みんなのシネマレビュー
目隠シストさんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 2260
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

投稿関連 表示切替メニュー
レビュー表示レビュー表示(評価分)
その他レビュー表示作品用コメント関連表示人物用コメント関連表示あらすじ関連表示
コメントなし】/【コメント有り】
統計メニュー
製作国別レビュー統計年代別レビュー統計
要望関連 表示切替メニュー
作品新規登録 / 変更 要望表示人物新規登録 / 変更 要望表示
要望済関連 表示切替メニュー
作品新規登録 要望済表示人物新規登録 要望済表示
予約関連 表示切替メニュー
予約データ 表示

【製作国 : 日本 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
414243444546474849505152535455565758
投稿日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
414243444546474849505152535455565758
変更日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
414243444546474849505152535455565758

721.  七人の弔 たけし軍団(もう、そういう呼び方はしないのかな)ダンカン氏の意外にも初監督作品。シニカルでベタな笑いを交えつつ、現代社会における親子関係を児童虐待といった暗部にスポットをあて描いています。ダンカン氏らしい「笑い」は随所に織り込まれており、何箇所かは爆笑しましたが、全体的には大マジメなつくりです。チープな演出(これが味なのかもしれません)が目に付き、ちょっと萎えましたが、設定の面白さで最後まで飽きずに観られました。個人的には、自分の倫理観とあまりにかけ離れているため、どこか別世界のお話感覚で、重いテーマに心が沈むことは無かったです。また、オチに救いがあるか無いかの判断は、観ている人によって違うだろうなと感じました。最後にラストの歌について。1番の歌詞は自分も暗記していますが、2番は普通覚えていないと思います。2番をうろ覚えで歌っていたら、ちょっと良かったかな。個人的な好みの問題ですが。[CS・衛星(邦画)] 6点(2006-05-19 18:23:38)

722.  踊る大捜査線 THE MOVIE 「踊る~」の魅力とは、自分たちの生活とは縁遠い既成ドラマイメージの刑事ものとは一線を画す、親近感の部分にあると思います。個性溢れる登場人物が、サラリーマン刑事の日常を可笑しさと哀愁をもって描き、また彼らが様々な不条理に負けず真摯に仕事に取り組む姿に、自分を重ね合わせて共感を得られたのではないでしょうか。本作でもベースはTV版と同じです。そのため、ストーリー自体に目新しさは無いですが、安心して観られます。オープニングクレジットはカッコ良く、音楽は抜群です。キャストの中では、故いかりや氏の存在感が素晴らしいく、いかりや氏を亡くしたことは日本映画界の大きな損失だと改めて感じました。[DVD(邦画)] 6点(2006-05-17 18:03:30)

723.  タンポポ 主軸はダメラーメン屋の再建物語ですが、ラーメン屋の女主人とさすらいのトラッカーの淡い恋と、その他「食」にまつわる幾つかのエピソードを交えて描いています。構成も雰囲気も西部劇(シェーン)で、メインキャストはテンガロンハットまで被っています。「今日の気分はウェスタン♪西部劇でも借りようかな。どれにし・よ・う・か…な、何~っ全部レンタル済みじゃないか?!もうお口がウェスタンだよ。どうしよう~」とレンタルビデオ店で困った時には、本作か全日本プロレス・スタンハンセン特集がお薦めです。[ビデオ(邦画)] 6点(2006-05-16 17:54:09)

724.  スーパーの女 伊丹節炸裂の一般大衆向け日常型娯楽作品だと思います。スーパーという身近な題材を娯楽作品に仕上げた手腕は見事だと思います。伊丹監督を好きという訳ではないのですが、こういう暇つぶしに安心して観られる(これは真剣にホメ言葉です)作品は貴重です。終盤のカーチェイスのくだりは取って付けた感がありますが、監督の娯楽作品への姿勢(観客を楽しませようという気持ち)が観てとれる気がします。社会勉強の一環としても観る価値のある作品です。[CS・衛星(邦画)] 6点(2006-05-13 22:44:46)(良:1票)

