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21. タイム・リープ 《ネタバレ》 この映画の物語と感想を書いたノートを読み返してみると、なにやらヒジョーに複雑なストーリーのよーで、月曜日がどーの水曜日がどーのと、今となっては頭の中で再構築するのはムリ。でも、好印象の映画でした。タイムスリップものの面白さ、時間に整合性がないゆえに生まれてくる様々な謎とサスペンスを楽しめ、なおかつ役者もいい、と。ヒロイン佐藤藍子の意外なまでのスクリーン映えに嘆息(スクリーン、って言っても小さな劇場でリアプロジェクションだったりしましたけど)。ただ、タイムリープの記憶部分を8ミリやフィルムの傷、リールのガタつきなどで表現するのは疑問。それって映画の物理的事象だって見てる側は判ってる訳で。オープニングのフィルムをかけるシーンとラストの「はい、カット」も不要でしょ。監修の大林宣彦の「映画として閉じる」という文法に倣ってるんでしょうけれど、そう何度も通用するテではないと思います。あと、この監督の作品にはどーも暗いドロドロとしたフェティズムを感じてしまうのだけれども、ジュブナイルなんだから、もう少し健全化して欲しいですね。【2009年追記】最後の部分は今となってはちとアレですが。[映画館(邦画)] 8点(2004-04-09 13:09:43) 22. 探偵物語(1983) なんだかラストシーンだけ、ちょっとオシャレよ~、って感じに作られても・・・。トーン暗いしスプラッタな映像あるし。映画全体に漂う空疎な雰囲気は、一体ナンのせいなんでしょう? コメディらしいんだけれども、どこも1つも笑えなくて、そもそも殺人事件のハナシだし、でも、それはやっぱり当時、薬師丸ひろ子という女優が私の守備範囲から全く外れていたから、という理由に他ならないのではないか?なんて・・・んにゃ、正解は同時上映の、先に見たもう一本の映画で、アタマがお空の彼方へかけてっちゃってたからでしょ。「土曜日の、じっけんしつ~」って。[映画館(字幕)] 4点(2003-12-10 22:22:50) 23. 卓球温泉 《ネタバレ》 ぽや~ん、とした家出主婦、松坂慶子はすっかりおばさん状態ではありますが、適度な太り具合が逆に魅力的(あ、個人的な好みじゃなくて、あくまでおばさん役として、ですよ)。だけど、そんな彼女の存在感に助けられている感じで、映画そのものは物語が平板で不要に長く、温泉の過疎を描いていながら、それを単にエッセンスに終わらせていたりと問題は多いです。クライマックスのラッシュはいい加減長すぎでクドいですし。映画としてもっと高められる要素はあった筈なのに、「卓球温泉」というタイトルの映画ならこの程度、ってハードルを低く設定しちゃった感じが否めません。フツーの人達の持つ楽しさのパワー、みたいなのが表現されていれば良かったんですけどねぇ。[映画館(字幕)] 5点(2003-12-10 21:28:50) 24. 大日本帝国 公開当時、戦争賛美とか言われてタイトル共々かなり批判を受けていた気がします。実際には「日本人の視点から見た大戦」という事でヘンな思想の偏りはなかったように思います。大戦での責任の所在や日本人がしてきた事についての言及は殆どなく、日本人を襲った悲劇としての側面が強い感じは否めませんでしたけれど。ただ、あまりに大きな戦争だっただけに、この、部分部分を切り取って描いているだけ、という感じの映画に、冷静に大戦の全容を描く事ができるようになるには、まだまだ時間がかかるんだろうな、って感じがしました。 5点(2003-12-10 15:33:18) 25. 大安に仏滅!? ひたすら庶民感覚でごく普通の家族に巻き起こるゴタゴタを描いた映画です。おじいちゃんは東京暮しに馴染めず、長男はコメディアン志望で年上バツイチ女性との結婚を宣言し、長女は婚約解消を言い出し、家は欠陥住宅・・・。問題をいっぱい抱えたお父さんが、家族を形だけでなんとか維持しようとするところから、家を守る経験を通して、本当の家族の幸せに目覚めてゆく物語は、可笑しくも感動的。ヤクザも流血もオカルトもない、普通に生きている人々の映画ですが、そういう映画が日本映画には殆どない、という事実はどうなんでしょ? この映画のように、庶民の視点で描かれた映画がもっとあっていいと思うんですけど。[映画館(邦画)] 7点(2003-12-10 14:49:57)
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