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【製作国 : アメリカ 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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1.  トランスフォーマー 一言で言えば、「特殊戦隊トランスフォーマー 2時間24分の夏休み拡大スパシャル」。それ以下でも、それ以上でもない。ちょっと期待していただけに、ガッカリ度アップ。お話そのものは、「超時空要塞マクロス」にすら及ばない。ハリウッドのネタ枯れを、つくづく実感しました。[DVD(字幕)] 4点(2007-12-20 00:42:54)

2.  悪魔の棲む家(1979) 《ネタバレ》 この作品で、一番印象的だったのは、ちょっと霊感のある人、神父だったり、叔母さんの修道女だったり、同業者の妻だったり、来る人来る人が皆、「この家は嫌」と言って去っていくところだった。「家」というものが、ただの箱ではなく、息づく所だという印象が強く残った作品だったことですね。ホラーにしては、ビックリするような展開(霊的映像が出たり、血が吹き出すとか)はないし、クライマックスは、今見ればいかにも陳腐ではあるのだけど、悪魔的な絡みは、リメイクよりも面白かった。1973年に製作された「エクソシスト」では、教会は悪魔祓いの許可を出すけど、本作は出していないし、助けようとした神父は、廃人同様になってしまう。何より、終盤、親父の頑張りが、いい。何だか、訳の分からないヘドロのような溜め池がまた陳腐だけど、変に理由付けしてないところが、「悪魔の棲む家」をリアルにしてた。リメイクと比べれば、実話っぽいドラマとしては、こちらの方が厚みがあるかも。ただ、やっぱり、当時の作風としては、限界があるので・・。[ビデオ(字幕)] 7点(2006-08-09 01:28:59)

3.  悪魔の棲む家(2005) 《ネタバレ》 映画館に行かなくて良かった!!という程酷くはないけど、行かなくて損した!!という程でもない。映像は確かに綺麗にはなっているんだけど、オリジナルの、シンプルだけど、外連味のない、いかにも「家」が怖いというリアルさは全くなくなっている。小細工のし過ぎで、かえって白けてしまった。オリジナルが作製された頃は、動物を虐待・殺害するような映像に厳しかったみたいなので、もしかしたら本作のほうがより実話に近いのかもしれないけど、終盤近くの犬の活躍?がなくなっていたのもガッカリだし、何より、オリジナルの良さは、「家」の囁きを振り切って、「家族&犬」を救う為に大奮闘する親父の頑張りだったのに・・。家の囁きに屈した亭主から子供を守る母ちゃんの奮闘になっていたのは、やっぱり時代というものかなぁ。神父さんの苦悩もなかったし・・。変に家族ドラマと少女の霊に重点を置いてしまったせいで、「家」への恐怖は薄れてしまった。囚われのジョディを中心に置くなら置くで、もう少しやりようがあっただろうに・・。クローゼットのベビー・シッターのシーンで助けを求めるとか、さ。「家が悪いわけじゃない。悪いのは人」とは言うが、結局、視点が散漫になってしまっていて、最後のシーンも、「なんなんだ、いったい」で、終わってしまうんだな。理由付けをし過ぎて、かえって面白みを失ったあたり、呪怨のリメイクみたい。[DVD(字幕)] 5点(2006-08-09 01:05:13)

4.  ブロークバック・マウンテン 《ネタバレ》 これを、ゲイの真実の愛の物語とされると、ちょっと困惑する。ぶっちゃけて言ってしまえば、性欲の延長線上に真実の愛があるのか、あるいは、現実と乖離した世界で愛を語るのか。桃源郷で暮らす仙人ならいざしらず、社会生活を営むのなら、それでは困るし、だからこそ、本作の二人は成就し得ない。本作は、ゲイ映画というよりは、現実という社会での相克を描いた作品で、今流行の純愛を期待して見ると、ちょっと辛いだろう。実際、客観的に見れば、イニスはジャックと出会わなければ、普通に暮らしていた人だろう。思い過ごしも恋のうち、というが、二人だけの世界から現実に立ち返れば、しがらみは山ほどあるのは、何もゲイを引き合いに出す必要もない。では、真実の愛とは、「青い珊瑚礁」のように、桃源郷でしがらみのない二人だけの世界を守ることだろうか? 一見曖昧で、ジャックの情熱に引き摺られながらも、優柔不断に見えるイニスは、だが、そのしがらみも引き受けていた。だからこそイニスは社会に生き残り、ジャックには死という結末で閉じるしかなかったのだろう。とはいえ、片方を死なせ、桃源郷(ブロークバック・マウンテン)の残り火を永遠というのでは、それまでの相克劇の終幕としては、あまりにも安易す過ぎるような気がする。[映画館(字幕)] 6点(2006-03-31 00:07:29)(良:1票)

