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性別 男性
年齢 53歳

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【製作国 : 日本 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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61.  白い巨塔 昔のテレビドラマの方、毎週、親が夢中で見てたのですが、私はどうも手術シーンが怖くて正視できず、親が見たがるのが非常に迷惑でした(笑)。だから私は見てないのですが、最終回前に田宮二郎が自殺して、トテモ心配した事を憶えてます(収録済みだった!)。で、このドラマ、後に再放送されたのが、今度は大学受験直前。こんな面白いもの放送されたら勉強できん!と友人が悲鳴を。私もハマりかけましたが何とかセーフ。後にこの映画版の方を観ることとなりました(原作は読んでませんが、これもとてつもなく面白いという話を周囲から何度聞かされたことか)。いやはや。やっぱり面白いですな。ははは。ちょっと全体的にセリフが長めになってしまうのが残念ですかね。まあ社会派映画では、多少はしょうがない面もあるのかもしれませんが、何しろ後半は裁判劇で、ココではどうしてもセリフが長くなってしまいますからね。全体に会話はもっとキャッチボール式にテンポよくして、メリハリがついていたらなあ、という気がいたしました。それでも裁判のクライマックス、柳原証言のシーンの緊迫感はさすがで、観てて力が入ってしまいます。そうそう、全然関係ないけど、ヘタクソな関西弁聞かされる時も、何だか力入っちゃいますね(これは気にし出したらキリがないけど。関西人田宮二郎のセリフですら何だか気になっきちゃう。笑)。それはともかく、いささか戯画的に描かれているとは言え、このような医療事故、さらにはドクハラの問題は、解決するどころか今もって現在進行形。この映画は「不幸にも」、まったく古びてしまう気配がないのですね。7点(2004-08-12 23:54:06)

62.  地震列島 この映画の一番印象に残ってるのは、うん確かにやっぱり地下鉄水攻めのシーンですよね。水没していく地下鉄構内で、みんな車両の屋根にしがみついてるんだけど、一人また一人と力尽き、ひっそりと水に落ちていっちゃうのよね。すんげー怖い。ここまで怖いシーン、他の映画にありますかね。少なくともタイタニックには無かった。セットも説得力ある作りで、もうこのシーンだけで忘れがたい映画となってます。あとはまあ、大地震とかタワーリング・インフェルノとかを模型で細々と再現してるわけですが、それでも肝心のストーリーの方には、悲壮感が漂っているので(しかもなかなか基本に忠実だ)、泣かせるものがありますね。7点(2003-11-16 00:34:13)

63.  新・網走番外地 嵐呼ぶダンプ仁義 『新~』も含めての、網走番外地シリーズ最終作。思えば、刑務所シーンで敵対する相手も、かつては、いかにも粗暴そうな悪役顔の安部徹だったのが、いまや狡猾そうな経済ヤクザ風の風格を見せる小池朝雄へ。隔世の感があり・・・という程でもないでかすね。『新~』になってやや製作ペースが落ちたとは言え、シリーズ開始からまだ7年ほど。そもそも主演の健さんが、見た目、大して変わってない。いや、最後まで変わらなかったのが健さんという人、という気もしますが。 最終作、と言う訳で、それなりにマンネリ感もあり、勿論シリーズものですから、マンネリ上等!ではあるのですが、一方で「健さんしばり」「網走番外地しばり」というものも感じてしまうのは、タイトルを見てもわかるように、『トラック野郎』まであと一歩、のところまで来てるんですよね。ダンプトラックのカーチェイスはあるし、モナリザお京みたいなキャラまで登場するし。 しかし主演は健さん、監督は降旗康男。やっぱり菅原文太&鈴木則文とは、描く世界が違いますわな。違うんだけど、でも、トラックチェイスをクライマックスに持ってくりゃいいものを、やっぱり、殴り込みをかけてドスを振り回す展開に持ち込んでしまう、任侠映画しばり。 網走番外地は比較的、テキトーで自由度が高いシリーズだったはず、なんですけどねえ。冒頭の刑務所シーンで健さん自身が『昭和残侠伝 死んで貰います』(だと思う。間違ってたらごめん)を見ている、なんていう悪ノリには、その片鱗が。だけど本作、全体的にはマンネリ感が悪い方に出て、悪ノリかどうかはともかく、もう一つノレない印象。ちょっとダメかなあ、と思っていたら、マンネリ感の積み重ねでやっぱり最後は盛り上がってしまう。ダイナマイトでの襲撃といった派手なアクションも見どころ。丹波哲郎の温存も、ありがちと言えばありがちだけど、それでも、待ってました!と言いたくなる。 やっぱり、マンネリ上等、なんですよね。[インターネット(邦画)] 6点(2023-09-23 05:40:31)《改行有》

