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プロフィール
コメント数 4675
性別 男性
年齢 41歳

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601.  復讐するは我にあり 《ネタバレ》 実際の事件を元にした作品らしいですけど、主役を務めた緒形拳は、本当にこの役の人間が乗り移ってるんじゃないかと思うくらい見事な熱演だったですね。演技してるというより、その人そのものになっているというような感じ。そんなわけで、序盤2人の男性を殺害するシーンはとても生々しくて見応えがありました。今村監督の映画ですから、随所にまぐあうシーンが出てくるのですが、そういうまぐあいと殺しが、ある種同列に感じとれる様な、そんな印象です。主人公は、真っ当な理由もなく赤の他人を殺めてしまう。だけど、本当に殺したい父親は殺せない。そのへんが面白いですね。人間を人間として紋切り型に見るのでなく、人間を「いきもの」として捉える。そうすることによって、人の奥深さと、そこからくる慈しみが生まれでてくる。今村さんの作品は、どれもそういうメッセージが込められています。[DVD(邦画)] 7点(2012-03-04 01:55:57)(良:1票)

602.  吸血鬼ゴケミドロ 《ネタバレ》 タイトルに吸血鬼とあるので、てっきりヴァンパイアが出てくるのかと思ったら、宇宙人襲来の映画だったのですね。個人的には、オレンジ色に光り輝くUFOに近づき、中に入り込むやいなや頭がぱっくり割れて中にスライム状のゴケミドロが侵入していく一連の映像がかなりサイケで良かったです。政治家のおっさんがあまりに酷い人で、それ以外もかなり自己チューな行動をする人がちらほら。確かに、非常時には人は理性的でなくなるのかもしれません。一応、テーマとしては、人が闘いいがみ合ってどうしようもない惨劇を繰り広げている世界情勢を批判したものとなってます。このバッドエンディングは、このメッセージを訴える為に必要不可欠なもの。白人のお姉ちゃんがなぜか日本語を理解していたり、逆におっちゃんが英語を理解したりと突っ込みどころもありますが、カルト作として人気があるのも頷ける、独特な魅力を放つ一本です。[DVD(邦画)] 6点(2012-03-03 00:30:36)

603.  日本誕生 《ネタバレ》 東宝製作1000本を記念して作られたそうで、セットや特撮などもの凄く気合の入った3時間の超大作となっています。出演陣も豪華で、なによりも三船敏郎の存在感が素晴らしい。これだけの個性とキャラを持った俳優さんて、今はもう全くいないですよね。個人的には、八岐大蛇との闘いのシーンが一番良かったです。それ以外にも、たとえば神々の世界の凝ったセットや、実際に飛んで腹に刺さる弓矢や、地割れが起きて人が落ちていく様子や、流れ落ちる溶岩とそれに飲み込まれる人々など、半世紀以上前の作品なのにもの凄い頑張りが見て取れて、今観てもなかなかの迫力を感じさせられます。ただ、ストーリーもまた同様に大味でぐっとくるものに欠ける点と、天照大神の顔が若干おっさんっぽかったのが残念でした。[DVD(字幕)] 6点(2012-03-01 22:14:53)

604.  紀ノ川 《ネタバレ》 明治、大正、昭和を生き抜いた一人の女性と一家の物語。のっけから音楽がやたらとおどろおどろしく独創的なので、「なんだか武満徹っぽい音楽だな~」と思っていたら、ほんとに武満さんだったのね。途中幽霊でも出てくるのかと思ったけど(笑)、実際にはそんな一大事が起きる事もなく、悠々と時が流れていく。人生を、紀ノ川の流れのごとく描いてく。個人的には、明治・大正の頃の映像がすごく美しく感じました。古き良き日本ていう感じで。二回ほど、家の守り主として蛇が出てくるシーンがあるけど、それがいかにも作り物っぽい。もう少し神秘的に見せてくれれば良かったのになぁ。[地上波(邦画)] 6点(2012-03-01 02:19:57)

