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プロフィール
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性別 男性
年齢 53歳

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【製作国 : 日本 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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1.  戦後最大の賭場 《ネタバレ》 関西が舞台ということで、鶴田浩二と高倉健が関西弁で軽口をたたき合う場念があって、これが正直、少々違和感があるというか、この二人には似合わないような気がしてしまって、もう少し若い世代に主演をやらせてもよかったかな、と思わないでもないのですが。ま、でもこの二人の共演、ありがたく拝見させていただきます。 要は、昔気質で友情と信頼に結び付けられたこの二人と、巨大利権を背景にした経済ヤクザの台頭との対比、ってな感じですかね。盃をもらうだの返すだの、いくら言ったところで、時代の流れは止められない。経済、さらには政治へ。はい、そのテの役は、金子信雄の出番ですね。 クライマックスは任侠映画らしく殴り込みの場面、にはなるのですが、その後のラストシーンはちょっとホラー。主人公が歪んだ血濡れの鏡の向こうに自分の姿を目撃したとき、何を思ったか。結局は、自分達の古い「仁義」が、この事態を招いたのではなかったか。[CS・衛星(邦画)] 7点(2022-09-25 17:47:28)《改行有》

2.  千姫と秀頼 主演は美空ひばり。となると、途中に意味も無く歌が入ったりするんでしょ、と思ったらさにあらず。歌を封印し、しっかりと千姫を演じてます。 だったら主演は美空ひばりでなくてもいいやんか、ってなところですが、いや、これが見事にお姫様になりきってます。いかにもな女優さんが演じてない分、新鮮でもあり、妙に迫ってくるものもあります。ホントに、これぞキレちゃったお姫様、という感じ。 冒頭の大坂夏の陣の合戦シーンもダイナミックですが、映画全編を通じ、ロケ撮影の贅沢、スタジオ撮影の贅沢。双方をこれでもかと織り交ぜ、例によってエキストラも大量投入し、1時間半もない作品ながら、大作に引けを取ってません。 平幹二朗演じる出羽守の乱心シーンにおけるロングショットに圧倒され、千姫狂乱シーンにおける移動撮影に圧倒され、クライマックスの緊張感に圧倒され。このクライマックスシーンだって、こんなに大勢の人物を登場させる必要があるんでしょうか。 これぞ、贅沢。[インターネット(邦画)] 8点(2022-05-30 22:43:47)《改行有》

3.  ゼロの焦点(1961) これ以上短い「ゼロの焦点」は作れないんじゃないか、と思うくらいの細密充填構造。折りたためる部分は徹底して折りたたみ、コンパクトに仕上がってます。 ラストは定番中の定番(それともこの作品が元祖なのか?)、断崖絶壁の上。と言いたいところだけど、ラストというより、後半まるまる、といった感じ。これも映画をコンパクトに仕上げる工夫かもしれないけれど、それにしてもこの断崖の、見事な絶景ぶり。ロケーションの素晴らしさでもって、作品の素晴らしさが約束されたようなもんです。 原作は、松本清張の代表作の一つでありながら、社会派の要素が強く、ミステリとして読むと少々物足りない気もするんですけどね。映画はまた違った魅力を付け加えてくれました。[インターネット(邦画)] 7点(2022-03-10 23:02:35)(良:1票) 《改行有》

