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プロフィール
コメント数 2260
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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581.  るろうに剣心 殺陣は想像以上に見応えがありました。ワイヤーを駆使した空飛ぶチャンバラ劇。しかし漫画(アニメ)の実写化の難しさも露呈していたように感じます。必殺技の名前を叫び、吹き飛ぶ敵の姿があれば成立してしまう漫画(代表格は本作と同じく週刊少年ジャンプ連載の車田正美でしょう)に対し、人物の動きを正確に描写したが故に観客の想像力を奪ってしまう実写。本作の原作再現度は及第点に達していると判断しますが、失われてしまった漫画特有の“ロマン”を補う外連味あふれる演出が必要だったとも思います。本作の監督は真面目過ぎました。キャストについては、原作のイメージを崩しておらずお見事です。ところで香川照之の下の歯は差し歯ですか?演技力と役を選ばぬユーティリティぶりには素直に敬意を抱きますが、邦画の香川依存度は限度を超えています。他にもいい役者さんは沢山いると思いますけれども。以下余談。本作は最初、某社の高速バスで鑑賞いたしました。ところが画面が暗い。てっきり夜のシーンだと考えていたのですが、開始30分経っても夜が明けないという(笑)。結局モニターの不良だったワケですが、5時間半の予定が狂ってしまいました。激安高速バスの意外な落とし穴でありました。[地上波(邦画)] 6点(2013-07-28 19:50:25)

582.  猫の恩返し 《ネタバレ》 「何でこんな事になっちゃったんだろうねえ……」そう呟く女は酷く窶れ、実年齢より随分と老けて見えた。「あの時わたしが止めていれば」少女は俯き唇を噛みしめた。あの日から3ヶ月。彼女は目を開けていない。窓から差し込む西日の長さと、蝉の喧騒から解放された涼しげな空気が、季節の移ろいを感じさせた。「昔からあの子は猫好きだったから…捨て猫にクッキーをあげたり、猫じゃらしの畑を作ろうと庭に種を植えたり、猫にプレゼントするんだって生きたネズミまで探したり……でもあの子には猫の心配より、自分の心配をして欲しかった。…自分の時間を…生きて、欲しかった」その刹那、一陣の風が窓を叩いた。いや風ではない。黒い、大きな鳥が、窓にぶつかったのだ。振動でゆれる棚。タキシードを着た猫の置物が彼女の枕元に、すっと舞い降りるように、落ちた。「あれ…バロン……おはよう」まるでいつもの朝のような笑顔をみせる彼女。信じられない出来事を目の当たりにして、親友と母親は声を失っていた。頬を暖かな涙がつたう。「あんたって子は…」やっと声を絞り出した母親は震える手で娘の髪を撫でた。「どうしたの…2人とも…何か…あったの?」「ううん、大丈夫だよハル、大丈夫。2人で17歳の夏をやり直そう」ひろみは優しくハルを抱きしめた。「ニャー」いつも椅子の上で寝てばかりいるムタが、ちょっとだけ片目を開けたような気がした。  こんなエンディングが付いたディレクターズカット版なら7点を付けたかもしれません。池脇千鶴の上手さに+1点。[地上波(邦画)] 5点(2013-07-25 18:56:17)

583.  ミロクローゼ 《ネタバレ》 コメディ、ダンス、時代劇、ラブロマンスを不条理ファンタジーでオブラートした、“愛”をテーマとする3様態の物語。『熊谷ベッソン』と『片目の浪人・多聞』編は物語がリンクしているのに、『オブレネリ・ベレネリギャー』だけは完全別立てになっている時点で、ちょっと脚本を褒め難くいと感じてしまいます。個人的には山田孝之が完全に吹っ切れている『熊谷ベッソン』の馬鹿ミュージカルが面白かったので、これ一本で押しまくってくれた方が楽しめた気がします。[DVD(邦画)] 5点(2013-07-19 19:30:08)

