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プロフィール
コメント数 2260
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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661.  プリンセス トヨトミ 《ネタバレ》 『大阪国』や『実は生きていた豊臣家の末裔』といった本作のウリとなるファンタジー設定は、物語上の肝ではありません。大切なのは、その御伽噺を父から子へ代々受け継いでいたという部分。引き継ぐものは“天皇制”でも、“秘伝の焼き鳥だれ”でも、“上手なカブトムシの捕り方”でもよかったワケです。傍からみれば“どうでもいいコト”でも、当人にとってみれば、何より大切な宝物。松平の強硬姿勢が覆ったのは、物質(金)から精神(親子の絆)への、また公人(会計検査員)から私人(大阪の男)への転換を意味しました。本来は此処で大きな感動を生まなければならなかった。ところが松平の心変わりの意味が分かり難いのです。ターニングポイントとして、松平への銃撃が必要だったのか疑問でした。あれでは、彼が暴力に屈したと取られ兼ねません。松平VS真田の直接対決。いくら怒号が飛び交っても、モノが投げ込まれても、シャレで済むレベルでなければダメです(投げ込まれた“わなげチョコ”は、まさしくそういうコトでしょうに)。本作はサスペンスではなくヒューマンドラマ。場面転換に松平を昏倒させたいのなら、たこ焼きにでも滑って転べばいい話。リアルな暴力は不要であったと考えます。ティム・バートンの『ビッグ・フィッシュ』と同じく、父子の絆をファンタジーで描いた作品でありながら、涙腺決壊したかの作品と比較すると、本作の感動指数はかなり低めと言えそうです。以下余談。皆様のレビューを読んで、綾瀬の胸元に着目した意見が多い事に安堵いたしました。自分だけエロいワケじゃなかったんだ!みんなエロくていいんだ!![CS・衛星(邦画)] 5点(2012-04-16 19:52:10)(良:1票)

662.  END CALL エンドコール 《ネタバレ》 (いきなりネタバレあります。未見の方はご注意ください)     ラストで事件の黒幕が明かされます。その正体はバッティングセンターで死んだ犠牲者の姉で、10年前に起きた同類事件唯一の生き残り。名は「リツコ」。10年前彼女は、自分自身を悪魔にして欲しいと願ったといいます。つまり今回の事件は、悪魔となったリツコの魔力によって引き起こされたという意味です。でも額面通りに受け取ってよいのでしょうか。どうして10年前、彼女だけが死なずに済んだのでしょう。一度死んで悪魔として生まれ変わったのなら、尖った尻尾の一つも見せて欲しいところ。そこで自分は次のような仮説を立ててみました。10年前も、今回も、彼女は特殊技能を使って事件に関与したのではないかと。もちろん人間として、です。命を落とした人々は確かに不可解な死に方をしています。でも悪魔でなければ不可能な仕業とも思えません。例えば催眠術。強力な暗示で自殺を誘発できるとしたら。もっとも、そんな事が出来る人間は、もはや悪魔と呼んで差し支えないかもしれません。高額な電話料金について。携帯の電池を抜いても、契約を解除しても無駄だといいます。もし『着信アリ』に出てくるような携帯ならば、人外の業で間違いないでしょうが(※『着信アリ』の方で【玉葱】さんがエンジニアの視点から面白いレビューを書いておられるのでご一読を)、電話会社に取り合ってもらえないという意味ならばどうでしょう。課金は正当という事です。海外へ接続されてしまったか、あるいはクローン携帯か。これはもうポリスか消費生活センターへGOな案件。詐欺をする族(やから)も悪魔と言えるかもしれませんが…。我ながら強引にも程がある仮説ですが、受身では楽しめない場合は勝手に楽しむのもひとつの手。自分にとって本作はそういう類の映画でした。お許しください。[DVD(邦画)] 5点(2012-04-11 20:53:43)

