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プロフィール
コメント数 2534
性別
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

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561.  バトル・ロワイアル 特別編 あんまり前と大きく変わってはいなくて、新たに挿入された部分がかえって映画のテンポを殺してしまった印象もあります。また、結局本編内には入らず、ラストに取って付けたように流れる映像も、不自然なばかり。なので、映画としては、ちょっと前作よりも落ちます。でも、光子の存在を大きくした点は良かったですね。そうそう、大人の人達は、何でこの中学生同士で殺し合い、って映画が若い人達に支持されたのか、作品を否定する前に考える必要があるんじゃないかな、って思います(私も大人だけどね~)。フツーに考えたら、友達殺しちゃうハナシなんてとても共感できないハズで、だけどそこに共感しちゃえるのは、そーゆー残虐な生き物だから、では決してなくて、そこに今の問題の本質があるんじゃないの?って思います。最大のポイントは、この映画の彼らは「殺しあっている」のではなくて、「殺し合いをさせられている」ということ。[映画館(邦画)] 8点(2009-06-19 20:35:27)

562.  バウンス ko GALS 《ネタバレ》 ジョンコとラクチャンがリサのために動いた日、その最後、リサを見送る姿に感動しました。映画は、繋がってない世界で形としての繋がりを一生懸命模索してる今の冷めた現実感が反映され、退廃的な雰囲気を持っているのですが、その中にキチンと希望を見出しています。それがたとえ儚いものであっても。大人の俳優の確かな存在感と、若い子達のリアルな存在感とが、ちっともハーモニーにはなっていない点が、欠点ではなくて、逆にこの映画の輪郭をクッキリと浮かび上がらせる長所となっている感じがします。原田監督、時代と向き合う映画は名作が多いですね。[映画館(邦画)] 8点(2009-06-19 20:27:03)

563.  天空の城ラピュタ 《ネタバレ》 シータ救出シーンでのパワフルな展開は、本当にエキサイティング。今の時代ではちょっと抵抗が多い電子音で溢れる音楽も、不思議とこの映画には見事にハマってます。楽しくって質が高くて、日本が世界に誇れる冒険映画。ただ、「人がゴミのようだ!」の部分は大量虐殺をかる~く描いてたりするワケで、そこに妙に違和感を持ってしまったので、ちとマイナス。作者自ら冒険活劇をウリにしてたワリに自己犠牲を決意したかのようなクライマックスは結構ウェットでしたしね。[映画館(邦画)] 8点(2009-06-19 20:19:22)

564.  魔女の宅急便(1989) 《ネタバレ》 宮崎アニメの中ではいちばん好き(注:『ポニョ』公開以前では)。他の宮崎アニメと違って、大きな世界やテーマを抱えた映画ではなくて、一人の少女の成長物語なんだけれども、そこに老婦人、お母さん、おソノさん、ウルスラと世代が違う女性達をズラリと配してキキと対比してゆく描き方が上手いなぁ、って。舞台の、昔のヨーロッパ映画を思わせる味わいにもうっとり。クライマックスでのトンボ救出の展開は、唐突で蛇足って感じがしましたけれど。あそこがなければキキは飛べないままじゃん、って言われるかもしれませんけど、そういう「事件」をキーにするんじゃなくて、それまでの流れからまた少しずつ力を取り戻すみたいな感じの方が良かったかなぁ、って。[映画館(邦画)] 8点(2009-06-19 20:08:23)