725.  七人のおたく cult seven 「おたく」という言葉が流行っていた頃の作品です。7人のおたくがそれぞれの分野の知識や技能を生かして、奪われた赤ん坊を取り返すというお話です。甚だおせっかいというか、ほとんど犯罪というか、結構無茶な展開です。しかし企画もの芸能人映画として、なかなか面白いです。当時、ウッチャンナンチャンのラジオ番組のリスナーだったため、思い出の作品です。[地上波(邦画)] 6点(2006-05-12 19:53:22)(良:1票)

726.  ラヂオの時間 メディア関係者が見た場合、「そんな奴いないだろ」というツッコミが入りそうなくらいベタな業界人がわんさと出てきます。そのため、観客はイメージし易く、すんなり物語の世界に入れると思います。ストーリーは、ラジオの特性を生かしたドタバタをお馴染みの三谷節で魅せます。自分はAMラジオが大好きで、今でも番組を録音して聴くくらいなので、ラジオ業界が取り上げられただけで嬉しかったです。あえて「ラヂオ」というタイトルを付けるあたりが、古き良き時代の主役だったメディアとしての郷愁を誘います。[DVD(邦画)] 6点(2006-05-05 01:12:24)

727.  シンプル・プラン たまたま見つけた大量の現金。主人公は警察に届けることを主張するが、一緒に見つけた兄と友人はネコババしようという。始めは拒否していた主人公だが…。この作品は下手なホラーやオカルトより遥かに怖い。悪い方悪い方へ転がっていく様が実にリアルに描かれています。もし自分が主人公の立場だったらと考えると本当にぞっとします。誰の人生にもこのような落とし穴がぽっかり穴を開けて待っているかもしれません。観て楽しくなるような作品ではないので、鑑賞の際は精神的コンディションを整えてご覧になることをお勧めします。[CS・衛星(字幕)] 6点(2006-04-22 02:02:30)(良:2票)

728.  三茶のポルターガイスト 《ネタバレ》 CGやらせ一切無し。ガチのドキュメンタリーだそう。つまり本作に収録されているポルターガイスト現象ほか所謂「霊障」は全て実際に起きた出来事とアナウンスされています。はてさて困りました。本当に信じてよいのでしょうか。私の感覚は以下のとおり。 ①騙すつもりの完全フェイク。確率10%。川口浩探検隊やミスターマリックの超魔術が堂々と放送されていた昭和ならいざ知らず、コンプライアンス至上主義の令和にフェイクをホンモノと偽るのはリスクが高そう。洒落が通じる時代は終ったと感じます。注:例示の番組で大人は騙されていないでしょうが、子どもは普通に騙されていました(私だけ?!) ②片八百長。確率30%。出演者(あるいは制作陣も含め)真実を知らされていないが、実はトリックありのパターン。 ③まじでホンモノ。確率30%。浪漫、期待値も込めてやや高めの設定。でも信じるに値するものが無いのが辛い。本作の現象をトリック(CGやマジックなど)で再現するのは容易いですから。 ④騙すつもりのない完全フェイク。またの名を街裏ぴんく方式。確率30%。ぴんく氏が漫談冒頭で放つ「女芸人としてやらせてもらってます」と、はっきり映る白い「人間の手」は同義なのでは。この場合ぴんく氏が「うそうそ本当は男芸人ですよ」と言わないのと同じ理屈で劇中タネ明かしはありません。さじ加減を間違えたモキュメンタリーとも言えます。 結局のところ何を、いや「誰を」信じるかに尽きるかと。骨董の目利きに同じ。素人は専門家の意見を聴き、信用に値するか判断するのみ。そういう意味では「心霊現象の目利き」が不在だったのが残念でした。本作に関わっているのはオカルト畑の人たちばかり。公正な目を持っているとは言い難い。この人たちにとっては通常のビジネス案件ですから。流石に胡散臭いと感じるのが一般的な感覚では。なお一部専門家(マジシャン、内装業など)の意見聴取がありましたが、彼らがお金で転ばぬ人である確証はありませんし、何なら本物の専門家かどうかさえ疑わしい(ごめんね)。反オカルト派による科学的検証が必須と考えます。それでもなお「ホンモノ」と主張されるのであれば、それはもう映画で小金を儲けている場合ではなく、ちゃんと学問として研究しましょうという話。幽霊なのか、妖怪なのか、はたまた異次元の人間なのか。これまでの常識が覆ったら興奮しますよね。もうすぐ続編が公開されるそうですし、科学的検証もなされる模様。両者リングアウトのような有耶無耶な形でお茶を濁すことなく、完全決着を期待いたします。なお上記④の場合は種明かしをお願いします。 ちなみに全く怖くありませんので、ホラーが苦手な方でも大丈夫だと思います(無責任発言失礼)。[インターネット(邦画)] 5点(2024-05-28 20:05:10)(良:1票) 《改行有》

