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プロフィール
コメント数 3872
性別 男性
年齢 53歳

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861.  眠狂四郎 女妖剣 《ネタバレ》 うん、コレはなかなかイイっすよ(笑)。ハダカが多いから?いえいえ、確かにハダカは多い、多いけど出し惜しみばっかしやんか。その点では可も無く不可も無く。それよりもこの、次々に投入されるキャラの多彩さと、そして物語の「絶妙の」纏まりの無さ。まさにこれは無頼漢・狂四郎が、運命に揉まれつつ逆らいつつ、現世という“迷宮”を彷徨う物語なのだっ。って、そんな力をこめて言うようなことでも無いけどさ。備前屋の陰謀、菊姫の暗躍、カンフー坊主とのライバル関係(ああ、若山先生)、これらのエピソードは、一つ一つは確かに印象的ではありますが、決して映画全体を支配するには到っておりません。狂四郎の真の敵は、彼らのようなちっぽけな存在などではなく、運命そのもの、なんですな。だから、映画の中にも明確な対立軸が無く、一見、散漫に物語が進みますが、“運命”を前にすれば、彼らの存在など矮小そのもの、とうこと、でもあります。最後に、ついに狂四郎の出生の秘密が明かされることで、映画の輪が閉じる。その秘密とは、何と彼は黒ミサの子だったのだ!(←もう、みんな知ってるって??) そう、映画の前半で、「(パカラッパカラッ)地獄に堕ちろっ!」と彼が一刀両断、首チョンパにした転びバテレンの宣教師、あの宣教師と、彼の父は、何ら変わらぬ存在だったのだ。まさにこれは、オイディプス王のごとき、「父殺し」と呼べるもの。その秘密を明かしたびるぜん志摩、同じ「父」ならぬ「乳」で育ったという彼女を、狂四郎はクールに斬って捨てる。これには一種、「母殺し」のニオイがする。まさに“死神”狂四郎の誕生、であります。[CS・衛星(字幕)] 7点(2007-07-21 16:58:30)(良:1票)

862.  あらしのよるに いくつかのエピソードからなる展開、いきあたりばったりのように見えて、実は最後にちゃんと輪が閉じるのが、いい。過剰なCG使用は、かえって物足りない感じがするけど・・・。さあ、キミは、晩飯のオカズと友達になれるか? そして特に中村獅童、アナタは、大好物のオネーチャンを前にして、喰わずにガマンできるのか??[地上波(邦画)] 6点(2007-07-15 08:38:29)

863.  新・平家物語 市川雷蔵と若人あきらを足して2で割ったような主人公・平清盛。その若き日が描かれる、とは言っても、これって別に清盛を主人公にする必要ないんじゃないの、↓でもおっしゃているように、現代劇でもいいんじゃない、と言いたくなる内容。でもでも、何だかカッコいい映画なんだな。だから、きっと、コレデイイノダ(牡7歳。なんのこっちゃ)。いっそ、遠い遠い平安時代を舞台にしたことで、我々の日常からスパッと切り離した、一種の様式美ともいうべき異世界の楽しみが繰り広げられる。あの清盛のマユゲだって許せちゃう(笑)。大掛かりなセットの数々、市井の群集、そして圧巻はどこまでも連なる坊主の洪水。映像がスペクタクルな割に、物語はあまりスペクタクルしていないが、それでもなんでも、観てると、とにかく何だか知らんがカッコよくてシビレちゃうもんだから、しょうがない。あちらの光景からこちらの光景へ、あちらの人物からこちらの人物へ、カメラがスイッと動く、スイスイッと動く。これがカッコよくてしょうがない。私も行楽先で子供をビデオカメラ撮影するときには、こういう風に撮ってみたい、などと無理なことを考えてしまう。それこそ、できればクレーンだって使ってみたいのだ(笑)。[CS・衛星(邦画)] 8点(2007-05-13 22:33:16)

