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プロフィール
コメント数 3872
性別 男性
年齢 53歳

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321.  女帝 春日局 《ネタバレ》 どういうワケだか、この十朱幸代という女優さんには、「タイガー炊飯ジャー」のイメージしかないんですけどね。その彼女の主演作。 確か、NHK大河ドラマによる春日局ブーム(?)に乗っかった作品ではなかったっけ。となるともう、例によって例のごとく、東映の岡田社長が「パクれ」という指示を出したとしか思えなくなってしまうのですが、とりあえず本作では、家光の乳母である春日局が実は彼の実の母親でもあった、という設定で、将軍三代目の世継ぎ争いを盛り上げます。 なにせ映画の冒頭が、関ケ原後の小早川秀秋、なんていう、誰もが知ってそうで知っていないトリビアから始まるもんで、興味津々。炊飯ジャー以外の十朱幸代には違和感しか感じられないものの、それを補って余りあるドラマが展開されます。タイトルは「女帝~」ですが、実際は女帝になるまでのオハナシ、エピソード0、春日局・ザ・ビギニング。 彼女を手籠めにして家光を孕ませる家康(つまり秀忠と家光は兄弟ということですな)、スケベさと貫録が同居したこの役柄は、まさに若山富三郎ならでは。年老いたヨボヨボ感を出しつつも、ラスト近くで春日局と対峙する際にスクっと立ち上がる姿などは、ちょっと惚れ惚れします。 往年の東映時代劇を偲ばせる大がかりなセットも見どころですが、さらに、映画の要所要所に配置されて印象的なのが、蝋燭の炎。蝋燭こそがこの映画の隠れ主人公、と言っても、よいのでは。[CS・衛星(邦画)] 7点(2020-11-02 21:48:03)《改行有》

322.  風立ちぬ(1976) 堀辰雄の「風立ちぬ」を映画化。ってアレ、こんな話だっけか。 いや、戦前に書かれた小説ですから、戦時下が舞台の訳がありませんね。そこは映画化におけるアレンジ。 それにしても、三浦友和・山口百恵コンビの文芸路線も4作目ですか。見事に同じようなことをやっていて(特に、前年の『絶唱』と何が違うんだろうか)、ある意味、感心させられます。 それに、これだけ悲しげなオハナシを、これだけ悲しげに描いている(はず)なのに、これっぽっちも泣けそうな気がしない、というのも、これもある意味、感心しちゃうのでした。[CS・衛星(邦画)] 5点(2020-10-28 21:45:35)《改行有》

323.  日本沈没(1973) 最初の方で小松左京さんが登場するシーン、なんだかやたらニヤつきながら画面を横切っていた、という印象があったんですけれども、今回、久しぶりに観てみたら、意外にニヤついてなかったなあ、と。そういや左京さんはもともとがこういう顔立ちなのであった。 中盤には監修の竹内均先生ご本人が登場しますけれども、かつてテレビでよくお姿を拝見していた頃の印象からは、たしか声がもう1オクターブくらい高くなかったっけ、とか思っちゃうのですが。もしかして歳とともにだんだん声が高くなっていって、ついにあのエキセントリックな境域に達したのでしょうか? まあ何にせよ、竹内先生の解説はさすが、とてもわかりやすいですね。 ・・・ってのはいいんですが、本作、映画全体がどうも解説くさくなってしまってるのが、ちょっとかったるい。SFであると同時に社会派作品、でもあるのでしょうが、成り行きの描き方が、どうも事務的、とでもいいますか。もうちょっと藤岡弘(、)には活躍して欲しいところで、小林桂樹の暑苦しい顔と丹波哲郎の暑苦しい存在感でこの尺を乗り切ろうとしても、ちと長すぎる感。 もちろん特撮の方は東宝作品だけのことはあって、そして中野昭慶氏だけのことはあって、ミニチュア撮影の粋を凝らし、さすがに気合が入ってます。人間が火だるまになるスタントも交え、なかなかのスペクタクル。 だけどやっぱり、沈む日本列島全体をそのまんま俯瞰で描写してみせるのは、何度見ても、無理があるなあ、と思っちゃいます。そんな映像を出すよりは、誰もが知っている日本各地の名所を水没させてみせるようなシーンを描いた方が、効果的ではなかったのかな。 ラストシーンは、とてもイイんですけどね。[CS・衛星(邦画)] 6点(2020-10-24 03:58:37)《改行有》

324.  日本ダービー 勝負 実在の調教師をモデルに、彼の半生記を描きつつ、日本ダービーの歴史そのものも描く作品となっています。実在の人物をモデルにしているとは言っても、主人公の名前は少し変えられており、オハナシの方はおそらく相当変えられていることと推察されます。 この主人公を演じているのが三橋達也、ってのが、東映作品にしては珍しく、頑固一徹の調教師を演じつつ、彼の盟友役の若山富三郎と丁々発止のやりとりを見せてくれます。 しかも彼の弟子が高倉健であったり菅原文太であったり、彼の息子が梅宮辰夫であったり、と、今見りゃ脇役陣がえらく豪華。いささか収まりが悪い。高倉健の奥さん役には、いつのまに結婚したのやら気が付いたら藤純子。細かいコト抜きに、じゃんじゃん時代が進んでしまう、大味な作りになってます。 ところどころに挿入される競馬の映像が、過去に行われた実際の日本ダービーの貴重な映像なのか、それともそれっぽく見せてるだけのニセ映像なのか、ワカリマセンけれども、これという演出もなくレースの様子をロングで捉えた映像だけでは、あまり迫力が伝わらず、もどかしいところ。 で、さらに本作の奇妙な点が、時代が下って現在(1970年)の日本ダービーが近づくにつれ、最近のレースの模様ばかりが紹介されて、主人公のことはほったらかし同然となってしまう。何だコレ、伝記映画かと思ったら、「今年の日本ダービーに乞うご期待」という、壮大な前フリ、壮大な宣伝だったのか、と、ちょっと唖然としてしまいます。 ま、別にイイんですけどね。イイんですけど、でも、あまりに唐突に映画が終わるもんで。[CS・衛星(邦画)] 6点(2020-10-19 21:40:37)《改行有》

325.  極道の妻たち 最後の戦い 《ネタバレ》 岩下志麻の関西弁がヘンだ、という声がどうしても出てくるんですけれど、そして実際、一作目の時はどうしてもそういう印象を持ってしまうんですけれど。しかし、彼女が主演に復帰した、このシリーズ第4作。やっぱりみんな、この独特の関西弁を、待ってたんじゃないの?と思えてくる。 この不思議なイントネーションで発せられるセリフは、彼女がいくら演技しようと、無感情なセリフと化してしまうのですが、そもそも彼女が演じるこの姐さんに、常人の持つ感情など不要。彼女には常に迷いがなく、常に自分がこれからすべきことを熟知している。まさに、極道界における神のような存在ですな。 夫役の小林稔侍は、刑務所に入っている間こそ、まるで鶴田浩二のような趣きを感じさせるのに、娑婆に出てくると二流、三流感が出てきて、これもいかにも小林稔侍らしい、というか。 かたせ梨乃は、ええと、これは、一体どういうイメージなんですかね。ははは。迷彩服って・・・。 岩下志麻が刀を自分の足の甲に突き刺す場面は、名シーンと言っていいでしょう。抜き身の刀を突きつける小林稔侍、その彼とのやり取りが上半身の動きで描かれる中で、突如、刃が足元に向かう意外性と、その衝撃。 ただ、足を大怪我しちゃったもんで、肝心のクライマックスで動きが悪くなっちゃう、という代償を払うことになりましたが。 ラストシーンでは(なぜか)背後から警官隊に乱射され、これはクライマックスで活躍できなかったお詫び、ということでしょうか。[CS・衛星(邦画)] 6点(2020-10-04 14:40:41)《改行有》

326.  絶唱(1975) 《ネタバレ》 いや~それにしてもまさか、ラストのあの土壇場で、山口百恵が生き返るとは。ってのは大ウソですスミマセン。あそこで生き返ったんじゃ、完全にゾンビです。 最初からいきなり「身分を超えた純愛」が炸裂して、歯の浮くセリフのオンパレード。ラブラブなのはいいけれど、さすがに観る側はそこまでテンション上げられないので、ちと、ついていけない。 だけど、その二人を待ち受ける困難こそが、本編で描かれる物語なので、冒頭はガンガン進めないといけない、らしい。ま、三浦友和&山口百恵ペアなもんだから、いきさつ等を多少端折っても、二人がラブラブなんだということは一応、理解できますけれども。 三浦友和の出木杉クンぶりが目に眩しいですが、それ以上に、人懐っこい表情で好青年ぶりを発揮する大和田伸也、じゃなくって獏、じゃなかったやっぱり伸也、がさらに目に眩しい。 戦時下が舞台ということで、後半は三浦友和が出征し、二人は離れ離れに。山口百恵は相変わらずイモっぽいのですが、途中から病に犯され、体が弱ってくると、だんだんキレイに見えてくる、気がする。のはいいけれど、終盤、彼女の顔面ドアップの連続でドラマを乗り切ろう、ってのは、さすがに苦しいか。 いまわの際に、ついに三浦友和が復員して帰宅する(いつのまにか戦争が終わっているのだけど、劇中にはこれという描写もなく、終戦の事実のみが我々に伝えられる)。海岸の方から歩いて帰ってきたようだけど、まさか日本まで泳いで帰ってきたのか?ってのはどうでもいいんですけど、とにかく彼の帰宅とともに山口百恵は世を去る。そして、何となく映画の尺が余ってしまう。余ったわけじゃないのかもしれないけれど、何だかこの後、蛇足気味に映画が続いてしまい、もうひとつ、締まらない印象。そりゃま、ラストはどうしても、あの場所で終わらないといけないんだろうけど。 あと数分、映画が続いたら、ホントに山口百恵が生き返ってしまったのではなかろうか。[CS・衛星(邦画)] 5点(2020-10-03 16:29:15)《改行有》

327.  探偵物語(1983) この映画の前年くらいから日本はアイドルブームの様相を呈していて、そんな中、当時小学生の私でも「だからといって、無理して若手女優が歌わなくてもいいやんか」と思わされるものがあったのが、当然ながら、薬師丸ひろ子と原田知世だった訳で。薬師丸はすでに「セーラー服と機関銃」のヒット曲があったとは言え、二人とも、およそプロの歌手とは言えなさそうな素朴過ぎる歌声。アイドルオーラの無さ、みたいなものが子供心にもヒシヒシと伝わったのでした。 とは言え、この素朴な歌声に、素朴なメロディが、耳の奥にこびり付いていまだに離れない。本作では映画の最後を待たずして事件が解決してしまい、終盤は薬師丸と松田優作との不器用なラブロマンスになって、そこにあの懐かしき歌声が流れてくると、なかなかグッとくるものがあります。 「工藤ちゃん」のTVドラマと同タイトルなのが紛らわしいっちゃあ紛らわしいけれど、本作における松田優作は、どこか影の薄い、不器用で冴えない男を演じていて、影の薄さがかえって印象に残る、という役どころ。彼はこの数年後に他界して今では息子たちが活躍する時代となり、薬師丸は「ちゃんりんちゃん」とか言ってる間にすっかりオバチャンになってしまったけど、そんな二人の当時の姿をそっとカメラに収めていて、感慨深いものがあります。何しろ、このアイドル映画とは一線を画す、この雰囲気。カメラは、主演女優の顔、表情を追い回すのではなく、遠いところから二人をそっと見守るように、その姿を捉えています。 起こっているのは殺人という大きな事件、ではあるけれど、はたまたヤクザも絡んできて危機一髪、ではあるのだけれど、あくまで静かで素朴で、どこか物悲しい。 薬師丸ひろ子が二階の窓へ這い上がったり、柵を乗り越えたり、と、精一杯体を動かして活躍して見せるけれど、なぜかこれが「活発な女性」というイメージに繋がらず、あくまでどこか頼りなく、そしてまたそれが映画の雰囲気に合っていて。 要するに、赤川次郎らしくない作品になったのがよかった、ってことなんだろうか。[CS・衛星(邦画)] 7点(2020-10-03 05:34:08)《改行有》

328.  助太刀屋助六 映画において、あまり構図がキマり過ぎるのも、機械的な感じがしてきてちょっと居心地が悪くなるもの。だけど本作はむしろその路線をとことん突っ走って、大いに遊んでいる、という印象。真田サンもひときわ大仰な演技でその路線に乗っかって、なかなかに愉快な世界を繰り広げてくれます。 最初の方は、陰気で不気味ですらある岸田今日子のナレーションとか(本人は普通にしゃべってるだけだと思うが)、棺桶屋の小林桂樹が何度も槌で指を打ってしまうシツコさとか、少々まどろっこしいところもあるけれど、心配ご無用、物語は次第にテンポを上げ、またテンポが上がるに従い、これが絶望的な復讐譚なのか、単なるオチャラケのオハナシなのか、よくワカラなくなってくる。そして、ワカラなかろうが何だろうが、突っ走り出したらもう止まらない。 だいたい、「助太刀屋」って一体何なんだか、他人の仇討ちの助っ人が専門、というのも随分ヒネた話だけれど、いよいよ自分が仇討ちをする段になってもまだ、「助太刀」を言い訳にしないと動けない、ってのがさらにヒネていて。ラストでもまた軽くいなされてしまう、つかみどころの無さが、スピード感と相俟って心地いい。 90分弱の、そんな小品。[CS・衛星(邦画)] 7点(2020-09-24 21:01:58)《改行有》

329.  12人の優しい日本人 『十二人の怒れる男』に敬意を払いつつも、ミステリとして見れば、いかにも予定調和で素朴過ぎるだろう、と言わんばかりに、二転三転、ツイストを加えまくった陪審員劇となっています。 そもそも、鬱陶しい人物を12人も集めて、ひたすら鬱陶しいやり取りを繰り広げさせたら、それだけで面白い劇になるだろう、という読みは、確かにその通りで、確かに「ああ、鬱陶しいなあ」と思いながら、ズルズル引き込まれてしまう。バカミス風のアイデアも様々に盛り込まれて。 ただ、こういう、一つの部屋を舞台に延々と繰り広げられる会話劇、光景が大きく変わらない以上、撮り方にも相当に神経を使う必要が出てくる。何を撮りたいのかよくわからないような気の抜けたショットが混じってしまった途端、ガックリきてしまうのも、事実。 1957年の映画が96分にまとめられていたのに対し、こちらは内容が膨らんだ分、尺も長くなって116分。傷も、多くなりがち。 密室劇で緊張感を貫くって、やっぱり難易度高いですね。[CS・衛星(邦画)] 6点(2020-09-22 21:15:50)《改行有》

330.  病院坂の首縊りの家 冒頭からヨコミゾ先生が登場(一緒に出てるのは、本物の奥様なのか?)、たどたどしいながらもセリフの多い役をこなし、いやもしかして、最終的にこのヒトが犯人だったりして、とちょっと警戒、まではしないけど(ところでここは、本物のご自宅なのか?) 事件の背景とか動機とかに関して言うと、あおい輝彦の存在が(顔も)ワケわからんような気がしつつ、それでも作品自体は、ほどほどに錯綜し、ほどほどにわかりやすく、意外にうまくまとまっているように思われます。勿論、ミステリとしては、原作自体が面白すぎる上にギミックにも事欠かない『犬神家の一族』と比べると、地味な印象は拭えませんが、趣きある古い日本家屋の中で、時に動きのあるシーンを織り込んだりして、映画としての魅力は決して負けていないのではないか、と。 というより、凝った映像を作ろうにもやりつくした感があって、犬神家で見たようなシーン(町を歩く二人を上から捉えたカメラとか)の蒸し返しが、ちょっとパロディみたいな可笑しさにも繋がっていたりして。 舞台となっている古い町並みも風情がありますが、肝心の「病院坂」だけが妙に都会。この坂をロケで使いたいのなら、そもそも田舎を舞台にしなきゃいいのに・・・と思わんでもないけど、やっぱり古い町並みは、このシリーズによく似合う。だから、我慢しよう。 桜田ズン子は重要な役どころでなかなかの熱演。だけどそれにもまして、草刈正雄のこの自由奔放過ぎる演技は、一体何なんだろう、と。ホントいい度胸してると思います。[CS・衛星(邦画)] 7点(2020-09-22 20:34:40)《改行有》

331.  空手バカ一代 マス大山の半生を描くシリーズ第3弾(他は見てないけど。スミマセン)。 これが実話ってんだから、スゴイよね。だなどと思う人がいる訳もなく、まあ、ムチャクチャです。 まずは、冒頭の道場破りの場面から、千葉チャン空手が炸裂しまくり。さらには沖縄に渡って、プロレスとの異種格闘技戦。プロレス技が決まるたびに技の名前がテロップで出る、という親切設計で、プロレスを知らない人でも大いに楽しめる、かどうかは保証の限りではありません。 命じられた八百長に従わなかったことから、マフィアを敵に回してしまった大山たち。少年たちとの交流とか、夏樹陽子との出会いとかが描かれつつ(彼女の都会的な色白さが目を引きます。正直、沖縄っぽさは皆無)、クライマックスは敵の巣窟に乗り込んで、襲い来る者どもをバッタバッタと蹴散らしまくる。ははは。実話なワケが無かろう。 この辺りになってくると、ノリは完全に、燃えよドラゴン。サモ・ハンが主演したカンフー映画には「燃えよデブゴン」なんていう邦題がつけられていましたけれど、それに倣うなら、本作はさしずめ、「燃えよチバゴン」といったところ。 ダメ押しするかのように、最後は、鏡の間、みたいな場所での戦いまで登場して。 それにしても、千葉チャンたちに斃された敵が、異常なまでにピクピクと痙攣して悶絶しまくるのが、今見るとなかなか新鮮ではあります。[CS・衛星(邦画)] 6点(2020-09-13 14:28:10)《改行有》

332.  座頭市関所破り 冒頭、行きずりの男から手紙を託されたり、はたまた宿で女性と相部屋になってしまう座頭市。こういったエピソードがうまく絡み合っていき、剣豪風のライバルも1~2名ほど登場したりして、なんだかよく出来たオハナシのような気はするものの、その割にはピンと来なくって。 大映の「準主役級俳優の層の薄さ」みたいなものが、こういう映画ではどうも悪い方に出てしまいますね。座頭市以外がなかなか目立たない。あまり大映のイメージが無い平幹二朗がライバル格だけど、端正で行儀よく、そしてイマイチ目立たない。 そんな中で、上田吉二郎のダミ声が唯一、存在感を示していますが、このヒトも、大映映画だったらやはり、ガメラ対ギャオスの方が光ってましたかねえ。 ついでに、何のために出てきたのかワカランけれどとりあえずそれなりに目立ってしまっているのが、「青火がパーッ、ボヤがポーッ」でお馴染み、ダイラケ師匠。ただしストーリーにはあまり絡まない、単なる賑やかし。 という訳で、せっかくのよくできたオナハシの割には、どうもチグハグな印象。ラストの殺陣も、もう一息盛り上がるかと思ったらいきなり終わっちゃうので、なーんか、不完全燃焼。[CS・衛星(邦画)] 6点(2020-08-31 21:02:45)《改行有》

333.  水戸黄門 助さん格さん大暴れ 本作はちょっと意表をついて、若き日の助さん格さんが黄門様と知り合って弟子入り(?)するオハナシ。ラストを見てると、ここからまたシリーズが始まっていきそうな感じもあるのですが、後が続かなかったようで、結果的には、月形黄門様シリーズの番外編みたいな位置づけ、でしょうかね。 助さん、格さんはそれぞれ松方弘樹、北大路欣也が演じていて、若さ爆発、元気溌剌、息の合ったコンビぶり。見方によってはちょっと、昨今流行りのBLモノか?とも思えてくるのですが、もちろん、そんなススんだ映画ではありません。 藩の登用試験におけるカンニング騒動など、単細胞のふたりがタイトル通り大暴れする映画ですが、それを支えるべく、あちこちのシーンでエキストラを大量に動員したりして、東映時代劇らしいスペクタクル感も感じさせます。 さらにはミュージカル仕立てのシーンまであったりして、娯楽要素には事欠きません。 それにしても、月形龍之介演じる黄門様、普段は優しく、時に厳しく、まさにバツグンの包容力で、これぞまさに理想の上司像ナンバーワン。かどうかは知りませんが、若き助さん格さんとのやりとりには、なかなか味わい深いものがあります。[CS・衛星(邦画)] 6点(2020-08-29 10:01:22)《改行有》

334.  女王蜂(1978) 《ネタバレ》 市川崑&石坂浩二の金田一シリーズ4作目になる訳ですが、ここまでが、犬神家の一族・悪魔の手毬唄・獄門島と、どれもこれも一種の見立て殺人モノなもんで、私も子どもの頃には、「金田一モノって、もしかして全部同じパターンなのか?」とか思ってたりもしたんですけど、この4作目『女王蜂』ではちょっと趣向が変わって。 見立てらしい見立ては無く、アヤシイ脅迫状が届くだけの、正直、映画化するにはちょっと地味な作品。特定のローカルな地域を舞台を限定せず、作中で舞台がアチコチ移動するのがまた、雰囲気を出しにくいところでもあります(ついでに言うと、原作では事件の発端となるのが月琴「島」だけど、映画では月琴「の里」と変更されて、これまた雰囲気が掴みにくい。さらには中盤の舞台を京都に変更しており、ちょっと移動し過ぎの感も)。 さて、多彩な登場人物の中で、犯人は一体誰なのか。 ってったって、約3名ほどの方は、過去の3作品で〇〇役をすでに演じたヒトたちなので、まさかまたこのヒトたちが〇〇ということはあるまい。いや、その裏をかいて、実はまた〇〇なのではないか・・・とかいう深読み・浅読みも、ご自由に。 ラストの真相が明らかになる場面は二段構成になっていて、これはちょっと原作に近いのだけど、原作では最後の惨劇の後で真相が語られ、ミステリとしては工夫っちゃあ工夫だけど、何となく、死人に口無しの欠席裁判めいたイヤな感じもあって。その点、本作の方が、疑問を感じる余地のないスッキリした真相の提示になってます。だけど、その分、終盤が蛇足めいてしまったのが皮肉なところ。 それにしてもこの映画、ミステリ作品としては、どうなんでしょうねえ。奇抜な映像表現で遊びまくる一方、肝心の事件や人物関係の描写があまり丁寧ではなく、作り手もあまり「推理」というものには興味が無かったのではないか、と。さらに言えば、単に、加藤武をまた登場させたかっただけなのではないか、と。[CS・衛星(邦画)] 6点(2020-08-17 20:56:35)《改行有》

335.  チア☆ダン〜女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話〜 最初の方で、天海祐希がダンスの基本形をやって見せるシーンがあって、その一つがラインダンス! これは貴重。泣く子も黙る元男役トップさんの彼女も、初舞台ではラインダンスをやってた(やらされてた)ハズで、もしかしてコレ、初舞台以来だったりして。 それはともかく(本当にどうでもいい)。 もともとサブタイトルで「全米制覇」を謳っちゃってるもんで、結末を先に明かしている、というのもある一方、若い女優たちがそれに見合うパフォーマンスを見せられるのか、というのもあって。だもんで、練習シーンの本気モードを見ていると、役の中の彼女たちを応援しているのか、役を演じる彼女たちを応援しているのか、両者入り混じったような気分になってきます。途中の大会のシーンではあえてダンスを省略し、クライマックスの全米大会で一気にパフォーマンスを見せ切るのが、心憎いです。 正直、最近の芸能界におけるナントカ48とかナントカ46だとかいうグループを見ても、オジサンには誰が誰やら区別がつかないのですが、本作はそういうオジサンにも配慮してくれたのか(?)、登場人物たちそれぞれに印象に残るエピソードを挟み込み、うまく描き分けています。 随所に挿入されるギャグも、間の取り方でなかなか笑わせてくれるし。 彼女たちの成長物語と思わせて、実は先生の成長物語でもあった、というのが、ダメ押しのサービス。 まさかこのタイトルの映画で、こんなに感動させられるとは、思わなかったよ。[地上波(邦画)] 8点(2020-08-14 17:09:04)《改行有》

336.  ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q 『破』でそれなりに盛り上がってきたものを、続く本作では「それはともかく、はい、14年後」とか言ってご破算にしてしまうあたりに、エヴァンゲリオンという作品の本性を見せられた気が。 登場人物の風貌を見る限り、14年という歳月を感じさせるものは殆どありませんが、内容的には14万光年くらいはかけ離れてしまった印象で、でもまあ正直、『破』の続きが気になってた訳でも何でもないので、文句はございません、はい。 という訳で、今まで以上に、ワカッタようなワカランようなよくわからないオハナシが展開されて、その分、映像面では最もやりたい放題、最も見応えのある作品になっている、気もするのですが、ワカランもんはワカラン訳で、映像を楽しむしかない。 中間部は、同性愛的な雰囲気も若干漂わせて、しっとりとしており、派手な爆発シーンだけが見せ場じゃないよ、というのが伝わってきます。 最後は「つづく」とか言ってるけど。本当に「続き」なんでしょうな?[CS・衛星(邦画)] 6点(2020-08-14 16:24:00)《改行有》

337.  blank13 《ネタバレ》 監督は売れっ子俳優の斎藤工(クレジットは本名の「齊藤工」)。70分ほどの小品で、テーマもやや地味ですが、奇を衒うことのない手堅い演出で、好感が持てます。 監督本人が兄、高橋一生が弟の役で、父親はふたりが子供の頃に借金を残して失踪。13年ぶりに消息が判明するが、病で余命いくばくもない状態。父の失踪以来、母親が懸命に働いてふたりを育て上げ、またふたりも子どもの頃から苦労を重ねてきたもんで、兄は父親のことが許せない。一方の弟は、父に遊んでもらった幼少時の記憶から、完全に父を見限ることができず、病院へ見舞いに行く。父親役のリリー・フランキーと高橋一生が病院の屋上で語り合うシーンの、微妙な距離感などは、齊藤演出の腕の見せ所。全編にわたってテクニックをひけらかすのではなく、要所要所で拘りを見せてくれます。 幼少時の回想シーンで、母親の自転車が車にぶつかる場面では、変にカットを割らずに事故の瞬間を投げ出すように描き、日常に突然現れる恐怖を印象的に描いています。 父親はやがて他界し、映画後半は父親の葬儀が描かれるのですが、父親の破天荒な生涯を表そうというのか、ちょっとコミカルな味付けとなっていて、ただそれだけに、居心地の悪さみたいなものも感じさせます。ダメな父親だったけど、こんないい面があった、あんないい面があった。一方で、でも父を決して許せない、という兄もそこにいて。 しかし、何を言ってもこれが最後、間もなく父は、荼毘に付される。 映画の冒頭で、「火葬とは」云々とかいうテロップが出て、正直、こういう映画の開始はちょっと警戒しちゃうんですけれども、映画の最後は火葬の場面となり、一方で、葬儀にも火葬場にも姿を現さなかった母親は、夫の唯一の形見なのかもしれないタバコを吸っていて、すべてが煙となって消えていく。冒頭のテロップにもちゃんと繋がって、映画を締めくくります。[地上波(邦画)] 8点(2020-08-13 15:12:06)《改行有》

338.  ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 年上の女性や勝気な女性にイジメられてみたいマゾな気持ちが8割くらい、それでも女性を守りたい気持ちが2割くらい。といったところでしょうか。昨今の男性の願望としては、まあ、標準的なものでしょうね(・・・?) 「序」がイマイチ見どころに乏しい作品だったのに比べると、ようやく物語に起伏が生じ、映像にも見応えが出てきて。正直、細かいところは何が何やら・・・ではあるんですけど(スミマセン、歳なもんで)、物語にエンジンさえかかれば、私のようなオジサンも含めて、観る者をグイグイ引っ張ってくれます。 やはり頑固で理不尽なオヤジくらい、物語に貢献する存在は、なかなかありません。[CS・衛星(邦画)] 7点(2020-08-10 18:06:46)《改行有》

339.  血染の代紋 《ネタバレ》 バラック小屋が立ち並ぶ臨海地帯に目をつけ、住民たちを立ち退かせようと狙う経済ヤクザ。その地上げというヤな仕事を任されてしまうのが、菅原文太演じる弱小組の組長で、板挟みとなる彼の苦悩が描かれる訳ですが。 彼の右腕とも言うべき待田京介(親がバラック街に住んでおり、さらに板挟みに)、あくどいライバル組組長に渡辺文雄、と、これだけでも充分に役者がそろっているようにも思うのですが、さらに文太の幼馴染みの梅宮辰夫、文太の兄貴分の鶴田浩二、バラック街にふらりとやってきたプロレタリアートの仙人みたいな長門勇、と、何本かの映画に分けられそうなネタが贅沢に押し込まれていて、これはもう欲張り過ぎでしょう。 そこまで欲張って、多数登場させたキャラたちを、物語は、これでもかと抹殺していきます。本当に容赦がない。実録路線映画を彷彿とさせる暴力的な演出が光ります。 結局、最後にすべてを飲み込み、最後に勝つのは、「経済」という怪物、なのでした。[CS・衛星(邦画)] 7点(2020-08-09 14:47:53)《改行有》

340.  ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 アニメーションにCGが使われるのも今や当たり前になって、メカニックな動きは実にスムーズな動きを見せるのだけど、一方で人物の描写はというと、まるでわざとリミテッドアニメーションのテイストを出そうとしているかのように、動きが乏しくって。 動くメカと、動かない人間。 まあ、人間「以外」の部分を見てくれ、ってことなのだとしたら、なるほど、見ごたえありますが。 ・・・中途半端なところから始まるのがエヴァンゲリオンの売り、なのかも知れないけれど、そのまま中途半端に終わっちゃうこの第1作だけでは、何とも言えず。[CS・衛星(邦画)] 5点(2020-07-27 21:54:35)《改行有》

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