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プロフィール
コメント数 2517
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ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

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【製作国 : 中国 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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1.  グレートウォール(2016) 《ネタバレ》  中世の中国を舞台にした荒唐無稽な怪獣ファンタジー。『スターシップ・トゥルーパーズ』と『パシフィック・リム』と『ワールド・ウォーZ』と『300』と『ロード・オブ・ザ・リング』と『エイリアン2』を混ぜてチャイナ風味にしたような映画、ツッコミどころは満載。  黒色火薬を手に入れようとやってきた西洋の面々は、ただ手で運べる程度の量を入手すれば結果オーライなの?とか(製法を知らなきゃ意味ない訳だけれども、ブツさえ手に入れればあの時代でも成分の解析ができたとでも?)、マット・デイモンの人殺しとしての過去の背景がセリフだけで詳細不明なままとか、女王からの通信が途絶えると共に一切無力化する(死んじゃう?)怪物とか、大してドラマも描かれないのにドラマチックにどんどんと散ってゆく人々とか。  もうレジェンダリーが中国資本傘下になったのでこういう映画ができました、っていうサンプルみたいな映画。  戦闘シーンも既視感たっぷり、だけれどもアクロバティックな戦い方の数々とか、チャイナなデザインの鎧や盾が大量に並ぶ様にこの作品ならではの魅力を感じられました。引きの画になると途端にCGでござい、って状態でチャチになってしまうものの、CGではなくライブで撮られた隊列の画などは、その物量っぷりに圧倒されました。  でも、それらを評価したところでせいぜい6点といったところでしょうか。チャン・イーモウ作品としてはあまりに大味スペクタクルな画ですし。  個人的に最大の評価ポイントはもうただ1つ、美しくてカッコ良いジン・ティエン。予告編のビジュアル時点でワクワクさせて貰ったのですが、本編では期待以上に大きな役柄で画面に映ってる時間も長くて、むしろマット・デイモンは彼女の引立て役でしかないんじゃないかっていう。まるで『真・三國無双』のキャラ、星彩や月英がそのまま実写で動いているような感じで、戦うキレイなお姐さんの姿にほれぼれ。『キングコング:髑髏島の巨神』での飾り物にすらなれていない空気状態とは大違い、っていうか殆ど別人に見える状態なのは、スタッフの皆さんのウデの違いってところかしら?  キレイでカッコいいお姐さんがアクションしてればそれだけでいいのか?って言われたら、それだけでいいんです、としか答え様が無いです。もう彼女を眺めてるだけで最高の映画。それだけで十分。はい。[映画館(字幕)] 9点(2017-04-14 22:01:11)(笑:1票) (良:2票) 《改行有》

2.  レッドクリフ Part II ―未来への最終決戦― 《ネタバレ》 前作ラストでいよいよ赤壁の決戦だ!ってさんざん引っ張ったじゃないですか。だから今作は最初から赤壁の戦いがババーン!って来るのかと思ってたら更に引っ張る引っ張る。火計マダー?みたいな。その分、前半を彩りまくりな、今回主役?みたいな尚香たん大活躍エピソードが楽しかったワケですが(初っ端からサッカー&ヴィッキーで『少林サッカー』リスペクト?みたいな)。中盤は矢を集める孔明の策とか「くはー!やっぱ三国志おもしれー!」って。で、遂に来た炎上はアジア映画史上空前絶後な大スペクタクル、スーパーウーファー45分鳴りっぱなし。そのスペクタクルがハバを効かせ過ぎちゃってて、前作のキーになってた人々、関羽、張飛、趙雲はおろか、重要な周瑜、孔明、孫権までジミな扱いになってしまっているのはどうなんだろ?ってカンジですが(劉備は前作からしてジミなのでアレですが)、その分、尚香と小喬が目立って女のドラマとしての側面が強くなっているので、それはそれでいいでしょう。重要ポイントな風の表現もいい感じですしね。スゲー事になってる映画って感じなので、やっぱり大画面・大音響な映画館推奨。せっかくのウー先生の大爆発アート、DVDとかBDとかじゃ勿体ないデスヨ。[映画館(字幕)] 9点(2009-04-11 19:47:42)(良:2票)

