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コメント数 3872
性別 男性
年齢 53歳

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201.  まむしの兄弟 傷害恐喝十八犯 何の説明も言い訳も無く、シレッと時代設定を昭和初期に移した前作から一転、また現代に戻ってきたシリーズ第4弾(現代と言っても勿論、昭和には違いないですが)。 前作は無かったことになるのか、と思いきや、今作には、いつもの「まむしの兄弟」に加えて、「オレたちこそがまむしの兄弟だ」と名乗る2人組のジイサンが登場。もしやこの2人は、前作の主人公のナレの果てなのか!? って、まあ勿論、そんなことはないんですけれども。ただ「親に捨てられた子」「子を捨てた親」という部分で、互いに関連づけられた存在とはなっています。そこに、森進一の「おふくろさん」が挿入歌として効果的に・・・いやあまり効果は上げてないですけども(笑)。 映画開始から暫くはドタバタの連続、ほぼギャグ映画状態ですが、メインは、リゾート開発のため地上げを企む悪徳業者と、彼らに狙われたバラック街の面々との戦い。そこにまむしの兄弟が絡んで、ただでもややこしい話をさらにややこしくしてしまう。 多少はシンミリしたりもしつつ、クライマックスの殴り込みは例によって、全日本プロレスじゃないけれど、明るく、楽しく、凄惨に。 渡瀬恒彦はせっかくの登場なのに、もう少し見せ場が欲しいところでもったいない気もしますが、一種のチョイ役出演と思えば、なかなかの頑張り。敵に捕まってつるし上げられてる辺り、ちょっとリーサル・ウェポンのメル・ギブソンを思い起こさせるではないですか。[インターネット(邦画)] 7点(2021-10-02 07:22:42)《改行有》

202.  らせん 原作者の鈴木光司さん、百貨店の屋上遊園地のシーンにチラリと登場してましたね。「主夫」を公言するだけのことはある、いいパパぶり。 ってのはどうでもよくて、このヒトの書いた話題作「リング」と「らせん」、一応は一種のホラー小説とは言え、前者はミステリ色が濃く、それに引き換え後者はと言うと、殆ど「アンドロメダ病原体」風味のSF作品。という風にせっかく趣向を大幅に変えてきたにも関わらず、結局、同じホラーのくくりに縛られてセットで映画化されてしまうところに、不幸がありましたね。これも貞子の呪いですかね。 「リング」がズバリ、ツボにハマった(ハマり過ぎた)分、こちらの「らせん」がワリを喰ってしまった形ですが、いや、こちらの中途半端さも、マズかったんでしょうなあ。もうちょっと「リング」との対比を明確に打ち出す手もあっただろうに、このインパクトの弱さでは、まるで「リング」の単なるオマケか便乗作みたいで。 だけどまあ、真田広之いるところには佐藤浩市あり(かどうかは知らんけど)、今作では不幸を抱えた佐藤浩市が女性たちに手玉に取られて、男の弱さ、みたいなものが垣間見えて。よくよく見ると(そしてただの偶然かも知れないけれど)、実はこの2本の作品はちゃんと対照(対称?)となっているような気も。 だからどうしたと言われれば、どうもしないのですが、ホラーの暗さに加え、それとは別の意味の暗さも漂っているのが、ちょっと特徴的かな、と。[インターネット(邦画)] 6点(2021-09-30 23:10:36)《改行有》

203.  二代目はクリスチャン 《ネタバレ》 カトリックのシスターとヤクザ、というムチャクチャな組み合わせを、どうやって作中で実現するか、ってトコロが、ホントは見たかったんですけどね。その点では、物語の最初っから両者に接点有りまくりで、いささか物足りない。 しかしその部分の描写は飛ばすとして、ヤクザの方が積極的にシスターに近づこうとするメインの物語は、ユーモアの中に哀愁のようなものを感じさせて、これはこれで悪くない。結局、美人シスターの前で男どもが次々に命を落としていく、という、「男は皆、美人の肥やし」説にしっかりと則っています。いやそんな説があるのかどうか知らんけど。 殴り込みのシーンも往年の任侠映画を思い起こさせたりして、カタルシスばっちし。ただ、そこに至るまでの部分は、一部シーンでちょっとセリフ過多の印象あり。[インターネット(邦画)] 6点(2021-09-28 22:24:49)《改行有》