729.  沈黙のパレード 《ネタバレ》 ネタバレあります。ご注意ください。 黙秘を貫き通し無罪となった過去を持つ犯人へ「沈黙」を武器とした報復を。宮沢麻耶の台詞「沈黙は罪になるのですか」が意図するのはこれ。またタイトルが意味するところでもあります。共謀者全員が「知らぬ存ぜぬ」を突き通せたなら、仮説と状況証拠だけでの犯罪立証は難しかったのでは。ですから団結して口を閉ざす人々の心をどう開かせるかが物語の焦点・・・のはずだったのですが、一人があっさり自供して腰砕け。そう、身も蓋もない言い方ですが犯人への恨みの度合いは人それぞれ。いみじくも戸島修作が言った「悔しさの次元が違う」は関係者全員に当てはまりました。「殺してやりたいくらい憎い」と「殺す」とでは天と地ほども差があるということ。「覚悟」の違いとも言えます。現代日本において仇討ちを(自身の心の内であっても)正当化するのは難しい。それだけ多様な価値観が認められ、遵法精神が浸透した成熟した社会という事なのかもしれませんが。 もっとも本件の場合、純粋な復讐劇ではありません。入り口は復讐でも出口は怨恨。実行犯は私的な事情で犯行に及んだ事が判明しました。殺害動機の裏に「隠された真実」あり。ところがこの隠された真実とやらがどうにもお粗末で。「本当は殺してないのに殺してしまったと思い込む」は理解できます。錯乱していれば尚更です。しかし今回のケースは無理があり過ぎました。あれで死ぬなら、私は今までに3回は死んでいます。せめて傍から見て「そう思い込んでも仕方がない」くらいにはリアリティが欲しいわけです。突き飛ばした場面はあくまで回想の中の出来事。尖った岩や遊具の角に頭をぶつけたと事実を誤認(記憶を改ざん)してください。それで初めて「髪留めからは血痕が検出されず」という「事実」が「実は殺していなかった」という「真実」に変わるのですから。 映画化もされているアガサ・クリスティの某有名ミステリーと同じ集団復讐。ポイントは「私人による復讐は許されるか」ではなく「真実を知って目を瞑ることは許されるか」です。共謀者たちには「黙秘権」が認められているので当然に可。しかし黙秘権は草薙刑事には及びません。望まぬ真実であろうとも追及し詳らかにするのが職業倫理でしょう。問題は湯川先生。事件に関与していない湯川先生に「黙秘権」は発生しませんが「沈黙」が罪になる訳でもありません。でも気づいてしまった事実を知らなかった事にするのは性分的に無理でしょう。それが研究者の性だと思います。今回真実を暴いた清算はいかほどか。自分が人殺しだと思い込んでいたあの人は救われました。実行犯のあの人の罪は重くなりました。その他の関係者は概ね罪が軽くなりました。言い方はあれですが関係者全体の損得勘定で言えばプラス査定と言えそうです。 殺人方法は奇想天外でもなければ、専門家以外扱えない特殊な技術も必要ありませんでした。その為かお約束の「湯川先生の数式推理シーン」は無し。久々のガリレオシリーズ、しかも劇場版と考えれば些か寂しい気もしますが、TVドラマ版ファーストシリーズのレギュラーをキャスティングした功績により不問とします。やはりオリジナルメンバーというのは良いものです。ただ、ミステリーとしてもヒューマンドラマとしても平坦な印象で「見応え」があったとは言えず、本作に対する評価は「キャスティングがいい」「KOH+の新曲が聴けて嬉しかった」に集約されてしまいます。[インターネット(邦画)] 5点(2023-10-17 18:17:51)《改行有》