3.  レッドクリフ Part I 《ネタバレ》 すんません、私の『三国志』の知識はゲームの『真・三國無双』シリーズが全てです。小喬も戦場に出て行って扇を振り回して「敵将!討~ち取っちゃった」とか言うアクションゲーム。1から5まで、猛将とエンパも含めて制覇しておりますが、それはまた別のハナシ。風説の呂布とか孔明の罠だとか言っちゃう、程度の低いバカです。映画見て、趙雲、張飛、関羽かっちょえーっ!尚香たんキター!孔明の罠キタ!って心の中できゃーきゃー言ってるという密かにとてつもなくバカ、という状態に陥っておりましたが、多分、なんだかそれで正解。『真・三國無双』シリーズファンの方、ご安心下さい、アレの映画化と言ってもいいような世界(暴言)。そりゃ、TOKIOのリーダーみたいな顔の曹操は小物感漂ってるカンジがしちゃいますし、トニー・レオンの周瑜・・・うーんうーん・・・って状態ではあるのですが(あと孔明ビームとかももちろん出てきません)、すげー!こんなのをマジで実写でやっちゃいますか!って合戦シーンの笑っちゃうくらいのスゴさだけでめちゃくちゃ楽しめました。逆にゆったりとしたドラマシーンなどは『三国志』キャラに思い入れがないとちょっとツラいかも?という気もしないではないですが。決して西洋の史劇やファンタジーにヒケを取らない、東洋の血湧き肉躍るアクションスペクタクル。友人が「ウー先生」と呼ぶのに対して、私にとっては「鳩と教会と二挺拳銃のおっちゃん」でしたが「先生」と呼んでもいいかも。もうこうなるとファンタジー&スペクタクル色がもっともっとガン!と強くなる続きをさっさと見せてくれ!ってところですが、半年待ちですか・・・[映画館(字幕)] 9点(2008-11-01 20:37:20)(笑:1票)

4.  ゴジラ FINAL WARS 《ネタバレ》 【とってもネタバレ】「父ちゃん、もうやめて。帰ろう」。まさかこんなラストシーンを迎えるとは・・・。私の記憶にある最古の「映画館で見た映画」は、『ゴジラの息子』か『ガメラ対ギャオス』か『大巨獣ガッパ』。それぞれに少しずつ記憶があって、どれが先なのかは判りませんが「1967年」が原初なようです。さて、今回の映画、一体どんな映画なのやら、ネット上では賛否渦巻いていて、私自身は不安&懐疑9割:期待1割くらいの心持ちで、これがダメな映画なのか、それとも『ファイナル』を飾るに相応しい映画なのかを冷静に見極めようとしていました。でも、ミニラが登場した途端、何故かいろんな記憶や思いが凄い勢いでわーっと心の中に湧き出してきて、涙だだ漏れ。何故よりにもよって”ミニラ”で、なのかは自分でも理解し難い状態ではありましたが。ここにあったのは、東宝が子供達のために送り出してきた東宝特撮映画の総まとめ。ワクワクしたりときめいたり、バカバカしかったりガックリしたり。その全てがここにあります。安っぽい展開も、哀愁を誘う怪獣の媚びも含めて。そして、東宝特撮の血が遺伝子の中に染みついた人間に「その血を受けたお前が、ここから先どう生きるのか」を問うてくる映画なのでした。ここで描かれたのは、私にとって『東宝チャンピオン祭り』の完全なる幕引き。”お前はもう子供じゃない。お前が子供として生きた時代は過ぎた。時代は変わった。”どういう理由からかは判りませんが、ミニラをキーとなる存在に据えた事で、私には強烈に心に突き刺さる映画になったのでした。ラストのミニラの姿は、東宝特撮に育てられ生きてきた「ゴジラの息子たち」の姿の象徴なのかもしれません。あまりに自身の体験に対しての影響が強くて、客観的な評価不可能です。ごめんなさい。[映画館(邦画)] 9点(2004-12-06 22:20:38)(笑:1票) (良:1票)

5.  羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来  あえて不満(難癖?)を言うなら、これを見る前日に見た『幸福路のチー』が台湾の色、空気が濃密なくらいに漂っていたのに対して、この映画からは中国!って空気は希薄だったこと。日本のアニメの記号的表現をそのまま使っている状態で(ジト目とか星目とか)、影響の強さが見て取れて。  そして、そこに描かれる現在の中国の風景もイメージの中にある古い中国とは違って、日本となんら変わらない、近代化された世界。  なめらかに、そして激しく動きまくる画、美しい背景画、魅力的なキャラクター、息も付かせない波瀾に富んだ展開。アニメ映画としても日本のアニメと同じフィールドに存在して全く遜色のない、いえ、むしろ脚本や演出に難ありまくりな我が国の数多のアニメを凌駕してしまうような、そんな作品。今の中国っていう国がどんなチカラを持っているのかが、この1本のアニメ映画に刻まれた文化と技術の面から垣間見えるわ。  描画はシンプルだけれど、登場するキャラそれぞれが個性分けされていて、キャラが立っていて魅力的。単純な善と悪の物語ではなくて、それぞれに理由があってその狭間で選択を強いられる小黒が可愛らしくも健気で。  惜しむべきは日本語字幕がシロウトさんが作ったような状態で、小さく細いフォントで文字が読みづらかったり、表示されるタイミングと長さに難アリで読みきる前に消えちゃったり。吹替版が欲しいところね。とは言えオリジナルの声優さん達は十分に魅力的よ。  今や日本は世界に誇れる国じゃなくなっちゃったわ。技術大国も昔のハナシ。そしてお得意のアニメ(アニメーション、ではなく。その括りだと日本は古くから全く諸外国に勝ててないわ)ですらもその地位を脅かされ始めると恐れざるを得ない作品が中国から出てきたのって、なんか象徴的で、日本のクリエイターはちょっと焦った方がいいと思うの。現状、日本のアニメ界で対抗できるの、個人的には山田尚子監督しかいないと思ってるわ。[映画館(字幕)] 8点(2019-12-26 19:42:43)《改行有》