864.  大魔神逆襲 3作目は『逆襲』と来たもんだが、実は逆襲指数は一番低かったりする作品。普通に困っている人々を助けてあげる大魔神、何をそんなに大暴れするのかと、やや唐突な感じも否めません。前半は子供たちの冒険の物語。まあスタンドバイミーの日本版と思えば当たらずとも遠からず、さりとて近からず。いや、演技は徹底してクサイんですけど、友情あり自己犠牲ありで、演技のクサさと内容のクサさがマッチして「懐かしさ」を醸し出しております。北林バーちゃんの存在感も忘れられない(今観ると、どうしてもあの「メイチャ~~ン」という哀しげな叫びがオーバーラップしちゃうのだ)。映画は途中から雪景色へと変わり、目を奪われます。この雪景色自体、なかなか効果的なのだけれど、クライマックスの大魔神大暴れのシーンでは、吹雪となり、壮絶なバトルシーンが展開される流れを導いてもいたりする。これは見応えあり、です。もしこのままシリーズが続けば、ゴジラやガメラ同様、コミカルな役回りが大魔神に課せられたかもしれないと思えば、この3作目が、引き際に相応しい作品と言えるのではないでしょうか。[地上波(邦画)] 8点(2007-04-28 18:54:16)

865.  大魔神怒る 《ネタバレ》 2作目のタイトルはなんと『大魔神怒る』。なんとなんと、1作目であんなに残虐に暴れまわったにも関わらず、あれでもまだ怒ってなかったのか? 何しろ今回は、武神像が木っ端微塵に爆破されちゃう。これじゃあ、怒るよね(でもまだ暴れ出さないのだ)。隣国からの弾圧は続き、何故か十字架にハリツケにされて火あぶりにされる藤村志保(魔女裁判か?)。そこに、バラバラになったハズの大魔神が湖から復活。十戒のごとく湖が割れ、憤怒の形相の大魔神が姿を現す。大魔神の両側を滝のように流れ落ちる湖水の映像、ん?大魔神両側で背景の映像がズレてるのは合成処理の甘さか? それはともかく、嵐の中、大魔神の怒りが炸裂する。銃で撃ってもびくともしない大魔神。石垣を突き崩し、錨攻撃(?)にもめげず、暴れまわる大魔神。待ち受けるダイナマイト(?)。変身前にはバラバラにされたが、今度はいかに?(一度は粉砕されたくせに、性懲りも無く火薬の山に足を踏み入れるとは、学習能力が無いというか、自身過剰というか。いいぞ大魔神!) ラストは湖上でミサイル攻撃まで披露する大魔神。カッコイイ・・・・・・いや、ちょっとやりすぎですね。大魔神のおかげで、平和が戻った村。湖に沈められた鐘の音が湖底から鳴り響く(ちなみに、琵琶湖の湖底では今でも謎の鐘の音がホントに聞こえるらしい、のだ。↓ワタシもあの島は竹生島だと思いました)。[地上波(邦画)] 8点(2007-04-28 18:33:22)(笑:1票) (良:1票)

866.  大魔神 子供の頃から、やたら大好きだった『大魔神』。武神像が暴れるクライマックスはともかく、そこに至るまでの時代劇は、子供が観ててオモロイはずが無いようにも思うのですが、テレビで放送されるたびに、我慢して観ていたらしい、当時の私。えらいぞ(笑)。でまあ、なぜそんなに『大魔神』が気に入っていたのか、分析してみるに・・・・・・(1)大魔神のサイズの手頃さ。ガメラ等の怪獣モノ、あるいはテレビのウルトラマン等、確かに好きだったけど、いかんせんデカすぎる。ドラマ部分と特撮ミニチュア部分が、どうしても別世界になってしまっていて、身近に感じるという意味でのリアリティが希薄。しかし大魔神は、まさに実感できるレベルでの大きさ、なんだね。これがユニークで、怖さもあった。大魔神は、身近なヒーロー(笑)なのだ。 (2)物まねしやすさ。子供の頃は「ごっこ遊び」がつきもの。人間に似た体型で、ノシノシ歩くだけの大魔神。憤怒の形相もモノマネにはもってこい。しかも、「変身キャラ」であるという、子供が大喜びのツボも押さえているのだ! (3)印象的なギミック。ドラマ部分が子供には面白かろうハズが無い、と上で書いておきながら、実は、当時メチャメチャ強い印象を残したのは、杭を打たれた武神像が流血するシーン!だったりするわけで。しかもこの杭が後で重要な役割を果たすというのが、まさに絶妙な伏線、二重のギミック。さすがに神だって、あんなもん打ち込まれたら、痛いのだ。怒るのだ。ああ恐ろしい。 ・・・・・・そんなわけで本作、個人的には「屈指の一本」なのであります。いつになったらハリウッドでリメイクされるのだろうか?[地上波(邦画)] 9点(2007-04-28 18:04:55)(笑:1票) (良:2票)

