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性別 男性
年齢 53歳

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【製作国 : 日本 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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1.  いい湯だな全員集合!! ドリフの代名詞というかキャッチフレーズというか、その「いい湯だな」をタイトルに持つこの作品。しかし大して温泉情緒を感じさせないのが、残念と言えば残念。しかしドリフ映画に出てくるドリフの面々は、基本的にあまり恵まれない存在なので、ゆっくり温泉でくつろいで・・とはなかなかいかないところ。 それはいいんだけど、いかりや長さんと他の4人との対立軸もあまり無くって、ハードボイルドを合言葉にドリフ5人がずっと行動を共にしているのが、どうも張り合いが無いのです。やはり長さんは憎まれ役がよく似合う。[インターネット(邦画)] 5点(2021-10-06 23:03:02)《改行有》

2.  いれずみ突撃隊 時は戦時中、中国戦線の部隊へ転属となってきたのが、いれずみ入れたヤンチャ坊主の高倉健。いっぱしのヤクザ気取りだけど、大口を叩きすぎるところもあり、ちとアヤしい。古参兵によるイジメが横行する部隊の中で、持ち前の反骨精神で何かと反発しては、営倉に放り込まれたり。 それを時に厳しく時に温かく見守る上官は、表向きは隠しているけど実は、そのスジでは大変名高いお方。という訳で2人の間には独特の関係が。要するに、ウルトラマンレオとセブンの関係みたいなもんですかね。 健さんと周りの兵隊たちとの関係に加え、「慰安所」の女性たちも描かれ、彼女たちの生き様を見せつけて物語に幅を持たせます。 戦闘シーンは、何だか西部劇調。中国側の兵士をアメリカ先住民みたいに描いていて、ダイナミックではあるけど、こんな描き方して大丈夫なのか、とちょっと心配になってきます。こんな映画に出てることがバレたら、健さんの中国での人気に傷がつきそうな。とりあえず内緒にするべし? 若々しい健さんの活躍は、その無鉄砲さがコミカルでもある一方、戦争ならではの悲壮感もあって、ラストの余韻はなかなかのものがあります。[インターネット(邦画)] 7点(2021-09-04 12:54:34)《改行有》

3.  犬死にせしもの このカントクがまたワルい人で(そんなこと皆知ってるって?)、テレビ番組出演時にこんなコトを仰ってました。いわく、映画でオシッコするシーンは普通、チューブを取り付けてそこから水を出して撮影するもんだけど、本作ではそんなもんいらんわい、と、今井美樹にホンマにやらせた。まあ、後で泣いてましたけどね。だとか。 アレ、木曜洋画劇場で放送されてた時(いつの話だよ)にそんなシーンあったっけ?と思ったのだけど、テレビだからカットされてたのか、単に私が気付かなかったのか。だって、このシーン、そんなにオシッコ感、ないもんね。 →こういうコトを今さら嬉しそうに書く私も、相当のワルかもしれません。いずれにしても、一番ワルいのは、そんな邪魔な所に立ってる佐藤浩市じゃなかろうか。 ってな訳で、そんなカントクの映画にはワルい点でも付けて成敗しなきゃいけないところですが、それが出来ないんです、困ったことに。この作品のエネルギッシュさには、タジタジとなってしまいます。元気どころの俳優集めて、小船で海を駆けめぐらせ、なんか生命力なカタマリのような作品になってます。 昔どこかで「叫ぶシーンなどが多く、セリフが聴き取りづらい」という批判を読んだ気がします。確かにその通りだと思う。もう少し気を使って欲しかった。でも、そういう部分にも、枠にはまらない豪快さ、ってものが感じられるのも事実ではあるんですよね。[インターネット(邦画)] 7点(2021-07-10 09:27:52)(良:1票) 《改行有》