730.  カラダ探し 《ネタバレ》 ジュブナイルホラー+ループもの。こんなの絶対に面白い組み合わせじゃないですか。個人的には砂糖醤油か味噌バタークラスの鉄板ミックスと考えます。当代きってのアイドル女優・橋本環奈さんの美しいお顔をあんな感じに歪めてしまう「忖度の無さ」をみて、こりゃひょっとすると大当たりじゃないの?と色めき立ちましたが、結果的には「壁ドン系ラブロマンス」でしたと。いや「壁ドン」じゃなくて「お口ズボッ」ですか。いずれにしても見事に騙されました。正直言って「なんだそりゃ」であります。でもこれは私が悪い。カラダ探しの最後のパーツにしても、絶対に参加者の誰かを生贄にしないと駄目なヤツだろとか、ループが切れたとき結局生き残り一人とかだと切ないなあと、勝手に思い悩んでいたくらいですから。ここまで予断を持って臨むようでは、そりゃ観る方が悪いです。ごめんなさい。で、それを承知の上での相談ですが、やっぱりあれくらい全方位型ハッピーエンドにしないといけないものですか。「ループが終われば記憶は消えてしまう」この上ない「切なさ要素」をいとも簡単に反故にしますか。内村航平が鉄棒大車輪から回転もひねりもなく、すっと着地したような肩透かし感。同じハッピーエンドでも、もっとほろ苦くも、むしろキュンキュンにも出来たと思うのですが。個人的には、銭婆の名セリフ「一度あったことは忘れないものさ。思い出せないだけで」を踏襲しつつ、ちょっぴり切なく、でも極めて未来志向の爽やかエンドが良かったのですが。無理な相談ですか。そうですか。グラニュー糖のハチミツ掛けは、私には甘すぎました。[インターネット(邦画)] 5点(2023-08-31 20:26:40)

731.  シュシュシュの娘 《ネタバレ》 現代版脱力系忍者コメディを必殺仕事人風に~吹き矢を添えて~。小洒落たレストランのメニューみたいですが、コンセプトはこんな感じかと。ただし悪代官や殿様は現代では官公庁に該当するようで、悪事が生々しくていけません。風刺を超えて、体制批判・政治思想すら感じさせます。シュール&ナンセンスコメディの出来は悪くないので、もっと素直に楽しみたかったというのが本音です。雑味がエグいのです。プロパガンダにしても偏り過ぎでしょう。 復讐譚としては因果応報のバランスが悪いと感じました。ヤリチン男への制裁は兎も角も、当局への復讐は明らかにやり過ぎです。司法の裁きや社会的制裁が望めないから裏稼業の出番なわけで、このまま放っておいても彼らは失脚しました。それでもなお彼らを鞭打つ、いや吹き矢を突き刺すのであれば、今流行の(?)『倍返し』でしょう。復讐は等価報復が基本。超過報復が肯定されるのは、理不尽且つ甚大な被害の場合に限定されます。皆殺しって八つ墓村か。まあ実際のところ全員死んではいないでしょうが、脱力系コメディとリベンジものの相性がそもそも良くないのだと思います。 次にタイトルについて。忍者を表す擬音は『ニンニン』と相場が決まっています。ただこれだと著作権の問題が発生するかもしれませんし、不思議なことに伊東四郎氏の顔もチラつきます。となると次点としてサササやヒタヒタ等が忍者っぽい擬音候補として挙げられそうですが、本作ではシュシュシュが採用されていました。これは忍者というより吹き矢の擬音。そう、本作では忍者刀や手裏剣、クナイや撒菱等名だたる人気忍者武器を差し置いて「吹き矢」がフォーカスされていました。これまた通好みな選択。しかしよくよく考えてみれば、自作し易い、携帯し易い、金属探知機に引っ掛からない等、武器としての「吹き矢」の優秀さが際立ちます。殺傷力こそ毒次第でしょうが、自然界に猛毒は溢れていますし。本作を観たらきっとエア吹き矢芸の家元こと、コサキンの2人も泣いて喜ぶんじゃないでしょうか。[インターネット(邦画)] 5点(2023-07-28 19:24:09)《改行有》