867.  男はつらいよ 寅次郎紅の花 《ネタバレ》 男はつらいよ・続男はつらいよ・新男はつらいよ・男はつらいよ征服、に続く、最後の男はつらいよ。←違うっての。実に48作に及ぶ巨大シリーズの、泣いても笑ってもこれが最後の作品。出番の少ない渥美清、声はかすれ、表情はやつれ、痛々しさが嫌でも目に付く。それでも何でも、これぞ最後に咲かせた一花。最終作と思わずに観れば、まだまだエピソードは続きそうだけど、最終作と思って観れば、ああ確かにこれこそが最終作にふさわしいと思わせる大団円。リリーと寅さんは、熟年夫婦のような落ち着きをもって、南の島で生活を共にしている。二人は何度喧嘩しようとも、やはり最後にはこの生活に落ち着くのだろう、もう、これが寅さんにとって最後の恋なんだ、と思って思えなくはない、納得の最終作であります。一方の満男と泉の関係も、まあ一つの決着がついたと言えそう。→満男が泉への愛をはっきり口にしたことは、寅さん(とその生き方)との決別、でもありますからね。しかし正直言って、泉ちゃんが満男とラブラブになってる様子を見ると、「泉が満男の愛を受け入れた」というよりは「満男に縁談をメチャクチャにされて、ショックで泉ちゃん壊れちゃった」と言う風に見えてしょうがないんですけどね~。泉ちゃん、早く正気に戻って欲しいですね~。ま、満男のことはともかく、リリーと寅さんの関係には、今回ばかりは、本当に心温まるものがあります。リリーを「家まで」送るという寅さん、二人の乗ったタクシーを、寅さんのカバンを持って追いかけるサンペーちゃん!心の中で「サンペーちゃん、ありがとおおっ」と叫ばずにはいられないのでした。またこの作品には、阪神淡路大震災の傷跡がしっかり刻まれていることも、忘れられない。まあ、テーマの取り上げ方としては、明らかに消化不良ですけども、この大シリーズの中に、確かにあの光景は刻み込まれた、ということで。[CS・衛星(邦画)] 7点(2007-04-15 14:54:21)(良:2票)

868.  父と暮せば 映画の題材からはそぐわない感想かも知れないけど、観終わって、「ああ、面白かったなあ」と思いました。いや、面白いと言うよりは、一種の充実感、なんですけどね。映画は殆ど、原田芳雄と宮沢りえのやりとりで綴られる。しかもこの会話、ボソボソと続く上、方言がきつく、はっきり言って100%は聴き取れない。でもいいんだな。「会話をしていること」そのものの楽しみ。会話ばかりじゃない、例えば宮沢りえが似顔絵ウチワで昔話の練習をする、一人語りの場面。実にしっとり描かれて、引き込まれる。はたまた、時に朴訥とし、時に強烈なパワーを放つ、原田芳雄の語り。街は廃墟と化し、無数の人々が命を落とした戦争、その一方で、この二人だけで紡がれる小宇宙。何か、いいなあ、と思ったよ。[CS・衛星(邦画)] 8点(2007-03-27 23:08:55)

869.  梟の城 どうでもいいことだけど、中井貴一は、ふとした瞬間に耳の下あたりにシワが寄る。観てて気になってしょうがないんだけど、「ああ、確かに中井貴一だなあ」と思う・・・・・・。本当にどうでもいいことなので早速本題へ。ご存知、司馬遼太郎の直木賞受賞作である『梟の城』の映画化作品。有名な小説だけに、またも、「“映画化”って、一体何なんだろう」と考えさせられる作品であります。CGをフンダンに利用したエキセントリックな映像に、日本楽壇の大御所・湯浅譲二のこれまたエキセントリックな音楽。もう誰にも止められない。そんなハチャメチャさからすれば、ストーリーは意外な程、原作に沿っており、石川ゴエモンのエピソードなど、映画にするなら普通はバッサリ切り取られそうな部分もしっかり盛り込んじゃう(というか、むしろこういう、一種イロモノみたいな部分の方を一生懸命描いているようにすら感じられるぞ)。どうせお馴染みの小説を映画化するなら、このくらいムチャクチャやらないと楽しくないよネ~というような暴走気味の勢いがあり、まあ、概ね同感なのですけれども、「だからと言って、原作の面白さをここまで削ぎ落としていいのかよ~」とも言いたくなるわけで、結局、「“映画化”って何?」というギモンに落ち着くのであります。ま、とりあえず、この映画、ロケはなかなかよかったですので、その点だけは安心材料。[CS・衛星(邦画)] 7点(2007-03-24 14:22:42)

870.  男はつらいよ 寅次郎の青春 泉ちゃんシリーズ4部作の掉尾を飾る本作。と言うには、あまりにも物足りない。いやまあ、泉ちゃんシリーズ自体、無理が多かったけど、本作はムリヤリにも程があります。前半の舞台は宮崎県。よもや、後にそのまんま東が知事になるとは、誰も思っていない頃の話。それはどうでもいいんだけど。何だかんだで寅さん・満男・泉を散髪屋のマダムの家に集めてしまう展開が、あまりにも強引かつ不自然、マダムの家がほとんど学生のアパートのごとき溜まり場と化してます。マダムが寅さんに惚れてるだの、いや2人は別れた方はいいだの、浮ついた軽々しいセリフの数々。あっさり宮崎エピソードは幕を閉じ、3人は東京に戻る。前半はいったい、何だったんだ?と言いたくなるんですが、本作のストーリーにおいて、この前半にはどうやら意味が無いわけじゃないらしい。おそらく、・宮崎旅行で有給を使い果たす泉ちゃん→・母が体調を崩したので泉ちゃんは名古屋に帰りたい(しかし母親には彼氏がいたんでは?)→・有給取れないんだったら会社やめま~す ってな感じらしいですね、ははは。大体、泉ちゃんが東京にこだわる理由がさっぱりワカラン、名古屋だって大都市だし、帰ればいいやんか、邪魔な満男とも別れられるしなあ。と思ったら!!! なんと、泉ちゃんが名古屋に向かうクライマックス、彼女と満男は東京駅のホームで、ああ、何と言うことを!! いかんいかん、減点です、減点!!(←怒りすぎ)。4作も引っ張った2人の関係、こんな安直な形でケリをつけるとは。随分と安いドラマでしたなあ。ところで、泉ちゃんが乗る新幹線、乗り込む瞬間の場面は「こだま 新大阪行き」なのに、発車直後のカットでは「ひかり 広島行き」となってますね、これは大チョンボ。発車直後、泉ちゃんはドアの向こうから満男に声をかけるが聞き取れない(このシチュエーションも旧作のパクリだけど)。おおかた、「もしかして私、新幹線乗り間違えちゃった?」とか言ってたんじないんですかねえ(ホームの案内表示によると、彼女が乗るべきは、「ひかり号 博多行き」だったハズなんだけどなあ)。[CS・衛星(邦画)] 5点(2007-01-26 17:09:11)(笑:2票)

871.  男はつらいよ 拝啓車寅次郎様 前作に続き、御前様の死(?)をひたすら隠し続けるレギュラー達。笠智衆の他界によって、もやは御前様は登場しないのだが、会話の中で御前様の健在を示唆し続ける。ここで、本作で気になってしまうのが、もはや寅さんまでもが「会話中の人物」になりかけている事。寅さんの喧嘩や家出は、劇中で描かれることなく、他の登場人物の会話の中で描写されるのみ。映画における満男の存在がますます大きくなり、寅さんの影が薄くなっていく。このままあと10作くらいシリーズが続いたら、渥美清が一度も画面に登場することなく、人々の会話の中だけで寅さんが語られる映画になってしまいそう。今回の寅さんは、満男に対し商売の極意を伝授するシーンで、往年の勢いの片鱗をわずかに見せてくれるが、この場面でも、周囲が無闇に寅さんの話術について感心するのが、腫れ物にさわるようで、逆に湿っぽい感じがする。ああ、寅さんもすでに「伝説上の人物」なのか。神の領域なのか。映画から、御前様が去り、寅さんが去り、その他のメンバーも去り、やがて記念すべきシリーズ100本目に登場するのは、満男とサンペーちゃんだけ・・・。[CS・衛星(邦画)] 6点(2007-01-24 22:41:17)