5.  宇宙戦争(1953) 《ネタバレ》 メッセージ性としては、リメイク版よりも遥かに強い。というか、1946年にはマーシャル・プランが打ち出され、米ソの核開発競争が加熱していくことを思えば、この作品、当時のアメリカで、どういう位置づけで、どういう評価だったのだろうか? 純粋に喝采を浴びた作品だったのだろうか? 熱戦で焼かれた人々の影など、原爆の脅威にしか見えないと思うのは、私が日本人だからだろうか? 確かに宇宙船や火星人の在り方など、今見ればショボイが、車の取り合いのシーンなども、人間は自分で自分の首を絞める=核開発競争の行き着く先を、痛烈に批判しているようだ。一部の人間が、どんなに救う手立てを考案しても、潰すのも同じ人間で、あの時こうしていればでは、もう遅い。もっと根源的なものを見据えないと、やがては人類も動物も植物も死に絶えると、最後の自然のシーンに込められているように思えたし、とても意味深い一作だと思う。 それにしても、本作では、最後、人々は教会に逃げ込み、助かったが、リメイク版では、先ず、その教会から破壊されていたのが興味深い。[ビデオ(吹替)] 8点(2006-02-06 23:00:01)(良:1票) 《改行有》

6.  Mr.&Mrs. スミス 《ネタバレ》 気軽にノリを楽しむには爽快感がなく、ストーリーを楽しむには底が浅くて、なんとも中途半端な作品でした。ダグ・リーマンって、こういう作品作りの人なのかなぁ。「ボーン・シリーズ」の時にも、なんとも言いようのないダラッとした中途半端な感じを受けたから、きっとこの人の作り方は性に合わないのかもしれない。でも、1度は映画館で見ておいても損はない。アンジーが、いい。今が最高に乗ってる女優さんというパワーが、スクリーンからパワーッと出ています。でも、最後、カウンセラーで終わるのはいいとしても、もう少し、科白に工夫が欲しかったですね。 [映画館(字幕)] 6点(2005-12-25 22:34:51)《改行有》

7.  アイランド(2005) 《ネタバレ》 リンカーンが自分達はクローンだと気付くまでの展開は、かなり引き込まれて見てた。クローンの培養や、その処理など、黒人の奴隷制度やホロコースト、人体実験等を行ってきた人間なら、多分、これくらいするだろうおぞましさであり、実際既に、実験段階くらいのレベルにはなっているんじゃないかという怖さもあった。実際、臓器売買の段階には、踏み込んでいるのだし。だが、それも、リンカーンがジョーダンを連れて逃げるまでだった。そこから先は、「生命とは?」「存在意義とは?」「人は神の領域にどこまで踏み込めるのか?」などとは、考えてはいけない。確かにアクションは派手で過激だから飽きることはないが、今の段階では、ビジュアルで見せるのは、もう限界だろう。「××があれをやったから、あれ以上のものを」となったら、ただひたすら、救い難い過激さに走るしかないだろう。しかもそれが、映画自体の持つテーマのフォローになっていないのだから、なおさら救い難く、まして、アクションに食われて、ドラマ性はひたすら希薄になっていく。そもそも、フンスーの傭兵隊長ってば、殺していい指令が出てたって、どっちがどっちか曖昧なのに、リスト・バンドだけで、そんなに簡単に射殺していいのか。普通、脚とか肩とか、行動不能な発砲をしないか? この傭兵隊長が最後に依頼主を裏切るのは、彼が黒人であることだけを理由付けにしているようだが、黒人女性が国務長官を勤める今では、それこそ、却って余計なことだったように思う。その前に、オリジナルのトムを、あっさり射殺してしまったことも含めて、逆に、白人の意識を逆なでしたような気がしないでもない。それに、いろんな映画のごちゃ混ぜって感じがした。「ガタカ」っぽいところもあれば、「マトリックス」のようなところもあり、「トータル・リコールか?」なところもある。あ、「青い珊瑚礁」もあるね。でも、あれだけおぞましく、あれだけ派手なアクションがあるのに印象に残らないのは、前半と後半のバランスが悪いせいでしょうか。[映画館(字幕)] 6点(2005-09-09 23:30:23)(良:1票)

