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1. スピード・レーサー
予告編を観た時、最初に口から出たのが「あ~ぁ」で、次が「やっちゃったぁ~」だった。
それはつまり、マトリックスシリーズで映像革新を果たしたウォシャウスキー兄弟の新作に期待が抱けず、彼等の才能の終焉を感じたのだった。
完全にスルーを決め込んだ所為で、始まっていた事すら知らなかった劇場公開もいつの間にか終わり、そしてやっぱりいつの間にかレンタルビデオの新作コーナーに並んでいたDVDを、何とな~く借りて観賞。
果たして結果はと言えば……大・後・悔!
何で私はこの映画を劇場で観なかったのかっ!
ええい、たかだか数分の予告編を観ただけで見切りをつけた、過去の自分を殴ってやりたい。兄弟に謝れ俺。
そういった後悔の念も含め、本作は今川監督のOVA「ジャイアントロボ」を観た時の感覚に通じるものがある。
とにかく単純明快に面白いのだ。
まさにマンガなノリのキャラクター達は、何処までも馬鹿馬鹿しくそして格好イイ!
今まで観た事もない極彩色溢れる映像美術は、完全に新たな世界観を確立。
原作テーマ曲のアレンジもバッチリ決まっていて、見終わった後しばらくは口ずさむ事請け合い。
子供から大人まで誰でも一緒に楽しめて、年輩の方には懐かしくも新しい、若い方には古くさいんだけど新鮮。
こんな痛快な娯楽映画を観たのは本当に久しぶりだ。
私同様に本作を敬遠していた人にも是非観て欲しい一本。
興行的に大失敗したらしい本作の影響で、ウォシャウスキー兄弟の次回作の資金が集まるかどうか心配で仕方がない。[DVD(吹替)] 10点(2008-11-24 23:48:34)《改行有》
2. ステルス
いや、最初から馬鹿映画だって認識はあったので、映像を観て楽しむ映画だと割り切ってました。
それでもやっぱり各所で「え~?」とか「おいおい……」と突っ込まざるを得ないお話でございますが、一言言わせてもらうなら…… エディへ真っ先に学習させるべきものは、何よりも「国際法」ではなかっただろうか? まるでRPGの勇者の様に、人様の家ん中に土足で上がり込みやりたい放題な米国が凄い。
巻き込まれる市民や義務を果たしているだけのロシア人パイロットは無論の事、某国国境警備隊の面々ですらこの映画では、明らかな被害者であります。
ラストシーンでは、「他に弔うべき者は幾らでもいるだろ?!」とツッコミを入れたくなる事請け合いです。
まぁ飛行機が主人公なので、メカが出ていないシーンは殆ど無意味です。
アジア美人ナンパとか、寿司バーでの語らいとか、クラブでフィーバー(?)とか要らないです。全部カットして下さい。
とにかく、真剣に物語を観ると損をするトンデモ映画なので、マクロスプラスをハリウッドがリメイクするとこんな感じになるのかな~? といった感じで臨み、飛行機の動きや空中戦を楽しめばそれなりに可。[DVD(吹替)] 3点(2006-06-07 08:07:55)(良:1票) 《改行有》
3. ロボ・ジョックス
領土を賭け、それぞれの国を代表する戦士が、巨大ロボットに乗り込みタイマンバトルを行う……と、まるでGガンダムの様なストーリーが何となく熱い。
しかもロボットは操縦者の動きをトレースするシステムだから、Gガンダムに何らかの影響を与えているのでは? と思ってしまう。
まぁ設定はともかく、内容そのものは正直酷い。主人公の演技、ヒロイン?の外観、ちゃっちぃ美術……等々、有る程度の覚悟を決めてから観ないと大変な事になる。
逆にロボットアニメとか好きな連中を数人集めて、画面にツッコミを入れながらみんなで観れば盛り上がる事請け合い。
見終わった時には、全員で拳を突き合わせて「粉砕を!」と叫ぶ事でしょう。
なお、主人公メカは三段変形(人型形態>戦車形態>飛行形態)する上に、制作者は日本人。ロボの名前は制作者の名前を取って「マツモト○○号」となる。素晴らしいセンスに、思わず笑いが込み上げてくる。
映画としては全く誉められた物では無いが、この手の物を実写化したそのフロンティア精神には拍手を送りたい。[ビデオ(字幕)] 3点(2006-04-27 10:52:29)《改行有》
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