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性別 男性
年齢 53歳

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【製作国 : 日本 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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1.  新・座頭市物語 《ネタバレ》 剣もバクチも無類の強さを誇りながら、普段は朴訥とした佇まいで周囲をケムに巻いている、この座頭市というヒト。こういうのが一番の悪人だろう、とか思っちゃうのですが、この第3作はあまりそういうイメージではなく、どうも本気で女性に惚れ、本気でカタギになろうとしているらしい。どう転んだって、勝新が誠実であるようには見えないんですが、それはさておき、そういうオハナシ。 しかし、いろいろと過去の因縁を抱えているもんで、簡単にはカタギになれない。それでもなろうとすれば、結果的には誰かが犠牲となる。こういうヒトは宿命として、決してカタギにはなれないんですね。 割と座頭市の個人的な部分にスポットが当たっていて、かつての師匠なんてのも登場します。まあ、これがロクな師匠じゃなくって。昭和残侠伝シリーズの池部良が親分に恵まれてないようなもんですかね。 この作品ではどちらかと言うと、普段の朴訥とした雰囲気が素の座頭市で、止む無く戦いに臨まざるを得なくなる、という展開。ある意味、まとまりの良い作品になってます。ニヒルさは座頭市よりも、彼をつけ狙う男(須賀不二男)の方に漂っていて、悪役顔が見事にキマってます。[CS・衛星(邦画)] 7点(2024-04-21 09:28:02)《改行有》

2.  新・網走番外地 嵐呼ぶダンプ仁義 『新~』も含めての、網走番外地シリーズ最終作。思えば、刑務所シーンで敵対する相手も、かつては、いかにも粗暴そうな悪役顔の安部徹だったのが、いまや狡猾そうな経済ヤクザ風の風格を見せる小池朝雄へ。隔世の感があり・・・という程でもないでかすね。『新~』になってやや製作ペースが落ちたとは言え、シリーズ開始からまだ7年ほど。そもそも主演の健さんが、見た目、大して変わってない。いや、最後まで変わらなかったのが健さんという人、という気もしますが。 最終作、と言う訳で、それなりにマンネリ感もあり、勿論シリーズものですから、マンネリ上等!ではあるのですが、一方で「健さんしばり」「網走番外地しばり」というものも感じてしまうのは、タイトルを見てもわかるように、『トラック野郎』まであと一歩、のところまで来てるんですよね。ダンプトラックのカーチェイスはあるし、モナリザお京みたいなキャラまで登場するし。 しかし主演は健さん、監督は降旗康男。やっぱり菅原文太&鈴木則文とは、描く世界が違いますわな。違うんだけど、でも、トラックチェイスをクライマックスに持ってくりゃいいものを、やっぱり、殴り込みをかけてドスを振り回す展開に持ち込んでしまう、任侠映画しばり。 網走番外地は比較的、テキトーで自由度が高いシリーズだったはず、なんですけどねえ。冒頭の刑務所シーンで健さん自身が『昭和残侠伝 死んで貰います』(だと思う。間違ってたらごめん)を見ている、なんていう悪ノリには、その片鱗が。だけど本作、全体的にはマンネリ感が悪い方に出て、悪ノリかどうかはともかく、もう一つノレない印象。ちょっとダメかなあ、と思っていたら、マンネリ感の積み重ねでやっぱり最後は盛り上がってしまう。ダイナマイトでの襲撃といった派手なアクションも見どころ。丹波哲郎の温存も、ありがちと言えばありがちだけど、それでも、待ってました!と言いたくなる。 やっぱり、マンネリ上等、なんですよね。[インターネット(邦画)] 6点(2023-09-23 05:40:31)《改行有》