605.  終わってる 《ネタバレ》 みんな、自然体の演技をしていてリアリティはあるなと思ったし、しじみさんのまぐわうシーンも 声を含めてエロかったのですが、題名の通り「おわってる」連中ばかりで辟易してしまう。 そんな、どうしようもない連中のどうしようもない話を延々見せられても、というのが正直な感想です。[DVD(邦画)] 4点(2012-02-28 02:12:40)《改行有》

606.  ヤッターマン(2008) 《ネタバレ》 アニメのヤッターマンは、僕が生まれる前の時代のものなんで、全く観た事なく、本作も予備知識なしで鑑賞したわけですが、なんというか、一見さんお断りなのかな、ぶっ飛び過ぎてて全くついていけかったです、、。これだけのセットや特撮技術を駆使して、よくもまぁこんなくだらないものを作り上げるもんだと、そういう意味では心底感心しちゃったのですが、これ、大人が観るにはストーリー的にとっちらかりすぎだし、子供が観ても意味不明だろうし、単に三池監督のやりたい放題っぷりを楽しむみたいな、そんな感じになっちゃってますよね。[地上波(吹替)] 4点(2012-02-28 02:00:15)

607.  マタンゴ 《ネタバレ》 観る前は、マタンゴという名の怪物と人間が闘う映画なのかなと勝手に思っていたのですが、いろんな意味で予想とは違ってました。マタンゴの正体は、キノコを食べまくった人間であり、食い過ぎて自らもキノコになってしまったという。そして、なによりも人間の葛藤劇が中心だったということ。この島は要するに、欲望に負けるとそれに溺れて出て来れなくなっちゃうよ~という戒めであり、それ故にラストは東京の街とリンクさせているのでしょう。マタンゴが完全な着ぐるみで、今観るとB級ものなんですが、1960年代前半に、これだけのセットや特撮を駆使して作られているのでその当時は超A級の作品だったんじゃないかな。「怖かった」とおっしゃられる方がご年配の方ばかりなのもうなづける。これはやはり、子供時代に観るのが一番です。大人の僕が初見するとマタンゴが出てくる度に笑っちゃうんですが、子供の時にみたらたぶんトラウマものだと思います。特に、音響にも力が入っていて、キノコが群生してる森の中で鳴り響く人の声の効果音はなかなかの不気味さでした。[DVD(邦画)] 6点(2012-02-21 18:35:28)

608.  マイマイ新子と千年の魔法 《ネタバレ》 前半がとてものんびりとした爽やかな展開だったので、タツヨシの父が自殺した敵討ちをする為にヤクザのいるバーに上がり込む後半の展開には少々驚きましたが、でもそのタツヨシとの別れ方が、これまた凄く爽やかで、そのシーンが一番ぐっときました。ただ、これはあくまで個人的な意見ですが、1000年前の舞台と現世がどうもいまいちリンクしていないというか、、、、。これだったら、1000年前の妄想はまるまるカットして、現世だけの構成でもいいんじゃないかと思うのです。ノスタルジックな雰囲気、子供達の絆、そういうところは凄くいいんですけどね。[DVD(邦画)] 5点(2012-02-20 13:26:43)

609.  震える舌 《ネタバレ》 破傷風って、こんなに恐ろしい病気だったのですね、、、知りませんでした。まず特筆すべきは、女の子の迫真の演技です。「イイィィィィィィィィィィぃぃぃぃぃ!!」と叫び声をあげて、口から血を出しながらのけぞる姿はまさしく「エクソシスト」そのものです。病を患い、その病気と闘う一家のヒューマンドラマなのに、その様相はまるでホラー映画という異色の出立ち。他に類を見ない作品で深く記憶に残ります。注射を刺したり、歯を取ったりと、見ているこっちの体までウズウズして追いつめられていくような、そういう精神的な怖さがある。1980年の映画ということで、団地も病院も洋服もなにからなにまで古くさく、映像表現もアナログで(たとえば夢のシーン)、途中ロボットを使ったシーンも含め、その古さが今見るとより一層怖いんですよね。こういう年代物の古さが醸し出す雰囲気というのは、今の映画で真似しようとしても作れない。どんどんと精神が病んでいく両親の演技も見もの。ラストは確かにあっけない終わり方で、その点に不満を持つ方もいると思いますが、これはあくまでも「ホラーの衣をまとったヒューマンドラマ」なので、そういうバッドエンディングは本当のホラー映画に任せておけばいいんです。女の子の「チョコパン食べたい」には心底ほっとさせられました。[DVD(邦画)] 7点(2012-02-20 02:01:34)