565.  さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち 《ネタバレ》 えーと、今の感覚で見ちゃうと、点数ガタ落ちしそうですが、当時のままの気持ちで書くとしましょう。やっぱり、ヤマトの満身創痍の末の最期、とゆーのには感動しました。明らかに公開に間に合いませんでしたって感じの、ガタガタの作画や、月壊したまんま何故か沈黙しちゃう敵巨大戦艦、反物質なテレサを解放した時点でヤマト特攻は不要なんじゃ?という疑問も、まあ置いといて、ラスト40分の怒涛の展開は、金田伊功、安彦良和といったベテランのウデもあって、今もってこれを越えるアニメはないんじゃないの?って構成力でした(『イデオン』だの『エヴァ』だのになると、ドラマより生理的嫌悪感が先に立ちます)。壮絶な攻撃、破壊の中で次々と倒れてゆくキャラクター達、そして最後は一転して静かに、ゆっくり淡々とその最期を描きます。当時の、前時代的な特攻精神だのナンだのという批判は的ハズレで、単に滅びの美学に酔いしれてただけだったんですよね。ここで潔く姿を消していたなら伝説になれたのに・・・。そうそう、よくブログとかで「映画を見て号泣した」とか書く人がおりますが、私が映画館でマジで号泣している人を見たのは今のところ、この映画が最初で最後ですよ。小学生の女の子グループでしたが。[映画館(邦画)] 8点(2009-06-19 20:00:44)

566.  突入せよ!「あさま山荘」事件 リアルタイムで中継を見た記憶はあまりないのですが(まだ子供でしたしねぇ)、当時この事件が大ゴトだったという記憶はハッキリ残っています。それは山荘の建物を見上げた映像ばかりが記録された世界でしたけれど、その場所で実際に動いていた人達、そこに色々な物語があった事を描いたこの映画、とても興味深く見ました。映画は事件の経緯を殆ど説明せず、起こった事件に対しての警察の対応を描いていて、その混乱ぶりは滑稽でもあり、情けなくもあって、だけど人間臭くて。一方で犯人側については全く語られないワケですけど、別にそこをちっとも見たいとは思わないのは、私が世代的にその人達を理解したくもない状態だからかなぁ。安易に世代論で割り切っちゃうのはいかんですよ、と頭では思ってるんですけどねぇ。デジタル撮りをフィルムに焼いた映像は暗部がごってりとイヤな色の乗り方していて、それが難点と言えば難点でした。[映画館(邦画)] 8点(2009-06-19 19:56:32)

567.  回路 《ネタバレ》 この映画を見たのは有楽町で、見終わった後、映画では誰もいなくなっていた有楽町の街、主役の二人が車で走った道を歩いてみました。そして人がいっぱいいた事に安心(あの細っこいマリオン脇の道をなぜわざわざ走ったのかはちょっと疑問でしたが)。淋しい、って感じる気持ちを人類滅亡レベルで描いてみせたこの映画、その原点は、迷子の子供の気持ちかも?って感じました。信頼してる人との繋がりが断ち切られる恐怖、心から依存している存在を失う恐さ。関係を繋ぎとめるために、安心していられるために、一生懸命コミュニケーションを試みているこの時代に、コミュニケーションが断ち切られる恐さ、依存できる人を失う恐さ、そして自分が忘れ去られる恐さを、ドン!と提示してくるこの映画は、見終わった後、考えれば考える程、恐さがじんわりねっとり湧き上がってきます。世界の全体像が描かれず、主人公達が見ている世界だけで展開するというリアリズムも(実のところ予算の関係だとしても)、いっそう恐さを盛り上げていました。オバケが恐い、って映画とはちょっと違う気がします。[映画館(邦画)] 8点(2009-06-19 01:05:27)

568.  がんばっていきまっしょい(1998) 高校時代が遠い昔な私にとっては、この映画、過ぎ去りし日の青春の思い出という感じ。この映画が描いた世代に近い人間なモノですから、今の高校生とは違う、当時の高校生の雰囲気、モロにキました。今思えば明らかに「昔」の世界なんですよね。田中麗奈の、あんまり愛想ない、だけど凛とした表情が魅力的でした。試合シーンでの無骨な字幕に違和感があって、あそこはもう少しなんとかなんなかったのかなぁ、とは思いましたけど、全体的には私にとってふわふわと心地よく癒される映画でした。映画の世界に入りこんでいた私は、映画館を出た瞬間に広がった新宿の街の風景に、なんだかがっかりした事を覚えています。そして、この映画を見た10年前より新宿はもう少し更に大都会になっていて、この映画は更にもう少し昔の世界。[映画館(邦画)] 8点(2009-06-19 00:57:33)

569.  ウォーターボーイズ 《ネタバレ》 バカが一生懸命な映画、っていうのはいいやね。アフロ炎上とか失神イルカ人口呼吸とか、本当にバカで大笑い、だけど、バカが最後にバカの感動で締めくくってくれて、「ありがとう、バカ!」って。自然な演技とは無縁の世界だけど、この映画にバカ以外の何を求める?みたいな感じで大好きです。バカばんざい![映画館(邦画)] 8点(2009-06-18 00:26:42)(良:1票)

570.  病院坂の首縊りの家 《ネタバレ》 最後の市川=石坂金田一作品は、色々と盛り込んでいた前作の『女王蜂』から一転、虚飾を一切排除した、鉛色に沈んだ映画でした。悪く言っちゃえば、とってもジミ。若い人々のドラマを中心にした事で、世代の移り変わり、去ってゆくものの淋しさを感じ、シリーズの終焉にセンチメンタルな気分。一貫して人の業と、その悲しみを描いたシリーズだけに、この最終作はその終わりに相応しいドラマを描いて幕を閉じたと思います。[映画館(邦画)] 8点(2009-06-17 00:47:27)

571.  転校生(1982) 《ネタバレ》 正常なシーンが白黒、ソレが起こってからがカラーっていう、『オズの魔法使い』に対するオマージュはともかくとして、この一作で大林ワールドが確立された、という感じですね。尾道のノスタルジックな風景に展開する笑いと涙の世界。名作です。とっても作為的な画も、この人の場合、私としては鼻に付かなかったりしますし(それがハデにハズしている作品もありますが)。尾美としのりは、ちょっとなよなよし過ぎちゃってるんじゃないの?とは思いますが、小林聡美のリズミカルで軽快な演技が、この映画を輝かせています。ラストショットでの振り返りからスキップに転じるタイミング、絶妙でした。[映画館(邦画)] 8点(2009-06-14 22:15:51)

572.  ガメラ 大怪獣空中決戦 子供の頃、ゴジラよりもガメラの方が好きでした。「俺ってカッコいいでしょ」みたいなゴジラより、弱くて、すぐやられちゃって、それでも健気に立ち向かってゆくガメラが好きでした。もちろん、クラスでは少数派で、「君って、話が判るね」っていうのは1人だけでした。そして、ガメラはお腹に3本の傷を残したまま、私の前から姿を消しました。その後、子供の頃の思い出を破壊するような、しょーもないパロディとムチムチのレオタードのお姉さん達ばかりが印象に残る、悪夢のような映画がチラリと登場した後、長い長い眠りの末、すっかり大人になった私の前に、また姿を現してくれました。ガメラは、やっぱりガメラでした。弱くて、すぐ緑色の血を流して、でも一生懸命悪い怪獣に立ち向かいます。子供の頃が甦ってきました。「ガメラがんばれ!」スクリーンのガメラの姿に、涙がじょーじょー出てきました。やっと帰ってきてくれたガメラは、怪獣が怪獣らしくいられる世界で、いきいきと動いていました。映画が終わってロビーに出ると、ちょっとぽふぽふした感じの人間サイズのガメラが子供達に囲まれて記念撮影をしてました。その、無邪気にガメラにまとわりつく子供達を見て、またちょっと涙が出そうになったので、急いで映画館を後にしました。[映画館(邦画)] 9点(2009-06-14 22:10:56)(良:14票)