3.  新・網走番外地 さいはての流れ者 映画冒頭の出演者クレジットを見ていると、おっ、と思う。「下沢広之」と出てきて、要するに子役時代の真田サンなんですね。子役時代にこうやって何度か健さんと共演して、ハリウッドスターの今がある、と思うと感慨深いものがあります(モンスター・イン・ザ・クローゼットに出てるポール・ウォーカーを見た時ぐらい感慨深い)。健さん演じる主人公の息子(血は繋がらないけど)ということで、出番もセリフも比較的多い、重要な役。今の面影があるかというと、「そういわれてみれば」ぐらいではありますが、時々、確かにこれは真田サンだわい、と思わせる美少年ぶりが垣間見えます。 というのが、正直、作品の最大のインパクトでして、もうひとつはじけていない印象の作品です。監督は佐伯清で、本シリーズではこの一本のみ。真面目過ぎるんですかね。いや、荒海を舞台にしたアクションもあるし、息子その他を人質にとられて危機一髪なんていう場面もあるし、もちろんラストはしっかり殴り込みで締めてくれるし、硬派なアクション映画にはなっているのですが、真っ当なだけに、この何でもアリなシリーズの中では、あまり目立たない作品になってるように思えます。 馬ゾリレースが前半のハイライトで、ここでも色々と作品を盛り上げようとはしているのですが、いかんせん、もともとスピード感の無いレースなもんで、地味な印象は拭えず。 谷隼人はどうあがいても作品に活かせそうにない役どころですが、せめて山本麟一は物語上、もう少し活かせなかったものかと。単細胞っぽいところは持ち味ではありますが、最後まで雑魚キャラっぽいままだったのが残念。[インターネット(邦画)] 5点(2023-08-11 06:40:27)《改行有》

4.  新・網走番外地 流人岬の血斗 冒頭に由利徹の前口上みたいなのがあって、健さんが素で笑ってるっぽく、なんだか楽しそう。と思いきやそのまま物語に突入し、決して楽しくはないここは塀の中。 今回のタイトルは「流人岬の血斗」で、どんなとんでもない場所かと思ったらこれが、看板に偽り大いにあり。網走から健さんが移送された先の刑務所は、囚人たちを信用して開放的な環境で更生を図ろうという、ヒューマニズム溢れる環境。それを支えるヒューマニズム親父が、志村喬。いい人、かつ信念の人。要するにちょっと面倒くさい人(?)。 で、監督が、降旗康男。と聞けば、映画がこういう路線になっているのも何となく、納得。火災をきっかけに知り合った母子との交流が描かれたりして。 舞台は海辺、とくれば、夕日を取り入れたシーンが印象的だったり。 そういう抒情性だけではなく、アクションも気合いが入っていて、トラックが横転炎上、なんていうシーンはちょっとしたスペクタクル。クライマックスのキャバレーへの殴り込みでは、階段も使った立体的なアクション。 正直、中盤やや妙な展開に感じる部分もあるのですが、見どころは多い作品です。[インターネット(邦画)] 6点(2023-06-10 08:58:02)《改行有》

