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プロフィール
コメント数 4675
性別 男性
年齢 41歳

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561.  エスパイ 《ネタバレ》 世界を舞台にした壮大な迷作です。観る前は超能力者同士の超能力対決を期待していたのですが、そういう予想は見事に裏切られました。大半が銃撃戦に終始していて、超能力は時折地味に登場する程度。目がキラ~ンと青く光るとか、終盤の建物崩壊シーンとか、時代を感じさせる特撮を披露してくれます。この時代の俳優さんは、みんな顔が濃いですね~。藤岡弘、加山雄三、草刈正雄、敵役のおっさん、皆さん実にダンディーなオーラほとばしってます。そして超能力それ自体より印象的なのは、やっぱり由美かおるのおっぱいシーンですね(笑)。ムーディーな音楽に乗って、悩ましい服装でなやましい踊りを披露したかと思うと、変な黒人が出てきて突然おっぱいポロンですよ。なんじゃこりゃ!と。たぶん制作者は、本当は超能力よりもこれが撮りたくて映画作ったんじゃないのって。僕の超能力、第六感がピ~ンと来ました。[DVD(邦画)] 5点(2012-06-20 21:55:36)(良:1票)

562.  悪夢探偵2 《ネタバレ》 塚本監督がホラーを撮るとこうなりましたというような内容。 前作よりは良かったと思いますが、本作はより観念的であり、 京一のトラウマと雪絵の悪夢体験が絡み合い、異様な映像世界になっている。 相変わらず、みんなボソボソ喋るので台詞がよく聞き取れなかったりもしたのだが、 相当にシュールな世界が続くので途中からはもうどうでもよくなった。 京一は、やはり塚本監督自身で、彼の幼少期の体験がベースとしてあるのだろうか。 個人的には、雪絵がぱかっと拾い、中から京一がにゅるっと出てきて 脱皮するみたいなシーンが最高でした(笑)。[DVD(邦画)] 5点(2012-06-16 23:59:07)《改行有》

563.  まぼろしの邪馬台国 《ネタバレ》 歴史ロマン的なものを期待して観たのですが、予想とは少々違いましたね。邪馬台国がどこにあるかというより、その邪馬台国を追い求め奮闘した夫婦の生き様が主軸となってます。恥ずかしながら、宮崎康平さんという方をこの作品で初めて知りましたが、本当にこの作品のような怒りまくる性格の人だったんだとなると、周囲の人はなにかと大変だったんじゃないかしら。でも劇中観る限りでは、多くの人に親しまれ、そして和子夫人も楽しみながらお世話をしていたように見受けられます。しかしまぁ、和子役の吉永小百合は確かにお綺麗な女優さんではありますが、実年齢の半分くらいの年の人を演じるのは、さすがに違和感があります。また、役者でない様々な分野の有名人がカメオ出演してますが、この何とも言えないコント風味がどうにも上滑りしているような印象も。夫婦二人三脚で、九州を駆け回り邪馬台国を見つけ出そうとするシーンはなかなか良かったですが、作品の出来映えとしては佳作かなぁと。[DVD(邦画)] 5点(2012-06-11 17:55:08)

564.  サイレントヒル 《ネタバレ》 大ヒットした同名ゲームの映画化。ゲームのほうは正直一度もプレイしたことありませんが、それでもこの作品の並々ならぬ映像へのこだわりは切に感じとる事が出来ました。ローズが、サイレントヒルに初めて足を踏み入れたときの、灰が降る神秘的な街の雰囲気や地下のおどろおどろしい雰囲気、気色悪く不気味なクリーチャーの数々、火刑のショッキングなシーン、そしてラストの自宅へ戻ったときの温かい日の光、色々と印象深いショットが多く、ある意味お化け屋敷的な面白さがあります。ただ、そういう素晴らしい映像とは裏腹に、ストーリーが圧倒的につまらない。このサイレントヒルとは一体なんなのか、というミスリアスな雰囲気が序盤はあったんですが、狂信的な集団による狂信的な行いというのが終盤になって台詞で語られ、そのアホな組織と対峙して終幕。なんというか、この世界設定をそのまま紹介しただけというようなお話で、ドラマ性に欠けるし、特に父親の存在がほとんど無意味でしたね。そんなわけで、映像最高!ストーリー最低!の両極端な映画というのが感想です。それにしても、婦警さんはなにも悪いことしてないのに、あまりにも不憫過ぎますね、、、、。[DVD(字幕)] 6点(2012-06-07 22:32:06)