584.  ビンゴ 《ネタバレ》 原作山田悠介+アイドル女優とくれば、正直駄作の臭いしかしませんが、予想外に楽しめました。ヒロインはAKB48松井咲子。おそらく“ピアノが弾ける子”という選考基準を満たしていた為と推測しますが、それ以上に“顔立ち”が役にピッタリでした。同じAKBでも大島優子や渡辺麻友といった派手な女優顔では、ミスリードに不満を抱いたかもしれません。ネームバリューや演技力も大切ですが、基本は如何に役柄を体現しているかどうか。彼女のキャスティングは正解だったと思います。死刑囚が“最期に会いたい人”を投票者としたビンゴ式死刑執行。観客の先入観を利用した“斜め無効”なんてスパイスの効かせ方も上手く、少々BGMの音量が気になりながらも、概ね集中して物語に臨めたと思います。ただ個人的な好みを言えば、投票者同士のディスカッションや駆け引きにスポットを当てても良かった気がします。ラストについてはアレしかなかったと思いますが、どう転んでもヒロインの思い通りなワケで、ビンゴ式死刑執行の意味が薄れてしまったのは残念でした。[DVD(邦画)] 5点(2013-07-07 21:29:34)(良:1票)

585.  私の奴隷になりなさい 《ネタバレ》 私自身、ゆるキャラの着ぐるみを着た女性にしか欲情しないという、至ってノーマルな性癖の持ち主ですので、SM世界の事は良く分かりませんし、興味もありません。人気女性タレントのおヌードが頂戴出来たとしても、興味の無い話を延々と見せられるのは正直苦痛でありました。例えるなら、ラーメンは大好物でもラーメン屋亭主のウンチクなど聞きたくないという感じでしょうか。SMの主従関係を共依存で説明したのは納得出来ましたが、ラストには違和感を覚えました。今まで奴隷だった女が、すぐさま女王様になり替われるものでしょうか?SMに詳しい方(できれば女王様経験者様)のレビューをお待ちしております。 教えてエロい人![CS・衛星(邦画)] 4点(2013-07-05 19:18:15)

586.  クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ黄金のスパイ大作戦 《ネタバレ》 映画の感想・批評とはほぼ関係ない事を書きます。時間の無い方、真面目な方は何卒スルーでお願いします……。私が気になったのはレモンちゃんの本名。正解は不明ですので考えるだけ無意味ですが、想像力を働かせて推理してみたいと思います。手掛かりは以下のとおり。①劇中しんのすけが口にするように、本作は『ミッション:インポッシブル』を意識しています。かの世界ではエージェントが通称(コードネーム)を使っていません。トム・クルーズ演じるイーサン・ハントは本名なのです(詳しくは『M:I:Ⅲ』の良レビュー参照)。よって、レモンちゃんの本名も通称名に極めて近いニュアンスと考えられます。②レモンちゃんの母親はライム、父親はプラムであること。③しんのすけがレモンちゃんから本名を耳打ちされた時のリアクション。これらのポイントから推測されるレモンちゃんの本名は…レモンとよく似た黄色い(彼女の本当の髪の色)果物で、かつライムとプラムの特性を合せ持っており、思わずしんのすけが身震いする程ステキな響きを持っている。ズバリ、レモンちゃんの本名は、マンゴーではないかと。スノモノ・マンゴー。う~ん、美味しそう?以上でございます。オチはありません。無駄話にお付き合いいただき有難うございました。[CS・衛星(邦画)] 6点(2013-06-28 20:20:31)

