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プロフィール |
コメント数 |
2112 |
性別 |
女性 |
自己紹介 |
周りに映画好きな人があまりいない環境で、先日はメリル・ストリープって誰?と聞かれてしまったりなのでこのサイトはとても楽しいです。 映画の中身を深く読み解いている方のレビューには感嘆しています。ワタシのは単なる感想です。稚拙な文にはどうかご容赦を。 |
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1. エリート・スクワッド(2007)
《ネタバレ》 ”シティ・オブ・ゴッド”の姉妹編のような本作は観るのにかなりの覚悟を要求される。観客は首根っこを掴まれ、顔を張られ揺さぶられ、足蹴にされる。猛烈に理不尽な暴力だが、ブラジルの現実だというんだから言葉も無い。
スラムの荒廃ぶりはシティ・オブ~でも克明に描かれていた。さらには警察の腐敗まで手の施しようが無い状況だと踏み込んだことが、今作のエッジをより鋭くした。死体を管区で押し付け合い、市民からピンハネした取り分を仲間内で奪い合い、車の部品はドロボーする。こんなことあっていいのか。
こんな警察にスラムのギャングなんか取り締まれる訳がない。そこへ登場するのがBOPE。ほぼ軍隊だ。治外法権並みの強権だ。ギャングとどっちが恐ろしいかって、どっちもどっちだ。こんなことあっていいのか。
頭がお花畑の金持ち大学生のNGO活動など、スラムの理屈(=暴力)にあっさり焼き殺された。これが現実だよ、と情け容赦の無さは限度を知らない。
とにかくすさまじいまでの重量級の圧を感じる、ハードムービー。
「偽善者め」と学生に叫ぶマチアスと気持ちが一致したのは、あまりの暴力のやり切れなさに私も半分キレていたからだろう。[CS・衛星(字幕)] 8点(2016-05-01 18:26:56)《改行有》
2. モーターサイクル・ダイアリーズ
《ネタバレ》 ゲバラの青春譚という前知識が無くても、心にしみるロードムービーに仕上がっていると思う。生真面目な年下の若者と、ややお調子者の8歳年上の友人コンビがとても良い。エルネストの、超がつく真面目さに時折辟易しながらも、その誠実ぶりに「すごいなこいつ」と驚嘆の表情を見せるアルベルト。で、かたや後年名高き革命家となるエルネストも、マスコミにちゃっかり誇大記事を売り込んだり、女の子が好きだったり、でもダンスが下手だったりとゲバラの若く青い一面を見られたのも意外で楽しかった。
純で誠実な若さの輝きを画面いっぱいに放ちながら進む二人が楽しそうで羨ましく、バイクで向かう先の広大な風景に、スクリーンの前の私も思わず大きく息を吸いました。[映画館(字幕)] 8点(2014-06-12 00:05:10)《改行有》
3. 瞳の奥の秘密
映画好きな人の手で撮られたんだろうなあと思わせるテクニック満載の画の見せ方には引き込まれるし、犯人探ししている前半の緊張感はなかなか。でも主人公の心情が今ひとつ伝わるまでに至らず。ベンハミン、被害者の夫にやたらと触発されてるのだけど、真実の愛を感じたとか瞳を見れば分かるとか、言葉で説明しちゃうんだよな。映画たるもの、想いは台詞に頼らず伝えてほしい。夫が私刑を加えてるのを知って、Aを書き足して「愛」にする・・?ん?この心の機微もわからないや 直列思考の私には。[CS・衛星(字幕)] 5点(2011-12-27 15:55:50)
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