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【製作国 : 中国 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
1. ラストエンペラー 《ネタバレ》 非常に淡々としていて(というか単調で)盛り上がりに欠けるところはリアルなのでしょうが、やはり映画として見るとしんどい。紫禁城を出るところ、もう少し譲ってジョンストン退場まではまあよかったのですが、それ以降はエピソードを連ねただけで面白味に欠けます。 が、ラスト近く、1967年のデモでの出来事を見て、これは中国に対する風刺もあるのかと考えました。溥儀はつねにどこかに「閉じこめられる」生活を強いられていて、そこから出ようとしても行く手を阻まれるのが常でした。中国の人々も、実は同じように閉じこめられた境遇にあるということを、あの場面は示唆しているように思えたのです。そして本作が日本で公開された翌年、天安門事件が起こります。 ということで、最後近くのところは印象的なのですが、やはりそこに行くまでがあまりにも平板すぎました。中国の歴史に関心のある人ならば、興味深く見られたのでしょうが。[CS・衛星(字幕)] 6点(2018-08-01 19:35:58)《改行有》 2. あの子を探して 《ネタバレ》 結局、何をポイントにして見ればいいのか、よくわかりませんでした。農村の貧しさか? ミンジが代理教師になるということ自体、なにやら問題をはらんでいるようで、そういう意味では問題提起を果たしているのでしょう。しかし実際に見ていると、「貧困問題」とやらがあまりにも紋切り型であるためか、それほど重要ポイントとは思えないのです。最後も結局「金で解決」といった感じになりますし。 それよりも、お金のためにやる気のない代理教師を引き受けるミンジの方に興味があります。ホエクーを探すために都会へ行くお金を稼ぐため、図らずもマトモな授業を行うあたり、なかなか楽しめます。もしかするとミンジ自身、生徒たちと共に授業をする楽しさを感じたのかもしれません。そう考えると、あれも後半への大切な経過点だったと思えます。ああいった場面があるから、テレビで涙を流すところで説得力が感じられます。それにしたって、この映画を少女の成長物語と見ていいのかどうか、やはりわかりません。つまらないわけではありませんが、なんとなく始まってなんとなく終わった、ようなものでした。[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-06-07 05:09:35)《改行有》 3. キングコング: 髑髏島の巨神 《ネタバレ》 せっかくの割引の日ということで、IMAX3Dで鑑賞。かなり面白かったです。人物紹介もそこそこに髑髏島へ乗り込み、あとはとにかくアクションのつるべ打ち。途中での原住民との出会いもいい具合に箸休めになっています。適度にドラマを盛り込み、大上段に振りかぶっていないところが効果的でした。小道具の使い方もうまい(どうも最近、こういう映画を見たという記憶がありません)。まあ難点は、いつ怪物が襲ってくるかわからないのに、けっこうお気楽な雰囲気のところでしょうか。もう少しユーモアも入れてほしいところですが、この話の流れだと難しいかもしれません。ともあれ、次作の設定がどうなるのか、いろいろと想像をかき立てるところもあるし、娯楽作品としてよくできていたと思います。特に「コング対大ダコ」というのは嬉しかった。[3D(字幕)] 9点(2017-04-03 16:09:58) 4. 初恋のきた道 《ネタバレ》 とにかく映像が美しい。ほとんどそれだけなのですが、ここまで徹底されると天晴れ。お話の方は特にどうということはなく、当時の中国ならではということもあまり感じさせない。ほかの時代や国に置きかえても大丈夫そうだし、それだけ普遍性のある話ということで、むしろよかったと思います。映像の非凡さとの対比が生きています。最後の締めも秀逸。[映画館(字幕)] 8点(2017-01-12 19:34:16)
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