587.  ボーイズ・オン・ザ・ラン 《ネタバレ》 冴えない自分を好きだと言ってくれる女性が、若くて、美人で、性格も良く、しかも処女だという。おまけにムチムチ。例えるなら、純白生クリームのホールケーキ。瑞々しくて甘そうな苺付き。どうぞ召し上がれ。そんな時、“自分が手を付ける前に”ケーキをぐちゃぐちゃにされたらどうでしょうか。苺は見る影もなく、ところどころかじった跡。穴まで(!)開いちゃってる。こんな事をされて、怒らない男はいません。これは、自分の所有物を汚された事に対する憤り。可哀相な彼女の為ではありません。自身のプライドのために男は戦ったのです。YOUに焚きつけられた側面もあったでしょう。でも、名作映画を観なければ高まらないモチベーションでは、格上の相手に歯が立たないのは道理。実力差を補う“必死さ”が足りないのですから。鈴木さんは慰めてくれましたが、あの負け方では大いに不満が残ります。噛み付け、引っ掻け、くらいつけ。小便垂れる度胸があるなら、大を塗り付けてやれ。“絶対に負けられない戦い”ってそういうものだろ!(失礼、熱くなり過ぎました)。失意の男を待っていたのは、女の追い打ち。まさかクズ男の体の心配とは。体のみならず、心まで調教済み。本当は僕の事が好きなんでしょ。君は僕の物でしょ。心の拠り所が完全消滅した瞬間でした。惨めさ、ここに極まれる。それは心地良い悪夢の終わりも意味しました。悲劇のヒーロー、滑稽な独り相撲の千秋楽。男が勝手に思い描いた、都合の良いお伽噺は存在しなかったワケです。思い返せばヒントは出ていました。それはタバコ。処女が吸うタバコ。おぼこのお姫様がタバコを吸うはずがないのです。現実に引き戻された男は走り出します。心臓を無理やり動かさなかったら、自分が消えて無くなってしまいそうだから……。主人公田西の人物造形が秀逸でした。中途半端な善人ぶりに感情移入しまくり。おかげで、歯痒くて、痛くて、苦しい思いを沢山させていただきました。でも本作のMVPは黒川芽以で決まりでしょう。絶妙のぽっちゃり感にノックアウト。『グミ・チョコレート・パイン』もそうでしたが、この当時の黒川は無敵の可愛さです。[CS・衛星(邦画)] 9点(2013-06-25 18:57:49)(良:3票)

588.  苦役列車 《ネタバレ》 見事なダメ人間。清々しいい程のクズ人間。全くブレない貫多に釘づけでした。彼の行動原理の根底にあるのは“諦め”だったと思います。犯罪者の息子。家族崩壊。刹那の快楽にしか価値を見いだせない。そんな主人公が唯一“将来”を語るシーンがあります。それは作家になること。でも漠然と思いを口にするだけでは意味がありません。寝てみる夢と変わらない。しかしTVの中で歌うかつての同僚や、友人達の幻を目の前にして、彼の中の何かが弾けました。夢を口にしてから、実に3年後。“夢への一歩”と呼ぶのも烏滸がましい最初の半歩。希望と言うにはあまりに儚い種火。でも貫多は初めて目的を持って動き出しました。その試みは徒労に終わる可能性大でしょう。努力は日々の鍛錬。怠惰な生活に慣れた体が、いきなり努力を受け付けるはずがありません。でも、だからと言って彼を蔑むのは間違いです。努力する人間を笑う権利など誰にもありません。それに貫多はまだ22歳。若さという武器は何物にも代え難いのですから。森山未來の演技は完璧でした。完璧過ぎて今後の仕事に影響が出ないかと心配になるくらい。マキタスポーツも如何なく持ち味を発揮してくれました。高良も雰囲気抜群。前田はオイシイ役を手堅く演じました。ナイスヘッドバッド賞。キャストは文句なく100点でしょう。描写も気に入りました。前田の手舐めや猿真似強要など一見意味不明な場面も、しっかりテーマに繋がっています。砂浜の落とし穴からゴミ捨て場直行シーンは、小説では描けない映画ならではの場面転換。思わず唸りました。その後、貫太の表情を一切映さなかったのも大正解。余計な情報は要りません。貫多の背中だけでいい。観客の想像力を信用した優れた演出でした。役者の熱演と監督の手腕。両方揃っている映画が、面白くないワケがありません。[CS・衛星(邦画)] 8点(2013-06-22 18:04:49)(良:1票)

589.  SR サイタマノラッパー 《ネタバレ》 唐突なラストにア然とするのと同時に、心が締め付けられました。まさかこんな“途中”で幕切れとは。最後はてっきり感動のライブが待っていると思っていたのに。でもよく考えてみれば、人生とはそんなもの。志半ばにして終わるのが常。それに何も積み重ねていない奴らに、晴れの舞台などあろうはずもありません。そもそも表現者として、観客に届けたい“思い”があったのかさえも疑わしい。しかし居酒屋でのデブニートのラップには、訴えかけるモノがありました。無様です。情けないです。カッコ悪いです。それよりちゃんとバイトしろよって話。でも心に響きました。負け犬の遠吠えだとしても、吠えるのを諦めるよりは100倍マシ。たった一人でも心を揺さぶる事が出来たのなら、もしかしたら観客の心にも届くのかもしれない。それがこの映画が伝えるささやかな希望でした。馬鹿は諦めが悪いもの。でもその馬鹿が羨ましい。そして愛おしいのです。絵に描いたようなダメ人間に感情移入が叶うのは、奴らの本質が腐っていないから。仲間と上手くやりたいのなら同意できなくても適当に話を合わせておけばいい。でも奴らにはそれが出来なかった。その純粋さは、捨てちゃいけない。一度手放したら二度と手に入らない宝物だと思うから。ラストシークエンスや謎の小声先輩タケダのエピソード等、サプライズが感動に直結する見事な脚本と、リアリティある人物造形に強く共感する、痛痒さ満載の笑って泣ける青春讃歌。素晴らしいです。大好きです。遅ればせながら、続編も必ず観ます。[DVD(邦画)] 9点(2013-06-16 17:58:39)(良:1票)

590.  シベリア超特急2 《ネタバレ》 うわー面白いです。冗談や皮肉じゃなく、本当に面白い。いや“楽しい”と言った方が正しいかもしれません。豪華過ぎるキャストでお送りする、素晴らしき懐かしの土曜ワイド劇場の世界。イッツ、ザ・チープサスペンス!『コント山口君と竹田君』の竹田君のガチホ…失礼、存在感が圧倒的でした。こりゃボンちゃんも嫉妬でウズウズしちゃうでしょうね。もっともっと評価されていい映画だと思います。平均点3点台はいくらなんでも低過ぎます。でも4点台だと高過ぎです。もちろん今回も閣下に敬意を表し、アメリカンポリスの制服を着て、しかも後ろ手錠でこの感想を書いています。偉大なる映画バカを忘れないため、今日この日に祈りを込めて…合掌。[CS・衛星(邦画)] 5点(2013-06-10 19:27:02)(笑:2票) (良:1票)

591.  BUTTERFLISTA すべては、愛の行為。 《ネタバレ》 登場人物は、グッドルッキングガイ、わりと綺麗な白人マダム、美香さん、そして恭子お姉さま。基本的に台詞は吐息ですが、BGMで聞こえません。各チャプターの冒頭で(たぶん)美香さんのナレーションが入りますが、言っている意味が解りません。いや解りたくないというのが本音。美香さんが主役のチャプターは何とか我慢できるものの、お姉さまの回は修行僧でも泣いて土下座をするレベル。中でもグッドルッキングガイとお姉さまが××をかます第1チャプターと、着せ替え美香さん人形の第6チャプターの破壊力は、もはや兵器と言っていいでしょう。精神に異常をきたしかねません。自分は円周率20桁を繰り返し暗唱することで、なんとか難を逃れましたが、もしゆとり世代だったらと考えるとゾッとします。悪いことは言いません。真っ当な映画ファンでいたいのなら、いや人の道を踏み外したくないのなら、本作に手を出してはいけません。とくに『死霊の盆踊り』を鑑賞済みで、既に片足を踏み外しているあなた。ダメ、ゼッタイ![DVD(邦画)] 1点(2013-06-09 19:38:27)(笑:1票)

