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性別 男性
年齢 53歳

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741.  HANA-BI 《ネタバレ》 最初、駐車場の地面に「死ね」と大きな落書きがあって。よくお笑いの世界では「死ね」みたいな過激な言葉が飛び交う場面があって、しかしそういやビートたけしという人、“毒舌家”ではあっても、笑いをとるためにそういう事を言ったりはしない気がするなあ、と。何でかと言うと、「そりゃツッコミではなくボケの人だからでしょ」と言われりゃ多分その通りだとは思いますが。ただ、そのボケの中にはいつでも自虐性みたいなのがあって、何だかこの「死ね」の落書きも、ビートたけしが北野武に要求したツッコミであるような気もしたのですが、まあこれは映画とは関係のない部分における感想。・・・しかし実は映画の方も同じように、「カッコ悪くて不器用なビートたけし」に対し、その姿を徹底的に人目にさらすことを要求する北野武、という対立関係があって、その仮借なさにこそ、カッコ良さなり器用さが感じられる、という面があるようにも思えます。本作、一部に長いセリフもありますが(大杉蓮が喋りにくそうにしてる)、基本的にはセリフは抑えられています。そして、ショットの積み重ねがひとつのシチュエーションを紡ぎ、シチュエーションの積み重ねが、映画の物語を紡いでゆきます。その中には、過激な暴力シーンがあれば、また妙に静かで意表をつく銀行強盗シーンもあります。そしてその物語の流れの中には、物語の情緒を印象付ける美しい風景が挿入されたかと思えば、その流れにふとひっかかるもの(置き忘れられた三輪車であったり、凧揚げの少女であったり)が挿入されたりもします。しかし大きな流れは決して止められない。不発と思った打ち上げ花火が遅れて発射したように、運命の流れは変えられない。・・・ええと。このローマ字書きのタイトルは、何だかヤだなあと、その点は噛みついておきましょう。[CS・衛星(邦画)] 8点(2011-07-23 17:25:01)

742.  忍びの者 手裏剣やら、マキビシやら、これぞ忍者の教科書、といった感じの作品。だったら城に忍び込む時は堀を潜って渡るのではなく、水グモを使って欲しかったけど。そういう悪ふざけをしないのが本作の良いところ。巻物咥えて忍術を使ったりはせず(そりゃそうだ)、ひたすら忍者のキビしさにスポットが当てられていきます。主人公の忍者、その名は石川五右衛門。演じるはもちろん市川雷蔵。とても五右衛門には見えないね、ははは。で物語は、五右衛門伝説に『屋根裏の散歩者』を絡めつつ(?)、忍びの者の暗い宿命を描きつつ、クライマックスはまるで戦争映画のように盛り上がっちゃったりして、いやなかなかスゴい作品でした。それにしても雷蔵はサワヤカ過ぎる。岸田今日子とのカラミって、どうなのよ、コレ。[CS・衛星(邦画)] 8点(2011-07-09 00:40:55)