4.  青春の殺人者 《ネタバレ》 長谷川和彦監督の2本の作品、正直、私はよく判りません。なのに世評は高いようで。結局のところ、私は映画というもの、あるいは映画ファンという人たちと、絶望的なまでに相性が悪いのではないかと思えてきてしまう。 どちらの作品も共通して、全くどこにも行き着かない。実際そういうのを描きたいんだろうとは思うものの、それの何が面白いのかピンとこないのです。 この作品の前半の親殺し。セリフ、状況設定、その他すべてが作為じみているように思えて、どうもゲンナリしてしまう。 だけど『太陽を盗んだ男』よりは取っ付き易いのは、自己破壊欲みたいなもの(しかも空振り気味)が作品のあちこちに表れていて、そういう部分に、同感というか、一種の普遍性が感じられるからだと思います。前半はどうかと思っていても、後半にはだんだん引き込まれていきます。市原悦子もスゴいんどけど、やっぱり何と言っても原田美枝子。いや前半にあの市原悦子がいたからこその原田美枝子かも知れないけれど、そこは仕方が無い。ひたすらイモっぽいんどけど、何かがありそうな。 女優を目指すお嬢さんが、脱いだら大女優になれますよ、と騙されて脱がされてるような。という風に騙されているのは私の方なんだろうけど、それもまた良し。[インターネット(邦画)] 6点(2021-11-28 15:17:33)(良:1票) 《改行有》

5.  戦後残酷物語 戦後の混乱期、進駐軍のMPに強姦され人生を狂わされてしまった女性の姿を描く。日本の立場が弱かった時代の理不尽な苦しみを描こうという気持ちはよくわかるんですけれど、何せ原作が、後に「ノストラダムスの大予言」で悪名を馳せる、あの五島勉氏。と言うんだから、もうこれは、運が悪かったとしか言いようがありません。ほぼ、ぶち壊し(笑)。 こういう題材なら、やっぱり松本清張とか。何か他に手があったのでは。と今さら言っても、ねえ。 米兵たちはひたすら好色一直線。だもんで、やたらレイプシーンが繰り返されて。まあ、それなりに主人公の人生にも起伏はあるんですけど、それでもさすがに単調。煽情的なのに、単調。込み上げるべき怒りも、これと言って込み上げて来やしない。 でもって、哀しいラスト(?)を切々と歌い上げる、謎のフォークソング風の歌声。込み上げるべき涙も、どう足掻いたって込み上げる訳もなく。 なんか、五島勉のせいとばかりは言えないような気がしてきたなあ。変なエロ作品でした。[インターネット(邦画)] 4点(2021-11-07 22:26:13)《改行有》

6.  制覇(1982) 物語の中心人物が、「谷」口組の田「所」組長、ってんだから、モデルが誰なのかは明らかで、さすが芸能界にも幅を利かせた人物だけのことはあって(なのかどうかは知らないけれど)、これでもかと有名俳優が名を連ねたオールスター映画となってます。冒頭に出演者がクレジットされないので、誰が出てくるかは見てのお楽しみ。まあ、あの人この人、出てくるわ出てくるわ。まずは主人公に、世界のミフネ。 医者役にはどこかで見たことのあるオジサンが。と思ったら鶴田浩二で、本来、このヒトの端正な顔立ちはこういう役にピッタリだと思うのだけど、ヤクザ映画にカタギの役で出てくるとヘンな違和感が。一瞬、誰かワカランかったぞ。そんでもって、日活からやってきた大スター、小林旭の顔も。なんだかこの辺り、モデルとなった組長さんとは因縁深いヒトたちでもありますが。 他にも菅原文太、若山富三郎、丹波哲郎などが続々登場、それから、意外に重要な役でハングマン名高達郎、意外に重要でない役でアオレンジャー宮内洋、等々。次は誰が出てくるかを気にしだしたら、お腹いっぱいになってしまいます。後半に入ったらもう新たには誰も出てこないだろう、と思ってたら何と、披露宴のシーンに志茂田景樹の姿が(?)。ただしこれは原作者枠であることがラストのクレジットで判明。 と、賑やかな顔触れのヤクザ映画巨編、という訳ですが、組長の家庭のシーンになると、これが途轍もなく日常的、庶民的。完全にホームドラマの世界です。暴力の世界と家族の世界を表裏一体で描く。他の組織との抗争、跡継ぎの問題。まあ、『ゴッドファーザー』みたいな路線を狙ったんだろう、とは、おそらく誰しもが感じるところ。 もちろん、完全に同じ路線ではないし、実際遠く及ばないし、一方で本作ならではの(良くも悪くも)日本らしさ、みたいなものがあったりもするのですが、いかんせん、内容的にチト弱い印象。組長襲撃に端を発する前半は、悪くないとは思うのですが、後半、やや薄味になってしまったような気がします。若山富三郎の無骨さは光っていますが、どうも尺の長さに割に見どころが少なくって。 とは言え、主役のモデルになったお方の息子さんが作品に関わっていることもあってか、雰囲気はよく出ています。跡目を発表する岡田茉莉子を前にして、幹部たちが居ずまいを正すシーンなんか、いいですね。[CS・衛星(邦画)] 6点(2020-12-26 06:10:36)《改行有》