592.  ゴスロリ処刑人 《ネタバレ》 『平凡ポンチ』で女優・秋山莉奈に興味をもち、本作の鑑賞に至りました。こういうキワモノ役でどれ程やれるのか観てみたかったのです。ところが残念なことに不発でした。もっともこれで秋山を責めるのは酷かもしれません。こんな特殊な役柄をこなせる日本人女優はそうはいないと思われます。まずはルックス面。主人公は漆黒のゴシックロリータファッションに身を包みますが、意外なほどハマっていません。瞳は大きいし、童顔なのに何故?面長だから?一見、鳥居みゆきソックリなのですが、たぶん鳥居の方がこのコスが似合います。『下妻物語』の深田恭子のようにはいきませんでした。次にアクションについて。『芸者VS忍者』の小原監督ゆえアクションの質は悪くありませんが、秋山についてはほぼ吹き替えでした。“下手だけど頑張りました”的な言い訳が無いのは潔いとも言えますが、ここまで露骨だとちょっとガッカリ。感情は常に押し殺し、台詞も少なめ。これで特色を出すのは、今の秋山では難しいでしょう。次回作に期待、としておきます。むしろ独眼2丁拳銃で弾けまくっていたエルちゃんこと百瀬美咲嬢の方が輝いて見えました。作品全体のテンションとしては、『片腕マシンガール』に近いですが、ギャグは上滑りぎみ。根が真面目な監督なのでしょうか。[DVD(邦画)] 4点(2013-06-09 19:14:50)

593.  クロサワ映画2011 ~笑いにできない恋がある~ 《ネタバレ》 渡辺監督はTVバラエティ畑の人。そのお笑い愛は、いやお笑い芸人愛は、確かなものだと感じました。彼女たちの尊厳を決して傷つけることなく、“おいしく”料理していく。椿の「笑い舐めてんじゃねえぞ」、大久保の「こっちはなあ、プライド持ってブスやってんだよ」に溜飲が下がります。黒沢の恋愛エピソードにも優しさがありました。(でもオチは中途半端。○○は8人くらい必要でしょう)。出番が少なかった光浦にも、きちんとお望みのフランス男を用意する心遣いがニクイです(フランスパンを持っているからフランス人なんでしょ)。前作『クロサワ映画』の設定やお約束を踏襲した王道の続編で、ストーリーテリングはより洗練された印象を受けました。女版『男はつらいよ』とも言える失恋コメディ+モテない女の妄想ドリーム映画。メイン4人の誰かが現実世界で幸せを掴んでしまう前に(失礼!)、ぜひ続編をお願いします。[CS・衛星(邦画)] 7点(2013-06-09 19:10:02)

594.  くちづけ(2013) 《ネタバレ》 エンディングの合成写真のクオリティの低さ(=デリカシーの無さ)を見るにつけ、やはり堤監督に正統派の“泣き映画”は無理なのだと実感させられます。カメラぐるぐる演出も然り。もっとも監督が誰であれ、この脚本で泣くのは難しかったかもしれません。いわゆる“心中もの”に日本人は寛容です。可哀相で済ませてしまえる国民性を有していると考えます。そうだとしても、この結末は“無い”と感じました。逃げ道も代替案も山ほど残っているのに、選択肢を勝手に減らしたのは父親自身なのですから。キング原作の某SF映画(このサイトでも賛否両論)のお父さんの方が余程同情出来ます。少なくとも美談風の甘い後味にしたのは間違いだったと思いました。これが愛の物語?そう父親の自己愛の物語に違いないでしょう。こんなとき上岡龍太郎の言葉が思い出されます(間違っていたら後免なさい)。『親は子供に「人様の迷惑になるな」と教えるけれど、僕は違うと思う。他人の迷惑にならずに生きる事など無理。そう考えるほうがおこがましい。僕は子供に、迷惑をかけても許してもらえる人になれと言っている』マコちゃんは許してもらえない人間ですか? 役者陣はみな素晴らしかったと思います。彼らの熱演を見るだけでも劇場鑑賞の価値はあるかと。それにしても、宅間(うーやん)の演技プランの元ネタはローラに思えて仕方がありません。[映画館(邦画)] 6点(2013-06-07 22:56:57)

595.  中学生円山 スマップの草なぎ君出演、人気脚本家クドカン作品。一見デートムービーに使えそうな気もしますが、初デートで本作を選ぶのは大変危険です。地獄をみること必至かと。想像しただけで冷や汗が止まりません。ただし、奇跡的にも彼女がとろけた瞳で舌舐めずりしてきたならば、すぐにホテルの予約をしてください。あるいは、天文学的な確率で「面白かったね。○○くんってセンスいいね」と顔を真っ赤にしてあなたを気遣ってくれたならば、もう結婚しちゃっていいでしょう。お幸せに。[映画館(邦画)] 7点(2013-06-01 18:26:11)(笑:1票) (良:1票)