4.  生きものの記録 水爆に対する不安のあまり暴走するジイサンの話、ですが演じている三船敏郎の実年齢が役の半分くらい、巧みなメーキャップにより違和感は無いものの、やたらと迫力があります。 その迫力ジイサンが、水爆から生き延びるにはブラジルに移住するしかない、と騒ぎを起こし、振り回される家族たちは彼に対し準禁治産者手続きを取る。その騒ぎを冷静に見つめる志村喬。 このジイサンも決してホメられた人ではなく、妾を何人も抱えてたりして、お陰で家族構成がちとややこしい。本作のややわかりにくいところでもあります。ジイサンもジイサンなら家族も家族、とりあえず、全面的に「この人が正しい」っていう人は見当たらない。 しかし誰が全面的に間違ってる訳でもなくって。結局、「核兵器をどの程度怖れるのが適正か」なんてことに正解があるわけでもなく、とりあえず東西冷戦だけは乗り切った現在においてもまだ、今の我々が歩いている道がどの程度正しいかなんて、サッパリわからない。事態は今でも根本的には変わっておらず、恐らくは答えが出る日とは、「間違ってたことに気がついて後悔する日」以外にはあり得ない。それは明日なのか、それとも無限の未来なのか。 という、絶対性への信頼感を失い相対的な不安の中でしか生きられない姿が、ここでは多少コミカルに、しかし多くは辛辣に描かれてます。 雨、風といった、活劇的な要素もこの作品の中では不安をかき立てるように織り込まれており、さらにはあの煙漂う焼け跡の、廃墟感。破滅を回避しようという意志が別のカタストロフを呼んでしまうという虚しさ。 ラストシーンは、前の大戦を知る年老いた男と、まだ何も知らずに母の背中で眠る赤ん坊とがすれ違って映画の幕を閉じます。核兵器云々に限らず、我々は、次の世代に、何を約束出来るんだろうか? 後に続く、不安に満ちた音楽。このアヤしい音色は、横山ホットブラザーズでお馴染みの、ノコギリでしょうか?[インターネット(邦画)] 8点(2021-06-13 12:57:55)《改行有》

5.  犬鳴村 犬鳴村の都市伝説がどういうものなのか、まったく知っていなかったもんで、大阪の犬鳴山温泉のことだろうか、くらいにしか思ってなかったんですけど、何にせよ、都市伝説における「都市伝説らしさ」ってのは、話が中途半端で完結せず、背景もはっきりせず、とにかくモヤッとした感じ、にある訳で。こうやって物語化して、細かいところまで盛り込んでしまうと、都市伝説らしいコワさ、ってのは薄れる方向に向かってしまう。 んだけど、いや、コレ、面白かったです。 見せ方がうまいですね。背景にチラリとオバケを見せる、という手法それ一辺倒でもないし、「何だろう?」と思ってたら突然ワッとくる驚き、それ一辺倒でもない。 ビデオカメラとか、電話ボックスだとかいうアイテムを交えつつ、話を繋いでいく。そこには繋がりの悪い部分(どういうことよ?という部分)もあるけれど、それを強引に押し切ることで、上りあれば下りあり、物語に推進力が生まれ、気が付いたらオハナシはグルリと環をなしている、という仕掛け。すばらしい。 ホラーに対し変に納得したり感心したりするのも、イカンことなのかも知れませんが。[地上波(邦画)] 7点(2021-04-18 16:50:12)《改行有》

6.  伊豆の踊子(1974) 顔は若き日の三浦友和なのに、声は宇野重吉、というのがモーレツに違和感があって、これだけの違和感を味わえると、ちょっと得した気分(笑)。老いた主人公が若き日を回想するような設定なもんで、仕方ないと言えば仕方ないんですけども、ただ、当時の宇野重吉より今の三浦友和の方が年配のハズなんですけど、今の三浦友和にもこのジジイ声は絶対、似合わないですよね。 それはともかく。嬉し恥ずかし、三浦友和の初主演、そして山口百恵の初主演、の作品。もうとにかく、初々しすぎて。百恵さんについては、個人的には宇崎竜童路線「以前」の印象があまり残ってないもんで、あーそうか、こんなにイモ娘だったんだっけか、とかしみじみ思っちゃうのですが(阿木燿子&宇崎竜童は、ホントにいい仕事したと思います)、全編通じて、三浦友和がオドオド、山口百恵がオドオド、見てて、とても演技とは思えません(百恵さんについては、演技にしてはあまりにヘタ過ぎて、かえって演技に見えなかったりする…?)。 でもこれがやっぱり、演技、なのよね。まさかまさか、最終的にはこの二人が結婚するなんて、じゃあこのオドオドした態度、そしてあのラストは、何だったんだよ。と言いたい気持ちにさせられたら、映画の勝ち。 ・・・ところで、笑点メンバーだった(メンバーのまま死んじゃった)小圓遊さんも、澄ました顔で出演してますねえ。これがいちばん、懐かしかったりします。[CS・衛星(邦画)] 6点(2020-07-21 20:52:49)《改行有》

7.  インシテミル 7日間のデス・ゲーム 《ネタバレ》 閉鎖空間の不気味さ、みたいな雰囲気はよく出ていて、結構、楽しめました。正直、あのロボットアームみたいなヤツがどうにも、脆弱なプラスチック製か何かに見えてしまい、あまりコワくないのですが、動きはなかなか器用。 「リアリティ番組」の問題にも微妙に踏み込んでいて、踏み込みは浅いとは言え、少し予言的な部分も。 ただ、このオハナシ、確かに「デス・ゲーム」と相成りましたが、これってかなり運がよい? 実際にはかなりの確率で「何も事件が起こらずに7日間経ちました」という展開になってしまうのではないか、という要らぬ心配をしてしまうのですが・・・[CS・衛星(邦画)] 6点(2020-06-06 13:51:29)《改行有》