663.  脱出ゲーム ZERO(OV) 《ネタバレ》 普通に考えたら、あのシチュエーションで、あの展開になるとは考え難いです。恩赦を受けようとする人間が、殺しあってどうするの。つまり重犯罪を犯すような輩は、物事を自分に都合よく考える馬鹿ばかりという事なのでしょうか。設定も脚本も甘々だと思いますが、同類亜種の脱出系サスペンスの中では、オリジナリティがある方だと思うので、その部分を評価します。それにしてもDVDパッケージ、これは『CUBE ZERO』との混同を狙ったのでしょうか。タイトルのZEROも、意味なんて無さそうですし。[DVD(邦画)] 4点(2012-04-10 19:20:49)

664.  AVN/エイリアンVSニンジャ 《ネタバレ》 CGに頼らないクリーチャー(つまり着ぐるみですな)ゆえ、どうしてもライダーや戦隊モノの怪人に見えてしまうのが難点。『エイリアン』と『プレデター』を足して2で割り、忍者ではなく“ニンジャ”というオリエンタルエッセンスを振りかけた奇妙なアクション映画でありました。エイリアンVSニンジャよりも、ニンジャVSニンジャの戦いの方が見応えがあったのはご愛嬌。最近、くノ一が板につき付きつつある肘井美佳はなかなか美人だと思いました。コメディパートの大半を担っていたナイスなキャラクター寝隅の扱いに、愛が感じられないのは×。[DVD(邦画)] 5点(2012-04-07 22:51:08)

665.  さや侍 《ネタバレ》 妻に先立たれた野見は、抜け殻でした。それは本身を持たない鞘と同じ。だから“さや”侍。辛い現実を耐えかねた男は、あらゆることから逃げ続けます。背中を斬られ、頭を撃たれ、首の骨をへし折られても、なお死ななかったのは、死という現実からも逃避していたから。しかし30日の業を終えた彼は、自分という刀を取り戻します。愛娘や門番たちと芸を考案し続けた日々。何かを生み出すパワーが、あるいは奇妙な友情が、親子の愛情が、男を甦えらせました。現実と向き合った侍が、逃げ続けた日々の清算をしようとするのは当然の流れ。斬られたら、撃たれたら、へし折られたら、死ぬ。その摂理に、遅ればせながら従います。切腹は必然でした(劇場版『クレヨンしんちゃん』の某作品と同じと理屈と考えると分かり易いです。あるいは『ジョジョ』のブチャラティ)。鞘は大切なものを守るためのもの。娘を守る父親は鞘と言えます。最期に父は、托鉢僧にメッセージを託しました。それは娘に対する全ての父親共通の願い。精一杯の恋文です。竹原坊主の歌声が沁みました。若君を笑わせるため、罪人に課された30日間に及ぶ1日1芸の笑い。大衆から日々新たな笑いを求められ続ける天才芸人・松本人志と、さや侍・野見の姿が否応も無く重なります。ポイントは、本作で要求されているのは爆笑ネタではないという事。かといってセンスが無ければ、観客から容赦ない批判を浴びてしまいます。監督松本が芸人松本に課したハードルはかくも高い。本作で披露された“決して笑わせてはいけないネタ”の数々、自分はお見事だと思いました。監督自らが主演をこなした前2作と体裁は違うものの、一貫しているモチーフは“笑い”です。本作では松本氏のお笑い構造論と観客論を窺うことが出来ました。何をしゃべってもOKな、完全に出来上がった空気の中、一言も口にせず果てた野見。そこに松本人志の求める笑いの美学が、あった気がします。[DVD(邦画)] 8点(2012-04-06 01:08:05)(良:2票)

666.  花のあと 《ネタバレ》 北川景子の最初の素振りシーンを見た時は先が思い遣られましたが、殺陣はそれなりにサマになっていたと思います。なにより北川の美しい、いや美し過ぎる女剣士ぶりが自分的にはクリーンヒット。髪を下ろした胴着姿にウットリでした。勘解由との対決シーン。北川の動きをフォローする意味もあったのでしょうがカメラワークは酷かったと思います。あれではカタルシスを得られません。ただ、北川が相手から目線を外して心情を語る部分は上手いと感じました。あれで相手を油断させたのですから。物語の方はさすが藤沢周平原作。ツボを押さえたものでしたが、一番オイシイところを持って行ったのはヒロインの北川でも、ハンサム宮尾でもなく、食いしん坊甲本。第一印象が残念だっただけに、最後は殊更カッコ良く見えました。胃袋だけじゃなく、人間としての器もデカかった。甲本の好演でかなり助けられていると思いますが、如何せん北川の演技力が圧倒的に足りないのが厳しいところ。[DVD(邦画)] 6点(2012-04-04 20:18:56)(良:1票)