5.  新・網走番外地 吹雪のはぐれ狼 《ネタバレ》 網走番外地シリーズの懐の深さというか、デタラメさがよく表れた一本です。もはや完全にコメディ路線。だけどラストだけは突然、任侠指数がまさに指数関数的にハネ上がる、という謎の構成。よくもまあ、こんな企画が通ったもんです。網走番外地だからこそギリギリ可能なのであって、昭和残侠伝ではこんなこと、できません。 冒頭、刑務所内でイザコザがあり、あわや命を奪われそうになった健さん、それをすんでのところ岡田真澄神父が救う。というところまではいいのだけど、晴れて出所した健さん、何をどうトチ狂ったか、この神父こそ我が親分、と言う訳で親子の盃を交わし、教会での神のしもべとしての生活を始めることに。 この勘違いぶりだけでも充分、寅さん級の暴走なんですが、さらに教会のシスターに一目ぼれしてしまうに至っては、いやこれも寅さん路線ですけれども、後の東映で言えば、いかにも菅原文太向けの役どころ。それを健さんが演ってる、というのが、見てて可笑しくもあり、気恥ずかしくもあり。 シリーズの持つ暴力指向みたいなものは、この作品では比較的健全な路線に置き換えられ、ボクシングを通じて表現されます。教会に対し敵対するグループも登場しますが、教会の運営するボクシングジムの若者(谷隼人)に目をつけたり、彼に八百長を強要したり、まあ、そんなところです。 一体この作品のどこが「吹雪のはぐれ狼」なんだよ、という訳ですが、ここでの健さんは「迷える子羊」ではなく「迷える狼」、ではあるかもしれません。はぐれてはいない気もしますが・・・。そして「吹雪」。実際、いくつかのシーンではひどく吹雪いています。別に物語の上では、わざわざ吹雪の中で撮影する必要はなかったかもしれませんが、でもこういうシーンがあると雰囲気が出て、いいではないですか。 ここぞというシーンで長回しを用いているのも印象的。健さんと谷隼人がリングで向かい合うシーンでは3分近くを一気に見せ、それを見守る岡田真澄とのやり取りのカットを挿入した後、また長回し。 ボクシングのシーンで本格的なファイトを期待するのはさすがに無理がありますが、谷隼人の搾り上げられた肉体もあり、違和感の無い、迫真のシーンになっています。 終盤、いきなりとってつけたような悲劇が彼らを襲い、殴り込みを決意する健さんの姿をまた長回しで捉えた後、いよいよ敵の本拠地に乗り込むと、そこに待ち受けるのは若山富三郎。ひとりストーブにあたりながら餅を焼いてるその姿が、哀愁があって良いんですよねー。 こういう、作品のあちこちに突然現れる「良さ」が、また本作を珍作たらしめているような気もしますが。[インターネット(邦画)] 7点(2023-05-06 05:53:36)《改行有》

6.  人生劇場 飛車角 いや素晴らしい。この映画に減点要素があるとしたら、鶴田浩二の髪型が何となく変、ってことくらいじゃないでしょうか。 任侠映画の嚆矢とも言われる作品ですが、東映時代劇路線からの橋渡しのような作品でもあり、趣きがあります。暗めの映像、雨や雪、岩に砕ける波。そして随所で用いられるクレーン撮影、画面がビシっとキマります。 さらには何と言っても印象的な、鶴田浩二の横顔。やっぱり髪型が何となく変。ってのはどうでもよくって、耐える男の横顔が、いい。 健さんが若い。後の作品のような寡黙な役どころではなく、一本気の若者を熱演して、健さんらしからぬあんなことまで・・・。 月形龍之介がまた、いいんです。元・侠客の吉良常。定年後のサラリーマンみたいですが。飛車角の漢気に惚れる彼もまた、充分に惚れられる存在となっています。 ラストの坂は、任侠映画屈指の名シーンでもあり、任侠映画の型がまだなかった初期作品ならでは、とも言えそうです。[インターネット(邦画)] 8点(2023-02-12 10:13:59)《改行有》