7.  絶唱(1975) 《ネタバレ》 いや~それにしてもまさか、ラストのあの土壇場で、山口百恵が生き返るとは。ってのは大ウソですスミマセン。あそこで生き返ったんじゃ、完全にゾンビです。 最初からいきなり「身分を超えた純愛」が炸裂して、歯の浮くセリフのオンパレード。ラブラブなのはいいけれど、さすがに観る側はそこまでテンション上げられないので、ちと、ついていけない。 だけど、その二人を待ち受ける困難こそが、本編で描かれる物語なので、冒頭はガンガン進めないといけない、らしい。ま、三浦友和&山口百恵ペアなもんだから、いきさつ等を多少端折っても、二人がラブラブなんだということは一応、理解できますけれども。 三浦友和の出木杉クンぶりが目に眩しいですが、それ以上に、人懐っこい表情で好青年ぶりを発揮する大和田伸也、じゃなくって獏、じゃなかったやっぱり伸也、がさらに目に眩しい。 戦時下が舞台ということで、後半は三浦友和が出征し、二人は離れ離れに。山口百恵は相変わらずイモっぽいのですが、途中から病に犯され、体が弱ってくると、だんだんキレイに見えてくる、気がする。のはいいけれど、終盤、彼女の顔面ドアップの連続でドラマを乗り切ろう、ってのは、さすがに苦しいか。 いまわの際に、ついに三浦友和が復員して帰宅する(いつのまにか戦争が終わっているのだけど、劇中にはこれという描写もなく、終戦の事実のみが我々に伝えられる)。海岸の方から歩いて帰ってきたようだけど、まさか日本まで泳いで帰ってきたのか?ってのはどうでもいいんですけど、とにかく彼の帰宅とともに山口百恵は世を去る。そして、何となく映画の尺が余ってしまう。余ったわけじゃないのかもしれないけれど、何だかこの後、蛇足気味に映画が続いてしまい、もうひとつ、締まらない印象。そりゃま、ラストはどうしても、あの場所で終わらないといけないんだろうけど。 あと数分、映画が続いたら、ホントに山口百恵が生き返ってしまったのではなかろうか。[CS・衛星(邦画)] 5点(2020-10-03 16:29:15)《改行有》

8.  正義だ!味方だ!全員集合!! ドリフ映画最終作。子どもの頃、「テレビのドリフは面白いけど、映画のドリフはつまんない」と思ってた私も、この作品はとても楽しめたのでした。クライマックスの無声映画ふうの早回しドタバタが、バカバカしくって面白いのなんの。ってほど、今見ると笑える訳でもないのですが、いいじゃないですか楽しいし。 ドラマ部分は、まあ正直、撮影に金も時間もかけてないんでしょう、画面自体は、見栄えがするとはお世辞にも言えませんが、比較的ワンカットが長めにとられていて、これが、ドリフのコント仕立ての芝居によくマッチしてます。何か安心感がありますな。 悪役のベンジャミン伊東のヤラレっぷりも楽しいし、飄々とした蝶々さんもいい味出してます。何で金子信雄がいつもカレーライス食ってるのかよくわからんけど、美味そうに食ってます。楽しい夕食。 何より、出番は少ないけれど、自転車に乗る志村けん巡査の笑顔が、もうホントにイイ顔してて、子どもの頃に見た時以来、忘れられなくって。今回久しぶりに観て、そうそう、これこれ!って思っちゃいました。[CS・衛星(邦画)] 7点(2019-03-18 20:44:08)(良:1票) 《改行有》

