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プロフィール |
コメント数 |
3881 |
性別 |
男性 |
年齢 |
53歳 |
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1. HERO(2002)
本作に近い映画とは?グリーン・デスティニー?マトリックス?いやいや『ガントレット』でしょう。雨アラレと降り注ぐ矢の描写には圧倒されてグウの音も出ませんでした(『スウォーム』に近いという話も?)。チャン・イーモウ監督の『赤いコーリャン』では民話的世界が色彩的に描かれ、やや毒々しく感じて辟易したのですが、本作は、ほとんど神話的世界で、CGやワイヤーアクションと共にさらに遠慮なく色彩をぶちまけてくれてます。ストーリー構成に関しては、これじゃオイオイとツッコミを入れたくなるのが人情です。しかししかし、やはり娯楽映画としてのテンションが全編に充分行き渡っているので、こういった諸々の非現実的コケオドシもまた、結構心地よく感じられたのでした。荒野や湖上でのワイヤーアクション、どうやって撮影したのかと驚きます。ところで、音楽は現代を代表する作曲家タン・ドゥンであります。『グリーン・デスティニー』では、オスカーに輝いたにも関わらず一部で「音楽:ヨーヨー・マ」等と宣伝されておりました。その図式で行くと本作の音楽はイツァーク・パールマンという事になっちゃうけど(クラシック好きなら知らぬ者はない名ヴァイオリニスト。知らない方は『ミュージック・オブ・ハート』を御覧あれ)。9点(2003-10-04 20:30:51)
2. 悲情城市
戦後台湾を舞台に、ある一家及びそれを取り巻く人々の生活と、彼らが時代の波に翻弄される姿を描いたこの映画、その求心力はズバリ「空間」。カメラは不必要に登場人物たちを追い回さず最小限の動きで、役者達が作り上げる演技空間を静かに見守る。また、カメラ位置が限定される事で、「空間」そのものが強い印象をもたらして映画を支える軸となっており、そこに映り込む登場人物だけが、時代の流れ、シーンの流れとともに、入れ代わったり、命を落として消えて行ったりする。時代に翻弄される庶民の無力さが際立つと同時に、それを乗り越えていく逞しさもまた、確かに感じさせます(ここに展開される「空間」、何やら松竹クサさも感じさせる・・・と思ったら、ホウ・シャオシェン監督、小津信者だったか)。うーむ。そりゃいいんだけど、2時間半を超える長尺を支える求心力としてはやや弱いかな。内容的には少々散漫な印象、無きにしもあらず。あと音楽が---何となく安っぽい気がして残念。それにしても、最後の方で出てくるアカンボのナチュラル過ぎる絶妙の演技(なのか?)、全体的に重たい本編の中で何とも言えぬ微笑ましさが光っており、これはまさに名シーン中の名シーンと呼びたいですね。8点(2004-02-29 01:07:07)(良:1票)
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