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プロフィール
コメント数 2524
性別
ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

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121.  おくりびと 《ネタバレ》 東京の、差別教育もないような地域で、色々な職業や国籍の人間がごっちゃになっていて差別というものを認識しないままに生まれ育った私は、今もどうも差別に対してピンと来なかったりします。この映画の中における差別する人々のリアクションに、へえ、そうなんだぁ、みたいな。父母共に大家族という状態で数十の葬儀を見てきて、こういう遺族の目の前で行われるスタイルの納棺というのは一度も見た事がないので、地域的な違いもあるのでしょうか。さて、見ていてこれは浄化の映画なのだな、と思いました。人間、この世に生まれて時を経ると段々と汚れてゆきます。差別意識もその一つ。色々なしがらみの中で自ら汚れ、人から汚され、だけど、人はそういうものだって許容した上で、旅立ちをキレイに飾る事で浄化される、転じて死を通して汚れた過去も背負った業も含めて人が生きる事を肯定してみせる、そんな感じに捉えました。広末の心を都合のいい展開に任せ過ぎているのがちょっと気になりましたが(妊娠~おばちゃんの死~義父の死と)、美しい風景に対比させる形で人の美醜を描き、人を敬う気持ちまで昇華させる、静かに深い慈しみを感じさせる映画でした。あ、エンディングの曲が過剰にうるさかったのはちょっと。せっかくずっと抑えてたのに、ここで久石節がガマンできずに爆発しちゃったのがねぇ。[映画館(邦画)] 8点(2008-09-27 18:26:32)

122.  デトロイト・メタル・シティ 《ネタバレ》 こ、これはちょっと反則だわぁ。この題材に対して驚異のカメレオン役者・松山ケンイチと、レッドゾーンぶっち切り状態な松雪泰子の組み合わせ、もうなんか、それだけである意味、完成されちゃってます。あとはもう蛇足というか、オマケみたいなモノで。なので、大笑いしつつ、もっと笑い取れるだろ、もっと見せ方はあるだろ、そういう不満を抱く、抱くんだけれどもねじ伏せられてしまう、みたいな感じで。クライマックスの走りのシーンなんか、画的にショボいんですよ。早朝にエキストラ招集かけて撮りましたってのがモロに焼き付いちゃってて、貧相な画なんです。それにギャグマンガとしてはアリだけど、映画としてそれはないわぁ、ってネタも散見されますし(早変わりで行ったり来たりとか首吊りとか新幹線の運転席とか)。でも、松ケンがマッシュルームカットでくねくねして白塗りで絶叫して、松雪がパンツ丸見えでギャース!って暴れてて、なんかそれだけで降参、みたいになっちゃって。笑って泣いて、もうこのまま感動・・・ってところでまた笑わせて貰って、終わってみれば、あー、面白いもん見してもろたわぁ、って。このところ、邦画の売り上げが洋画を上回っていて、それはたまたま洋画の調子が悪いだけ、って思ってましたけど、どうやら今の邦画、勢いあります。[映画館(邦画)] 8点(2008-09-06 17:52:03)

123.  ぼくたちと駐在さんの700日戦争 《ネタバレ》 主人公達の時代とまるっきり同年代に生きてた私なので、どうしたってたっぷり思い入れながら見てしまいますねぇ。ガッコ帰りにつるんでサ店でインベーダーやってた身としては、サ店に緊張しまくりで入るエピソードなどは、そりゃさすがにちょっと子供っぽくないか?と思いましたけど、石野真子を出してきておいて、ダメ押しで『狼なんか怖くない』を流すとか、『魅せられて』とか、懐かしグッズを挿むアイキャッチだとか(「それからどうした?」って『ハクション大魔王』ですな)、ウケまくりつつも他世代置いてきぼりにしてなくない?とハラハラ。もっとも大変にバカバカしくギャグタッチな前半は、普遍的な、シンプルな笑いの世界。そして、ここできっちり掴んでおいて、中盤以降のともすればクサくなるベタな感動物語もキャラの魅力で見せてしまう、と。駐在さんとの単純な対決の図式が終了してしまってから、失速?これからつまらなくなる?と心配させますが、古臭くてお定まりなんだけど、バカが熱い夏の日の物語は、しみじみいいわぁ。きっちりとフィルムに夏を焼き付けてある感じも大変良いですねぇ。ただ1つ難点は竹中直人。彼だけ当時の人ではなくて今の人として映ってます。何故かって言うと、あの当時、茶髪はいっぱ~い!いたけど、金髪っていなかったのよね。金が出てくるのって、もっともっと後だわさ。何はともあれ、夏の日の青春グラフィティの秀作って感じで、意外な面白さでした。[映画館(邦画)] 8点(2008-04-12 22:04:24)

124.  ALWAYS 続・三丁目の夕日 映画としては6点。茶川のエピソードを大きくし過ぎてしまっていて、それが全てベタで構成されているために何もかも読めてしまって全然面白くありません。それに、そのエピソードの大きさに押されて大切にして欲しかったはとこの女の子のエピソードが脇に追いやられ半端な印象になってしまったのが残念でなりません。だけど、映画を見ている間、尋常じゃないくらいに自分の過去のあれこれを思い出していて、ツボを突かれまくっておりました。父が倒れ、祖母の家に預けられた時のこと、朽ち捨てられた空き地、トロリーバスの架線が作る低い空、母に連れられ歩いた銀座の街並・・・。前作ではノスタルジックにキレイに描かれていた東京が、今回は汚れてくすんでいて、私の記憶にある灰色の東京に近くなりました。昭和30年代の映画を見ているような映像の自然さもいい感じですし。だけど、今回なんと言っても良かったのは、映画の地元とも言えるような場所で見た事。映画が終わって外に出ると、そこに東京タワー。今もそこにある見慣れた塔を、大きな繭やギャオスの巣やらを思い描くのではなくて、ずっと続いてる人々の営みの象徴としてウルウルしながら見るのは初めての事でした。映画の出来とは関係なく個人的に貴重な時間を与えてくれた映画です。最後に、あのTOHO SCOPEから続くオープニングを見せられちゃ、私としちゃたまりませんわ。東宝さん、この監督で行っちゃえばいいんじゃないですか?[映画館(邦画)] 8点(2007-12-01 17:06:35)(良:1票)

125.  佐賀のがばいばあちゃん 《ネタバレ》 画面から匂いのしてくる映画でした。夏の川辺の匂い、かまどの煙の匂い、釜から立ち上る湯気の匂い、蚊取り線香の匂い。昔の日本の匂いを画面から感じられただけでも、この映画いいな、と思いました。物語は悲劇に寄る事なく愛すべき人々の温かさを描いていて、悪人なんて全然出てこなくて、だけど人の優しさ、温かさが逆に少年の生い立ちを際立たせて切なく悲しかったりもします。散文調でドラマの流れがないために、深みが感じられない面はあるのですが(ばあちゃんの言動は面白くも含蓄に富んでいますが、貧しさの中で7人の子供を育て生きてきた重さが伝わってくるようなエピソードは全然なくて)、ばあちゃんと少年の過ごす時間を見つめられただけで、ほわほわじんわりと染みてくる映画でした。まー、でもあの少年が後に「もみじまんじゅう!」ってところに至ってしまいますよ、っていう繋がりを感じさせてくれても良かったかな。なんで真面目そうなサラリーマンなのかな?[DVD(邦画)] 8点(2007-05-20 01:43:24)

126.  幸福な食卓 《ネタバレ》 演出とカメラ、音楽が平凡でありきたりなのが残念ではありますが(また学校の体育館映画か運転免許センターの講習ビデオ風・・・)、役者と脚本はそれを充分に補っていたと思います。家族の崩壊を一歩引いたところから客観的に眺めていた主人公が、自分が悲劇の中心となった時、そこから家族の意味を感じてゆく、ひとりでは越えられない痛みについての映画でした。映画紹介なんかのイメージから家族の崩壊を描いてゆくのかな?と思ったらそれは冒頭2分ほどで全て説明されていて、映画は主にそこからの再生を描く感じで、なので映画が悲劇に寄らず重たくならずに見られました。だからこそ後半で巻き起こる悲劇が物語的にあまりに大きすぎて、映画は家族からも離れてゆき、なんだか違う映画になっちゃうんでないの?という感じになるのですが、その事がきっかけで自分と家族、他人との関係を見つめてゆく流れになるので、結果的にはアリなのでしょう。前記の平凡なカメラ、何故にシネスコ?みたいな違和感も、最後の歩きのシーンに映画の神様が降りてきたような一瞬があったので、終わり良ければ、というところですか。個人的には転校生で恋人になるカレがあまりに私の友人に似てるので笑えてきてしまって仕方ありませんでしたが、それゆえに後半の展開に普通以上に感情移入しちゃったかも。[映画館(邦画)] 8点(2007-02-03 17:49:39)

127.  かもめ食堂 《ネタバレ》 「空の彼方に躍る影」だよ!と冒頭の小林聡美のモヤモヤにシンクロしてる時点から術中にハマってしまっていたのでしょう。映画の中の人々と共に淡々と、じんわりじんわりとちょっとした幸せを感じてゆく映画でした。小林聡美が、なんていい表情をするんだろう、ってくらいにイイです。彼女によって作られてゆく料理と人間関係とが、あったかい気分にさせてくれます。ただ、もたいまさこと小林聡美だと、私の中ではどうしてもかーやときみちゃんですねぇ。本来はリアルなハズの二人のぎこちない距離感が逆に違和感になってしまうという。あと、最後の方の、トランクの中身とプールでの「エヴァ」の最終回みたいな部分は必要だったのかどうか、ちょっと疑問だったりはしました。ですがこの監督の「恋は五・七・五!」みたいな、らしくない無理した感じはなく(あれはあれで楽しい映画でしたが)、「バーバー吉野」の時のじんわりとして、ちょっと可笑しい、って感じが更に高められて、ああ、この監督の映画がもっと見たい、と思いました。そして、それ以上にかもめ食堂に行ってみたいな。[DVD(邦画)] 8点(2006-09-29 01:13:06)

128.  世界の中心で、愛をさけぶ 《ネタバレ》 もうどうせベタベタなんでしょう?くっさい泣かせ映画なんでしょう?って敬遠しまくりな状態だったんですが、結局押し出しな上にヒットで大量得点、大惨敗、みたいな。えーと、めちゃくちゃベタでくっさいハズなんですけど、見事にハマってやられてしまい、夜中にDVD見ながらだーだー泣いてしまいました。長澤まさみが坊主頭をぽりぽりかきながら「こんなんなっちゃった」って淋しく笑いながら言うあたりでもうダメ。不治の病、足が不自由、海に向かって叫ぶ、必死に走ってコケる、偶然の多いご都合主義、やっちゃいけない事をやりまくっていて、見事に三流なお話なんですけど、卑怯な演出と美術とカメラワークと音楽と演技とで、いや、コレはコレでいいんでないの?って感じになっちゃいました。惜しむらくは、ラストのとっても重要なオーストラリアのシーン、カメラの調子が悪かったか、フィルムにちょっとヘンな感光の痕が見られた事。あそこが綺麗に決まってたら本当に良かったんですけどねぇ。きっちりアナモレンズのフィルム撮りでしたけど、そういう例外的なのはデジタルで補正しちゃえばいいのに。それはともかく、泣かせのツボをおさえた映画で、出来不出来とは別のところで、あれだけ人気が出たのも納得だぁ、と思いました。[DVD(邦画)] 8点(2006-09-14 01:22:54)

129.  ALWAYS 三丁目の夕日 最初にツッコミ。地面がダメです、この映画。この舞台からそう離れてない場所で生まれ育った(世代的にはもうちょっと後ですが)私の知っている東京の土は八丁味噌みたいな色だし、道はその上に石灰を撒いたような粉っぽい白か小石を撒いたグレー、それから歩道の四角いコンクリの板はあんなキッチリしてなくて、もっと一枚一枚でこぼこが正解。以上、細かいツッコミ終了。さて、父方の祖父はタバコ屋で、たまに私も店番したりして、ホント、あんなカンジでした。舞台の街並は母の実家のあたりの雰囲気、細い細い道の商店街。死んだ私の母は目黒に生まれ、銀座でデパガをしていた頃、東京タワーが出来上がってゆくのを毎日見ていたそうで、そんな話を思い出すと、もうこの映画はなんつーか、私にとってはあくまでリアルなんですよね。ノスタルジー、みたいな抽象的な感覚ではなくて、ここから今に繋がってる感じがします。私の生まれるもう少し前のこの世界は、きっとこんな暮らしをしていて(まるでウチに大量に存在している両親の家族の写真のようです)、そして私の遠い記憶にある現実があって、人の暮らしが繋がって、今の東京があります、っていうのが、この映画では実感できます。この映画の世界に漂っているであろう匂いが伝わってきます。そういう意味では、ちょっとモロに来過ぎな人間なので冷静に映画として判断できない感じはしますが、私には本当はカタチは変わっても全然失われていないこの人の暮らしの感覚を、これからも大切にしましょうね、という感じに映りました。この映画が失われた過去のノスタルジーでしかないって印象を与えてるとしたら、どんだけ東京のイメージ悪いんだろ?みたいな。舞台近隣で言うと六本木ヒルズや恵比寿ガーデンプレイスみたいな場所はともかく、生活空間はあくまでこの延長線でしかないんですってば、ホント。[DVD(邦画)] 8点(2006-09-06 00:46:14)(良:4票)

130.  blue 長回しが多く総カット数は200カットほど、だけどカメラがめまぐるしく動きを追うとかではなくて、あくまで固定ショットとゆったりとした移動ショット。自然光が主体のライティング、音楽も殆ど流れない、静かな静かな映画。リアクションがヒジョーに薄くて、でも心はいっぱい揺れ動いているという難しい役を、市川実日子嬢がとってもいい感じに演じています。高校3年の夏の時間、同性への恋や、猜疑心、満たされない心、孤独感、自分に代わって自己を表現してくれるもの。とても繊細なひとときを、映画はじっくり、そして美しく描いてゆきます。何もかも全てが最小限に抑えられた表現の中から浮かび上がってくるのは、とっても今の日本的な存在感。どこの国のものでもない、日本の映画の感覚。日本の娯楽作品が旧態依然としたものか、ハリウッドを意識し過ぎたもの、そしてテレビドラマの延長のようなものが主流となっている中、ミニシアター系の日本映画の中からは、着実に新しい、今の日本映画が生み出されています。数多の映画の中から自分にとって輝く一編を探し出すのは容易ではありませんが、この映画にはそんな映画に出会えた悦び(決して劇的ではなくて、じんわりとした)がありました。[DVD(邦画)] 8点(2006-09-03 01:13:58)(良:1票)

131.  夏時間の大人たち HAPPY-GO-LUCKY 《ネタバレ》 ああ、ここに「下妻物語」「嫌われ松子の一生」の原点があるのですね。田舎道。テレビドラマ。突如始まるイメージシーン。繰り返される過ち。オチで破壊される予定調和。錯綜する回想。階段の上にある心のしこり。後の両作ほどには突っ走っておらず、情感たっぷりな映画ではあるのですが、ヘンな人とヘンなエピソードの積み重ねは既にきっちり登場しております。キャラ的には、普段はだれ~んとしながら、一大事には田舎町を疾走して夫に一撃喰らわせる母・順子と、いつも主人公に襲いかかるペチャパイ夏子が良かったですね。少年の夏の日を通して描かれるのは、子供って生き物、大人って生き物。子供には大人が特別な生き物に見えるけれど、実は大人は子供から時間がずっと続いてるだけの生き物なのよ、と。社会も学校と似たようなもの。人生は逆上がりができたりできなかったりみたいな事がただずっと繰り返されてゆくものなのですね。経験から学ぶも人間、学ばぬも人間。[DVD(邦画)] 8点(2006-08-30 00:10:48)(良:2票)

132.  妖怪大戦争(2005) 《ネタバレ》 試写会に当たって「やった!」って思ったら当日は妹の結婚式で断念した映画でした。でも、試写状をあげた友人の話でも世間の評判も最悪で、ああ、見なくて正解だったのかぁ、なーんて思ってたんですけど、め、名作ちゃいますか? 遠い昔に見た大映の妖怪モノの味わいはぜーんぜん!ありませんけど、私、こういうハナシ大好きです。安っぽいCGとか、作り物丸出しの妖怪とか、気持ちを萎えさせそうな要素はたっぷりですけど、弱々しい男の子が妖怪達に翻弄されながらも悪に立ち向かってゆく物語に素直に感動しちゃったり。まあ、子供が主役の映画に極端に弱い、という私の弱点をモロに突いてくる状態ではあったのですが。でも、おととい見た映画のカーリング少女が妖怪だったり、昨日見た映画のバーのマスターが悪の首領だったり、そういう日本映画の狭さが逆に楽しかったりもして。わはは、まーた徳井優出てきた!とか。いや、作品単体で純粋に評価すべきなんでしょうけれど。でもね、クライマックスで剣を手にカッコよく敵を斬りまくるシーンに興奮したり、怪物にされてしまったすねこすりを倒して涙するシーンに感動したり、もう単純にお子様状態で映画を楽しんで見ておりました。ま、間違ってもカーリング少女に萌えて、今日映画館で見た「ラフ」じゃ脇役でガッカリで、んでこの映画見たらたっぷり出てきたんで、それで大満足、とかとちゃうで。ホンマやで。[DVD(邦画)] 8点(2006-08-28 00:35:18)(笑:1票)

133.  シムソンズ 《ネタバレ》 うわあ、もうベタベタに定番な映画だぁ。日本映画ってばこんなんばっかやぁ!・・・と思いつつも、もう笑って泣いて感動しちゃって仕方ないんだなぁ、コレが。ちょっとヘン、ってところはいっぱいあります。男子選手に憧れてるワリにカーリング自体には興味なくてルール全く知らなかったり、分裂して解散した後、湖畔にみんな集まって打ち解けて再結成!って流れが、ええ?って感じで置いていかれちゃったり(4人の心の変化を十分には描いてないでしょ、と)、クサさ爆発の描写が満載だったり(あああ、海つーか湖に向かって叫んじゃったよ・・・)。登場人物が多いために、ドラマのウェイトのバランスがちょっと悪いかなぁ、とも思いました。でも、それも4人の女の子達の元気で楽しくてキラキラしてて、って世界の前では些細なコト。役者の魅力に救われてる映画、って感じです。それにしても風景の色彩が綺麗でした。透き通った自然の色があって、そこにキレイに女の子達が映えていて。この点は他の同ジャンルの映画にない魅力で、北海道という背景がこの映画を輝かせる重要な役割を果たしていたように思います。行ってみたいな北海道。でも寒いの苦手。[DVD(邦画)] 8点(2006-08-26 00:37:37)

134.  原爆の子 《ネタバレ》 原爆は日本人全体の奥深いところに傷を付けたのだと思います。この映画は原爆によって直接もたらされた悲劇ではなく、終戦後も続いてゆく悲劇を描いています。親を失った子供、後遺症によって命を奪われようとしている子供、生活の全てが破壊され、何もかも失い、僅かな希望だけを頼りに生きる老人。原爆によって破壊された広島の街は、現実にフィルムに焼付けられた廃墟と瓦礫と、そして復興の兆しを見せる世界。悲劇に対比するように、原爆とは無関係な世界を生きているような人々の姿も焼付けられてゆきます。しかし、目を背けてもその傷が消える事はありません。この映画が撮影された終戦7年後と違い、今は61年もの歳月が経過し、その傷は消え去ったようにも見えますが、実のところ永遠に消える事はないのだと思います。その悲劇の上に今の生活が成り立っているということ、それを忘れる事で悲劇は繰り返されることを、この映画は力強く示しています。飛行機の音に不安げに空を見上げるラストシーンは、その不安が的中しなかった訳ではなく、今もまだずっと続いているものなのですね。[DVD(邦画)] 8点(2006-08-15 00:41:34)(良:2票)

135.  デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム! 《ネタバレ》 キャラクターの背景や、デジモンワールドってナニよ?みたいな部分が全然説明されない点は映画としては問題アリなのですが、ネット上をどんどん侵蝕してゆくデジモンに対抗する物語は、密度の濃い展開と細かな構成で一本の映画としての見応え十分。後半にタイムリミットが設定されてからの緊迫した展開は、悲劇的なラストを迎える訳はないと思いつつドキドキします。ちょっと子供向けらしからぬ、ネットワークで繋がってる世界のリアリティがやたら凄かったり。NTTとかBIGLOBEとかが実名で登場する世界ですし(まあISDN回線であの当時のPCのスペックでアレはさすがにムリでしょーとかいうツッコミは野暮ってモンで)。一作目の短編に比べると、これはもう後の「時をかける少女」に直結するような、細田監督のカラー出まくりな一編という感じですね。夏の空、繰り返しのカメラポジション、静と動に分かれた構成。バトルシーンなどは日本製アニメの枠を越えて、アメリカンなカートゥーン風や、実験アニメ的な表現まであって、引き出しの多い、懐の深いアニメだったりします。しっかりと感動ポイントもあり、子供向けだからと言ってスルーしちゃうのは勿体ない映画ですね。[DVD(邦画)] 8点(2006-08-12 01:37:06)(良:2票)

136.  ロボコン 《ネタバレ》 「がんばれ!ベアーズ」パターンの映画って好きです。グダグダだった4人の高専生徒が段々と頑張ってひとつになっていってロボコンで優勝するまでを描くのですが、キャスティングがみんな見事にハマってて、見ていてとっても気持ちがいいです。映画は脚本!と思いつつも、やっぱり役者に魅力がなければ、なかなか入り込めないですもんね。その点、保健室のベッドで口を半開きにしてぐだ~っとサボってる長澤まさみの姿で掴みは見事。ノリダー電車男な伊藤淳史、寡黙な天才小栗旬、ヤンキー塚本高史と、めっちゃ類型的なんですけど、みんなそのステレオタイプにいちいちピタッ!とハマっていて、気持ちいいくらい。物語もドラマティックにせず、淡々としていてながらキャラは立ちまくり。ライバルとなる同じ学校の1部の生徒との確執なんか、ドロドロさせずにバタバタ乱闘したり、クライマックスでクサい和解を拒絶してみせたりと、不足せずやり過ぎずなバランスがとってもよろしいです。惜しむべきは最後の決勝戦まであくまで淡々としていて盛り上がりには欠けていたところでしょうか。ここだけは大袈裟なくらいに激しく表現しちゃっても良かったんじゃないかなぁ。何はともあれ、清々しいほどに若いっていいよね、って思えた映画なので、「ロボコン、8点」「ウララ~」(ってやっぱ思っちゃいますよねぇ)。[DVD(邦画)] 8点(2006-08-03 00:55:24)(良:1票)

137.  バーバー吉野 《ネタバレ》 ひと言で言っちゃえば小学生版「フットルース」。都会からやってきた一人の少年が封建的な田舎の町に波乱を呼ぶという。でも、なんて愛らしい映画なんでしょ。なんとなく大人を意識し始めた子供達の、ベタなエピソード(ありゃ、今の子供って言うより私くらいの世代の感覚ですけどね。昭和40年代の子供感覚)が懐かしく楽しく。伝統を重んじる、風土を愛する、っていう古い日本人気質と、子供の自立心との対立の物語なんですが、その両方をきっちり大切にしているのが見てとれて、一体どっち側にオチを付けるんだろう?っていう不安を払拭してくれたラストシーンに、素直に良かったね、と思いました。まあ、現実的ではありません。今時、そんなコトないよ!ってファンタジーです。でも、町の子供達がみんな同じ髪型をしている、ってヘンな発想を、ほのぼのとした笑いと情緒で良質な子供映画に仕上げた感じがステキでした。最近の日本映画界は子供向けというとアニメばっかなんですけど、もっともっとこういう実写作品が出て来て欲しいところです。って、これミニシアター系で、子供向けってワケじゃないのかな?[DVD(邦画)] 8点(2006-08-01 01:41:48)