9.  切腹 日本人にとって、切腹というコトを口にするのは、ちょっと微妙な感情、一種の居心地の悪さが伴う訳で、それは、いわば日本を代表する風習のひとつでありながら、自分自身はそれを決行する自信が全くないこと。何かと耳にはする「切腹」という言葉と、その意味する実態が想像を絶することとのギャップ、しかし世が世なら自分もそれをせざるを得なかったかも知れないという恐怖(武士だけの行為ではない。近代でも自らそれを行った例が多々あるとのこと)。あと、世のSMマニアの中には切腹マニアというのもいて、そのテの本や写真集もあるそうで(三島の『憂国』だってその一例だ)、それも居心地の悪さの原因かも知れないけれど(笑)。さて本作。ひとつには物語の構成の妙が我々を釘づけにするんだけど、“切腹”を正面から捉え、しかもそれを痛々しく理不尽に描いているのが、強烈この上無い。切腹ってのは、腹膜まで切ろうとすると非常に苦しいものとなり(腹筋を切り裂くのがまず大変)、浅く切ってすぐ介錯してもらうのが楽で良いらしい(とモットモらしく言ってるのがこれまた居心地悪いんだが)。それを何と、竹光での遂行を迫られる理不尽さ、その苦痛はいかばかりか、画面からヒシヒシと伝わってくる。なのに本作の音楽担当が「たけみつ・とおる」とはこれまた何と理不尽な。それはどうでもよいが。後半、物語は一変、いや、視点が変われば物語も変わるということ。強い立場、迫る立場、追いつめる立場であったはずの人間が、実は追いつめられていってる、というその過程が、別の意味でコワイ。何ものかにとらえられている存在であることには、皆、変わらない。この凄惨なクライマックスは、一種のエンターテインメントでもあるのかも知れないけれど、そこには同時に、秩序が内側から自壊していく恐怖もある。いやむしろ、秩序の虚飾が内側からが崩壊してなお、秩序の外枠だけがガランドウのように残り続けていくことの恐怖なのかも知れない。[CS・衛星(邦画)] 9点(2012-09-29 03:47:41)(良:1票)

10.  関の彌太ッぺ(1963) 映画前半はもう、エエ話のオンパレード、まさに5分に一度は炸裂する美談また美談。「いやぁエエ話だったな~」と、ここで「終」の文字が現れるんじゃないかと何度思ったことか。で、後半は突然、話は十年後へ。少々血なまぐさい展開の中、一度途切れた物語が、一度断絶した人間関係が、逆廻しのように繋がっていく、しかし決して元通りには戻れない(何しろエントロピー増大則があるからな。何のこっちゃ)。花はあの時と同じように咲き、同じようにお小夜は新しい着物を着せられている。そして、あの日と同じ、運命の森。しかし人間は、かつての自分たちには戻れないのです。ラストシーン、低い位置のカメラが捉える道端の彼岸花の赤さが、突き刺さります。・・・それにしても十朱幸代の表情、一体どう受け止めればいいのやら(そもそもこの演技でよいのやら)。[CS・衛星(邦画)] 9点(2011-12-15 23:19:09)(良:1票)

