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プロフィール
コメント数 2257
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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221.  鍵泥棒のメソッド 『WEEKEND BLUES』の感想にて、自分は『WEEKEND』と『運命じゃない人』が監督の頂点とならないように、と書きました(やっぱり偉そうですね。スミマセン)。その後、『アフタースクール』が制作された訳ですが、前述の作品には残念ながら及ばぬと感じました。内田監督なら“もっとやれるだろう”という思いがありました。それほど2作品が凄かったのです(『アフター』も十分な佳作なのですが)。果たして本作。前作から4年。期待半分、心配半分で鑑賞に望みましたが、この場にて声を大にして叫ばせていただきたいと思います。「こんな映画が観たかった!」。内田監督の代名詞とも呼べる巧みな脚本もさることながら、本作で特に素晴らしかったのが人物造形。俳優の持ちうるポテンシャル(演技力からパブリックイメージに至るまで)を存分に活かしキャラクターに命を吹き込んでいきます。その手腕のお見事なこと。今の広末をこれほど魅力的に撮れる監督が他にいるでしょうか。所作、言葉遣い、服装、その一つ一つに全て意味がありました。また『アフター』の感想と重複してしまいますが、画面から監督の人となりが伝わってくるのが内田映画の良いところ。根底にあるのは人間愛、人間に対する信頼。人間を丸ごと肯定しているから、皮肉に嫌味がありません。それが素直に笑える理由。この傑作コメディを映画館で観ないなんて選択はありません。極上のクスクス感と喜びの胸の痛みを多くの観客と分かち合ってください。観終えた瞬間から、車の盗難防止アラーム音が愛おしく聞こえるようになるでしょう(笑)。満点の採点で全く問題のない傑作ですが、内田監督には“これ以上”を目指していただきたいので、9点に止めておきます。次回作まで正座して(と言いたいところですが、自分にも生活がありますので、立ったり座ったり寝たりしながら)心して待ちますので、次回も極上の一品をお願いします。追伸。大事な事を言い忘れていました。『アフター』の感想にて、“魅力的な画作りを”との希望を述べましたが(またまた偉そうで申し訳ない)、本作では随所に観客の心を掴むイイ画がありました。中でも予告編でも使用されている“一人通天閣スペシャル”(@ダイナマイト関西)に、“2つのラストカット”(エンドクレジットが流れてもすぐに席を立たないで!!)。監督の主張が感じ取れる素晴らしい画でした。良い映画には必ず心に残るシーンがあります。(2020.2.27追記。韓国リメイク『LUCK‐KEY』鑑賞を機にオリジナルを再鑑賞。改めて本作の完成度の高さと“手数の多さ”に驚かされました。まるで内田監督から北斗百烈拳をくらったような。私の中のいい感じのツボめがけて全弾命中ですよ!無理矢理10点を回避していたのが申し訳ないので満点に訂正します。後発リメイクと比較する必要もないのですが、かの作品に無くて本作にあるもの。それが本編ラストカットに集約されています。ガバッツ。ガツッ!の部分。コメディとして最高の締めくくり。そしてこの“人間観”がたまらないんだよなあ。[映画館(邦画)] 10点(2020-02-27 16:55:13)(良:1票)

