもシナリオをもっと洗練したものにすればより面白くなっただろうし、そういう点で残念な作品でもあります。DEAと海軍情報局とマフィアとCIA、それら全部から追われることになる主人公二人と、色んな組織が入り乱れた大金争奪戦であるにも関わらず、組織毎のカラーが殆ど活きていません。マフィアの牛を使った拷問が少し面白かった位かなぁ。 後は単純に「そりゃ無理だろ!有り得ないだろ!」って展開が多いですね。二人で海軍情報局に単身乗り込んじゃったり、わざわざご丁寧に全組織が一箇所に終結したり(わざわざご丁寧に姿まで見せるのはなぜ?)。まあその位の事は気にする様な映画じゃない!と言えばその通りなんですが。[映画館(字幕)] 6点(2013-11-06 22:23:59)《改行有》

115.  博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか 《ネタバレ》 鬼才キューブリックによる核戦争を題材としたブラック・コメディ。キューブリック独特の意地の悪さが爆発しています。 訳の分からないデマを信じてソ連を先制攻撃しようと爆撃指示を出すリッパー将軍、徹底的な反コミュニズムであるためにソ連をなんとしても攻撃したくて堪らないタージンソン将軍、核弾頭に跨り狂喜乱舞して消し飛んだであろうコング少佐、そしてラストにDoomsday装置が作動した後の人類の存続方法についてナチズム視点から嬉々として捲し立てるストレンジラヴ博士(しかもその非人道的な構想についてタージンソン将軍がまんざらでも無い顔をしている 笑)。極めつけはエンディングの「また会いましょう」。 核への驚異について真面目に描くよりも(実際にそのアプローチで行く案もあったそうですが)馬鹿げた悪い冗談にしてしまった故、強烈に記憶に残ります。笑ってみるのが正しい映画、でも決して笑えない映画。米ソ冷戦が終結した現代でも今日性が感じられる映画です。[DVD(字幕)] 9点(2013-11-05 11:35:49)《改行有》

116.  ブラックホーク・ダウン 《ネタバレ》 「アイディード将軍が死ねば俺たちが武器を置くと思ったか?この戦闘は終わらない。それがこの国の流儀だ」。パイロットと交渉しようとする男のこの台詞は印象的だ。しかしソマリア内戦に於けるアメリカの軍事介入の是非については一旦置いておく必要がある。この映画はアメリカが政治的に正しかったかどうかを問い質す作品ではないからだ。では何に関しての映画かというとそれは明らかで、「戦友を助ける」ことの尊さだ。だからこの映画で高揚的なマーチや感傷的な音楽は戦友を助けに行く男たちのシーンでのみ流れる。 話題となった緊迫感の持続する戦闘シーンの完成度の高さは言うまでもないですが、特筆したいのが「緊迫感のある映像→ドキュメンタリックなハンディカムでのブレのある撮影」と安易にしていないこと。映像美に拘るリドリー・スコットらしいと言いますか、基本的に画面が安定しているからとても見やすかった。かと言って安定しすぎている訳ではなく、弾着の数は半端ないわ、グレネードは彼方此方で炸裂するわ、RPGはバンバン飛んでくるわ、戦場の地獄の様な臨場感は保っている。このギリギリのバランスが素晴らしい。しかし麻酔なしの動脈縫合手術のシーンには参ってしまった。これまでの映画歴でも一二を争う位の痛そうな演出で、観ている間に無意識に「ヒエ~」と情けない声を上げていた。 ドラマパートの配分も良く、特に部下を一人も見捨てられない為に次々に犠牲を増やしてしまうことに苦悩するガリソン将軍には居た堪れない気持ちに。最後に処置室の床に流れ広がる血を必死に拭くも余計に血が広がってしまう姿が、この作戦に於ける彼を象徴している様で哀しい。[DVD(字幕)] 8点(2013-11-04 23:31:52)(良:1票) 《改行有》