667.  女忍 KUNOICHI 《ネタバレ》 空手女優・武田梨奈が、くノ一という設定。当然空手を主体とした格闘シーンが大半を占めるのかと思いましたが、むしろ剣技(殺陣)の方が見応えがありました。これにはちょっと驚きました。ポイントはカメラワーク。体術シーンでのそれは、アングルやカット割に凝っている分うっとおしい。武田の実力であれば通常のアングルで撮った方が、ストレスなく魅せられたはずです。でもこの独特のカメラワークは、逆に殺陣では効果を発揮しました。忍者ゆえの変則剣術と見事にマッチ。日本の剣道というよりは、刀を使ったカンフーアクションに近い印象ですが、武田の女忍者役を上手くサポートしていたと思います。アクション女優としての幅を広げるという意味で、武田にとって価値のある作品になったと思います。ただ、単品の忍者映画として高評価はし難いところ。脚本も弱いですし、アクション自体が少ないのも不満でありました。[DVD(邦画)] 5点(2012-04-01 16:44:18)

668.  サルベージ・マイス 《ネタバレ》 『キック・アス』から派生したと推測される和製少女アクション映画。必要なのは、戦うヒロインの魅力を最大限に引き出すこと。これに尽きると考えます。武田梨奈、飛松陽菜に続く第3の空手少女、『長野じゅりあ』をどう活かすか。彼女の実戦空手をどう見せるか(魅せるか)がポイントでありました。然るになぜ彼女に空手着を着せてしまったのか。なぜ、スポーツウェアなのか。あれでは魅力半減です。主人公サルベージ・マイスも一人コスプレ状態で可哀想。童顔なのに巨乳、メイドなのに将棋指し、みたいな意外な組み合わせは、人心獲得の常道です。彼女は最後まで制服で戦わせるべきだったと思います。ストーリーは、彼女らに戦う理由を与えるものであれば、それで良かったはず。義賊、自警団、悪の窃盗団。昭和世代のアイコンを現代日本で再現するのはちと辛かったかもしれません。大人が鑑賞するには厳しいものがありました。ただし、不思議と憎めないのも事実。続編があるなら、エンターテイメントに特化したハジけた面白さを追求して欲しいと思いました。広島を飛び出したマイス一味の全国展開を希望します。最後に、期待の新星・長野じゅりあについて。系統的には多部美華子と同じブサカワ系。ガッチリ体型も含めてアイドル女優らしくないところが気に入りました。武田、飛松と共に邦画アクション界を牽引してもらいたいです。[映画館(邦画)] 5点(2012-03-29 21:29:24)