7.  地獄の警備員 まず何が良いと言って、タイトルが良いではありませんか。「悪魔の~」も悪くはないけれど、「地獄の~」の方がより汎用性が高く、その分、得体が知れない。そこが良い。ちなみのこのサイトでタイトル検索したら、本日段階で「悪魔の」が100件、「地獄の」が76件。意外に健闘してるのでは。で、しかもそれが「警備員」、ってんだから、訳がわからなくって、何だかワクワクします。 その地獄の警備員を演じるのが、いまや「孤独のグルメ」で押しも押されもせぬ国民的大スター(?)となった、松重豊さん。片や殺人、片や食事と、やってることは大きく違えど、観てるとどこか共通点を感じてしまうのは、一体何なんでしょうかね。 氏が演じる謎めいた警備員は、元力士、なんだそうで。しかし、上背は確かにあるものの、ヒョロッとした体形で、いくら廃業したとは言えここまで痩せるもんだか。これがすでに、不条理世界への入り口。 筒井康隆氏の短編でも力士(現役)が襲ってくる「走る取的」というのがありましたが、やはり日本人は、力士という人たちに何らかの神秘性みたいなものを感じているんでしょうかね。その頂点に君臨するのが、デーモン小暮閣下、ということで(・・・悪魔か)。 で、この元力士の警備員が、理由もなく殺戮を繰り返す。警備員だから、制服を着ている訳で、この制服姿での殺人というのが、また不気味。この辺りは『マニアック・コップ』からの影響もありそうな。ちなみに日曜洋画劇場での放送時のタイトルはもちろん、『地獄のマッドコップ』! しかし松重警備員の殺人には、マニアック・コップよりもさらに動機が無く、それ故さらに純化され、さらに不条理に徹しています。ホラー映画には「恐怖」があればよいのであって、それをわざわざ中和するような「真相」なんて、要らないでしょ、と。 終盤、主人公たちが閉鎖空間に閉じ込められるのも、いや、いくら何でもどっかに逃げ道が無いわけないやんか、という場面ではあるのですが、そういうのを理屈で補おうとすればするほど、大抵ボロが出る。ので、ここでは細かい理屈は無視して、シチュエーションだけを映画にぶつけてくる。バカバカしさと紙一重の、恐怖。 ホラー映画では常套手段として、前触れなく突然襲われるような(実際は何でもなかったというカマシを含めて)我々をビックリさせるシーンがしばしば登場しますが、この作品では「驚きと恐怖とは別物でしょ」と言わんばかりに、あくまでジワジワ系の恐怖で勝負。 で結局、この作品が途轍もなく怖い作品に仕上がっているかというと、さすがにそこまででは無いですが、シンプルさの周囲をとりまく不条理、不条理ゆえのユーモア、ユーモアゆえの不気味さ、要は、わけのわからなさ。そういった魅力ですね。[インターネット(邦画)] 8点(2022-11-20 08:58:47)(良:1票) 《改行有》

8.  昭和残侠伝 吼えろ唐獅子 冒頭のクレジット見て、主役は当然健さんだわな、準主役に松方弘樹か、そしてこれまた当然の池部良。そんでもって、鶴田浩二まで! とか思ってても、映画見てるうちにそういうのは念頭から消えてしまうので、後で本当に鶴田浩二が出てくると、やっぱり驚いてしまう(笑)。 この作品でも、昭和残侠伝のフォーマットは守られていて。いつも通りっちゃあいつも通りなんですが、今回は、任侠映画であると同時に、剣豪映画のようにも見えてくる。剣の達人同士、互いに通じ合うものがある、高倉健と鶴田浩二。剣の道を絶ち、今は一介の市井人として暮らす池部良。若侍・松方弘樹の運命を狂わせるのは、ヤクザ渡世の仁義というよりも、もはや、封建社会の理不尽さと言うべきか。 健さんもまた、結果的にその理不尽さに加担せざるを得ない、やるせなさ。静かな怒りが頂点に達したとき、その先にあるのは「革命」・・・とまでは言わないけれど、旧秩序を、束縛を蹴散らす、カタルシス。「その後」が描かれることが無い、映画ならではの大団円です。 一部、撮影に荒さを感じる部分もあったけど、そういうのも作品の迫力の一つ。 いや~オモシロかった! けど、そもそも親分に嫌われてるのなら、どうして、松方弘樹はムショ行きを免除されたんだろうか??[CS・衛星(邦画)] 8点(2022-09-19 09:10:16)《改行有》

9.  新・サラリーマン専科 《ネタバレ》 いかんいかん、商品券200万円分もらっちゃったら何に使おうか、本気で考えてしまったではないですか。 いや、そんなもんホントに貰える訳がないんですけどね~~、でももし貰えたら何買おうかな。 第三作は「新」と銘打ってるだけあって、三宅裕司はいつの間にか離婚して再婚してるみたいだし(?)、加瀬大周はモリシゲに化けてるし。 作品のカラーもだいぶ変わった印象で、笑いはあるにしても、かなりシリアスな内容になってます。贈収賄事件に巻き込まれて追い詰められる主人公、この物語に並行して、「老い」の問題も描かれていきます。 三方五湖の風景が、素晴らしい! 最初はちょっとノリが悪いかと思ったけれど、その路線を最後まで貫いて、しっかり見せ場を作ってくれました。[インターネット(邦画)] 7点(2022-06-27 22:38:24)《改行有》