6.  ベスト・キッド(2010) 《ネタバレ》 『カラテ・キッド』なのにクンフーだし、リメイクにつきものの今風アレンジがキツそうな印象があって、あまり期待は持てなかったのですが、意外にも丁寧で誠実な作りに感心しました。設定の根本的な違いがありながら、オリジナルに忠実な展開で奇を衒ったところはありませんし、エピソードの1つ1つをきっちり重ねてゆく感じで、安易なノリで進めてしまうような事はありません。オリジナル版をリスペクトしつつ、中国の歴史・文化を尊重し、そしてちゃんと面白い映画。ドラマで魅せつつ、クライマックスでキッチリ燃えるという。もっとも、オリジナルをなぞっているが故に、クンフー道場の理念がどうかと思う感じがありはしましたが。80年代のアメリカならば、ああいう攻撃的な道場も成立し得たでしょうけれど、現代の中国本土でクンフーを教える立場でアレはありかなぁ? あと、往年の激しさは望むべくもありませんが、ジャッキーのアクションはもうあと少しでいいから、もっと見せて欲しかったですねぇ。子供達相手に本気じゃないモードのみって。でもジェイデンはチャラいガキかと思ったらしっかり動いていて。中国人の女の子とのラブストーリーも微笑ましく。オリエンタリズムが悪趣味にならず、しっとりと味わいを持って描かれた、140分の上映時間も苦にならない、質の高い映画でした。[映画館(字幕)] 8点(2010-08-14 21:26:48)(良:1票)

7.  マイ・ブルーベリー・ナイツ 【あねやん記】部屋に夜景とか自然とかの風景の絵葉書をペタペタと飾っちゃう人がいるじゃない? ああいう、ちょっとイタい人向けの映画だわ。っていうかソレってアタシのコトだけどネ。誰が撮ろうが誰が出ようがその1作が映画として面白いかどうかっていうのがポイントだとアタシは思うわ。だけど、ウォン・カーウァイにノラ・ジョーンズにライ・クーダーにダリウス・コンジよ? そんな組み合わせでアタシにとってご馳走にならないワケないじゃない。もうね、期待の通りにキレイな画面とステキな音楽に最初っから最後まで酔いっぱなしよ。1カット1カット切り取って部屋に飾っておきたいくらいだわ。そして、それだけの映画。中身なんてないようなものね。そりゃ、ウォン・カーウァイの映画にいっつも感じる「人が好きなのに孤独、孤独だけど人が好き」って空気は今回もきっちり漂ってるケド、でも雰囲気に酔えるだけで十分だし、それ以上、何を望むの?ってカンジ。だから、キーワードにピンと来ない人が見ても意味ない気がするのよね(あ、ノラの歌は少ししか流れないので、彼女目当てだと残念かもしれないケド)。いっつもカメラ手前にピントが合ってないボヤけた何かが映ってる状態、赤と光とカクカク飛ぶ画、そんな毎度のカーウァイ節を鬱陶しく感じなくってウットリできる人なら、至福の1時間半ね(そうでない人にとっては拷問かしら)。最後に。スタイルばっかりのオシャレ映画だって存在を肯定されてもイイと思うわ。[映画館(字幕)] 8点(2008-03-25 21:14:46)

8.  初恋のきた道 《ネタバレ》 映画を見始めた瞬間に心のシフトを入れる場所を間違えると、これはとんでもないキモチノワルイ、あるいはオソロシイ映画に映る危険性大ではあります。チャン・ツィイーが健気で可愛くっていい娘だぁ、と思えばホンワカ温かくて切ない物語になりますが、執着心の強い、計算高い女だぁ、と思うと、もうね。私は、あ、こりゃ前者で見ないとイケナイ映画だな、って割り切って見たので、とってもいい映画に映りましたが。ふんわりとした光と美しい風景の中でぴょこぴょこ健気に走る彼女の姿を見て、そこに柔らかな気持ちが感じられれば、それで十分って感じ。注目して頂きたいのは、老いた彼女の部屋に飾られた2枚の「タイタニック」のポスター(こんな中国の田舎のおばあちゃんまで見るなんて、一体世界中でどんだけの人が見たんだ?「タイタニック」)。老いてなお、彼女は「タイタニック」のローズにめちゃくちゃ共感したのです。ダンナと一緒だった40年は彼女にとって、きっとジャックとローズの過ごした短い時間と同じくらいにドラマティックだったのでしょう。そして老いたローズに重ね合わせて自分の人生を思い返したに違いありません。・・・なんて思いっきり深読みしたワケですが、そのお陰で感動できましたよ。音楽までジェームズ・ホーナー調な映画ではありましたが。[DVD(字幕)] 8点(2006-07-25 00:20:30)