669.  もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら 《ネタバレ》 マネージャーに必要なもの。それは『真摯』であること。本作では、その表現として“フルスイング”が選択されていると感じました。マネージャー就任初日の主人公と二番手投手の対決。そして県大会予選決勝でのショート君の打席。どちらも空振りでした。前田のそれは自身の心に火をつける効果をもたらしましたし、ショート君の空振りは敵を油断させるためのブラフでした。いずれも“本気であること”が好結果に繋がっています。何故ひたむきさが大切なのか。それは、人を動かすにはその人の心を動かす必要があるから。この理論は全面的に賛同できます。ではもう一つの重要理論、“プロセスより結果”はどうでしょう。まるで過程軽視のような印象を受けますが、多分ドラッガーの本意はそうではないと考えます。“よりよい結果を得るための過程は、どんなものであっても構わない”という柔軟な発想ではないかと。ですから、“勝つためには下手なショートは外すべき”なんて決め付けは要らない。どんな過程を採用しても、結果的に勝てばOK。いや負けてもOKなのだと思います。だって結果はいつも良いとは限らないのだから。もし程高が決勝戦で敗れていたとしても、きっと彼らと仲間は納得したと思います。後悔しない過程を経ること。過程軽視どころか、過程こそが全て。“優れたプロセスが好結果に繋がるとは限らないが、良い結果は必ず優れたプロセスを経ている”と言い換えてもいいかもしれません。もはや経営理論というよりも、人生観に近い気もしますが、自分はそのように理解しました。高校野球の技術論的な見方をしてしまうと残念ながら粗さばかりが目立ちますが、本作の肝は其処ではないと考えます。真面目に、ひたむきに、他人と、そして自分自身と向き合うこと。峯岸の全力疾走に、大泉の心の底からの訴えに、本作で描きたかった事が詰まっていたと思います。[DVD(邦画)] 7点(2012-03-25 20:19:11)(良:2票)

670.  ラブファイト 《ネタバレ》 稔×亜紀のラブファイト。まず男の気持ちを考えてみます。女性に守ってもらうという有様は、男としては立つ瀬が無い。それも子供の頃からずっと。相当のコンプレックスと推測します。ですから彼には強くなる必要性があった。コンプレックス克服のために。そして彼女と対等に向き合うために。一方女の方はどうでしょう。彼女は稔を助けるために男どもを殴るのが快感だと言いました。重要なのは、稔を助けること?それとも男を殴ること?多分、彼女は区別をしていません。稔を助けること=男を殴ることだから。でもこの関係を壊したい稔の反抗によって、彼女は自分自身の気持ちと向き合う事を余儀なくされました。本作は稔の視点で考えると、大変シンプルです。でも亜紀目線で考えると少しばかりややこしい。彼女はもともと格闘技の素養を持っていました。稔に対する好意と同じくらい、男を殴ることも好きでした。いや、もしかしたら“逆”かもしれない。そんな彼女が自分の好意(行為)を拒否されたのですから、戸惑って当然です。ワケ判らなくなって、スカートまで捲くる始末。今の関係を能動的に変えようとした男と、受身に回った女とでは、意気込みからして違います。2人の恋の戦いは、男の完勝でありました。大木×順子のラブファイトについては、手枷、足枷、余計なお肉が付いた分、すんなり決着が付かないあたりが大人らしい。こちらは女性の方が数枚上手でした。自分と年齢的に近いのは大人カップルですが、若者カップルの方が見ていて面白かったです。迷走具合が青春っぽくて、痛いけど微笑ましい。人物造詣がピュア過ぎる気もしますが、それは自分の心が汚れているからでしょう(あの巨乳ちゃんに陥落しないなんて考えられない!)。なお、本作最大のマイナスポイントは亜紀のパンツを中途半端なモノにしたこと。制服スカートでハイキックをかますのですから、サポーター着用でも不自然ではありません。でもボーリング場でのあのシーン。彼女の戸惑い、切なさ、決意を最大限表現するためには、普通の白パンツじゃなきゃいけなかった。リアリティを度外視しても、です。小娘のパンツ一つでムキになって申し訳ありません。[DVD(邦画)] 7点(2012-03-22 20:57:19)