565.  一命 《ネタバレ》 三池監督はいつも彼なりのジョークを必ずといっていいほど入れるものですが、本作はそういうシーンもほとんどなく、相当な真面目路線で硬派に作った印象。これは最初から賞を狙っていたんでしょうねぇ。ライティングもすごく暗いので、人によっては見にくいという批判もあるかもしれませんが、個人的にはこの作品のテーマにこの黒を基調とした重々しい画が合っていたと思います。市川海老蔵の初主演時代劇ということですが、彼の歌舞伎的な言い回しのある演技もなかなか様になっていて格好よかったです。時代劇ではあるけれども、このテーマは現代にもそのまま通用するお話で、武士の面目と人の情けのぶつかり合いはなにかと考えさせられます。個人的には、そういう面目とやらの上っ面や空虚さを、もっと痛烈に描いても良かったかなと。一番印象深いシーンは、なんといっても序盤の千々岩求女の切腹ですね。見てるこっちもお腹痛くなるほどのリアリティ。直接かっ割いてるところを見せてる訳ではないんだけど、音がなかなかリアルで、観る者に「想像」させる巧さが光ります。そんなわけで、リアルな江戸時代を堪能出来たわけですが、それ故に終盤の竹刀を持っての100人切りみたいなリアリティのない展開はちょっと違和感を持っちゃう。この点は三池監督らしい展開なんだけど、前述したように彼の色を抑えながらやってるもんだから、それが中途半端に感じてしまう面も否めなかった。貧乏を描くトーンも、やや上品すぎるきらいがあったと思うし。しかしながら、良作である事は事実です。皆の演技も全体的に素晴らしかった。7点を献上。[DVD(邦画)] 7点(2012-06-03 19:35:24)

566.  ステキな金縛り ONCE IN A BLUE MOON 《ネタバレ》 三谷幸喜監督は割と好きな監督さんです。前作「ザ・マジック・アワー」はめちゃめちゃ笑かしてもらったので、本作も期待していたのですが、、、、まぁこれはこれでそれなりに笑えたのですが、前作よりは少し劣るかなと。ちょっと間延びしてるところがあるので、20分くらいカットしても良かったかなと思います。でも、ストーリーの構成はさすがです。一つ一つのネタが素晴らしいし、積み上げ方も見事です。阿部ちゃんの唐突なタップダンス。中井貴一のワンコとのじゃれあい。市村正親の謎キャラ。目に焼き付くほど愛らしいユーモアの数々。ただ、終盤のお涙頂戴な展開はいらんかったです。お父さんが草彅君だというのが良くない。草彅君はお父さんに見えないですものね。[DVD(邦画)] 6点(2012-05-31 21:06:54)(良:1票)

567.  おっぱいバレー 《ネタバレ》 タイトルはおっぱいバレーですが、部員達がバレーの練習をするシーンはほとんどなく、 ついでにおっぱいも出てきませんので、バリバリのスポ根ものやお色気目的で観ようとすると 肩すかしですよ~!(笑)。最初のノリが、典型的な青春おバカ路線だったので、 「あ~、このタイプのやつかよ~。しかもくだらないし、、、」なんて思っていたのですが、 おっぱい先生が学校側に呼び出されクビになるところから急に感情移入出来る内容に。 そう、この作品、少年達の成長物語というよりは、むしろ先生のほうに軸がある。 おっぱい先生の成長物語なんです。どうして教師を志そうと思ったのか。 自分が学生だった頃の、素晴らしき先生との出会い、そして亡くなってしまった その先生の家を訪ね、涙する下り。そこがこの作品の一番のピークでないかと個人的には思います。 だから、部員達は脇役。あ、彼らもちゃんと成長はしてるんですけどね。 70年代が舞台のようで、車とか街並みとか服装とかを当時のまま再現していて、 それってどれほどの意味があるんやろ、別に現代劇でもいいんちゃうの、なんて最初は思ったのですが、 今の中学生だと、色々とネットで見れちゃうからあれだけおっぱいに対して必死になったり しないのかもしれませんね。でもなんか寂しい! 空気圧をおっぱいの感触だと思って怪我するような バカは、やっぱりいつの時代にもいてほしい! お後がよろしいようで。[DVD(邦画)] 6点(2012-05-13 22:32:11)《改行有》