9.  グリーン・デスティニー 《ネタバレ》 この映画の世界を、そういうものだ、って割り切れないとツラいでしょうねぇ。ピーターパンみたいなモノ、って思うのが案外いい感じな見方なんじゃないかな。実は武侠版『いつか晴れた日に』なこの映画、ミシェル・ヨーとチャン・ツィイーの関係は、エマ・トンプソンとケイト・ウィンスレットの関係によく似ていて、あー、アン・リー作品だなぁ、って。女優二人の魅力に、ちょっとチョウ・ユンファはワリを喰った印象もありますが、ミシェル・ヨーとのお互いに自分を抑えた大人の関係に魅了されます。ラストにイェンが何を願ったのか、そして彼女の願いは叶ったのか、彼女は救われたのか、それは語られませんが、きっと奇跡を起したのだろう、と信じている私でした。[映画館(字幕)] 8点(2003-12-02 16:40:51)(良:1票)

10.  バーバラと心の巨人 《ネタバレ》  見ていて色々な映画を連想して。  『怪物はささやく』みたいな映画?  『ウエルカム・ドールハウス』とか?  『乙女の祈り』だったり?  『スウィート17モンスター』とか?  『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』的な?  って。どれがどうでした、なんて言わないけど。  バーバラはかなりおかしなことになっちゃってて(見たカンジほとんど統合失調症ね)、周りの人達もバーバラに振り回されて、困ってしまっていて。  そんなバーバラの世界は、舞台になる海辺の街の、美しくも寒々しい風景に彩られて、彼女の心を表してゆくの。  なぜバーバラの世界はそんななの? 理由が明らかになると、その切なさに胸が痛くなるわ。  そこをハッキリさせ過ぎ、説明し過ぎなカンジはあるの。もっと曖昧な方がバーバラという少女の奥行きを感じさせたんじゃないかな、って思うわ。でも、自分にもあった体験だけに、そんなバーバラの心象風景がよくわかって。  バーバラ個人の心だけでなくて、バーバラの家族それぞれの心もそこに反映されていて、それはとてもつらいのだけれども、そこにある優しさを信じられる、信じたいって思ったわ。  バーバラとソフィアのコンビが本当に可愛らしくて、いい感じだったので、そこはもう少し見ていたかったな。  それにしても邦題を付けた人は何考えてるのかしらねぇ? バカなの? 映画はそこをずーっとぼやかして描いてるでしょ? なんでタイトルで断定しちゃってるの?[映画館(字幕)] 7点(2018-10-22 19:24:23)《改行有》

11.  キングコング: 髑髏島の巨神 《ネタバレ》  映画が始まってわりと早期にヘリ軍団を壊滅させるコングは、複葉機の機銃で殺されたRKO版コングやヘリのガトリング銃で殺されたラウレンティス版コングとは違う生物、つまり怪獣なんですよ、って宣言しています。通常兵器では殺せないのが怪獣ですから。つまりこれは怪獣映画としての『キングコング』。  演出が単調な気がします。アクションパートもドラマパートも同じリズムで刻まれてゆく、一本調子な感じ。肝心のここが見せ場ってところまで。そこはもう少しタメてバーン!って見せようよ、とか思ったり。  だけどドラマパートが極端に退屈だったレジェンダリー版『ゴジラ』に比べれば、ヘンにドラマに重きを置かずにどんどんすっ飛ばしてゆく分、潔いと思います。誰が死んだの?ってくらいに顔も覚えないうちにどんどん殺されまくっちゃいますけど。  物語に目新しい部分はありませんが、そもそも怪獣と人間ドラマは水と油なので、怪獣がドタバタ暴れてる間、人間はただ逃げるのが正しい訳で、その点、ちゃんとしてます。  そこかしこに怪獣映画のニオイを漂わせている中でも(『地獄の黙示録』な一方で、高島忠夫と藤木悠が出てきてもおかしくない世界観)、私が特に東宝特撮モノを思い出したのは東洋人がメイクしてますって状態の原住民。「ワザとだよね」みたいな。あと、意外とラウレンティス版の2作に対するオマージュ入ってませんかねぇ。『キングコング2』なんかにオマージュ捧げる映画ってあんまり無さそうですが。  あと、せっかくなら中国人のおねえさんも色んな事情でただ出てるだけ、じゃなくてちゃんと見せ場を作ってあげて欲しかったもので。ハリウッド映画に中国資本が入って、その分、中国の方を向いてるってのはもう慣れましたしね。  あっちの世界観に合流して更に続きますよ、っていうのがエンドロール後に宣言されますが、どうかヘンに気取らずにレジェンダリーチャンピオンまつりとして、頭の悪い映画で喜ばせて頂きたいものです。[映画館(字幕)] 7点(2017-03-26 22:37:47)(良:1票) 《改行有》