8.  居酒屋兆治 どういうオハナシかというと、健さんが居酒屋のオヤジをやっている、という、それだけなんですけどね。 居酒屋の客がなかなかに豪華メンバーで、田中邦衛がこういう場面にいるのは当然だとしても、ひとり静かに飲む池部良がいて、言動がヘンなら髪型もヘンな伊丹十三がいて、お笑い芸人にしか見えない細野晴臣がいて、誰も呼んでないのに気がついたらこういう場所にはきっと出没する武田鉄矢がいて。おや、山藤章二さんもいるじゃないですか、ではもう一人のいかにも原作者ですと言わんばかりの顔をした人は誰だろう、と思ったら、原作の山口瞳さんなのでした。 居酒屋のおかみさん、よく見かける女優さんのような気がするけど、アレ、このヒト誰だっけ、と思ってたら、本職の女優さんではなくって加藤登紀子さん。目立つことなく目立ってしまう、見事な存在感です。 で、とりとめなく様々なエピソードが綴られるのですが、映画の軸にあるのが、健さんと大原麗子、結ばれることなく別々の道を歩いてきてしまった二人の男女。映画の軸といいながら、実際にはもう終わってしまった、過去の話でもあるんですね。だから二人の人生は直接に交わることはなく、最後の残り香が消え去っていく姿がこの映画で描かれる。 人生とは様々なものを失っていく過程であって、健さんも含めてここに集う人々は、おそらくはすでに多くの物を失ってきたであろう人々(ただし、大滝秀治は除くことにしよう)。そしてまた、人々は日々、新たに何かを失っていく。そんな映画。 ユーモラスに哀しみを演じてみせる小松政夫が、絶妙のキャスティングでした。[CS・衛星(邦画)] 7点(2019-12-15 11:45:25)(良:1票) 《改行有》

9.  伊賀忍法帖 《ネタバレ》 時は戦国時代、東大寺大仏殿焼失事件を軸に、三好義興の謎の死、松永弾正の暗躍と名器「平蜘蛛茶釜」の行方、幻術師・果心居士との関わり、さらにはお馴染みの服部半蔵やら柳生宗厳やらも登場。と言う、史実(なのかな?)を交えつつ、怪しげな忍術妖術合戦が描かれる、いわゆる伝奇ロマンな訳ですが。要するに前年の『魔界転生』の二番煎じですね。原作も同じ山田風太郎なら、柳生一族を演じるのも同じ千葉真一。内容的に若干エロい点といい、真田広之がイモっぽい演技ながら冴えたアクションを披露してくれる点といい、何もかも同じですね、ははは。本作、しっかりとキャラ立ちしてる5人の妖術僧と対決してゆく過程がやっぱり面白い。ストロング小林改めストロング金剛(暴力担当)に、こちらはあんましストロングではない佐藤蛾次郎(ゲロ吐き担当)。いやそれよりも、日本一の斬られ役、後にサイレントサムライとして真田広之と共闘する、あの福本清三氏が、「妖術界のお医者さん」ってのが気が利いてます。何しろ、仲間が斬られても生き返らせることができるのに、自分が斬られたら、もうどうしようもないんですからね。どうせ例によっていつも通り、斬られるに決まってるのにね(ま、木にハリツケになるという、なかなか豪快な死にざまではありました)。と言う訳で、面白かったのは面白かったけど・・・やっぱりちょっと物足りないのは、強かった5人の妖術僧が、あんまりあっさり斃されちゃうところかな。これに比べると、やっぱり『魔界転生』の対決シーンにおけるモッタイの付け方は、さすがだったと思います。あと、本作の「やっぱり若い者には負けるわい、うひょひょ」的なジジ臭いラストは、何とかならなかったのですかね。・・・などとケチをつけつつも、中盤の大仏殿のシーンは、これは冗談抜きで、大したもんだと思いましたよ。見事に東大寺大仏殿を再現しており、まるで本当に現地ロケしたのかと見まがうほど。その大仏殿が焼け落ちていくのだから、まさに圧巻でした[CS・衛星(邦画)] 7点(2010-07-31 10:32:59)