568.  地獄(1999) 《ネタバレ》 幼女誘拐事件やオウム事件、毒入りカレー事件などの犯人を地獄で拷問するという実に爽快な内容であるが、一番力を入れてるのはやはりオウム事件で、全体の3分の2くらいの尺をこの教団に割いている。そっくりさんの教祖をはじめ、理不尽きわまりない教団の内部を描いていて、これがなかなか見応えがある。地獄の映像は、切断や焼きなど様々な拷問が繰り広げられ、これがなかなか笑えてくるのだ。セットやメイクなど、凄まじいまでのチープさで、それがまた妙にアングラな画となって特有の世界観になっていると思う。しかし拷問の後、なぜか突然丹波哲郎が現れる。全く話と絡まず唐突であり、さらにラストは無数のおっぱいが出てきて妙な踊りを踊って終わる有り様である。なんというエログロナンセンス。欲求のままにこしらえたとでも言わんばかりのカルト作である。[DVD(邦画)] 6点(2012-05-13 17:51:19)

569.  宇宙大戦争 《ネタバレ》 1959年の作品ですからねぇ。この年代で、これだけ壮大なSFの邦画を作っていること自体が驚き。良い意味でも悪い意味でも、もの凄く生真面目な内容です。人間ドラマみたいなものはほとんどないので、正直ストーリー的には全然面白くないのですが、逆に硬派なSFを好む人にはもってこいです。舞台は1965年という、わずか数年後の世界を描いているのですが、すでに宇宙ステーションが出来てるし、月に人を送り込んで宇宙人とバトルするという展開。なんという前向きな未来予想図なんでしょう。だって、ガガリーンが宇宙飛行したのは1961年、日本が初めて衛星の打ち上げに成功したのは、1970年ですからね。この当時のイケイケドンドン的な、楽天的な雰囲気というのが伝わってきます。世界中の国の人たちが集結するけど、なぜか外国人が喋る外国語に日本語がアフレコされてて、それで日本人は日本語で返すと言う、なんでそれで会話が通用してるねん!て思うんだけど(笑)。カナダや中国の国旗が今とは違うし、すごく時代を感じさせます。見どころはやっぱり、特撮と舞台セットですかね。街の破壊シーンとか見応えあるし、宇宙船とビーム出し合って闘うシーンなんて、スターウォーズの先取りみたいなことやってるし、この年代を考えると相当に野心的な作品であったことが伺えます。[DVD(邦画)] 6点(2012-05-12 22:21:05)

570.   《ネタバレ》 序盤の吉岡と仁村の関係を見ていて、「ずいぶんと淡白なカップルだなぁ~」なんて思っていたら、そういうことだったんですね、、、。前半こそミステリーサスペンスな進み具合でわかりやすく観れるのですが、後半は謎なシーンが多々あって、色々と思いを馳せて観ていかなければならなくなります。個人的には、「私に気がついたのに無視した」から恨みを持つみたいな幽霊さんの一方的感情に首を傾げずにはいられませんでした。それに吉岡も、なんでそんな事実忘れとんねん、、、て終盤思っちゃったし、色々と不合理だと感じることも事実なのですが、逆に良かったと思う点は幽霊さんの登場シーン。昨今は幽霊といえば貞子タイプのやつと相場が固まってしまっている中、ある意味では古典的な雰囲気の幽霊を復活させてみせてくれたのは嬉しいです。鏡を使った登場の仕方や、髪のなびかせ方や葉月里緒菜の目の大きさや顔の白さを利用した見せ方、そしてアクロバティックな動きや叫び声等々、個人的にはちゃんと怖さを感じました。吉岡の家の室内や診療室、、女の幽霊がいた建物等のやたらと古くさい雰囲気がなんともいえない非現実感で、それでいて男の飛び降りのシーンなんかは全然CG臭さのないリアリティがあって、映像的にも工夫こらしている感じがあって良かったです。[DVD(邦画)] 6点(2012-04-28 12:23:43)