12.  ジュラシック・ワールド 《ネタバレ》  ジャパンプレミアで鑑賞。  予告編時点でイヤな予感はしました。その映像や設定から連想されるのが『ジョーズ3』だったり『ディープブルー』だったり。  で、実際に見てみたら見事にそこら辺の感じと言うか、もう少しレベルダウンして『ジュラシック・ランド』とか『ダイナソー・パーク』とかいったタイトルが付いてるような、ビデオスルーの低予算亜流映画みたいなお話し(実在する作品的には『シャークトパスVSプテラクーダ』に設定や話が近いです)。そういう映画のCG部分がチャチじゃなくて超豪華仕様になってます、って感じ。  ここ一番ってところのキメの演出、パシッと決まった画で飾るってのが、もう全然出来てないの。恐ろしいもカッコイイもなんだかダラーンと繋がった画の中に呑み込まれちゃっていて、そんな中ではキャラクターの感情もメリハリが薄く感じられて、存在感のない、軽い登場人物ばっかりのB級感。初代『ジュラシック・パーク』は今見ると大仰な演出が目立ちますが、あのくらいやってくれるからこそ人間も恐竜も際立って見えたわけで。  テーマパークのスケール感やリアリティは格段に上がっていて、大ゴトっぷりも今までの比ではない筈なのに、なんでみんなそんなに呑気に喰われちゃってるの?みたいな。  2万人もの観客が危機に陥る中で、パークの人間達の行動には疑問符付きまくりですし、クリス・プラットの人間的魅力が描かれていないので恋愛描写も子供達の信頼も取って付けたような状態。子供達に与えられた設定が最終的にちっともドラマに昇華されていかないもどかしさ。  それでも点数がいいのは子供目線でワクワクする恐竜ランドの世界をハッキリと視覚で見せてくれたから。これまで部分部分でしかなかった、あの島に広がるテーマパークが完成されていて実際に大勢の観客がいて、その中でみんなと一緒にドキドキの体験をするような感覚。それは一作目の『ジュラシック・パーク』の、観客を島内ツアーに誘う作りに見事に則っています。  最近大活躍のマイケル・ジアッキーノ担当の音楽も手伝って、その世界のワクワク感は『トゥモロー・ランド』と似ていたりしますが、両作ともこれまでは成し得なかった子供の夢の具象化が今の技術で表現可能になったという点で感慨深いです。  あと、恐竜にこれまでは殆ど無かった性格・個性・意思を与えている点は賛否あると思いますが恐竜がキャラ立ちする事で怪獣映画っぽくなって個人的にはそれはそれで心ときめく感じで。クライマックスなんか、色々な不満をねじ伏せる気持ち良さ。  なのでこれは大画面、大音響で楽しんでこその映画。シリーズに則ってビスタサイズなので通常のスクリーンよりもビスタサイズを大きく表示できるIMAXの方がより効果的かもしれません(TCXならフルサイズがシネスコの日本橋、新宿、六本木よりもビスタの船橋ですね)。アトラクション要素が強いので4DX、MX4Dでも存分に楽しめるでしょう。  正直なところ、映画としてはツッコミどころ満載なのですが、細かい事は気にせずに、その見世物映画っぷりを味わうのが吉という映画でした。[試写会(字幕)] 7点(2015-07-16 23:11:05)(良:4票) 《改行有》

13.  ワイルド・スピード/SKY MISSION 《ネタバレ》  「ポール・ウォーカーの死がなければ、ラストの感動も無いから作品の評価も変わる」とすれば、それはポールに対して非常に失礼なワケで、だからあくまで映画は映画として。  5作目が頂点で、あとはまたちょっと下降線辿ってるかなぁ、という気がします。  CGを多用する事で(そもそも最初からCGに頼る事を前提としたプロットになっている事で)画から説得力が欠けてしまっているのは4作目のクライマックス同様。  細かい事はどうでもいい娯楽大作と言っても、脚本の穴は大き過ぎ。見せ場の終わりがエピソードの終わり、だけど車ごと降下してラムジーを救出した後、どうやってあの国から脱出できたの? ビルからビルに飛んだ後、散り散りになっていたメンバー全員どうやって外に出られたの? 結局、見せ場を乱暴に繋いでるばかりなんですよね。  そういう雑な作りだから「仲間ではなく家族だ」とか言ってるわりにハンの死の扱いは軽いですし、せっかくのカート・ラッセルやトニー・ジャーにしても、物語に重要な作用をしておらず勿体ない状態。マイケル・ベイの映画みたいな大味さではあります。「クルマ・おっぱい・お尻・キャットファイト!」みたいな中学生レベルの稚気もマイケル・ベイっぽいですが。  そういうガキっぽさと、ヘンに深刻ぶったドラマと、ビッグバジェットの超大作化とが不協和音を奏でている感じですが、それこそが『ワイルド・スピード』の魅力なのかもしれません。予算タップリな分、見せ場もタップリですし。  ディーゼルは相変わらずの大根ですが、5作目から参戦のドウェインと、今回の悪役ステイサムとで3大ハゲ・アンサンブルを奏でているところはステキ。ドウェインがガトリング銃を手にする画なんて「待ってました!」って感じで。  シリーズを重ねるごとに、どんどんクルマへの拘りが薄くなってしまって(だからこそ空を飛ばそうって発想になるのでしょうけれど)、そこは不満かな。もう少し走りのサスペンスを見せて欲しいところで。今回は徹底して飛翔・落下・破壊で構成されていて、だけどそれはクルマが持つ基本性能と、それが醸す魅力とは全く別のものですからねぇ。  あれこれ文句書きましたが、元々「んなアホな」ってツッコミ入れながら楽しむタイプの映画なので、できればこれからも楽しませて欲しいな、と思います。[映画館(字幕)] 7点(2015-04-30 20:54:52)(良:1票) 《改行有》

