みんなのシネマレビュー
タコ太(ぺいぺい)さんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 1692
性別 男性
自己紹介 投稿にあたっては
①製作者の映画愛を信じて基本的に0点は付けていません。
②レビュー作品の「あらすじ」は率先して書いています。
※2024.2.28ニックネーム変更「ぽこた(ぺいぺい)」→「タコ太(ぺいぺい)」

投稿関連 表示切替メニュー
レビュー表示レビュー表示(評価分)
その他レビュー表示作品用コメント関連表示人物用コメント関連表示あらすじ関連表示
コメントなし】/【コメント有り】
統計メニュー
製作国別レビュー統計年代別レビュー統計
要望関連 表示切替メニュー
作品新規登録 / 変更 要望表示人物新規登録 / 変更 要望表示
要望済関連 表示切替メニュー
作品新規登録 要望済表示人物新規登録 要望済表示
予約関連 表示切替メニュー
予約データ 表示

【製作国 : 日本 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順1234567891011
投稿日付順1234567891011
変更日付順1234567891011

1.  新幹線大爆破(2025) 《ネタバレ》 元ネタ(「原作」ってなってるけどこの場合「原作」と言うのかなぁ?)は大昔に観たっきりなのでディテールはほぼ覚えていません。が、当時的にはかなり興奮して鑑賞した記憶があります。洋画でも名作・大作パニックorデザスター作品が目白押しだった70年代。邦画も負けていないぞ!という感銘を受けた記憶があります。 そして本作。ツカミは良いですね。JRさんの協力を得ているだけあって臨場感が素晴らしい。VFXも見事です。キャスティングも良いのでは?リブ-ト作とされていますが、シリーズ化向きではないにせよ普通に続編ですね。 ただ、その続編的な作りが皮肉にもアダになっている気がしないでもなし。なにしろ物語の根幹をなす部分が、直接的及び間接的に過去作のエピソードに起因するリベンジもの的に仕立てている訳ですから。 リベンジを図った爆弾犯が父親によって女子高生の悲しくも歪められた感情を利用して事件を画策したというのはどうなんでしょうか?現実的に出来るものだろうか?しかも、女子高生は以前の事件後随分経ってから生まれていて何か時系列に不自然だったりもして。爆弾犯よりちょっと年下ぐらいの方が自然でしたね。あ、それだと上手く騙さないか?まぁそれは兎も角として、いずれにしても犯行動機や犯行手段がかなり無理筋の力技感があります。この時点で、正直かなり興覚めしてしまいました。 パニック大作は、かなりの部分で非現実的なのが常道ではあります。なので、本作についても微に入り細に入り「ここが変だ」「ここがおかしい」とか言うのは野暮だとは思います。兎に角スリリングで面白ければ良い!という考え方もありだと思いますし自分でもそう思います。けれども、動機とか手段とかもう少し現実的に仕立てていただいていれば、感情移入も出来ただろうし終演時には感動も出来ただろうと思うのです。 と言う訳で、面白いには面白い、けれどイマイチ素直に楽しめなかったので6点献上に留めます。[インターネット(邦画)] 6点(2025-04-30 12:21:50)★《新規》★《改行有》

2.  ナニカの断片 《ネタバレ》 「サングラス」「炊飯器」「カゼルがパインツ」の3編からなるショートムービー。そうじゃなくても8分弱の短い尺なのに更にそこに3話とは。 各エピソードの印象としては殆どショートコント。シュールと言うか不条理と言うかナンセンスと言うか、大笑いするようなネタではなくクスっとさせるネタの連続。3つ目が一番気に入ったかな?一番コント的ですが。着想は面白いと思います。 日常見逃してしまっているものの、注意深く見ていると結構アルアルな対象をそこそこデフォルメして表現している感じですね。この3話に共通している具体的なナニカがあるわけではないように思えます。てか、ないと言って良いと思います。抽象的というか概念的と言うか漠然としたナニカが共通している。じゃ、そのナニカって何?と聞かれてもそもそも共通項がないのだから答えられない。ナニカというのは、そんなモヤっとした存在であって決して生きて行く上で具体的に必要なもんじゃないような。 3つのエピソードが多いのか少ないのか?多いわけはないですね。じゃ、少ないのかどうか。もう少しあっても良かったかな?という感じです。ただ、増やせば増やすほどに更に焦点がボヤけて行ってしまうかも。そのあたりに疑問が残ると言うか、課題があると言うか、現状では未完の作品?と言った印象の残る1本でした。[インターネット(邦画)] 4点(2025-04-29 13:39:34)
《新規》
《改行有》

3.  市子 《ネタバレ》 重い空気に包まれたヒューマンドラマ(ラブストーリー)。無戸籍であることは社会においては存在しないに等しくなってしまいかねない。限られた条件で生きる中で、本当の幸せに辿り着くことは出来ないのか? いろいろと考えさせられる作品でした。少なくとも出生の時点では母親に最大の原因と言うか責任があったでしょう。きちんと法に則って、DV夫と対峙する強い決意を持ってあらゆる社会資源を活用して対応すれば、市子に無用な重荷を背負わせなくても済んだかもしれない。勿論、それは殆ど机上の空論で実際には難しいでしょうけれど。 子どもだった市子には主体的に困難を乗り越えることは無理だったことは間違いないでしょう。大人たちの中で流れに身を任せて生きざるを得なかった。悲し過ぎます。殆ど意味も解らず月子としても生きること。それは成長するにつれ想像を絶する苦悩を呼び起こしたに違いありません。そして、自我も確立し周囲の流れに逆らえる力が付き始めた時、月子の命を奪うという歪んだ決断をしてしまう。しかも母親はそこに迎合してしまう。ここでも母親の自分ありきの論理が市子の進むべき道を閉ざしてしまった。 家庭が無いに等しい市子は恋人に拠り所を求めようともするけれど自ら崩れて行ってしまう。更には、状況は全く異なってはいるものの再び人の命に手をかけてしまう。そして、幾度もの挫折や失望の末にやっと辿り着いた長谷川という安住の地。その3年間は、いつ失ってしまうか分からないという不安を伴いつつも人生最上の日々だったことでしょう。しかし、幸福の絶頂は即ち最悪の失望となってしまう。 もはやここまでという決意だったのか、ネット上で見つけた自殺願望の女性を呼び寄せた市子。果たして自らの死を選んだのか?それともリセットの手段として利用したのか?長谷川の愛は及ばなかったことは確か。 ひとりの人間の​アイデンティティとは何?社会のルールのおける存在意義と、本質的・普遍的な意味での存在意義。それらを対比しつつ人の生き方を問うようなテーマ性を感じた佳作でした。 ただ、本作の基本テーマのスタート地点と言える市子の幼少期から高校時代までの設定が少々雑なのは何とかならなかったものか?決してダークファンタジーでもエンタメ色の強いスリラーでもない作品と思えますので、市子が月子になりすまして就学するというトンデモ設定はいただけなかった。月子が公的支援を受けているのが決定的。100%なりすまし不可能です。ここは現実的な設定を工夫して欲しかったところです。 それと、ラストにオープニングのカットを繰り返したことはどうでしょう?冒頭見ていて何故市子がびしょ濡れなのか判りませんでした。でも、クルマが岸壁から落ちて2人死亡というニュースで観客は判るはず。物語の余韻を残すためのリピートなのか?でも少々説明的になり過ぎているように思え残念でした。 そんな不満は抱きつつも、硬派で重厚な人間ドラマとして見ごたえのある1本ではありました。[インターネット(邦画)] 6点(2025-04-25 11:06:31)
《新規》
《改行有》

4.  電エースQ(OV) 《ネタバレ》 怪獣映画愛、特撮映画愛、昭和レトロ愛に溢れた作品ですね。それ以上でもそれ以下でもない。だから、ストーリーがどうだとか、演技がどうだとかを言ってしまうと無粋になってしまうかなと。 とは言え、ストーリーといい出演者といい相当微妙な作品であることは言わざるを得ないところです。好きな人は徹底的に好きかも。一方、嫌いな人や興味のない人は触れない方が良い世界ですね。嫌いな人や興味のない人は、多分電エースQの変身場面で耐えられなくなってしまうでしょう。 かく言う私は、歌手としてのタブレット純さんのファンとして観賞しました。変身シーンは流石に引きかけてしまいましたが、彼のMVだと思えば問題なし。そう、何らかの割り切りなしには相当厳しい鑑賞ハードルです。河崎監督作品やタブレット純さんの歌に興味のない人は、この結界を破るのは難しいことでしょう。コアなファンのみに贈られたものであろう作品でした。[インターネット(邦画)] 3点(2025-04-24 17:45:51)《改行有》