571.  山形スクリーム 《ネタバレ》 出演者の顔ぶれの豪華さに驚き。こんな内容の映画に角界からこれだけのメンツが集結するのだから、それだけ竹中直人は愛されてるんだろうなぁ。最初から最後まで竹中ワールド全開で、シュールでゆるい笑いが続きます。彼の笑いは、嫌いじゃないし、実際に笑えるシーンや台詞がいくつかあってそれなりには楽しめました。「この人がこんな台詞を!?」「この人がこんなキャラを!?」みたいな笑いや、青いゲロをぶちかましたりゾンビの意味不明な行動だったりとなかなか楽しいのだけれど、いかんせんストーリーがつまんなすぎる。いろんな映画のオマージュも、竹中氏の映画愛が伝わってはくるのだがそれ自体はシナリオに有機的に活かされているわけでもなく、あくまでも単発。そう、全てのアイデアが、全部単発なんですよね。はまる人にははまるだろうけど、一般的にはこのアクの強さは許容されず、「内輪だけの映画」と言われてしまいそう。一言で言えば、「憎めない駄作」っていう感じ(笑)。[DVD(邦画)] 5点(2012-04-27 02:51:27)

572.  セーラー服と機関銃 《ネタバレ》 ものすごく評価に困る作品ですね、、、(笑)。アイドル映画ではあるんだけど、案外シリアスだったりもしますしね。一人の女子高生が、わけあってヤクザの組長になってしまうという、序盤の展開は笑えたのですが、中盤はそういうコメディ的要素もなく登場人物が殺されちゃったりするし、まぐわうシーンも出てきますから、言うならばアイドル的なものやコメディ性と、シリアスさや残酷さをドッキングさせてるみたいな、珍しいスタイルなんですよね。だから評価に困る。全編に渡って長回しや遠景から撮ったシーンが多く、このへんは相米監督の作家性なんだなと感じます。たぶん、無駄にショットを割るよりも1シーン1カットのほうが生き生きとした演技を見せられるからだと思うんですが、そういったところもまたアイドル映画らしくない点で、変わっているなと思うんです。まぎれもない商業映画なのに、実験性が垣間みれるという、ね。まぁいずれにせよ、一番衝撃的だったのはマシンガンをぶっ放すシーンではなく、星泉がブリッジして登場する最初のシーンでしょうね(笑)。[DVD(邦画)] 5点(2012-04-27 01:41:40)

573.  植村直己物語 《ネタバレ》 植村直己さんは、僕が心の底から尊敬する日本人の一人です。兵庫の豊岡にある植村直己冒険館にも行った事がありますが、この映画にも描かれているように、彼はとても優しい方だったそうですね。エベレストに登った時にも、先輩を先に立たせようとしたり、友情とか恩といったものを凄く大切にされたそうです。冒険の先々で見つけた綺麗な花を押し花にしてずっと保管しておいたりとか、そういう「強さと優しさ」を両方兼ね備えているというところにぐっと来ます。そしてまた、これも劇中描かれているように、元々登山が達者だったわけではなく、仲間から「どんぐり」と言われてバカにされるほど足手まといな存在だったそうですね。だから、努力の人なんだと思います。冒険館には、登山の時に背負っていた25キロの重さのリュックが展示されているのですが、それを僕も背負ってみて「こんなとてつもないものを背負って登山するだなんて、、、」と心底驚いたのを覚えてます。世間的には、植村さんという人はいわば「社会のはみ出し者」であって、仕事も碌すっぽ出来ないタイプなんですね。僕もちょっと社会不適応なところがあるから、そういうところにもシンパシー感じちゃいます(笑)。冒険に危険は付き物ですが、では植村さんは恐れ知らずなのかと言うとそうではなく、クレバスの前に立つと常に足が震えるっていうんですね。危険な冒険をすることによって、その時初めて「自分が生きているんだと言うことの実感」を得られるんだと。植村さんて人は、不出来だったからこそ努力し、不適応者だったからこそ孤高な挑戦を成し遂げ、億病だったからこそ冒険が出来たといえるわけです。彼の生き様は、人生の教訓をたくさん教えてくれるように思います。話が長くなりましたが、リアリティに徹したこの作品は植村さんの偉業を後世に伝える上で満足のいく出来映えになっていると感じます。西田敏行と倍賞千恵子も好演でした。 7点を献上。[DVD(邦画)] 7点(2012-04-26 02:18:54)(良:1票)