671.  必死剣 鳥刺し 《ネタバレ》 兼見と別家の対決、及び多数の家臣たちとの中庭での戦い。剣捌きの良し悪しは素人には判別できませんが、兼見の気迫は伝わってきました。執念が、兼見を家老の下まで辿り着かせたのだと思います。下げ尾を切り落とし、口に咥える演出も冴えていました。必死を表現し、かつ鞘も必要無いという覚悟の表れ。“鳥刺し”とは相手の柄に切先を差し込む技術をさし、“必死剣”とは自らの命と引き換えに相手を絶命せしめる剣と理解しました。兼見という捨て駒を上手く利用しようとした家老。キレ者です。思惑通りに兼見は別家を退けました。しかし家老は人間の心を軽んじ過ぎました。組織にとっては駒であろうと、一人の人間。その矜持の高を見誤ったが故に、家老自らも命を落すハメに。保科は言います。連子が居なくなっても藩政に改善はみられないと。連子を殺めた時点で兼見は命を捨てる覚悟だったのですから、最期に藩最大の癌を取り除く事が出来たと考えれば、救われるというものです。あとは無能な君主が早期に隠居することを祈るのみ。人の命を奪うという事は、自らも同じ事をされても構わないということ。その覚悟は必死剣の理念にも通じます。道理を無視した連子と家老は報いを受け、兼見は道理に従ったという結末でありました。気がかりは里尾。傍からみれば縁談を進めていた方が幸せだったように思えますが、果たしてそうでしょうか。幸せの価値は本人が決めることです。少なくとも里尾はその意思を持っている女。兼見が迎えに来るとの約束を果たせぬであろう事は、最初から分かっていたはずです。でもその思いが嬉しくて、でも切なくて、彼女は泣いたのだと思いました。兼見の忘れ形見と共に、彼女は生きていく。ただ願わくば、思い出の中を生きるのではなく、今を、これからを、生きて欲しい。兼見もそう願っているはずです。正直トヨエツがこれほどやるとは思っていませんでした。殺陣もさることながら、実直な侍役がよく似合っていたと思います。トヨエツは現代劇よりも時代劇の方が向いているのでは。鑑賞済みの藤沢周平原作映画の中では『たそがれ』以来久々に満足できた作品でした。[CS・衛星(邦画)] 8点(2012-03-16 20:21:53)

672.  CHECKERS in TANTAN たぬき これぞ80年代王道アイドル映画。とにかくチェッカーズを沢山映すこと、楽曲を数多く披露することに力点が置かれています。だからまんまバンドという設定にした。ファンのニーズ最優先の製作姿勢です。ある意味凄く潔い。潔いのですが、流石に『実録チェッカーズ誕生物語』にする訳にもいかず、タヌキというファンタジー要素を加味したのでしょう。おかげでトンデモ物語に仕上がっています。かつては、こういうトホホなアイドル映画が結構ありましたが、今ではほとんど見かけません。“映っていればいい”では、現在の観客(ファン)は満足させられないということなのでしょう。映画化へのハードルが上がったのは、良いこと?悪いこと?正直、自分には分かりません。でも本作が受け入れられた“時代の余裕”は、ちょっと羨ましかったりもします。[CS・衛星(邦画)] 3点(2012-03-10 20:14:08)

673.  ×ゲーム(バツゲーム)(2010) 《ネタバレ》 “設定は最高。中身は???なライトノベル”。失礼ながら、それが原作者山田悠介氏の小説のイメージです。本作もご多分に洩れずそのような物語との印象でしたが、もう少しどうにかならなかったものかと思います。復讐のおぞましさや虚しさを訴えかけるワケでもなければ、ゲームの奇抜さや残虐性に見るべき部分もない。観客に何を見せたいのか分かりません。設定だけ頂いて、内容は思い切って変えちゃえばいいのにと思いました(イジってコレなら申し訳ない)。このクオリティで2時間は正直キツいです。DVDパッケージのキャッチフレーズは「これを観るのもバツゲーム」。確かに。[DVD(邦画)] 2点(2012-03-10 20:09:27)

674.  お墓に泊まろう! 《ネタバレ》 はんにゃ金田、次長課長の河本ら吉本芸人たちが、実在するテレビ局の番組制作スタッフを演じています。彼らにしてみれば、普段慣れ親しんだ業界が舞台。役作りはちょっと格好付け過ぎかな?と思いましたが、その空気感の創出はお見事だったと思います。テーマは“テレ東バラエティ愛”。くだらない笑い上等、バカバカしい笑い最高!という主張。『ゴッドタン』や『おねだりマスカット』を評価する自分としては、全面的に支持させていただきたいところです(『クイズタレント名鑑』面白かったのになあ…)。でも肝心な主人公に共感出来なくて、もどかしい思いをしました。金田がバラエティに賭ける情熱は理解します。でもだからといって今の仕事を、演歌の仕事を、疎かにしたらいけない。まずは視聴者に楽しんでもらう番組作りを。それは番組ジャンルとは関係ないはずです。前半は金田の愚痴ばかりで辛気臭く、楽しくありません。うっとおしいカメラワークもストレスに。タイトルの『お墓に泊まろう!』制作会議あたりから、やっとテーマに沿った内容にシフトします。テレ東人気バラエティをモジッた中継コーナータイトルの羅列に大笑いしました。この面白さは、企画会議ならではのもの。飲み会での与太話とレベルは変わりませんが、架空のバカ話を本物に変えられるのがバラエティ製作の醍醐味。ですからトンデモ葬儀中継に大いに期待したのですが、どうもポイントがずれていたような。坊さん役に野生爆弾の川島を起用するのは構いません。でも野生爆弾のネタをやらせたらいけない。河本の司会にしてもそう。あれでは芸人個人の力量で笑わせているようなもの。ありきたりな葬式を、演出力と企画力で面白くしてしまうバラエティマジックを、自分は見たかったのです。それがTVバラエティの“ロマン”だと思います。なお社長のコメントビデオでテーマを全て語らせてしまうのも、“芸”が無い話ではないかと。最後に。一応ボケていると思われるので礼儀としてツッこんでおきます。「お墓になんか泊まってないじゃん!」。こういう仕事を引き受けてくれる松方の兄貴に敬意を表して、+1点のおまけ感を。[DVD(邦画)] 4点(2012-03-04 17:58:14)

675.  市民ポリス69 《ネタバレ》 タイトルの『69』。この数字が意味するのは“相互サービス”。ギブアンドテイクと言い換えてもいいでしょう。市民ポリス制度における奉仕者のギブとは、治安維持のための労働力提供。対するテイクとは、“公権力を行使する快感”と解します。覆面を被る匿名性と公務執行には、“己が責任を問われない”という恩恵が付いてきます。ここがポイント。日々様々な形の責任というストレスに苛まれている大人にとっては、この上ないご褒美。ある種のやりたい放題。ちなみに女子高生たちがコンビニ強盗を平気でするのは、責任を取る気が無いからです。ですから責任を全うしている善良な市民ほど、公権力という最強の後ろ盾の魅力にハマるのは理解できました。69号や64号は、身の丈に合わぬ力に狂わされ暴走したのです。やっていい事と悪い事の区別が出来なくなる。それは彼らの膀胱のように、始末が悪いものです。ドイツ映画es[エス]でも描かれていますが、自分の価値基準を放棄するのは恐ろしいことです。自分が自分である事を辞めるという意味でもあるのだから。おバカコメディや純愛ストーリー要素にカモフラージュされているものの、物語の本筋は多分こういう事かと。意外とテーマはシリアスでした。テンションが低いというか、シュールというか、結構クセのある笑いは、一般ウケは厳しいと思われます。でも清水章吾にアイフル犬なんてギャグ、自分は一周してアリだと思いました。感性がオッサンですね。黒髪ロング+女子高制服というDVDパッケージで、栗山千明とばかり思い込んでいたため、早見あかりが出てきてビックリ。このへんもオッサンですね。『ウレロ☆未確認少女』で早見の美女ぶりが気になっていたところなので、嬉しい誤算ではありましたが。(以下完全な余談)何気なく動画サイトで『ももいろクローバー』を検索し、そのステージを拝見しましたが、パフォーマンス力に圧倒されました。『キック・アス』のヒットガールに勝るとも劣ら、いや勝る衝撃でした。遅ればせながら、早見あかりとももいろクローバーをこれから追います。早見の「狙い撃ち」…命中ですっ![DVD(邦画)] 5点(2012-02-25 01:56:13)

676.  今度は愛妻家 《ネタバレ》 “今度は”という事は、“今までは”違うという事。確かに妻に対する夫の態度は、愛妻家のそれには見えません。ただし、愛のかたちは夫婦の数だけあります。あれは、あれで、成立していたのだと思います。少なくとも夫の中では。妻から最後通告にしても、夫にとってはいつもの喧嘩の延長。またしばらくすれば元通りさ。でも、その“しばらく”は“永遠”に変わってしまいました。この落差は大きい。頭では妻の死を理解出来たとしても、心が追いつかない。それがこの1年間だったのだと思います。ふと思い浮べれば、目の前には妻の姿。いつもの調子で。いつもの笑顔。決して幽霊ではありません。だから夫の「俺が想像もつかない事を一個でもいいから言ってくれよ」の問い掛けに答えるはずもありません。夫自身が作り出した幻。それは彼とて承知のこと。幻を消せるのは夫自身だけです。むしろ幽霊だったらよかったかもしれない。不幸中の幸いは、夫の傍にオッサン(義父)がいてくれたこと。アシスタント君がいたこと。一緒に駄菓子を食べてくれるオネエサンがいたこと。温かく、根気強く、見守り続けてくれた人たちがいたから、夫は立ち直れたのだと思います。不味いお茶を、ちゃんと不味く感じられたならもう大丈夫。オカマのサンタとその娘共同の、クリスマスプレゼントでありました。物語の構成はややトリッキーながらも、アンフェアな印象はありません。主軸となる主人公の喪失と再生のドラマがきちんと描かれており、好感が持てました。注文を付けるなら、結論部分がやや冗長であった事くらい。人参茶のエピソードが良かっただけに、お口からゴボゴボで十分な説得力があったと考えます。水川ベビーの件は、流れとしてはあの結末しか無いでしょう。失われた命と、生まれ来る命が対比されます。でも本当は慰謝料だの養育費だの、避けて通ってはいけない問題があるのですけれども。『必死剣・鳥刺し』を観てトヨエツは時代劇に専念したら、と思ったのですが考えを改めます。いい俳優です。そして石橋蓮司。滅法上手かった。『アウトレイジ』でも存在感を見せつけましたが、今、自分の中で蓮司ブーム到来中。ゾッコンです。いい役者が揃うと、脚本も喜ぶというものです。[CS・衛星(邦画)] 7点(2012-02-21 19:55:39)(良:1票)

677.  少林少女 《ネタバレ》 本広監督の前作『UDON』同様、実質2部構成となっている作品。前半はラクロス主体のスポーツ感動系。後半は格闘アクション映画でした。まず前半の感想から。テーマは“チームワークの大切さ”。ワンマンプレーで試合を壊し、チームメイトの信頼を失った柴咲。彼女が周囲に再度受け入れられていく過程が物語の肝です。ところがその処理がサッパリ。尺にして僅か10分ほどで、なんとなく収まってしまいます。淡々と前半戦終了。後半は格闘シーンが満載でした。『キル・ビル』とか『死亡遊戯』のパロディみたいなノリ。柴咲のアクションは満足出来るものではありませんが、我慢はできます。カワイイ娘は得です。でもその他の役者はいけません。全く動けない。江口と仲村はミスキャストでした。岡村が一番上手いってのは問題です。極めつけはラストバトル。この破綻ぶりは超ド級。ちょっとお目にかかれない程。結局バカ負けして笑ってしまったので、こういうオチもアリだとは思いますが、劇場で観ていたら多分呆れたと思います。どうせなら『少林サッカー』みたいに仲村と柴咲がカップルに納まれば良かったのに。なお劇場ポスター(先行版)の図柄がエンドロールバックってのは、流石に詐欺なんじゃないかと。[地上波(邦画)] 3点(2012-02-14 00:10:49)

