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1. 宇宙兄弟
《ネタバレ》 最近原作を読み始めて、最新巻まで追いついた状態での鑑賞。原作原作言いたくはないけど、ここでのレビューを見て「宇宙飛行士ってあんなに簡単になれるものなの?」というコメントがちらほらあるのに、やはり憤慨せざるを得ない。原作では長い長い時間をかけて描かれているので、六太がどれだけ苦労して宇宙飛行士になったか、また、宇宙飛行士という肩書を得ても宇宙へ行けない人も多数いるということがほとんど描かれていないのが残念。原作では26巻・連載7年強でようやく月へ行けることになったわけだけど、それまで何度も何度もピンチに陥ってるし、その都度数多くの人々が六太を支えている。だからこそ感動も大きいわけで、それがあのBOXでの試験を終えたらすぐ宇宙へ行っているように見えるこの作品の描写では、「あんなに簡単になれるの?」と勘違いされても仕方がないだろう。上映時間の制限があるのでしょうがないが、それならもっとカットすべき部分はあったはず(特にグリーンカードのところは原作を読んでいなければJAXAの意図や、ケンジの制止の意味などが伝わりにくいだろう。実際は他にも様々なグリーンカードが出ている)。また、月面でピンチに陥った日々人の描写も弱いのですごく残念。本当はもっと過去から兄弟に関わってくる感動的な解決場面があるし、六太の活躍もあった。さらにあの事故によって日々人の宇宙飛行士としての立ち位置も大きく変わってしまうから非常に重要なシーンだというのに。さらに兄弟の心の支えである天文学者のシャロンという存在がバッサリとカットされているのも残念だ(う~んキリがないね)。このテの原作が終わってないタイプの作品を映画にするには色んな問題が出てしまうので、もうちょっと慎重に作って欲しかったと思う。ただ、小栗旬や麻生久美子らキャストはかなり原作に忠実で、そこは雰囲気を損なっていなかった。ロケット発射シーンや月面などでのVFXも頑張っていたと思う。無重力の表現もね。そういう点には、+6差し上げたい。[DVD(邦画)] 6点(2015-09-09 19:38:21)
2. しんぼる
映画館を出る際、口元に笑みを浮かべている自分に気付いた。ただただ嬉しかったからだ。内容からして、おそらく酷評も多いだろうと予想されたが、自分は松本人志がストイックに「お笑いの映画」に挑戦して、きっちりとひとつの作品を生んでくれたことが嬉しかった。
松本は常々、映画はひとつの表現の場でしかないと語っている。今のテレビは規制が厳しいし、お金も出ない。だから映画に「逃げた」と。他にもっといい条件でいいものを作れるなら、映画じゃなくてもいいと。だから松本にとって映画はテレビでもあり、DVDでもあるわけだ(もちろん、海外で売れる、賞に出品出来るという映画ならではのメリットを1作目で痛感したからこその、今回の内容であるといえる)。
「映画」という場に対して日本全体が身構えてしまうし、あれだけのプロモーションにより過度の期待がかかり、その失望?から酷評が生まれるのは残念だ。
出来るなら、もう少し吉本も気楽に作品を撮らせてやって欲しい。物々しく発表して、過剰に期待させるからこそ反動も高くなるのだろう。
ともあれ、どんな形であれ作品を発表してくれたことが嬉しいし、それが自分の心に大きな余韻を残す作品だったことも嬉しい。[映画館(邦画)] 9点(2009-10-14 03:51:47)(良:1票) 《改行有》
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