574.  ハウス/HOUSE(1977) 《ネタバレ》 これはすげえや。今までに数千本という映画を観てきましたが、ここまでぶっとんだ映画は他にお目にかかっておりません。なんというか、一般的には欠点と指摘されるようなことを、徹底して貫いてそれを魅力に転換させているという感じを受けますね。例えば、背景の絵なんかは、凄く綺麗に描いてるけれども一目で絵とわかるわけですよ。それは普通ならチープさの一言でマイナスに受け取られるけど、この作品だとそれが漫画的なファンタジー世界を作り上げるにあたって、逆にこのキッチュさが魅力になってるわけですよね。それから、キチガイみたいにやかましい音楽も、台詞が聞こえずらくなるほどで普通ならこれも欠点の烙印を押されそうなもんだけど、これがまたこの独特な雰囲気を生み出していてプラスになってるんです。やたらと多用されるワイプとか早送りや巻き戻しなどのエフェクトなんかも、映画的な意味は全くないと思うんだけど、それもまたシュールさを生み出す構成要素になってる。お屋敷の内装だって、見るからにセット臭いんだけど、それがまた異世界感を出して良いんですよね。そんなわけで、マイナスを全て魅力に変える事に成功してる希有な作品だと思います。いや勿論、ほとんどの人は受け付けない内容だと思うし、大林監督の少女趣味が全開なのでとても人にはお勧め出来ないんですが、こういうヘンテコな映画は大好きなので、高得点差し上げちゃいます。メロディーがピアノに指を食べられ、「あら、ないわ~」なんて言いながら全身も食われちゃうシーンとか、オシャレが巨大化して、「おおきい唇~」だなんて言われるシーンとか、ガリが全裸になって水中バレエするシーンとか、猫の掛け軸が「ニャー!」って恐ろしい顔になってクンフーが電灯に頭から食われものすごいサイケな映像になるシーンとか、印象深い場面はたくさんあるのですが、個人的にはそのクンフーが見せるクンフーアクションの唐突感がツボです。僕の頭の中、凄い勢いでかき回してくれました。[DVD(邦画)] 9点(2012-04-24 16:31:16)(笑:1票)

575.  上を向いて歩こう 《ネタバレ》 名曲「上を向いて歩こう」をフィーチャーして作られた本作。製作されたのがもう半世紀も前ですよ。半世紀前の日本の風景見てると、昔のクラシカルな車がずら~っと並んでる光景とか、なんだか違う惑星でも見てるような気分になりますね。いかにも高度経済成長期というのかな、東京オリンピックを2年後に控えて、もの凄い激動の空気だったんだろうなという感じが伝わってきます。さて、映画の内容はというと、不良少年がわんさか出てきて、頻繁に喧嘩しているだけなんですけど、でもね、みんなワルじゃないんですよ、むしろみんな良い奴。とても分別があるというのかな。吉永小百合がびしっと決め台詞言って、そんではっと我に返って二人抱き合うとかね(笑)。それから、女の子が脚で立てるようにと支えてあげるシーンとかね、なんだかほっとするんですよ。役者の皆さんも、九ちゃんの人懐っこい爽やかな笑顔が本当に良いなと思うし、若かりし高橋英樹なんて、まさにスターの風格という感じでイケメンですよねぇ。そしてラストにみんなで上を向いて歩こうを唄うシーン。もうそれだけでなぜかぐっと来ちゃう。60年代の雰囲気をよく現している、とてもポジティブで楽天的なメッセージ。余談ですが、ラストの歌詞にはレコード版にはない「冬の日」バージョンが唄われていて、それもまたファンとしては興味深いところです。[DVD(邦画)] 7点(2012-04-21 23:46:33)

576.  マン・ハンティング リデンプション(OV) 《ネタバレ》 これ、シリーズものだったんですね。初めて観たので、「なんじゃこりゃ?」て感じで世界観を認識するのに時間かかっちゃいました。なんだかしらんけど、画質が凄く悪いですよね。コマ数も落としてるみたいだし。長々とした台詞や、ショボい殺陣シーンなんかも、たぶんこういう映画観る人はそういうの期待していないのでは?もっとエロを前面に押し出したほうがまだ清くていいと思う。それにしても、主演の男性二人がふかわりょうと弾丸ジャッキーの人に見えて仕方がなかった(笑)。[DVD(邦画)] 1点(2012-04-20 16:58:08)