222.  ポエトリーエンジェル 《ネタバレ》 体験や人との出会いを通じて成長する物語は、青春映画定番のフォーマット。本作の場合『詩のボクシング』がモチーフです。文化系競技の場合、“努力の過程”や“優劣の付け方”が体育会系に比べ分かり難く、画的な派手さもない為『感動作』という感じはありませんが、地味ながらも爽やかな余韻を残す物語となっていました。さて、タイトルは『ポエトリーエンジェル』。これは、対戦相手高校「詩のボクシング部」女子チームの愛称であると同時に、主人公が通う市民講座に途中参加した女子高生を指す呼称でもあります。当然タイトルは後者を指すものであり、岡山天音(梅農家の息子)と武田玲奈(無口JK)のダブル主演であることを示唆しています。特に目を惹いたのは武田玲奈の方。美少女の華やかさを封印し、影を持つ女子高生を上手く体現しました。圧巻だったのはやはりクライマックス。必死に言葉を絞りだし、思いを伝えようとする様は感動的であり(あ、前述と矛盾している!でも美少女の涙に男は弱いのだ!!)『詩のボクシング』参戦は彼女の人生にとって大きな転機となったのは間違いありません。一方岡山君の方も、腹を括れた模様。その選択が必ずしも正解だとは個人的には思いませんが、武田玲奈ちゃんと添い遂げる未来がワンチャンでもあるなら賭けてみる価値はあるかと。[インターネット(邦画)] 7点(2020-02-25 19:25:23)(良:1票)

223.  コンフィデンスマンJP “定番のどんでん返し”という自己矛盾をものともせず、作品を成立させている質の高い脚本は映画版でも健在でした。ただし本作は前半のテンポが遅く、退屈な時間帯もちらほら。これは本作のテーマ『ロマンス』特有のまったり感でもありますので、注文をつけるのはお門違いではあるのですけども。恋心という人の純粋無垢な部分を騙す下劣な詐欺でなかった点は良かったと思います。[DVD(邦画)] 6点(2020-02-11 12:46:59)

224.  サニー 32 《ネタバレ》 中盤以降の怒涛のカオス展開は、お話として成立しているのか微妙な気はいたしますが、勢いで押し切るスタイルと考えれば悪くはありません。また「お前が言うな」みたいな台詞ばかりな点も、これまた力技でねじ伏せており、私的には許容範囲と考えます。そこはかとない“悪ふざけ”も、重いテーマを扱う上での箸休めと捉えれば理解もできます。ただ、最終的に“消化不良”な印象は拭えず、一体何に起因するのかと自問したところ、それはやはり「北原里英」にあるという結論に辿り着きました。いや正確には「北原里英」と「門脇麦」のマッチングの悪さです。北原ぶち切れのツンデレ説教で“大転換”を迎えた物語は、真・門脇サニー登場でギアチェンジ。一気にクライマックスへ向かうワケですが、門脇の演技が圧倒的なのです。もう「脱帽」状態。この門脇とタメを張れる若手女優はそうは居ないはずで、北原では明らかに実力不足なのです。北原の起用ありきであるなら、実力のバランスが取れる“ほどほどの相手役”を選べば済む話。それも一つの正解例でしょう。しかし「門脇麦」という大正解、いや大正義を知ってしまった以上、その他の選択肢は選べるはずもなく。やはり「北原里英」では物足りないと思ってしまうワケです。彼女に恨みなどありませんし、ケチをつけるつもりは無いのですが、ごめんなさい。リアル北島マヤとは、門脇麦のような女優を差すのだと思います。[インターネット(邦画)] 6点(2020-01-30 18:52:40)

225.  泥棒役者 《ネタバレ》 空き巣狙いで忍び込んだ屋敷で家人と居合わせ、妙な誤解から別人を演じる羽目になる主人公。泥棒が演技をするから『泥棒役者』と。アンジャッシュの“勘違いコント”ばりの上質な脚本と良い人しか出てこないハートウォーミングな物語は、今流行りの『優しい笑い』に属するのでしょう。場面を屋敷内に固定し、サスペンスとしての緊迫感を担保する等、脚本に抜かりはありません。演出の良し悪しは分かりませんが、気になる不具合はナシ。あとは俳優次第です。市村にしても、ユースケにしても、演技が上手いというより自分のスタイルを確立している役者さん。得意な方向のキャラクターであれば、アクが強いほど力を発揮するタイプかと。その点、主演の丸山は特段色を持ちません。強烈な個性の集まりの中で輝ける程、経験値や演技力があるワケでもありません(失礼)。キャラクターの魅力が評価に直結しやすいコメディにおいて、影の薄い主役はいささか厳しいものがありました。例えば丸山の代わりにモジャ繋がりで大泉洋、あるいは善人キャラを演り慣れている草なぎ剛なら、もっとキャラクターに命を吹き込めた気がします。なまじ脚本が優れているせいで、主演の技量不足が際立ったように感じられました。そういう意味でこのタイトルは、皮肉と取れなくもなく。惜しい映画との印象です。[インターネット(邦画)] 6点(2020-01-15 18:56:33)