732.  リカ ~自称28歳の純愛モンスター~ 《ネタバレ》 キャリー、ミザリー、エスター。タイトルが女性名のサスペンスホラーは傑作が多い印象ですが、果たして本作は? 副題は「自称28歳の純愛モンスター」。やはり「自称28歳」部分に目が行きますが、なんと「モンスター」部分がキーワードでした。009もビックリの加速装置に、スパイダーマンバリの壁面登り。モンスターは比喩表現ではなくリアルガチな怪物を意味しました。田中みなみさんの怪演が話題となった『M愛すべき人がいて』と同じ悪ノリ臭がしますが、ぶっ飛び加減は本作の方が遥かに上です。だから良いとは思いませんけど。サイコスリラーというよりブラックコメディという認識でよろしいかと。私はテレビシリーズ未見ですが、はじめからこんな奇天烈なドラマだったのでしょうか。困ったことに「シャッ」が耳から離れません。 最後に冒頭の問いかけですが、こと邦画サスペンスホラーにおいては『貞子』『シライサン』など女性名だから傑作なんて法則はありません。本作も、まあそういうことです。[CS・衛星(邦画)] 5点(2022-12-07 23:29:54)《改行有》

733.  ノイズ(2022) 《ネタバレ》 「もし自分だったらどうしただろう。同じ過ちを犯したかもしれない」明日は我が身。観客にそう思わせればしめたものです。没入感、当事者意識。優れたサスペンスの必須条件です。これが映画におけるリアリティの役割と考えます。しかし脚本センスの無さが、肝心な場面で足を引っ張りました。意識のない男の胸を殴りながら『戻ってこい!』。医者が、いや織田裕二だから成立するのであって、誰が使ってもよい台詞ではありません。この瞬間リアリティが吹き飛びました。冒頭から丁寧に張ってきた「瘡蓋」の伏線も無効化です。観客が冷静になってしまったら、もう嘘は嘘でしかありません。『あんな状況で犯罪隠蔽なんてするわけないよね』『離島に対する偏見エグくない?』『追加で2人が死ぬ展開って流石に無理あり過ぎでしょ』ずっと醒めた目で観てしまいました。あと黒木華さんは本当に大好きな女優さんですが、本作のキャスティングには(指摘した方が悪者になるような)そこはかとない悪意を感じます。[CS・衛星(邦画)] 5点(2022-11-26 14:27:42)(良:1票)

734.  マスカレード・ナイト 《ネタバレ》 性善説を拠り所とする顧客至上主義(ホテルの正義)と、防犯や検挙のため性悪説をとらざるをえない警察の理論(警察の正義)。異なるイデオロギーの対立構図はリベラルと保守の関係を連想させます。まるで水と油。客の無理難題にノーと言わぬホテル、捜査のため客室への無許可立ち入りを正当化する警察。どちらも私の感覚では受け入れ難い態度であり、やはり極端過ぎる価値観は駄目だなと再認識しました。それでも新田と山岸はお互いを認め合っており、相反する立場であっても相互理解と尊敬があれば、歩み寄りは不可能ではありません。それが本作で提示される希望であり、メッセージでもあると思います。ただ前述したとおりどちらの価値観もそもそも許容し難いため、認め合ったところで大して感動できないのが辛いところです。 ミステリーとしては小粒ながらよく練られており見応えがありました。役者さんもバラエティに富んでおりお得感があります。そんなの中、飛び抜けていたのが麻生久美子さん。技量も存在感も素晴らしく、ひとり異次元の怪演でした。もともと好きな女優さんでしたが、今回私の中で株がストップ高を記録した程です。それだけにタレント兼業の役者さんが可哀想で。田中みなみさんも、博多華丸さんも決して下手ではないと思いますが、本作の麻生さんの前では見劣りするなというのが無理な話。配役の重要度に応じて演技レベルや役者の格を合わせないと、違和感が際立つので注意が必要だと思います。その点、木村佳乃さんの上手さも際立っていました。流石です。 最後に主役2人のロマンスについて。前作ラストで結構いい感じだった気がするのですが、その後進展は無かった模様。それで今回もラストでまた気のある素振り。別に恋愛は自由ですからご勝手にという話ですが、いい歳した大人がちんたらやってんのは正直見ていられません。だって撮影時の実年齢キムタク49歳、長澤さん34歳ですよ。それで彼女が帰国するのを待つって何を悠長なことを言ってんだか。20代で許される恋愛が30代や40代でも通用すると思ったら大間違いですよ。それともアレですか。キムタクの本命は中村アンなので、本当にただの食事の約束でしたか。いやはや勝手に盛り上がり興奮した自分が恥ずかしいです。私のような終身名誉童貞みたいな者が、イケメンイケ女様の高度な色恋沙汰に口出すような真似をして本当にすみませんでした。[インターネット(邦画)] 5点(2022-11-19 18:24:34)《改行有》