872.  男はつらいよ 寅次郎の縁談 《ネタバレ》 寅さんがマフラーをしているのが悲しい。演じるのもかなりきついのでしょう。メイクで若く見せているものの、時に渥美清の実年齢よりも「老人」っぽく思えてしまう瞬間も・・・。さて、何故か泉ちゃんへの想いを振り切って真人間(?)になった満男、就職活動に励むがうまくいかず、大学進学を勧めた博にもあたり散らす。そうなんだね、大学にいる間にバブルがはじけてしまい、就職が極端に難しくなっちゃった時代なのよね。案の定、家出する満男。彼を連れ戻そうと駆けつける寅さんを待ち受ける、松坂慶子の魔の手。結局、W恋愛&W失恋というお決まりのパターンだけど、何故か寅さんと満男はお互いに足をひっぱりあっている??? 明らかに松坂慶子側としては明らかに脈ありなのに、寅さんに対し「おじさんが振られた」と言い切る満男。満男も相思相愛なのに、「男はアキラメが肝心」と二人を別れさせる寅さん。互いに邪魔しあう、不思議なコンビだなあ(それとも、合コンなんかではよくある光景か?)。それにしても今回、満男の思考パターンが明らかになった。彼は「チュー」をすると、納得するらしい。泉ちゃんのことも前回でひとまずはアキラメたらしいし、今回の彼女とも、「チュー」さえすれば、憑き物が落ちたように東京へ帰っていく・・・。[CS・衛星(邦画)] 6点(2007-01-21 08:45:25)

873.  オペレッタ狸御殿 ジジイの妄想が炸裂した、問答無用の映画。オペレッタと言うにはちょっと音楽(というより「音」自体)が少なめか。しかし、もう誰にも止められないハチャメチャ世界に、つい笑っちゃいます。オダギリ・ジョーは、これって「歌がうまい」と言ってよいのだろうか? 何か、男前を貶めようという悪意が感じられないでもないでもない。どっちやねん。あはは。ただ、こうやって無邪気に笑ってられるのもDVDで観てるからであって、何も知らずに劇場に観に行ったりしてたら、冷静ではいられないかもしれない。あなたはこのデタラメ世界に耐えられるか? こういう、いわば高踏的なおバカ映画って、かえって何かとケチがつきやすいもの。色々気になっちゃったりします。セットを無闇に照明で明るくすると、安っぽい部分はどうしても目立っちゃう。あのカエルさん、いかにもソフビか何かで作られてそうで、安っぽかったなあ。スタジオなのに移動カメラが手持ちでガタついたりする場面もあり、ちょっと「?」と思っちゃいました。[DVD(邦画)] 7点(2007-01-08 14:45:20)

874.  男はつらいよ 寅次郎の告白 泉ちゃん、家出の巻。よりによってナゼ鳥取へ? 海が見たいのなら、名古屋の近くでもいいだろっ。そうだ、「渥美」半島へ行け~(←アホ)。しかし、砂を撒き散らしながら鳥取砂丘から転げ落ちる満男のスローモーション映像に、もしや本作の監督はサム・ペキンパーかと思ったが、山田洋次だった(←当り前だ)。本作もまあ、寅さんの大活躍など望めませんが、「寅さんと結婚すればよかった」という今回のマドンナの存在に、もはや取り返すことのできない過去の重み、人生の切なさが感じられ、これは、膨大なシリーズ作を経て、これまでの寅さんの無数のエピソードを我々が知っているという、この「男はつらいよ」シリーズならではの重み、でもあります。映画の出来不出来とは別にして、何か、他の映画では味わえないタイプの、しみじみとした枯れた味わいですね。[CS・衛星(邦画)] 7点(2007-01-08 14:17:03)(良:1票)

875.  男はつらいよ 寅次郎の休日 とりあえずゴクミ出しとけ、という感じの映画。久しぶりに夢のシーンから始まったと思ったら、それもそのはず、冒頭で一度寅さんを目立たせておかないと、これが『男はつらいよ』シリーズの一本だと気づかない恐れすら出そうなまでの、寅さんの影の薄さ。前作で満男を中心に持ってきたのはよかったが、今回もまたゴクミを出して一騒動、ってのに無理がある。夏木マリのキャラまで映画に合わせて変えちゃったようで、何ともご都合主義のニオイが。そもそも、ゴクミの演技は、観てて、疲れるのですが、これはこれで良いのだ(←甘いなあ)。それでも、宿で寅さんと満男が交わす会話は、やっぱりトボけていて、何とも楽しいのでありました。  ※ところでどうでもいいことなのかもしれないけど・・・窓の外で祭りをやっている場面。「観に行ってみよう」と窓を閉める。⇒窓閉めたら、やっぱり外の祭りの「音」は小さくなるべきではないのかい?と思ってしまう。次にカメラが外の光景となった段階で、再び「音」が大きくなれば、もっと臨場感・立体感が表現できたのではないか(というより、「音そのものの楽しみ」が出たのではないか)、と思ってしまう。些細なことかもしれないけど・・・・。[CS・衛星(邦画)] 6点(2006-12-20 23:45:37)