577.  釣りキチ三平 《ネタバレ》 まずなによりも、夜泣谷や清流をはじめとする自然の美しさに目を引かれる。ロケ地が秋田だそうですけど、こういう「日本の原風景」といいますか、清らかな風景がまだ残っているということを嬉しく思います。主役の三平役を務めた男の子も、キラキラとした笑顔が眩しくなかなかの好演だったと思う。ただ、ストーリー的にはちょっと物足りないですね。よくあるホームドラマの域を出ていないので、それよりももっと釣りの醍醐味みたいなものを披露してほしかったなぁ。序盤の「大人達との釣り合戦」こそ楽しく見れたものの、終盤の巨大魚にロデオして姉が三平ごと釣り上げる展開とか、あまりにシュールすぎて苦笑してしまった。そしてまた巨大魚のCG臭さですよ。確かに、魚をCGで描くのが難しいことはよくわかるんだけど、もうちょっとなんとかならなかったのかなぁと。全体的に真面目路線なので、もう少しギャグを取り込んだコメディ路線にしても良かったもしれないですね。[DVD(邦画)] 5点(2012-04-20 12:26:27)

578.  鉄男 TETSUO 《ネタバレ》 この得体の知れないパワー、エネルギーが素晴らしいですね。出来映えとかストーリーとかじゃなく、このエネルギーに点数をつけたいです。一連のストップモーション映像とか、見てる分には一瞬ですけど、実際に作るとなると相当大変でしょうに。個人的にお気に入りなのは、やっぱり黒縁眼鏡にサラリーマン姿の田口トモロヲが一番最初に登場するシーンでしょうか。なんだかしんないけどすげぇカッコいいです。画面の点滅、煙、汗と水しぶき、そしてこのロック音楽。そうです、この映画、映像も去ることながら、音楽&音響が実に良いんです。金属音やテレビの音とか車のブレーキとか声とかを、それこそサンプリングミュージックみたいに構成して作り上げている。低予算の粗をカバーするために白黒にしたそうだけど、これがまた金属のメタル感を出してて逆にいい味出してるし、他の方が書かれていた「常に銀紙をかじってる様な不快感」を観ている最中ずっと僕も感じていました(笑)。海を超えて世界を見据えるものを作るには、なにより情熱が一番必要ですね。[DVD(邦画)] 7点(2012-04-18 02:46:17)

579.  スマグラー おまえの未来を運べ 《ネタバレ》 う~ん、、、これはもう相性の問題なのかもしれないけど、僕にはさっぱりでしたね。バイオレンスを娯楽にということなのか、タランティーノ映画みたいなのを目指したんでしょうか。拷問シーンがエグイなんて書かれてる方もありましたが、個人的には全然そういうのは感じないです。なんでしょう、あまりにコミック的すぎるからなのかな。高嶋政宏のキャラはふざけすぎだと思うし。色調を落とした暗い画面作りはいいんですけど、闘ってるときの音楽がもの凄くダサダサ感醸し出してるんですよ。コメディとしてみても全く笑えないし。漫画は漫画のままのほうがいいんじゃないかと思っちゃいました。映像にすると、どうも陳腐に見えちゃう。石井ワールド全開なのは間違いないので、好きな人はとことん好きなのかもしれません。残念ながら、自分は真逆でした。[レーザーディスク(邦画)] 4点(2012-04-17 20:02:54)

580.  ガス人間第一号 《ネタバレ》 この年代の映画は、東京の街並みや車や建物内の作りなんかがレトロで、それ自体が面白くって鑑賞していたりもします。冷静に見ると、主人公はじめ皆さんの演技が大根のような気もするけど、なぜかこの古くささの中でこの演技だとそれほど気にならないんですよね。まぁそれはともかく、銀行強盗をし、それに伴い藤千代さんが拘束され、水野は自分正体を大々的に明かし、、、と、ガス人間のやっていることはどう考えても馬鹿ですよ(笑)。藤千代を守るためにとか言ってるけど、彼女と自分を追い込んでるだけのような気がする。ストーリー的にはおちゃらけだけど、八千草薫の気品さ、そしてガス人間というSF要素と日本舞踊との組み合わせの妙は見どころの一つで、中でもガス人間がガス化する一連のシーンは今見てもチープさを感じさせない。顔が青白くもやがかり、煙が出てきて服は落ち、札束が宙に浮きまた舞い散り、煙が人の首を絞めていく。半世紀以上前でも、こんな素晴らしい特撮が出来るのですね。あ、実験室のセットもまたレトロ感あって良かったです。[DVD(邦画)] 5点(2012-04-15 17:19:35)

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