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性別 男性
年齢 53歳

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621.  男はつらいよ 寅次郎真実一路 失踪した夫を捜す人妻、その手助けをする寅さん、という変化球で攻めて来た本作ですが、寅さんの暴走気味の活躍ぶりが実に楽しく、また久しぶりな気もして、「面白さは直球勝負」という感じがいたします。米倉七変化、今回はモーレツサラリーマン。これまたなかなかハマリ役。朝、出勤時にニワトリの鳴き声が聞こえてきて、これだけで「ああ、郊外に住んでるんだな、早朝から長距離通勤なんだな、大変だな」と感じられますね。さて、「物語」である失踪騒動そのものは、何だか都合のいい、アッサリした結末になっておりますが、つまりこの映画の本当の中心は失踪事件じゃあないんですね(だから失踪事件の顛末はこの際どーでもいい、ファンタジーでいいんですね)。やっぱり、この映画は寅さんが中心、なんですね。惚れた女性のために力になりたい、しかしその努力の暁に夫が見つかれば、それは寅さんが彼女と結ばれる可能性が無くなる、というこのジレンマ。いっそ悪魔になって人妻に手を出す、なんてことは寅さんには出来ない。結局寅さんはジレンマから逃避せざるを得ない。こういった類のジレンマは、誰にも何がしか当てはまることなんでしょう。モーレツサラリーマンも、心を鬼か悪魔にして、ジャンジャン他人を蹴落とせば、あるいはドンドン出世できちゃったりするのかも知れない。だが大抵はそれが出来ない。もしもその結果、失踪しちゃうのならば・・・その心の弱さは実は、旅に逃避する寅さんの弱さと根底を同じくするものではないか? 誰しも、己の弱さに何とか折り合いをつけながら、精一杯生きていかねばならんのです。[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-11-04 00:08:43)(良:1票)

622.  処刑遊戯 「殺し屋の孤独」とか、「裏切り」とか、はたまた「寡黙さ」とか、まー言ってみればその方面の作品としては常道のキーワードで成り立ってる映画で、そういう意味ではアリキタリなんだけれど。でも、そういうアリキタリさを、村川透が、あるいは松田優作が、どう料理するか、ってところが、やっぱり楽しみだったりするのであります。王道と邪道のせめぎ合い、とでも言いますかね。そう言っちゃうと大仁田厚のプロレスみたいでイヤですね、うひょひょ。 およそ、感情というものを一切排したまま映画は進行し、いよいよクライマックスには、例によってド緊迫の超長回し銃撃戦が展開! 「ヨッ!待ってました!」と声のひとつもかけたくなる、というもの。[地上波(邦画)] 7点(2006-09-28 22:53:19)

623.  男はつらいよ 花も嵐も寅次郎 ジュリー演じる三郎青年。奈良生まれとのことで、関東で動物園の飼育係を勤めるも、関西弁がまったく抜けていませんね。これをもって、「ああ、このヒトは口ベタで友人も少ないから、方言が抜けないんだなあ」、と判る・・・という意図が込められているのかな? だとしたらそれはアマい! いくら関東に住み、いくら周りと交流しようが、関西弁を捨てない関西人はいくらでもいます。ワタシもそうでしたからねえ。うふふ。しかしそれだけにワタシとしては、自分の東京在住時代なんかも思い出したりして、この不器用な三郎青年には何かと共感する部分もあったりするのであります。さて、映画の内容はと言いますと、ジュリーと田中裕子の恋愛にかなりの比重が置かれ、寅さんは狂言回しの役に徹しています。これがトンチンカンで笑えると言えば笑えるけど、寅さんの存在感が薄く、少々物足りない。最後には、恋愛を見届けるでもなければ田中裕子にチョッカイかけるでもなく、「そろそろ仕事があるから」と旅に出ようとするしなあ。ま、前作よりは元気な寅さんが拝めましたが・・・。それにしても、寅さんの一人芝居が長々と続く場面、いわばシリーズ恒例の場面ですが、ここを「寅さんとジュリーのツーショット」で撮ってますね。せっかくジュリーを出演させているのだからなるべく写しておこう、ということなのかもしれませんが、寅さんの横で微妙な表情の演技を続けるジュリーが、何だか微笑ましい。なかなかの役者ですな。天草四郎役も良かったけどネ。[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-09-10 23:15:30)