596.  アジアの純真 《ネタバレ》 ご存じPUFFYの大ヒット曲と同タイトルを有する映画。さて、一体アジアの“何が”純真だというのでしょうか。そう、それは“子供”です。トイレと言わずおしっこと言う少女。「世界を変える」なんて恥ずかしい台詞を臆面もなく吐く少年。本作の主人公は紛れもなく“子供”でありました。純真。それは汚れなく清らかであること。裏を返せば何も知らないということ。壁を作り内に籠る、あるいは情動を理性で抑える術を知らない。確かに俗世に染まっていません。しかし其処に成長もありません。少年と少女の身に降りかかった大きな痛みは、おそらくそれまでの人生で最大級のものでしょう。そこで立ち向かうか、逃げ出すかで、その者の人生の価値が決まるのだと思います。本作の主人公の選択は残念ながら後者でした。生き抜くための武器(=知恵)を持たざる者は、逃げる事しかできません。純真は美しい。ですが人は純真であり続けてはいけないのだと思います。多様な見方、価値観を知らぬ者にとっての世界はきっとモノクローム。子供に美しい色、そして汚い色を教えなかった親の罪は重いと考えます。大切な人を2度も失った少年。絶望した者にとっての唯一の希望は、世界の終焉です。色の無い薔薇ほど虚しいものはありません……。ファンタジーに傾倒していく終盤戦。東京タワー、球体の爆弾。明らかにメタファーが盛り込まれています。ここにきて、曖昧模糊とした結末を用意した監督の意図は測りかねますが、本作が有する猛毒を中和する効果は確かにありました。実に狡猾。大人のテクニックです。ただし“子供の愚かさ”を描いた本作の結末としては、いささか利口過ぎた気がしないでもありません。[DVD(邦画)] 6点(2013-05-06 20:57:15)

597.  この空の花 長岡花火物語 《ネタバレ》 「まだ戦争には間に合う」なんとも恐ろしい言葉です。納品日、決算日、テスト、モラトリアム。期限や締切日なんて名の付くものは、あっという間に来てしまうもの。往々にして準備が整わず慌てふためくものなのに(失礼。ワタクシだけですか)。でも戦争には“何時だって”間に合ってしまう。思い立ったが吉日ならぬ、地獄の始まり。反戦平和への強い思いは一時も休んではいけないというメッセージが、痛い程伝わってきました。それは漕ぐのを止めた途端に倒れてしまう一輪車に似ているのかもしれません。大林監督、渾身の2時間40分にも及ぶ大説教は、虚実入り混じったファンタジックな散文形式で観客に訴えかけてきました。まさかの変化球に少なからず戸惑いましたが、豊かなエンターテイメント性に裏打ちされた見応えある映画でありました。意欲作だと思います。キャスティングも素晴らしく豪華。さすがは巨匠。お見事です。ただし、長いし、くどいし、耳触りは良くありません。終盤のしつこさには少々うんざりしました。でも説教とはそんなもの。たまにはガッツリ説教くらうのも悪くないでしょう。そういう映画だと思いました。(以下余談)今回は田舎の多目的ホールでの上映会。1300名収容の客席に観客は100人程。上映前には大林監督のトークショーがあったのですが、司会を付けずに一人喋りで予定の30分を10分オーバーしてお話くださいました。要するに合計200分、大林節のお説教を頂戴したワケです。大林監督、遠いところをわざわざお越しくださり、ありがとうございました。[映画館(邦画)] 7点(2013-05-03 21:27:45)

598.  名探偵コナン 11人目のストライカー 《ネタバレ》 狙ってクロスバー直撃のシュートが撃てる日本人ストライカーがこんなにいたなら、ワールドカップ予選なんて楽勝でしょうに![地上波(邦画)] 5点(2013-04-30 18:35:20)