204.  緋牡丹博徒 一宿一飯 前作の熊虎親分と何がどう違うと言われても困るけれど、でも、相当ヘンテコになってます。しかしこれこそが鈴木則文監督の思い描いた熊虎親分そのもの、なんですかね。ここから先は、脇役には収まり切らないので、主演作『シルクハットの大親分』で、どうぞ(これがカッコいいんだ。アホだけど)。 今回、藤純子演じる主人公を支えるのが鶴田浩二。彼らの前に立ち塞がる敵の凄腕が、菅原文太。こうやってみると、このヒト、悪役の方が似合ってそうな。鶴田浩二vs菅原文太、シビれますな。 白木マリと西村晃のサブストーリーも印象的だし、クライマックスにおける製糸工場での死闘も目を引きます。 充実してます。[インターネット(邦画)] 8点(2021-09-28 19:41:30)《改行有》

205.  ピラニア リターンズ 今回はプールでピラニアが襲いかかってきます。だもんで、前作も大したスケール感では無かったけど、さらにスケールダウンした感じ。プールで大パニック、だなんて、『ボールズ・ボールズ』以来じゃないのかね? 数々の登場人物、その多くがただ喰われるためだけに出演していて、正直、誰が喰われようがどうでもよくなってくるのですが、1時間強もあれば、皆さん大方食い尽くされてしまい、余った時間で延々とNGシーンを見せ続けるという、驚くべき開き直り。 製作者たちが楽しんで映画を作っている、というのも悪くはないだろうけど、製作者しか楽しんでないのは、さすがに問題かと。 デビッド・ハッセルホフがもはや、騙されて出演させられているようにしか見えん。しっかりしろ、マイケル![インターネット(字幕)] 3点(2021-09-14 23:15:22)《改行有》

206.  REX 恐竜物語 あの謎の生き物の顔を思い浮かべながらこの映画の事を褒めるのも、躊躇するところはあるんですけどね。そもそもアレは生き物なのかどうか、見た目の印象で一番近いのはパペットマペットのカエル君かな。それが意外に器用に動いたりするもんだから、余計に不気味だったり。 ただ、私も最初から映画に点数つけてやろうと思って映画を見ている訳ではなし、いくら減点要素があろうとも、コレ面白いな、と感じた点があれば、他ではなかなか味わえないな、と思う点があれば、それはやっぱり褒めるべきなんだと思う。 この作品で言えば、ロケーションの魅力なんかもあるけれど、何と言っても、後半の家出をしてからの、あのデタラメさ、でしょうなあ。 辻褄合わせなんぞクソくらえ、絶対あり得ないことのオンパレード。そしてついには本気モードの雪上チェイスへと。実に痛快。 要するにこれは、松竹100周年だの角川50周年だのと大袈裟に売り出すような作品ではなく、本来は、東映の2本立て興行に、その1本としてこっそり混ぜておくような作品なんでしょうなあ(それにしても何から数えて100年とか50年とか言ってるんだろうか?)。 あと、こんなに「具が大きい」カレーネタで引っ張る割りには、父親役は小林稔侍じゃないんですね???[インターネット(邦画)] 7点(2021-09-12 22:32:56)《改行有》

207.  地獄でなぜ悪い 《ネタバレ》 うん、確かに、なぜ悪いんだろう。 というかコレ、「地獄でなぜ悪い」というよりも、「映画でなぜ悪い」。 映画作りのためなら、どんな非常識もまかり通ってしまう、という、楽屋ネタっぽいところがあって、そういう映研的なノリには正直、ちょっと距離を置きたくなってしまいます。 ヤクザの殴り込みをそのまま映画に撮ってしまおう、という訳で、ヤクザ抗争のオハナシと、映画バカたちのオハナシとがクロスするのですが、あまり工夫無くそのまんま重ね合わせただけの印象で、さほど驚きを感じません。 クライマックスはひたすら、流血と殺戮の修羅場。坂口拓のアクションの見せ場だけど、キル・ビルの後でこの格好では、比べてくださいと言ってるようなもの。身体能力は高いとは言え、演出まで含めた総合力では、太刀打ちできませぬ。 最後、長谷川博己が軽トラにハネられて映画が終わるんじゃないかと思ったけど、さすがにそこまでの悪ノリはしなかったようで。[インターネット(邦画)] 5点(2021-09-11 22:03:46)《改行有》