8.  スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐 《ネタバレ》 なんだかコマコマした作品だった。次から次へと場面が転換して、次から次へとエピソードが展開していく中で、その度に派手なCGIがあるから飽きることはなかったけど、アクションがスピーディ過ぎて、動きの速さに辟易した。なんでそんなに一々速いんだと思ったが、これだけのエピソードを詰め込もうとすれば、スローモーション効果なんてまどろっこしい真似は、してられないんだろう。とにかく、あのシーンもいれたい、このクリーチャーも出したいと、出血大放出なサマー・セールのような作品だった。ストーリー自体は、結末の定まっているお話だし、辻褄さえ合っていればいいのだから、こんなものだろうが、旧3部作に比べると、どうしてもグレードが落ちてしまうのは、ダーク・サイドに落ちる(らしい)アナキンの描写の足りなさか。クリステンセンの演技力不足とは思えない。証拠に、本作では、他の主要な俳優にしても、いかにもブルー・スクリーンの前で演技してる感がプンプン臭っていたし、それが効果的にもなっていない。科白の陳腐さは、初作EP4からのお家芸だから今更気にならないし、それがSWスタイルというものだが、本作のドラマの強引さは、いささか眩暈がした。各エピソードの対をなす手法は分かるが、ドゥークー伯爵の腕が切られたからといって、ドゥークーが何者であるかの説明はないし、EP6で瀕死のルークの命乞いにいきなり善に目覚めるベーダーに白けたというのに、再び、瀕死の爺の命乞いでいきなり爺に寝返られてもなぁ。極め付けが、瀕死のパドメが、生まれたばかりの我が子に、いきなり名前を付けるって。子供が腹にいるのに生きる気力がない女がすることじゃないだろぉ?白ける以前に、質の悪いギャグで、笑いすら白けた。ただ、ラストで、ルークを引き取るおじさんが、EP4のルークと同じ姿勢で二つの太陽を見ていたシーンは、グッと来たなぁ。何にグッと来たかというと、このときは未来への飛躍を夢見ていただろうルークのおじさんも、ルークを育てていく過程で、我が子は危険に晒したくないという思いで保守的になっていったのかなぁと。おじさんは、ルークを我が子のように愛した末に、ああいう死に方をすることになるのかぁと、グッと来てしまった。ただ、SWブランドとか、これが最後とかいう感傷を加味しても、やはり、これが精々だ。それでも、やっぱり、あのオープニングは、ワクワクするね。[映画館(字幕)] 7点(2005-08-19 23:42:55)(良:2票)