226.  人魚の眠る家 《ネタバレ》 子を亡くした親の苦しみは、想像を絶するもの。ですから本件に関わる者全てが思考を停止させたのも無理からぬ事と感じます。しかし、皆が現実と向き合う作業を放棄した結果、母親は暴走しました。引きこもりやニートも類似した構図から発生します。現実逃避は命を繋ぎ止める緊急避難の意味もありますので、一概に否定するつもりはありませんが、出来るだけ早く現実に戻ることが肝要です。逃避している間に費やされる時間とお金は甚大ですから。その観点からすると、この家族が現実逃避を選択出来たのは、時間やお金に余裕があったからに他なりません(勿論、引きこもりも同じです)。そして恐るべきは、現実逃避は個人の専売特許ではないということ。私たちが住む国もまた、現実逃避が得意なようで。本件『人の死の定義』は、社会の根幹に関わる重要案件。本来、各人に判断を委ねる類いの事柄ではありません。医師が言うように「選択できる」と言えば耳障りは良いですが、実際は国が責任を放棄しているに同義です。クライマックスの母親の逆ギレは、自己矛盾でありつつも正論です。国の姿勢が中途半端であるがゆえに、この家族は苦しんだとも言えます。どんな案件でも議論は大切。でも最後には結論を出さなければ意味がありません。もう結論から逃げ回る余裕は、この国には無いはずなのですが。すみません。悪い癖で映画感想の本筋から反れました。結局私が何を言いたいかというと、本作のメインテーマは“脳死の是非”ではなく、“現実逃避は恐ろしい”だという事です。[インターネット(邦画)] 6点(2020-01-10 19:26:53)

227.  ラブ×ドック 《ネタバレ》 『不倫』『不義理』『歳の差』。恋愛におけるタブーをニコニコキュンキュンな“ラブコメ”カテゴリーに落とし込むのは至難の業だったと思います。さらに“強い・怖い”イメージのあるアラフォー大人女優を主演に据えたことで、一段とコメディに対する難易度のハードルが上がりました。拳銃を突きつけられながら「笑え」と命令されているような無理矢理感。そんな難題を解決するために、様々な手法が試みられています。『ラブドック』なる“世にも奇妙な”テイストのギミックを持ち込んでみたり、好感度高め?の女芸人をキャスティングしてみたり。代表的なのは『お酒とスポーツ』の件。ラブロマンスとコメディの融合を諦め、完全分業制を敷きました。歌唱メンバーとダンスメンバーを分けるが如き、昨今主流の効率化。ただし、こんな創意工夫も功を奏しているかと言われると微妙で・・・。なお、不倫が奥さんにバレたのに慰謝料請求されないなんて、飲酒運転で検挙されたのに見逃してもらえるくらいのファンタジー。これから不倫を計画されている方は気を付けなはれや!(チャンカワイの口調で)。[インターネット(邦画)] 5点(2020-01-05 20:55:40)

228.  コドモ警察 《ネタバレ》 なかなかどうしてストロングスタイル。キャスティングのギャップと役者の滑舌の悪さ、そして往年の刑事ドラマのパロディのみでコメディを成立させています。福田監督常連飛び道工の佐藤二郎やムロツヨシを黒子扱いにするという徹底ぶり。これってなかなか出来ないこと。どうしても小手先の笑いが欲しくなるでしょ。私が監督なら、小野まじめ(クールポコ)をボスの後ろに黙って立たせときます。勿論あの「決め台詞」の度に見切れさせるために。せめてそれくらいの笑いの保険は欲しいところ。いやーこのコメディは、ストイックですよ。面白いかどうかというより、純粋に感心してしまいました。あと全然関係ないですけど、吉瀬美智子ってエロいですね。あの肩幅が。気のせいですか?そうですか。[インターネット(邦画)] 6点(2019-12-30 20:00:03)

229.  曲がれ!スプーン 《ネタバレ》 監督本広克行・脚本上田誠は『サマータイムマシン・ブルース』を産んだ名コンビ。伏線の張り方、小気味良いリズム、設定に比べあえて小さく畳む風呂敷等、なるほど『サマータイム』を彷彿とさせます。ただ気持ちの良いクリーンヒットだった『サマータイム』と比較すると、本作はポテンヒットのイメージです。おそらくは、細部の詰めが甘いせいではないかと。例えばクライマックス。エスパーたちがそれぞれの能力を駆使して、主人公にサンタクロースを見せてあげるシーン。ここで「なるほどそうきたか」と唸るような超能力活用法を見たいワケです。ところが予想のハードルを越えて来ません。オチにしてもそう。子供たちの顔芸で感動を誘うのは安直では。主人公を蜘蛛から救う件のオチなんて、なかなか洒落が効いているグッドアイデア。このクオリティを細部まで行き届かせて頂きたいと。それが出来る監督&脚本家のコンビだとも思うので。長澤まさみという特大の“太陽”を擁してポテンヒット止まりでは如何にも勿体ない話です。[インターネット(邦画)] 6点(2019-12-15 20:28:36)

230.  舞妓はレディ 《ネタバレ》 上白石萌音さんは、本作のために“あつらえた”ような女優さん。まさに注文通りのハマリ役でした。こんな極上の素材を手にして、監督もさぞや緊張したことでしょう。”ど真ん中のストレートは意外と打ち損じが多い“とまでは申しませんが、『マイ・フェア・レディ』を下敷きに、型通りに手堅く創られた印象はあります(なんて『マイ・フェア・レディ』観てませんけど)。その結果、ミュージカルとして上質であっても、コメディとしての楽しさ(遊び)が足りなかった気が致します。ラスト、岸部一徳氏の舞妓評「一生懸命の若さに人生の春を見る。」=アイドル論は言い得て妙ですが、上白石さんが上手すぎてアイドルを応援する感覚を持てなかったのが皮肉なもので。欠点が無いことが逆に足枷となるなんて、アイドル業は難しいものです。[インターネット(邦画)] 6点(2019-12-10 19:19:43)(良:1票)

231.  神さまの言うとおり 《ネタバレ》 ゲームが理不尽だったり、ルールが説明不足だったりするのは問題ありません。世の中そんなもんです。ただ、ゲーム攻略に対し戦略性が乏しく、クリアで爽快感が得られないのは致命的でした。単に悪趣味な人殺しショーに付き合わされている感覚。何のために映画を観ていたのか意味が見いだせなくなります。言葉を選ばずに言うなら「しょーもない」と。原作は立ち読み程度には読んだ覚えはありますが、もう少し面白かった印象が。結局のところ、毎度お馴染み三池印の漫画実写化映画ということです。[インターネット(邦画)] 5点(2019-12-05 18:48:49)(良:1票)

232.  コープスパーティー 《ネタバレ》 本作と続編『book of shadows』を連続鑑賞しての感想です。ちなみに観たのは『アンリミテッド版』だそうで。まずはコチラの感想から。率直にいって、思ってたより全然良かったです。舞台を現実から異空間に移すことで、様々な制約(いわゆる常識や固定観念)を取り除きました。結果「そんなワケねーだろ!」というツッコミ無効という恩恵を受けました(例:内臓ぶちまけた瞬間から蛆がわくって、どんな育成環境だよ)。チープかつ徹底して悪趣味でグロテスクなゴア描写も、B級ホラーとしては正しい在り方なのでしょう。また、私がホラー映画で重視視する”生還要件“を付した点も加点ポイントとなります。期待値が低かったせいもありますが、本作単独での印象は「そんなに悪くない」です。続編の感想につづく。[インターネット(邦画)] 5点(2019-11-30 20:01:46)

233.  コープスパーティー Book of Shadows 《ネタバレ》 メンツを代えての続編であれば、多分観なかったと思います(それほど魅力的な設定ではないので)。興味を引いたのは、前作で殺されたはずの“仲間を取り戻す”なる驚愕のイントロダクションを目にしたから。一体どういう理屈をつけるのかと、その関心一点のみで鑑賞しましたが、なるほどパラレルワールド方式を採用したのですね(あるいはドラゴンボール・セル編方式)。それなら納得です。ゲームをリプレイする感覚で鑑賞いたしました。セーブポイントに戻って失敗箇所のやり直し。何となく『サイレント・ヒル』っぽいですかね。でも案の定”運命“には逆らえません。これはまあ、仕方がないです。時間が来たら自動的に死亡なんて縛りが無い分マシと考えましょう。ただし、その分ドラマで魅せて欲しいワケです。わざわざ地獄に舞い戻って来るほどに、強力な覚悟があったはずですから。ところが、流されるまま、なす術なし。「私は諦めが悪い」という割に、主人公は大して足掻きもしません。というより、基本設定が無茶苦茶かつ無理ゲー過ぎるのです。もはや”ご都合主義“などという生易しい言葉では表せない、凄まじいテキトーさを感じずにはいられません(あばれる君の口調で)。これは、はっきりと、駄目です。[インターネット(邦画)] 2点(2019-11-30 19:59:52)

234.  アドレナリンドライブ 《ネタバレ》 “大金を奪って逃げる”という犯罪行為の後ろめたさを打ち消す仕掛けは抜かりなく、主役から脇役までキャスティングも含めてキャラクター造形はお見事です。特にジョビジョバの起用が功を奏しており、シリアスに寄り過ぎることを防ぎコメディのスタンスを堅持しています。その結果、スリリングであっても不快な気持ちになる心配を払拭しました。娯楽作品としてなかなかの完成度です。安心して感情移入して問題ありません。あえて注文をつけるなら、本題(逃避行)に入るまでが長かったり、逃げ切ったあと油断して下手を打ったりと、サスペンスに必要な緊迫感やリズム感に欠けること(これは最近の展開が早いドラマに慣れてしまっているせいもあるかも)。タイトルに違わず、もう少し疾走感を感じられれば文句無しでした。ところで運命の2人は幸せになれたのでしょうか。浮かれっぷりを見る限り、典型的な破滅型に見えますけれども。購入してきた車が、国産車だっただけマシということにしておきましょう。[インターネット(邦画)] 7点(2019-11-20 22:23:31)

235.  嫌な女 《ネタバレ》 内向的な性格で、他者との間に壁を作ってしまう女弁護士。そんな彼女と正反対のパーソナリティを持つ従姉に感化され、次第に心を解放していく。理には叶っています。確かに木村佳乃は懐に入り込むのが上手で、面倒見がよく、魅力的な一面を持った女性に違いありません。ただし彼女を受け入れるには、根底に”憎めない“という感情が絶対に必要なワケで、その部分でどうしても引っ掛かってしまって。癇癪持ち、パチンカス、お金にルーズ。もう3アウト。良い部分があったとしても帳消しで、関わってはいけないタイプと判断します。もっとも木村を劇薬と知った上で、刺激療法を採用したのはラサール石井。裏目に出る可能性も多分にあったはずで、顔に似合わずとんだ博打打ちでありました(あるいは楽観主義者か考えなし)。それに弁護料なんて一銭も頂いていないでしょうに、経営者として大丈夫なのかしら。なお、吉田羊が変わったように、木村も少しくらい変わらなきゃ、本作のメッセージ性がボヤけてしまう気がしますけども。メイン2人の絡みよりも、老夫婦や女性事務員のエピソードの方が出来が良かったりするのはご愛嬌(これは役者の力量に依るところ大)ですが、2人の命を利用せずとも感動に繋げられれる脚本を望みます。吉田に10代役をやらせたのは、流石にムリがありました。黒木監督が一番の嫌な女ということでファイナルアンサー。[インターネット(邦画)] 5点(2019-11-15 19:24:41)

236.  おっさんのケーフェイ 《ネタバレ》 そもそも『ケーフェイ』て何なの?というのが一般的な感覚でしょう。これはプロレスの隠語で、佐山聡(初代タイガーマスク)の書籍名として、世に出た言葉と記憶しています。意味合いは『演出』や『台本』のようなもの。当然、真剣勝負の世界ではあり得ない概念であり、プロレス関係者(団体、選手、興行主、マスコミ、ファン等プロレスに関わる者全てを含む)は、決して口にしない(してはいけない)極めてデリケートな事柄であります。馬場と猪木が健在で業界を牽引していた頃であれば、このようなタイトルの映画が製作されるはずもないワケで、時代も変わったものだと実感させられます。さてお話の方は、プロレスラー崩れの無職のおっさんと、自分に自信を持てない小学生男子の交流が主軸で進んでいきます。クライマックスは、おっさん一世一代の大勝負!片や市議会議員、片や無職男、元同じマスクマン同士の一戦は、おっさんが自分の人生を肯定する為に必要な戦いだったのでしょう。『ケーフェイ』=自分で自分の人生を『演出』することも、時には必要なのであります。それこそ台本なんて無いでしょうに、阿吽の呼吸で試合をつくってみせるあたり、2人とも流石に元プロ。負けて輝くという意味でも、あの刹那、おっさんは紛れもなくプロレスラーだったと思います。ただし、その後奴が立ち直れたと結論付けるのは早計で、最後にきちんと労働に勤しむおっさんの姿を見せる必要があったとは思いますが。雰囲気は抜群なれど、ドラマとして物足りなさを感じる全体印象は、まさに日本伝統のプロレス様式と言えましょう。観客は自身と照らし合わせ、積極的に感情移入する作業を求められます。(完パケのドラマとして提供されるアメリカスタイルとの大きな違い)。ですから、作品として不完全なようでも、これはこれで正しい(日本式の)プロレス映画という気がいたします。主題歌について。ダイナマイトウルフの入場曲でもある『メタルディスコ』が素晴らしい!!バンド名はチッツ(ご免なさい。知りません)!世界観にベストマッチでした。この楽曲に出会えただけでも、私的には十分な収穫でした。youtubeでリピートしまくっています。最後にポスタービジュアルについても触れさせてください。ダイナマイトウルフの吠え顔アップ。レジェンドマスクマン・獣神サンダーライガーを彷彿とさせる表情で、おっさんの渋味や苦味が迸っております。これぞプロレスの美しさです。点数は引退するライガーに敬意を表して(?)加点しておきます。[DVD(邦画)] 7点(2019-11-10 19:24:37)

237.  がっこうぐらし! 《ネタバレ》 これが一般的な4人グループのアイドル映画であればいいんです(演技のクオリティ的には良くもないかな)。主演は、あの対戦型オーディション番組出身の『ラストアイドル』。それなら、最大限ギミックを活かさなきゃ勿体ないです。候補生も含めアイドルちゃん全員生徒として出演させましょう。何なら審査員も先生役で出演してもらいましょう。次々とゾンビ化で脱落していく様をメタ構造として披露。憎い審査員には鉄槌を下しましょう。『また加藤ひまりを落とすのか』なんて、ネットを炎上させてナンボじゃないですか(俺も詳しいな)。ゾンビ化した脱落者だけ集めて集団行動させたらいいんです(これは時系列的に映画後のネタですか?)。エンディングは、生き残りメンバーが主題歌を歌って大団円と。悪趣味ですか?いえ、いえ、ホラー映画よりアイドル番組の方が残酷なんて、洒落にもなりません。[インターネット(邦画)] 3点(2019-11-05 19:03:18)

238.  うしろの正面<OV> 《ネタバレ》 ≪≪≪ネタバレしております。また内容的に妊婦の方はご覧にならない方がよろしいと思います。ご注意ください。≫≫≫    午前3時33分に『かごめかごめ』という言葉を動画検索してはならない~。本作は、童謡『かごめかごめ』にまつわる都市伝説に着想を得たオカルトホラー。呪いの動画を目にした者は精神を病み、不幸が降りかかります。動画視聴で呪いにかかる点は『リング』を、白塗り女が襲い掛かってくるあたりは『呪怨』の伽椰子を彷彿とさせるもので、邦画2大ホラーの“イイトコ取り”です。しかし、だから優れたホラーになるかというと話は別で・・・。それでは内容を整理してみましょう。本作では、3つの事案が提示されます。①妊婦が夫に腹を裂かれ死亡。②妊婦が自ら胎児を殺害③妊娠中の主人公もお腹の子を奪われる恐怖に苛まれる。③では、夢の中で白塗り女が登場し、主人公の胎児を奪おうと襲ってきます。女は死産を受け入れられなかった母親。子への強い執着心が“呪いの元凶”と示唆されます。しかし①と②のケースでも、白塗り女が出現している保証はありません。また②の妊婦は、①で死んだ妊婦に怯えていました。そこから導き出される仮説とは、“動画は『呪い』ではなく『催眠』や『暗示』の類である”ということ。『かごめかごめ』動画には、出産にかかる不安を刺激し、増幅させる作用があると推測されます。白塗り女は、主人公が頭の中で創り出した“出産に対する不安”の象徴。つまり本作に貞子や伽椰子のようなホラークイーンは存在しないワケです。もっとも、人を殺めるほど強力な暗示をかけられるなら、もはや“呪い”と呼んで差支えない気もしますが。ただし、この仮説には弱点もあります。①では妊婦自身ではなく、夫が凶行に及んでいること。③では霊媒師が呼ばれた際、かなり強力な霊体の存在がうかがわれたこと。これらの疑問には、“夫婦は一心同体であった”、“霊媒師はインチキで、ナポレオンズの大ファンであった”との解釈で乗り切ろうと思います。とはいえ、白塗り女=本作における貞子と考えると相当面白いんです。白塗り女=動画の製作者=ユーチューバー。邦画ホラー史上初の快挙ですから。白塗り女の口から「チャンネル登録お願いします」の一言でもあればと悔やまれるところです。以上、私なりにちゃんと時間をかけて考えてみましたが、これは黒沢清作品のように「考察せずにはいられないほど作品に魅力があった」からではなく、「つまらな過ぎたので勝手に解釈で遊んだ」パターンのヤツです。往年のプロレスファンの皆様には「剛竜馬の試合と同じ」と言えば伝わるかと思います。ショアッ![インターネット(邦画)] 2点(2019-10-30 21:44:33)

239.  壁男 《ネタバレ》 『壁男』の定義とは、①壁の中にいる人。②壁から壁へと移動できること。以上の2点。都市伝説としては、些か難しい設定だったと思います。やはり弱点は“イメージし難い”こと。例えば『口裂け女』なら初耳でもビジュアルが浮かぶでしょう(まんまネーミング)。しかし『壁男』と言われても、何だかぼんやり。さらに、物理法則を無視した特性ゆえ生物説はハナから否定されます。必然的に妖怪か幽霊の類となるのでしょうが、不気味ではあっても人に危害は加えない様子。リアリティも無ければ恐怖も薄いと。身も蓋もない言い方ですが、社会現象となるほど大衆の興味を惹く題材とは思えないのです。この事は、本作の観客にも当てはまります。ピンと来ない与太話と、何故かそれに魅入られていく主人公。彼に感情移入する仕掛けもないため、観客は男の“独り相撲”を傍観するのみ。少なくとも恐怖を味わう趣向のホラー作品ではありません。本作のアプローチはもっと観念的というか哲学的でした。内と外を別けるもの=壁。中間にある視点。壁男とは一体何者か(何の暗示か)という問い掛けです。観客それぞれが『壁』の意味を考え、『壁男』の正体を探る作業を期待されます。ただしそれを求めるなら、もっと“面白くしてよ”と思うのです。お題とヒントの提示だけで食い付くほど、観客はお人よしではありません。不味い料理、正確に言うなら“美味しそうに見えない料理”には箸をつけません。仮にそれが食べたら美味い料理であったとしても、です。これが贔屓のシェフや有名シェフならば、また話は別だったりしますけども。画作りで目を引いたのは、壁一面の様々な文字。主人公の病み具合が伝わるナイスな演出で、ホラーテイストも申し分なし。でもランダムだから壁男さん絶対迷うでしょ。そもそも広域過ぎて鈴の音を目で追うのは無理なんでは?単純にキーボードの投影で良かったんじゃない?そんな野暮なツッコミを入れてしまう時点で、私が本作にハマっていない事がバレバレなのであります。結論。「和製サスペンスホラーとして異色。言いたい事は解らなくもないが、如何せんマニアックで間口が狭く、大半の観客は『何だかよく分からないものを見みさせられた』で終わる可能性大」です。[インターネット(邦画)] 5点(2019-10-25 23:44:40)

240.  復讐したい 《ネタバレ》 原作は、『リアル鬼ごっこ』『×ゲーム』等でお馴染みの山田悠介氏。『リアル鬼ごっこ』で懲りた私は原作未読ですが、本サイトでも映画化作品が多数登録されている人気の作家さんです。ただしどの映画も、採点は芳しくありません。個人的には「さもありなん」と考えますが、その点お含みおき頂ければと思います。 ≪≪以下ネタバレしてます。ご注意を≫≫  復讐法なる法律が施行された日本。遺族には、加害者へ復讐する権利が与えられます。小さな離島を特別区に指定して行われる復讐は、複数組同時進行、返り討ちOK、加害者が生き延びれば身分を変えて無罪放免だそう。要するに、お上で時間と場所だけ提供するので、あとは当事者間で決着をつけてねという合コンのようなルールです。如何にも男子中学生が思いつきそうな詰めの甘い(失礼)、ロマンと刺激溢れる設定ですが、これが山田氏の流儀と考えます。さて、所謂『復讐もの』ではありますが、復讐の是非を問うヒューマンドラマは無いに等しく、主人公妻の意外な死の真相へ迫るミステリーと銃主体のバトルアクションがメインとして提供されます。エンタメ志向と言えば聞こえは良いものの、テロリストがこっそり核爆弾を島に持ち込む“トンデモ要素”(まあ全部そうですけど)があったり、妻の死の真相を主人公があっさり看破したりと、とりあえず美味しそうなもの詰め込みました的な(失礼)節操のない(失礼)、バラエティに富んだ印象を受けます。簡単に本作を説明するなら、『フリージア』×『バトル・ロワイアル』×『パージ』÷3。ちなみに、それぞれの主演俳優をこの数式に当てはめても成立するのは、ミラクルとしか言いようがありません(すなわち『玉山鉄二』×『藤原竜也』×『イーサン・ホーク』÷3=本作の主役。彼の素性は【くるきまき】さんのレビューを参照くださいね)。[インターネット(邦画)] 4点(2019-10-20 21:27:43)(良:1票)

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