624.  男はつらいよ 浪花の恋の寅次郎 正直言って、かつては「え~寅さんなんでこのヒトに一目ぼれしちゃうの~」と、少々納得のいかないマドンナもおりましたが、本作は、もうこれは文句なし、フェロモン出しまくりのお色気マドンナ、慶子ちゅわんが登場。いやあ、寅さん、こんなマドンナを狙うとは、もうこりゃ失恋間違いなしじゃないですかニコニコ。というわけで、久しぶり(?)に、あんましヒネリのない直球勝負の寅さん映画、ヨッ、待ってました。しかも舞台は大阪、「東京vs大阪」という、これまたベタなネタで直球勝負。どこまでもまっすぐな映画だけに、失恋直後の寅さんの落ち込みようも、痛々しいほど。うひょひょ。←喜ぶなっての。でも何だか嬉しくなっちゃうこのマンネリ感。それにしても、この頃から比べると、大阪の街はずいぶん様変わりしたもの。当時の大阪って、高い建物が殆ど無かったのよね。ちょっと懐かしいですな。その一方で、寅さんとマドンナが生駒の宝山寺を訪れるシーンがありますが、さすがにこちらは今も当時も変わりません(←実は私、先月お参りしてきたトコなのよね)。映画が製作されてから年月が経ち、変化した光景・変化しない光景をそこに目にする時の感慨深さ、これってやはりロケ撮影した映画の魅力の一つ、ですよね。ちなみに、宝山寺自体はあまり変わってないけど、そこに至るケーブルカーは今では大きく変わってまして、イヌとネコのキャラクターが全体に施されたド派手なデコケーブルカーになっちゃってます(ミケ号とブル号)。もし今、ここで参拝シーンをロケ撮影したら、さすがにギャグになっちゃいそうです(笑)。[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-08-20 00:22:40)(良:2票)

625.  ある殺し屋 物語の時間進行がバラバラになっているトリッキィな構成。なぜ寿司の折り詰めを「3つ」買うのだろう・・・? 主人公のセリフが切り詰められていることもあって、最初は謎めいたストーリー。これが、映画の進行とともに徐々に明らかになっていくところに、ハードボイルド的シブさと、謎解きのスリルがあります。雷蔵の表の顔は、7・3分けカツラ風髪型の飲み屋のオヤジ、しかし裏の顔は切れ者の殺し屋。いや、切れ者と言うのとはちょっと違うのかもしれない。ヌカリ無く着々と準備を進める有能ぶりとは裏腹に、どこか生死を超越したような、雷蔵の虚無的な表情(←いつもどおり、という話もある)。その姿はまるで死神のようでもあります。ラストの後ろ姿が実に印象的。その後の成田三樹夫のセリフは、直前の雷蔵のセリフをそのまま頂いたもので、映画のオチとしてはピシッとキマったシーン、のハズだけど・・・「おいおい、シタリ顔でそのまんまヒトのセリフをパクりやがって。オマエは寅さんか!」と、つい突っ込んでしまいました。[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-08-15 13:10:42)(笑:1票)

