みんなのシネマレビュー |
|
【製作国 : 日本 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
21. ゲド戦記 『ゲド戦記』と言いながら存在感の薄いゲドに、つい、「ゲドは何にもせん気?」などととつぶやきつつ。まー要するに「“駿”氏に引導を渡した“吾朗”氏が、“ゲド鈴木プロデューサー”のバックアップを受けつつ、この世を乱すイジワルな“観客”=クモ様をやっつける」という痛快ストーリーなのかな、などとも思いつつ。いずれにせよ、野心作に憧れつつも野心作になりきれなかったような、小ぢんまりした印象は否めない作品であります。スケール感の欠如は、脚本に原因があるんじゃないのかな? 別に壮大なストーリーである必要は無いけど、人物関係の面でも時間的広がりの面でも、作品世界が伸びないのがもどかしい。例えば回想シーンを挿入するとか、例えばイジワルオバサン2人組を別の日・別の機会に何度か登場させるとか、こんなちょっとした事でも、映画の広がりを演出することって、できるんじゃないかなあ。そもそも、セリフというセリフがいかにも「状況説明」に徹している、このギクシャクぶり。こいつが一番もどかしい。“遊びのセリフ”みたいなものがもっとあればいいのになあ・・・(私ごときド素人がこれ以上生意気言うと恥の上塗りなので、そろそろやめよう)。しかし、アニメというものには、「絵が動く」という事自体に感動してしまったりするわけで、本作の緻密な動きや緻密な光の描写には、やっぱり感激を覚えてしまうのであります。背景に流れる不気味な色の雲が、印象的でしたね。それに、高名なる父と同じ道に踏み出した監督の勇気には、まず拍手を送りたい。実は、映画の中で一番感動したのは、エンドクレジットの「宮崎吾朗」の名前を目にした瞬間だったりするのです(ナゼか涙が出そうになった)。[映画館(邦画)] 7点(2006-11-04 01:45:41)(笑:1票) 22. 剣 《ネタバレ》 思いつめ自ら命を絶った主人公、彼が必要としたのはあくまで自己完結、それのみであって、ラストシーンで剣道部員達が彼を理解し共感しようとするのは、余計な通俗化のようにも思えたのですが・・・ふと考え直して、これはこれで、映画らしい終わり方なのかもしれないなあ、などとも思ったり。映画の中で描かれる剣道部のトレーニング風景は規律正しく、非人間的でメカニックな動きのシーン。一方のラストシーンは、部員達が道場に静かに佇むシーンであり、主人公の一貫性を重視した生き方のもつ非人間性を象徴するシーンでありながら、映画全体の動的な印象とは対照的な、静的なシーンとなって、映画を締めくくる。確かに、こういうラストも、アリかもしれない。[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-06-17 22:46:02) 23. 幻魔大戦 観に行く前にたまたま文庫の2巻と3巻だけを読んでたんですけど(何と半端な)、その辺にたどり着くまでがやたら長くて、このペースで進んだらいつ終わるんだよーと思いながら観てたら、まあそれなりにうまくまとめられてました(とは言え原作のそれ以外の部分は今でも未読。何が書いてあるのだろう)。当時私は小学生、超能力で空飛ぶシーンはホント憧れましたね。小学生の空想って言ったら大半は「自分が超能力使えたらなあ」って事でしょ?違うかな? 新宿副都心が廃墟(?)になってるシーンはよく出来てました。敵を一人一人倒していく展開もなかなかの盛り上がりよう(こういうの好き!)。しかし、最後に敵を倒す時のワケ解らなさは、ゴーストバスターズに通じるものもありますけども。6点(2003-12-13 03:05:29) 24. 県警対組織暴力 実際にも、捜査四課と暴力団の関係は、独特のものがあるようです。それを殊更に肯定したり否定したりするのではなく、各々の立場と感情のぶつかり合いのドラマに仕立てており、特に後半の緊迫感はかなりのものです。7点(2003-09-27 22:02:56)
|
Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS