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1. 誰も守ってくれない
《ネタバレ》 この映画では、殺人犯の家族とはいえ、何の落ち度もない妹を「死ぬべきだ」と言い張る人がでてきたり、ネットで晒し者にしたりと、徹底的に叩いています。
ですが、これは一体どこの世界の話ですか?と聞きたくなります。
現実でも聞いた事ありませんし、ネットでもいませんよ、そんな人。
またその妹を守ろうとする警察を叩くなんて、妄想としか言い様がないです。
この点で、映画としてのリアルさが大きく欠けてしまっていると思います。
脚本書いた方は、思い込みだけで話をつくらず、現実世界をもっと取材するべきじゃありませんかねえ・・・
佐藤浩市の秀逸なキャラクターで救われていますが、正直言って内容はズレすぎてるという印象です。[DVD(邦画)] 2点(2011-01-04 02:25:02)《改行有》
2. 十三人の刺客(2010)
《ネタバレ》 面白いけど、原作を見たわけでもないのに、強い既視感のある面白さだった。
見所は沢山そろっていた。新左衛門が暴君・松平斉韶を討ち取る決意をする場面、木賀小弥太が道場で新左衛門に決意を述べる場面、落合宿で敵が懐に飛び込んでくるのをじっと待つ場面、などなど。
でも、時代活劇の面白さを感じる反面、「コレどこかで見たことあるな」という感覚に始終とらわれて仕方がなかった。
新しい創造をしろと言いたい訳じゃない。幕の内弁当は食べ飽きた、という感じ。
後、出てくる女性がどれも色気が無く、怪談の幽霊みたいで気味が悪くて閉口したなあ。
しかし、俳優の良さは十分出てた。特に、役所広司、伊勢谷友介のキャラの味わいが十分楽しめた。そこが見所かな。[映画館(邦画)] 5点(2010-10-01 20:27:46)(良:1票) 《改行有》
3. ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破
《ネタバレ》 鶴巻・摩砂雪監督のヱヴァンゲリヲンであり、庵野監督のエヴァンゲリオンとは別物でした。文字通り旧作を破壊し、新しい物語にしてしまっています。
ですが、面白さも破格です。
シンジの内面の病的な不安定さが一歩ひっこんで、シンジが真っ当な成長をするヱヴァ。
最後に自分を信じ、綾並を救い、「これでよかったんだ・・・」と断言するラスト。
ここ胸を撃たれました。感動しましたよ。
旧作の難しいつくりをちゃんと理解した上で、綿密につくり直さないと、成功できない映画ですね。
また絵をほとんど作り直し、最新の技術をフルに使った贅沢な映画ですが、それだけではなく、映画として大事な部分がしっかりしていて、観ていて本当にうれしくなりました。[映画館(邦画)] 9点(2009-07-21 15:19:46)《改行有》
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