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1. トラベラー
渋谷ユーロスペースの監督追悼企画で、桜桃の味の直後に見る。
主人公の魅力、特にキアロスタミ監督作品に共通する豊かな表情から目が離せなくて、普通に安心して楽しめた。でも、桜桃の味の抽象的な?ラストとは異なり、とても現実的な大どんでん返しに息を呑んだ。最後の5分に、この作品の真髄があると思う。
子どもが好きな方、ロードムービー好きな方、そしてもちろんキアロスタミのファンの方と、多くの層の人に薦められる。[映画館(字幕)] 9点(2016-10-19 20:55:58)《改行有》
2. 少女の髪どめ
パンフレットには大げさなことが書いてあったけど、実際はとてもさりげなく、ほんわかと温かい毛布のような肌触りの作品だと思う。派手な表現はないけど、少女の美しさに息をのんだり、少年の魅力にハッとしたのは私だけではないんじゃないかな。ストーリーとしては超ハッピーエンドとはいかないけど、ラストのほのかな笑顔が、じわりと幸せ感をくれる。7点(2004-01-29 00:55:28)
3. 桜桃の味
《ネタバレ》 2016年の再見時:
監督が亡くなった。ユーロスペースでの追悼企画で、初めてスクリーンで見た。平日夕方という中途半端な時間にも関わらず、さすがの満席。
黄色い砂埃と主人公の横顔に、眠気を誘われるのはやっぱり変わらない!でも12年前と違って、緑に満ちたラストの意味がなんとなくわかるようになっていた。難解な映画とされるものほど、時間を置いて見たときに自分の成長に気づきやすい。
2004年以前の初見:
画面いっぱいに広がる黄色い大地と砂埃、ひたすら静かに展開するテンポが好き。週末の昼下がり、ワールドカップも競馬もやってない時のNHK教育はなかなか侮れないなと思った。マニアックさも上乗せして高得点。[映画館(字幕)] 8点(2004-01-29 00:02:15)《改行有》
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