735.  地球がこなごなになっても 《ネタバレ》 エイリアン侵略後に平穏を取り戻した世界が舞台。設定こそSFですが『差別』をテーマにした青春ドラマでありました。個人的な好みを言えば、煙幕となるSFにこそ力を入れて欲しいところ。隠されたテーマが浮かび上がる部分に驚きや感動がある訳で。そういう意味で本作のSF設定は薄過ぎました。まるで透明レインコートのよう。別に映像にお金をかけなくてもSF色を濃くすることは可能なはずです。例えば印象的な『指鉄砲』に本当に殺傷能力を持たせてもいいですし、緑眼になった時に何らかの能力が発現するでもいいですし。台詞だけで作り上げる『エイリアンテクノロジーの世界』とかロマンがありますし、硬派じゃないですか。『HIV』という言葉を使いたくなかっただけという意図が透けて見えるのが不細工なのです。折角SFに手を出したなら最後までやりきるべし。タイトルが中二病的なので、それに合わせて物語も中二病ノリで作り上げたなら、メインテーマをきちんと包み込んだ面白い作品になった気がします。[インターネット(邦画)] 5点(2022-09-27 19:59:46)

736.  JKエレジー 《ネタバレ》 3737さん、2番投稿失礼します苦笑。 『貧乏は諸悪の根源』との名言がありますが、主人公にとって諸悪の根源は貧乏ではなく家族でありました。事態は想像以上に深刻で、高校卒業と同時に家を出るなどと悠長なことを言っている場合ではありませんでした。直ちに、今すぐに、避難すべき案件。火事と一緒のレベル。兄の引き合わせで、クラッシュビデオという名のAVに出演したのがそもそもケチの付けはじめ。パンツひとつ見せていないと主人公は開き直りますが、それが詭弁であることは彼女自身が一番よく分かっていること。とはいえ、普通にバイトしても保護費と相殺されるだけですし、母が残した進学資金が残っているはずもなく。彼女にしてみれば、クラッシュビデオだけが希望に繋がる生命線だったのでしょうが、実は絶望に繋がっていたという。それでも、八方塞がりという訳ではありません。進学が難しいなら就職だって立派な選択です。しかるに彼女は自ら未来を閉ざす選択をしてしまいました。ヤクザと関わり合いになるなど百害あって一利なし。彼女は「もう振り回されたくないから」と言いましたが、逆に自ら振り回されに行っています。まともな就職すら危うい状況に追い込まれたことを彼女はまだ自覚していません。振り下ろしたツルハシでの一撃にカタルシスを得られない時点で、この物語は破綻していると考えます。[インターネット(邦画)] 5点(2022-09-15 18:59:27)《改行有》

737.  死の実況中継 劇場版 《ネタバレ》 ※かっぱ堰さん、お先に投稿失礼します。かっぱさんの考察の深さやリサーチ力にはいつも感心させられます。読んでいて不快にならないのも素晴らしいです。レビュー心待ちにしております。 邦画ホラーは基本地雷だらけです。5点なら当たりの部類。それでもごく稀にホームランがあったりするのが困りもの。『口裂け女2』とか『人狼ゲーム』シリーズとか。予習なく当たりを引き当てた時の得も言われぬ快感たるやもう。こうしてB級ホラーに魅せられた者たちは、人生の貴重な時間を無駄に費やしていくのです。あな恐ろしや。 実は本作を中ほどまで見進めた時点では、これは大当たりを引いたのでは?と色めき立ちました。劇中劇に妄想系?意外とテクニカルなホラーの様相だったのです。それに赤い服の女もいい感じ。変にカクカク動いたりせず、見事なフォームで小気味よく走ってくるあたり逆に不気味。得物にナイフや包丁ではなく裁ち鋏を選ぶセンスもナイス。これはきちんと考察せねばと身構えたのですが、終盤失速しました。結局はただ「呪いのURL」をクリックした者を襲うだけのガサツな女でした。イデオロギーの無さにガッカリ。もっとも都市伝説の殺人鬼にイデオロギーを求める方がどうかしているのですが。明らかに不自然な登場の仕方であった親友も妄想ではなく実在していたみたいです。赤い服の女が何処ぞのyoutuberみたいに自撮りしながら音声実況を付けてくれたら(これが真正の迷惑系youtuberや!)アッパレを差し上げたところなんですけども、惜しいなあ。[CS・衛星(邦画)] 5点(2022-09-09 00:28:38)《改行有》