14.  フューリー(2014) 《ネタバレ》  「戦場では狂気こそが正常であり、常識的な人間はただの役立たず」という事を描いて、そこから逆説的に戦争を通して人間性のあり方を問うてくる映画でした。  無数の死が目の前に転がっている世界で、なお人は理性を保ち、人を信頼したり愛したりし得るのか、絶望の中に希望を見い出せるのか、と。狂気に駆られつつ、根底には信仰に根差した人間性を秘め、その矛盾を内包したまま戦場で生きる人々。  狂気の中の良識を垣間見せるベテランと徐々に狂気に染まってゆく新人との対比が効いています。  でも、そのキャラクターの在り様、ブラッド・ピットの中にトム・ハンクスの姿を、ローガン・ラーマンの中にチャーリー・シーンの姿を見てしまった感じで、この映画が今日の戦場映画の基準となった『プラトーン』『プライベート・ライアン』のその先に行った感じはしなかったのですね。そこはもう1つ、何か踏み込むものが欲しかったのですが。  激しい戦闘シーン、シネスコフレームを活かした構図など、画的な見どころも多い映画ですが、一方で肝心な戦車内の閉塞感はそんなに出ている感じがしなかったのは、車内の位置関係の描写不足やカメラポジションのあまりの自在っぷりに難があったからでしょうか。  そんな中で血と瓦礫の中で美しい憧憬の対象となっていた、戦車と対比された存在である馬が印象的でした。戦車は男の象徴で馬は女の象徴かな。[映画館(字幕)] 7点(2014-12-02 22:12:43)(良:1票) 《改行有》

15.  ソフィーの復讐 アイドルとしてのチャン・ツィイーを前面に押し出した韓国コメディで、あれこれとちょっと無理がある感じがなきにしもあらずです。これまで色々と演じてきているチャン・ツィイーが、今更なんでこんなベタベタな韓国コメディ映画の演技をしてるの?って疑問が湧きますし、セリフや設定は中国なのにどう見ても韓国映画っていう状態もヘンです(もっとも『僕の彼女はサイボーグ』も全員日本人キャストなのにどう見ても韓国映画でしたけど)。だけど、スピード感溢れる笑いを繰り出す感じとか、美術や視覚効果にお金をかけた作りは韓国ラブコメディのいいところがきちんと出ていて、そしてなんと言ってもちゃんとチャン・ツィイーが可愛く見えるところがいい、と。『初恋のきた道』以来の可愛いチャン・ツィイー映画って感じです(いや、あの頃の可愛さを期待してしまうと全然違うんですけど・・・)。その分、韓流で大人気の男優さんはあんまりいい扱いをされてなくてワリを食ってる感じがしないでもないですか。ラストの唐突な物語の飛躍はどうなんだろ?って思ったりもしましたが、見ている間はずっと楽しい時間が続く映画でした。そして、見終わった後に何かが残るってワケではないのも韓国コメディらしくて、それはそれでいいんでないかと。[映画館(字幕)] 7点(2010-06-05 06:29:48)(良:1票)

16.  ハムナプトラ3/呪われた皇帝の秘宝 《ネタバレ》 元々このシリーズって私にとっては微妙なシロモノでしたし、今回はレイチェル・ワイズも降板ということで、まるで期待薄でした。見ていて、前半のウダウダして見せ場が全然ない展開とか(カーチェイスシーンでやっとこさ映画が弾みだすカンジ)、イエティ登場でいよいよファンタジー化しちゃった状態に「やっぱり二流シリーズだよね」って。それでもリー・リンチェイとミシェール・キングの対決シーン!なんてのを見せられればそれなりにトキメいちゃったりもして。前作のザ・ロック様同様、リーはあんまり生身が出てこなくて、ガチャガチャCGキャラになっちゃったり、アップでカメラ振り回しまくりで見づらいことこの上もなく、せっかくのアクション台無しだったりしますけど、それでも全編に溢れるオリエンタル趣味が、聖林映画・ミーツ・中国映画みたいで楽しく。合戦シーンのスケール感やケレン味もなかなか。これで、もう少し呪われた皇帝と愛する者を奪われた妖術師の対決のドラマをこってりと見せてくれたら良かったのですが。ここが淡白過ぎてしまったので(オコネル一家のドラマとバランスを取って薄くしたのでしょうが)、食い足らない感じが残ってしまいました。まあ、中国映画じゃないのだから、これが限界ってところですか。[映画館(字幕)] 7点(2008-08-16 17:28:35)