626.  大怪獣ガメラ 先日行われた、亀田興毅選手の、ボクシング・タイトルマッチ。ボクシング(って言うより、格闘技全般)が好きな私としては、結構面白い試合だったと思うし、もともとこの業界に色々問題があることは感じていたし、ってなワケで、対戦前のマスコミのバカ騒ぎと、対戦後のマスコミのバカ騒ぎには、とてもじゃないが付き合いきれない。そんな中で、(私の目から見て)大変気の利いたコトをやってくれていた放送局が、KBS京都。亀田戦中継の裏番組として、あえて、この亀映画を放送するという快挙(しかし実際は、試合開始を21時頃まで引っ張るという暴挙のため、KBS京都で『大怪獣ガメラ』を最後まで観て、さらに中島貞夫さんの長い長い解説を最後まで聞いてなお、試合開始に間に合っちゃった、という顛末。渾身のギャグをかわされたKBS京都こそ、今回の最大の被害者かもしれない)。とまあ、それはともかく。ガメラ初登場の本作。ゴジラよりは10年以上遅れての登場ですが、いやこれがなかなかのもの、合成撮影によるガメラの巨大さのアピール、大規模なミニチュア撮影、これらが迫力をよく伝えております。が、その一方、大暴れする凶悪な大怪獣に対し、「仰向けにしちゃえば亀は自力で起き上がれないはず」、という超絶的にシンプルな作戦で立ち向かう、このワカリヤスサ。これがガメラシリーズの魅力ですかね(笑)。そして、何やら要領を得ないZ計画、従って釈然としない強引なラスト。確かにこれぞガメラ映画、かもしれない(笑笑笑)。ところで、この映画のセリフ中の“ガメラ”を、すべて“カメダ”に置き換えると、さらにわかりやすい、かもしれない(「カメダは本当はいいヤツなんだ!」「カメダは寂しがり屋だから、友達を捜してるんだ!」・・・・・・)。[地上波(邦画)] 7点(2006-08-09 22:15:11)(笑:1票)

627.  男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花 リリーさんと言えば北海道、しかし今回は正反対の舞台、沖縄へ! というわけで、南国のギラギラ照り付ける太陽の下、実に色彩的な映画となってます → なーんとなく、沖縄行く前の、柴又の光景すら、いつになく鮮烈な色合いになってる気がする! しかし、内容的にはいささか不満。前回リリーさんが登場した『相合い傘』、アレは私のお気に入りで、どうにも弱いんですけども、その『相合い傘』で言わば決着した寅さんとリリーさんの関係を、無理矢理蒸し返して、しかもなーんと同棲までしちゃうとは、どーいうことだ、寅さんよ(しかも同棲しておきながら、リリーとは怪しい関係じゃないとかなんとか、普通、そんな言い訳通らんよなあ)。→前回、“相合い傘”というモノに象徴させた二人の関係、本作ではその二人の関係の描き方が直接的すぎて、どうもイマイチ気分が乗らない。とは言え、前半の沖縄の光景の鮮烈さ(別世界っぽさ)と、ラスト近くの、柴又駅での別れの寂しさ(寅さんが「見送る」というのも珍しい光景では?)、その対比は、よく活かされていたのではないでしょうか。ところで気になる点 (1)沖縄に行ったまま音信不通の寅さんについて、おばちゃんのセリフ「ハブにでも噛まれて死んだんじゃないの?」は、‘テレビ版寅さん’を意識したセリフ、ですよね? では(2)沖縄から飲まず喰わずで帰ってきてフラフラの寅さんに、鰻重を用意するおばちゃん、そしてそれを夢遊病者のようにガッつく寅さん。でも昔、どの作品だったか、「鰻は嫌い」と言ってた気がするが? 果たしてこれは、「嫌いな鰻ですら食べちゃうほど飢えていた」という意味なのか、それとも脚本のミスか?[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-08-08 22:19:50)