64.  新・網走番外地 流人岬の血斗 冒頭に由利徹の前口上みたいなのがあって、健さんが素で笑ってるっぽく、なんだか楽しそう。と思いきやそのまま物語に突入し、決して楽しくはないここは塀の中。 今回のタイトルは「流人岬の血斗」で、どんなとんでもない場所かと思ったらこれが、看板に偽り大いにあり。網走から健さんが移送された先の刑務所は、囚人たちを信用して開放的な環境で更生を図ろうという、ヒューマニズム溢れる環境。それを支えるヒューマニズム親父が、志村喬。いい人、かつ信念の人。要するにちょっと面倒くさい人(?)。 で、監督が、降旗康男。と聞けば、映画がこういう路線になっているのも何となく、納得。火災をきっかけに知り合った母子との交流が描かれたりして。 舞台は海辺、とくれば、夕日を取り入れたシーンが印象的だったり。 そういう抒情性だけではなく、アクションも気合いが入っていて、トラックが横転炎上、なんていうシーンはちょっとしたスペクタクル。クライマックスのキャバレーへの殴り込みでは、階段も使った立体的なアクション。 正直、中盤やや妙な展開に感じる部分もあるのですが、見どころは多い作品です。[インターネット(邦画)] 6点(2023-06-10 08:58:02)《改行有》

65.  少年探偵団 夜光の魔人 《ネタバレ》 第一部のところで肝心なことを書くのを忘れていたのですが、この2部作では、岡田英次が明智役から降板しています。 って、それ、一番どうでもいいことかもね。 ついでに二十面相役も交代したように見えますが、そこは二十面相ですから、違う人物に見えたとしても、それは得意の変装によるものかも知れませぬ。 私もうっかりしてました、シルクハットにサングラス、マント姿だからと言って、「変装してない」とは限りませんでした、すみません。 それはともかく、殆ど事件らしい事件が起こらなかったというか、あるいは事件しか起こらなかったというべきか、正直あまり内容が無かった第一部に対し、この第二部。 あんまり、変わらんなあ。そろそろネタ切れなのか。 野山を自転車に乗って楽しくサイクリングする少年探偵団の面々。するとそこに突然、馬に乗った二十面相の姿が。「あっ二十面相だっ。」 なんだか、家出した飼い犬を探すよりも簡単に見つかってしまう二十面相。 またまた二十面相一味にとっ捕まって牢屋に入れられたりして、ほぼお約束な展開、なワケですが、我々の興味は何と言ってもタイトルにある「夜光の魔人」。そう言うからには元ネタは「夜光人間」なんだろう、と思いつつも、あれは少年探偵団モノでもトップクラスの「そのトリック、無理があり過ぎでしょう」作品(ただしこのランキングは同率首位がやたら多いのでコレが特に、という訳ではないけれど)。果たして本当に夜光人間は登場するのか、するのならどのような登場の仕方をするのか。 うん、予想通り、裏切られたよ。予想通りです。 とは言え、ラスト近くの山中での銃撃戦から、二十面相を追って、景色は荒涼とした岩山へ。この光景が、なかなか。どこでロケしたんですかねえ。 最後も中途半端で、煮え切らない終わり方でしたが、とりあえずメデタシメデタシ、ということで。[インターネット(邦画)] 6点(2022-05-25 22:30:46)《改行有》