10.  少年探偵団 夜光の魔人 《ネタバレ》 第一部のところで肝心なことを書くのを忘れていたのですが、この2部作では、岡田英次が明智役から降板しています。 って、それ、一番どうでもいいことかもね。 ついでに二十面相役も交代したように見えますが、そこは二十面相ですから、違う人物に見えたとしても、それは得意の変装によるものかも知れませぬ。 私もうっかりしてました、シルクハットにサングラス、マント姿だからと言って、「変装してない」とは限りませんでした、すみません。 それはともかく、殆ど事件らしい事件が起こらなかったというか、あるいは事件しか起こらなかったというべきか、正直あまり内容が無かった第一部に対し、この第二部。 あんまり、変わらんなあ。そろそろネタ切れなのか。 野山を自転車に乗って楽しくサイクリングする少年探偵団の面々。するとそこに突然、馬に乗った二十面相の姿が。「あっ二十面相だっ。」 なんだか、家出した飼い犬を探すよりも簡単に見つかってしまう二十面相。 またまた二十面相一味にとっ捕まって牢屋に入れられたりして、ほぼお約束な展開、なワケですが、我々の興味は何と言ってもタイトルにある「夜光の魔人」。そう言うからには元ネタは「夜光人間」なんだろう、と思いつつも、あれは少年探偵団モノでもトップクラスの「そのトリック、無理があり過ぎでしょう」作品(ただしこのランキングは同率首位がやたら多いのでコレが特に、という訳ではないけれど)。果たして本当に夜光人間は登場するのか、するのならどのような登場の仕方をするのか。 うん、予想通り、裏切られたよ。予想通りです。 とは言え、ラスト近くの山中での銃撃戦から、二十面相を追って、景色は荒涼とした岩山へ。この光景が、なかなか。どこでロケしたんですかねえ。 最後も中途半端で、煮え切らない終わり方でしたが、とりあえずメデタシメデタシ、ということで。[インターネット(邦画)] 6点(2022-05-25 22:30:46)《改行有》

11.  少年探偵団 二十面相の復讐 またまた二部構成の第一部、ですがさらに尺が34分ほどしかないので、どうにも中途半端。しょうがないので、もう、続きを見るしかないですね。思う壺。 今回の二十面相は、金山のありかが書かれたとかいう地図を狙ってて、まあ、二十面相らしくていいじゃないの、といったところではあるのですが、、、二十面相の本分といえば、名前の通り変装、そして成りすまし、しかるに今回の二十面相はというと、その本分を忘れ去り、最初からいきなりシルクハットにマント姿、という、いわゆる二十面相スタイル全開。ドロボーのくせに、目立ちすぎです。そこがまた、二十面相らしいと言えば、らしいところ、なんですかねえ。 で、短い尺の中、地図の強奪やら追跡劇やらが描かれ、物語らしきものは、ほぼ、皆無。 続きを楽しみにするイトマすらもなく、終わってしまいますが、それでも続きをお楽しみに。ということで。[インターネット(邦画)] 5点(2022-05-24 22:31:09)《改行有》

12.  実録三億円事件 時効成立 東映便乗企画路線(?)の最たるもの、といってよさそうな作品。 とは言え、豪雨の中、ドキュメンタリータッチで描かれる三億円事件など、なかなかの見せ場。 続いてその後の捜査が描かれますが、敏腕刑事、にはとても見えない金子信雄が、ジワジワとイヤらしく犯人像に迫ってくるあたりがまた、実にイヤらしい。金子信雄だもん。 という、犯人も刑事もヤな感じのまま進んで、犯人が逮捕されるのも、されないのも、どっちもシャクに障るけど、どっちもガンバレ、という状態の中、時効は迫り、刑事の手も迫る。 どうしようもない企画にしては、最後、うまくまとめたなあ、という気もします。[インターネット(邦画)] 6点(2022-05-20 23:12:32)《改行有》