9.  スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー 前評判があんまり悪かったせいか、あんまり期待しないで見たのが良かったのかもしれないけど、私は結構好みだった。見る前はスカイ・キャプテンの冒険活劇かと思っていたけど、ジョーとポリーの、ちょっと斜めなロマンスだったんだね。出てくるロボットや飛行艇を見ると宮崎アニメ?と思うけど、ジョーとポリーの関係を見てると、ルパン3世を思い出した。それも、第一シリーズの頃のルパン3世。「惚れてるかもねぇ。でも、それで自分の生き方、縛られたくないなぁ」なジョーと、「私には私の生き方があるのよ。でも、やっぱり気になるかもぉ」なポリー。しかも、きっちり、女のおかげで窮地に立つくせに、どうも懲りてないジョー。って、ルパンと不二子ちゃんみたいだなぁと思った。こういう関係って、嫌いじゃない。ガキの喧嘩かよと思いつつも、どこか色気があって、いい。ジュードとグィネスが、そういう関係の雰囲気を上手く引き出してたと思う。演技自体は、全編をブルー・スクリーンの前で演じた為か、舞台っぽい芝居になっていたけど、それがむしろ、徹頭徹尾レトロな色調と相俟って、微妙な雰囲気作りに一役かっていたように思えた。そういえば、クライマックスも、ルパン対マモウって感じだったなぁ。手法としては、実験的な映画だったのだろうけど、なんだか懐古的なアニメを見ているような気分で、微笑ましい気持ちで見終えた。[DVD(字幕)] 8点(2005-08-10 23:48:10)

10.  宇宙戦争(2005) 《ネタバレ》 私は映像技術や撮影技術には詳しくないので、映像的には十分迫力があったと思うけど、ストーリーの方は正直、がっかりした。トムは一生懸命頑張っているし、俳優陣もフル・パワーで頑張っているのは分かるけど、いかんせん、散漫なストーリーに空回りしているよう。圧倒的破壊力を誇るトライポッドの威容も武器も、マト・レボよりも余程クリアで、いかにも駆逐という感じが出ている。なのに、肝心の感動はいつまでたっても出てこなかった。っつうか、時間が経つごとに白けてしまった。車を奪い合うシーンは、呆気に取られるほど定番過ぎてお粗末だったけど、地下室でのオグルビーは、正直、いらない。これでは直前に起こった爆発で、もしかしたら死んだかもしれないロビー=息子の存在意義が全く薄れてしまう。意図は分かる。ただ、初めからフェリアー親子の絆を視点に描いているなら、死なせてしまったかもしれない息子を思いつつ、親子二人で息を潜めているところに現れた異星人への復讐心と、娘を守る為に堪えろという親父としての葛藤を描いてくれた方が好かった。ロビンスの演技が悪いのではないが、オグルビーに時間を割くくらいなら、ここでワン・ショットでも、潰走する軍隊と混じって逃げるロビーを映して、ここでロビーに「ダディ」と呟いて欲しかった。ラストで、何故かそこだけ無事なボストンで、いきなり沸いて出たロビーと再会されても、ご都合主義としか思えない。終息も、どこかで「原作とは違う」と書いてあったから、どう違うのかと期待していただけに、「なぁんだ、原作通りじゃん」だったけど、それだけに、最後に取って付けたような軍事的勝利はあまりにも蛇足。これもまた、潰走してきた軍隊の中に見つけた息子と再会の喜びも束の間、追ってきたトライポッドの出現で「もう駄目だ」な時、急に動きを止めて、何がなんだか分からないうちに終わっていた方が真実味があるような気がする。それにしても、半世紀前ならともかく、200mも300mも、場合によっては1kも掘り下げてビルおっ建てる時代に、「奴らは地下に埋まってた」設定はないよなぁ。初期のウルトラマンの設定かと思ったよ。ついでに、レイチェルはダコタでなくてもよかったと思う。最近のダコタは、主張が強くて子役としてはうるさく感じるのは私だけ? ただ、映像の迫力は、確かに映画館で見た方がお得。[映画館(字幕)] 6点(2005-07-04 01:13:45)

11.  マスター・アンド・コマンダー 《ネタバレ》 予告を見て、青池保子の帆船物漫画か?と思っていたけど、ほんとにそうだった。そうだったけど、青池氏の帆船物の方が、よほど面白いように思うのは、やはり、あまりにもオーソドックスでスタンダートな作りだからだろうか。展開は読めるし(落ち零れ士官が身投げするとことか、負傷した軍医が自分で手術するって言うとことか。ブラック・ジャックするよ、きっと。と思っていたら、本当にするもんなぁ)、ここ!って時に、画面は暗くなるし。当時の戦況からして、そこまで固執する必要があるんだろうかとも思うし。ラストは強引だし。ただ、映画には公開時期というものもあって、本作が公開された当時、マトリックス続編狂想曲に代表される、CG多用映画に振り回されていたこの時期には、こういうオーソドックスな作りが却って新鮮だったのかもしれないなぁ。面白くないとは言わないけど、ワクワクもしなかった。全編、思い切って女っ気無しにしたとこや、軍医が自分の趣味に固執せずに動物達を放してやるとこがいいけど、展開を思えば、これも予定調和なんだなぁ。[DVD(字幕)] 6点(2005-06-29 23:55:26)