117.  トランス(2013) 《ネタバレ》 催眠にかかった人間の脳内を映像化するというアイデアでまずターセム・シン監督の『ザ・セル』を思い出しましたが、あちらの様なブッ飛んだ映像では無く、割と普通の絵画を巡るミステリーになってしまいます。スタイリッシュな映像に定評のあるダニー・ボイルなので映像も楽しめなくはないのですが、『ザ・セル』の方は連続殺人鬼の脳内したが、本作はセコイ男のジェームズ・マカヴォイの頭の中だからそんなに面白くないのが残念。 そうなるとミステリーの部分で楽しませてくれないと困っちゃうわけですが、これが基本的に後出しジャンケンのようなもので、真相を伏線から看破するのがほぼ不可能に近いので見終わった後は何とも言えない気持ちに……。 それから最後にエリザベスがフランクに催眠にして記憶を(完全にではないが)消すか、そのまま覚えておくか選択をさせて映画は終わりますが、それでいいんかい?クライマックスで彼女は自分の計画によって罪なき女性リズが殺され車内に放置されていたことを知り悔恨の涙を流した。それなのにまた催眠をしようという。あの涙はなんだったんだよ~。[映画館(字幕)] 5点(2013-10-28 22:51:49)(良:1票) 《改行有》

118.  フランケンシュタイン対地底怪獣(バラゴン) 《ネタバレ》 私の中で"フランケンシュタイン"と言えばジェームズ・ホエール版でもなく、ケネス・ブラナー版でもなく、この本多猪四郎による『フランケンシュタイン対バラゴン』なのです。メアリー・シェリーの原作が持つ「生まれてしまったモノの悲しみ」に原爆、生物兵器、見世物としてのミュータント等の要素を絡めている脚本は実に見事。本作は謂わば感情移入しやすい"ゴジラ"と言えるのかもしれない。 円谷英二による特撮も冴えまくっていて、古さを感じないとはとても言えないが、特撮技術としては大変高水準な事には違いない。 そして何より敵役のバラゴンの造形がカッコ良いのだ。終盤のフランケンシュタインとの格闘にテンションが上がるのなんの。それだけに最後のタコだけは頂けない。観ていて思わずズッコケた。ラストのセリフを言わせたいがためにデッチ上げたとしか思えない。トンデモ展開。[DVD(邦画)] 7点(2013-10-18 23:35:18)《改行有》

119.  ミッション:8ミニッツ 《ネタバレ》 過去に起きた事故を何度も繰り返すという設定が面白く、次々とストーリーが展開していくので一気に観れます。最後に『恋はデジャ・ブ』と同じく、「その瞬間の隣人を精一杯愛することの大切さ」を説いており、それも感動的でした。佳作という言葉がピッタリくるSF作品です。[DVD(字幕)] 7点(2013-10-15 22:47:20)

120.  ウォーム・ボディーズ 《ネタバレ》 一応はゾンビ物かと思いきや、そんなことは無い只の奥手男子の恋愛奮闘記でした。だって序盤から喋ってるんだもん。意思もあるし。やりたい事はバルコニーのシーンでも分かる通り『ロミオとジュリエット』。最後にゾンビ側と人間側を隔てる壁を破壊することで両者の和解を表現している訳でしょう。 もう少しアクションシーン・サスペンスシーンにも力を入れてくれれば見れた作品になったかも知れないと思います。例えばヒロインはゾンビ居住区から逃げた先でガイコツに襲われる。いきなりガイコツが現れ襲ってくるのだが、それまでにゾンビの居住区とガイコツの居住区に境界線があるのか、どのラインを超えると彼らのテリトリーで危険なのかという情報が一切ないので、単なる脚本の都合で現れたとしか思えない。それじゃあハラハラしません。 しかもガイコツだけあからさまなCGなのでバトルシーンも違和感マックス。それにヒロインに襲いかかっても矢鱈と喰うまでにタメるし。もっと問答無用に襲いかからないと、怖くない。[映画館(字幕)] 5点(2013-10-15 20:50:21)(良:1票) 《改行有》

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