573.  ゴジラ FINAL WARS 《ネタバレ》 【とってもネタバレ】「父ちゃん、もうやめて。帰ろう」。まさかこんなラストシーンを迎えるとは・・・。私の記憶にある最古の「映画館で見た映画」は、『ゴジラの息子』か『ガメラ対ギャオス』か『大巨獣ガッパ』。それぞれに少しずつ記憶があって、どれが先なのかは判りませんが「1967年」が原初なようです。さて、今回の映画、一体どんな映画なのやら、ネット上では賛否渦巻いていて、私自身は不安&懐疑9割:期待1割くらいの心持ちで、これがダメな映画なのか、それとも『ファイナル』を飾るに相応しい映画なのかを冷静に見極めようとしていました。でも、ミニラが登場した途端、何故かいろんな記憶や思いが凄い勢いでわーっと心の中に湧き出してきて、涙だだ漏れ。何故よりにもよって”ミニラ”で、なのかは自分でも理解し難い状態ではありましたが。ここにあったのは、東宝が子供達のために送り出してきた東宝特撮映画の総まとめ。ワクワクしたりときめいたり、バカバカしかったりガックリしたり。その全てがここにあります。安っぽい展開も、哀愁を誘う怪獣の媚びも含めて。そして、東宝特撮の血が遺伝子の中に染みついた人間に「その血を受けたお前が、ここから先どう生きるのか」を問うてくる映画なのでした。ここで描かれたのは、私にとって『東宝チャンピオン祭り』の完全なる幕引き。”お前はもう子供じゃない。お前が子供として生きた時代は過ぎた。時代は変わった。”どういう理由からかは判りませんが、ミニラをキーとなる存在に据えた事で、私には強烈に心に突き刺さる映画になったのでした。ラストのミニラの姿は、東宝特撮に育てられ生きてきた「ゴジラの息子たち」の姿の象徴なのかもしれません。あまりに自身の体験に対しての影響が強くて、客観的な評価不可能です。ごめんなさい。[映画館(邦画)] 9点(2009-06-13 20:07:12)(笑:1票) (良:1票)

574.  キル・ビル Vol.1(日本版) 一体、この映画はナンなんだろう?という不思議な感覚は、やがて記憶の奥底を刺激し、ノスタルジーを誘うものになりました。昔、土日の午後のテレビで見ていた、どこの誰が作ったのかも定かでない、映画史などとは無縁のB級の映画達。本来、忘れ去られてゆく筈のものに対して愛情を向けたこの映画、「笑えた」という意見が多いなか、私は妙に泣けてきてしまって、仕方なかったのでした。映画を見る眼を研ぎ澄ましてきた人にはダメ映画として映りそうですが、どんな映画でも、どうしても切り捨てる事ができないまま生きてきた人には最高の映画なんじゃないでしょうか。【追記】再度スクリーンで見たところ、初見の時よりも更に印象アップしました。実は意匠が非常にしっかりしていたんですね。特にクライマックスでのブライドとオーレンの対決シーン。ブライドが映る画面は障子から洩れるオレンジの光が、オーレンの映る画面は雪が散りばめられた空のブルーが常に背景にあって、熱さと冷たさが対比されています。怒りに燃えたぎるブライドの温度と、冷たく情を捨てて生きてきたオーレンの温度。単なる日本映画のエッセンスを置いてみました、というのではなくて、その映像に「日本映画の血」を確実に見たのでした。[映画館(字幕)] 9点(2009-06-13 20:05:01)(良:1票)

575.  ラスト・ブラッド 《ネタバレ》 息切れとか腰砕けとか竜頭蛇尾みたいな。小雪、さんざん引っ張っておいて、それだけかよ!みたいな。コッててカッコいい映像作りも前半だけで力尽きたカンジで、なんか前半45分くらいで終わってれば良かったんジャネ?みたいな。色々と「あーあ」ってカンジな映画なんですけど、でも、セーラー服着て日本刀ぶん回すチョン・ジヒョンの、笑っちゃうくらいのカッコ良さだけでご飯三杯、みたいな。あとはオマケ。なんて内容のメールを友人に送った直後、これとか『ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ』の関めぐみとかGOGO夕張とか、もしかして私って、制服+凶器フェチやん!って再度メールしたら返事が「今更何を(笑)」だって。これまで自覚なかったわさ。[映画館(字幕)] 7点(2009-05-30 21:15:05)