66.  実録三億円事件 時効成立 東映便乗企画路線(?)の最たるもの、といってよさそうな作品。 とは言え、豪雨の中、ドキュメンタリータッチで描かれる三億円事件など、なかなかの見せ場。 続いてその後の捜査が描かれますが、敏腕刑事、にはとても見えない金子信雄が、ジワジワとイヤらしく犯人像に迫ってくるあたりがまた、実にイヤらしい。金子信雄だもん。 という、犯人も刑事もヤな感じのまま進んで、犯人が逮捕されるのも、されないのも、どっちもシャクに障るけど、どっちもガンバレ、という状態の中、時効は迫り、刑事の手も迫る。 どうしようもない企画にしては、最後、うまくまとめたなあ、という気もします。[インターネット(邦画)] 6点(2022-05-20 23:12:32)《改行有》

67.  少年探偵団 二十面相の悪魔 前作のラストではトンデモナイことになって、明智探偵絶体絶命!というところでこの第二部に続くワケですが、何のヒネリもなく、結構フツーに助かってます。いや、だいぶ恥ずかしい助かり方かもしれません、コレは。 二十面相はやはり凶悪なのではなく、単に意地が悪いだけなのか。とは言えこの第二部でもやはり、もしかしたら凶悪なのかも、という片鱗を見せますが、とにかく二十面相の仕掛ける爆弾はやたら威力が中途半端なもんで、破壊力はあるけど殺傷能力はまるで無いという(笑)。 それもこれも、二十面相の念願は、明智と少年探偵団に復讐すること・・・いや、確か、それとは別に、何か目的があった気が。そうそう、原子炉の設計図を盗むのが目的でしたっけ。忘れておりました。 またセコく少年を誘拐しようとする、セコい二十面相。線路での危機一髪!から、遊園地の追跡劇へ。 一方の少年探偵たちも黙ってはおらず、「二十面相を捕まえに、奥多摩へハイキング」というホノボノのんびりした一大捕り物。鍾乳洞に現れる二十面相の手下たちは、なぜか虫歯イキンみたいな格好をしております。 最後まで危機の連続、果たして少年探偵たちはこの危機を乗り越えられるのか、そして明智と二十面相の対決の行方は。 ・・・と言いたいところだけど、どうも冒頭の恥ずかしい助かり方以降、明智が目立たず活躍せず、イマイチ冴えません。もう明智はどうでもいいので、ガンバレ警官隊、ガンバレ少年探偵団。[インターネット(邦画)] 6点(2022-04-20 23:05:12)《改行有》

68.  新仁義なき戦い(1974) せっかく「完結篇」を作ったにも関わらず、性懲りも無く「新~」などとぶち上げるのは、13日の金曜日だけでたくさんです、と言いたくもなるのですが、コチラの方が先だから仕方が無い。とは言え、「新」どころか、時間を巻き戻して蒸し返してるだけなので、コチラの方がよほどタチが悪い気もするけれど、相手は東映。節操を求めても無益というもんです、ハイ。 蒸し返してるだけ、と言っても、テイストは多少、変えてきてますが、あの5部作の後では、いささか野暮ったい印象。冒頭こそ、いきなりの抗争で暴力的に開始するものの、ちょっと大人しくなってしまったか。 ラストは何だかこのまま旧シリーズを全部、再映画化しそうな勢いで終わりますが、もしかしてこの作品が大大ヒットなんかしちゃった日には、そんなことにもなりかねなかったのでしょうかね。[インターネット(邦画)] 6点(2021-12-12 22:47:16)《改行有》