5.  MASK 《ネタバレ》 なんだか恐い。ホラーってわけじゃないのに恐い。ヤリ口が陰湿だなぁ。 ファミレスとかファストフード店のアルバイトが気に入らない客のオーダーに悪さする、みたいな話は真偽は別として昔からあるけれど、コロナ禍のタイミングでコレって恐いなぁ。 人間の浅ましさは日常の誰にでも手を出せる手段でいとも簡単に表出するということが、かなり現実味を持って表現されている作品でした。[インターネット(邦画)] 6点(2025-04-24 17:34:04)《改行有》

6.  ランチボックス 《ネタバレ》 ほのぼのとしたラブストーリー。 がんちゃんはハルが届けてくれる弁当が本当は大好きだし朝食抜きの生活にとってなくてはならないもの。でも、仕事が見つからない中で自分のために毎日弁当を作っては届けてくれる彼女に対して、もっと彼女自身のために時間を大切にして欲しいという気持ちもある。だから、つい「もう弁当はいらない」などと言ってしまう。言ってしまって後悔している始末。 ハルはがんちゃんに「もう弁当はいらない」と言われちょっと悲しくなる。けれども、がんちゃんが自分のことを大切に思っているからこその言葉というのも解る。翌日の弁当は白飯おにぎり2個という意地悪をしつつ、直接届けることには気が引けてしまい彼の後輩に託してしまう始末。 一念発起したのかハードルを下げたのかハルは翌日すぐに仕事を見つける。がんちゃんの気持ちにすぐに応えたかった。そして、見つけた仕事は弁当作り。彼女の意地が見え隠れする。それに対して、がんちゃんはもう自分に弁当は届かないと解りつつも彼女の就職を祝う。そして翌日からは後輩同様にランチはコンビニで買う生活に。 弁当を食べながらの後輩との会話、コンビニのおにぎりを食べながらのがんちゃんとハルの会話、ちょっと気まずくなった前と後での二人の寝起き、そしてラストの後輩とのやりとり。細かな演出に二人の心の機微が映し出されていて、観終わってほっこりとした気分になれる作品でした。[インターネット(邦画)] 7点(2025-04-21 00:32:00)《改行有》

7.  樹の海 《ネタバレ》 富士の樹海を舞台にして、自殺を物語の中心に据えていることから、終始重苦しい空気の中で語られていくのかなと思いきや、各エピソードの入り口には破滅や絶望があるものの、登場人物たちの心情が解きほぐされていくうちに希望の光が見えてくるような構成と展開。感涙に咽ぶという作品と言うよりも、後からじんわりと温められて行くような感覚でした。 死と生を対極的に描くことなく、ひとりの人間が常に併せ持つものとして寧ろ一体的にと言うか、当たり前に描かれているように感じられ、それは数多ある死、とりわけ自殺をテーマにした作品の中でも新鮮な感動を覚えるものでした。 どの登場人物(死んでしまった者、生き残った者、直接・間接に関わった者)にも、それぞれの境遇や立ち位置から生と死についての気付きが描かれていて、正直なところ個人的に感情移入することは難しいのですが、現実問題として捉えるに大いに感慨深いものがありました。 強いて言わせていただくならば、冒頭のバスのシーンや黄色いビラ等、ひとつ間違えば無理筋になりかねないような人生の交差点的設定は無くても成立したような。各エピソードを演出的に交錯させるまでもなく、観る者の心の中で織り交ぜて考えさせてくれる作品でした。[インターネット(邦画)] 8点(2025-04-19 10:50:19)《改行有》

8.  Love Will Tear Us Apart(2023) 《ネタバレ》 予備知識がなかったので、冒頭のDVや激しいイジメから察するに、いじめられっ子が豹変していじめっ子への復讐に走り、更には自分に優しくしてくれた女の子を苦しめる暴力父をも成敗する、みたいな展開を予想していたら、いきなり推しバンドと女子高生とのツアーという展開。 だいたいからして、バンドメンバーと未成年の女の子のプライベートキャンプという設定には大いに引いてしまいましたが、当然の如くバンドメンバーの頭上には死亡フラグが林立し、お約束通りに血祭りにあげられていきます。更に、それに飽き足らず惨劇は続く訳ですが、その段階で真犯人は推測可能になりますね。 ただし、途中参加の遺族かつ刑事の逆恨みというのが無理やり感はあるもののドンデン返しとして用意されてます。このエピソードがないとかなり平板なストーリーだったかも。 グロシーンはそこそこありあますが、(あえて?それとも予算的に?)チープな、と言うか見ようによってコミカルな演出なので、キモさやグロさは殆ど感じないです。(あくまでも個人の感覚です) 「歪んだ愛」「究極の愛」がテーマなのでしょうか?いじめられっ子の思いは「愛」と言えば「愛」なのかも知れません。が、偏執的になればなるほど当然の如く「愛」も変質してしまう訳で、愛される方が愛する方に同期してしまったエンディングは、歪んだハッピーエンドとも言えるのかと。ただ、現実的に考えれば、彼は出血多量で死亡、彼女は途方に暮れて逮捕されるというバッドエンドでしょう。 大上段に構えているかの如きタイトルに「?」となりつつ、ヒロインの心の内側(小学校以来、しかも最悪の状況での再会にも関わらずいじめられっ子に同期していく心情)をもう少し丁寧に描いてくれればな、という残念さも感じての評価です。[インターネット(邦画)] 4点(2025-04-19 10:12:19)《改行有》

9.  隙魔(OV) 《ネタバレ》 ありがちな都市伝説にひと工夫加えた物語。幽霊の正体見たら自分でした、という「実は死んでました系」の作りかな?と思えなくもないのですが、実際にヒロインは日々生活しているように見えるところから、ヒロインは幽霊というよりも死後の世界で追体験しているという理解も成り立つのかなと。 B級ホラーと言ってしまえば確かにそうなのかもしれませんが、要所要所が大きく破綻しているような雑さは感じられず、いろいろと考えを巡らせる楽しさもありました。長編ではなくショートフィルムで纏めてくれればもう少し高評価かな?と思われるちょっと惜しい作品ですね。[インターネット(邦画)] 4点(2025-04-19 09:57:36)《改行有》

10.  侍タイムスリッパー 《ネタバレ》 ひさびさに笑って泣ける邦画で魅せてもらいました。 タイムスリップから始まるライトなコメディ。宿敵の登場あたりから深まって行く落涙のヒューマンドラマ。小ネタ大ネタが全編に散りばめられていてバランスが素晴らしい。 思えばタイムスリップそのものはツカミと言うか作品世界への入り口と言うか、勿論ストーリーそのものにとってなくてはならない位置付けではあるものの、それ自体は実は本作を左右するような存在ではないように思えます。それ故、詳細な物理の法則やら理論やらを持ち出して説明する必要もないし、観ている方だって同時に時空の狭間に転落した3人が別の時代に飛ばされて尚且つ同じ時間軸の上に乗っているなんてことはスルーして良いのですね。これはこういうもの。シチュエーションを楽しめばよいのです。 そして、物語の本筋としては、武士道をひとつの例として時代や社会の変遷とそこに生きる人間の在り方と生き様を描いたドラマ。武士の心を持って生きることの生き辛さ、武士の心を持たない者の目に映る武士の生き様、留まることなく残酷にも流れ続ける時間。観終わってから、余韻に浸りつつも遠い時代と今の時代を考えさせられる作品でした。 そして忘れてならない全編を包み込む溢れんばかりの映画愛。随分と欲張りましたね。でも、全然嫌味じゃないし、それどころかだからこその好印象です。繰り返し観たくなる1本でした。[インターネット(邦画)] 9点(2025-04-18 00:17:19)(良:1票) 《改行有》

11.  それも恋 《ネタバレ》 製作後10年近く経てから鑑賞したこともあり、些か時代背景は変化してはいるものの、ここに語られるある種の「恋」は永遠普遍のモノと言えないこともないかと。それが証拠に、エンディングに登場する類の事件は後を絶たない訳で、積み上げられた条件がカチッと嵌まってしまうと逃れられない心情になり得るのでしょう。勿論全く肯定はしませんが。 本作の場合は、本人の責任が全くないことはないまでも、良恵の置かれた境遇は日々彼女を追い立て続け、いつの間にやら素直に自分らしく生きる術を見失ってしまった訳ですね。それが最愛の母の死、それもジワリジワリと迫って来た末の死、という衝撃が引き金となって一気にタガが外れてしまったということでしょう。そして、外れること自体は彼女にとって即ち悪ということでもないのに、偶さかそこに中国人青年がいたものだからあらぬ方向になびいてしまった。それは不幸です。彼女だって気付いていただろうに抗えなかった。 中国人青年の方も、細かな背景が説明されていないので俄かに批判は出来ないものの、止むに止まれぬ事情で追い詰められた上で結果的に最近で言うところのロマンス詐欺、昔ながらの結婚詐欺を働いてしまった。 良恵が一方的に中国人青年に騙された訳でもなく、勿論中国人青年が良恵にイイ様に扱われた訳でもない。自然にどちらからということもなく惹かれて行ったと言って良い様に思えます。これ即ち「恋」なのでしょう。殺したいほどの「恋」が芽生えてしまったのですね。 姉に言い寄った男が偶然にも妹の裏バイトの客だったなどという狭すぎる世界には少々引いてしまいましたが、どうにも地味で魅力のない良恵が、「恋」によって彼の前では可愛らしく変化していく様は非常に丁寧に描かれていて好感が持てました。オチは決して意表を突くようなものではありませんが、寧ろ決して珍しくないオチによって鑑賞後の印象は深まったように思えました。[インターネット(邦画)] 6点(2025-04-15 16:24:08)(良:1票) 《改行有》

12.  わたしのゆくえ 《ネタバレ》 どう考えても探偵業を生き甲斐にはしていない様子のヒロイン。調査対象のチャラ男は地味な彼女とはまるで接点がなさそうだけれど、どうやら既知の間柄のよう。彼女の前職は塾の講師のようですね。さしずめ彼は教え子か? 個人的に尾行して偶然の出会いを演出してまでしてチャラ男と接触しようとする彼女。それはシンプルに温めていた好意によるものなのか?それとも偶然調査対象になった知人への警告なのか?或いは、変化を求めるあまりの暴走なのか?結局彼女は話しかけて社交辞令的に飲みに誘う程度のアクションをするに留まり、再び日常に戻って行く。 タイトルは、将来の展望もなく日々を消費するだけの生活に疲れたひとりの人間が、人生の舵を切ろうとしたものの結局は元の進路に戻って行くという虚無感のようなものを表しているのでしょうか? ショートフィルムならではの謎かけ的展開とエンディング。絶望とまではいかないまでも、ある意味現実路線と言うか、あまり明るい未来を彼女に感じることの出来ない物語でした。[インターネット(邦画)] 4点(2025-04-14 00:06:48)《改行有》

13.  予定は未定 《ネタバレ》 アラフォー女性の日常を切り取ったショートフィルムですが、今どきは結婚年齢も遅くなっているし未婚率も高まっているし、そもそも結婚していないことを言うだけでセクハラだし等々、描かれている日常にはそこそこ時代錯誤感があります。 ただ、それは作り手が逆手に取っている部分と言うか、敢えてそこを突くことで社会に対してのシニカルなスタンスを示している感じでしょうか。 ヒロインが日々受け続けているプレッシャー。過去の敗北を引きずり続けているうちに若さをうしないつつある現状。生きることに不器用なことは寧ろ魅力にもなり得るのに。 ラスト、疾走する彼女の口元に浮かぶ微笑みは、何かが吹っ切れた、何かが剥がれ落ちた証しであることを望みます。[インターネット(邦画)] 6点(2025-04-13 23:34:28)《改行有》

14.  HK/変態仮面 アブノーマル・クライシス 《ネタバレ》 ある意味正しき続編ですね。前作を全体的にキチンと拾い上げて踏襲しています。2作目の難しさってのはあると思いますが、見事パワーアップ、バージョンアップしていて、2作目だからこそ陥る失敗みたいなものは少ないんじゃないかと。 兎にも角にも主演の鈴木さんの鍛え抜かれた肉体、わざとらしいまでの朴訥とした演技、ムロさん、柳楽さん、安田さんなどなどの弾けた演技が、如何にも楽しんで制作した感を醸し出してる。コメディって作り手の楽しさが観客に伝わってこそコメディになると常々思っていますが、本作はまさにそんな感じの空気に満たされていて心地良い限り。強いてちょっとだけ残念だった点があるとすれば、終盤に少々流れが停滞したと言うかちょっと尺が長過ぎたのかも。 観る者を大いに選ぶ作品であることは間違いないです。前作同様、たまたま私はピンポイントでハマリました。なので前作同様の評価です。ここに描かれているのは清く正しく美しい正統派の変態。変態の類型にもいろいろあるとは思いますが、これぞ正しき変態。 次作もあるのでしょうか?「シティハンター」の鈴木さんも良かったですけれど、やはり変態仮面としての鈴木さんを是非今一度観てみたいところです。すっかり大人になった変態仮面の姿を。[インターネット(邦画)] 8点(2025-04-13 00:09:58)(良:2票) 《改行有》

15.  私はたぶん絶対にかわいい 《ネタバレ》 約15分のワンカット撮影。リアルな会話劇です。会話の中身はスカスカ。と言うより二人の関係がスカスカ。 今日のこの時まで男の結婚を知らされていなかった女。男のことを元カレと女は言うけれど、男の方は付き合っていることにさえ懐疑的。そのくせ半同棲。否、紙袋一つに余裕で入る衣類。たまにお泊りしていた程度か。 女の方は男のことを恋人と思っていたようではあるものの、男の結婚宣言にはほぼ無感情。男がクルマを降りて一度は毒舌的に独り言ちるがそれ故のタイトルか。せめてもの抵抗?ただ、直後にはドライブスルーでダブルチーズバーガー。2個のオーダーは習慣?それも敗北感があって悲しいかも。 リアルなようでいて個人的にはリアルでも何でもなく感じる二人の関係性。あぁそうですか、勝手にしてください、としか思えなかったです。 いっそクルマを降りて歩き出す男をしばらく眺めていた直後にクルマが急発進してスクリーンはブラックアウト、みたいなホラータッチだったら惹かれたかも。それじゃ全く別物になっちゃうかな。[インターネット(邦画)] 3点(2025-04-11 11:46:57)《改行有》

16.  鼓動 《ネタバレ》 父を亡くした若者・ミツルと若い息子が不治の病に侵されつつある男・高橋。恋人に別れを告げられ帰路を急ぐミツルと、駅前の路上で携帯を前に泣き叫ぶ高橋には実質的な接点は全くない。しかし、父への後悔の念はミツルを振り返らせた上に高橋に歩み寄って手を差し伸べさせる。そして、息子と同年代のミツルを仰ぎ見た高橋は、それに応え強く握り返す。 ミツルは死の直前の父からの電話を繰り返し無視し続けた。そして、冷たい言葉を投げかけた電話が父との最後の会話となってしまった。父親に愛情を感じていなかった自分。一方的に自分からの感情のみによって父親と接して来た。それでは自分は何をして来たのか。ただ自堕落な生活をしていただけではないのか。反省は内側にも向かう。そして見ず知らずの泣き叫ぶ高橋に父を重ね手を差し伸べる。 一方、差し出されたミツルの手を握り締めた高橋には何が伝わったのだろうか。常に厳しく接し続けて来た息子が、今や寝たきりの状態で発語さえもままならない。進行する病魔と死への恐怖。きっと父親のことを恨んでいるのだろう。息子への厳しい言葉や態度が悔やまれる。それは自分のことは顧みず息子に苦行を強いていただけではなかったか。もっと違う父子関係であれば息子は病床に臥せずに済んだのではないか。そこに差し出されたミツルの手。ミツルと我が子を重ね合わせ、逡巡しつつも差し出された手に我が子の手を重ね合わせ身と心を委ねる。 この先ミツルと高橋の歩む人生がどうなっていくのかは観る者に委ねられるエンディング。時として振り返ることが後の人生に如何に大切なことか。しかし、それでも人は振り返れない。だから常に後悔がある。そんな感想を抱きました。[インターネット(邦画)] 7点(2025-04-07 13:21:59)《改行有》

17.  ある夜 《ネタバレ》 妻に先立たれた初老の男。息子は心配だから一緒に住もうと言ってくれるが、妻との暮らしを守り続けるかのようにそれを拒む。なんだかありがちな設定ではあるものの、自分の年齢や今の暮らしぶりを考えると矢鱈現実味のある話とも思えます。 ある夜、彼の部屋に現れた不思議な影。霊的なものとも思えず、さりとて幻影とも思えない影。男はその動きに惹き付けられるうちに、それが恋人時代からの夫婦の暮らしを再生していることに気付く。彼の心を覆っていたもの、捉えていたものがスッと晴れて行く。 このファンタジー感のある演出が良いですね。シンプルにシルエットのみで表現することで夫婦の暮らしぶりが深みを増しているように思えます。 結果、男は新たな気持ちで現状に向き合い、息子一家との暮らしに一歩踏み出す。わずか10分余りの尺の中に込められた物語。ごくごくシンプルな物語ながら観終えて何か温かさの残る1本でした。[インターネット(邦画)] 7点(2025-04-07 12:03:39)《改行有》