208.  少林寺拳法 少林寺拳法の開祖、宗道臣の半生を、コケオドシを交えて描いた作品で、その主人公を演じるは勿論、今は亡き我らが千葉真一。言われてみれば何となくいつもの空手アクションとはひと味違って、これが少林寺拳法と言われればそんな気がしてくる。逆関節を取って相手をひっくり返すように投げる、あの感じ。 戦後の満州から引き上げて、香川に道場を作って・・・と言う流れの中で、佐藤允やらアカレンジャーやら志穂美悦ちゃんやら、様々な人との出会いがあり、ストーリーは正直、雑多な印象があるけれど、ちゃんとそれを収めるところに収めていく手腕は、さすが鈴木則文マジックとでも言うべきか。デタラメなのに不思議なまとまりを見せます。 デタラメというか、コケオドシ。カラダの一部があれやこれやと切断されて、そんな事やったらアカンでしょ、というエピソードが多いのですが、少林寺拳法協会(というのがあるのかどうか知らないけど)つてのは、心が広いのか、それとも見て見ぬふりなのか。 おかげで、こういう楽しい作品を楽しめる訳です。感謝。[インターネット(邦画)] 7点(2021-09-11 12:09:17)《改行有》

209.  まむしの兄弟 懲役十三回 「懲役十三回」なんてのはストーリーと全く関係ない、ってのはいいとしても、この3作目では設定が突然、戦前だか戦中だかに変わってます。雨に流れたハズの入れ墨も入ってるし。もしかしてこの二人組は、今までの「まむしの兄弟」とは別人なのか? いえいえ、こんなデタラメな二人組が何組も存在したのでは、たまったもんじゃありません。 今回は二人が東京にやって来て、相変わらずハチャメチャやってます。ちょっと、ネタ的には関東vs関西のカルチャーギャップみたいなところもあるので、そこは真っ当というか、定番路線というか。その分、二人独自のハチャメチャさ、みたいなものは、やや薄まってしまった感もありますが、それでもバカバカしさは、健在です。 一方で、親に捨てられた子供の辛さ、というのも引きずっていて、その辺りはしっかりと人情路線。まむしのアニキが面倒を見ることになった赤ちゃんが、これぞ赤ちゃん!という実にイイ顔してるんですよね。 クライマックスでは勿論、一大死闘が展開され、いやコレ懲役十三回では済まんだろ、ってなところですが、要するに、どんなデタラメだろうと描くならトコトン描く、サービス精神の表れ。ということで。[インターネット(邦画)] 7点(2021-09-11 07:01:05)《改行有》

210.  地球へ・・・ テレビアニメで見かけるリミテッドアニメーションとはひと味もふた味も違う緻密な動きが、まず目を引きますが、これがどうも妙な感じ。歩くシーンはいかにもこれ見よがしに「いま、歩いてます」という感じで、えらく違和感が。実写ともアニメとも異なる、ナゾの動きになってます。 こういう部分がすでに重たい感じがしてしまうのに、ストーリーがこれまたいかにも重たくて。ときどき「〇年後」というのが出てきて、大河風の壮大なオハナシになってるのですが、さすがにアニメ映画で見るには壮大過ぎて、何だか、猿の惑星・旧5部作を見終わった時の「で、だから、どやねん」という気持ちがよみがえります。 以上、大変な力作であることが、お分かりいただけましたでしょうか。[インターネット(邦画)] 5点(2021-09-05 14:38:28)《改行有》

211.  岸和田少年愚連隊 大河内奈々子だけが東京ことばで、あとは関西弁のオンパレード、こういうのを見てると、逆に「関西在住の関東人」の逞しさ、みたいなものも感じつつ。 実際、彼女以外の出演者の殆どが関西に所縁のある人々で、「ヘンな関西弁」にズッコケる心配はありません。主役の二人を始め、プロの俳優ではない出演者も多いのですが、皆さん芸達者なのでその点も心配ありません。元雨上がり決死隊のアノ人も出てますが、吉本興業がちゃんと制作に関わっているので、闇営業の心配もありません? 私も大阪出身ながら京阪沿線なもんで、岸和田という土地には馴染みがなく、ああ、海があるんだなあ、なんていう地図見りゃ当たり前のことに改めてしみじみしつつ。そこで繰り広げられる、ケンカまたケンカ。ビーバップハイスクールほどは戯画化されておらず、犯罪スレスレ、命懸けの生々しさも。 ひたすら繰り返されるケンカの日々の先には、あのどうしようもない大人「カオルちゃん」がいて、ああいう大人になるのかも知れないし、ならないのかも知れない。そのカオルちゃんだって、昔はこんなどうしようもない中高生の一人だったのかも知れない。脈々と受け継がれるどうしようも無さ、破天荒さ。それがついに伝統にまで昇華したのが、あのだんじり文化。とまで言うと怒られそうですが。 そういや、一瞬、お茶の間のテレビに映る「たよし」のCMが、何とも懐かしい(大久保怜先生の熱唱!はよく聞こえないけど)。[インターネット(邦画)] 7点(2021-09-04 17:26:08)《改行有》