69.  女囚さそり 701号怨み節 シリーズ追うごとに、前衛的と言ってよいのかそれとも単にデタラメなのか、どんどんワケのわからない方向に突き進み、ついにこの第4作では監督交代と相成りました。そうするとやたら暗いオハナシになっちゃって。前作までのあのワケのワカラナサってのも、暗くなりすぎないように毒消しの効果でもあったのかな、と。 今回、さそりを目の敵にするのは、細川俊之。これが渡辺文雄とかだったら冷酷さの中にもユーモアが感じられるけど、普通に冷酷モードです。 一方、さそりが出会う元反体制活動家が、田村正和。なーんかヘンなんですけど、どこがヘンなんでしょうねえ。ははは。話し方はこの頃から、例の通りでありました。 で、この3人には、三者三様の「恨み節」があって、まあ、暗いのなんの。恨まれ役は一人もおらず、全員が恨み役。 4作の中では一番マトモ(刑務所がショッカーの基地みたいに描かれるのは不問として)な気がしつつも、これはこれで別種のアブナさのある、シリーズ最終作でした。[インターネット(邦画)] 6点(2021-08-22 18:00:55)《改行有》

70.  新鞍馬天狗 本作で鞍馬天狗を演じるは、市川雷蔵版。新選組が幅を利かせる幕末を舞台に、謎の黒頭巾・鞍馬天狗が、刀・銃を手に大活躍。ってなことらしい。 「らしい」というのは、本作だけでは明らかに食い足りないからで、そりゃま、鞍馬天狗が追い詰められて危機一髪!というシーンもあるけれど、尺も短く、これというエピソードもなく、何となく始まって、何となく「この先シリーズが続くんだろうなあ」という感じで終わっちゃう。えらく物足りません。 冒頭から鞍馬天狗の立ち回りがあり、頭巾被っていて顔がよく見えないので代役でも務まるんだろうけれど、そのちょっとナヨナヨした頼りない立ち回り姿は、おそらく雷蔵本人なんでしょう。 頭巾を脱げば、それはもう涼しげな雷蔵フェイス。人物像もやたらヒトが良くって、その無色透明感がこれまた、物足りないところ。 とは言え、やはりそこは大映時代劇。陰影に富んだ映像(基本的に、映像が陰気です)、ロケ撮影の活用。雰囲気は大いに楽しめます。[CS・衛星(邦画)] 6点(2021-05-09 10:00:56)《改行有》

71.  12人の優しい日本人 『十二人の怒れる男』に敬意を払いつつも、ミステリとして見れば、いかにも予定調和で素朴過ぎるだろう、と言わんばかりに、二転三転、ツイストを加えまくった陪審員劇となっています。 そもそも、鬱陶しい人物を12人も集めて、ひたすら鬱陶しいやり取りを繰り広げさせたら、それだけで面白い劇になるだろう、という読みは、確かにその通りで、確かに「ああ、鬱陶しいなあ」と思いながら、ズルズル引き込まれてしまう。バカミス風のアイデアも様々に盛り込まれて。 ただ、こういう、一つの部屋を舞台に延々と繰り広げられる会話劇、光景が大きく変わらない以上、撮り方にも相当に神経を使う必要が出てくる。何を撮りたいのかよくわからないような気の抜けたショットが混じってしまった途端、ガックリきてしまうのも、事実。 1957年の映画が96分にまとめられていたのに対し、こちらは内容が膨らんだ分、尺も長くなって116分。傷も、多くなりがち。 密室劇で緊張感を貫くって、やっぱり難易度高いですね。[CS・衛星(邦画)] 6点(2020-09-22 21:15:50)《改行有》