628.  男はつらいよ 噂の寅次郎 例によって大原麗子のクネクネぶりに、思わず背中がむず痒くなること請け合いの本作。いやあ、ホントにムズムズするこのキャラクター、こんなヒトに「好きヨ」なんて言われちゃあ、寅さん、魂抜けちゃうわな。このシーン、カメラ手前に写るおばちゃん・さくらとの遠近感で、寅さんの背中がミョーに小さく写されていて、可笑しくてたまりません。マドンナが少々影が薄い分、おしゃべりピン子やら、博の父・ウン一郎氏やらが旅先で登場、脇を固めて盛り上げます。何よりも、この旅先の風景が実に美しい! それがピン子の顔で台無しじゃないか! というのはウソで、それを差し引いても(笑)、まさに一見の価値ありの光景です。そして、旅先の宿でウン一郎氏と寅さんが語り合うシーンなども、シリアスな音楽とともに、なかなかの見所となってます。あと、ラスト近くの、電気の消えたとらやの光景が、不思議に印象に残りました。それにしても、恋愛の極意とは、昔、某女優がCMで言ってたとおり、「すこし愛して、ながぁく愛して」ってなとこ、なんでしょうなあ。[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-07-23 21:59:29)(良:3票)

629.   《ネタバレ》 思いつめ自ら命を絶った主人公、彼が必要としたのはあくまで自己完結、それのみであって、ラストシーンで剣道部員達が彼を理解し共感しようとするのは、余計な通俗化のようにも思えたのですが・・・ふと考え直して、これはこれで、映画らしい終わり方なのかもしれないなあ、などとも思ったり。映画の中で描かれる剣道部のトレーニング風景は規律正しく、非人間的でメカニックな動きのシーン。一方のラストシーンは、部員達が道場に静かに佇むシーンであり、主人公の一貫性を重視した生き方のもつ非人間性を象徴するシーンでありながら、映画全体の動的な印象とは対照的な、静的なシーンとなって、映画を締めくくる。確かに、こういうラストも、アリかもしれない。[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-06-17 22:46:02)

630.  男はつらいよ 葛飾立志篇 御前様の身内で大学の研究者とやらいうヒトが、とらやに下宿する、だと! どっかで聞いた話だ! そうそう、「寅次郎夢枕」だ! そのヒトって確か、米倉斉加年演じる東大の助教授。 でも肝心の米倉氏は、本作では巡査役やってるぞ! どうなってるんだ、こりゃ、米倉二役か?! と思ったら、今回は米倉ヘンテコ助教授ではなく、考古学専門の女性の助手で、これが今回のマドンナでしたとさ。いや~びっくりしたよ、もう。というわけで、次シリーズのパロディを織り込んでいるという、なかなかシュールなギャグでありました。そういえば、女子高生役の桜田ズン子のそばで、米倉巡査が現実世界での彼女のヒット曲(ようこそここへ~クッククック~)を口ずさむシーンなども、これに近いシュール・ギャグ。というわけで、今回の作品は、パラレルワールド感あふれる作品となっていますね、あはは。もう一つ付け加えてきますと、マドンナの勤め先はセリフ中では触れられないけど、彼女が本郷通りから東大正門に入っていくシーンが、しっかりと織り込まれておりまする。前置きが長くなりました。本作、いささかストレート過ぎるかな、という展開で、スッキリアッサリしております。人はなぜ学ぶのか。先生が美人だから? うんそりゃ確かにそういうハナシなら、一生懸命勉強するわな。でも、田所教授を見よ。生活にはな~んの役にも立たん知識を山ほど有している。確かにな~んの役にも立たないようなんだけども、そのおかげで、寅さん程の異色の存在に対しても一歩も引くことなく、丁丁発止と会話を弾ませていく、そのカッコよさ。そうだ、ナゼ学ぶかと言えば、自分の世界が広がるから。とっかかりはそれでいいんじゃないの。学問が幸せに直結するとは勿論限らないんだけど(ってか、学問に打ち込んだ教授と打ち込まなかった寅さんが意外に相似してたりもする)、それでも、田所先生、カッチョよいぞ。こういう存在に、憧れる。[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-05-29 20:40:47)(良:2票)

631.  幕末 主演の中村錦之助、本人は自分のことを「サカもとりょーま」と名乗っているが(注:カタカナ部分にイントネーションをつけて読んで下さい)、途中からはやはり、宮本武蔵の霊が降臨しちゃってる。寺田屋騒動ではナゼか敵をバッサバッサ斬りまくり!まさに「錦ちゃんのどこまでやるの」状態!いよっ待ってましたっ。でも小百合さん、露出が少なすぎるぞ~っ。ってそれはどうでもいいですけど。まあ、日本史において圧倒的な人気を誇る坂本竜馬を描いた映画ということで、各人のイメージに合うかどうかが難しいところ、少々豪快さに欠けるネクラな印象の竜馬ではあります。しかも、映画全体がややブツ切りのエピソードの積み重ねで、坂本竜馬という主人公が見えにくい。でも、それを補うように、最後の夜のシーンでは、しっとりと彼に語らせ、その後に訪れる暗殺の衝撃を盛り上げるのに成功しているように思えます。[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-04-16 11:14:15)

632.  男はつらいよ 寅次郎夢枕 ナントモまとまりのない作品なんですけども、その分、ドタバタの効いたファースな作品になっております。セリフが冗長でクドイと思えてしまう部分もあるものの、ギャグも充実してて、一長一短。個人的には、冒頭の渋柿のくだりでバカ笑いしちゃったもんで、この時点で笑いの導火線に火がついちゃった、ははは。途中、旅先のシーンでヴィヴァルディの『四季』をかなり長々と引用して、ちょっと真面目な雰囲気も出すけど(なんだか『四季』がまるでイイ曲みたいに聴こえてしまったぞ)、あとは、寅さんの恋と、ナゾの東大助教授とが、噛み合うようで噛み合わず、支離滅裂なストーリーのまま強引に終わっちゃうスゴイ展開、暴走気味の作品でした。どうでもいいけど大学でのロケ、ありゃ東大じゃあないよな。もしやニセ助教授だったのか?  (ところで、最後にせっかくイイ感じになったのに引いてしまっていまくいかない寅さん、ウチの妻が観てて業を煮やし、「こんなの男じゃない!」と。「じゃああの助教授の方は?」「あれは人間じゃない!」・・・だそうです)[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-04-15 19:40:08)(笑:1票)

633.  巨人の星 行け行け飛雄馬 巨人軍入団最後のチャンスに賭ける飛雄馬、その壮絶な闘いを描く感動のアニメ巨編! 各方面より絶賛の嵐! 「類を見ない心理描写」(ウシントン・ポスト紙) / 「むくつけき男たちの情熱、そして熱い友情。これが真のベースボールだ!」(NYタ仏ズ紙) / 「日本野球快進撃の秘密が、ここにある」(ホヒー・ハレンタイン監督) / 「巨人軍の監督としてただ一人、チームを優勝に導けなかった堀内。今にして思えば、当時から詰めが甘かった」(続売新聞)・・・・・・すんません勿論ウソですけども。で、私の感想ですが、そうですね、登場人物みんな、本当によく泣きますねえ。情緒不安定なんでしょうなあ。[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-04-02 22:50:09)(笑:1票)