212.  いれずみ突撃隊 時は戦時中、中国戦線の部隊へ転属となってきたのが、いれずみ入れたヤンチャ坊主の高倉健。いっぱしのヤクザ気取りだけど、大口を叩きすぎるところもあり、ちとアヤしい。古参兵によるイジメが横行する部隊の中で、持ち前の反骨精神で何かと反発しては、営倉に放り込まれたり。 それを時に厳しく時に温かく見守る上官は、表向きは隠しているけど実は、そのスジでは大変名高いお方。という訳で2人の間には独特の関係が。要するに、ウルトラマンレオとセブンの関係みたいなもんですかね。 健さんと周りの兵隊たちとの関係に加え、「慰安所」の女性たちも描かれ、彼女たちの生き様を見せつけて物語に幅を持たせます。 戦闘シーンは、何だか西部劇調。中国側の兵士をアメリカ先住民みたいに描いていて、ダイナミックではあるけど、こんな描き方して大丈夫なのか、とちょっと心配になってきます。こんな映画に出てることがバレたら、健さんの中国での人気に傷がつきそうな。とりあえず内緒にするべし? 若々しい健さんの活躍は、その無鉄砲さがコミカルでもある一方、戦争ならではの悲壮感もあって、ラストの余韻はなかなかのものがあります。[インターネット(邦画)] 7点(2021-09-04 12:54:34)《改行有》

213.  愛の新世界 題材が題材なもんで、いきなりSMシーンが登場したりして、いささか露悪的なんですけれども。そして鈴木砂羽と片岡礼子の無軌道ぶりにはハラハラさせられもするのですけれど。それでも、何だか、サワヤカな気持ちになってしまう。それが、よいことなのかどうかはさておき。 ヒトによって好みは様々、性癖も様々。となれば、それに応えるアヤしい「お仕事」があって、それに従事するヒトたちがいる。そういうヒトたちを何となく「アチラ側の人々」などと考えてしまうのは、それはそれで幻想であったりもして、「お仕事」が終われば、そこにはその人の日常がある。そのどちらも、当事者にとっては間違いなく、自分自身そのもの。 SMの女王様だって、24時間、女王様という訳ではなく(とも限らないかも知れないけど)、日常もあろうし、夢もあろうというもの。夢と言うとちょっと胡散臭ければ、情熱を傾けられる、何か。 勿論、彼女たちばかりではなく、客にもイロイロある訳ですが。 社会のウラ側を感じさせる題材にはどうしても暗い印象が伴うけど、それだけに2人が街を走り続けるシーンが妙に健康的で、肯定感に溢れてます。 しばしば挿入される写真は、今の「素の姿」、だけではなくて、過去の姿、つまりそこには、子供時代からの人生、というものもあって。誰にでも背負ってきた人生がある、ということ。もちろんSMの女王様にだって。などと言うことを言い過ぎると、営業妨害だと怒られそうな気もしつつ。 この作品に欠けているものがあるとするなら、過去があって現在の日常があって、では将来はどうなんだろう、と。誰しも後悔無しでは、生きられない。[インターネット(邦画)] 8点(2021-08-29 14:16:41)(良:1票) 《改行有》