610.  犬飼さんちの犬 《ネタバレ》 サモエドはやっぱり可愛いですなぁ。僕のような犬好きには、 サモエドスマイルを見てるだけで癒される。映画としては、まぁ、一人の犬嫌いのお父さんが、あれこれと経験するうちに犬好きになっていく、それだけの話なんですが、お父さんが散歩中にサモンをしかり、そして行方がわからなくなりあちこち捜すも家の前で見つけ安堵~の展開は、なんだか心温まるものがありましたね。あれ時、初めてお父さんとサモンの心が通った瞬間なんだなと。そのシーンが、個人的にはお気に入り。お母さんが街角でライブしてる展開は若干意味不明だったけど(笑)。[DVD(邦画)] 6点(2012-02-17 02:54:06)《改行有》

611.  デンデラ 《ネタバレ》 ちょっと他に類を見ないような作品でしたねぇ。出てる人がみんなばあさんばっかりだから、興行的に考えるとこんな映画は作れそうにない(笑)。傑作とは言いがたいけど、駄作とも呼びたくない。個人的には「意欲作」と言いたいです。なんの生産性もないばあさんたちが、ただひたすらに生きようとする。リーダーの「人間はなんのために生きるのか」と自問する下りは印象深い。ただ、それではなにか深い内容が込められているのかと言うとどうもよくわからない。面白かったとは思うのだが、その面白さというのは、ばあさん達が色々と「自虐的」なことを言ったり行ったりするその様が失笑的に面白かっただけで、それが深いものがあるかというとない。天願監督は、父親の今村昌平に作風がどんどん似てきてるように感じるけど、やっぱりこのコミカルさは天願監督の作家性なのだなと感じるわけです。ちなみに、熊の襲撃シーンはかなりローバジェットで、色々と頑張ってる感は伝わってくるもののかなりしんどい。[DVD(邦画)] 7点(2012-02-15 19:43:23)(良:1票)

612.  大木家のたのしい旅行 新婚地獄篇 《ネタバレ》 もの凄くゆる~い映画でしたね。正直、何をどう評価すればいいのかもわからないです(笑)。内容がなにかあったかというと、ぶっちゃけないに等しいと思うし、、、。ただ、このゆる~い独特の笑いが面白かったことも事実です。特に、怠慢期の夫婦のアホすぎる会話がいちいち笑える。映画自体もそうだけど、それこそこの夫婦の会話は全く中身がなくて、どうでもいいことで言い合いをしている、それが面白いというね。そしてまた、地獄の世界が、なにからなにまでチープなんですよね。もの凄く安っぽくて、これまたゆる~い作り。CGじゃなく、手作り感をわざと出して、それによってこのゆるい世界を作り上げているから、要はマイナスを逆に魅力にしようという発想なわけでしょう。言うならば、「みんなと同じ競争はせずに、他のところで旗を立てます」みたいなやり方。そしてその方針は、功を奏している様に思えました。「濡れた男」がなんなのか、いまいちよくわからなかったけれど、まぁ、映画としては「怠慢期には、刺激が必要です」てのがメッセージなのかな(笑)。[DVD(邦画)] 6点(2012-02-14 20:27:12)

613.  日輪の遺産 《ネタバレ》 純粋無垢な少女たちとその先生、極秘任務を遂行する3人の軍人。彼らの心の交流、真柴少佐の心の葛藤など、それなりにストーリーテリングしていて面白いとは思うんだけど、どうも腑に落ちないと言うかなんというか、、、。結局、あの財宝は日本の復興に使われなかったのだから、彼女らは無駄死にだったのではないかと思うのだが。ああいう非道なことがまかりとおっていた悲惨な時代であったというには、そのメッセージが弱いように思うし。そしてミッキーカーチスが語る現代の画が、どうにも嘘くさい。あれだったら、全部カットしちゃったほうがいいかと思う。[DVD(邦画)] 5点(2012-02-09 21:00:26)