10.  生きる 元ネタはゲーテの『ファウスト』なんだろうけど、日本を舞台にした現代劇として、確かにうまくアレンジされている・・・しかし「うまくアレンジ」と言いつつも、何か釈然としないものが。いや、私が『ファウスト』を深く理解しているとか、真髄をつかめているとか言う気はさらさら無いんだけど、少なくとも「多分、この方向に、これより“上”は無いんだろう」という感触(あるいは、畏れ)くらいは持っている訳で。これを“換骨奪胎”という言い方で納得してばかりもいられない。多分、本作の「作りこみ過ぎ」あるいは「語り過ぎ」の面に、引っかかるものがあるのだろうか。この映画の、ウマさとクドさ。確かによく出来ていると大いに感心させられはするのだけど、そして目を引く印象的なシーンも多いのだけど、全体を通したときに、一番印象に残ってしまうのは、“作為”に他ならない。「必要性」と「十分性」のバランスが、前者に傾いてしまったときの、危うさ。そしてもうひとつ。これらの事と、本作のテーマの重さとの間の不釣り合いが、気になってしまうのだ。私もそこそこ歳くってきて、それなりに人の生死にも関わる機会があり、それも思わぬ形で関わってしまうものなのです、これがホントに。だから、だから。いややっぱり、この映画は、とても良くできた映画、ということで、いいのかもしれない。ただ、私は『生きる』ではなく『死ぬ』として、この映画を観てしまう。いっそ、中盤の歓楽シーンが延々と続いた揚句、何の前触れもなく主人公が死んでしまう、そんな映画を観たいのかも、知れない。[CS・衛星(邦画)] 7点(2009-05-09 12:16:23)(良:2票)

11.  犬神家の一族(1976) 私にとって「子供の頃からの“定番”映画100本」のうちの一本(あと99本もあるのか?)。昔から、こういう、“古い日本”みたいな雰囲気って、スゴく怖かったよ、いや今でも怖い。大人になった今では、これがちょうど「我慢できるレベルの怖さ」なので、ちょうどよい面白さ。古い日本の怖さ、不気味さを味わいに、今では、週末にはロクスッポ映画も観ないで、寺社仏閣を探訪している、私なのであります(昔怖くて観られなかったホラー映画やプロレスを、今楽しんで観ているのと同じ)。そういう、日本の伝統、怨讐、因縁、などが全開の、この映画の雰囲気が、タマラナイ。不気味な雰囲気に対しての、ミステリとしての合理性というものは、もちろん存在するのだけど、フーダニットとして見れば、「こんなんやったら誰が犯人でもいいやんか」という、例によって例のごとき禁句が出かねない。しかししかし、ここではそれがかえって、何やら避けがたき運命論的な恐怖があり、まさにこれぞ日本的「因縁」の世界。さてさてさて。そこに、無意味なまでの実験的撮影テクニックが入り込み、不思議でコワくて楽しい世界が広がるのが、この映画の個性、この映画の魅力。だからこそ、私的“定番”映画、なのですね。あと、今観ると、島田ヨーコが最高ですね。この濃い濃い女優陣のなかで、いかにもハカナゲで幸薄そう、こういう存在をみると、うーむ、ますます不幸になって欲しくなる(笑)。ああ、子供の頃にはこんなコト考えなかったのだけどなあ。ウチの子供にはそういう変態的な感覚は持って欲しくない、できれば加藤武のように真っ直ぐ育って欲しいので、持ちネタとして「ヨシ、ワカッタ!」というのを、今、子供に一生懸命教えています。なんのこっちゃ。[CS・衛星(邦画)] 9点(2008-07-05 20:26:06)(笑:1票)

12.  いかレスラー 主演はあの不屈のレスラー・西村修。若手時代には柔軟な肉体を駆使したスープレックス系の技を得意とし、新日本プロレスとしても将来のエースとして大きな期待を寄せる存在であった。しかし思うように結果を出せない。海外修行もゴネて延長させてもらい、ようやく帰ってきたがやはり結果が伴わない。周囲の期待に反し、チャンスをイカせない日々。やがて西村はリングから消えた。月日は流れ、久しぶりに彼をプロレス中継で見た時、彼の長期欠場の理由を知って私は驚いた。彼はガンに冒され、その病魔を克服してリングに帰ってきていたのだ。その彼を天山や小島がリングでメッタ撃ちにしたのは、彼らなりの西村へのエールだったのだろう。そして、西村は持ち前のクラシカルなレスリングスタイルを貫き、やがて負けないレスラー(あんまし勝てないけど)、不屈のレスラーとして、ファンの感動を呼び起こす数々の名試合を繰り広げるのである。G1クライマックスの数々の名勝負、あるいは伝説の「対カレーマン戦」(カレーマンに対抗しヨガをマスターした西村、スリーパーを取られたらそのまま瞑想に入っちゃったという、ナゾの好試合)は忘れられるものではない(笑)。さて本作ですが(前フリ長すぎ)、藤波から西村へ受け継がれた「無我」の思想が炸裂した、深みのある内容になってます。深すぎて私には多分5%くらいしか理解できてない、かも。現代のプロレス界の根深い問題、あるいは家族の絆など、テーマは多岐にわたって、もうシチャカメッチャカ。イカがタコにダブルアームスープレックスをかけるシーンはまさに大爆笑。たくさん腕があるのに何で2本しかキメないんだっての、あはは。ラストでは西村のいつものファイトスタイル(倒立!)も堪能でき、ニコニコ。演技はちょっとハズカシかったね。唄はうまかったけど(ウソつけ)。しかし、AKIRA(=野上彰)の演技はさすが、堂に入ってます。西村、ちょっと見習えっての。・・・という訳で、リング上の哲学者・西村修の生き様を、どうかご堪能ください。[CS・衛星(字幕)] 7点(2005-12-23 23:16:23)