743.  戦国自衛隊 《ネタバレ》 ハイすみません、残念ながら10点です、理由は訊かないで下さい。というより、なんでよりによってこんな映画でこんなに充実感が感じられちゃうのか、誰か教えてください。もー子供の頃から大好きな作品で、年末年始のテレビのお楽しみと言えば、「また今回も『戦国自衛隊』と『北京原人の逆襲』が放送されるのか」、でしたからねえ。いや実際、『北京~』はともかくこの作品、やるせなさ、寂しさ、何とも知れぬ余韻が、年の瀬にピッタリ、なんですね。まさにコレ、“ゆく年・こない年”ですわ(最近またテレビでお目にかかる機会が多い気がしますが、ゼヒ年末に放送して下さい)。映画中盤は、夏・真っ盛りってな感じで、ギラギラ脂ぎった戦いが繰り広げられるのですが、戦い済んで雨に打たれ、ラストの廃寺では、虫の声が聞こえてきて、ああ秋だなあ、寂しいなあ、と。信玄が斃れた後にも、伊庭が斃れた後にも、鳥の鳴き声が挿入されて、これまた余韻たっぷり。いやまあ、色々とケチをつけたくなる映画ではあるんですけどね。ツネちゃんを倒した千葉チャンが天下を取る決心をした瞬間、部下たちがギョッとする演技してるのにカメラはきちんと捉えず早々に切り替わっちゃうし。去るムッシュと千葉チャンが送るシーン、交わしている“握手”をちゃんと撮って欲しかったな。ましてその後登場する、「忙しい」と呟く謎の農民など意味不明もいいところ(せめてもう少し草刈正雄だと判るように撮って欲しい)。と色々ケチはつけるものの、素晴らしいのが、夏(八)木が城からヘリに乗るシーン。ヘリから下ろされた縄梯子に掴まるのだけど、そんな撮影危ないよね。実は、ヘリからの縄梯子が画面から一瞬消え、カメラの前を人影が横切った瞬間(カットもここで切れてる?)、別の(と思しき)縄梯子が忽然と現われて、彼はこちらにぶら下がるのでした。手品見てるみたいです、ははは。『ジュラシック・パーク』でCGのラプトルがハリボテと入れ替わったのと同じくらい絶妙ですね。まあそんなヨタ話はともかく、この作品、永遠の怪作、永遠の“熱き映画”です。完成度は度外視してでもわたしゃ支持し続けます。どうかよろしく。 (ところで、何でもパクるのが好きな中国さん、ゼヒ本作をパクッて一本作って欲しい。『三国志的人民解放軍』とか。これは観たい。)[CS・衛星(邦画)] 10点(2011-06-24 00:01:16)(良:1票)

744.  麦秋(1951) 例によって例のごとく、嫁に行けとかまだ行かないワとかいうオハナシですが、本作、原節子の思わぬ選択の、そのあまりの唐突さには、誰しもつい「なんでやねーーーーん」と叫びたくなるところですが、その気持ちは登場人物たちも同じ。波紋、動揺、そして受容。笠智衆は珍しくも、相手との衝突を避けることなく、大いに吠えまくる(しかし、バカ息子2人は、遠慮せずにもっと叱り飛ばしてやってよろしい)。そういう会話上の衝突があることと関係があるのか無いのか、恒例の(?)「コマ切れカット対話」は抑え気味、カメラは引き気味。母親役の東山千栄子は、『男はつらいよ』シリーズの“オバチャン”の原型とも言うべきでしょうかね、『東京物語』に負けず劣らずの、愚かしいまでの無垢さ、これには心打たれずにはおられません。これはまさに生き仏です。合掌。ラストは、“家族みなバラバラになっちゃったけど、いつかまた会えるだろう”ってのが何だか『日本沈没』みたいで、良いですね、全然違うけど。この麦穂が揺れる奈良の風景、おいおいいくら奈良でもここまで田舎じゃないよ、本当は一体どこでロケしたんだよ~と思ったら、あ、耳成山みたいですね、これは奈良ですね、すみません。昔々はこんなのどかな風景だったんですね。え、今も大差無いってか。 (この麦が揺れるシーンですかね、何テイクか撮影されたうち、OKテイクとは異なるフィルムをスタッフが誤って用いたのを、小津監督が一目で見破ったというのは。)[CS・衛星(邦画)] 8点(2011-06-12 23:50:40)

