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プロフィール
コメント数 2260
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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421.  Seventh Code 《ネタバレ》 簡単に解ける拘束紐、目的地も知れない自動車を走って追跡、初めから知っている各種暗証番号、屈強な男を体術で組み伏せる華奢な女の子。リアリティ無視の“嘘”ばかりが目につきます。聞けば本作は『seventh code』という楽曲のPVとのこと。なるほど、物語としての整合性は不問なワケです。ただ監督脚本は、当代きっての難解ミステリー上手、黒沢清。額面通りに受け取るのは勿体ない話。深読みする価値はありでしょう。ということで、私なりの解釈を試みてみます。冒頭に挙げた数々の不条理は、『妄想』あるいは『夢』の様相を呈しています。全ては主人公(前田敦子)の『心の中の出来事』と捉えるのが自然かと。見知らぬ土地(ウラジオストック)に、一人の男を追ってきた女。あれ?このシチュエーションって、芸能界に飛び込んだ前田敦子の姿と重ならないでしょうか。鈴木亮平=秋元康。スーツ姿や髪型も同じです(おっと、それ以外は言わない約束)。前田が身を寄せたレストラン=AKB48。夢を追って出ていく者あり、一発勝負に出て討ち死にする者あり。メンバーの姿?あるいは前田自身の葛藤?でしょうか。やっとの思いで手に入れた起爆装置は、総選挙の勲章センターポジション。そう、踏み潰して、前に進むのです。与謝野晶子の歌『旅に立つ』。そして衝撃の(あるいは身も蓋も無い)結末。メタファーと呼ぶにはあまりにも女優・前田敦子の現実が目に浮かぶ生々しさがありました。実に面白いです。黒沢清節満載の本格サスペンス。こんな贅沢なPV、観たことありません。[CS・衛星(邦画)] 7点(2015-10-05 19:49:52)

422.  劇場版 零~ゼロ~ 《ネタバレ》 かつて心中した女学生たちの無念。封印されたアヤの記憶。そして、シスター姉弟の犯した過ち。何層にも重なり合う罪によって課された重過ぎる罰。ミスリードにサプライズと、ホラーサスペンスの必須要素をきちんと押さえた見事な脚本に唸りました。また「カメラ」「写真」といった原作ゲームの象徴的アイテムを違和感なく取り込み、血の一滴も流さず、ホラーを成立させた点も好印象。さらに画づくりにもセンスが感じられ、しっかり「怖い」そして「美しい」シーンが随所に見受けられました。この辺りは、まるで“人形のような”中条あやみの功績大で、やはりホラー+美少女の組み合わせは鉄板と再認識いたしました。救いがあるようで無い、カタルシスがあるようで無い、切なさ50%安堵30%憤り20%の鑑賞後の不思議な味わいは、これまでの和製ホラーでは経験した事のないものでした。良質なホラーだったと思います。ただ、アヤとミチ、リサとカスミの顔が同系統であった為、本筋とは別の部分で少々戸惑ってしまいました。若い娘の顔の判断がつかないなんて、私がオッサンという証拠ですね。ガックリ。[CS・衛星(邦画)] 7点(2015-09-25 21:26:15)