13.  怒れ!力道山 力道山先生が先生御本人の役で出演しております。先生の素朴な演技には何か心暖まるものがありますね。ちょっとセリフが長くなると、もう先生の目が完全に泳いでいます(プロレスの事を、演技だの八百長だの言うヤツは、これを見るとよい。少なくとも先生にはそれほどの演技力はナイ)。演技力はなくとも、弟子を大声で呼びつける時の声の張りは大したもの(こういうシーンだけ妙にリアル)。さてストーリーはというと、ひょんな事から小児麻痺の少年と力道山先生が知合った事から(高級車で貧乏長家に乗り付ける先生の姿、ホレボレするわ)、やがて、障害者施設を巡る陰謀に巻き込まれていく先生。この陰謀が明らかになっていく過程が、劇中ではほとんど省略されていて、記者がチョチョイと調べただけであっという間に陰謀が露呈してしまう、というやや手抜きの展開(トホホ)。しかしこの際そんなことはOK、何と言ってもこの映画の見どころは、二度にわたる試合のシーン。余計なカメラワークを排し、先生の勇姿をリアルに思う存分見せてくれます。はたまた、試合を前にした先生が暴漢に襲われ、立回りを演じるシーンもナイス。敵を次々になぎ倒していく(レンガだって崩れるゾ!)この痛快さ。しかし先生は腕を負傷。このままクライマックスの試合へ。勝てば施設は救われるのだが、相手は強敵、果たして怪我を負ったまま試合に臨む先生の運命やいかに! 先生が礎を作った日本のプロレスは、その後世界にも類を見ない成長を遂げました。日本のプロレスは世界一です(キッパリ)。先生、ありがとう!そして先生の遺志を継ぎ、今日も激しいプロレスを展開している現役レスラーの皆さん、ありがとう! プロレスよ永遠なれ。7点(2004-08-27 23:33:01)

14.  EAST MEETS WEST 喜八つぁん映画っちゅう事で期待が高かった分、ガッカリ度も高かった怪作。もうちょい活きのいい映画を期待してたのですが・・・。一見「奇想天外」な映画なんだけど、内容的にはその形容は似合わない。幕末に「サムライ」がアメリカに渡ったという設定以外は何ちゅうこともない意外性の乏しい映画ですな。どっちかって言うと「WEST MEETS EAST」の方がしっくり来そうに思えてくるし(主語がEASTなら、真田広之をもっと活躍させてやってくれ)。外国人が「ヘンな日本人」を映画で描いたりすると、ヒドイとか何とか言われちゃう訳ですけど、真っ当な描写でかえって味気なくなるのもいかがかと。竹中直人が狂言回しとして盛り上げる役のハズが、観てて正直ジャマに思えてくる。そんなエピソードより、まず主題のストーリーをしっかり伸ばしてよ。5点(2004-02-08 00:58:34)

15.  いつかギラギラする日 後にクーデターで松竹を事実上追放される奥山和由が、ハリウッドに匹敵するアクション映画を日本でも、という意気込みで作ったんでしょうけど、どこかで観たようなアクションシーンがスケールダウンして詰め込まれてるようで・・・。B級映画を模倣してもC級かD級にしかなり得ませんしね。高級フルコース料理を作ろうとしながら食材をスーパーで買ってきちゃったような感じで、「邦画にしてはよくやってるでしょ」レベルではやはり寂しい。まあでも、やっぱり「活劇」は歓迎です、ドンドン作って下さい(できればもう少しストーリーの面白いモノを・・・)。5点(2003-10-12 22:30:42)

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