576.  BABY BABY BABY! ベイビィ ベイビィ ベイビィ! 《ネタバレ》 最初に。場内に幼い子供の姿が何人も見られたのですが、映画はズバリと男女の行為について触れてたりしますので、親御さんはその点に留意した上でお子様をお連れ下さいませ。後で映画について質問されたら解説が大変なコトになります。さて、結論から言っちゃえば「毎度のダメなフジテレビ映画」のひと言で片付けちゃっていいようなレベルです。クライマックスは結構感動的だったりしますが、それは映画としてではなくって、出産というものの感動であって。この映画、様々な問題を投げかけてきます。少子化、男社会で女が社会的地位を得る事の難しさ、夫婦が出産・育児を共有するということ、親となる自覚、不妊、更に痴呆まで。そしてそれら総て、全くケリを付けないまま「子供が産まれて良かったね」で映画は終わります。なんの解決もせず糸口も見せず、ただ子供が産まれれば他に何もなくていいんじゃないとばかりに。もちろん『ナースのお仕事』を作った人々にバカなコメディ以上の何かを期待する方が愚かかもしれません。しかし結果としてうわべだけの似非フェミニズム映画として大変無責任な状態で世に放り出されてしまっているワケで。神田うのやクライマックスで突如登場するベトナム人妊婦のキャラの扱いなんぞは、最早フェミニズムの対極に存在してます(写真週刊誌のゴシップ記事の被害者と加害者なんてのはただ単に物語を転がすだけの要素で、なんのオチも付けていません)。また、救急車が病院に確認もせずに妊産婦を規模の小さい産院に次々置いてゆくという、現実には絶対にありえない要素を笑いとして盛り込んでおり、社会問題となっている救急患者の受け入れ先不足をあまりに軽視しています。背景まで含めてテカテカとフラットなライティングに呆れたり(1シーンだけマトモなライティングが出てきておおーっと感心したり、ってそれはたまにいい事して評価される不良みたいなモンで)、舞台挨拶で監督がキャラ作りを役者任せにしてると自ら明かしちゃったり(だからみんなテレビ演技してるし、テレビの延長でいいって割り切っていて、この映画独自のビジョンがないって事だし)、もうハナから映画としてキチンと作ろうって気はないんでしょうけど、無邪気なコメディを装おうとしたせいで逆に無自覚な悪意が滲み出してしまったような映画でした。[映画館(邦画)] 3点(2009-05-28 19:12:13)

577.  劇場版 仮面ライダー龍騎 EPSODE FINAL 《ネタバレ》 『龍騎』って、妙にマニア受けしてたと記憶してるんですよね。で、ハリウッド映画よりよっぽど面白いなどというネット上のアオリ文を真に受けて見に行ったワケですが、所詮テレビ番組レベルのシロモノというところでした。ミラーワールドという設定は面白いと思うのですが、それが全く物語の面白さとして機能してないんですよね。現実と相反した世界として徹底的に描いてみせれば面白いのですが、明確な対比すらできていないという。しかも、物語は『鏡の国のアリス』の世界で『バトルロワイアル』してみました、『ガメラ3』とか『うる星やつら』とか『ウルトラマン』とかアリマス、ってオリジナリティが激しく欠落しちゃってる状態で。テレビを見てない身には13人のライダー殺し合い、っていうそもそもの基本設定や関係が全く判らない上、映画オリジナルキャラのファムは突如出てきて何の思い入れもなく退場という感じですし、そのオチはひどく小さな世界に閉じたファンタジーですし、一体コレをどう受け止めろと?って映画でして。無駄に動きすぎなカメラに象徴されるみたいに、ファン以外には何を表現したいのかまるで意味不明って状態でした。[映画館(邦画)] 3点(2009-05-20 01:42:09)