17.  ファースト・マン 《ネタバレ》  アメリカの宇宙開発史を描いた一編ということで、『ライトスタッフ』『ドリーム』を見た後にこれを見て、さらにその後『アポロ13』を見たら完璧ね。  だけど残念ながらアタシには『ライトスタッフ』『ドリーム』ほどには響いてこなかったな。  この映画は宇宙開発そのものよりもニール・アームストロング船長のパーソナルな世界を描いていて、そこにある葛藤や喪失感、孤独感をいっぱい描いてるんだけど、個人的にはもっと客観的にその時代、その世界を見たかったカンジね。  映画はひたすらアップに頼るのね。顔の大アップが延々と重ねられ、まるでそうしないと人の心を捉えられない、伝えられない、みたいな強迫観念に駆られたような印象。っていうか、クライマックスをIMAXカメラで撮ってるくらいなんだから、当然IMAXでの上映を前提としてる映画でしょ? なのに、IMAXの大画面に頭とアゴが切れた大アップがドーン!って。  その上、臨場感!とばかりにカビの生えた(だから90年代に『ER』でさんざんやってるでしょ)手持ちカメラぶん回しまくりで、でもそれ、IMAXの視界いっぱいのスクリーンで見せるモノなワケ?って甚だ疑問に感じたわ。  だからクライマックス、月面での大切なシーンで、あえて顔を見せなかったとしたら、それは「ああ、そう来ましたか!」ポン!って手を叩いて腑に落ちたかもしれないけど、あらら、なんだ、やっぱり見せちゃうのね・・・って。  カメラはゴズリングにひたすらしがみついて、だけどそれで伝わってくるもの、そこに映像から見えるモノ以上のものはあったのかなぁ?  チャゼル監督、『セッション』『ラ ラ ランド』この映画と見てきて、意外と直接的、短絡的な人?とか考えてしまったり。『ラ ラ ランド』は良かったんだけどね。『セッション』はノイズの多い脚本なのでどーなの?って思ったけど。  アポロ計画より後を描いた映画はドキュメンタリーの『宇宙へ。』くらいで(それもBBC、イギリス産ね)、あとはフィクションの世界に突入するわけだけど(『スペースキャンプ』とか『アルマゲドン』とか『ディープ・インパクト』とか『ゼロ・グラビティ』とか)、それはやっぱりスペースシャトル計画の2つの大事故が影を落として、まだそこに向き合えるだけの状態にないのかもしれないわね。[映画館(字幕)] 6点(2019-02-11 19:40:44)《改行有》

18.  ポリス・ストーリー REBORN 《ネタバレ》  コレは「ホントの」『ポリス・ストーリー』なの?違う方のヤツなの?って感じなんだけど、そもそもどこまでが『ポリス・ストーリー』なのか、っていうと、分類はとても曖昧なのよね。  『ポリス・ストーリー/香港国際警察』『九龍の眼』『ポリス・ストーリー3』『ファイナル・プロジェクト』が同じ主人公の共通する世界の話。  あとの『ポリス・ストーリー』ってタイトルが付いてるヤツはジャッキーが主役だけど別キャラ別世界の話だったり、全然無関係だけど日本で公開する時に『ポリス・ストーリー』ってタイトル付けたり。  今回の『ポリス・ストーリー REBORN』は日本で付けた例・・・って思ってるとエンドロールでお馴染みの主題歌が流れたりして、あれ?え?って。  細かいことは気にすんな、って? いやいや細かくないない。  それはともかく、映画について。  やっぱり雑。昔のジャッキー映画って雑な脚本が多くて、それは香港映画全体がそんな感じで、でも最近の香港映画っていうか中国映画は結構ちゃんとしてる、って思ってるそばから雑。強引に次ぐ強引な展開で飲みこむの大変。  冒頭、いきなりクライマックスみたいな絶望的な銃撃戦で魅せるけれど、そこからいきなり時間が経過して舞台が飛んでジャッキーもほとんど出てこない状態でしかもSF、その行間を想像させる、のじゃなくて徐々にセリフで説明してゆくのよね。荒唐無稽な状態で。  敵ボスが飛行要塞みたいなトコにいる時点で、もはやコレは『ポリス・ストーリー』じゃありませんよ、って状態ではあるんだけど。  全編を支配するSF設定は肉体を駆使するジャッキー映画との親和性が低いカンジだったわね。  でも、ジャッキーの映画ならではの雰囲気があって、それを楽しんでこそなんでしょうねぇ。  アクションこそ少なくなったけど、ここ最近の「アクションは若者に任せましょう」って状態は今回少なめ、ジャッキー自身の見せ場をしっかり作ってるわ。  それに過去作のオマージュ的な展開、映像が散りばめられていて、往年のジャッキー映画から地続きで見ているような感覚でいられたし。3人でボスに立ち向かう姿が『プロジェクトA』を思わせたり、パラシュートへのダイブは気球へダイブする『サンダーアーム』を思わせたり。  CGいっぱいなのは現代的だけれども。  でも、ジャッキーもアクション引退宣言をしながら、まだまだ体を張って楽しませてくれるのだから、つくづく偉いと思うわ。[映画館(字幕)] 6点(2018-12-03 21:45:17)《改行有》