11.  千と千尋の神隠し 出だしがいいですね。普通なら描かれるハズの背景、主人公の置かれた日常的立場みたいなものはサッパリ描かれず、いきなり非日常へ放り込まれる主人公、そして僕達。これがもしかしたら、実は本作のキズになっているのかもしれないけど、いいじゃないの。どうせ日常にはウンザリしてるんだし、せっかく映画観てるんだから、日常描写なんかすっ飛ばしてとっとと異次元に放り込んでもらうのもまた結構。で、この冒頭。子供の頃って、親の事、無条件に信じて頼りきってる・・・と言いたいところだけど、時々、親の行動が不安になる事が。さすがにそんな事やっちゃマズイんじゃないの、誰かに叱られるんじゃないの・・・まあ大抵は杞憂なんですが、どうにも不安でたまらなくなる瞬間。この映画も、そんな瞬間から始まる。しかも杞憂どころか、エライ展開に。あとはもう、めくるめく、コワ楽しい摩訶不思議な世界をこれでもかと展開してくれて、やめられない、とまらない。面白かった~。どうもでもいいけど、主人公がハクの龍に乗って飛ぶシーン、つい「ぼうや~よいこだねんねしな~」と口ずさんじゃったね(←ほんとにどうでもいいなあ)。 ところで、こういうアニメ作品は、まずは絵の動きの緻密さに目を奪われ、圧倒されちゃうわけですが、その一方でフト、「最近の実写映画が見失いがちなものが、アニメ映画には残っているんじゃないか?」なんて事を思ったりもします。アニメの方が世程、映画の「場」を大事にしているのでは? まあ、カメラを自由に動かせないという、アニメの制約に起因する、単なる結果的なものかも知れませんが、映画の「舞台」をよく捉えており、またアングルの中と外の関係(画面に捉えられていないものを観る側に想像させる)にも神経がよく使われているように感じられます。とりあえず、映画を観た後で、映画の中の舞台・情景を「懐かしい」と感じさせることができれば、それは映画の一つの成功でしょう、その意味で、この映画にも満足を感じることができました。 【2011年10月4日 8点→10点に変更。最近、この作品がいとおしくてたまらない】[地上波(邦画)] 10点(2011-10-04 22:49:44)(良:1票)

12.  戦国自衛隊 《ネタバレ》 ハイすみません、残念ながら10点です、理由は訊かないで下さい。というより、なんでよりによってこんな映画でこんなに充実感が感じられちゃうのか、誰か教えてください。もー子供の頃から大好きな作品で、年末年始のテレビのお楽しみと言えば、「また今回も『戦国自衛隊』と『北京原人の逆襲』が放送されるのか」、でしたからねえ。いや実際、『北京~』はともかくこの作品、やるせなさ、寂しさ、何とも知れぬ余韻が、年の瀬にピッタリ、なんですね。まさにコレ、“ゆく年・こない年”ですわ(最近またテレビでお目にかかる機会が多い気がしますが、ゼヒ年末に放送して下さい)。映画中盤は、夏・真っ盛りってな感じで、ギラギラ脂ぎった戦いが繰り広げられるのですが、戦い済んで雨に打たれ、ラストの廃寺では、虫の声が聞こえてきて、ああ秋だなあ、寂しいなあ、と。信玄が斃れた後にも、伊庭が斃れた後にも、鳥の鳴き声が挿入されて、これまた余韻たっぷり。いやまあ、色々とケチをつけたくなる映画ではあるんですけどね。ツネちゃんを倒した千葉チャンが天下を取る決心をした瞬間、部下たちがギョッとする演技してるのにカメラはきちんと捉えず早々に切り替わっちゃうし。去るムッシュと千葉チャンが送るシーン、交わしている“握手”をちゃんと撮って欲しかったな。ましてその後登場する、「忙しい」と呟く謎の農民など意味不明もいいところ(せめてもう少し草刈正雄だと判るように撮って欲しい)。と色々ケチはつけるものの、素晴らしいのが、夏(八)木が城からヘリに乗るシーン。ヘリから下ろされた縄梯子に掴まるのだけど、そんな撮影危ないよね。実は、ヘリからの縄梯子が画面から一瞬消え、カメラの前を人影が横切った瞬間(カットもここで切れてる?)、別の(と思しき)縄梯子が忽然と現われて、彼はこちらにぶら下がるのでした。手品見てるみたいです、ははは。『ジュラシック・パーク』でCGのラプトルがハリボテと入れ替わったのと同じくらい絶妙ですね。まあそんなヨタ話はともかく、この作品、永遠の怪作、永遠の“熱き映画”です。完成度は度外視してでもわたしゃ支持し続けます。どうかよろしく。 (ところで、何でもパクるのが好きな中国さん、ゼヒ本作をパクッて一本作って欲しい。『三国志的人民解放軍』とか。これは観たい。)[CS・衛星(邦画)] 10点(2011-06-24 00:01:16)(良:1票)