72.  女王蜂(1978) 《ネタバレ》 市川崑&石坂浩二の金田一シリーズ4作目になる訳ですが、ここまでが、犬神家の一族・悪魔の手毬唄・獄門島と、どれもこれも一種の見立て殺人モノなもんで、私も子どもの頃には、「金田一モノって、もしかして全部同じパターンなのか?」とか思ってたりもしたんですけど、この4作目『女王蜂』ではちょっと趣向が変わって。 見立てらしい見立ては無く、アヤシイ脅迫状が届くだけの、正直、映画化するにはちょっと地味な作品。特定のローカルな地域を舞台を限定せず、作中で舞台がアチコチ移動するのがまた、雰囲気を出しにくいところでもあります(ついでに言うと、原作では事件の発端となるのが月琴「島」だけど、映画では月琴「の里」と変更されて、これまた雰囲気が掴みにくい。さらには中盤の舞台を京都に変更しており、ちょっと移動し過ぎの感も)。 さて、多彩な登場人物の中で、犯人は一体誰なのか。 ってったって、約3名ほどの方は、過去の3作品で〇〇役をすでに演じたヒトたちなので、まさかまたこのヒトたちが〇〇ということはあるまい。いや、その裏をかいて、実はまた〇〇なのではないか・・・とかいう深読み・浅読みも、ご自由に。 ラストの真相が明らかになる場面は二段構成になっていて、これはちょっと原作に近いのだけど、原作では最後の惨劇の後で真相が語られ、ミステリとしては工夫っちゃあ工夫だけど、何となく、死人に口無しの欠席裁判めいたイヤな感じもあって。その点、本作の方が、疑問を感じる余地のないスッキリした真相の提示になってます。だけど、その分、終盤が蛇足めいてしまったのが皮肉なところ。 それにしてもこの映画、ミステリ作品としては、どうなんでしょうねえ。奇抜な映像表現で遊びまくる一方、肝心の事件や人物関係の描写があまり丁寧ではなく、作り手もあまり「推理」というものには興味が無かったのではないか、と。さらに言えば、単に、加藤武をまた登場させたかっただけなのではないか、と。[CS・衛星(邦画)] 6点(2020-08-17 20:56:35)《改行有》

73.  潮騒(1975) 『伊豆の踊子』に続く、三浦友和&山口百恵の文芸路線。両者に共通しているのは、原作に「脱ぐ」シーンがある、ってことで、ファンをヤキモキさせるためにわざとそういう小説を選んだんだろう、と勘繰ってしまうのですが。で結局、両者とも、まあよくわからんけどこんなもんでしょ、という仕上がりになってるのですが、それはともかく。 それを「ともかく」で片づけてしまうと、あまり言うことが無くなってしまうのですが、ああ、そういや初井言榮さんって、堀ちえみ版にも出演してましたっけ。いや、それもともかく。 オドオドするばかりで動きに乏しかった『伊豆の踊子』に比べると、今回は三島由紀夫作品、すなわち行動してナンボ。主演ふたりがそれぞれ存在を主張しつつ、動きのある物語展開になってます。ただ、百恵さんは相変わらずイモっぽいですが、その素朴さが、なかなか悪くないですねえ(原作のイメージに近いかどうかはともかく)。しかしここは友和さんの、一本気な若々しさこそが最大の魅力。フンドシ姿も目にまぶしい。 いや、やっぱりMVPは、初井言榮さん、かな。[CS・衛星(邦画)] 6点(2020-07-21 21:44:52)(良:1票) 《改行有》

74.  新選組(1958) 例によって豪華な出演陣、それぞれにチャンバラの見せ場を作り、でも90分少々しかないもんで、新選組映画なのやら何なのやら、もうひとつピンとこない映画ではありますが(ラストなんて、まるでオチがつかないもんで無理やり終わらせた感じ)。新選組の面々が何ともオッサン臭く、苦味走りまくってるのは、オールスター映画の宿命というか、まあこういうもんなんでしょうが、それにしたって、「山形勲フェイスの土方歳三」ってのは、なかなか正視しにくいものがありますな(笑)。 千恵蔵も例のごとく気合入りまくりで、一部、歌舞伎化しちゃってますが、クライマックスの池田屋事件などはセットを駆使したダイナミックな演出とも相俟って、まさに彼の真骨頂。いや、体形だけ見ればドラえもんか信楽焼のタヌキ、といった感じ、でもこの気合漲る凄まじい形相でのし歩く姿は、「大魔神」すらも彷彿とさせます。 チャンバラのシーンで流血が見られるのが目を引きますが、しかし、「ちょっと刀で突かれただけ」で悶絶死するってのも、どうかとは思いますけれども。[CS・衛星(邦画)] 6点(2017-02-12 08:33:19)《改行有》