876.  男はつらいよ ぼくの伯父さん 『男はつらいよ』のメインキャラの一人、満男を主人公として描いた、スピンオフ企画。『交渉人 諏訪満男』『容疑者 諏訪満男』みたいなものか。これまでも寅さんが恋愛指南役になるお話はありましたが、若い満男の恋愛を中心的に描き、一方の寅さんも単なる脇役ではなく、満男の恋愛物語に対して寅さんのキャラが充分に活かされ、存在感を持って本格的にガッチリ組み込まれている点で、新しい『男はつらいよ』を感じさせる作品になってます。それにしても若いっていいなあ、ハズカシイナー。満男の言動にいちいち悶絶してしまいました。寅さんは、これまでの恋愛遍歴を感じさせる重さと軽さを両方とも遺憾なく発揮し、シブい! 尾藤イサオに対する満男の弁護の場面は、さすがにこれはわざわざセリフで直接に表現すべきものではなく、寅さん映画のワカリヤスサが裏目に出たところですが、それでもかなり抑えた表現になっているのがミソかな、と思います。最後の寅さんの電話のシーンが、いいですね。日本中どこにいても、電話一本すれば、その電話の間だけは、皆の声を聞くことができる、皆と会話ができる。だったらしょっちゅう電話すればいいんだけど、滅多に電話しない。でもたまに電話するとほっとする。自分が大学進学で親元を離れて下宿し始めた頃なんかを、つい思い出してしまいました。[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-12-10 10:00:05)(笑:1票)

877.  宮本武蔵(1944) 不思議な感じのする『宮本武蔵』映画、であります。美しい風景のショットであったり、奥行きのある構図であったり、武蔵の静かな佇まいであったりと、ズバリズバリと配置されていく印象的な光景に目を奪われ、「そういやこれって戦時中の作品なんだっけ?」と改めて驚かされます。が、一方でその“余裕”のようなものが必ずしも隅々にまで行き渡っていないような気も・・・。1時間に満たない短尺、本来展開されるべき殺陣(吉岡一門との対決)なども省略されて描かれた、切り詰められた本作では、他の映画なら「ま、いいか」と見逃すような点も何かと気になってしまう。例えば、スィスィ~と滑っていくべきハズの移動カメラ、これがガタついて揺れてしまうのが、いかにももどかしく残念。また、ひとつの見せ場である、野々宮姉弟襲撃シーンの長回し。カメラの前で舞台劇風に展開されるのが、ここではどーも段取りクサく見えてしまってしょうがない。あたかも、「実験的」と称する作品が単なる「実験」になってしまい薬品臭が感じられてしまうかのような後味の悪さ・・・。クライマックスの巌流島の対決(武蔵到着の場面ではナゼか越天楽が流れる)、これは割と正攻法の描き方、と思いきや、武蔵と小次郎の距離感が異常に短い!ナゼなんだ~。ここまでくると、恐らく意図的に対決のダイナミックさを削ったんじゃないか、とも思えてくるが、違和感は拭えない。というわけで、何と言いますか、全体的に、「作為」が「作為」として成功している部分と、「作為」が「ケチ臭さ」に感じられる部分が交じり合った、いささか奇妙な作品になっているように思えました。それがこの映画独特の存在感であり、一種前向きな「物足りなさ」、なのかもしれませんが。[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-12-07 11:43:04)