214.  木枯し紋次郎 《ネタバレ》 とある男の身代わりとなって罪を被り、三宅島に島流しとなってしまった木枯し紋次郎。だもんで、物語の少なからぬ部分が島流し先でのオハナシとなり、渡世人らしいエピソードはあまり無くって、何となくモヤモヤしています。それを補うように、多少、時間軸を行き来する語り口になっていたりもするのですが、あまり効果を上げていないようにも。 一方、冒頭のクレジットに「協力 三宅島観光協会」と書かれているところを見ると、実際に三宅島でロケ撮影をしたらしく、なる程、孤島らしい雰囲気が充満しています。 と言うわけで、どっちかというと、これは和製パピヨン、でしょうかね。 ただ、いよいよ島抜けを決行する段となって、小舟で大海原へ乗り出すも、嵐にあって難破する場面。流れついた先の光景が三宅島のそれと変わり映えがせず、結局、海岸の光景なんて島でロケしようがしまいが、大差ないんだなあ、と。それはいいとしても、このシーン、私はてっきり「三宅島にまた戻ってしまった」と思ったもんで、後で伊豆だと聞かされてズッコケそうになりました。三宅島ではない別の場所であることを示すカットが一発あれば、もっとスッキリしたかも、、、 という訳で、正直この辺りまではあまりノレなかったのですが、ここからは見どころ。紋次郎の前で繰り返されていく様々な悲劇(どうでもいいような殺し合いを含め)が、彼の虚無的な表情の向こうで彼の感情をひそやかに揺り動かし、最後の決めゼリフへと結びついていく。やっぱり、かっこいい。[インターネット(邦画)] 6点(2021-08-28 11:05:07)《改行有》

215.  ハワイの若大将 正しくは「サライの若大将」。んなアホな。 ハワイと言いながら、どうせそんなシーンはごく一部でしょ、どうせ最初の30分以上はハワイなんか出てこないんでしょ、とタカをくくってたら、開始からギリギリ30分弱で、若大将はサライの空、じゃなかったハワイの空へと旅立ちます。 その理由というのが、カンニング騒動で青大将ともども大学を停学になり、それに合わせてハワイに渡った青大将が現地で悪行三昧、というほどでは無いにしても、とにかく彼を日本に連れ帰るべく若大将もハワイへ。 海外でも臆せず堂々としているのが、さすが若大将、といったところですが、早速パスポートと財布を無くしてしまい・・・という、全くヒネリも何もないありきたりな展開。とか言っちゃいけないのかな。海外旅行の珍しい時代、まさにベタネタの最先端といったところでしょうか。 あとはもう、別にハワイでなくてもいいやんか、という極めてどうでもいい展開。ただ、ワイキキの光景が今と本当に異なっていて、あの高層ホテル群がまだ殆ど建っておらず、日本の鄙びた海水浴場と大差無いように見える。なかなか貴重な光景です。ただダイヤモンドヘッドだけが、今も昔も変わらない。 で、早めにハワイへ来たと思ったら帰るのも早く、早々に帰国後、終盤はヨットレースを延々と見せられ、これがまたちっとも面白くない。 その面白く無さこそが、加山雄三そのもの、という気もするんですが、それを言っては身も蓋もないので。[インターネット(邦画)] 4点(2021-08-26 22:17:57)《改行有》

216.  新宿純愛物語 ビーバップハイスクールでは物足りなくなった人のための劇薬級の映画。何がって、このデタラメさが。 ビーバップそのままのチンピラ若造仲村トオルが、さんざん単細胞ぶりを発揮した挙げ句、ヤクザも刑事も怒らせて三つ巴(?)の抗争へ。マシンガン、火炎放射器、手榴弾、日本刀で襲いかかってくる刺客たちとの、いつ終わるともしれぬ激闘が、一大クライマックスとなっています。 作中のシーン全てではないだろうけれど、タイトル通り実際に新宿の街中でロケ撮影されたシーンも多く見受けられ、しっかりと雰囲気を伝えつつも、その無謀さがまた何となく胡散臭かったり。 クライマックスの銃撃戦、爆破、炎上。日本映画もやればここまでデキるんだなあ、と。いや全然デキてないけどね。でも大胆、そして勢いがある。これを厚かましいとも言う。素晴らしいとも言う。ジョン・マクティアナンはもしかしてダイハードを撮る前にこの作品を見てたんじゃないかとすら思えてくる。いや、思うだけなら勝手でしょ。 それにしても、プロレスラー木村健吾よりもピッチャー江夏豊の方がやたら迫力あるのは、どうしたもんだか。[インターネット(邦画)] 7点(2021-08-25 23:09:31)《改行有》

217.  女囚さそり 701号怨み節 シリーズ追うごとに、前衛的と言ってよいのかそれとも単にデタラメなのか、どんどんワケのわからない方向に突き進み、ついにこの第4作では監督交代と相成りました。そうするとやたら暗いオハナシになっちゃって。前作までのあのワケのワカラナサってのも、暗くなりすぎないように毒消しの効果でもあったのかな、と。 今回、さそりを目の敵にするのは、細川俊之。これが渡辺文雄とかだったら冷酷さの中にもユーモアが感じられるけど、普通に冷酷モードです。 一方、さそりが出会う元反体制活動家が、田村正和。なーんかヘンなんですけど、どこがヘンなんでしょうねえ。ははは。話し方はこの頃から、例の通りでありました。 で、この3人には、三者三様の「恨み節」があって、まあ、暗いのなんの。恨まれ役は一人もおらず、全員が恨み役。 4作の中では一番マトモ(刑務所がショッカーの基地みたいに描かれるのは不問として)な気がしつつも、これはこれで別種のアブナさのある、シリーズ最終作でした。[インターネット(邦画)] 6点(2021-08-22 18:03:55)《改行有》

218.  神さまの言うとおり 《ネタバレ》 どうしてこんなに面白くないんだろう、とつい考えてしまう点では、これも「考えさせる映画」なんでしょうけど。 結局のところ、誰も何も「決断しない」のが、つまらんのかな、と。最初からいきなり不条理世界が始まっていて命を賭けたゲームが展開され、主人公ですらまるで背景がわからない存在なんだから、ここで次々死んでいく連中はこの作品の中では単なる「死体」でしかなく。主人公を含む中心人物たちもおよそ背景を有さない単なる「駒」となっていて、その割りにはグズグズと悩んでみせるのが、見ててさほど面白くない。悩みよりもここは、恐怖、じゃないのかしらん。 で、グズグズ悩んだ挙げ句に、急に「真相を見切った」と、我々見る側にわざわざ不必要な了解を求めてくる。納得なんてのは後でするもんであって、それをなぜ、先に納得させようとするのか? だもんで、ここには「理解」はあれど、「決断」がまるでない。これの繰り返し。ただただ、事件が起こり人が死に、だけど決定的にサスペンスが欠けていて。 全編通した一貫性もなく、これはもう、ただの思いつきの羅列に過ぎないんじゃないでしょうか。[インターネット(邦画)] 3点(2021-08-22 17:38:03)(良:1票) 《改行有》

219.  BEST GUY 『トップガン』のパクリ映画を作るだなんて、誰が聞いたって無謀そのものなんですが、岡田茂社長時代の東映だからこそ通ってしまった企画、なのかどうなのか。もはや、トップガンとはなるべく距離を置こうなどという意思も感じられず、諦めムードすら漂っており、まあ間違いなく「怪作」のたぐいでしょう。いっそ「壊作」とでも呼びますか。 あちらがトニー・スコットなら、こちらはアクションならこの人、村川透。なんか妙に納得しつつ、ちょっと違うような気もして。トニスコには遊戯シリーズは撮れんだろうし、村川監督だってトップガンは難しいだろう・・・。 ドラマ部分の演出は決して負けてないと思うんですけどね。あまり中身が無いのはお互い様。米国海軍に対抗してこちらは航空自衛隊の協力のもと、貴重かつ迫力ある映像の数々が登場します(一種の機能美ですな)。戦争とは無縁だと思ってる今の日本にも、こういう世界がある、ということ。ただ、映像が合成になったとたん、迫力が数段低下してしまうのは、これは元映画との比較が避けられないパクリ映画の宿命ですね。で、あちらがトムクルーズならこちらは織田裕二とくる。まあ、これも納得か。ケリー・マクギリスには財前直見。これは、何と言ってよいやら。[インターネット(邦画)] 5点(2021-08-22 06:54:37)《改行有》

220.  湯殿山麓呪い村 およそイヤな予感しか起きない、えらく小粒な印象の密室殺人事件、トリックはというと、例のあの名作ミステリ(自粛)と、例のあの名作ミステリ(こちらも自粛)を組み合わせだけだしなあ。とか言うのは、言いっこなし、かも知れませんが、少なくとも、映画として見せるには、余りに意外性もカタルシスも無くって。 即身仏に纏わる因縁めいた話が現代に繋がる、ってのは悪く無いんだけど、言うほど繋がってない、というか。 一体、この「真相」から、何を汲み取ればいいんですかね。と、ちょっと蚊帳の外に置かれた感。 とは言え、やっぱり、一体何なんでしょうね、この、ミイラというものに対するワクワク感ってのは。[インターネット(邦画)] 5点(2021-08-21 11:17:10)《改行有》

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