13.  次郎長青春篇 つっぱり清水港 それにしてもこの、中村雅俊というヒトの胡散臭さってのは、どこから来るもんなんでしょうか。それとも、彼を胡散臭いと思ってるのは私だけなのかしらん? その彼が、まるで似合わない清水の次郎長役。案の定、そこには「青春篇」なんていう、いかにも中村雅俊チックなキーワードが引っ付いて。ああ、実に胡散臭い。でも、「つっぱり清水港」って、こりゃ一体、何でしょうね(笑)。ビーバップハイスクールじゃあるまいし。 と言うわけで、清水の次郎長の若き日が描かれます。イマイチ、オハナシに脈絡がありませんが、とにかく次郎長モノ。周りを固めるのは佐藤浩市、明石家さんま、島田紳助、等々。なーんか、テキトーで自由な感じがします。 いきなり冒頭シーンで、富士山にわざわざ登ってロケしているらしく、よくやるなー、と思うのですが、サプライズはここまで。富士山を取り入れてるシーンはいいけど、他のロケ撮影シーンは、正直、あまり見映えがしない・・・そういうのも含めてテキトーで自由、ってことかな。 胡散臭さも、ある一線を越えると、ちょっと貴重です。[インターネット(邦画)] 5点(2022-05-18 22:24:09)《改行有》

14.  昭和残侠伝 唐獅子仁義 冒頭、高倉健と池部良の対決からいきなり始まって「昭和残侠伝なのに?」と、ギョッとしますが、映画終盤にはちゃんと「確かに昭和残侠伝だわい」という展開になる。どうやったって、この運命から逃れることはできない二人、なんですなあ。 映画開始早々に池部良が死んでしまったら、そりゃマズいだろう、と思ってたら、当然のごとく死んではおらず、しかし対決の際に左腕を失って、いささかヤサぐれてしまってます。ヤサぐれても池部良なので、品があります。品があるので、多少、迫力には欠けます。 ひょんなことから、出所した高倉健と知り合いになる親分が、志村喬。セリフ回しがいささか覚束ないように思えて、大丈夫か?と一瞬思うものの、要するにコレ、任侠道のカッチリした喋り方ではなく、砕けた感じ、気さくな感じの表れなんですね。一見やさしそうな好々爺、だけど親分としての貫録はしっかりと垣間見せる。うん、でもやっぱりただの爺さんだ。 さらに、ちゃらんぽらんな待田京介が物語に絡みますが、これもまた、別の人懐っこさがあって。なにせ主人公ふたりが取っつきにくい雰囲気を漂わせまくってるので、周囲の人たちがユーモアと人情を醸し出してます。 で、藤純子。この作品、「三角関係モノ」であるはずなのですが、どういう訳か対立関係に至る事なく、三角形が見事な調和を成しているという、これはもはや、健全と言ってよいのか不健全と言ってよいのか。しかしこの三人なればこその、違和感の無さ。この違和感の無さに違和感を感じるかどうか、それが問題だ(笑)。[CS・衛星(邦画)] 7点(2022-05-05 10:25:52)《改行有》