634.  男はつらいよ 寅次郎忘れな草 ゴジラシリーズにおけるキングギドラ、ウルトラマンにおけるバルタン星人、に匹敵する、寅さんの永遠の好敵手、リリー松岡!が初登場の本作。キップの良さと、その裏に孤独を隠し持っている点では、寅さんに相通ずるものがある彼女だけれど、その「孤独」の性質が寅さんとはチト異なる。むやみに惚れっぽく直情型、でも照れ性で孤独から抜け出せない寅さんに対し、リリーはどこまでも冷静な観察者、それでいて情熱への憧れが捨てきれない。そこに彼女の孤独があり、これはむしろ寅さん正反対のキャラとも言えるかもしれません。よって二人はまさに凸凹コンビ、互いに補い合ってピッタリの相性に見えることがあっても、実は二人は絶対に結ばれえない間柄のようにも思えます。とりあえず本作における彼女と寅さんとの関係は、少々拍子抜けするほど、アッサリ唐突にケリがつけられます。後に『相合い傘』で描かれる彼女との再会は、大変苦いものとなるのですが・・・(『相合い傘』の方が本作よりも内容的に深いものを感じます)。ところで、本作において、リリーと寅さんが水辺で語り合うシーンで、ナゼか彼女の足元を写すカットが挿入され、瞬間、ちょっと不思議に感じたのですが、続けて観ているうちにフト、「あのカットは、彼女の足元を見せたかったんじゃなく、彼女が手にしていたタバコを見せたかったんだ」と気付きました。つまり、「彼女がタバコを吸う女性である」ことを見せることで、彼女がどのようなキャラクターかを端的に表現したカットである「はず」が、何しろ現代の感覚からすればタバコ吸う女性なんて珍しくもなんともないもんで、私はその意味をすぐに読み取ることができなかったんですね。まあ私がウカツであることには違いないんですけども、時代は変わったんだなあ、とも思わせられたシーンでした。[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-02-28 23:18:28)(良:1票)

635.  MEMORIES 3話構成のオムニバスで、互いのストーリーなり設定に直截的な連関はないのですが、いずれにもレトロなムードが漂って、どこか繋がりを感じさせます。そして、後の物語ほど、時代背景が古くなっていく---らしい---のですが、それでいて実は後の物語の方がどこか終末的---実はこちらの方が時代的には後なんじゃないか?と何となく思わせる雰囲気があります。わたしゃ個人的には、2話目の、あの研究所の雑然とした雰囲気が、ものすごーくリアルで好きですね。もしや、ホントにどっかの研究所を取材したのでは?廊下にダンボールが積み上げてるあたり、なかなか実写映画のロケでは表現できません、多分、研究所側が気をつかって、事前に片付けちゃうからね(それに、消防法違反?)。いずれの作品も、動画の緻密さは実に見事でして、この映画を観、この緻密さに触れていられるひと時というものは、実に贅沢な時間であります。[CS・衛星(字幕)] 7点(2006-02-19 22:39:26)

636.  男はつらいよ 寅次郎春の夢 《ネタバレ》 寅さんvsアメリカ人、という、カルチャーギャップ・ネタなんですけども(「外国人に梅干」なんてのは定番ギャグ)、しかしこのアメリカ人を「米国版寅さん」風に描いたのが秀逸で、外国人が珍しくなくなった現在でも古びることのない笑いと感動があります。このアメリカ人、寅さんほど押しが強くはないのですが、まあ、寅さんも口ばかり達者で、さほど商売上手ではない点では似たようなもの。それに、あの帽子、あのカバン、そして大いなる勘違いモード、まさに寅さんそっくりじゃないですか。「アメリカ大っきらい」と言い、アメリカ人批判を繰り広げてはばからない寅さんとは何かと衝突するんだけども(ついには異種格闘技戦へ発展?)、やはり似た者同士、寅さんが未亡人に失恋すれば、アメリカ人マイケルはさくらに失恋。マイケルへの恨み言をつぶやくさくらに、寅さんが「勘弁してやんなよ」と言うのには、グッときちゃいました。失恋した者の気持ちは失恋した者にしかわからない。人生に不器用な者同士が理解し合う瞬間、ですね。早朝の上野での別れのシーンでは何と、寅さんはトレードマークのひとつである、首にさげたお守りをマイケルにあげちゃう。寅さんの罪滅ぼしであると同時に、山田監督とっておきのサービス、ですよね。それにしても、確かに、さくらは複雑な心境でしょうなあ。みなマイケルに好感を持ち、おばちゃんなんか、「ヘタな日本人よりアメリカ人の方がよっぽどいい」などと持ち上げまくってたのに、フタをあけりゃあ、その「ヘタな日本人」とおんなじ、ただの惚れっぽいオッサン。男と言うヤツはどいつもこいつも・・・とは言え、何だか久しぶりのドキドキ感。そういえば、お兄ちゃんは年がら年中、こんなふうにときめいたり落胆したりしているんだ・・・てなトコでしょうか。寅さんに対する彼女の同情は、いつもと一味違ったハズ! ところで、アメリカに帰ってからのマイケル、相変わらず冴えないセールスマンで、今日も車で外回り、途中ガソリンスタンドに寄るのだけど、そこで彼が持っていたのは、さくらの写真。いつの間に入手を・・・いやいやそんなことはどうでもよくて、おおおおっ、このシチュエーション、『ターミネーター』のラストでパクられてたんじゃないか!?何となく、ですがね。[CS・衛星(字幕)] 7点(2006-01-08 19:31:10)(良:4票)