578.  GOEMON 《ネタバレ》 「こんなモン、金払って見られるかい!」とシネコンのポイントでタダで見たんですけど、意外なくらいに面白かったです。見る前は、どうせ安いCG合成で誤魔化したインチキ時代劇でしょ?って思ってたのですが、CGはそこそこ頑張ってましたし、インチキもここまで突き抜けるといっそ痛快です。アニメやマンガ的な事をやりたいんだろうなぁ、っていう感じがモロに出ていて、今時そのベタベタさはないだろうと思う部分もありはしますが(色調を単純に赤と青で分けるとか、「おかあちゃん、おかゆができたよ」ノリとか)ガシガシと動きまくる映像は大変気持ちいいです。もう少し引きの画が欲しかったですが、カメラ2~3メートル引いたら、製作費2~3倍になるのがCG映画ですからねぇ(足元のマッチムーブで手間数倍)。残念なのはね、船のところがクライマックスっぽくて、だけど、ええ~?そこからまだ続くのぉ?って。長いよ。しかもその続き、城突入のスペクタクルはいいんですけど、その他は無邪気な作家性の発露みたいになっちゃってて。そこでバランスを欠き、娯楽作から一般性の薄いオタク臭い異形の映画になっちゃった。ちょっと『Z』から『逆襲のシャア』あたりのガンダムノリ入ってないか?みたいな(佐助の存在がガンダムワールド的俗物ってヤツで)。同族としては嫌いじゃないですけどね。でも、もっと簡潔で痛快な映画でも主張はできたんじゃないかな、と。惜しいな。そうそう、ついでに。監督、ヒロスエのアゴ肉をアオリで撮るの禁止。ここは余計な合成の手間がかかってでも俯瞰気味に撮ってあげましょうよ。[映画館(邦画)] 7点(2009-05-09 22:13:41)

579.  20世紀ノスタルジア 《ネタバレ》 この時期、世紀末の閉塞感がありました。私は『もののけ姫』『エヴァンゲリオン』そしてこの映画を「世紀末日本映画3部作」として捉えているのですが、チュンセの内面は、まるで『もののけ姫』の行き場のないテーマ、『エヴァ』の肥大化した閉塞感。宮崎監督が描いた大災害、庵野監督が描いた人類補完計画。行き詰まりの妄想。杏=ポウセ=広末涼子は、そんな妄想を優しく否定し、ハッキリと答えを語りかけてくれます。なんにも象徴なんかしてない、現実に存在する世の中、現実に存在する自分。今、生きているという真実、それを受け入れましょう、暗い方向に自ら進んでゆくのはやめましょう、と。ここには大事件もなければ、ドラマ的な振幅も少なく、日常の中の少女が存在するだけ。なのに、この映画は『もののけ姫』『エヴァ』を遥かに超越するのです。少女の中の宇宙が、いとも軽やかに総てを凌駕し、内包しちゃうのです。これって、世紀末気分にトドメを刺す、さらりと凄い映画だったりするのでした。[映画館(邦画)] 9点(2009-04-29 00:45:58)(良:2票)

580.  おっぱいバレー 《ネタバレ》 このテの映画に対して甘い私にしてはこれでも低得点な方ですね。うーん、笑いのシーンは冴えてるんですが、シリアスなシーンがもうベタベタでセンス古くて。クライマックスの惨敗シーンでの「歌をバックに延々スローモーション」なんて、『ごっつええ感じ』で仇討ちをしようとする母娘が返り討ちにあうコントのまんまですがな。今時それをマジでやっちゃってるんだから・・・。ラストの電車の窓から外を見ると、なんてのもどんだけベタなコトやってんのよ、と。後半のマイナス展開の原因も大昔の少女マンガみたいでイライラするばかり。発想の面白さに対してなんのヒネリもない凡庸な料理をしちゃうっていうの、このところの邦画の大きな欠点です。あと、これ見よがしに時代モノで画面を彩ってるのですが、そこまでしちゃうと逆に考証的に微妙な感じがあって。1979年だとポストや電話ボックス古過ぎ、マディソン・スクエア・ガーデンのバッグが流行ったのはその3年ほど前まで、ハデなウィンカー付きチャリは7~8年前、みたいな(ついでに、ポスターにあったタイプのB級モンスター映画は75年が限界ですね)。まあ70年代でひとくくり、細かいコトは気にすんな、ってレベルなんでしょうけれど、当時をクッキリ覚えてる世代には、そのチグハグさ加減が気になりました。若い時って2年違うだけで時代ごと違うくらいの感覚だったりしますからね。肝心のバレーの試合シーンがいい加減もいいところで、子役達の演技も未熟さが目立って、だけど教師の成長物語や笑いのシーンでの独特な間合いの面白さ、それに日本のいい風景が沢山描かれていて、欠点が目立ちながらも、なんだかんだ不満感じつつも見終わった後はワリと楽しめたかな、って映画ではありました。[映画館(邦画)] 7点(2009-04-26 01:32:57)(良:1票)

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