678.  アウトレイジ(2010) 《ネタバレ》 監督の処女作『その男、凶暴につき』への原点回帰とも言える超バイオレンス映画を想像していたのですが、予想は大きく外れました。ブラックユーモアなんて生易しいものではなく、完全なるコメディでした。THE・ヤクザコント。口を開けば「バカヤローこのヤロー」って、お前ら荒井注か!って、何度ツッコんだことやら。今どき居るはずもないステレオタイプな旧式ヤクザを、オールスターキャストがノリノリで演じています。よくもこれだけ味わい深い顔の役者を揃えたものだと感心します。(何故寺島進ちゃんがいない?きっと出たかったでしょうに。)殺したり殺されたり(椎名の殺され方のみちょっとエグいので×ですが)みんな本当に楽しそう。大いに笑わせてもらいました。『みんな~やってるか!』より遥かに完成度の高い“笑い”があったと考えます。キャッチコピー『全員悪人』は勿論ブラフ。本当は『全員馬鹿』が正しい(あるいは『全員荒井注』)。これほどまでに、ヤクザを格好悪く描いた映画を自分は知りません。何なら、教育映画として不良高校生たちに見せたらいいと思います。自分達がいかに滑稽か気付く事でしょう。こんな変化球を投げてくるとは、さすが北野監督。素晴らし過ぎます。続編を作る気になったのも頷ける快作でありました。この出来なら大御所から人気俳優まで続編のキャスティングに困る事は無さそうですが、個人的には死んだはずのキャストを再度起用して欲しいです。それがコントの流儀。石橋蓮司のヘンテコマスクと國村隼のベロチョンパは天丼でお願いしたい。以上、皮肉でも冗談でもない、マジ感想でした。[DVD(邦画)] 8点(2012-02-09 19:36:05)(良:5票)

679.  失恋殺人 《ネタバレ》 映画で女優が脱ぐ必然性とは何でしょう。娼婦やストリッパー等、役柄に必然性が内包されている場合(例:MIE主演『コールガール』)、あるいは物語の展開上脱ぐ必然性が生じる場合(例:綾瀬はるか主演『おっぱいバレー』注:本当におっぱいを出しているかどうかは各自ご確認を)があると考えます。本作はどちらも当てはまりません。宮地が脱ぐ必然性などありませんでした。ただし、脱ぐことでリアリティが増すのであれば、裸になる価値はあります。女がシーツぐるぐる巻きの濡れ場なんて、ウソ臭くって興醒めしますから。でもリアリティのために脱ぐのであれば、それ以外のシーンにもリアリティが求められます。少なくとも、近くに人が居るのが分かっているのに鍵もかからぬ診察室でおっ始めてしまったり、カーテンも閉めずに人を殺したりするのは論外です。「NHKの朝ドラ主演まで務めたこのワシが、せっかくひと肌脱いどんのに、この本じゃ台無しじゃいかいボケ!ワシの乳首を返さんかいワレ!!」宮地の心の叫びが聞こえるような。かなりのガッカリサスペンスでありました。宮地が脱がなくても物語は成立しますが、宮地が脱がないと商業映画としては成立しない。そんな作品であったと思います。それにしても宮地真緒。決して上手い女優だとは思いませんが、癒し系のエロ可愛さにおっさんメロメロです。日本一美しいロバ顔女優の極上のお胸に敬意を込めて、常識はずれの高得点を進呈させていただきたい。[DVD(邦画)] 7点(2012-02-06 20:28:17)

680.  アベックパンチ 《ネタバレ》 特殊なルールを持つ架空格闘技を通じて、人と人が繋がる意味を描きたかったものと推測しますが、肝心のドラマがドラマの体裁を成してしない気がしました。イサキとメバルは何時の間に心を通わせたの?ヒラマサはゴルビーナとエツをどう考えている?よく分かりません。彼らはアベックを通じて何を学んだのでしょう。もう一つのお楽しみ、格闘アクションの方も低調でした。原作漫画の表現がどんなものか存じませんが、正直面白みがありません。アベックならではの攻防やテクニックが見たかったし、せめて試合中に看板技の“アベックパンチ”だけは披露しないと。バスケットボールのユニフォームみたいな格好も頂けません。体のラインを見せられないのか、見せたくないのか。決してエロ目当てという訳ではなく(ホントですよ!)女性はプロ格闘家らしくセパレートタイプの水着を着用して観客を魅了して欲しかったと思います。このレベルのアクションでお茶を濁すならば、武田梨奈を起用した甲斐がありません。[DVD(邦画)] 3点(2012-02-03 18:59:37)

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