18.  懲戒免職 《ネタバレ》 原作未読。短い尺にこれだけギュッと詰め込まれているのですから、きっと文章で読んだらさぞかし魅力的なんじゃないかと。 イマドキの女の子の感覚で観たらどうなのかオジサンには解りかねますが、色気漂うチョイ悪教師(チョイどころじゃないか)に憧れ、否それ以上のものを感じてしまうのは必然でしょう。親友の手前、自らの感情はひた隠しにせざるを得ず、とは言え母親の言動には耐え切れず暴発。なんたって、思いもしない方向から矢が飛んできて大失恋?した直後ですしね。ただ、それでも母親のことは本当は大好きだから変化球を投げてしまう。いいですね、乙女心を感じずにいられません。 たった15分に直接的にも間接的にも込められた登場人物の様々な感情。削ぎ落すべきところはキチンと削ぎ落していますね。お見事です。8点献上します。[インターネット(邦画)] 8点(2025-04-03 20:32:10)《改行有》

19.  唄う六人の女 《ネタバレ》 対照的なダブル主演に惹かれるファンタジー。全編通してファンタジーですが、随所に挿し込まれる現実とのバランス感が良い感じです。事前にはてっきり不条理系ホラーだと思っていたのですが(謎の女たちが二人の男を異世界に連れ去り身も心も喰うみたいな)、観終わってみれば心温まるヒューマンドラマ的作品でした。 6人の唄う女(過去分を入れると7人?)は、まさに森の精霊たち。精霊たちが人間化して二人の前に現れたのか、二人が実は死んでました系で霊的に精霊たちと出逢ったのか、始めのうちは判りませんでしたが森一郎(「森」の字を入れましたね。父親は「山際茂」ってことで山林尽くしですね)が一度は生きて帰るのだから前者なのでしょう。美しく個性豊かな妖精たちのキャスティングは本作のひとつの見所かも。個人的には水川さんと竹ノ内さんの何だか判らないけど美味しそうな液体の指舐めシーンと、アオイヤマダさん演じるナマズの精の水中演技シーンに見惚れました。 そして美しい森。京都の森なんですね。こんな美しい森だったら精霊や妖精が居ても全く不思議はないです。そこに人間の理不尽で身勝手な破壊行為というそこそこありがちなエピソードを持ち込んだ構成は、ストレートに描いてしまえば大いに既視感のあるものだったかも知れませんが、精霊と人間との触れ合い(闘い?)を挿し込むことでオリジナリティが与えられたかなと思います。 強いて言うならば、主人公の恋人が忘れ形見となった愛息子と二人で主人公の郷里に暮らし森を守り続けるというのは些かご都合主義が過ぎたようにも思えます。が、かと言って主人公が無事異界を脱出し父親の思いを胸に森を守り続けるというのもそれはそれで重みが薄れてしまうようにも思え、そのどちらでもなく主人公の決死の行動によって森は森として精霊とともにあり続けるという結末でも良かったのかななどと思ったりもしました。 とは言え、観終わって温かさの残る佳作。7点献上します。 それにしても、山田孝之という俳優さんは化けますね~。本作のクソ野郎ぶりには凄まじいものを感じまくりました。早く死んで!みたいな。今後の出演作にも期待です。[インターネット(邦画)] 7点(2025-04-03 11:14:37)《改行有》

20.  電力が溶けるとき 《ネタバレ》 短編ならではの日常の写し具合いが心地良い作品。とりわけコメディと言う作りでもないように思えるし、笑えるネタは挿し込まれているものの何処の誰でも口にしそうな小ネタ。それでも随所にクスリとさせられる台詞があって楽しめました。三人三様、否、部長も含めて四人四様、皆イイ味出してますね。 電力が溶けるという比喩(溶ける訳ないし)は、停電という電力停止の事態も同期3人+部長効果の柔らかな熱源で溶解して復旧するところからか、或いは深夜の行動を根本から支えている電力ではあるものの、それがなくても人間ちゃんと機能してるよみたいな意味なのか。ま、どっちも大して変わりませんが。 なにげなくタイトルに惹かれて観た作品ですが、こういう掘り出し物があるので短編は楽しいなぁと思える1本でした。[インターネット(邦画)] 6点(2025-04-01 00:04:16)(良:1票) 《改行有》

全部

Copyright(C) 1997-2025 JTNEWS