599.  月光ノ仮面 《ネタバレ》 (以下は私の勝手解釈です。未見の方はご注意ください) 古典落語『粗忽長屋』は、お馴染みの熊さん八さんが繰り広げる不条理劇。自分の死体を抱いた熊公が一言。「抱かれているのは確かに俺だが、抱いている俺はいったい誰だろう?」このサゲに対する本作のアンサーは、“そりゃ未来から来たお前さんだよ”なのだと考えます。タイムトラベラーを自称する男(ドクター中松)の登場が、この可能性を示唆しています。いや、“未来”というよりは“別次元”又は“別世界”の方が正しいかもしれません。板尾は“違う世界から来た浅野自身”と言うワケ。板尾が掘っていた穴は、おそらくタイムトラベルロードでしょう(出口に中松が居たから)。世界と世界を繋ぐトンネル。この世界からの脱出口とも言えます。そして、この穴を板尾と女郎、男女が力を合わせて掘っていた事にも意味がある気がします。では、板尾がこの世界にやってきた目的とは何でしょうか。石原はこう述べていました。「ここ最近ずっと満月で、欠ける事が無いの」と。勿論、そんな道理はありません。考えられるのは、世界の時間が動いていないということ。すなわち“死後の世界”。当然住人は“死人”です。東京大空襲の犠牲者でしょうか。彼らが板尾に撃ち殺されて嬉しそうなのは、自身の死を受け入れた安堵ゆえ。タイトル『月光ノ仮面』は、文字通りかつての国民的ヒーロー『月光仮面』と同意。死を受け入れられない哀れな人々を救うためにやってきた、月光菩薩の化身。それが板尾だったのではないかと。そしてラストシーン。人力車に乗ってこの世界から一人の男が旅立っていきます。それは森乃家うさぎの“生まれ変わり”。穴を通って光差す方へ。口の利けぬ男は、きっと大声で泣きながら新しい世界に飛び出していく…。以上が私なりの解釈です。本来、『粗忽長屋』という不条理話に条理を通す設定ですから、もっと分かり易くても良いと思うのですが、さすがは板尾監督、観客を煙に巻くのが得意なようで。それにしても板尾氏の笑いはハードルが高いです。高すぎてバーが肉眼では見えませんもの。[CS・衛星(邦画)] 6点(2013-04-21 19:01:19)(良:1票)

600.  クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!オラと宇宙のプリンセス 《ネタバレ》 最後の対決で、ひろしは理性(地球の未来)よりも感情(家族の絆)を優先させると宣言します。ところが、転がる地球を支えるのに精一杯で身動きが取れなくなってしまいました。空気を読み、役割を理解し、損得勘定に励み、上下左右のバランスを取ることに腐心してきた大人は、いざという場面で己が責任(地球)を投げ捨てられないのです。でも、しんのすけは違いました。選択を迫られても拒否。頑なに要求を突き通します。その結果、ゴロネスキーを退け、ついに太陽系の危機まで救ってしまいます。キーワード“ひま”も、子供の専売特許のようなもの。みんな子供に返ろう。もっと余裕を持とうよ。難しいことは考えずにシンプルに動いた方が物事は上手くいくかもよ。本作は、そんな“子供讃歌”の物語であったと考えます(ゴロネスキーのラストの台詞「(大人になるなんて)意外とすぐだぞ」にはニヤリとしちゃいますが)。子供向けアニメらしい主張です。ところが物語の構成は、子供映画とは思えぬ複雑な要素を孕んでいました。紙切れ一枚で一家離散に追い込まれてしまう契約社会の恐ろしさ。皮肉の利いた社会風刺。映像面では幻惑の精神世界が展開されます。この意味を、子供は理解できるのでしょうか。クライマックス、ゴロネスキーの問いかけは、まるでしんのすけを現実世界へ引き戻すためのアイデンティティ確認作業。事象全てが、しんのすけの心(夢)の中の出来事との解釈も可能かと。『ラピュタ』や『ナウシカ』といったジブリアニメへのパロディ&オマージュも含め、強く大人を意識した映画であると感じました。もしかしたら『戦国』や『オトナ帝国』以上に大人向けかもしれません。悪の組織も、アクション仮面も、かすかべ防衛隊も登場しない異色作を劇場版20周年記念作品に持ってくるとは、流石“何でもアリ”のクレしん映画。この姿勢、自分は好きです。[地上波(邦画)] 7点(2013-04-21 18:59:52)

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