138.  NANA 《ネタバレ》 おいちゃん、この点数付けるの勇気要るだよ。じゃあこの点になった経緯を解説してゆきましょう。(2~3点期)あーあ、少女マンガを映像化するんだったら、こういうフツーな日本映画の画じゃダメでしょ。リアルを持ってきちゃうとマンガ的言語との齟齬を来たすのは目に見えてるんだから。色悪いね。構図悪いね。意味のないカメラワークうざいよ。なんで宮崎ナナのモノローグ=回想の中に更に中島ナナの回想が入ってんのさ? なんだかなぁ。つーか7階以上あるマンションにエレベーター付いてないってのは条例違反だで。(4~5点期)でも2人のナナは良くないかえ? なんか結構面白くなってきちゃいましたがぁ。(6~7点期)上着取替えっこしたところからの怒涛の展開にじんわり。2人、橋の上を歩くシーン(大泣きする宮崎ナナを黙ってなぐさめる中島ナナ)にほろり。(そして8点期)ライブシーンに挿入される中島ナナの回想、そしてライブに涙する二人に、映画における音楽の役割は時として理屈を超越するのだなぁ!と感動。すっかり二人のナナの虜に。この映画、面白いよ、良かったよ! ・・・でもね、その良さは多分原作マンガの良さと、主演二人の良さ。前記のように欠点はメチャクチャ多く、他のキャスティングにはかなり疑問もあり(特にムッツリしてるだけでカッコ付いてない松田龍平くんはかなり違和感あり)、なんだかんだと問題ありまくり、でもでもそういう問題を超越しちゃってる良さがありましたとさ。映画は技術だけでは語れないのだなぁ。できれば続編は最低限、もっと画を綺麗に撮って下さい。1カット、宮崎ナナの鼻の下に細い影が出来てて、長い鼻毛に見えるカットがありましたで。[DVD(邦画)] 8点(2006-07-31 01:18:37)

139.  彼岸花 《ネタバレ》 「親の心、子知らず」「親はなくとも子は育つ」そんな映画。自分の意思とは別のところで大人となり巣立ってゆく娘への複雑な想いを、情感とユーモアを交えて描いてゆきます。佐分利信が頑固親父でありながら、気が付けば周囲の女性達に振り回されっ放しなのが可笑しくもあり、哀しくもあり。祇園の母娘なんぞ、耳に心地良い関西弁で最高ですなぁ。さて、小津作品で毎回反復される「画面奥に切り取られた空間を横移動する人」「椅子のある空間、ない空間」が今回も当然の事ながら登場するのですが、も、もしかしてそれって結構深い意味があるのでは?なんて今になって気付き始めたり。「画面奥に~」は家に対する外側、つまり社会の象徴、「椅子」は畳の床続きの状態が、人と共有される事で家族を象徴する空間なのに対して、一人で腰掛ける状態である事で個人を象徴してるとか? うう~ん。漫然と映画を見ていないで、もっとアタマ使って見ないとあきまへんなぁ。それはともかくとして、この映画は時代と共に変わりゆく意識を描いておりますが、今は逆にこの頃の意識に立ち返る必要も出てきているんじゃない?という世の中でして、個人主義も行き過ぎると大切なものまで失いかねないのではないかなぁ、と同窓会の面々の表情を見ながら思うのでありました。[DVD(邦画)] 8点(2006-07-11 01:17:15)

140.  お茶漬の味 《ネタバレ》 育った環境も価値観も違う他人同士が一緒に暮らす、夫婦というものをコミカルに描いた映画でした。この映画の場合、見合い結婚によって夫婦となったがゆえに、愛情もきちんと育っていないように思えますが、たとえ恋愛結婚であっても時を経ればお互いの欠点や相容れない価値観に倦怠感を覚えるもの。そんな夫婦の冷めた関係に、ストレートに夫婦ってこの程度のもので結ばれていれば十分でしょ?と答えを投げかけてきます。これまでに見た小津作品と違って、家族がその関係を維持できなくなってゆく物語ではなくて、なんとなく未来に向って関係を築いてゆく、って物語。その違いはやはり血の繋がりの有無なのでしょう。夫婦には子供もおらず、血縁の絆と言えば、勝手気ままな姉妹や姪っ子の存在ばかり。でも、血縁に縛られたところから一歩抜け出して、新しい絆を作ってゆきましょう、と捉えると、これまでに見た小津監督に感じたシニカルな家族感と共通しているとも言えます。もっとも、この映画の楽しさ、良さは佐分利信のような心の広さがあればこそ、ですけどね。近頃の若い人達は、どうも自分の価値観をキャンキャンと犬が吠えるが如く押し付けあってるようなところが感じられていけないねぇ。とワザとじじぃ臭い事を書いてみる、と。[DVD(邦画)] 8点(2006-07-08 15:48:34)

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