13.  青春残酷物語 この時代の日本を見ていると、みんな原始人みたいに見えてくるわけですが(笑)。ま、そういう、「上り調子なんだけどどこに上っていっているのか判らない」、という、いわば戦後日本の青春時代、ですかね(今の日本は、良し悪しは別にして、もう老年期でしょう)。さて、その一見、原始時代(?)にも、時代ならではの、人々の断絶がある。戦争を知る大人の世代を別にしても、「自由」のために逆に学生運動に自らを束縛した世代、そして、あらゆる束縛を拒絶して「自由」を求める世代。襖越しの2組の男女の会話がそれを象徴します。しかし「自由」って何でしょうね?普通に言われる「自由」なんて、結局は束縛からの自由、いわば相対的な自由に過ぎない。人はナゼ自由を求めるのか、それはもしかしたら、「自由を求める行為」に自分を「束縛」する行為、かもしれないのに(恋愛ですら、一種「束縛」の面があることも事実でしょう)。逮捕された二人が釈放されたそのとき、二人は自由を手にしたのではなく、いよいよ拠り所を失ったのでしょう・・・映画には、「残酷」なシーンはありませんが、その視線はどこまでも冷徹で残酷であります。迷走する現代社会も、実はこういった数々の、自由の屍の上、に成り立っているのだなあ、というわけで、やっぱり本作で描かれた時代、これは、現在とは無関係の原始時代、などでは、ないのであります。[CS・衛星(字幕)] 7点(2005-08-13 12:05:41)

14.  千年の恋 ひかる源氏物語 松田聖子が歌いながら空飛ぶ映画だ、という噂は聞いていたのですが、いくら松田聖子でもそこまではしないだろうから、もしかして、まねだ聖子のスタンドインじゃないだろうか?と思ったのですが、よくわかりませんでした。ところで、この映画がヒットした理由、なんとなくわかりますね。有名女優がたくさん出てきて次々にラブシーンを演じ、それでいて相手役の「男優」も実は女性が演じているという、この安心感!!こうでなくては!! ってなところではないでしょうか。内容のブッ飛び具合も、かなりよく飛んでますし、機会があったらもう一回観てもいいなあ。3点(2004-04-11 16:39:47)(笑:2票)

15.  戦場のメリークリスマス 全体的に妙な雰囲気。収容所という限られた舞台、という事を差し引いても、「戦争らしさ」がまるで感じられない、何か異次元世界の話のようです。日本人がわざと「外国人風のヘンな日本人観」で作ったような映画、という事もその一因でしょう。さらには坂本龍一教授扮するホスト系大尉「ヨノイ」。一体何者? ここに教授入魂の味わいのある音楽が加わり、えも言われぬ不思議な世界が展開されますが、人間臭いハラ軍曹の存在が、映画と我々の接点をうまく保ってくれます。特に、演じているのが、まだ「世界のキタノ」ではなくて、「タケちゃんマン」でしたからね、意外性もあれば必然性もある起用で、印象的でした。ところでトム・コンティ、もっと日本語練習しろよ、聞き取りにくいぞ。7点(2004-02-07 01:22:48)

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