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1. オール・ユー・ニード・イズ・キル
《ネタバレ》 面白かった!いくつか腑に落ちない点もあるけど考えても意味がないというタイプの映画。
BDの特典映像で、脚本がない状態からスタートしたらしいのでむべなるかな。でも最終的にきっちり作りこまれててさすがだな~、という印象。後味も良く、第一級の娯楽作品でした。
魅力的な点は、その場の状況を体験するのが何回目であるかが提示されないこと。残念な点は、ラストのJ部隊の結束が取ってつけたようであること、宇宙人の造形に新鮮味・魅力がぜーんぜんないこと。ラストの水中の追いかけっこがくだらな過ぎること。
[ブルーレイ(字幕)] 7点(2015-02-21 01:58:15)《改行有》
2. 愛・アマチュア
《ネタバレ》 またひとつ頭でっかちな設定の、消化不良映画を見てしまった。ハル・ハートレイ、シンプルメンでは絶妙なバランスだと思ってたけど、この作品の必然性ない突拍子のなさにはすっかり白けてしまった。ポルノ小説を書く元尼僧、一切の記憶をなくした極悪非道のヤクザ、そのヤクザを殺したグルーピー上がりのポルノ女優、それにからむ元会計士の現役ヤクザ。全員、全くそのように見えません(アマチュア、ってタイトル、ここから来るの?だとしたら酷い)。そうなると全ては暗喩なのか?そうなのか?と思いながら見続けるしかなく、全編がスノビッシュでわざとらしい映画に見えてきました。そこはかとないユーモアもあまり緩和にはなりませんでした。もうこういうのいいです。映画作品とするなら、最低限、設定は納得できるものにしてほしいです。どんなに非現実的なストーリーであってもね。だいたいイザベル・ユペールのしっぽ付きロングと、エリナ・レーヴェンソンのぱっつんボブを見ただけでこりゃ自分にはイライラする映画だろうな、と分かるべきだった。反省します。
[DVD(字幕)] 3点(2014-12-13 21:32:39)《改行有》
3. her 世界でひとつの彼女
《ネタバレ》 奇抜な設定とストーリーが有機的に結びついていなくてイライラしました。マルコビッチの穴もそうだったけど、この監督さんとは合わないのかな・・・。
OSの彼女という設定から、OSが旺盛な学習意欲により疑似的人間に成長してゆく、という展開はあまりに手垢が付きすぎていないか?
私は主人公が無機物であるOS、つまりどこまで行っても自分の好みを反映させた結果にすぎない「仮想恋人」に入れ込んでゆく姿を描いた、自己と他者との境目を題材にした映画だと思っていたので、正直かなりガッカリしました。これ、サマンサを人間ではなくOSにする意味がいったいどこにあるのだろうか。
というわけで映画としては設定5つ星、完成度1つ星の残念な作品と思います。ただし!ホイテ・ヴァン・ホイテマ撮るところの映像世界は素晴らしかった!中国でロケしたらしいけど、スモッグにかすんだ風景のはずなのに、吟味された色使いと相まって、光源のはっきりしない儚くも美しい画面を作り上げていました。評価はほとんどこの映像と、ホアキンのはまった役作りに対するものです。同じ撮影者のインターステラーに期待が高まりました。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2014-12-09 00:16:25)《改行有》
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