12.  ビルとテッドの大冒険 アメリカのコメディは日本人に受けないという例に洩れず、面白いことは面白いけど、作品そのものはバカ受けするほど面白いとは言えなかったかな。ただ、本作が、何故、全米で未だにカルト的な人気を博しているのかは、テッドの在り方なんだろうな。テッドって、全編弾けているビルの横で、間抜けているんだけど、どこかそわそわと落ち着きがなく、どこかおどおどとぎこちない。自分のやりたいことはあるけど、厳格な父親には逆らえ切れない。勿論、テッドが何故こうなのかは、本作終盤で、名のある心理学者が語ってくれるが、このテッドの在り方が、当時のXジェネレーションズの反映であり、今も尚、当時の年代、あるいは今の年代すらも抱える問題を代弁していたのかも。本作は、言わばキワモノのコメディだけど、厳格な父=社会規範に逆らえ切れないけど、迷路の中で爆発寸前の出口を探しているテッドが出口もなく成長したら、それは例えば「ファイト・クラブ」の僕であり、「アメリカン・ビューティ」のビデオ・マニア&薬の売人の彼にもなりうる不安定さ、あるいは危険性を孕んでいる。本作のカルト的人気を支えた人は、そんな匂いを嗅ぎ取ったんだろうな。無論、当時のキアヌが、そこまで考えて役作りをしたとは思えないし(撮影時期を思えば、これがハリウッド映画のほぼ初作品のはず)、監督も、そこまで考えて撮っていたとは思えないけど、テッドの、どこかおどおどとした雰囲気が、空気の中で呼吸が出来ないようなXジェネレーションズの感性を掴んだのだと思った。それがあまりにも絶妙だったおかげで、キアヌ=テッド=Xジェネレーションズの代表としてしまうんだろうな(苦笑)。[ビデオ(字幕)] 6点(2005-06-16 00:34:54)(良:1票)

13.  コンスタンティン 《ネタバレ》 最初は、幽々白書のカトリック系アダルト版だなぁ、と思っていたけど、最近私は、本作を、かぐや姫の罪人バージョンと呼んでいる。但し、本作の姫様は、求婚者・じゃない・仕事仲間の集めたアイテムを駆使して、姫様本人が闘っているけど。マジで求婚者になれたかもしれない相手も、結局は、ね。こういった、パラレルワールド系とか異種流帰譚系とかって、基本というか骨子は似てしまうものだけど、でもきっと、その普遍性が心地いいのかもね。デウス・エクス・マキナ的な終結(人間を超越したものが現れて物語を終結させるギリシア劇の手法)も、マト・レボのような、思わず天を仰いでしまうような唐突さではなく、きちんと物語に組み込まれているのがいい。冒頭で、運命の槍を見つけた男が、「誰かに見られている」風に振り返るシーンも然りで、全体としてしっかり組み立てられた作品。それぞれの役者も、それぞれの役に、それぞれの個性を発揮していていいんだけど、とにかく何より、キアヌが、いい。演技も、声も、抜群にいい。まるで、アクションシーン以外では演技らしい演技をさせて貰えなかったマトリックス続編への面当てか?と思ってしまったくらい、いい。こういった系の作品は、何はともあれ主演が物語を信じてくれなければお話にならないし、だからこそ、こういった系は地力はあるけど知名度は今ひとつな役者が主演して一躍というのが普通なんだけど、知名度があってもそれが出来るという点で、キアヌは稀有な役者なんだろう。もっとも、身勝手で自己中という意味では、他者に何の負い目もなかっただけに、JMのジョニーの方が勝っているが・・。それでも、「誰かキアヌに、もう一度連続殺人犯を演じさせて!!」と、バスタブにシーンで思ってしまいましたよ。いやぁ、久々に映画館リピート回数を更新しました。満足!![映画館(字幕)] 10点(2005-04-17 11:59:22)