19.  ワイルド・スピード/ICE BREAK 《ネタバレ》  これまでの作品を見ていないと判らない点が多々あり、でも見ていたところで疑問に感じてしまう点も多々あり、と。  かつてファミリーの一員を殺した人間でもファミリーになれますよ、ってそう簡単に納得できませんわなぁ。死んだ人間が浮かばれませんわなぁ。  っていうか、実はドムもファミリーをあまり大切に思ってないんじゃないか?っていう。子供を救うという最優先項目の前ではファミリー殺したって仕方ないとばかりにファミリー相手に暴れまくりますしね。ファミリーもファミリーで、そんなドムを「子供奪われちゃったんじゃ仕方ない」とばかりに無条件に許しちゃう世界なわけで、なんなんだか。子供が必要だけど前の恋人はジャマ、っていう脚本上の都合(あからさまにそうなるって展開が読めるっていう)で殺されてゆくエレナが不憫。  長い時間、ドムが敵側に存在するので、見ていてモヤモヤ、ヤキモキしてストーリー的にはあまり気持ち良くありません。いかにも更に続くなシャーリーズ・セロンのケリの付け方も、ここまで引っ張っておいてその程度で済ませちゃうか、と。  前作から続いて登場する、個人の居場所を世界中の監視システム使って特定しちゃうゴッドアイとか、遠隔操作を標準装備してるとしか思えない一般車とか、もはや何でもありでハチャメチャな映画。  でも、操られた大量のクルマが塊となって街中を疾走するとか、氷を突き破り車をすっ飛ばして浮上する潜水艦とか、ハデな映像が大スクリーンにバーンと展開する気持ち良さ、そして怒涛の展開に結構長い上映時間でも全く飽きさせる事がない状態は良かったと思います。前作はちっともクルマが「走って」なかったですけど(飛ぶか壊れるかばっかり)、今回はまだ走っていましたし。基本バカな映画を許容して楽しめてナンボといったところでしょうね。  何があったところで、ラストでみんなでパーティすれば問題無し、って。でも次回作のラストでシャーリーズ・セロンがパーティに参加してたらヤだなあ。[映画館(字幕)] 6点(2017-05-03 21:33:10)《改行有》

20.  ハードコア(2015) 《ネタバレ》  見ている間はとても楽しめたのですが、終わると何も残らないというか、映画の印象まで薄ぼやけてしまって、それはそれで問題だなぁ、と。  映像的には『COD:MW』シリーズやら『HALO』シリーズやら、つまりFPSゲームでお馴染みの世界ですから何か斬新な事をしているという訳ではなく、でもそれが映画というカタチになったらそれはそれで面白いという感じ。ヘンに映像を連続させ過ぎずに適当に刈り込んでいますから、テンポ良くダレ場もありません。  でも、一人称映像であるというのは結局そこに自己を投影できてナンボという事になる訳で、自分でプレイして進行させるゲームとは違い、そこには印象的な画というのが必要になってくると思うのです。でもせっかく美しいヒロインが存在していても、それがさっさと流れていっちゃう、ちゃんと印象付けるところまで行かないのが残念。ラストにああいうカタチになるとはいえ、でもあくまで最後までヒロインを輝かせておく必要とかあったんじゃないかなぁ。あんな風に絶ち切っちゃったら、なんつーかマンガっぽい。ありがち過ぎな物語ですし。  それは手を変え品を変えのアクションシークエンスにしても同様。あくまでゲーム的なそれら(前に挙げたFPSタイトルはただ銃を撃つだけの単純な絵作りから脱却してます)の映像は見ている時は楽しいけれど、でもその時だけの画でしかなくて、革新的な、脳に強烈なイメージを残してくれるようなものではなくて。  主人公の像が(ほぼ)存在しないというのはつまり主人公はカメラマンの役割であって、そのカメラに映る世界の描写こそがキモになってゆくのは当然、そこが弱い映画だったなぁ、と。終わってみればシャールト・コプリーのコスプレばっかり記憶に残る映画っていう。  ちなみにHMDで3D対応のFPSをプレイしたら一発で酔いましたが、この映画は視界いっぱいに見てナンボと最前列で見たものの、別に酔いませんでした。[映画館(字幕)] 6点(2017-04-12 23:14:36)《改行有》

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