423.  リアル人狼ゲーム 《ネタバレ》 近年日本で流行した、所謂「人狼ゲーム」をモチーフとした映画を調べてみた結果は次のとおり。①『人狼ゲーム』(2013年、監督:熊坂出、主演:桜庭みなみ)、②『人狼ゲーム ビーストサイド』(2014年、監督:熊坂出、主演:土屋太鳳)、③『リアル人狼ゲーム』(2013年、監督:山田雅史、主演:栞菜)、④『リアル人狼ゲーム 戦慄のクラッシュ・ルーム』(2014年、監督:梶田征則、主演:永野まりや)、⑤『人狼処刑ゲーム たとえ君が狼でも僕は君を守る』(2015年、監督:ギョーム・トーブロン、主演:太田基裕 米原幸佑)⑥『キリング・カリキュラム ~人狼処刑ゲーム 序章~』(2015年、監督:古厩智之、主演:米原幸佑)結構な人気コンテンツのようです。戦略性あり、心理戦あり、ショッキングシーンあり。サスペンスの要件がバランスよく揃っており“映画化向き”なのでしょう。全て続編が製作されている点も興味深いです。さて評価の方ですが、①②はあっと驚く傑作シリーズで、2作品共抜群に面白いです。オススメします。④⑤⑥は未見。で、今回のレビュー対象作品『リアル人狼ゲーム』ですが、正直言って「論外」でした。そう、長すぎる、そして必要のない前置きは、本作に対する感想を書きたくなかったからです。モヤモヤ・脱力・なんだコリャ。羊頭狗肉ならぬ羊頭狼肉。“看板に偽りあり”な意味不明映画でした。久々に掛け値なしの1点進呈です。0点は勿体無いので。(2022年9月22日追記)『戦慄のクラッシュルーム』を鑑賞した際、前作となる本作品の記憶がすっかり消えておりました。自身の感想を読み返してもさっぱり思い出せず(ほぼ内容に触れていないからだよ!)繋がり確認も兼ねて再鑑賞することに。結果、最初の採点は厳しすぎたと反省しました。そこまで駄目な作品ではありません。少なくとも『人狼ゲーム』ではありましたし。あと、ある程度は内容がわかる感想にしないと忘備録として用を為さないことも理解しました。おかげで1時間あまり人生の貴重な時間を無駄にした訳ですが。点数は自戒とお詫びを込めて倍にしておきます。[DVD(邦画)] 2点(2015-09-15 20:59:47)

424.  赤々煉恋 《ネタバレ》 常道であれば大オチ用に残しておくはずの“実は主人公は死んでいました”を、早々に明かしたのは、他に隠し玉があったからなのですね。これは素直に上手いと思いました。その仕掛けを踏まえたキャスティングもお見事だったと思います。ただ、このネタを成立させるために“お母さんの容姿の変化”という重要なファクターを犠牲にしたのは勿体ない話だと思いました。自殺は自分自身だけでなく、残された家族の人生をも奪う愚かな行為。その主張に説得力を持たせるためには、お母さんの容姿に劇的な変化が必要です。秋本奈緒美が相も変わらず“お美しい”のでは、彼女の人生が奪われた事実が伝わってきません。[CS・衛星(邦画)] 6点(2015-08-23 22:57:04)

425.  幕が上がる、その前に。彼女たちのひと夏の挑戦 私はDVDなどで“特典”として付くメイキング映像の類が嫌いです。ジャッキー・チェン主演映画のエンドロールで提供されるNG集などもってのほか。観客へのサービスなのは分かりますが、正直いって有難迷惑な話です。物語の世界に浸りたいのに、その裏側を見せられるなんて艶消しもいいところ。そう、私のスタンスは“メイキング映像・NG集”否定派です。ですから、どんなに『幕が上がる』が好きな私でも、本作に高得点を付ける事は無いと考えていました。あくまでもファン向けのオマケ映画であると。ところが、ところがです!本作はももクロが『幕が上がる』を通じて、女優として成長する過程を追ったもの。弱小演劇部が全国大会を目指して成長していく『幕が上がる』の世界感と見事にリンクしていました。艶消しなんて、とんでもない。『幕が上がる』では描き切れていなかった“演技上達の道程”を図らずも補完する内容でありました。平田オリザ氏のワークショップで演技の意味を知り、監督に対して自らの思いを語る姿。5万人のライブでもおどけて見せる彼女たちが『肖像画』で見せた張りつめた表情。『ももドラ』での“なんちゃって女優”ぶりを知る者にとっては、実に感慨深いものがありました。例えるなら寝返りもままならぬ乳飲み子が、ランドセルを背負って駆けて行くまでを目にしたような。あくまで『幕が上がる』があってこその本作ですし、ファンサービス映画であることは否定しません。ですが、このように“本編の世界観を邪魔しないメイキング映画”があることに驚いた次第です。しおりん、れにちゃんの涙、美しかったなあ。夏菜子は、本当に大きくなりました。ももクロにとっても、そしてファンにとっても、『幕が上がる』が大きなターニングポイントであったと再確認することが出来た『その前に。』でありました。[ブルーレイ(邦画)] 9点(2015-08-14 22:29:59)

426.  偉大なる、しゅららぼん 《ネタバレ》 いけ好かないと思われた“殿様”淡十郎が、特殊能力に頼らぬ人生を選びたいと語った時、彼を観直しました。ああ、ただのボンボンじゃないんだなと。でも結局は己が宿命(?)とやらをアッサリ受け入れてしまう結末にどっちらけ。なんだ、単なる中二病でしたか。敵対していた日の出と棗が手を組む流れは本来感動路線のハズですが、仇役の方が余程同情できる境遇というのも困りものです。それに八郎潟って…確かに有名だけど規模で琵琶湖に及ぶべくもないですし。正直、見どころが分からないお話でした。ところで、日の出が「赤」ならば、棗は「青」じゃないとバランスが悪い気がするのですけど、磁石(あるいはテツ&トモ)みたいだから回避したのでしょうかね。主題歌はももクロの『堂々平和宣言』(ほとんどコレ目当てで観たようなものです)。もはやライブの定番ナンバーとも言える人気の楽曲ですが、歌詞が映画のテーマときちんとマッチしていて、良かったんじゃないでしょうか。[CS・衛星(邦画)] 5点(2015-08-05 01:24:39)

427.  青鬼 《ネタバレ》 入山がGACKTもどきに言い放ったように、あの不可思議な建物内はシュン君製作の“ゲームの世界”という認識で間違いないと思います。ただし、単にゲーム内の出来事を実写で見せていたという趣向ではなく、主人公らは“まるで脱出ゲームのような異世界”に迷い込んだと考える方が、映画的な浪漫に適った解釈という気がします。より正確に言うなら、“死後の世界”あるいは鬼が居るのですから“地獄”でしょうか。廃屋に入る寸前のハエの羽音、水たまりに映らなかった人の影、そして謎の電話着信(『リング』以降、電話は霊界との通信ツールとして定着しました)がその証拠。つまり迷路のような廃屋=死後の世界=地獄ということ。シュン君プログラムのゲーム世界と霊界が繋がり、其処へ主人公たちは取り込まれたのではないかと。ラスト、脱出が叶った主人公だけは死を免れたとも受け取れますが、殺されたシュン君と一緒に天国へ脱出できたのかもしれません。以上が私なりの理解です。サスペンス的には、某有名映画からアイデアを拝借した“どんでん返し”が目玉なのでしょうが、さほど驚きはありません。というのもシチュエーションの特殊さに紛れてしまっているからです。[DVD(邦画)] 5点(2015-07-29 00:28:51)

428.  人狼ゲーム ビーストサイド 《ネタバレ》 (本作は桜庭みなみ主演『人狼ゲーム』の続編です。もし未鑑賞でしたら、必ずご覧になってから本作にお臨みください。前作の予備知識必須です。B級和製サスペンスのパッケージですが、あっと驚く傑作シリーズです。以下、2作とも鑑賞済みの方のみお目通しいただければ幸いです……)最重要ポイントは生還要件と考えます。「ゲームに勝利すれば1億円」とのアナウンスですが、これが“正しくない”ことは前作で証明済み。まず拉致されたプレイヤーは「村人」として最初のゲームを戦います。生き残れたら、今度は「人狼」役でネクストゲームが始まります。ここまでは前作終了時点での確定事項。では「人狼」側で勝利を収めれば、晴れて1億円を手にして開放されるのでしょうか。これを確認するための「ビーストサイド」であったワケですが、生還要件にはもう一つ条件が付されていることが伺えます。「1人で勝ち残ること」。村人側で1人勝ち残りは在りえないので、必然的に「人狼」側で、かつ仲間の「人狼」を失うことが条件となります。高いハードルです。この裏ルールに気づいていたからこそ、主人公は仲間の人狼を「予言者」に仕立て上げるという危険な賭けに出たと推測されます。失敗すれば、自分にも疑いがかかる大博打。果たして彼女は窮地に追い込まれながらも、このミッションをやり遂げました。人狼1人、村人2人で迎える最後の夜。誰もが主人公の勝利を確信した直後に待っていた驚きの展開。そして意外な結末。震えました。目を疑ったのは、主人公が最後の夜に友人を襲おうとした決断。好きだから、決着は自分の手で。悲しいけれど、確かな友情が、其処には在りました。麗子が主人公の正体を明かさなかったのも同じ。一緒に死地を潜り抜けた連帯感が友情の礎。そして彼女の矜持。極限状態の中で輝く絆に、胸を打たれました。さて、最後の疑問。美海に問い詰められて主人公が告白した「自分は3度目、麗子は2度目」の真偽について。目が泳いでいるので嘘かもしれませんが、「由佳の嘘は見飽きた」という美海が信用しているので真実とも受け取れます。主人公の1戦目は「村人」側3人以上の勝利だったので、2戦目も「村人」を引いたと。ここで麗子が参戦。共に生き残れば、2人のゲーム経験数が違うことも説明が付きます。さらに彼女が「人狼」での勝利ではなく「1人勝ち」が必要と判断した裏付けにもなるのではないかと。修羅場を潜り抜けた経験値と生への執着心が勝敗を分けた納得の結末でありました。ラスト、仲間の形見を次々と捨てる主人公の胸中や如何に。無慈悲?冷血?いいえ、犯人を殺りに行くと腹を括ったロッケンローラーに、感傷なんてロックじゃないもの、要らないのです。(以下余談)今を時めく土屋太鳳。私は本作で彼女を知りました。そんな私からすると、最近の(?)普段の(?)彼女の喋り方が〝猫を被っている”ようにしか見えないのです。何、裏声で喋ってるんだよと。本作の土屋はとにかく強烈。そして凄まじく魅力的です。彼女の裏の素顔をどうぞご堪能ください。[DVD(邦画)] 9点(2015-07-16 22:20:24)

429.  みなさん、さようなら(2012) 《ネタバレ》 『アヒルと鴨のコインロッカー』『ポテチ』に続き、またしても中村義洋監督+濱田岳コンビに「してやられた」というのが率直な感想です。団地の中で一生を終えると決めた男。そんなどこか滑稽なシチュエーションの裏側に隠された真相が明かされるまで、理由に思いを馳せなかった自分の鈍感さが悔やまれるというか。少し考えれば想像できるはずなのに。それくらい“濱田岳マジック”が効いていたとも言えます。彼の醸し出すナチュラルなリラックス感は、サスペンスを際立たせる優秀な緩和剤。いつの間にか観客は、シリアスなお話に覚悟なく向き合わされている寸法です。本作のテーマは母の愛。傷ついた息子を信頼し、彼が立ち直るまで「待つ」と決めた覚悟の深さに震えました。一歩間違えば共倒れです。でも彼女は息子の芯の強さに賭けたのです。確かに彼は団地に居ながらにして、一歩一歩、成長の階段を上りました。手に職を付け、異性を知り、己が大切な者を守る力を身に付けました。そしてキッチリ過去のトラウマを克服したのです。周りから嘲笑された空手修行が、コツコツ積み重ねてきた努力が、報われた時のカタルシスや絶大でした。母からの命を賭した最期の贈り物は、息子の背中を押すこと。子に一人で生きていく力を身に付けさせられたのなら、親の役目は十分果たしたと胸を張れます。死んで本望。私も悟と一緒に泣きました(てっきり悪漢を病院送りにした事でお縄を頂戴し、公権力の力を借りて団地から出るストーリーを予想していたので、この結末なら文句なしのハッピーエンドでしょう)。悟ちゃん、お母さん、おめでとう。本当に頑張りましたね。本作製作時点で24歳(!?)の濱田が、小学生役をやるなど、本来なら作品の世界観を壊しかねない危険な行為。しかし子供の心のまま大人になった主人公のメンタリティを表現するには、有効な手段だったように思います。やりますな、中村監督。沁みるお話でありました。[DVD(邦画)] 9点(2015-07-09 00:57:16)(良:1票)