15.  少年探偵団 鉄塔の怪人 『かぶと虫の妖奇』に続く後編。前作のラストで「ぽよ~んぽよ~ん」と頼りない音をたてながら登場した謎の装甲カブトムシ、実はアレがさらに10台くらい存在するという、恐るべき事態。ってか、二十面相はいったい、何にお金使ってるんでしょうね。このカブトムシ軍団、意外に最後まであまり活躍しないしなあ。 二十面相の部下たちはヘンなヘルメットみたいなのを被って(しまいには二十面相自身まで被ってる)、もはやその姿は、地球を侵略しに来た宇宙人そのものです。捕らえた少年探偵たちに重労働を課してコキ使ったりしてるのが、まさに映画的宇宙人の発想(笑)。 一方で、アジトに単身のりこんできた明智も囚われの身となったはずなのに、二十面相一味は明智をほったらかしにして秘密基地「鉄塔王国」へ逃亡。なにやってんだか。 はたまた、二十面相はしきりに挑戦状ともいうべき自らの映像を送りつけてくるのですが、そのしつこさが、だんだん「かまって欲しい寂しいヒト」にしか見えなくなってきて。実は可哀想なヒトなんじゃなかろうか、と。 え~と、確か、狙いは原子炉の設計図でしたっけ。もう、どうでもいいですね。ははは。 この荒唐無稽さのまま、最後まで突っ走る、それが、素晴らしいんです。いやマジで。ラストで押し寄せる警官隊との攻防戦など、まさに007映画そのもの。もしかして少年探偵団シリーズを参考に007シリーズを作ったんじゃないか、とすら思えてきます。そんなワケないって? そんなワケないから不思議なんです。 明智も最後ばかりは大活躍、そして衝撃的なラストへ。 バカバカしいけど、バカにはできません。スゴいよ、これは。[インターネット(邦画)] 8点(2022-04-24 21:22:23)《改行有》

16.  少年探偵団 かぶと虫の妖奇 前作からの続きと言えば続きでして、刑務所に入れられた二十面相の脱獄劇から映画の幕が開きます。ただ、前作から一変して、二十面相が妙に貧相になったというか、もしかして総入れ歯?な感じがやたら濃厚というか、要するに二十面相役が加藤嘉さんに交代した、ということなんですけれども。さすがは二十の顔を持つ男。ちょっとだけ、狂気も感じさせます。 それにしても、もの凄いのがこの、あっと驚く大脱獄劇。いやもう、このアクロバット感、007並みと言ってよいでしょう。度肝を抜かれます。 で、首尾良く脱獄した二十面相、相変わらず原子炉の設計図とやらを狙ってるのですが、この際、そんなことはどうでもよくて。 この作品のサブタイトルを見ると、江戸川乱歩検定(そんなのがあったとしてあったとして)準10級くらいの知識のある人なら充分に、ピンと来るはず、これはきっと「鉄塔王国の恐怖」の映画化だなと(註:連載時のタイトルは「鉄塔の怪人」だったらしい。続編映画もこのタイトル)。 しかしコレ、当たりのような、ハズレのような。 最後の最後になって、ようやく例のカブトムシのオバケが出てくるのですが、予想以上にデカイ。仮面の忍者赤影にもこんなカブトムシが出て来たような。 デカイだけではなく、なんと、火炎放射まで吹き出す、豪華かつ凶悪な設計。乱歩先生もこれはビックリでしょう。 ここで突然、映画はオシマイ。次回をお楽しみに、ということで。相変わらず明智はちっとも役に立たん。[インターネット(邦画)] 7点(2022-04-21 22:53:23)《改行有》

17.  少年探偵団 二十面相の悪魔 前作のラストではトンデモナイことになって、明智探偵絶体絶命!というところでこの第二部に続くワケですが、何のヒネリもなく、結構フツーに助かってます。いや、だいぶ恥ずかしい助かり方かもしれません、コレは。 二十面相はやはり凶悪なのではなく、単に意地が悪いだけなのか。とは言えこの第二部でもやはり、もしかしたら凶悪なのかも、という片鱗を見せますが、とにかく二十面相の仕掛ける爆弾はやたら威力が中途半端なもんで、破壊力はあるけど殺傷能力はまるで無いという(笑)。 それもこれも、二十面相の念願は、明智と少年探偵団に復讐すること・・・いや、確か、それとは別に、何か目的があった気が。そうそう、原子炉の設計図を盗むのが目的でしたっけ。忘れておりました。 またセコく少年を誘拐しようとする、セコい二十面相。線路での危機一髪!から、遊園地の追跡劇へ。 一方の少年探偵たちも黙ってはおらず、「二十面相を捕まえに、奥多摩へハイキング」というホノボノのんびりした一大捕り物。鍾乳洞に現れる二十面相の手下たちは、なぜか虫歯イキンみたいな格好をしております。 最後まで危機の連続、果たして少年探偵たちはこの危機を乗り越えられるのか、そして明智と二十面相の対決の行方は。 ・・・と言いたいところだけど、どうも冒頭の恥ずかしい助かり方以降、明智が目立たず活躍せず、イマイチ冴えません。もう明智はどうでもいいので、ガンバレ警官隊、ガンバレ少年探偵団。[インターネット(邦画)] 6点(2022-04-20 23:05:12)《改行有》