637.  いかレスラー 主演はあの不屈のレスラー・西村修。若手時代には柔軟な肉体を駆使したスープレックス系の技を得意とし、新日本プロレスとしても将来のエースとして大きな期待を寄せる存在であった。しかし思うように結果を出せない。海外修行もゴネて延長させてもらい、ようやく帰ってきたがやはり結果が伴わない。周囲の期待に反し、チャンスをイカせない日々。やがて西村はリングから消えた。月日は流れ、久しぶりに彼をプロレス中継で見た時、彼の長期欠場の理由を知って私は驚いた。彼はガンに冒され、その病魔を克服してリングに帰ってきていたのだ。その彼を天山や小島がリングでメッタ撃ちにしたのは、彼らなりの西村へのエールだったのだろう。そして、西村は持ち前のクラシカルなレスリングスタイルを貫き、やがて負けないレスラー(あんまし勝てないけど)、不屈のレスラーとして、ファンの感動を呼び起こす数々の名試合を繰り広げるのである。G1クライマックスの数々の名勝負、あるいは伝説の「対カレーマン戦」(カレーマンに対抗しヨガをマスターした西村、スリーパーを取られたらそのまま瞑想に入っちゃったという、ナゾの好試合)は忘れられるものではない(笑)。さて本作ですが(前フリ長すぎ)、藤波から西村へ受け継がれた「無我」の思想が炸裂した、深みのある内容になってます。深すぎて私には多分5%くらいしか理解できてない、かも。現代のプロレス界の根深い問題、あるいは家族の絆など、テーマは多岐にわたって、もうシチャカメッチャカ。イカがタコにダブルアームスープレックスをかけるシーンはまさに大爆笑。たくさん腕があるのに何で2本しかキメないんだっての、あはは。ラストでは西村のいつものファイトスタイル(倒立!)も堪能でき、ニコニコ。演技はちょっとハズカシかったね。唄はうまかったけど(ウソつけ)。しかし、AKIRA(=野上彰)の演技はさすが、堂に入ってます。西村、ちょっと見習えっての。・・・という訳で、リング上の哲学者・西村修の生き様を、どうかご堪能ください。[CS・衛星(字幕)] 7点(2005-12-23 23:16:23)

638.  キングコング対ゴジラ 哺乳類の王者・キングコングと、爬虫類の王者・ゴジラはどちらが強いのか?という誰しもが決して考えない夢の対決が、ここに実現。ついでに軟体動物頭足綱の王者・大ダコまで登場というのがたまらない。前半の冒険物語のショボさは涙が出るほどだけど、それでも大ダコ大暴れシーンでは、ストップモーション(とおぼしき)特撮を(ごく一部に)駆使し、なかなかの迫力、うれしくなっちゃいます。後半にはいよいよキングコングとゴジラの死闘!キングコングの造形美には、これまた涙が出ちゃいます、ああ、ショボい。北京原人の逆襲なみ、クイーンコングなみ、キングコング(’76)なみ。じゃあ、標準レベルじゃないか・・・。それはさておき、この両者の死闘が、まさに日本中を股にかける、といった感じのスケール感あふれるダイナミズム。細かいカット割のスピード感。スーツアクターの大熱演もあって、ああなんでこんな変な戦いに興奮してしまうんだろう、とつい悔しくなっちゃうほどの興奮を呼びます。ゴジラの尻尾による「水面蹴り」など心憎く、もしかしたら故・橋本真也も参考にしたのか?とすら思えてきたりすると言えばウソになるが(どっちやねん)。実は昔は、キングコングの造形のヒドさ故、拒絶反応が出て、どっちかというと苦手な作品の部類だったのですが、久しぶりに観たら、いや、観ててちょっと燃えちゃいましたよ。ところでなんでもいいけど、この映画の結論が「人間は改めて、動植物の自然に適応する生命力に学ぶべきだ」というセリフだなんて、これまた一体、どうしたらそんな結論が出てくるんだ???[CS・衛星(字幕)] 7点(2005-12-17 23:49:15)(良:1票)