745.  家族ゲーム 《ネタバレ》 この映画はBGMが無い。無いけど有る。過剰なまでに取り入れられた効果音こそはまさにBGM、いやBGM以上に訴えかけてくるもの。肝心のセリフの方はむしろ、ボソボソと聴き取りにくく語られ、例えば食事中の食器の音など、挿入される効果音の方が鮮明に響いてくる。コミュニケーションの欠落、空虚さ(これに比べりゃ、“食卓の横並びの構図”なんて、はっきり言ってどうでもよい。茶番じみている)。メチャメチャな家庭教師がメチャメチャやって、でも何故か物事うまくいってしまい(成績向上・志望校?合格)、でもでもそのメチャメチャはさらに暴走、その挙句、「チャブ台返し」にて騒動は終焉する。家庭教師が巻き起こした嵐の後、残された家族はボー然と後片付けをするシーン、それまでバラバラだった家族が初めて一体化したような、しかしそれは全く一時的かつ表面的なものに過ぎないような。そして再び舞い戻る、弛緩した日常。………という、力作なんですけれども。うーんゴメン、やっぱりつまらん。長廻しの力演も、工夫を凝らされたカメラも、確かにスゴイとは思いますけど、何だかそれが、表に立ち過ぎているとでも言いますかね。“詩情”というオブラートで包み切ることのできなかった、そのクドさ。[CS・衛星(邦画)] 3点(2011-06-08 23:55:40)

746.  THE JUON/呪怨 最初、「ちょっと作り込み過ぎかな、もっと野暮ったい感じの方が雰囲気出るんだけどな」と、ちょっと心配だったのですが、いや、なかなか楽しませてくれました(映画がコワければコワいほど、自分が怖がるよりも、「アメリカ人もきっとこのシーンで怖がったんだろうなー」と、むしろ楽しい気分になってしまうのが、難点ですな、ははは)。オリジナル作のアイデアを流用するとともに、新しいアイデアもふんだんに追加され、イヤガラセ度はパワーアップ。反復の気持悪さ、反復の面白さ。[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-06-06 23:49:38)

747.  レッドクリフ Part II ―未来への最終決戦― Part I が「さあいよいよ決戦」みたいな終わり方だったのに、いざPart IIが始まると、いやあ結構引っ張りましたねえ。Part Iのクライマックスの合戦も、何だか弱い者いじめみたいで感じ悪かったけど、Part IIも、散々引っ張った挙句、合戦が始まる頃には、何となくすでに決着がついてしまってるような印象で、やっぱりヤな感じでした。[地上波(吹替)] 4点(2011-06-06 21:03:20)

748.  レッドクリフ Part I 監督はジョン・ウーだそうですが、“製作ブラッカイマー、監督マイケル・ベイ”というノリの映画ですね。「どこまでが実写でどこまでがCGか分からない」とは言っても、決してCGの出来が良いからではなく、実写も含めて何でもかんでもCGに見えてしまう、この印象の軽さ。マズいでしょう。超大作と銘打っておきながら、こうも変テコな出来だと、ワザとやってるんじゃないかと疑ってしまう。と言う訳で、なぜこんな変な作品になってしまったのか、事件・事故の両面から捜査中です。[地上波(吹替)] 4点(2011-06-06 20:56:20)(笑:1票)

749.  人情紙風船 人情紙風船、いや、人生紙風船。無常。作品自体は時代劇で長屋モノなんだけど・・・中身は何と、これはまさしく“現在”ではないか! 永遠にうち続く無常。永遠の現在。[CS・衛星(邦画)] 10点(2011-05-28 17:09:22)

750.  金環蝕(1975) 古き良き、密室談合政治の時代。それなりに大らかで余裕のある時代だったから、こうういうのも裏で成立してたワケでして、“政権交代”とはつまり、社会から余裕が失われた証でもあったり。そりゃま、この映画で繰り広げられているのは、今の視点からだって当然、「醜悪さ」そのものであることは間違いないんですけど。ただ、奇妙な暢気さを伴う“切羽詰まった感”が漂う昨今、こういう映画にはどこかノスタルジーを感じてしまうのも事実であります。まあしかしこの映画。とにかく、ワルそうなヒト同士が集まり、ワルそうな会話を交わす、というシーンのひたすら繰り返し。会話、あるいは電話。事件ではなく、会話のやり取りが描かれ続け、ここまで徹底していると、いやスゴイ。後半、1時間を切るあたりから少し動きが加わってきて、「スーさん大いに吠える」あたりはなかなかに盛り上がったりもしますが。この映画、醜悪さのオンパレードの中で、巨悪との戦い―――これを「善と悪の対決」と呼ぶにはすべてがあまりにダーティなんですけれども―――があって、でもその本当の対決は直接は映画に描かれずに封印されている感じがします。周辺の小競り合いの数々を描きながら、巨悪のイメージを浮かび上がらせる。金環食において我々が目にするものとは、それは太陽の輪郭なのか、それとも月の陰なのか。[CS・衛星(邦画)] 8点(2011-05-28 00:24:27)

751.  はやぶさ奉行 冒頭、次々に起こる殺人事件! ⇒でもそれは、ストーリ上はどうでもいいことであって。とりあえず、潜入捜査官・遠山の金さんの活躍が始まる訳ですが。で、例によって例のごとく、悪者どもの悪だくみを暴く、というオハナシ(まあ、当然だけど)。しかしその“悪だくみ”ってのが、普通の発想を遥かに超えた、ムダに大掛かりな作戦で、なかなかに笑撃的。金さんと彼をサポートする“ねずみ”の前に現れる、危機また危機。だけどすべてサラッと流されるので、あんまり盛り上がらない。金さんが崖に追いつめられる絶体絶命のシーン、これも見事にサラッと流され、「今のは何だったんだ」と唖然。金さんを演じるは、和製ジャン・ギャバンこと(?)片岡千恵蔵。セリフにはいちいち気合いがみなぎり、正直、何を言っているのか聴き取りづらいほど。まあ一種の様式美ってヤツですかな。[CS・衛星(邦画)] 5点(2011-05-25 02:19:34)

752.  若親分兇状旅 シリーズを追うごとに、「任侠モノ」「海軍魂」とかいうテイストが薄れ(いやもともと薄かったけど、もはや完全に形骸化)、単なる“いいひと”になってしまっていた若親分。今作では、ヤクザ者らしい一面を見せたり、海軍時代のシゴキにまつわる暗い過去が明かされたりと、一応、原点回帰(別に原点なんて無いケド)を見せておりますが・・・そのおかげで作品に深みが加わったかと言えば、やはりまあ、こういう尺の短いアクション映画では、消化不良は否めません。中身が無かった前作までに比べると、どうも野暮ったい印象、なんですよね。海軍時代の友人の自殺の謎を追う若親分、って言えば面白そうですが、真相なんて呼ぶほどの真相も無し(見え透いてて、およそ予想する余地も無い)。こういう作品を、ここではとりあえず無難に「意欲作」と呼んでおきます。  それにしても、都はるみ、キツイなあ。ブサイクすぎて気の毒になってきちゃう。[CS・衛星(邦画)] 6点(2011-05-18 23:19:55)

753.  不毛地帯 長い説明ゼリフを何とかうまくこなそうと一生懸命な出演陣、その愚直さとぎこちなさとの徹底した積み重ねの上にこそ、このどうしようもないドロドロ感がある。というわけで、とても面白かったです。ただ、3時間という長尺でも、まだまだ物足りない感じはありますね。主人公の私生活なども、前半のボロ家が後半で突然豪邸に変わっているという描写だけで、消化不良かな(主人公の影が薄い印象)。政財界のドロドロを描くにしたって、とりあえず何かにつけて“高級料亭”、ってのも、どうなんでしょ、もう少し意外性と細かさとを感じさせるような描写があってもよいかな、と。[CS・衛星(邦画)] 7点(2011-05-04 18:49:11)

754.  丹下左膳餘話 百萬兩の壺 百万両の壺をめぐる騒動。マンガのように大仰な大河内傳次郎の丹下左膳を始めとする、ヒト癖もフタ癖もある登場人物たちの絡み合い。っていうよりむしろ、妙な「噛み合わなさ」のオモシロさ。各自が互いの引力の影響をうけつつも、めいめい勝手な公転軌道で壺のまわりを周回し続けることで、不思議なまとまりを見せる。とにかく滅法面白くって、しかもコレ「歴史的な名作」なんだそうですから、もう観ない手は無いでしょ。[CS・衛星(邦画)] 9点(2011-04-30 23:27:59)

755.  秋日和 これもまあ、映画の歴史において再三現れる「三人の○○」モノの一本、ですね。三人の天使というか、東方の三博士というか、いや実際は脂ぎった三人のオヤジなんですけども(仮にこの三人の名前を、チョビヒゲ、メガネ、オールバックとしよう)、この三オヤジの超おせっかい(今の目で見たらセクハラ指数満点)のオハナシ。亡き友人の未亡人とその娘、どっちもイイねえジュルジュル、なんてことを言いつつ、結婚こそが人生の幸せにキマっとるとばかり、娘を何とか結婚させようと奔走する。しかし娘の方は例によって「ワタシ結婚しないわ」と母の原節子を困らせる、このゴネっぷりはかつての原節子の姿、因果は巡るとでも言いますか。映画の基調はユーモラスな雰囲気で、三人のオヤジの調子良さとか、誤解から生じるドタバタとか、コメディらしく楽しめるのですが、それらの顛末の中で、娘の友人などもからんできて物語を重層的に広げ(何度か登場する屋上のシーンが印象に残ります)、さすが、ドラマとしても充実しています。そもそも、結婚こそが幸せ、という価値観に裏打ちされている一方で、メガネこと中村伸郎が(必要以上に)服を脱ぎ散らかしそれを奥さんが片付ける理不尽な「家庭」シーンを入れるあたり、一筋縄では行かず、なかなか皮肉。[CS・衛星(邦画)] 9点(2011-04-01 03:46:34)

756.  ながぐつ三銃士 東映アニメーションのトレードマーク、長靴をはいた猫“ぺロ”の活躍を描くアニメ映画第2弾。第1作のクオリティの高さたるや、ほとんど衝撃的とも言うべき奇跡的作品だったので、インパクトの面でどうしても続編に分が無いのだけど(実際、第1作には到底かなわないのだけど)、でもこの第2作も動きの細やかさは健在、アニメーションの楽しさを堪能できます。今回の物語は、三銃士、とは全然関係なくって、西部劇ですね。西部劇らしく盛り上げようとすればするほど、何だかマカロニ風味になってしまうのですが・・・。ま、それもまた楽し。作品の長さがもう少しあってもよかったかな、という点での若干の物足りなさを除けば、ほぼ満足。とにかく、この楽しさが貴重、ですね。[DVD(邦画)] 8点(2011-03-30 22:50:25)

757.  若親分を消せ すばらしいほどにワカリヤスイ内容の、この若親分シリーズ第6作。タイトル前にいきなり発生する殺人事件。その敵討ちを誓った若親分、何を思ったかとある料亭の板前となり(これが妙に似合う)、下手人を探し求める。芸者として身をやつしている、元上官の娘との出会いなど、様々なエピソードが都合よく絡み合い、都合よく物語を推し進めていくあたりは、気持ちいいほどスカスカ感があって、観ててスカッとします。正体を明かせない若親分、あくまで自分は板場に立つ身、と、常に一歩引き、理不尽に対してもぐっと耐えているつもりらしい。が、そこはそれ、脚本家のサービス精神によって、何かといらぬ一言を発したりするもんだから、案の定正体がばれ、「イヨッ待ってました、さすが若親分」的な展開となって、観ている我々は気持ちよく何度も何度も溜飲を下げられるという趣向。いやあ何ともポテチン(←?)ですな。[CS・衛星(邦画)] 7点(2011-03-26 18:02:49)

758.  まあだだよ クロサワ節炸裂。これは映画なのか。もはや、演劇の中継を観ている気分というか、いやそれこそ、カブキ中継でも観ている気分になるのですが。冒頭のカットなどは、「先生」の登場を、扉に固定したカメラと、画面外から聞こえる喧騒で表現するあたり、“映画の企み”と言えなくもないかも知れませんが、これとて、舞台演劇でもとりそうな手法。そしてあとはもう、演劇中継よろしく、一歩も二歩も引いたカメラが視線を適宜入れ替えつつ、俳優たちの演じる世界を捉え続ける、という趣向。しかしその中に時々、映画ならではの切り返しがあったり(壁だったハズの場所にカメラが置かれる)、時間や空間を超えてシーンが繋ぎ合わされたり。映画の内容は、いくつかの独立したエピソードからなり、(『夢』で見せたように)オムニバスに近く、その点では構成に弱さがあるかもしれませんが、もうそんなことどうでもいいくらい、おおらかな気持ちになる映画、でもあります。ジジイがビールを一気飲みするという、ただそれだけの手に汗を握るサスペンス。ラストシーンはほとんど『2001年宇宙の旅』。所ジョージは大役を見事にこなしてさすがだけど、坂東英二は変だ。[CS・衛星(邦画)] 8点(2011-03-01 22:29:20)

759.  眠狂四郎 魔性剣 黒ミサの変態儀式が無駄に長々と描写されたり、チャンバラが無駄に多くしかも無駄に流血シーンが多かったり、なかなか見どころの多い作品であります。中でも圧巻は、狂四郎視線で描かれる殺戮シーン。こりゃやり過ぎ。さらには狂四郎を狙った無駄な爆発シーンまで。無駄の数々、実に素晴らしいですね。で、物語はと言いますと、今回の狂四郎、しょーもないイキサツからある女性の命を奪ってしまい――とは言っても、悪いのはどう考えてもこの女性の方なので――少なくとも、「命を奪ってしまった」と狂四郎は思いこんでしまい、自責の念から(あまり反省しているようには見えないけど一応)、残された少年・鶴松の身を守ろうと奔走するオハナシ。実は鶴松は岩代藩主の隠し子、かつては邪魔者として消されかけたが、今では世継ぎの第一候補。しかし狂四郎は、“鶴松は世継ぎとなることを望んでいないのダ”と、ひたすら岩代藩の邪魔をする。うーむ、それでいいのか。さらにはそこに、狂四郎を狙う女性刺客も参戦したりして、なかなか賑やかな展開ではあるのですが、少年を前にした狂四郎が、気持ち悪いくらい“イイ人”なもんで、ものすごーく違和感あり。普通に好青年、非常にサワヤカ。いったい本作のどの辺りが「魔性剣」なのでしょうか。ラストなんか、「狂四郎のくせに、何をそんな、名作映画っぽいセリフでシメるんだよ」と、少し怒りを覚えるほど感動的(←まあ、そんな理由で怒るのもどうかと思うが)。いや、いい映画でした。[CS・衛星(邦画)] 7点(2011-02-24 23:31:49)(笑:1票)

760.  秘密戦隊ゴレンジャー 爆弾ハリケーン ゴセイジャーが終了し、来週からゴーカイジャーってのが始まるそうですが。しっかし、最近のスーパー戦隊シリーズに比べると、やっぱし“ゴレンジャー”ってのはスゴイですね、1話単体で見ると見事な程にまるでストーリー性がなく、ひたすらアクションのみで成立しています(スタントがスゴイ)。このデタラメさが心地よい。さて本作(よく親に連れて行ってもらった東映まんがまつりの一本なので、当時観たのかも知れないけど・・・どっちみに覚えてるワケがない。笑)、ゴレンジャーが四国を舞台に大暴れ。まずそもそも、ゴレンジャーがのんびり「さんふらわあ」で出動するのがワケワカラン(どうせ後でバリドリーンとかバリタンクも登場するくせに)。しかし船上ではさっそく妖しい美女と遭遇(彼女の忘れものの中に、謎の発信機を発見!)。あとは格闘また格闘。四国の地理もほとんど無視し、あちらこちらに出没する強引な展開もグー。圧巻は松山城での死闘。実に素晴らしい。[DVD(邦画)] 4点(2011-02-07 02:46:30)

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