614.  忍たま乱太郎(2011) 《ネタバレ》 忍たま乱太郎は僕も子供の頃、よく見ていましたよ。それが実写化されたということで興味本位で見てみましたが、なんというか、忍たま乱太郎の舞台を借りた、三池ワールド炸裂のやりたい放題ムービーでしたね(笑)。前半こそまだなんとかストーリーテリングしてるけど、後半になってくると好き勝手やりまくりという感じで、とにかく登場人物の多いこと多いこと(笑)。「こいつ、何者だ?」みたいなのがワラワラと出てくるので覚えるのも大変でした(汗)。まぁ、それでも笑わせてくれたことは事実です。出演者の面々が、もの凄い豪華なんですよね。そんな大御所の人たちがアホみたいなメイクして体張って笑かしてくれる。みんな、とても楽しんでやってるのが伝わってきて、こういうのは三池監督でしか作れないものなんだろうな~としみしみ感じました。[DVD(邦画)] 5点(2012-02-07 00:45:50)

615.  洋菓子店コアンドル 《ネタバレ》 蒼井優は本当に上手い役者さんになったなと感じましたねぇ。おてんばで、純粋で、感情をそのままストレートに出す女の子の役なんですけど、この主役の女の子のキャラがこの作品の見どころの一つで、彼女の破天荒さが、周りの人たちの凝り固まった状況に風穴を空けていくことになります。逆に言えば、そういう彼女のキャラに頼っているだけで、ストーリーそれ自体にはそれほどぐっとくる要素がないなと感じました。伝説のパティシエも、彼女のごり押しのみで心変わりするというのは理由付けとしてちょっと弱いのではないかと思うし。まぁ、なんにせよ、個人的には僕はお菓子作りするのが趣味でして、そういう自分にとってはパティシエが作り上げるスイーツのヨリの映像はどれも美しく、パティシエさんはやっぱり「職人」さんだな~って。そしてお菓子作りはやっぱり奥が深くて難しいんだな~、ということが感じられて、そういう面も見どころだったなと思います。[DVD(邦画)] 6点(2012-02-04 22:18:32)(良:2票)

616.  太平洋の奇跡-フォックスと呼ばれた男- 《ネタバレ》 見る前は、フォックスと呼ばれた天才軍人が米軍を翻弄するような話なのかと思っていたら、全然違ってましたね。タイトルには奇跡とあるけど、別に奇跡みたいなことは起きてないと思うし。ただ、一本の映画としては純粋に面白かった。 日本軍に米軍、そして民間人それぞれ丁寧な描き方がされているし、それぞれの人間模様や心情がどれも共感出来てシナリオの出来映えはグッドです。一番の主題は大場大尉の葛藤でしょう。帝国陸軍たるもの、投降は出来ない。だけど、みんなの命を救いたい。そのもどかしさや揺れ動く気持ち。そして祖国が爆撃を受け、戦争に負けたんだと知った彼の無念さがとてもよく伝わってきます。誇りやプライド、怒りや憤り、皆を指揮する者として、様々な思いを巡らせながら決断をしていくその様が胸を打ちます。ただ、欲を言えばもっと泣ける要素といいますか、情にくるものがもっとあれば良かったかなと。良作ではあるんですけどね。[DVD(邦画)] 7点(2012-02-02 21:14:00)

617.  不倫純愛 《ネタバレ》 う~ん、、、不倫が実は小説のためだったというどんでんはまぁ良いんですが、結局そういう終わり方なの? ていう。なんか釈然としないんですよねぇ。まぁそれはともかく、一番の売り?である遊戯シーンが、画面があまりに暗過ぎてなんだかよくわからない。声はエロいけど。[DVD(邦画)] 5点(2012-02-01 17:49:47)