430.  太陽の坐る場所 《ネタバレ》 クラスの天照大御神を自認する高校生・高間響子が、その高すぎる自意識故に挫折して精神的に引き籠るに至った“理由は何だったのか?”を探るミステリー。とはいえ、謎解きの面白さに重きを置いた物語ではありません。主要キャラクター4人の置かれた状況と心の機微を、丁寧に、でも決して説明過多に陥らずに綴るのが本作の流儀。私たちが所属するコミュニティの有様を浮き彫りにする仕組みとなっています。やはり、集団の中での立ち位置を自尊心の拠り所としてしまうのは、大変危うい行為という事が分かります。集団はさらに大きな集団に包括され、また別の集団とも重なり合うのが道理。そんな“あやふやな”地盤に自己存在価値を組み立てるなど、湿地にマイホームを建てるが如き無謀な行為。でもお手軽なので、きっと多くの人が似たような失敗を経験していることでしょう。もっとも、マイホームはどうしても必要なワケで、沼地だろうと氷の張った池だろうと、とりあえずは家を建てなければいけません。若いうちに沢山家を住み替えて、素敵なマイホームを手に入れる事が肝要なのですね。皆さまのお家は、大丈夫でしょうか?本作で特筆すべきは、キャスティングの素晴らしさ。高校生時代と大人時代の変化に全く違和感が無いのは拍手もの。この辺りが雑だと結構なストレスになるので、好感が持てました。やや大仰な台詞回しは、好みが分かれるところかもしれません。[DVD(邦画)] 7点(2015-07-04 22:36:02)(良:1票)

431.  愛の渦 《ネタバレ》 “地味系(事務職系)メガネ女子”+“自分を美人と認識していない美人”という組み合わせは、モテない男(というより、自信のない男)にとって、タマラナイものがあります。何故なら、こんな情けない自分でも、心理的に優位に立てる(気がする)貴重な異性だから。無意識の認識。おそらく主人公(ニート)の深層心理とは、こんなところだと推測します。本作の場合、彼と彼女のオドオド具合がシンクロしているので、まるで“お似合いカップル”のように見えてしまいますが、実際はトンだ勘違いでありました。よく考えてみれば、アブノーマル風俗に通う無職ニートなんて、顔がキムタクでも彼氏としては願い下げでしょう。そんな正常な判断さえも消し飛んでしまうほど、あの場所は特別であったということ。異世界か、あるいは魔界でしょうか。興味深いのは、日常に戻ったファミレスでの2人の遣り取りです。「多分あそこに居たのは私じゃないんだと思います」という女に対して、「ボクは、あそこに居たのは本当の自分だと思ってます」と返す男。自分を偽る幸せな日常と、苦しい現実から逃げてきた非日常。ホームグラウンドはどっち。本当の自分って一体何なのでしょうか。なかなか味わい深いと思いました。主人公のメンタルに近い人には、相当に痛いお話。かくいう私も、痛くて痛くて、悶えに悶えました。[CS・衛星(邦画)] 8点(2015-06-26 00:57:39)(良:1票)

432.  かしこい狗は、吠えずに笑う 《ネタバレ》 これは凄い。スゴイです。一級品のミステリーです。先に投稿されているレビュワー様がおっしゃる通り、情報シャットアウトでご覧になる事をお勧めします。以下鑑賞済みの方のみ、お読みいただければ幸いです…。ややもすると、イズミの狂気が熊田に連鎖した、あるいは、イズミの人格が熊田に受け継がれたと解釈したくなる結末ですが、これは誤りと考えます。延々と観客が見せられていたのは、あくまで熊田の弁明(供述調書)。客観性を裏付けるものは何処にもありません。おそらく真相は、熊田がイズミの立場で、周りの人間をコントロールしていたのでしょう。熊田こそが事件の中心に居た張本人。マニキュアの色、生きていたインコ、ラストカットの席位置等の状況証拠に加え、鏡を割り『自分を守るための嘘、あなたの武器でしょ』とつぶやくシーンが決定打。こんな特殊なシチュエーションが偶然繰り返されるはずがありません。つまり、当初イズミの姿で再生された鏡割りは完全なフェイクと判断できます。さらに“あるミスリード”が、この仮説を強力に裏付けます。それはスーツ姿のふくよかな女性の正体について。体型と生理痛。たった2つの共通点だけで、観客はスーツの女=成人した熊田の姿と思い込まされました。しかもこのミスリード、本筋とは一切関係ないのです。本来必要のないミスリードを何故わざわざ仕組んだのか。其処に込められていたのは、監督からの“思い込み注意”のメッセージでありました。人は一度確定させた事実を覆したくないもの。何故なら自身の決断を否定するのは苦痛だからです。熊田=可哀相な被害者として一度認識してしまった以上、彼女が真犯人なんて不都合な真実、本当は認めたくないのです。ですから冒頭に示したような“イズミの狂気が熊田にも連鎖した”という、観客にとって都合の良い解釈が生まれてくるというワケ。何とまあ意地の悪い趣向でしょうか。全部まるっと熊田の創作話との解釈で問題ないと思いますが、そんな嘘の中にも幾つか“ほんとう”は隠されているはずで、それを想像すると…何とも味わい深い作品とも言えます。いやー、いい映画を観させていただきました。でも多分、監督はけっこう性格が悪いと思います。もちろんコレは褒め言葉ですが。[DVD(邦画)] 9点(2015-06-02 01:03:40)(良:3票)

433.  WOOD JOB! ~神去なあなあ日常~ 《ネタバレ》 新しい環境で、初めての仕事を、人間関係ゼロの状態から、身に付ける。勇気は新社会人ですから当然の事とはいえ、本当にキツイ作業です。実は私もこの4月に異動となり、彼とほぼ同じ状況と言えます。ですからその気持ちは痛いほど分かるつもり。私の場合、新人ではないので仕事の質に対する要求は彼よりも厳しいでしょうが、その分職場の人間関係ではアドバンテージがあります。やはり人との繋がりは、最も重要な要素。そう、どんなに大変な仕事でも、人間関係さえ良好ならば乗り切れるのです。乗り切れるはず。乗り切れるといいな、ですかね。正確には。主人公には、強烈な先輩が居たワケですが、きちんと信頼関係を築けた事が厳しい研修を遣り遂げられた最大の要因でしょう。ストレスを受け流す技術と、対人スキルの高さは、間違いなく彼の長所。私には不足している能力なので、見習いたいものです。仕事の厳しさ、苦しさを知り、その一方で喜び、誇りを知り、そして居場所が出来たのならば、それに勝る幸福はありません。駅で与喜と抱き合う勇気を見て泣きました。私も勇気のように、職業人としても、人間としても、成長したいと思います。おちゃらけ要素は不快ではなく、林業に対する理解とリスペクトもしっかりと感じられる点は好感度高し(伊藤のチェーンソーの扱いには感心しました。手元に集中するのではなく、周りに気を配るのですね)。私の、今現在の個人的な境遇もあるでしょうが、実に沁みる映画でありました。ただ、一点注文を付けるとすれば、勇気と直紀の別れの場面。「さようなら」と「さようなら」の往復は清々しいですが、少々味気ないです。『愛羅武勇』タオルでの“告白”の破壊力は抜群なので、直紀には「さようなら」の中に混ぜて一言「ばかやろう」くらい言わせても、ラブストーリー的にはアリだった気がします。[CS・衛星(邦画)] 8点(2015-05-15 00:59:14)(良:1票)

434.  薔薇色のブー子 《ネタバレ》 主人公の行く手を遮るクロネコ・カラスの大群、そして流血を連想させる赤ワインは、最悪の暗示。渋川剛気先生以来、史上2人目の護身完成といったところでしょうか。にも関わらずブー子は進むことを止めませんでした。その結果彼女を待っていたのは、落とし穴、バスジャック、水難、自動車事故、暴力団の抗争。アンラッキーの役満状態。とてもデパートの来客記念程度の幸運で補えるものではありません。まあ、今まで避けてきた困難が一挙に押し寄せたのですから、こんなものでしょう。文字通り、死ぬほど酷い目にあったと。勿論、本当に死んだら困りますが、死なない程度の修羅場は潜り抜けないと成長もありません。安住のマイホームから一歩踏み出した彼女の決断は正しかったと思います。ただ、忘れてならないのは、彼女には助けてくれる人が傍にいたということ。何時でも、何処でも。それが親の愛です。自分ひとりの力で幸せを手に入れられるなんて、ゆめゆめ勘違いすることなかれ。父親に感謝できたとき、彼女は本当に生まれ変れたのだと思います。それは不満とは逆ベクトルの心。幸せになるためのヒントは、きっと誰の手の中にもあります。福田監督の笑いは、一見してシュールながらも土台は驚くほど典型的な王道コメディ。この古典様式に、指原がベストマッチしているのが驚きでした。流石日本酒のCMが出来る日本唯一のアイドルです。この才能は、素直に凄いと思いました。指原莉乃、見直しました。(ももクロファンを公言している身で、他所様のアイドルグループの大看板の主演映画にモノ申す事に若干の躊躇いはあったものの、あくまで一映画ファンとして率直な感想を述べさせて頂きました。)福田監督の映画が好きな人ならば、問題なく楽しめると思います。[DVD(邦画)] 7点(2015-05-05 20:21:04)(良:1票)

435.  女子ーズ 《ネタバレ》 ノリノリでアドリブ(?)をかます佐藤二朗の怪演を頂戴出来るだけで、個人的には十二分に満足なのですが、それに負けない若手女優の熱演にも心打たれました。5人とも持ち味を如何なく発揮し、輝いていたと思います。中でも目を惹いたのは桐谷と高畑。桐谷の「うえっ」顔の口のかたちはまさに絶品。クロエ・グレース・モレッツはたらこ唇で世界を魅了しましたが、桐谷は“歪んだお口”で世界を獲れると思います。割とマジで。あと『チャン・グンソクに似ている時点でイケメンじゃない!』は近年邦画史に残る名台詞であると断言します。高畑のコメディエンヌとしての才能は本物。ボケもツッコミも両方イケる万能タイプです。スゴイと思いました。『数えを笑う者は数えに泣きますよ』をあの空気感で言える女優さんは、そうはいないはずです。シュールとベタミックスの福田雄一監督の流儀は好き・嫌いが分かれそうですが、私はドハマリしました。なんと『HK/変態仮面』の監督さんでしたか。どおりで手が合うワケです(笑)。これから大物女優に成長していくであろうキャストの皆さんがオファーを受けてくれるうちに、是非是非、続編をお願いします。[DVD(邦画)] 9点(2015-03-29 18:27:15)(良:3票)