14.  オーシャンズ12 一番気合が入っていたのは、当然だけど、ヴァンサン・カッセルだった。けど、あの展開ではカッセルの気合も空回りのドサ回り。とはいえ、それが狙い目であったとしたら、展開としては正しいのかもしれないけど、終始落ち着きのない画面といい、粗い画像といい、観光旅行の片手間で撮ったのかい!!と言いたかった。いえ、初めから伝説の大泥棒との繋ぎがあると思えば、確かに奴等の目的は観光旅行だったのかもしれないけど。内輪ネタも楽屋ネタも、たまにはいいかもしれないけど、まんまで撮られても、ねぇ。キャサ・ゼタ姐の役も、なんだか取って付けたようだし、これだけのキャストを使って学芸会じゃ、笑うに笑えない。それにしても、マット・デイモンは確かに今が旬って感じがしたけど、ブラピってば、まだ演技感が戻ってない? それとも、このままいくのか? このままでいいのか?4点(2005-02-06 20:39:18)

15.  レディ・キラーズ 最初の10分で、もう飽きた。人物紹介の脈絡の無さといい、全体の会話の噛み合わなさといい、無理やりコメデイといい、「なんじゃ、こりゃ」だ。トム・ハンクスも、「何でこんな映画に出たの?」という意味では、ラジー賞ノミネートものでは? え? 違う? あ、そうか。「善い子の皆さん、悪いことをすれば自分に返ってきますよ」っていう、ハンクス主演の政府公共番組なんですね。納得。いずれにしろ、設定の無理があるし、全ての展開がお定まりで、つまらなかった。ハンクス主演なだけに、声を大にして言いたくなってしまう。3点(2005-01-23 23:51:28)

16.  ロスト・イン・トランスレーション 異国の地で、話す相手もなく、ホームシックになった父親と若い娘の孤独感の中で、結婚すれば家族と呼べるのか。結婚生活が長く子供がいれば家族なのか。ファミリーとは何ぞや?ってことなのかな?とは思ったけど、結局のところ、「パパに認められたいよぉ」っていう、ソフィアのファザ・コン映画に見えてしまう。個人的感情も映画の感想と認めてもらえるなら、こんなところで、反抗期に摘み食いした昔の男の名前なんか出すなよなぁ。何考えてんだ、この女!!と、思ってしまったよ。映画に描かれていた東京観、日本人像は、別に奇異には映らなかった。バラエティ番組の中には、もっと変で騒々しいものが実際にあるし、多忙な亭主に連れられてニューヨークのホテルにポンと置き去りにされたら、きっともっと悲惨だろうしさ。むしろ、どなたかが書かれていたけれど、彼女の行動力は立派。というよりは、やはり、アメリカ人は一番偉い、私は戦勝国の人間なのよ的潜在描写なのかな。だから日本なんだろうね。自作自演の介入戦争で、唯一成功した国だもの。だから、まあ、しょぼ映画ではないけれど、ムッとした作品よね。3点(2005-01-07 23:42:30)

17.  ミスティック・リバー 《ネタバレ》 ヤな映画!!というのが、率直な感想。監督は、運命の悪戯で道が分かれたた男3人を描こうとしたのかなぁ? 私にはむしろ、女のエゴや嫌らしさが、存分に詰まった作品に思えた。まずデイブの女房の、「そんなことは警察に言えよ」な密告は、正義の有無より亭主がいなくなった後の自分の生活保障を求めるものだし、ショーンの嫁は、「私、煩わしいの嫌。でも、寂しいのも嫌。気遣うのは嫌だけど、気遣って欲しいの」ってか? でも、結局、1人勝ちしたのはジミーの後妻で、亭主が先妻の面影を引き摺る原因で、ついでに女としてもそろそろ年頃、老けてく自分との女っプリも比べられそうな継子は死んでくれて、いよいよ自分時代よと言わんばかりの、まるでジャクリーン・ケネディにでもなったかのような、パレードでの得意っぷり。正直に言えば、イーストウッドの女を見る目には、反吐が出るほど感服するわ。ついでに、さすが訴訟大国。「シカゴ」でも思ったけど、例え犯罪者でも、成り上がったもの勝ち。そう、勝てば官軍ってっ言葉は、ちゃんと日本にもあるのになぁ。そういえばペンは、これでオスカー受賞したんだっけ。キアヌが賞賛する俳優だから値するんだろうと自己暗示を掛けようにも、私はどうしても、ペンの御大層過ぎる演技は嫌いだ。ところで、デイブを誘拐した連中がしてた指輪と同じ十字のジミーの背中の刺青は何? 同じ犯罪者だっていうこだけ? それに、3人の友人関係は、度外視した方がいい。何の意味もない。点数は、二人の女優さんに、ですね。4点(2004-12-07 22:35:28)

18.  ブレア・ウィッチ・プロジェクト 本作の利益率は現在も破られていないんでしょうか? 映画業界に口コミの凄さというものを改めて認識させた作品でしたよね。作品自体は、昔懐かしの川口探検隊みたいな乗りなんですけど、役者が素人揃いの割りには、結構マジ切れしてて、ああいった状況下に置かれた人間のエゴとか気遣いとかは、手振れする映像の相乗効果もあって、凄く伝わってきた。彼女の言い分は、マジ、ムカついたもの。ラストも、なまじ何か出てくるよりも、伝説や口伝に沿って終わっていて、余韻を残して上手く纏まってるんじゃないでしょうか。5点(2004-12-07 21:52:30)

19.  ホーンテッドマンション(2003) そうですね。やはり、全てにおいて中途半端。マーフィーを主演にするなら、とことんコメディを貫いても良かったし、子供向けにするなら、もう少し子供が活躍しなきゃ、かな。ストーリーが使い古しなのはともかくとしても、このご時勢だから、特殊効果の映像は綺麗だけど、もっとこう・・、なんつうか、消化不良だぞ!!ってか。引っ張りどころで引っ張ってくれないから、見ててもう、コケまくり。味わいは、テレンス・スタンプの執事さんと、水晶玉。何気に飄々と現れる水晶玉は、何しても壊れそうもない。でも、まあ、一度は映画館で見ておけばよかったかなぁ、とは思いました。もっとも、映画館で見たら見たで、やめとけばよかったと、思ったかもしれないけど。5点(2004-12-07 21:31:52)

20.  コラテラル このムチャクチャで無理やりな設定のわりに眠くはならなかったのは、やはり役者の演技の賜物なんでしょうかね。最後は正義が勝つパターンに持っていくには、こんな設定にしなけりゃならないのかもしれないけど、嫌がる相手を巻き込むムチャクチャ度は、「ニック・オブ・タイム」に負けない無理やり感があって笑うしかないし、そもそも、仕事にケチがついてるってのにヴィンセント、おまえ、人の人生に説教垂れてる場合じゃないだろ? だいたい、この人、車運転出来ないのか? って、殺し屋のずさんさに、いちいち不満が出るのは、日本が生んだウルトラ・スーパー・ヒットマンのご長寿劇画を、未だに時々読んでいるせいかもね。それに、男と男の人生観のぶつかり合いを描くのなら、徹頭徹尾、貫いて欲しかった。はっきり言って、本作に女要らないっしょ。最後、ヴィンセントが孤独に死ぬのだとしても、マックスとの男としての意地の張り合いの末で、座席のあちらとこちらで座ってるのは、死んでいくヴィンセントと、この先の人生を思うマックスの沈黙だけにして欲しかったなぁ。トム・クルは、「俺はやるぜ!」みたいな気負いもなく、フォックスとのバランスも良かったと思うけど、いかんせん、設定のムチャクチャさが、それだけで補えるものではなかった。とにかく、もう少しやりようがあったろうにと、思った。それにしても、誰かジェイソン・ステイサム君に、もう少しいい役を!6点(2004-11-06 23:51:26)

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