639.  男はつらいよ 望郷篇 《ネタバレ》 この映画の寅さん、いかにも「ヤクザもの」の色合いが強く、言動はいつにも増して軽薄、少々コワモテの面すら感じさせます。が、これは実は、本作のテーマ、「カタギになろうと心を入れ替える寅さん」をより浮き立たせるための仕掛け。前半の、親分のために奔走するエピソードを通じ、珍しく人生について悩む寅さん、これまた珍しく無口になってしまいます。が、ここから一転、地道な人生を送ると称し、さらなる勘違いへと突っ走っていく姿が笑いを呼びます。ある意味、フツーの人っぽい挙動をするだけでこれだけ笑いを取れるというのも、うらやましい。でまあ、結局は女性目当てでしか行動していなかった寅さん、あっさり恋に破れ、約束もすっぽらかして遁走してしまうあたり、ほとんど薄情とも言えるほど。ここでは「喜劇映画的ヒーロー」としての寅さんではなく、人間的な弱さを伴った、平凡なひとりの男としての寅さんの姿があります。この『男はつらいよ』というシリーズタイトルに、非常によくマッチしているのが、実はこの作品なのかも知れません。内容的には、前半と後半のつながりにややご都合主義的なものがあり、逆につながりを弱めた感があります。が、前半の北海道での蒸気機関車の描写、これはまさに、「これを描きたいがためにのみ、舞台を北海道に設定したに違いない!」と思わせるほど、機関車の迫力を存分に伝えており、見ごたえアリ、です。[CS・衛星(字幕)] 7点(2005-12-17 23:21:03)(良:2票)

640.  鶴八鶴次郎(1938) 観てる間は「!」と思っていたのにラストで「?」となってその落差にアゼンとなる映画、ってのもたまにありますが、コレもそのひとつ。主人公は芸の道に生きる男女2人。今で言えばさしずめ、鳳敬助・京唄子みたいなものか。古いっての。そんな2人は仲良くケンカの毎日、この様子が、いかにも洒脱、コメディタッチと言ってもいいような軽やかさで描かれます。が、後半にいたって様子は一変、孤独な鶴次郎。空を流れる雲に孤独感は深まり、彼のポスターは子供らにビリビリ破かれて折り紙の舟にされ、川を流されていく、この哀れ。いや、コレはコレでちょっと風流かもね(笑)。というわけで、前半のユーモアと後半の寂寥感の対比に、ふむふむ、と見入っておりましたら、ラストの鶴次郎のセリフが・・・突然映画が親切になって頼んでもいない種明かしをしてくれたかのような、はたまた豪華料理のデザートにバナナが一本出てきたかのような、この見通し良すぎる終わり方。まさかこれは単なる負け惜しみのセリフ?・・・っぽくもないしなあ。でも本気で言ってるのなら、ちょっと歯が浮きますぜ。ダメな男を描いていたはずが、一発逆転、男の優しさが炸裂するハードボイルド映画になってしまいました、ポテチン。[CS・衛星(字幕)] 7点(2005-12-12 22:40:31)

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