436.  悪夢ちゃん The 夢ovie 《ネタバレ》 ももクロの主題歌『さらば愛しき悲しみたちよ』が縁で鑑賞したTVシリーズでしたが、思いの外面白くてビックリしたものです。そしてこの劇場版『悪夢ちゃん』も予想を裏切るお話でした。深刻過ぎてビックリ。小学低学年にはシリアス過ぎますし、メインの客層は小学高学年~中学生くらい(とその親御さん)でしょうか?う~ん、狭いです。でも子供たちの成長が真面目に描かれていて好感が持てましたし、少年夢王子が犯した罪もきちんと処理されていて良かったと思います。勝手に家を抜け出したクラスメイトたちには大目玉が必要でしたけど。この映画切欠でスペシャルドラマが製作され、北川景子+ももクロ=きもクロという奇跡のユニットを生んだという意味でも評価いたします。[DVD(邦画)] 6点(2015-03-29 18:24:16)

437.  謝罪の王様 《ネタバレ》 『土下座の向こう側』や『土下座を超える究極の謝罪』なるモノに結構興味があったのですが、まさか『わき毛ボーボー自由の女神』とは。これ、文化風習が異なるワケですから土下座と同じ尺度で比較するのは論点のすり替えですよね(真面目か自分)。もっとも、リアルに土下座以上の謝罪方法となると、『カイジ』でお馴染み“焼き土下座”か、シリアスに“切腹”となってしまうのでしょうし、最早コメディでは無理なのでしょう。それにしても『わき毛ボーボー』の娘さんの可愛いこと。子役の破壊力恐るべしです。エピソードの中では、高橋・松雪夫妻のお話が一番好きでした。[CS・衛星(邦画)] 7点(2015-03-21 00:42:30)

438.  映画 はなかっぱ 花さけ!パッカ~ん♪蝶の国の大冒険 《ネタバレ》 江角マキコ女王様は、手下を使ってやまびこ村の村民に大変酷い行いをしました。その後何やかんやあって江角は反省。村民に謝罪しますが、『私も母親よ。あなたの気持ちは分かるわ(byはなかっぱのお母さん)』と快く許してもらえたのでした。まるで冗談みたいな脚本ですが、マジなんです。何かのプロパガンダかもしれません。[地上波(邦画)] 6点(2015-03-18 18:15:58)

439.  地球防衛未亡人 河崎実印の“悪ふざけ風刺チープコメディ”。これで分かる人には分かる映画。河崎監督のオリジナルジャンルなので、一般評価対象外です。お好きな方(物好きな方)のみどうぞ。あと壇蜜って本当に真面目なヒトなんだなあって思いました。[CS・衛星(邦画)] 5点(2015-03-15 21:27:42)

440.  ジャッジ! 《ネタバレ》 序盤に提示された“無意味・無価値なアイテム”の数々が、まるで昔話『三枚のお札』の如く主人公を助ける“武器”に変わる様は爽快の一言。しかも、最も強力な武器となったのが彼の馬鹿正直な性格というのがまた良いじゃないですか。“正直者が馬鹿をみる”のが世の常。そんな既成概念の反転には大きな感動がありました。主人公は己が信じる“正しい判断”で輝ける未来を手繰り寄せたのです。ただし、今後の成功が約束されているワケではありません。彼のクリエイターとしての技量は未知数。というより、皆の評価は“仕事が出来ないダメ男”で確定済みです。さて、真相は如何に。周りが彼の持ち味を活かせていなかったのか、はたまた本当に無能なのか。主人公の行く末を占う意味で、注目すべきは太田ひかりの存在でしょう。根っからのギャンブラー気質の彼女が打った大博打(つまり竜也より太田を選んだ)の勝算は?太田は、尊敬する審査委員長(ジャック)のようになれるのでしょうか、あるいは第2の鏡さん、それともプチ大滝一郎になってしまうのでしょうか。続編を観たいような、観たくないような。不思議な感覚です。[地上波(邦画)] 8点(2015-03-09 21:22:50)

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