738.  牛首村 《ネタバレ》 呼び名のみで実体のない都市伝説「牛の首」にどんな肉付けをするか?決まり事など一切無いフリーな課題に対して、ほぼ模範解答と言っていい状況設定を考えたと思います。畜生腹、口減らし、七つまでは神のうち。牛の首を被る意味。なるほど、なるほど。あの被り物は大ヒットアニメ『鬼滅の刃』の猪之助にも影響を受けているのでしょうか。いずれにしても『恐怖の村』シリーズの中では一番設定に「整合性」がある気がします。ただし、だから映画として出来が良いとならないのがホラーの難しいところ。かつて存在した忌むべき風習が現代の私たちにどんな厄災をもたらすのか。肝となる「呪い」のメカニズムについての訴求が弱く、全編緩めのファンタジー処理でお茶を濁したのは如何なものでしょう。「今度はあなたが助けてあげる番」は情に訴えかける良い台詞ですが、ハッピーエンドが確定してしまうためホラーではNGと考えます。折角上手い設定を考えたのですから、メインのストーリーでもう少し頑張って欲しいと感じます。ちなみに、ザ・たっち、マナカナ、ダイタク、おすぎとピーコなどキャスティングでもっと楽しめたと思うのですが悪ふざけが過ぎますかね。[ブルーレイ(邦画)] 5点(2022-08-07 23:52:38)

739.  総理の夫 《ネタバレ》 主人公「総理の夫」はピュアで浮世離れしたお坊ちゃまキャラで、もし本当に日本のファーストジェントルマンが彼だったらと思うと・・・結構いいかもと思えました(笑)。海千山千の外国の元首ファミリーたちと渡り合うなら、世間ずれしていない純粋さというのは逆に武器になるのではないかと。ルックスも男前ですし。そういう意味では、総理の方もビジュアル、人格面ともに申し分なし。本当にあんな素敵な女性総理が誕生したらどんなに素晴らしいでしょう。それだけに妊娠出産に伴う総理退任という極めて"常識的な"結末がとても残念でした。コメディというリアリティを重視しないアプローチであっても理想が叶えられないとは。たとえ絵空事や理想論であったとしても、有能で志ある者が活躍できる社会をちゃんと描いて欲しかったと思います。ラストカットは官邸で子育てに励む首相家族が見たかったなあ。主人公は田中圭さんかもしれませんが、中谷美紀さんの総理大臣ぶりは圧倒的でした。[インターネット(邦画)] 5点(2022-03-26 21:57:31)

740.  都会(まち)のトム&ソーヤ 《ネタバレ》 実況無しのゲーム配信。というより、実況は観客によるセルフサービスなのでしょう。お茶の間ファミリー鑑賞であればツッコミし放題で、私の場合家族そろって茶々を入れながら楽しみました。創也くんが図書館で友達を見捨てた件は大いに盛り上がったものです。とはいえ、ゲームであって冒険ではなく、おじさん世代としては物足りなさを感じたのも事実。現代劇で、かつ日本が舞台で、少年少女が主役の健全な冒険譚は難しいのですかね。ちなみに『エリアZ』なる都市型体験RPGは、多人数参加のリアル謎解きゲームかと思いきやさにあらず。プレイヤーは竜王パーティのみであり、その他大勢の参加者は全員エキストラ(ゲームキャラクター)でありました。キーアイテム『栓抜き』の渡し方があまりに雑で萎えましたが。タイトルはトム&ソーヤではなく、ホームズ&ワトソンが正しいのでは?ジュリアス・ワーナー役のしおりんは、別スタイルのお姫様バージョンも拝めますので玉ノフは必ずご覧ください。[DVD(邦画)] 5点(2022-03-21 08:48:06)

全部

Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS