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【製作国 : 日本 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
1. 太秦ライムライト 《ネタバレ》 チャップリンの傑作『ライムライト』を基に、斜陽となった時代劇の衰退と微かに見える未来への希望を描いた作品。「5万回斬られた男」とも言われる斬られ役者の福本清三さんが、ご本人の分身ともいえる主人公を演じます。 確かに時代劇は衰退の一途を辿っていることは間違いないでしょう。近年でも時代劇は度々映画でも公開されているものの、それは若い美形俳優を主役に据えた(本作の中で描かれる『ODANOBU』の様な)アクロバティックな殺陣の作品だったり、ラブストーリーを主軸に置いた作品だったり、コメディに特化した作品だったりする。松方弘樹や近衛十四郎らスター時代劇俳優は既に若者への求心力はないし、ましてや福本清三さんの様な謂わば裏方の時代劇俳優は辛酸を舐める思いで仕事をしているのでしょう。 しかしながらこの映画を観ていると本当に時代劇俳優の、松方弘樹らの殺陣の美しさに惚れ惚れする。終盤の桜が舞い散る中での松方弘樹と敵役を演じる福本清三さんの立ち回りは大変格好良かった。心底この文化が斜陽になり消えかかっている事実に悲しさを感じました。そう思わせるだけでこの映画は勝ちだと思います。まだまだ若い者に時代劇を受け継いで復興させられる筈だ!という時代劇役者たちの矜持を感じました。 私も最近の時代劇は余り足を運ばなくなってしまいましたが、これからは積極的に観に行って時代劇業界を支えてみたくなりました。但し、出来ればやっぱり本作で描かれる様な美しく、また血沸き肉躍る殺陣の作品が観たい所です。 でも手放しで喜べる出来かと言うと断言できない所もありました。一番は悪役が何となく改心してしまうこと。いや、いつ改心したかも明示されないので、本当に脚本の都合で良い奴になったようにしか見えない。せめて主人公の限界を超えた奇跡の立ち回りを見たことで、つい感極まってしまい考えを改める位の理由づけは欲しかった。また根本的な問題ですが、主演の福本清三さんは主演俳優としての演技に慣れてないためなのか、滑舌の問題で聞き取り難い箇所がいくらかあった。[映画館(邦画)] 7点(2014-11-05 21:26:24)(良:1票) 《改行有》 2. 海猿 ウミザル 《ネタバレ》 個々の細かいエピソードやギャグは原作漫画から拝借しているものの基本的には別物な話です。キャラクターの描き方はベタではありますが、そのお陰で感情移入もし易く丁寧な全体に丁寧な作りだったと思います。原作でも描かれているような男の意地のような展開にもグッときました。終盤のカルネアデスの板問題の様な展開も観ているだけで息苦しい画面となっており緊迫感ありました。ジャンル映画として海上保安官カッコいいと思わせてくれた時点で良い映画だったと思います。ただし音楽の使い方のダサさだけはどうにかならないもんでしょうか。もうジャーニーが流れる度に安物のコントを観ているみたいな気になってしまい笑いが止まりませんでした。最もひどかったのが水深40メートルからの仙崎と三島の救出作業です。あれだけ水中の画面に緊迫感が出るのは無音で観客も海の中に放り出された状況を体感するからでしょう。それなのに救助が来ると安っぽい感動的な音楽を無遠慮に流しちゃう。さっきの緊迫感は彼方まで素っ飛んでしまいました。実に勿体ない。この映画に限らず今の邦画に蔓延している病と言ってもいいですが、いい加減にそれらしいシーンには感動的な音楽をってメソッドは止めて欲しいなあとしみじみと感じました。あと男の青春らしく真っ裸のシーンが多いのは結構ですが、私はノンケなのでムサい男のケツより加藤あいのケツを見せろと心から思いましたとさ。[DVD(邦画)] 6点(2012-08-19 17:23:30) 3. うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー 《ネタバレ》 如何に以後の映画・アニメ・漫画・小説に多大な影響を与えたかが良く分かる偉大な作品。胡蝶の夢を引用し自己存在についての映画を子ども向けとして作ってしまうあたり、本当に押井守は天才だったんだと思います。個人的にタクシーでサクラ先生に夢邪鬼が時間の哲学を語るシーンがとても好き。人間の理屈を超えた理論が非常に恐ろしくも惹かれてしまう。「第三の男」のオーソン・ウェルズが観覧車で悪の哲学を語るシーンに似たものを感じます。[DVD(邦画)] 8点(2012-01-21 19:40:19) 4. 雨月物語 《ネタバレ》 約半世紀前にも関わらず、男達の業と欲望、それに忠実に生きた為に身を滅ぼす姿を描いた異色の作品。その魅力は兎に角、京マチ子の怪演につきます。その演技の妖艶なこと、妖艶なこと……。原作「蛇性の婬」の妖怪を見事に演じきっていたと思います。彼女が舞う姿は本当に美しいとしか言いようが無い。その他、溝口健二監督が描き出した美しい純日本の姿は本当に素晴らしく、外国人に日本映画を一本だけ薦めるとしたら本作を推しますね。唯一、惜しむらくは前半のパートがややダレることでしょうか。街に陶器を売りに出てきてから物語が急速に進むのですが、それまでやや退屈に感じてしまいました。[映画館(邦画)] 9点(2010-11-23 21:52:23) 5. ウォーターボーイズ 《ネタバレ》 オトコのシンクロっていう発想は斬新で、目の付け所がいいなと素直に思いました(まあモデルの高校があるらしいですが)。 部員との友情や女の子とのロマンスなどが本編の大部分を占めるので、シンクロの場面自体は最後の発表でのみなのが惜しかったと思いました。もう少しシンクロの部分で見せてもよかったのでは?[地上波(邦画)] 7点(2008-08-18 01:19:00)《改行有》 6. 姑獲鳥の夏 魍魎の匣を観て、姑獲鳥の夏の映画もあると聞き観てみましたが、良かったのは関口君の配役と話のテンポだけな気がしました。 やっぱり京極作品は本が一番なのでしょうね。 [DVD(邦画)] 3点(2008-07-30 15:10:36)《改行有》 7. うた魂♪ 《ネタバレ》 意味が分らない寛平のギャグシーン以外は結構楽しめました。私は20歳なのであまり分りませんでしたが、30代の人とかは歌とかもドンピシャでもっと楽しめると思います。 ゴリが意外と頑張っていました。[映画館(字幕)] 6点(2008-07-30 14:09:10)《改行有》
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