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1. 八日目の蝉
決してすごい展開があるわけでもないし、衝撃的な演出があるわけでもないのに、飽きることもなく見れてしまう。
予告で「心揺さぶる」という表現がでてくるんですが、
みなさんご存知の通り大抵の映画は揺さぶられずに終わりますね(笑)
しかしこの映画はほんとそのとおり、揺さぶられる。
日本映画はこういう方向性なら突出した感じがありますね。
正直、邦画でこの点数をつける日がくるとは思わなかったですよ。
愛だなあ愛。ラストシーンの台詞に心打たれる。泣くわ。いや泣いたわ。
テーマ的に年取れば取るほど評価はあがるんではないでしょうか。
もはやおなじみ永作博美さんの確かな演技。小池栄子さんの「屈折していてものすごくいいやつで猫背」なんてていう作りこんだ見事な演技は出すぎてないけどキャラたってる(いつのまにかすごい女優さんになってるねぇ)。語りすぎることなくあざやかにおわらせる脚本。映画全体の空気。ちょっと舞台演劇がかった演出のつかみもいいし、重要な人物であるはずの男や実母の存在が空気なのも潔くてブレてない。
いい映画ってなぜかいろんな要素がそれぞれ輝いてる。
[DVD(邦画)] 8点(2012-05-10 13:23:57)(良:1票) 《改行有》
2. 告白(2010)
冒頭でさっさとネタばらしをして見事に引き込まれる。
どうやってこのあとをまとめるのだろうかと心配になったが
心配ご無用、視点を変えながら深く掘り下げていく手法に感心した。
なにより松たか子さんの評価がかわるほどの鬼気迫る名演。
能面のように無表情な難しい演技は
わざとらしくなる紙一重ぎりぎりの線を綱渡りしながらも
見事に演じきっている。
最後のシーンの表情はぜひ見ておきたい。
しかしながら、
生徒役の俳優の若さか、そもそも筋に無理があるのか、
犯人A・犯人Bの動機や内面の狂気があまり伝わってこない。
犯人Aの行動や生徒たち、熱血教師の行動にどこかリアリティがなく、
若干冷めてしまうところもある。
邦画で、しかも誰もが身をもって知っている学校という
難しい舞台を扱うことで
ハードルがあがってしまっているのもあると思う。
2度見たいとは思わないが、1度はみておきたい一本。[DVD(邦画)] 6点(2011-02-21 04:41:22)《改行有》
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