75.  新源氏物語 新・平家物語があれば、新源氏物語だってあるさ。あのゲジゲジ眉よりはミメ麗しい光源氏の方が、雷蔵サマには似合ってます。というワケで、大映大作路線の一本、スタジオなのかオープンセットなのか、実に立派なセット。群衆シーンなんかもあって、気合い入ってます。ですが、源氏物語に「新」がつくだけあって(川口松太郎の原作がどうなのかは知りませんが)、平安時代というよりは、江戸時代の大奥、いやいや、それこそ現代のOL間のイジメみたいな、イマ風というのか安っぽいというのか。なにせ、光源氏がナヨナヨしまくって、雷蔵しっかりせい!と言いたくなってきます。 さすがにこの題材、ヅカのスミさんを始めとして、女優陣は充実してます。しかし、100分ほどの尺というのはやはり物足りなくって、え~、そこで終わるの~、と。どこで終わってもいいのかも知れませんが。 森一生監督は、やっぱり活劇でないとね~。[CS・衛星(邦画)] 6点(2016-05-02 15:38:07)《改行有》

76.  ジャングル大帝(1997) 欲望にかられた心無い人間たちにより破壊されたジャングルを、今度は疫病が襲う。ジャングルの王たる白いライオン・レオの妻ライヤも疫病に命を奪われ、さらには娘ルキオまでもが病に侵される。そこにやってきた「心ある人間」たるヒゲオヤジ氏、ルキオに注射を施し、さあこれで明日には熱も下がるだろう、と。逆に言えば、注射していきなり元気になる訳でもなく、薬が効くまでには時間がかかる、要するに、人間と動物たちの間に信頼関係を生み出すためには相応の時間がかかる、ということでもあるのだなあ、と。まあ、そう思ったんですけれども、本作はその「時間」を描くこともなく、いきなり場面は翌朝に飛んで、ルキオの快癒を描いてしまう。本当に人間と動物たちは信頼しあえるのか、という「不安の一夜」を経てこそ、相互信頼という奇跡も光ると思うんですが、エラくアタリマエの事として描いたもんです(この間、ハム・エッグ氏側の描写もほったらかし)。まあ、この作品では「ジャングル大帝」の大きな軸をなすレオの前半生に触れていないもんで、レオの人間に対する立ち位置も描きづらいところではあるのでしょうが…。あと、中盤のルネの冒険を描く部分もちょっとテキトー過ぎないかい、という不満もあるんですけどね。でも、多少強引でもどんどん話を進めていっちゃう、この勢いの良さってのも、ひとつの魅力ではあります。そして結局のところ、最大の見どころはやはり、ハム・エッグ氏の濃いキャラと、それを支える談志師匠の名演でしょうか。[地上波(邦画)] 6点(2015-03-15 08:29:46)

77.  地獄(1999) 亡者どもが責苦を受ける地獄の光景。責め苦なのやら単なるハダカ踊りなのやら、変態的で楽しそうに見える部分もありますが。しかし作品の殆どは、地獄に落ちるまでの現生での悪事を描いており、しかもそれが有名な実際の事件に取材したもの。いや、実際の事件を表面的にトレースしたもの。テーマの重さにそぐわぬパロディ色が感じられてしまうのが、観ていてとまどうところ。で、事件を描くエピソードの最後に、ちょっとだけ地獄での責め苦が描かれて、その描写は残酷ではあるけれどユーモラスでもあって。要するに、地獄よりも現実の方がよほど「地獄」だ、ということでしょうか。醜悪な現代を裁くには、老朽化した地獄の設備ではもはや対応できません・・・。と言う訳で、実在の事件を描くにしては皮相に過ぎて物足りなく、地獄を描くホラーファンタジーとしてはボリュームの面でもイマジネーションの面でもやや物足りないところ、ではありますが、それにしたってまあ、荒唐無稽この上もない地獄の光景を映画として演出し、役者の皆さんも地獄の鬼やら亡者やらを一生懸命演じている(ラストには超適役のアノ大物まで)、これだけでも充分、眩暈のしそうなハチャメチャぶりを堪能できます。それに、意外に地獄って本当にあんな所なのかも知れないし。[DVD(邦画)] 6点(2014-02-16 09:01:27)(良:1票)

78.  新・男はつらいよ 膨大なシリーズ作を誇る、この「男はつらいよ」シリーズ、マンネリが売りとは言え、色々と変化球も仕込んでくるのだけど、一番手っ取り早い変化は、監督を代えること、ですね。脚本に山田洋次が関わり続けても、監督が代われば確実に雰囲気は変わります。で、この第4作、残念ながら、それが良い方向には向かってません。何だか安っぽい画作りで、シリーズ最低水準じゃないでしょうか。しかし、笑いの要素はもっとも豊富。いかにも長屋モノのコメディ、といった感じで、近所の人々がワンサカ出てきて(御前様まで出番が多い)、賑やかな作品です。何かと珍しいシーンもありまして、回想シーンなんて珍しいやんか(タコ社長の語りの場面)、とか、寅さんが大金持ちになってタクシー乗ってるなんて珍しいやんか、とか。とらやのおばちゃんが腹を抱えて爆笑してるシーンってのも珍しい(このヒト、よくわからんことで泣いてる場面が多い)し、おばちゃんの洋装に至っては、正視してよいものやら(笑)。あとどうでもいいけど、とらやの2階って、左手に階段があったんですね、とらやの構造がよくわからなくなってきた。それはともかく、ラストの寅さんがとらやを発つ場面も、ややクドい感じのセリフで締めて、何かとわかりやすい、“笑いあり涙あり”な作品にはなっております。美人の春子先生には、近いうちに再登場していただきたかったです(まさか十数年後に別人になってしまうとは)。ちなみに中盤で流れる弦楽四重奏曲は、ベートーヴェンのラズモフスキー第3番第2楽章。[CS・衛星(邦画)] 6点(2014-02-02 09:14:08)

79.  新選組始末記 新選組を題材にした映画ですが、今の視点からすれば、これは「ブラック企業モノ」と呼んでもよいでしょう。近藤勇にあこがれて新選組に入隊した山崎蒸だが、いざ入ってみれば彼の理想とはかけ離れた実態。その体たらくに呆れているのはまだ序の口、気がつきゃイザコザの詰め腹切らされ、文字通りあわや切腹、という身に。しかし、本人は武士としてのヤル気マンマン、近藤新局長も何だかかばってくれるしで、「ズルズルと」池田屋騒動での大活躍になだれ込む。これは今の言い方では、ブラック企業に加担しちゃうブラック社員という奴でしょう。しかし、そう言っちゃうのは単なる「レッテル張り」、何とも味気ない。ブラック社員にも生き様があり、悲しく見送る女がいちゃったりもする訳ですな。というようなオハナシ(と言ってよいのか)を、三隅監督が鋭い演出で描いておりますが、後半、ちょっとまとまり切らなかったかな、と。[CS・衛星(邦画)] 6点(2013-10-12 17:41:17)

80.  ジャンケン娘 映画の冒頭、修学旅行先の京都の光景を見ると、ああ、京都もずいぶん変わったよなあ、と思う、その一方で、美空ひばりはこの頃から老けており、晩年の姿とあまり変わらないなあ。というわけで、「今も昔も変わらぬ佇まい」とは、古都・京都よりも、彼女にピッタリの言葉です、ハイ。それでもよく見りゃ、何となく若い3人娘の活躍(?)を描いた、他愛ないオハナシ。3人の中でも特筆すべきは、江利チエミの強烈なパワー、もう圧倒されまくり。明らかに彼女は生まれながらの「オバチャン」です。それと、ラストのあまりに有名なジェットコースターのシーン、これまたスゴイ。いや勿論、スゴくはないんだけど、どういう発想をすれば、こういうシーンを撮ろうと思うのか。正直、負けた、と思ったね。ところで、ミュージカル仕立てにするのなら、もう少しオリジナルのナンバーが多くてもよいのでは、と思ったが・・・。[CS・衛星(邦画)] 6点(2008-03-17 22:03:43)

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