878.  男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日 筒井康隆の『カラダ記念日』を元にした作品。違うっての。しかし何がどう『サラダ記念日』なのか。それは観ればわかる。マドンナの名前がタワラマチならぬ、ハラダマチコ(←頭使ってるか?)。そして劇中に挿入される、ミソヒト文字のタワゴトの数々。果てはわざわざ寅さんにサラダを食わせるために、失恋までさせる(←いや、そこまでひどくはないけど)。しかも何がワケワカランと言って、『サラダ記念日』と言いながら、実際には早稲田大学のプロモーション映画になっていること。ワセダ恐るべし。早稲田のキャンパスライフはメチャ楽しい!ということをアピールするためなら、昔々の中村ワット雅俊の恥ずかしい話まで蒸し返しちゃう(授業中でしょ)。いやー楽しそうな大学だなあ。みんなサワヤカ。幸せの青いハンカチ、ってやつですかね。なんのこっちゃ。そーいやワセダと言えばその昔、クワタを入学させるためならわざわざ新しい学科の創設までした、とかいうウワサもあったっけ(ホンマかよ?)。いやスミマセン、早稲田に恨みがあるワケでも何でもないんです、ペコペコ。どっちかっつーと、すぐに「東大」を出したがる山田監督、たまにはこういうのもイイんでないの?とも思ったり。 ところで本作には、進学か就職かに悩む満男の姿が。当時はバブル経済、就職は引く手あまた(なので実際私の幼馴染もほとんど高卒で就職しました)。ちょっとこの時期にこういうテーマを描くのは違和感が無いでも無い。[CS・衛星(邦画)] 6点(2006-11-30 23:31:11)

879.  男はつらいよ 寅次郎物語 個人的な(個人的すぎる)話で恐縮ですが、ワタクシ、去年は吉野へ、今年は志摩へ、旅行してきたもんで(近場ばっかしやんけ)、観ててうれしくなっちゃったこの映画。「おー金峯山寺だ」とか、「そうそうこのお店には、ロケに使われた旨、書いてたっけ」とか、つい盛り上がっちゃう。これもまたロケ映画の魅力、ですかね。1作ごとに色んな風景が出てきて、その度に人それぞれ異なる盛り上がり方をしちゃったり・・・。それはともかくこの映画。少年の世話を焼きながら彼の母親を捜す寅さんの活躍が中心。今回はマドンナも、寅さんに相対する存在・憧れの存在、ではなくてむしろ、母探しの物語に沿った、サポート的存在。2代目おいちゃんまでサポートしちゃうぞ。というわけで、少年にまつわるエピソードに終始した異色作になってます。恒例のシーンである、マドンナのとらや訪問・御前様の「困った困った」・テキヤ仲間関敬六、などは、最後にムリヤリ押し込んだ感じ。しかしまた本作は、寅さんの子供っぽさと父性を、うまく織り交ぜて描いた点で、印象に残る映画でもあります。ところで、警官役のイッセー尾形、ハチャメチャな悪乗り大阪弁で笑わせてくれますが、コレ、関西圏以外の方には伝わりますかね?我々関西人には、こういうデタラメ関西弁って、どーにもこーにもムズガユくなるもんなんですよね(どうでもいいことだが、博は「天王寺」を正しいイントネーションで発音していた。さすがだ)。[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-11-30 22:37:42)(笑:1票)

880.  忠臣蔵 花の巻・雪の巻(1954) まず花の巻。忠臣蔵と言えば職場でのイジメ、いわゆるパワーハラスメントというやつ。権威をカサに着て、言葉でいたぶる、理不尽に叱る、必要な情報を与えない、等々。私のようなシガナイ勤め人にとっては実にオソロシイ話。ましてやパワハラの相手がタッキー滝沢修ときては、ああ、ぶるぶる・・・。と言いたいところですが、本作ではこの辺の描写はややあっさり。どっちかというと、その後の「赤穂城開城」の顛末が中心。おお、これはまさに現代においては企業倒産に等しいもの。これも勤め人には怖い話だなあ。身につまされます。以上が花の巻。続いて雪の巻。前半で時間を使いすぎた(?)ので、忠臣蔵の割には話がサクサク進みます。耐えに耐え、忍びに忍んで、という感じもあまりないまま、討ち入りへ。いやこれがなかなかスゴイ。カメラが、すべる、すべる! カメラが横へ横へと走りつづけ、チャンバラもまた空間的に際限なく広がっていく。こりゃちょっと、ハリキリ過ぎかな、とすら思える程(笑)。しかし結局、オイシイところは鶴田浩二が持っていく。ちょっとズルイぜ。それにしても、前半における彼の涼しすぎる眼差しは、実にまぶしい、まぶしすぎ。こりゃまるで、タカラヅカ。[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-11-30 22:09:24)

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