618.  ばかもの 《ネタバレ》 とってもいい映画でしたね。ストーリーの組み立てが、いわゆる「映画的」ではなく、どこにでもいる人たちの人生をリアルに丹念に描いているから、見ているこちらも自然と共感出来る。「あぁ、こういう人いるよなぁ」とか「自分にもこういうところあるなぁ」とか。学生時代に、年上の女性と付き合うも裏切られ、アルコール依存症になってしまい、社会人となってもそのせいでうまくいかず、周りからは白い目で見られ、友人からも愛想付かされ、新しい恋人を不幸にし、家族に大変な迷惑をかけてしまう。そしてかつて自分を裏切った女性と再び出会い、互いの心の傷を慰めあい、依存症から克服するという話。鑑賞していると、凄くもどかしい辛さを体感するけれども、でもこの作品に出てくる人たちは、主人公も吉竹も、宗教にはまった女の子も学校の先生の恋人も、お店の人やもちろん家族も、誰一人悪くないんですよ。みんないい人たち。彼らがこうも苦しい思いをした理由は、人間の罪や悪さじゃなく、弱さと優しさなんですよね。私はこの事実に、大いなる希望を見いだすことが出来るんです。例えば人間は本質的に善だとする「性善説」と、本質的に悪だとする「性悪説」があるけれど、人が人を傷つけたり、悲しませたりするのって、悪さや罪の心というより、弱さや優しさからきてる場合のほうがほとんどなんですよね。それは皮肉な話なんだけど、逆に言えばその事実を認識すると、人は人をもっと労る事が出来る。いろんな人がいるけれど、みんな本当は弱くて、心の中では優しいんだって。ラストの、キラキラと輝く清らかな川の映像は、そんな人間への暖かいまなざしを表現しているようでとても美しかった。隠れた名作といっても過言ではありません。[DVD(邦画)] 8点(2012-01-31 00:05:33)

619.  KING GAME キングゲーム 《ネタバレ》 これはひどい。ひどすぎる。 ここ数年見てきた映画の中でも1.2位を争うほどの駄作。 出演してる人たちも、よくもまぁこんな内容の映画に 出る事をOKしたもんだなと関心しちゃう。 漫画家の江川達也が監督したそうだけど、 シナリオ的にも映像的にも、褒められるべきところが一つもない。 起きたら、知らない部屋に知らない人たちが集められ、 そこで強制的にゲームが始まるという展開は最近よくあるタイプの 内容だけど、じゃあそういうサスペンス的な展開が楽しめるのかと 思ったら全くそんなことはなく、予告編だけ見てこの映画を 見に行った人たちはまさしく「被害者」となって劇場を後にした だろうことは想像に難くない。 後半になると、いきなりSMプレイとかが始まるわけだが、 おそらく江川監督自身は、すごく楽しみながら作ったんだろうと思う。 でも、そういう自身の性癖をまるで娯楽大作のように 装って世に出すのは大間違いである。[DVD(邦画)] 1点(2012-01-30 21:51:40)《改行有》

620.  マイ・バック・ページ 《ネタバレ》 これはなかなかいい映画だったと思います。1960年代後半から70年代前半の世界が、衣装や小道具、そしてフィルムの古めかしい質感などによって見事なまでに再現されている。その当時の空気感や匂いまで伝わってきそうなリアルさに思わず惹き込まれました。学生運動にいては、知識としては知っていても、私が生まれる前の出来事なので、実態としていまいちピンとこないというか、理解出来ないところがあったのですが、そんな自分にとってはとても興味深く、面白く鑑賞出来ました。結局のところ、「若かった」の一言に尽きますね。全共闘世代は人数も多く高度成長の時代であったし、当時の世界情勢と相まってあの運動が繰り広げられていたのでしょう。梅山の行動の一つ一つが、大いなる理想以前に、ただ単に幼いだけでしかなかったことを端的に表現している。熱中の対象として、音楽の後にたまたま転がっていた学生運動に乗っかっただけ、みたいな。そんな彼の軽いノリと、実際に自衛隊員を生々しく殺してしまうその落差が恐ろしい。共産主義は結局のところ、現実より観念を優先したが故に崩壊したわけだが、この自称活動家もやはり現実をしかと捉えるにはまだ若過ぎたのだろうか。そしてまた記者の沢田も若さ故の過ちを犯してしまう。ジャーナリストは事実を伝えるのが仕事だが、彼は梅山を「信じたかった」。その心自体に罪はなく、ピュアであるが故に尚の事ラストの涙は切ないのである。[DVD(邦画)] 8点(2012-01-29 19:28:17)(良:1票)

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