18.  少年探偵団 妖怪博士 あの懐かしの主題歌に乗って、やってきました、我らが少年探偵団。 もともと怪人二十面相って、子供相手にじゃれ合いながら、やたら回りくどい犯罪を企てる、相当にヘンな人なわけですが、映画にするとますますそのヘンテコさが際立ちます。 子供相手に、バレバレの変装を繰り出しては、ひたすら大人げない高笑いを繰り返す二十面相。なにがそんなに可笑しいんだか。 しかし謎の洋館の不気味さは、何が起きてもおかしくないような怪しさに満ちていて、ヘンテコな仕掛けにも満ちていて、まさにこれこそ、乱歩ワールド。実にイイ感じ。 少年探偵、なんていうチンマリした子供向けのノリから、警察が続々と乗り出してくる大騒動に発展していくのも楽しいところ。 しかし二十面相は決して殺人を犯さない、と思ってたら、映画の二十面相はなかなか凶悪で、最後はトンデモないことになって、さあ大変、というところで第一部が終了。次回、乞うご期待。ってことで。[インターネット(邦画)] 7点(2022-04-19 23:15:56)《改行有》

19.  人生劇場 続・飛車角 《ネタバレ》 前作の最後でまず間違いなく飛車角は死んだと思うのだけど、死体を確認するまでは油断するな、というワケで、実はちゃっかり生き残ってて服役中、という設定。 弟分にあたる存在が、前作の高倉健から長門裕之に代わっただけで、だいぶコミカルな感じが出てきますが、実際、映画の前半はコメディ調と言えそうな雰囲気。 だいたい、佐久間良子が気性の激しい女性の役、というのがいかにも無理があって、可笑しさに繋がってます。 ところが中盤からは舞台が満州となって、えらくぶっ飛んだオハナシになってきます。満州の地でも相変わらず着流し姿の鶴田浩二。ハッキリ言ってヘンですけど、でもシビれます。 なんだかだんだん、国際スパイ映画になっちゃうのじゃないか、というくらいのスケール感になってきますが、それでもあくまで、任侠モノ。 殴り込みとはひと味違うクライマックスで、ラストはちょっと感傷的に過ぎるかな、という気もしますが、でも、いいじゃないですか。 いやまさか、今度もまた、蘇ったりして・・・。[インターネット(邦画)] 7点(2021-12-22 22:33:15)《改行有》

20.  実録外伝 大阪電撃作戦 何がどう「実録外伝」なのか。『日本暴力列島 京阪神殺しの軍団』に続いて明友会事件を取り上げたから、ということなのかもしれないけれど、『日本暴力~』の方は「すべてフィクション」という断り書きが入っており、内容も特定の事件をフォーカスしたものでもなく。一方の本作は、やはりフィクションだという断り書きは入っているものの実際の事件を基にしていることは認めていて、実際の事件に沿っている部分も多いようです。 作品の特徴は、事件で「敗北する側」を描いたこと、滅びの美学みたいなもの。 最後の晩に乱痴気騒ぎやって、一気にに追い込まれていく姿、しかしその中でしっかりと、今で言うところの「インディー魂」みたいなものを見せつける。 松方弘樹はコワモテの演技が堂に入ってて、さすがと思わせますが、渡瀬恒彦は完全に目が据わっていて、うわー何だかホンモノだなあ、と。ちょっとレベルが違う。けど出演者全員がこのレベルに達してしまうと作品が成立しなくなっちゃう。 敗れ去る者を描くが故の、独特の迫力があります。[インターネット(邦画)] 8点(2021-12-18 20:25:43)《改行有》

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